JP2001185018A - 電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents

電子放出素子およびその製造方法

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JP2001185018A
JP2001185018A JP36707399A JP36707399A JP2001185018A JP 2001185018 A JP2001185018 A JP 2001185018A JP 36707399 A JP36707399 A JP 36707399A JP 36707399 A JP36707399 A JP 36707399A JP 2001185018 A JP2001185018 A JP 2001185018A
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Japan
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diamond
electron
emitter
layer
electron emission
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JP36707399A
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Tomio Ono
富男 小野
Tadashi Sakai
忠司 酒井
Hisashi Sakuma
尚志 佐久間
Toshi Cho
利 張
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電位降下が小さく、低しきい値の電子放出素
子とその製造方法を提供する。 【解決手段】 先端部が尖鋭な凸形19状のダイアモン
ド16等の炭素系電子放出物質よりなるエミッタの周囲
に、前記エミッタ先端部が露出するように設けられた薄
い導電層15を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子放出素子および
その製造方法に係わり、特に仕事関数が低い炭素系電子
放出物質を用いたものに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発達したSi半導体微細加工技術
を用いて、半導体デバイスと同程度の微細な電界放出型
の電子放出素子の開発が行なわれている。その電子放出
物質としては、最近、仕事関数が低いダイアモンド等の
炭素系物質が電子放出のしきい値電圧を大幅に下げられ
ることから注目されている。電界放出型の電子放出素子
には、一般に電子放出物質よりなる凸部を形成して電界
を集中させる手法が用いられている。炭素系物質により
凸部を形成する方法の一つとして鋳型となる凹部を形成
した後、炭素系物質を埋め込み、これを構造基板に転写
する方法が報告されている(K.Okano et a
l., Ultramicroscopy73(199
8)43.)。
【0003】図3にダイアモンドを用いた電子放出素子
の一例を示す。これに記載されている素子はまず図3
(a)に示すようにSi(100)基板100上に30
00Åの熱酸化膜101を形成し、フォトリソグラフィ
ー技術を用い一辺70μm、間隔7μmの正方形をパタ
ーンニングする。次にフッ酸(HF)水溶液により正方
形部分の酸化膜を除去する。
【0004】次に図3(b)に示すようにテトラメチル
アンモニウムヒドロキシド((CH NOH)水溶
液によりSi基板100を異方性エッチングし、逆ピラ
ミッド状にエッチングされた凹部102を作製する。
【0005】次に図3(c)に示すように尿素((NH
CO)をドーパントとして、ホットフィラメント
CVD法(HFCVD)により半導体ダイアモンド膜1
03を堆積させ、次に導電性エポキシ接着剤104によ
り、プラチナ(Pt)基板105に接合する。
【0006】次に図3(d)に示すようにフッ酸(H
F)と硝酸(HNO)の混合液により不用となったS
i基板100を除去してピラミッド形の素子が完成す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述の窒素(N)ドー
プしたダイアモンドエミッタでは0.5V/μm程度の
極めて小さな電界で電子放出が始まることが報告されて
おり、低しきい値電圧動作が可能となっている。しかし
ながら前述の構造は以下に述べるような大きな問題を有
している。
【0008】窒素ドープしたダイアモンド膜は極めて大
きな抵抗を有しており、ダイモンド膜中での電位降下が
大きな問題となる。このことは膜厚を変えたサンプルで
電子放出特性が異なるという実験結果から明らかであ
る。この問題を回避するためには膜厚をできるだけ減ら
せばよいが、ダイアモンドは成膜の初期過程においては
島状に孤立して成長し、ある程度の成長が進んでから連
続膜になるという性質を有している。このため、薄いダ
イアモンド膜を作製するのは困難である。またダイアモ
ンド膜を薄くしすぎるとエミッタの強度が低下してしま
うという問題もある。
【0009】本発明はかかる観点に基づいてなされたも
のであり、大きな抵抗による電位降下を無視できるほど
小さくできるダイアモンド電子放出素子とその製造方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の視点は、
電子放出素子において、先端部が尖鋭な凸形状のダイア
モンド等の炭素系電子放出物質よりなるエミッタと、前
記エミッタの周囲に前記エミッタ先端部が露出するよう
に設けられた薄い導電層を有することを特徴とする。
【0011】本発明の第二の視点は、電子放出素子の製
造方法において、第1の構造基板に凹部を設ける工程
と、前記凹部の側壁のみに薄い導電層を形成する工程
と、ダイアモンド等の炭素系電子放出物質により前記凹
部内を埋めつつエミッタ層を形成する工程とを有するこ
とを特徴とする。
【0012】本発明に係わるダイアモンド電子放出素子
においては、電子注入のための薄い導電層と電子放出点
であるエミッタ先端の距離を膜厚に無関係に設定できる
ため、ダイアモンド膜の大きな抵抗による電位降下を小
さくできる。従って十分厚いダイモンド膜を使用できる
ため、機械強度は問題とならない。このようにダイアモ
ンド膜本来の低しきい値という特長を十分に引き出すこ
とができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態を参
照して本発明を説明する。
【0014】図1は本発明の実施の形態に係わる電子放
出素子の製造方法を示す図である。まず図1(a)に示
すように、p型の(100)方位のSi基板11に、薄
いn層11を熱拡散またはイオン注入により形成し、
ついでドライ酸化により熱酸化SiO層12を形成、
パターンニングを行い、正方形開口を形成する。
【0015】次に図1(b)に示すように、例えばKO
H水溶液を用いて、異方性エッチングを行い、底部を尖
らせた凹部13を形成する。この際、凹部13の底部は
薄いn層11よりも深くなるように設定する。
【0016】次に図1(c)に示すように、Si基板1
1の表面に凹部13内も含めて、ウエット酸化により熱
酸化層14を形成する。次にSi基板11を回転させな
がら斜め方向より例えばCuを真空蒸着し、薄い導電層
15を形成する。図示のように回転斜め蒸着では、遮蔽
効果により凹部13の底部には導電層が形成されない。
【0017】次に図1(d)に示すように、Si基板1
1上に凹部13内を含めて、尿素((NHCO)
をドーパントとして、プラズマCVD法により半導体ダ
イアモンド膜16を堆積させ、次に導電性エポキシ接着
剤17により、ガラス基板18に接合する。
【0018】次に図1(e)に示すように、電気化学エ
ッチングを用いてSi基板11のp型部分を除去する。
これは、例えばKOH水溶液中で、Si基板中に形成さ
れたpn接合が逆バイアスとなるように、すなわち溶液
に対し、n層11に正電圧を印加しつつ、エッチング
を行なうことで、p型の部分のみを選択的に除去するこ
とにより行なう。
【0019】次に図1(f)に示すようにダイアモンド
の凸部19の先端部を覆う熱酸化SiO層14をNH
F/HFエッチング除去し、素子が完成する。
【0020】この電子放出素子においては、n層11
をゲートとして使用し、ダイモンド層16に対し、正の
電圧を印加して使用する。この際、ダイモンド層16上
に設けられた薄い導電層15を電子をダイアモンドに供
給する電極として用いる。本実施例においては、回転斜
め蒸着時の角度を変えることにより、電子注入のための
薄い導電層と電子放出点であるエミッタ先端の距離を設
定できるため、ダイアモンド膜の大きな抵抗による電位
降下を小さくできる。また十分厚いダイモンド膜を使用
できるため、機械強度は問題とならない。そのためダイ
アモンド膜本来の低しきい値という特長を十分に引き出
すことができる。
【0021】図2は本発明の別の実施の形態に係わる電
子放出素子の製造方法を示す図であり、図1と対応する
部分には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0022】この本実施例は図3に示した従来例と同様
に凸部を有するダイアモンドエミッタを作製した後、図
2(e)に示すように、ダイアモンド膜16上に薄い導
電層15を成膜し、次にスピンコート法によりレジスト
21を塗布する。
【0023】次に図2(f)に示すように、レジスト2
1をプラズマエッチング法等により、導電層15の先端
部が露出するまで、エッチング除去し、次に導電層15
の露出した部分をエッチング除去する。
【0024】次に図2(g)に示す示すように、レジス
ト21を除去した後、例えばスパッタリング法によりS
iOを絶縁層22として、Crをゲートとなる金属層
23として成膜する。さらにレジスト24をスピンコー
ト法により塗布、プラズマエッチング法等により、ゲー
トとなる金属層23の先端部が露出するまで、エッチン
グする。
【0025】次に図2(h)に示すように、金属層23
の露出した部分をエッチング除去し、ダイアモンドの凸
部19の先端部を覆う絶縁層22をエッチング除去して
素子が完成する。
【0026】本実施例においても、レジストのプラズマ
エッチング量を制御することにより、薄い導電層と電子
放出点であるエミッタ先端の距離を設定できるため、ダ
イアモンド膜の大きな抵抗による電位降下を小さくでき
る。
【0027】以上の説明は一例に過ぎず、その他、本発
明の趣旨を逸脱しない範囲で変形して実施可能である。
【0028】
【発明の効果】本発明の電子放出素子およびその製造方
法によれば、電子注入のための薄い導電層と電子放出点
であるエミッタ先端の距離を膜厚に無関係に設定できる
ため、ダイアモンド膜の大きな抵抗による電位降下を小
さくできため、ダイアモンド膜本来の低しきい値という
特長を十分に引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる電子放出素子の製
造方法を示す図。
【図2】本発明の別の実施の形態に係わる電子放出素子
の製造方法を示す図。
【図3】従来の電子放出素子の製造方法を示す図。
【符号の説明】
11…p型Si基板 11…n型層 12…熱酸化層 13…凹部 14…熱酸化層 15…薄い導電層 16…ダイアモンド層 17…接着層 18…ガラス基板 19…凸部 21…レジスト 22…絶縁層 23…金属層 24…レジスト 100…Si基板 1…熱酸化層 2…凹部 3…ダイアモンド層 4…接着層
フロントページの続き (72)発明者 佐久間 尚志 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 張 利 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部が尖鋭な凸形状のダイアモンド等
    の炭素系電子放出物質よりなるエミッタと、前記エミッ
    タの周囲に前記エミッタ先端部が露出するように設けら
    れた薄い導電層を有することを特徴とする電子放出素
    子。
  2. 【請求項2】 第1の構造基板に凹部を設ける工程と、
    前記凹部の側壁のみに薄い導電層を形成する工程と、ダ
    イアモンド等の炭素系電子放出物質により前記凹部内を
    埋めつつエミッタ層を形成する工程とを有することを特
    徴とした電子放出素子の製造方法。
JP36707399A 1999-12-24 1999-12-24 電子放出素子およびその製造方法 Pending JP2001185018A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005183388A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出素子、それを適用した表示素子及びその製造方法
JP2008027781A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Sumitomo Electric Ind Ltd ダイヤモンド電子放出素子およびその製造方法

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JP2005183388A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Samsung Sdi Co Ltd 電界放出素子、それを適用した表示素子及びその製造方法
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