JP2001187530A - 建設機械用運転室 - Google Patents

建設機械用運転室

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JP2001187530A
JP2001187530A JP37446099A JP37446099A JP2001187530A JP 2001187530 A JP2001187530 A JP 2001187530A JP 37446099 A JP37446099 A JP 37446099A JP 37446099 A JP37446099 A JP 37446099A JP 2001187530 A JP2001187530 A JP 2001187530A
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JP
Japan
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cab
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JP37446099A
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English (en)
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Masanori Sogawa
正典 十川
Toshiharu Sakai
俊治 酒居
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Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前下窓を容易に着脱することができる建設機
械用運転室を提供する。 【解決手段】 運転席2の前方に位置する前上窓8と、
前上窓8の下方に位置すると共に、着脱可能に配置され
る前下窓9とを有する建設機械用運転室1において、前
下窓9を上下方向にスライドさせて着脱するように構成
すると共に、装着された前下窓9の下端部に把持用切欠
き17を形成する。作業者3は、指3aを把持用切欠き
17に差し込み、上方向に持ち上げて前下窓9を取り外
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、油圧ショベルな
どの建設機械に用いられる建設機械用運転室に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】建設機械である油圧ショベルは、走行体
と、走行体の上部に垂直軸回りに旋回可能に配置される
旋回体と、旋回体に水平軸回りに回動可能に装着される
ブームと、ブームの先端側に回動可能に装着されるアー
ムと、アームの先端側に回転可能に装着されるバケット
とを備えている。また、上記旋回体には運転室が設けら
れており、この運転室内には運転席が設置されている。
作業者は上記運転席に着席し、操作レバーや操作ペダル
などを操作して、上記走行体の走行動作、上記旋回体の
旋回動作、上記ブーム、アーム及びバケットの回動動作
などを制御し、掘削、運搬などの所望の作業を実行す
る。
【0003】上記油圧ショベルによる作業を行うとき、
作業者は周囲を視認する必要があるため、上記運転室に
は複数個の窓が設けられている。具体的には、運転席の
前方の上方位置に前上窓、前上窓の下方に前下窓、運転
席の後方の上方位置に後部窓、運転席の右側上方位置に
右側部窓、運転席の左側上方位置に左側部窓が設けられ
ている。これらの窓は、一般に透明なガラスで構成さ
れ、用途に応じて固定的に若しくは開閉可能に又は着脱
可能に配置される。
【0004】尚、運転室の左側壁には出入口となる開口
が形成されると共に、この開口を開閉するドアが装着さ
れている。したがって、上記左側部窓は、一般的に上記
ドアに設けられた左側部前窓と、上記開口の後方に設け
られた左側部後窓とに分割して構成されている。
【0005】ところで、上記油圧ショベルで例えば掘削
作業を行う際に、運転室に近い場所の土砂を掘削する場
合がある。この場合、作業者は前下窓を通して作業場所
を視認することになるが、前下窓は他の窓に比べて地面
の近くに位置しているため土砂などが付着しやすく、良
好な視界が得られないことが多く、作業効率や作業精度
の低下を招くおそれがある。そこで、前下窓を着脱可能
に配置し、運転室に近い場所の作業を行う場合は、前下
窓を取り外して良好な視界を確保した状態で所望の作業
を行うようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記前下窓の平面形状
は一般的に略長方形であり、角部が曲線状に形成された
ものはあるものの、端面は直線的に形成されている。そ
のため、前下窓を着脱するときに手掛かりとなる部分が
なく、その上一般にガラスで形成される前下窓は比較的
重量もあるので、前下窓を着脱しにくいという問題があ
る。
【0007】この発明は、上記従来の欠点を解決するた
めになされたものであって、その目的は、前下窓を容易
に着脱することができる建設機械用運転室を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段及び効果】そこで請求項1
の建設機械用運転室は、運転席2の前方に位置する前上
窓8と、この前上窓8の下方に位置すると共に、着脱可
能に配置される前下窓9とを有する建設機械用運転室に
おいて、上記前下窓9に、着脱時に作業者3が把持する
把持用切欠き17を形成したことを特徴としている。
【0009】上記請求項1の建設機械用運転室では、前
下窓9を着脱するとき、作業者3は把持用切欠き17に
指3aを掛けて作業を行う。したがって、把持用切欠き
17が前下窓9を着脱する際の手掛かりとなるので、作
業者3は前下窓9を容易に着脱することができる。ま
た、把持用切欠き17は、取り外した前下窓9を持つと
きにも利用できる。
【0010】また請求項2の建設機械用運転室は、上記
前下窓9を上下方向にスライドさせて着脱するように構
成すると共に、装着された上記前下窓9の下端部に上記
把持用切欠き17を形成し、上記作業者3が指3aを上
記把持用切欠き17に差し込み、上方向に持ち上げて上
記前下窓9を取り外すようにしたことを特徴としてい
る。
【0011】上記請求項2の建設機械用運転室では、前
下窓9を上下にスライドさせて取り外すときの作業が容
易になる。
【0012】さらに請求項3の建設機械用運転室は、水
平断面が外側に湾曲した側壁6を有し、この湾曲した側
壁6に開口7を形成すると共に、この開口7を開閉する
スライドドア5を上記側壁6の外面に沿って前後方向に
移動可能に装着し、さらに上記スライドドア5が閉位置
では運転室内方に引き込まれて収納されるように構成す
ると共に、上記開口7に臨む側壁周縁部6aを運転室内
方側に窪ませて上記閉位置でのスライドドア5の周縁部
5aに重なるように形成し、取り外した上記前下窓9を
上記開口7の前方側又は後方側で上記湾曲した側壁6の
内面6sに対向させると共に、上記前下窓9の上記開口
7側の周縁部が上記側壁周縁部6a近傍に位置するよう
に保持する保持手段19、20、21を備え、保持され
た上記前下窓9とこれに対向する側壁内面6sとの間に
形成された空間Vを、マガジンラック18等の物品収納
空間として使用するように構成し、さらに上記保持手段
は、上記前下窓9の下端部を支持する支持手段19、2
0と、上記前下窓9の動きを拘束する拘束手段21とを
有し、この拘束手段21は、上記側壁周縁部6aの内側
に配置されると共に、一対の挟圧部23、24を有し、
この挟圧部23、24で上記把持用切欠き17の内方側
周縁部を挟圧して当該前下窓9を拘束することを特徴と
している。
【0013】上記請求項3の建設機械用運転室では、取
り外した前下窓9はスライドドア5が装着される開口7
の前方側又は後方側であって、上記開口7側の周縁部が
上記開口7に臨む側壁周縁部6aの近傍に位置するよう
に保持される。このとき、上記側壁周縁部6aは運転室
内方側に窪んでおり、この状態は側壁6が周縁部6a近
傍で内方側に大きく折れ曲がった状態である。したがっ
て、前下窓9と側壁内面6sとの間には、水平断面が略
三角形であり、上記開口7側の幅が最も大きくなるよう
な空間Vが形成される。この空間Vは、内方側は前下窓
9で仕切られているが、上方側は開放しているので、こ
の空間Vに例えばマガジンラック18を配置して上下方
向にマガジンを出し入れするようにすれば、従来はデッ
ドスペースであった空間Vを物品収納空間として使用で
きる。また、この空間Vは、単に湾曲面に前下窓9を対
向させて配置した場合よりも大きい幅を持つことになる
ので、物品収納空間Vを大きく確保でき、より多くのあ
るいはより大きな物品を収納できるようになる。
【0014】このように、従来はデッドスペースであっ
た空間Vを物品収納空間として利用しているので、従来
は物品収納空間のために使用していた側壁部分を他の用
途に使用できるようになる。したがって、側壁6に装備
品を配置する際の自由度が大きくなり、作業者3が使い
易い位置に装備品を配置できる。これによって、室内に
配置された装備品の使用性が向上し、これに伴って運転
室内の快適性も向上する。
【0015】また、保持された前下窓9はその下端部が
支持手段19、20によって支持されて上端部の高さが
規制され、拘束手段21によってその動きが拘束され
る。このように、前下窓9は側壁6に対して一定の高さ
で保持され、かつその動きが拘束されるので、建設機械
の走行時や作業時においても、移動や振動することなく
堅固に前下窓9を保持することができる。
【0016】さらに、ロック手段21はドア用開口7に
臨む左側壁6の周縁部6aに配置され、前下窓9の前方
側であって切欠き17の内方側周縁部を挟圧するような
位置に配置されているので、ロック手段21をドア用開
口7に突出させることなく、前下窓9をできる限りドア
用開口7に近付けた位置で保持することができる。これ
によって、ドア用開口7の周縁で、スライドドア5と前
下窓9又はロック手段21とが干渉するのを防止でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、この発明の建設機械用運転
室の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態である建
設機械用運転室(以下、単に運転室という)1の正面図
であり、図2は運転室1の左側面図であり、図3は左側
壁6の水平断面図である。
【0018】運転室1は、建設機械である例えば油圧シ
ョベルに設置されるものである。一般に、油圧ショベル
は、走行体と、走行体の上部に垂直軸回りに旋回可能に
配置される旋回体と、旋回体に水平軸回りに回動可能に
装着されるブームと、ブームの先端側に回動可能に装着
されるアームと、アームの先端側に回動可能に装着され
るバケットとを備えている。そして、運転室1は、上記
旋回体に設置される。
【0019】運転室1内には、運転席2が設置されてい
る。作業者3は、運転席2に着席し、操作レバーや操作
ペダルなどを操作して、上記走行体の走行動作、上記旋
回体の旋回動作、上記ブーム、アーム及びバケットの回
動動作などを制御し、掘削、運搬などの所望の作業を実
行する。
【0020】運転室1は、略箱形の本体4と、スライド
ドア5とを備えている。本体4には、運転席2に着席し
た作業者3から見て左側の側壁(以下、左側壁という)
6に、その前縁側から前後方向のほぼ中間位置まで広が
るドア用開口7が、作業者3の出入口として形成されて
いる。スライドドア5は、ドア用開口7を閉止する閉位
置と開放する開位置との間を、左側壁6の外面に沿って
前後方向にスライドし得るように本体4に装着される。
また、スライドドア5の前端側には、このスライドドア
5を開閉するための取手5aが設けられている。
【0021】本体4の左側壁6は、この本体4が載置さ
れる円形の旋回体(図示せず)の外周面に合わせて、水
平断面が略円弧状となるように外側に湾曲して形成され
ている。これによって、本体4内の空間容積が極力大き
くなるように構成されている。そして、スライドドア5
は、閉位置では図3に実線で示すようにその外面が左側
壁6の外面と同一面を形成するように保持される。ま
た、スライドドア5を閉位置から開位置までスライドさ
せるときには、スライド開始当初に、閉位置から外方へ
と張り出す方向に移動した後、左側壁6よりも外側の円
弧状の移動軌跡に沿って、図3に二点鎖線で示す開位置
まで後方にスライドするように構成されている。さら
に、ドア用開口7に臨む左側壁6の周縁部6aは、運転
室1内方側に窪むように折り曲げられ、閉位置でのスラ
イドドア5の周縁部5bに重なるように形成されてい
る。
【0022】また、油圧ショベルによる作業を行うとき
に作業者3は周囲を視認する必要があるため、運転室1
には、複数個の窓が設けられている。具体的には、運転
席2の前方の上方位置に前上窓8、前上窓8の下方に前
下窓9、運転席2の後方の上方位置に後部窓(図示せ
ず)、運転席2の右側上方位置に右側部窓10、運転席
2の左側位置に左側部窓11a、11b、11cが設け
られている。これらの窓は、透明なガラスで構成され、
本体4に形成された窓用開口にその用途に応じて固定的
若しくは開閉可能又は着脱可能に配置される。
【0023】本実施形態では、前下窓9は着脱可能に配
置されている。これは、前下窓9は他の窓に比べて地面
の近くに位置しているため土砂などが付着しやすく、良
好な視界が得られないことが多く、運転室1に近い場所
の作業を行う場合に作業効率や作業精度の低下を招くお
それがあるからである。したがって、運転室1に近い場
所の作業を行う場合は、前下窓9を取り外して良好な視
界を確保した状態で所望の作業を行うことができる。ま
た、前上窓8は、開閉可能に配置されている。これは、
後述するように前下窓9を作業者3が外側から取り外せ
るようにするためである。さらに、図示しない後部窓も
開閉可能に配置されている。これは、例えば掘削作業中
に土砂崩れ等によってスライドドア5が開かなくなたと
きに、緊急脱出用として利用できるようにするためであ
る。
【0024】また、右側部窓10は、開閉可能に配置さ
れている。一方、左側部窓11a、11b、11cは、
固定的に配置されている。尚、本体4の左側壁6にはド
ア用開口7が形成されると共に、このドア用開口7を開
閉するスライドドア5が装着されているので、左側部窓
は、スライドドア5の上側に配置された左側部前上窓1
1aと、この左側部前上窓11aの下側に配置された左
側部前下窓11bと、ドア用開口7の後方に配置された
左側部後窓11cとに分割して構成されている。
【0025】本発明の特徴は、着脱時に作業者3が把持
する把持用切欠き(以下、単に切欠きという)17を前
下窓9に形成し、前下窓9を容易に着脱できるようにし
たことである。
【0026】図4は、装着された前下窓9の下端部付近
を示す正面図であり、図5は図4の切断面線V−Vから
見た断面図である。前下窓9は、通常時は図1及び図4
に示すように前上窓8の下側に形成された前下窓用開口
12に装着されている。前下窓用開口12に臨む前壁1
3の周縁部13aには、図5に示すように略U字状の窓
枠14が設けられている。窓枠14は、互いに平行に形
成された外側立設部14aと内側立設部14bとを有
し、これらの立設部14a、14bにはそれぞれ硬質ゴ
ムなどの弾性体で形成されたシール部材15a、15b
が取り付けられている。前下窓9は、その周縁部が一対
の立設部14a、14b間に介在されると共に、一対の
シール部材15a、15bによって挟圧されて装着され
ている。
【0027】但し、一対の立設部14a、14bは前下
窓用開口12の左右両側だけに形成されており、上端及
び下端には一方しか形成されていない。詳しく説明する
と、上端側では内側立設部14bは形成されておらず、
外側立設部14aと外側シール部材15aのみが設けら
れている。一方、下端側では外側立設部14aは形成さ
れておらず、内側立設部14bと内側シール部材15b
のみが設けられている。したがって、図6に示すように
作業者3が外側から手を伸ばして前下窓9を上方に持ち
上げれば、前下窓9は窓枠14から室内側に抜け出るこ
とになる。
【0028】ところで、前下窓9の下端部は窓枠14の
底部14cに設けられた受け部16、16に当接して支
持される。これによって、前下窓9の下端部と窓枠14
の底部14cとの間には一定の隙間W1が形成される
(図7(a)参照)。したがって、作業者3はこの隙間
W1に指3aを差し込んで前下窓9を持ち上げることが
できる。但し、隙間W1を大きくすると、作業者3にと
っては前下窓9を持ち上げやすくなるけれども、外部か
ら土砂などの異物が侵入しやすくなるので、あまり大き
くすることはできず、10mm程度に設定されている。
そこで、前下窓9の下端部の略中央部に矩形状の切欠き
17を形成している。これによって、切欠き17の底部
と窓枠14の底部14cとの間の隙間W2の長さは、隙
間W1の長さよりも大きくなるので、作業者3が指3a
を差し込みやすくなり(図7(b)参照)、その結果、
前下窓9を持ち上げやすくなる。切欠き17の深さは約
15mmであり、したがって前下窓9と窓枠14との間
の隙間W2の長さは約25mmとなる。この長さ25m
mは、人間が指を差し込みやすい長さとして一般に知ら
れているものである。
【0029】以上のことから、前下窓9を取り外すとき
は、図6に示すように作業者3は前上窓8を開け、外側
に手を伸ばして切欠き17部分に指3aを差し込み、前
下窓9を上に持ち上げて窓枠14から抜き取ればよい。
尚、切欠き17は、取り外した前下窓9を持つときにも
利用できる。また、前下窓9を装着するときは、作業者
3は室内側から前下窓9を窓枠14の上端側から挿入し
て嵌め込めばよい。
【0030】次に、取り外した前下窓9の保持構造につ
いて説明する。取り外した前下窓9は、図3に示すよう
に所定の保持手段によって湾曲した左側壁6の内面6s
に対向した状態で保持される。さらに詳しく説明する
と、前下窓9は、スライドドア5が装着されるドア用開
口7の後方側であって左側部後窓11cの下方に、ドア
用開口7側の周縁部が左側壁6の周縁部6aの近傍に位
置するように保持される。このとき、前下窓9は、その
長辺が上下方向に、短辺が前後方向となるように保持さ
れると共に、その上端部は左側部後窓11cの下端部よ
りもやや上方に位置するように保持される。
【0031】ここで、左側壁6の周縁部6aは上述した
ように運転室1の内方側に窪んでおり、この状態は左側
壁6が周縁部6a近傍で内方側に大きく折れ曲がった状
態である。したがって、前下窓9と左側壁6の内面6s
との間に形成された物品収納空間Vは、水平断面が略三
角形であり、ドア用開口7側の幅が最も大きくなる。ま
た、この物品収納空間Vは、湾曲した左側壁6の内面6
sに前下窓9を単に対向させて配置した場合よりも大き
い幅を有することになる。この物品収納空間Vは内方側
は前下窓9で仕切られているが、上方側は開放している
ので、上下方向にマガジンを出し入れするようにマガジ
ンラック18を配置する。
【0032】図8は、前下窓9の保持状態を示す側面図
であり、図9(a)は保持された前下窓9を前方側(図
8の矢印F方向)から見た正面図であり、図9(b)は
後方側(図8の矢印R方向)から見た背面図である。
尚、図8は左側壁6側から見た図であるが、分かり易く
するために左側壁6は省略している。
【0033】保持手段は、支持手段である一対のブラケ
ット19、20と、拘束手段であるロック手段21とを
有する。一対のブラケット19、20は、左側壁6の下
方側に取り付けられ、前下窓9の下端部を支持する。一
方、ロック手段21は、前下窓9の前方側であって上下
方向の略中央位置に取り付けられ、前下窓9の動きを拘
束する。
【0034】前方側に配置されるブラケット19は、平
板状の受け部19aと、この受け部19aの一端側から
略垂直方向に立設される規制部19bと、受け部19a
の他端側から規制部19bとは反対方向に延設される取
付部19cとを有する。取付部19cは、平板状に形成
されると共に、2つの挿通孔19d、19dを有する。
このようなブラケット19は、規制部19bが室内側に
位置し、かつ受け部19aが略水平となるような姿勢で
配置され、取付部19cの挿通孔19d、19dに挿通
させたボルトを左側壁6に締結して取り付けられる。前
下窓9は、その下端面が受け部19aに当接して支持さ
れると共に、室内側への移動が規制部19bによって規
制される。
【0035】一方、後方側に配置されるブラケット20
は、上部に溝20dが形成された受け部20aと、この
受け部20aの一端側から斜め方向に立設される案内部
20bと、受け部20aの下部に形成される取付部20
cとを有する。溝20dの幅は、前下窓9の厚さよりも
やや大きく設定されている。また、案内部20bは、溝
20dの長さ方向と平行に形成されている。このような
ブラケット20は、案内部20bが左側壁6側に位置
し、かつ受け部20aの溝20dが略水平方向に延びる
ような姿勢で配置され、取付部20cを運転室1(本体
4)の床又は左側壁6に固定して取り付けられる。前下
窓9は、その下端部が受け部20aの溝20dに嵌入し
て支持される。尚、前下窓9の下端部が案内部20bに
当接したときは、当該案内部20bは傾斜しているた
め、下端部は受け部20aの溝20dへと導かれること
になる。即ち、案内部20bは、前下窓9を所定の保持
位置まで案内する案内手段として機能する。
【0036】また、ロック手段21は、図10に示すよ
うに、本体部22と、この本体部22に設けられる一対
の挟圧部23、24とを有する。本体部22は、比較的
偏平な直方体状に形成され、長尺方向に並んで形成され
た一対のボルト挿通孔22a、22aを有する。一方の
挟圧部23は、本体部22の長辺側の一側面から側方に
突出して形成されており、長さは本体部22と同じであ
り、高さ(ボルト挿通孔22aの軸方向に沿う長さ)
は、挟圧部24との間に隙間が形成されるように本体部
22より小さく設定されている。
【0037】これに対し、他方の挟圧部24は、本体部
22の一表面(ボルト挿通孔22aが開口している面)
の略中央部に回動可能に取り付けられている。詳しく説
明すると、挟圧部24は、平板状の挟圧板24aと、挟
圧板24aの一表面に形成されたつまみ24bとを有す
る。挟圧板24aは、幅はボルト挿通孔22a、22a
間の間隔よりも小さく、長さは本体部22と挟圧部23
との各幅の和と略同じに設定される。そして、挟圧部2
4は、挟圧板24aの長さ方向が本体部22の長さ方向
に直交する位置(ロック位置)と、挟圧板24aの長さ
方向が本体部22の長さ方向と平行になる位置(解放位
置)との間で回動可能に取り付けられている。ロック位
置では、固定側の挟圧部23と可動側の挟圧部24の先
端側とが対向しており、前下窓9の周縁部を一対の挟圧
部23、24で挟圧して動きを拘束する。尚、固定側の
挟圧部23は、長さ方向に並ぶ一対の挟圧片23a、2
3aを有し、この挟圧片23aを弾発力を利用して前下
窓9の表面に押圧している。挟圧片23aの先端側に
は、前下窓9の表面に当接する細長い棒状の当接部23
bが形成されている。
【0038】上述した構成のロック手段21は、左側壁
6の周縁部6aの先端部に配置される。作業者3は、ロ
ック手段21の可動側挟圧部24を解放位置に設定した
後、取り外した前下窓9を切欠き17が前方側に位置す
るような状態で持ち、この状態での下端部を一対のブラ
ケット19、20に当接させると共に、前後方向の位置
を調整して切欠き17の内方側周縁部をロック手段21
の固定側挟圧部23に当接させる。それから、作業者3
はつまみ24bをつまみ、可動側挟圧部24をロック位
置まで回動させる。これによって、前下窓9は左側壁6
に対して一定の高さで保持され、かつその動きが拘束さ
れる。
【0039】ロック手段21は、前下窓9の前方側の周
縁部を挟圧するが、このとき切欠き17の内方側周縁部
を挟圧するような位置に配置しているので、ロック手段
21をドア用開口7に突出させることなく前下窓9をで
きる限りドア用開口7に近付けた位置で保持することが
できる。これによって、ドア用開口7の周縁で、スライ
ドドア5と前下窓9又はロック手段21とが干渉するの
を防止できる。
【0040】尚、前方側に取り付けられたブラケット1
9の前方でやや上方側の位置、及びロック手段21の後
方で上方側の位置には、左側壁6の内面6sにゴムなど
の弾性材料から成るストッパ25、25が取り付けられ
ている。また、後方側に取り付けられたブラケット20
の上方側でロック手段21と略同じ高さの位置には(図
2参照)、ブラケット20よりも室内側に位置するスト
ッパ26(図3参照)が取り付けられている。これらの
ストッパ25、26を配置したことによって、前下窓9
をブラケット19、20で支持したときに前下窓9が左
側壁6側あるいは室内側に倒れるのが防止され、比較的
重量のある前下窓9のロック作業及びロック解除作業
を、安全に行なうことができる。
【0041】以上のように本実施の形態によれば、装着
時の前下窓9の下端部の略中央部に矩形状の切欠き17
を形成したので、作業者3は前下窓9とそれが装着され
た窓枠14との間に指3aを差し込みやすくなり、前下
窓9を持ち上げやすくなる。また、切欠き17は取り外
した前下窓9を持つときにも利用できる。これによっ
て、前下窓9の取外し作業及び配置作業を行いやすくな
る。
【0042】また、ロック手段21は、ドア用開口7に
臨む左側壁6の周縁部6aに配置され、前下窓9の前方
側の周縁部を挟圧するが、本実施形態では切欠き17の
内方側周縁部を挟圧するような位置に配置されているの
で、ロック手段21をドア用開口7に突出させることな
く、前下窓9をできる限りドア用開口7に近付けた位置
で保持することができる。これによって、ドア用開口7
の周縁で、スライドドア5と前下窓9又はロック手段2
1とが干渉するのを防止できる。
【0043】また本実施の形態によれば、保持された前
下窓9と左側壁6の内面6sとの間に形成された空間
V、即ち従来はデッドスペースであった空間を物品収納
空間として利用しているので、従来は物品収納空間のた
めに使用していた側壁部分を他の用途に使用できるよう
になる。したがって、側壁に装備品を配置する際の自由
度が大きくなり、作業者3が使い易い位置に装備品を配
置できる。これによって、運転室1内に配置された装備
品の使用性が向上し、これに伴って運転室1内の快適性
も向上する。
【0044】また、前下窓9を対向させて配置する側壁
部分として、運転室内方側に窪んでいる左側壁6周縁部
6a、即ち左側壁6が周縁部6a近傍で内方側に大きく
折れ曲がった部分を使用しているので、物品収納空間V
を大きく確保できる。これによって、より多くの物品あ
るいはより大きな物品を収納できるようになる。
【0045】さらに、前下窓9は左側壁6に対して一定
の高さで保持され、かつその動きが拘束されるので、建
設機械の走行時や作業時においても、移動や振動するこ
となく堅固に前下窓9を保持することができる。
【0046】また、前下窓9の下端部をブラケット20
に当接させる際に、下端部はブラケット20の案内部2
0bによって保持位置となる溝20dまで案内されるの
で、比較的重量の大きい前下窓9を容易に保持位置に配
置させることができ、作業者の負担が軽減される。
【0047】以上にこの発明の具体的な実施の形態につ
いて説明したが、この発明は上記形態に限定されるもの
ではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施するこ
とができる。
【0048】上記実施の形態では、前下窓9を上下方向
にスライドさせて着脱するように構成したけれども、着
脱構造はこれに限らない。また、ドア用開口7の後方側
に前下窓9を保持したけれども、前方側にスペースが存
在する場合は、前方側に保持するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である運転室の正面図で
ある。
【図2】運転室の左側面図である。
【図3】運転室の左側壁の水平断面図である。
【図4】装着された前下窓の下端部付近を示す正面図で
ある。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】前下窓の取外し作業を説明するための左側面図
である。
【図7】(a)は図4の切断面線A−Aから見た断面図
であり、(b)は図4の切断面線B−Bから見た断面図
である。
【図8】前下窓の保持状態を示す側面図である。
【図9】(a)は前下窓の保持状態を示す正面図であ
り、(b)は背面図である。
【図10】ロック手段の構成を示し、(a)は平面図で
あり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。
【符号の説明】 1 運転室 2 運転席 3 作業者 3a 指 5 スライドドア 5b 周縁部 6 側壁 6a 周縁部 6s 内面 7 ドア用開口 8 前上窓 9 前下窓 17 切欠き 18 マガジンラック 19 ブラケット 20 ブラケット 21 ロック手段 23 挟圧部 24 挟圧部 V 物品収納空間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転席(2)の前方に位置する前上窓
    (8)と、この前上窓(8)の下方に位置すると共に、
    着脱可能に配置される前下窓(9)とを有する建設機械
    用運転室において、上記前下窓(9)に、着脱時に作業
    者(3)が把持する把持用切欠き(17)を形成したこ
    とを特徴とする建設機械用運転室。
  2. 【請求項2】 上記前下窓(9)を上下方向にスライド
    させて着脱するように構成すると共に、装着された上記
    前下窓(9)の下端部に上記把持用切欠き(17)を形
    成し、上記作業者(3)が指(3a)を上記把持用切欠
    き(17)に差し込み、上方向に持ち上げて上記前下窓
    (9)を取り外すようにしたことを特徴とする請求項1
    の建設機械用運転室。
  3. 【請求項3】 水平断面が外側に湾曲した側壁(6)を
    有し、この湾曲した側壁(6)に開口(7)を形成する
    と共に、この開口(7)を開閉するスライドドア(5)
    を上記側壁(6)の外面に沿って前後方向に移動可能に
    装着し、さらに上記スライドドア(5)が閉位置では運
    転室内方に引き込まれて収納されるように構成すると共
    に、上記開口(7)に臨む側壁周縁部(6a)を運転室
    内方側に窪ませて上記閉位置でのスライドドア(5)の
    周縁部(5a)に重なるように形成し、取り外した上記
    前下窓(9)を上記開口(7)の前方側又は後方側で上
    記湾曲した側壁(6)の内面(6s)に対向させると共
    に、上記前下窓(9)の上記開口(7)側の周縁部が上
    記側壁周縁部(6a)近傍に位置するように保持する保
    持手段(19)(20)(21)を備え、保持された上
    記前下窓(9)とこれに対向する側壁内面(6s)との
    間に形成された空間(V)を、マガジンラック(18)
    等の物品収納空間として使用するように構成し、さらに
    上記保持手段は、上記前下窓(9)の下端部を支持する
    支持手段(19)(20)と、上記前下窓(9)の動き
    を拘束する拘束手段(21)とを有し、この拘束手段
    (21)は、上記側壁周縁部(6a)の内側に配置され
    ると共に、一対の挟圧部(23)(24)を有し、この
    挟圧部(23)(24)で上記把持用切欠き(17)の
    内方側周縁部を挟圧して当該前下窓(9)を拘束するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2の建設機械用運転
    室。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014213674A (ja) * 2013-04-24 2014-11-17 プレス工業株式会社 建機キャブの窓構造
JP2015065888A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 株式会社クボタ 作業車

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