JP2001185161A - 固体電解質型燃料電池セル - Google Patents
固体電解質型燃料電池セルInfo
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Abstract
緻密化でき、集電体の導電性を向上できる固体電解質型
燃料電池セルを提供する。 【解決手段】集電体35が、金属元素の原子比による組
成式がLa(x+u) Mg(y +v) Crz (x+y+z=2)
で表わされ、空気極32が、金属元素として少なくとも
LaとMnを含有するペロブスカイト型結晶相からな
り、金属元素の原子比による組成式がRs Mnt (Rは
La、またはLaと、La以外の希土類元素、Caおよ
びYのうち少なくとも一種の元素)で表わされるととも
に、空気極32の組成式におけるRとMnの比s/tが
1未満で、かつ集電体35の組成式におけるx+uが
1.016以上である。
Description
池セルに関し、固体電解質の片面に多孔性の空気極を、
他面に多孔性の燃料極を形成してなり、空気極に電気的
に接続された集電体を具備する固体電解質型燃料電池セ
ルに関する。
が900〜1050℃と高温であるため発電効率が高
く、第3世代の発電システムとして期待されている。
筒型と平板型が知られている。平板型の固体電解質型燃
料電池セルは、発電の単位体積当たり出力密度が高いと
いう特徴を有するが、実用化に関してはガスシール不完
全性やセル内の温度分布の不均一性などの問題がある。
それに対して、円筒型の固体電解質型燃料電池セルで
は、出力密度は低いものの、セルの機械的強度が高く、
またセル内の温度の均一性が保てるという特徴がある。
両形状の固体電解質型燃料電池セルとも、各々の特徴を
生かして積極的に研究開発が進められている。
2に示すように開気孔率30〜40%程度のLaMnO
3 系材料からなる多孔性の空気極2を形成し、その表面
にY2 O3 含有のZrO2 からなる固体電解質3を被覆
し、さらにこの表面に多孔性のNi−ジルコニアの燃料
極4を設けて構成されている。燃料電池のモジュールに
おいては、各単セルはLaCrO3 系の集電体(インタ
ーコネクタ)5を介して接続される。発電は、空気極2
内部に空気6(酸素)を、外部に燃料7(水素)を流
し、950〜1050℃の温度で行われる。
気極側は酸化雰囲気に、燃料極側は還元雰囲気にさらさ
れる。
料極)は発電時に酸素分圧比の異なる雰囲気下に曝され
なくてはならないため、複数の燃料電池セルの陽極と陰
極を直列接続することができない。このため、異なる酸
素分圧比の雰囲気下でも化学的に安定で導電性が高いラ
ンタンクロマイト系酸化物を集電体材料として用い、こ
の集電体を空気極に電気的に接続し、この集電体を他の
燃料電池セルの燃料極に電気的に接続することで、複数
のセル間で電気的な接続を可能としている。
池セルを製造する方法としては、近年、製造工程を簡略
化し、且つ製造コストを低減するために、各構成材料の
うち少なくとも2つを同時焼成する、いわゆる共焼結法
が提案されている。この共焼結法は、例えば、円筒状の
空気極成形体に、固体電解質成形体および集電体成形体
をロール状に巻き付けて同時焼成を行い、その後、固体
電解質表面に燃料極を形成する方法である。
は、円筒状の空気極成形体(仮焼体を含む)の表面に固
体電解質のシート状成形体を巻き付けた後、固体電解質
のシート状成形体の端部が開口した部分(切欠部)を研
摩して平坦状となした後、集電体のシート状成形体を積
層圧着し、焼成し、この後、金属を含有するスラリーを
固体電解質表面に塗布して燃料極を形成した円筒型の固
体電解質型燃料電池セルが開示されている。
造工程数も少なく、セルの製造時の歩留まり向上、コス
ト低減に有利である。このような共焼結法による燃料電
池セルでは、Y2 O3 安定化または部分安定化ZrO2
からなる固体電解質を用い、この固体電解質に熱膨張係
数を合致させる等のため、空気極材料として、LaMn
O3 からなるペロブスカイト型複合酸化物のLaの一部
を、YおよびCaのうち少なくとも一種以上で置換した
ものが用いられ、また、集電体材料として、高温におけ
る化学的安定性に優れ、導電性が大きいことから、ラン
タンクロマイト系複合酸化物が用いられ、さらに固体電
解質との熱膨張係数を合致させる等のためMgOが添加
されたものが使用されている。
極と集電体を同時焼成すると、空気極中に含まれるMn
元素が焼成の過程で集電体に拡散し、集電体に拡散して
きたMnと集電体中のLaが反応してLaMnO3 を生
成し、集電体中のランタンクロマイト系複合酸化物を形
成するLa量が減少し、そのため、集電体中のCrが蒸
発・凝集し易くなり、Cr2 O3 がランタンクロマイト
系複合酸化物粒子のネック部に蓄積し、集電体の焼結性
が阻害され、集電体磁器の緻密度が不十分となり、燃料
電池セルの内外の酸化雰囲気と還元雰囲気を遮断できな
くなるとともに、導電性が低下するという問題があっ
た。
でも、集電体を緻密化できるとともに、集電体の導電性
を向上できる固体電解質型燃料電池セルを提供すること
を目的とする。
料電池セルは、固体電解質の片面に空気極を、他面に燃
料極を形成してなり、前記空気極に電気的に接続された
集電体を具備する固体電解質型燃料電池セルにおいて、
前記集電体が、金属元素として少なくともLa、Crと
Mgを含有するペロブスカイト型結晶相、La2 O
3 相、MgO相からなり、金属元素の原子比による組成
式がLa(x+u) Mg(y+v) Crz (x+y+z=2)で
表わされ、前記空気極が、金属元素として少なくともL
aとMnを含有するペロブスカイト型結晶相からなり、
金属元素の原子比による組成式がRsMnt (RはL
a、またはLaと、La以外の希土類元素およびCaの
うち少なくとも一種の元素)で表わされるとともに、前
記空気極の組成式におけるRとMnの比s/tが1未満
で、かつ前記集電体の組成式におけるx+uが1.01
6以上のものである。
の比率、即ちAサイトとBサイトの比s/tが1未満で
ある場合に、集電体のLaの含有率を増加して最適化す
ることにより、空気極から集電体にMnが拡散し、集電
体中のLaと反応してLaMnO3 を生成したとして
も、La量が充分に存在しているため、Crに対するL
a量が相対的に少なくなることを防止でき、ランタンク
ロマイト系複合酸化物粒子からのCrの蒸発を防止で
き、ランタンクロマイト系複合酸化物粒子のネック部に
おける酸化クロムの凝集堆積を防止できる。これによ
り、集電体の焼結性を確保して磁器を緻密にし、導電性
を向上できる。
含有するペロブスカイト型複合酸化物からなる円筒状の
空気極材料を用いてセルを共焼結すると、共焼結時に空
気極を構成するそれぞれの成分元素の中でもMn元素の
拡散(蒸発及び固相内での拡散)がとりわけ速い。その
ため、Mn元素の拡散を低減するためには、フリーのM
nO系酸化物(第二相)が存在しない組成領域、つまり
ペロブスカイト(LaMnO3 )相が単一相として安定
な定比組成(A/B比が1)側の材料を用いることが良
い。Mnリッチな不定比組成側、すなわちA/Bサイト
比率(s/t)の小さい材料を用いると、ペロブスカイ
ト相に加え第二相としてのMnO系酸化物が生成し、こ
の組成領域では、Mn元素の拡散量が前者に比べると異
常に高くなる。
極材料を使用すると、共焼結時に、空気極と固体電解質
との間にCaZrO3 、Y2 O3 の反応生成物及び分解
物を生成し、その結果、上記界面の剥離が経時的に進行
し、性能においても急激な出力劣化を伴うことになる。
このため、空気極の組成式におけるR(RはLa、また
はLaと、La以外の希土類元素およびCaのうち少な
くとも一種の元素)とMnの比s/t(A/B比)を1
未満とし、なるべく定比組成に近い、例えば、0.95
≦s/t≦0.998とすることが望ましい。
成側に近づけることによって、フリーのMnO系酸化物
(第二相)の含有量が少なくなり、Mnの拡散を低減で
きるとともに、空気極と固体電解質との界面に分極抵抗
増大となるような反応及び分解物を生成させない。一
方、Mnの拡散は1400℃以上の高温領域では比較的
顕著に起きるため、共焼結時の温度を低下させ、焼成時
の保持時間を可能な限り低減することにより、さらに集
電体中のMn量を減少できる。さらに、焼成時に空気極
から発生するガスを集電体側に近づけないようにするこ
とも有効な手段である。
s/tを0.95〜0.998としても、特に、s/t
が小さい程、即ちMn量が増加する程、集電体中に拡散
してくるMnも増加するため、集電体中のLa量を増加
させなくてはならない。そこで、拡散してくるMnの拡
散量を考慮し、拡散してくるMnと集電体中のLaとが
LaMnO3 からなる化合物を生成したとしても、Cr
2 O3 が生成しないように、集電体の組成式におけるL
a量を過剰とし、その量x+uを1.016以上とした
のである。ただし、集電体中のLaが過剰すぎる場合、
逆にボイドの生成を促して磁器の緻密度が低下してしま
う場合があるため、集電体の組成式におけるx+uを、
1.515−s/2t≦x+u≦1.56−s/2tを
満足せしめたのである。
〜0.8を満足することにより、集電体の焼成収縮挙動
や熱膨張係数を固体電解質に近づけることができ、内部
応力による磁器の破壊を防止することができる。
ことにより、円筒形状を保持できるとともに、集電体の
厚みを50〜200μmとすることにより、十分な気密
性を確保でき、集電体の電位降下を小さくできる。
電池セルは、図1に示すように、円筒状の固体電解質3
1の内面に空気極32、外面に燃料極33を形成してセ
ル本体34が構成されており、このセル本体34の外面
に、空気極32と電気的に接続する集電体35が形成さ
れている。
が形成され、固体電解質31の内面に形成されている空
気極32の一部が露出しており、この露出面37および
切欠部36近傍の固体電解質31の両端部表面が集電体
35により被覆され、集電体35が、固体電解質31の
両端部表面、および固体電解質31の切欠部36から露
出した空気極32の表面に接合されている。
はセル本体34の外面に形成され、ほぼ段差のない連続
同一面39を覆うように形成されており、燃料極33と
は電気的に接続されていない。この集電体35は、セル
同士を接続する際に、他のセルの燃料極にNiフェルト
を介して電気的に接続され、これにより燃料電池モジュ
ールが構成される。連続同一面39は、固体電解質成形
体の両端部と空気極成形体の一部とが連続したほぼ同一
面となるまで、固体電解質成形体の両端部間を研磨する
ことにより形成される。
のY2 O3 あるいはYb2 O3 を含有した部分安定化あ
るいは安定化ZrO2 が用いられ、燃料極33として
は、例えば、50〜80重量%Niを含むZrO2 (Y
2 O3 含有)が用いられる。
LaとMnを含有するペロブスカイト型結晶相からな
り、金属元素の原子比による組成式がRs Mnt (Rは
La、またはLaと、La以外の希土類元素およびCa
のうち少なくとも一種の元素)で表わされるものからな
る。Caは酸化物換算で8〜10重量%、希土類元素の
うち少なくとも一種は酸化物換算で10〜20重量%含
有することが望ましい。
r、Yb等があり、このうちでもYが望ましい。
およびMgを含有するぺロブスカイト型結晶を主結晶と
し、La2 O3 相、MgO相を含み、金属元素の原子比
による組成式がLa(x+u) Mg(y+v) Crz Oα(x+
y+z=2、αは酸素の原子比)で表わされるものから
なる。集電体35は、希土類元素やアルカリ土類金属元
素を含有するものであっても良い。
ルは、空気極32の前記組成式におけるRとMnの比s
/tが1未満で、かつ集電体35の前記組成式における
x+uが1.016以上であることを特徴とする。
上であると、共焼結時に、空気極と固体電解質との間に
CaZrO3 、Y2 O3 の反応生成物及び分解物を生成
し、その結果、上記界面の剥離が経時的に進行し、性能
においても急激な出力劣化を伴うからである。そこで、
s/tを1未満としたが、その結果空気極中のMnが集
電体中に拡散するため、集電体中のLa量を示すx+u
を増加してCr2 O3の析出を抑制するため、x+uを
1.016以上としたのである。よって、x+uが1.
016よりも小さい場合には、Mnが集電体中に拡散す
る割合が、集電体中のLa量の増加分よりも多くなり、
Cr2 O3 が析出し、焼結性が低下し、集電体の導電率
が低下するからである。
ることが望ましい。この範囲内ならば、空気極と固体電
解質との間にCaZrO3 、Y2 O3 の反応生成物及び
分解物を生成することがなく、また、拡散するMn量を
低減できるからである。一方、s/tが0.95よりも
小さい場合には拡散するMn量が多くなり、s/tが
0.998よりも大きくなると、空気極と固体電解質と
の間にCaZrO3 、Y2 O3 の反応生成物及び分解物
を生成し易いからである。s/tは0.96〜0.99
であることが望ましい。
が、1.515−s/2t〜1.56−s/2tを満足
することが望ましい。この範囲内ならば、空気極中のM
n量に対応して集電体中のLaを増加し、Cr2 O3 を
生成させない最適なLa量とすることができる。
〜0.8を満足することが望ましい。この範囲内ならば
MgO相量が最適となり、集電体の焼成収縮挙動や熱膨
張係数を固体電解質に近づけることができ、内部応力に
よる磁器の破壊を防止することができる。
集電体の厚みを50〜200μmとすることが望まし
い。これにより、円筒形状を保持できるとともに、集電
体の十分な気密性を確保でき、集電体の電位降下を小さ
くできる。集電体の厚みは75〜150μmとすること
が望ましい。
電池セルの製法は、まず、円筒状の空気極成形体を形成
する。この円筒状の空気極成形体は、例えば所定の調合
組成に従いLa2 O3 、Y2 O3 、CaCO3 、MnO
2 の素原料を秤量、混合する。この際に、空気極成形体
を構成するペロブスカイト型複合酸化物のs/t比が
0.95〜0.998を満足するように、秤量する必要
がある。
2〜10時間仮焼し、その後4〜8μmの粒度に粉砕調
製する。調製した粉体に、バインダーを混合、混練し押
出成形法により円筒状の空気極成形体を作製し、さらに
脱バインダー処理し、1200〜1250℃で仮焼を行
うことで円筒状の空気極仮焼体を作製する。尚、Mnの
拡散は1400℃以上で顕著であるため、上記空気極成
形体の仮焼温度ではMnは殆ど拡散しない。
所定粉末にトルエン、バインダー、市販の分散剤を加え
てスラリー化したものをドクターブレード等の方法によ
り、例えば、100〜120μmの厚さに成形したもの
を用い、円筒状の空気極仮焼体の表面に第1固体電解質
成形体を貼り付けて仮焼し、空気極仮焼体の表面に第1
固体電解質仮焼体を形成する。
る。まず、例えば、所定比率に調製したNi/YSZ混
合粉体にトルエン、バインダーを加えてスラリー化した
ものを準備する。前記第1固体電解質成形体の作製と同
様、成形、乾燥し、例えば、15μmの厚さのシート状
の第2固体電解質成形体を形成する。
形体を印刷、乾燥した後、第1固体電解質仮焼体上に、
燃料極層成形体が形成された第2固体電解質成形体を、
第1固体電解質仮焼体に第2固体電解質成形体が当接す
るように巻き付け、積層する。
合粉体は、Ni粉末の平均粒径が0.2〜0.4μm、
YSZ粉末の平均粒径が0.4〜0.8μmの原料粉体
を用い、所定比率に調合した後分散性を高めるためにZ
rO2 ボールを用いて湿式粉砕混合を行う。
2 O3 の素原料を、La(MgCr)O3 となるように
秤量混合した後、例えば、1400〜1550℃程度の
温度で2〜5時間仮焼し、その後、2〜3μm程度に粉
砕し、さらに所定量のLa2O3 、MgOを添加して形
成される。この場合、粉末の組成式は、La(x+u) Mg
(y+v) Crz Oα(x+y+z=2)で表され、x+u
が1.016以上となるように調合する。この粉末を用
いて、固体電解質成形体の調製同様、100〜120μ
mの厚さに成形して集電体成形体を作製し、この集電体
成形体を所定箇所に貼り付ける。
解質仮焼体、第2固体電解質成形体、燃料極成形体およ
び集電体成形体の積層体は、例えば、大気中1400〜
1550℃の温度で、4層同時に共焼成される。
響するため、焼成温度をできるだけ低下させ、焼成時間
をできるだけ短くすることにより、さらにMn量を減少
できる。
の厚みとされている。燃料極層成形体の厚みが9μmよ
りも薄くなると、Ni粒成長に伴い焼成収縮差が助長さ
れ、一方60μmよりも厚くなると、固体電解質間との
熱膨張率の不整合を伴って燃料極が剥離し易くなる。こ
のような点から、燃料極成形体の厚みは特に25〜40
μmが望ましい。
0.95〜0.998とし、定比組成側に近づけること
によって、フリーのMnO系酸化物(第二相)の含有量
が少なくなり、Mnの蒸発による集電体への拡散を低減
できる。
め、空気極と固体電解質との界面に分極抵抗増大となる
ような反応及び分解物を生成させず、界面での剥離が発
生せず、高い出力密度を長期的に維持できる。
未満とし、集電体のLa量を示すx+uを1.016以
上としたので、特に、s/tを0.95〜0.998と
し、x+uを1.515−s/2t≦s/t≦1.56
−s/2tの関係式を満足せしめたので、空気極中のM
nが集電体中に拡散したとしても、集電体中のCr2O
3 の析出を防止でき、集電体の緻密化を促進でき、集電
体の導電率を向上できる。
電池セルについて説明したが、本発明は上記例に限定さ
れるものではなく、平板形状の燃料電池セルにおいても
適用できる。
においても、固体電解質の片面に空気極、他面に燃料極
が形成されていればよく、その構造は図1に限定される
ものではない。
固体電解質仮焼体を形成した例について説明したが、こ
れらが、空気極成形体、第1固体電解質成形体であって
も良い。
により作製するため、まず円筒状の空気極仮焼体を以下
の手順で作製した。市販の純度99.9%以上のLa2
O3 、Y2 O3 、CaCO3 、Mn2 O3 を出発原料と
して、(La0.56Y0.14Ca0.3 )s Mnt O3 のs/
tが、即ち、A/B比が表1に示す値となるように秤量
し、これを用いて、押出成形後、1250℃の条件で脱
バイ・仮焼し、空気極仮焼体を作製した。
る平均粒径が1〜2μmのZrO2粉末を用いてスラリ
ーを調製し、ドクターブレード法により厚さ100μm
と厚さ15μmの第1及び2固体電解質成形体としての
シートを作製した。
対し、平均粒径が0.6μmのY2O3 を8モル%の割
合で含有するZrO2 粉末を準備し、Ni/YSZ比率
(重量分率)が65/35になるように調合し、粉砕混
合処理を行い、スラリー化し、調製したスラリーを第2
固体電解質成形体上に全面に印刷し、燃料極成形体を作
製した。
O3 、Cr2 O3 、MgOを出発原料として、これを、
La(MgCr)O3 となるように秤量混合した後、1
500℃で3時間仮焼粉砕し、これにLa2 O3 、Mg
Oを添加した。この粉末の組成式は、La(x+u) Mg
(y+v) Crz Oα(x+y+z=2、x+u、y+z+
v、u、vは表1に示す値)となるように調合した。こ
の粉末を用いてスラリーを調製し、ドクターブレード法
により厚さ100μmの集電体成形体を作製した。
解質成形体を、その両端部が開口するようにロール状に
巻き付け1150℃で5時間の条件で仮焼した。仮焼
後、第1固体電解質仮焼体の両端部間を空気極仮焼体を
露出させるように平坦に研磨し、連続した同一面を形成
するように加工した。
極成形体が形成された第2固体電解質成形体を、第1固
体電解質仮焼体と第2固体電解質成形体が当接するよう
に積層し、乾燥した後、上記連続同一面に集電体成形体
を貼り付け、この後、大気中1500℃で6時間の条件
で共焼結を行い、共焼結体を作製し、空気極の厚み、集
電体の厚みを表1に示す厚みとした。
筒型セルを作製するため、前記共焼結体片端部に封止部
材の接合を行った。封止部材の接合は、以下のような手
順で行った。Y2 O3 を8モル%の割合で含有する平均
粒子径が1μmのZrO2 粉末に水を溶媒として加えて
スラリーを調製し、このスラリーに前記共焼結体の片端
部を浸漬し、厚さ100μmになるように片端部外周面
に塗布し乾燥した。封止部材としてのキャップ形状を有
する成形体は、前記スラリー組成と同組成の粉末を用い
て静水圧成形(ラバープレス)を行い切削加工した。そ
の後、前記スラリーを被覆した前記共焼結体片端部を封
止部材用成形体に挿入し、大気中1300℃の温度で1
時間焼成を行った。
Foガス雰囲気として1000度に加熱して空気極と集
電体間に電流を通し、集電体部分の電圧を測定して電気
伝導率を測定した。その測定結果を表1に示す。尚、試
料No.18は、空気極材料としてLa0.99MnO3 を用
いた。
1.0の試料No.1では固体電解質と空気極の間で剥離
した。また。空気極におけるs/tが1未満で、集電体
におけるx+uの値が1.01の試料No.2の場合に
は、導電率が0.03S/cmと低いことが判る。
未満で、かつ集電体におけるx+uの値が1.016以
上の本発明の試料では、導電率が0.08S/cm以上
と高いことが判る。特に、s/tが0.95〜0.99
8の範囲で、かつ1.515−s/2t≦x+u≦1.
56−s/2tの関係式を満足する本発明の試料No.
3、4、6〜18では、導電率が0.10S/cm以上
と高いことが判る。
は、空気極に含まれるRとMnとの比率s/t、即ちA
サイトとBサイトの比が1未満である場合に、集電体の
Laの含有率を増加して最適化することにより、空気極
から集電体にMnが拡散し、集電体中のLaと反応して
LaMnO3 を生成したとしても、La量が充分に存在
しているため、Crに対するLa量が相対的に少なくな
ることを防止でき、ランタンクロマイト系複合酸化物粒
子からのCrの蒸発を防止でき、ランタンクロマイト系
複合酸化物粒子のネック部における酸化クロムの凝集堆
積を防止できる。これにより、集電体の焼結性を確保し
て磁器を緻密にし、導電性を確保できる。
図である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】固体電解質の片面に空気極を、他面に燃料
極を形成してなり、前記空気極に電気的に接続された集
電体を具備する固体電解質型燃料電池セルにおいて、 前記集電体が、金属元素として少なくともLa、Crと
Mgを含有するペロブスカイト型結晶相、La2 O
3 相、MgO相を含み、金属元素の原子比による組成式
がLa(x+u) Mg(y+v) Crz (x+y+z=2)で表
わされ、 前記空気極が、金属元素として少なくともLaとMnを
含有するペロブスカイト型結晶相からなり、金属元素の
原子比による組成式がRs Mnt (RはLa、またはL
aと、La以外の希土類元素およびCaのうち少なくと
も一種の元素)で表わされるとともに、 前記空気極の組成式におけるRとMnの比s/tが1未
満で、かつ前記集電体の組成式におけるx+uが1.0
16以上であることを特徴とする固体電解質型燃料電池
セル。 - 【請求項2】空気極の組成式におけるRとMnの比s/
tが0.95〜0.998であることを特徴とする請求
項1記載の固体電解質型燃料電池セル。 - 【請求項3】集電体の組成式におけるx+uが、1.5
15−s/2t≦x+u≦1.56−s/2tの関係式
を満足することを特徴とする請求項1または2記載の固
体電解質型燃料電池セル。
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JP36921399A JP3740342B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 固体電解質型燃料電池セル |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001185161A true JP2001185161A (ja) | 2001-07-06 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005015671A1 (ja) * | 2003-08-06 | 2005-02-17 | Toto Ltd. | 固体酸化物形燃料電池 |
CN112366288A (zh) * | 2020-10-30 | 2021-02-12 | 蜂巢能源科技(无锡)有限公司 | 一种电解质膜、其制备方法及其用途 |
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- 1999-12-27 JP JP36921399A patent/JP3740342B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2005015671A1 (ja) * | 2003-08-06 | 2005-02-17 | Toto Ltd. | 固体酸化物形燃料電池 |
CN112366288A (zh) * | 2020-10-30 | 2021-02-12 | 蜂巢能源科技(无锡)有限公司 | 一种电解质膜、其制备方法及其用途 |
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