JP2001186653A - 環線系統の保護継電方式 - Google Patents

環線系統の保護継電方式

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JP2001186653A
JP2001186653A JP36671299A JP36671299A JP2001186653A JP 2001186653 A JP2001186653 A JP 2001186653A JP 36671299 A JP36671299 A JP 36671299A JP 36671299 A JP36671299 A JP 36671299A JP 2001186653 A JP2001186653 A JP 2001186653A
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Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中央装置は短絡事故検出リレー27Sを有
し、端末装置は短絡事故検出リレー手段の動作出力でロ
ックされる母線保護差動リレー87BGまたは内部地絡
差動リレー87Gを有して環線を保護するのでは、母線
の停止で27Sが動作したときに地絡事故に対して正常
に保護できない。 【解決手段】 母線の停止を27Sの動作出力が3相の
全てに一定時限以上継続して発生したことからアンド判
定部AND1とタイマ部T1で検出し、この検出で27
Sの動作出力で87G、87BGのロックを抑止部IN
H1で抑止する。母線の停止を母線のしゃ断器または断
路器が開放されたことで検出すること、27Sの動作出
力を短絡事故用タイマの最大値に制限することも含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環線系統の保護継
電方式に係り、特に母線停止時の保護方式に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】環線系統の保護継電方式を図5に示す。
1系および2系の電源端位置には中央継電装置1と中央
通信装置2の組み合わせになる中央装置を設け、環線の
各需要家位置にはリレー部と伝送部からなる端末装置3
1〜3Nを設け、これら端末装置31〜3Nと中央通信装置
2との間を常用系とループバック系の2系伝送路で接続
している。
【0003】この構成において、各需要家や変電所のリ
レー部は、系統の電流、電圧情報やしゃ断器条件等をデ
ィジタル変換し、伝送路を介して中央装置へ転送し、保
護演算処理に供する。中央継電装置では、端末装置から
の電流・電圧データおよび自端子で取り込んだ電流・電
圧データを使用して保護演算し、事故が発生しているか
否かの判定を行う。
【0004】中央継電装置1は、事故と判定したとき
は、伝送路を介して当該端末装置のリレー部へ転送し、
端末装置のリレー部が自端のしゃ断器をトリップさせ、
事故区間を除去する。
【0005】図6に中央継電装置及び端末装置のリレー
構成を示す。図7に線路保護リレーシーケンスを、図8
に母線保護リレーシーケンスを示す。
【0006】これらリレー構成において、中央装置で
は、□27S(短絡事故検出用の不足電圧継電器)、□
44SF(短絡距離継電器)、□67GF(地絡方向継
電器)は、□内に示す数値「1」または「2」によって
しゃ断器MO1側またはMO2側から環線系統内に事故
があるか否かを検出するリレーであるため、数値「1」
または「2」によってMO1側またはMO2側の電流・
電圧を使用したリレー演算をすることを示す。
【0007】端末装置では、□27Sが短絡優先のた
め、1系または2系のどちらかが短絡故障を検出したと
きに、□87G(内部地絡差動継電器),□87BG
(母線保護差動継電器)をロックする。なお、□内の数
値は環線系統の端末数に応じた値を割り当てて示す。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のシステムにおい
て、短絡優先リレーである□27Sには、O1側母線電
圧と電流を使用する127Sと、O2側母線電圧と電流
を使用する227Sがあり、短絡優先シーケンス(図8
参照)としては127Sと227Sの出力のOR(論理
和)で使用している。したがって、どちらかの27Sリ
レーが動作したときには□87G、□87BGリレーが
ロックすることになる。
【0009】図9に示す環線系統内の遮断器(図中のT
RO1、MO1)が「切」でO1側の母線が停止した場
合、環線系統の各需要家端末には、MO2から電力の供
給が行われる。このとき、O1母線停止による127S
リレーが動作するため、87G、87BGリレーがロッ
クされてしまい、この状態で例えばF1点で地絡事故が
発生すると、正常に保護できない。この結果、後備保護
リレーを設置している電源変電所のMO2が遮断され、
環線系統内が全停してしまう。
【0010】本発明の目的は、片母線の停止等で片側の
27S(短絡事故検出継電器)が動作したときにも、地
絡事故に対して正常に保護できるようにした環線系統の
保護継電方式を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、母線停止を検
出したときに短絡事故検出リレーの動作出力による母線
保護リレーまたは内部地絡保護リレーのロックを抑止す
るようにし、母線停止の検出には短絡事故検出リレーの
動作出力が3相共に発生した状態が一定時限以上継続す
ること、母線のしゃ断器または断路器が開放されたこ
と、短絡事故検出リレーの動作出力を短絡事故用タイマ
の最大値に制限することとするもので、以下の構成を特
徴とする。
【0012】電源から環線を介して各需要家に接続した
環線系統の保護装置として中央継電装置と需要家位置の
端末装置を設け、該中央装置は短絡事故検出リレー手段
を有し、該端末装置は前記短絡事故検出リレー手段の動
作出力でロックされる母線保護差動リレー手段または内
部地絡差動リレー手段を有して環線の事故を検出する保
護継電方式であって、前記短絡事故検出リレー手段の動
作出力による前記母線保護差動リレー手段または内部地
絡差動リレー手段のロックを抑止する抑止手段を設け、
この抑止手段は、前記短絡事故検出リレー手段の動作出
力が3相の全てに一定時限以上継続して発生したこと、
母線のしゃ断器または断路器が開放されたこと、前記短
絡事故検出リレー手段の動作出力が3相の全てに一定時
限以上継続して発生したこと、または母線のしゃ断器ま
たは断路器が開放されたこと、前記短絡事故検出リレー
の動作出力を前記短絡事故用タイマの最大値に制限する
こと、のいずれか1つの手段を備えたことを特徴とす
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態を示
し、環線系統における□27Sリレーによる87G、8
7BGリレーのロックシーケンス部分を示す。
【0014】□27Sリレーの動作出力は、線路の3相
(1、2、3)のいずれかで検出されたことをオア(論
理和)判定部OR1に得るほか、3相の全てで検出され
たことをアンド(論理積)判定部AND1に得る。タイ
マ部T1はアンド判定部AND1の判定出力が一定時間
継続したことを確認する。抑止部INH1は、タイマ部
T1に確認が得られたときにはオア判定部OR1の出力
を抑止する。タイマ部T1の時間は、例えば10秒とす
る。
【0015】以上までのシーケンスは、127Sと22
7Sで同じにされる。そして、オア判定部OR2は、両
リレー127Sと227Sのシーケンスがもつ抑止部の
少なくとも一方からの出力で87G,87BGリレーの
ロック条件信号を得る。
【0016】したがって、アンド判定部AND1とタイ
マ部T1では、母線停止を3相短絡事故とは区別して検
出することができ、この検出で抑止部INH1によって
リレー出力を抑止(ロック)することにより、母線停止
時には□27Sリレーの動作で87G,87BGリレー
がロックされるのを抑止する。これにより、例えば図9
の片母線停止状態でF1点で地絡事故が発生した場合に
も、87G、87BGリレーによって正常に事故を除去
することができ、系統の全停止を起こすこともなくな
る。
【0017】また、短絡事故と地絡事故の多重事故の場
合でも、短絡事故除去後に速やかに27Sリレーが復帰
するため、正確に地絡事故を除去できる。
【0018】図2は、本発明の他の実施形態を示すシー
ケンスである。同図が図1と異なる部分は、アンド判定
部AND1とタイマ部T1による母線停止の判定をしゃ
断器MO1,MO2の「切」信号から得る点にある。
【0019】本実施形態においても、図1の場合と同様
の作用効果を得ることができる。
【0020】なお、しゃ断器MO1,MO2の「切」信
号に代えて、それに直列に設けられる断路器(LS)の
「切]信号とすることでもよい。
【0021】図3は、本発明の他の実施形態を示すシー
ケンスである。同図は図1のシーケンスと図2のシーケ
ンスとを組み合わせたシーケンスで87G、87BGリ
レーのロックを得る。
【0022】つまり、オア判定部OR3により、抑止部
INH1の抑止信号にはタイマ部T1からの判定出力の
他に、しゃ断器MO1,MO2の「切」信号からも得る
ようにしている。
【0023】図1のシーケンスでは、母線が停止してか
ら10秒以内に環線系統内に地絡事故が発生すると、8
7Gまたは87BGリレーが動作できないため、事故除
去が遅れる。また、図2のシーケンスでは、通常の運用
状態では考えられないケースではあるが、MO1が
「入」の状態で母線停止となったとき、例えば、図9の
TRO1,BTO1,端末1のO1が「切」となったと
き、環線系統内の地絡事故を除去できなくなる。本実施
形態では、これら不都合を解消するものである。
【0024】図4は、本発明の他の実施形態を示すシー
ケンスである。本実施形態では、27Sリレーの動作出
力をタイマ部T2によって一定時間だけ有効にする。こ
のタイマ部T2の時限は、短絡事故用タイマの最大値で
ある3秒程度とする。
【0025】このシーケンスにより、例えばO1母線が
停止したとき、27Sリレーが一旦動作するが、タイマ
部T2により3秒後にはその復帰が得られ、87G、8
7BGリレーのロックをなくす。
【0026】本実施形態において、母線停止時には27
Sリレーに動作出力が得られるが、タイマ部T2の時間
経過後にはその復帰し、地絡リレーより正常に保護がで
きる。また、タイマ部T2の時限を短絡事故での事故除
去時間の最大値程度とすることにより、短絡事故時も保
護することができる。
【0027】なお、短絡と地絡の多重事故発生時には、
27Sリレーによる87G、87BGリレーのロックが
3秒程度継続するため、その分だけ地絡事故の除去は遅
れる。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、母線停
止を検出したときに短絡事故検出リレーの動作出力によ
る母線保護リレーまたは内部地絡保護リレーのロックを
抑止するようにしたため、片母線の停止等で片側の27
S(短絡事故検出継電器)が動作したときにも、地絡事
故に対して正常に保護できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す保護シーケンス。
【図2】本発明の他の実施形態を示す保護シーケンス。
【図3】本発明の他の実施形態を示す保護シーケンス。
【図4】本発明の他の実施形態を示す保護シーケンス。
【図5】環線系統における保護継電システムの構成例。
【図6】図5のリレー構成例。
【図7】図5における保護継電装置の線路保護リレーシ
ーケンス。
【図8】図5における保護継電装置の母線保護リレーシ
ーケンス。
【図9】環線系統内のCBが「切」中の事故ケース例。
【符号の説明】
1…保護継電装置 2…通信装置 31〜3N…端末装置 OR1、OR2、OR3…オア判定部 AND1…アンド判定部 INH1…抑止部 T1、T2…タイマ部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源から環線を介して各需要家に接続し
    た環線系統の保護装置として中央継電装置と需要家位置
    の端末装置を設け、該中央装置は短絡事故検出リレー手
    段を有し、該端末装置は前記短絡事故検出リレー手段の
    動作出力でロックされる母線保護差動リレー手段または
    内部地絡差動リレー手段を有して環線の事故を検出する
    保護継電方式であって、 前記短絡事故検出リレー手段の動作出力による前記母線
    保護差動リレー手段または内部地絡差動リレー手段のロ
    ックを抑止する抑止手段を設け、この抑止手段は、 前記短絡事故検出リレー手段の動作出力が3相の全てに
    一定時限以上継続して発生したこと、 母線のしゃ断器または断路器が開放されたこと、 前記短絡事故検出リレー手段の動作出力が3相の全てに
    一定時限以上継続して発生したこと、または母線のしゃ
    断器または断路器が開放されたこと、 前記短絡事故検出リレーの動作出力を前記短絡事故用タ
    イマの最大値に制限すること、のいずれか1つの手段を
    備えたことを特徴とする環線系統の保護継電方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011067005A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Toshiba Corp 電流差動継電装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011067005A (ja) * 2009-09-17 2011-03-31 Toshiba Corp 電流差動継電装置

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