JP2001184963A - 電気接点材料およびその製造方法 - Google Patents
電気接点材料およびその製造方法Info
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Abstract
材料を提供する。 【解決手段】 銅/タングステン材料に、チタン、バナ
ジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウ
ム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラ
ジウム、ハフニウム、タンタル、レニウム、オスミウム
およびイリジウムのうちの少なくとも一つの材料を添加
する。
Description
びその製造方法に関するものであり、特に電気接点材料
の耐アークエロージョン特性を向上させる技術に関する
ものである。
うためには開閉機器を必要とするが、これらの開閉機器
には、発電所、変電所の送配電系統を制御するもの、工
場におけるモーター、電熱炉の制御をするもの、また、
それらの電力を制御するリレーなどがあり、100Vか
ら数十万Vにいたる広範な領域で使用されている。
のようになる。
支障なく開閉できるもので、開閉の頻度は一般に少な
く、遮断器(ブレーカー)がこれに属している。遮断器
の種類には、油中遮断器、気中遮断器、磁気吹消遮断
器、ガス遮断器、真空遮断器、配線用遮断器などがあ
り、電気回路に漏電が発生した場合に安全を守る漏電遮
断器もこれに含まれる。
数回開閉できるもので、真空開閉器、電磁開閉器、タッ
プ切替器などの開閉器がこれに該当する。
閉するもので、制御用、電装用、電子・通信用に使用さ
れる電磁継電器(リレー)、スイッチがこれに該当す
る。なお、このほかに、回路の接続替えや接続を断つこ
とを目的とし、無電流あるいはそれに近い状態での回路
開閉に使用される断路器などがある。
耐溶着性にすぐれた銅−タングステン、銀−タングステ
ン、銀−炭化タングステンなどの焼結接点が使用されて
いる。すなわち、耐酸化性にすぐれた銀−炭化タングス
テンは中負荷の気中開閉器に、比較的耐酸化性にすぐれ
た銀−タングステンは高負荷用の気中開閉器に、耐酸化
性は劣るが耐消耗性にすぐれた銅−タングステンは、油
中、ガス、真空遮断器においてすぐれた機能を発揮す
る。
は、銅あるいは銀などの材料が使用されている。低圧用
の気中遮断器、配線用遮断器のうち、大容量のものには
アーキングチップとして銀−タングステン、銀−炭化タ
ングステンなどが使用され、メインコンタクト(主接
点)としては、銀−ニッケルが使用されている。また、
中容量以下のアーク・通電兼用接点としては、通電性及
び耐溶着性にすぐれた銀−炭化タングステン、銀−酸化
カドミウムなどが多用されている。
点から、電力機器の高電圧・大容量化とコンパクト化は
必須課題であり、継続的な開発が進められている。これ
らの開発では、変電機器を構成する材料にとってはきわ
めて過酷な環境となる。
らに過酷な環境において、(1)消耗量の少ないこと、
(2)耐溶着性のあること、(3)接触抵抗の低いこ
と、(4)電気伝導体であることが求められている。
あるタングステンまたはモリブデン、高電気及び熱伝導
率材料である銅または銀の複合材料が、接点材料として
使用されている。これらの材料は、現用接点材料の中で
最も苛酷な条件の用途に適合するものとして、各種機器
に用いられている。しかし、高圧下で繰り返し遮断を繰
り返すと、上記の材料はアークエロージョンにより先端
部が約10mm以上も損耗する。さらに、システムのコ
ンパクト化で電気接点径が小さくなると、電流密度が増
し、上記の苛酷な条件下での使用には耐えられない。
点を解決すべくなされたものであり、耐アークエロージ
ョン特性に優れた電気接点材料、およびその製造方法を
提供することを目的としている。
ンによる損傷メカニズムは、次のような現象で説明され
る。高融点材料であるタングステンまたはモリブデン、
高電気伝導率及び高熱伝導率を持つ材料である銅または
銀の複合材料では、アーキング時に銅または銀の部分に
陰陽極点が形成され、表面の銅または銀が蒸発する。銅
または銀の欠損により、表面の熱伝導率が低下し、タン
グステンまたはモリブデン部分が焼結開始し、焼結収縮
により亀裂が発生し、タングステンまたはモリブデン部
分が脱落、損耗する。
メカニズムを考慮して公知の銅−タングステン材料を改
良したものであり、陰陽極点がつきやすい銅に、融点お
よび蒸発熱の高い金属を添加することによって、銅の蒸
発による欠損を抑制し、耐アークエロージョン特性を向
上させて遮断時に発生するアークエロージョンによる損
耗量の減少を図るものである。
器、電気回路の接点に用いる電気接点材料を、タングス
テンと、銅と、少なくとも1種類以上の金属Xとから構
成することにあり、ここで金属Xとしては、チタン、バ
ナジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニ
ウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、ハフニウム、タンタル、レニウム、オスミウ
ムおよびイリジウムからなる群から少なくとも1種類が
選択される。
有量が体積比で80〜30%、銅および前述した少なく
とも1種類以上の金属Xの含有量の総和が体積比で20
〜70%として、銅および前述した少なくとも1種類以
上の金属Xの含有量の総和に対する銅の割合が少なくと
も体積比で50%以上とすることが好ましい。このよう
な組成とすることにより、特に優れた耐アークエロージ
ョン特性を呈する電気接点材料が得られる。
0〜40%とするとともに、銅および前述した少なくと
も1種類以上の金属Xの含有量の総和に対する銅の割合
が体積比で70〜90%とすることが更に好ましく、こ
の場合、更に優れた耐アークエロージョン特性を呈する
電気接点材料が得られる。
ルミニウム、カリウムおよびシリコンからなる群より選
ばれた少なくとも1種の材料をドープしたドープタング
ステンとすることができる。
上させるという観点からは、材料の気孔率を10%未満
とすることが好ましく、5%以下とすることが更に好ま
しい。材料の気孔率を5%以下とすることにより、特に
優れた耐アークエロージョン特性を呈する電気接点材料
が得られる。
号1)と、第2相としてタングステン粒子間を埋める銅
−金属Xの合金相(図1の符号2)から形成される。こ
のとき、金属Xは、一部あるいは全部が銅から分離して
析出した形態(図1の符号3)をとる。
が形成される銅に、融点および気化熱の高い金属Xを添
加することによって、銅の蒸発による欠損を抑制するた
め、金属Xは銅中に均質に分散していることが好まし
い。
合には、析出相の粒径は100μm以下であることが好
ましい。
は、材料組織は、タングステン相(図1(d)の符号
1)と、第2相としてタングステン相間を埋める銅−コ
バルト合金相と(図1(d)の符号8)、第3相として
タングステン相の周囲を囲むタングステン−コバルト合
金相とから構成される。
CS以上であることが好ましく、硬度はHv170以上
であることが好ましい。
電所における遮断器、断路器、開閉器等に好適に適用で
きる。
造方法も提供する。本発明による電気接点材料の製造方
法としては、すべての構成成分をまとめて焼結する方法
(焼結法)と、銅以外の構成成分を焼結して焼結体(例
えばスケルトン)を形成し、しかる後に該焼結体に銅を
溶浸する方法(溶浸法)とのいずれも適用することがで
きる。
ングステン粉末と、銅粉末と、少なくとも1種類以上の
金属Xの粉末とを所定の比率で混合した後、成形を行
い、さらにこれを焼結することにより電気接点材料を製
造する。この場合、焼結温度は1400℃以下とするこ
とが好ましい。また、混合される原料粉末、すなわちタ
ングステン粉末、銅粉末および上述した少なくとも1種
類以上の金属Xの粉末は、粒径が200μm以下で、純
度が98%以上であることが好ましい。
りの方法を適用することができる。
少なくとも1種類以上の金属Xの粉末を所定の比率で混
合した後、成形を行い、さらにこれを焼結して、得られ
た焼結体に銅を溶浸して製造する方法である。この場
合、焼結温度は1400℃以下とすることが好ましく、
また溶浸温度は1200℃とすることが好ましい。ま
た、この場合、焼結体を形成する際に、混合される原料
粉末、すなわちタングステン粉末および少なくとも1種
類以上の金属Xの粉末は、粒径が200μm以下で、純
度が98%以上であることが好ましい。
形、焼結して、得られた焼結体に銅および少なくとも1
種類以上の金属Xを溶浸して製造する方法である。この
場合、焼結温度は1400℃以下とすることが好まし
く、溶浸温度も1400℃以下とすることが好ましい。
また、この場合、焼結体の原料粉末、すなわちタングス
テン粉末は、粒径が200μm以下で、純度が98%以
上であることが好ましい。
る。
9.9%のタングステン粉末と、平均粒径10μm純度
99%の銅粉末と、平均粒径10μm純度99%のチタ
ン粉末とを混合した。この混合粉末を成形した後、不活
性雰囲気、真空雰囲気および還元雰囲気のいずれかの雰
囲気中において、1000〜1400℃の温度で焼結
し、銅/タングステン−チタン材料を作製した。このと
き、焼結後におけるタングステン、銅およびチタンの体
積比が、およそ50:35:15になるように、粉末の
混合比、及び焼結温度を選定した。
クロム、鉄、コバルト、ニッケル、ジルコニウム、ニオ
ブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
ハフニウム、タンタル、レニウム、オスミウムおよびイ
リジウム(チタンおよびここに列挙した金属を金属Xと
いう)の粉末をそれぞれ用いて、上記のプロセスと同様
のプロセスにより、銅/タングステン−金属X材料をそ
れぞれ作製した(以上、実施例)。
て、平均粒径10μm、純度99%のアルミニウム、亜
鉛の粉末をそれぞれ用いて、上記のプロセスと同様のプ
ロセスにより、銅/タングステン−アルミニウム材料お
よび銅/タングステン−亜鉛材料を作成した。さらに、
添加物なしの銅/タングステン材料も併せて作成した。
に示すアーク放電エロージョン試験片を切り出し、アー
ク放電エロージョン試験を行った。アーク放電エロージ
ョン試験は、減圧プラズマ溶射装置(Plasma Tecknik A
-2000V)を用いて、移行アークによる試験片表面のエロ
ージョン試験を行った。アーク放電エロージョン試験
は、常温、2.5kPaのアルゴン雰囲気中で、試験片
を陰極とし、水冷銅陽極との間に電圧をかけることによ
り、移行アークを発生させる。試験条件は電源電圧50
V、アーク電流490Aの一定とし、陰極である試験片
表面の損傷が定常状態に達するまで、7〜13分間実施
した。なお、アーク放電エロージョン試験片の表面粗さ
は、Rmax=0.5μmとした。
アーク放電エロージョン試験後の試験片の損耗量を示し
た。損耗量は、試験前後の試験片の重量を測定して求め
た。図3から、実施例の銅/タングステン−金属X材料
は、金属Xを添加していない材料に対して、損耗量が半
分以下から約1/10まで低減することが明らかになっ
た。比較例に示したアルミニウムや亜鉛を添加した材料
では、逆に損耗量が増大することが確認された。すなわ
ち、本発明による金属Xを含む銅−タングステン材料
は、優れた耐アークエロージョン特性を示すことが確認
された。
50〜90%含む銅/タングステン−クロム材料を焼結
法で、タングステンを体積比で30〜50%含む銅/タ
ングステン−クロム材料を溶浸法で作製した。
料(実施例)の作製は、第1実施例に記載したのと同様
に、まず平均粒径10μm純度99.9%のタングステ
ン粉末、平均粒径10μm純度99%の銅粉末および平
均粒径10μm純度99%のクロム粉末を混合して、成
形し、不活性雰囲気、真空雰囲気および還元雰囲気のい
ずれかの雰囲気中において、1000〜1400℃の温
度で焼結することにより行った。
銅およびクロムの体積比が、50:35:15; 6
0:28:12; 70:21:9; 80:14:6
となるように、粉末の混合比及び焼結温度を選定した
(以上、実施例)。
グステンおよび銅の体積比が、50:50; 60:4
0; 70:30; 80:20; 90:10となる
ように、粉末の混合比及び焼結温度を選定して、同様な
プロセスで添加物無しの銅/タングステン材料を作製し
た。
料(実施例)の作製は、まず平均粒径10μm、純度9
9.9%のタングステン粉末、平均粒径10μm、純度
99%のクロム粉末を混合して、成形し、不活性雰囲
気、真空雰囲気、還元雰囲気のいずれかの雰囲気中にお
いて、1000〜1400℃の温度で仮焼結し、これに
純度99%以上の銅を、不活性雰囲気、真空雰囲気、還
元雰囲気のいずれかの雰囲気中において、1200℃以
下の温度で溶浸することにより行った。
銅およびクロムの体積比が、30:49:21; 4
0:42:18; 50:35:15となるように、粉
末の混合比、及び仮焼結温度を選定した(以上、実施
例)。
グステンおよび銅の体積比が、10:90; 20:8
0; 30:70; 40:60; 50:50となる
ように、粉末の混合比、及び仮焼結温度を選定して、上
記と同様なプロセスで添加物なしの銅/タングステン材
料を作製した。
図2に示すアーク放電エロ−ジョン試験片を切り出し
た。そして第1の実施例に記載したのと同様の方法でア
ーク放電エロージョン試験を行い、損耗量を評価した。
ン材料(クロム添加無し)および銅/タングステン−ク
ロム材料の、タングステン含有量と損耗量との関係を示
すグラフである。ここに示すように、銅/タングステン
材料の場合は、タングステン量が、タングステン量が8
0%以下の場合に、損耗量が低減することが確認され
た。また、クロムを添加した銅/タングステン−クロム
材料では、クロム無添加の場合に比べて損耗量は大幅に
低減することが確認された。
ン材料(クロム添加無し)および銅/タングステン−ク
ロム材料の、タングステン含有量と損耗量との関係を示
すグラフである。ここに示すように、銅/タングステン
材料の場合は、タングステン量が、タングステン量が3
0%以上の場合に、損耗量が低減することが確認され
た。また、クロムを添加した銅/タングステン−クロム
材料では、クロム無添加の場合に比べて損耗量は大幅に
低減することが確認された。
材料は、材料構成が、体積比でタングステンが30〜8
0%、そして残りの20〜70%が銅とクロムからなる
場合、非常に優れた耐アークエロージョン特性を示すこ
とが確認された。
テン−クロム材料における銅とクロムの組成比について
検討した。
−クロム材料は、第1の実施例と同様に、まず平均粒径
10μm純度99.9%のタングステン粉末、平均粒径
10μm純度99%の銅粉末および平均粒径10μm純
度99%のクロム粉末を混合して、成形し、不活性雰囲
気、真空雰囲気、還元雰囲気のいずれかの雰囲気中にお
いて、1000〜1400℃の温度で焼結することによ
り作製した。
銅およびクロムの体積比が、 50:45:5(Cu/(Cu+Cr)=0.9); 50:35:15(Cu/(Cu+Cr)=0.7); 50:25:25(Cu/(Cu+Cr)=0.5); となるように、粉末の混合比、及び焼結温度を選定し
た。
グステン、銅およびクロムの体積比が50:15:35
(Cu/(Cu+Cr)=0.3)となるように、粉末
の混合比、及び仮焼結温度を選定して、上記と同様なプ
ロセスで添加物なしの銅/タングステン材料を作製し
た。
に示すアーク放電エロ−ジョン試験片を切り出した。そ
して第1の実施例と同様の方法で、アーク放電エロージ
ョン試験を行い、損耗量を評価した。図6に、銅/タン
グステン−クロム材料における銅含有量およびクロム含
有量の総和に対するクロム含有量の比率と損耗量との関
係に示した。
クロム含有量の総和に対するクロム含有量の比率を50
%以下となるようにクロムを添加することによって、損
耗量を大きく低減でき、耐アークエロージョン特性を向
上させることができることが確認された。
テン−クロム材料の気孔率が、アーク放電エロージョン
試験による損耗量に及ぼす影響を調べた。
と同様に、平均粒径10μm純度99.9%のタングス
テン粉末、平均粒径10μm純度99%の銅粉末および
平均粒径10μm純度99%のクロム粉末を混合して、
成形し、不活性雰囲気、真空雰囲気、還元雰囲気のいず
れかの雰囲気中において、1000〜1400℃の温度
で焼結し、銅/タングステン−クロム材料を作製した。
このとき、焼結後の気孔率が、2%、5%、10%にな
るように、粉末の混合比及び焼結温度を選定した。な
お、気孔率は水銀圧入法を用いて測定した。
ン−クロム材料の気孔率が、およそ15%になるよう、
粉末の混合比及び焼結温度を選定して、同様なプロセス
で作製した。
ら図2に示すアーク放電エロ−ジョン試験片を切り出し
た。第1の実施例と同様に、アーク放電エロージョン試
験を行い、損耗量を評価した。図7に、銅/タングステ
ン−クロム材料の気孔率と損耗量について示した。
気孔率が10%以下の場合に損耗量を低減できることが
確認された。
テン−クロム材料の材料組織中のタングステン粒子径
が、アーク放電エロージョン試験における損耗量に及ぼ
す影響を調べた。
形態と同様に、各種粒径の純度99.9%タングステン
粉末、平均粒径10μm純度99%の銅粉末および平均
粒径10μm純度99%のクロム粉末を混合して、成形
し、不活性雰囲気、真空雰囲気、還元雰囲気のいずれか
の雰囲気中において、1000〜1400℃の温度で焼
結し、銅/タングステン−クロム材料を作製した。この
とき、焼結後の銅/タングステン−クロム複合材料にお
けるタングステン粒子径が2μm、10μm、30μ
m、100μm、180μmになるように、タングステ
ン粉末の粒径、及び焼結温度を選定した。
号1参照)の大きさ(粒径)の測定は、焼結後の試験片
を切断後鏡面研磨を行い、走査型電子顕微鏡により観察
することにより行った。なお、ここに表記した粒径は、
走査型電子顕微鏡の一視野に含まれる粒すべての平均値
であり、また、ここでは各粒を交差する最も長い線分の
長さをもってその粒の大きさとしている。本明細書中に
おいて表記される相(粒)の大きさはすべてこの測定方
法による。
ステン−クロム複合材料におけるタングステン粒子径が
400μmになるように、タングステン粉末の粒径、及
び焼結温度を選定して、同様なプロセスで作製した。
ら図2に示すアーク放電エロ−ジョン試験片を切り出し
た。第1の実施の形態と同様に、アーク放電エロージョ
ン試験を行い、損耗量を評価した。図8に、銅/タング
ステン−クロム材料のタングステン粒子径と損耗量につ
いて示した。
ステン粒子径が200μm以下の場合、クロムを添加し
た銅/タングステン材料は、損耗量を低減できることが
確認された。
テン−クロム材料の導電率、硬度が、アーク放電エロー
ジョン試験による損耗量に及ぼす影響を調べている。
と同様に、平均粒径10μm純度99.9%のタングス
テン粉末、平均粒径10μm純度99%の銅粉末および
平均粒径10μm純度99%のクロム粉末を混合して、
成形し、不活性雰囲気、真空雰囲気、還元雰囲気のいず
れかの雰囲気中において、1000〜1400℃の温度
で焼結し、銅/タングステン−クロム材料を作製した。
このとき、焼結後の導電率が、20%IACS、40%
IACS、60%IACS、またビッカース硬度が、1
70、220、300になるように、粉末の混合比及び
焼結温度を選定した。なお、ビッカース硬度の測定はJ
IS Z 2244に準拠して行い、試験荷重は10k
gとした。
ン−クロム材料の導電率が10%IACS、ビッカース
硬度が100及び140になるよう、粉末の混合比及び
焼結温度を選定して、同様なプロセスで作製した。
ら図2に示すアーク放電エロ−ジョン試験片を切り出し
た。第1の実施の形態と同様に、アーク放電エロージョ
ン試験を行い、損耗量を評価した。図9に銅/タングス
テン−クロム材料の導電率と損耗量について、図10に
銅/タングステン−クロム材料の硬度と損耗量について
示した。
グステン−クロム材料で、導電率が20%IACS以上
の場合、またビッカース硬度が170以上の場合、損耗
量が低減することが確認された。
耐アークエロージョン特性に優れた電気接点材料を得る
ことができる。
に示す図。
の関係を示すグラフ。
銅/タングステン−金属X(クロム)材料のタングステ
ン量と損耗量の関係を示すグラフ。
銅/タングステン−金属X(クロム)材料のタングステ
ン量と損耗量の関係を示すグラフ。
のクロム量と損耗量の関係を示すグラフ。
量の関係を示すグラフ。
粒子径と損耗量の関係を示すグラフ。
量の関係を示すグラフ。
量の関係を示すグラフ。
Claims (9)
- 【請求項1】タングステンと、 銅と、 チタン、バナジウム、クロム、鉄、コバルト、ニッケ
ル、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、
ロジウム、パラジウム、ハフニウム、タンタル、レニウ
ム、オスミウムおよびイリジウムからなる群から選択さ
れた少なくとも一種の金属Xと、を含んでなる電気接点
材料。 - 【請求項2】タングステンの含有量が体積比で80〜3
0%であり、 銅および前記少なくとも一種の金属Xの含有量の総和が
体積比で20〜70%であり、かつ、 銅および前記少なくとも一種の金属Xの含有量の総和に
対する銅の割合が、体積比で50%以上であることを特
徴とする、請求項1に記載の電気接点材料。 - 【請求項3】タングステンが、アルミニウム、カリウム
およびシリコンからなる群より選ばれた少なくとも1種
の材料をドープしたドープタングステンであることを特
徴とする、請求項1に記載の電気接点材料。 - 【請求項4】材料組織が、粒径が200μm以下のタン
グステン相と、前記タングステン相間を埋める銅および
前記少なくとも一種の金属Xからなる第2相と、を含ん
でなることを特徴とする、請求項1に記載の電気接点材
料。 - 【請求項5】前記第2の相は、銅から分離して析出する
前記少なくとも一種の金属Xからなる粒径が100μm
以下の析出相を含んでいることを特徴とする、請求項1
に記載の電気接点材料。 - 【請求項6】請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電
気接点材料を製造する方法であって、 タングステン粉末と、銅粉末と、前記少なくとも一種の
金属Xの粉末を所定の比率で混合する混合工程と、 前記混合工程により得られた混合粉末を成形する成形工
程と、 前記成形工程により得られた成形体を焼結する焼結工程
と、を備えたことを特徴とする、電気接点材料の製造方
法。 - 【請求項7】前記焼結工程における焼結温度が1400
℃以下であることを特徴とする、請求項6に記載の電気
接点材料の製造方法。 - 【請求項8】請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電
気接点材料を製造する方法であって、 タングステン粉末と、前記少なくとも一種の金属Xの粉
末を所定の比率で混合する混合工程と、 前記混合工程により得られた混合粉末を成形する成形工
程と、 前記成形工程により得られた成形体を焼結する焼結工程
と、 前記焼結工程において得られた焼結体に銅を溶浸する溶
浸工程と、を備えたことを特徴とする、電気接点材料の
製造方法。 - 【請求項9】前記焼結工程における焼結温度が1400
℃以下であり、前記溶浸工程における溶浸温度が120
0℃以下であることを特徴とする、請求項8に記載の電
気接点材料の製造方法。
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---|---|---|---|
JP37408899A JP4249356B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 電気接点材料 |
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---|---|---|---|
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