JP2001183244A - 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 - Google Patents
高分子感温体およびそれを用いた感温素子Info
- Publication number
- JP2001183244A JP2001183244A JP36987699A JP36987699A JP2001183244A JP 2001183244 A JP2001183244 A JP 2001183244A JP 36987699 A JP36987699 A JP 36987699A JP 36987699 A JP36987699 A JP 36987699A JP 2001183244 A JP2001183244 A JP 2001183244A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- polyamide
- conductivity
- temperature
- temperature sensing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
- Central Heating Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 電気採暖具の温度制御を行う感温素子におい
て、電気的特性、耐熱安定性、温度ヒューズ機能、耐湿
性などすべての要求を満たす高分子感温材料を提供す
る。 【解決手段】 高分子感温体にポリアミドと導電性付与
材と撥水剤を配合したポリアミド組成物を用い、ポリア
ミドと導電性付与材で電気的特性および耐熱安定性の要
求を満たし、撥水剤の練り混みにより高分子感温体全体
の吸湿量を低下させることで、耐湿特性、電気的特性、
機械的強度、耐熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工
性を満たす高分子感温体を得ることが出来る。
て、電気的特性、耐熱安定性、温度ヒューズ機能、耐湿
性などすべての要求を満たす高分子感温材料を提供す
る。 【解決手段】 高分子感温体にポリアミドと導電性付与
材と撥水剤を配合したポリアミド組成物を用い、ポリア
ミドと導電性付与材で電気的特性および耐熱安定性の要
求を満たし、撥水剤の練り混みにより高分子感温体全体
の吸湿量を低下させることで、耐湿特性、電気的特性、
機械的強度、耐熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工
性を満たす高分子感温体を得ることが出来る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気採暖具などの
可撓性温度センサや感温機能付きヒータに用いる高分子
感温体およびそれを用いた感温素子に関するものであ
る。
可撓性温度センサや感温機能付きヒータに用いる高分子
感温体およびそれを用いた感温素子に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】高分子材料の電気的特性の温度依存性を
利用して電気毛布や電気カーペットなどの電気採暖具の
温度制御を行うことは従来からよく知られており、高分
子材料としてはポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミ
ド変性オレフィン樹脂混合物を用い、電気特性の温度依
存性を改善するために導電性付与材を添加する方法が特
開平9−45507号公報、特開平10−140004
号公報など他にも多くに記載されている。また、特開平
8−78137号公報にはポリエステル樹脂にポリオレ
フィンオキサイドに過塩素酸リチウムを添加したイオン
導電性固体電解質を高分子材料として用いる方法が記載
されている。
利用して電気毛布や電気カーペットなどの電気採暖具の
温度制御を行うことは従来からよく知られており、高分
子材料としてはポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミ
ド変性オレフィン樹脂混合物を用い、電気特性の温度依
存性を改善するために導電性付与材を添加する方法が特
開平9−45507号公報、特開平10−140004
号公報など他にも多くに記載されている。また、特開平
8−78137号公報にはポリエステル樹脂にポリオレ
フィンオキサイドに過塩素酸リチウムを添加したイオン
導電性固体電解質を高分子材料として用いる方法が記載
されている。
【0003】温度制御を行うための高分子材料には、
(1)電気的特性の高い温度依存性、(2)電気的特性
および機械的強度の耐熱安定性、(3)温度ヒューズす
なわち高温低粘度溶融性、(4)低吸湿性もしくは吸湿
時に電気的特性が変化しないなどの特性が要求される。
(1)電気的特性の高い温度依存性、(2)電気的特性
および機械的強度の耐熱安定性、(3)温度ヒューズす
なわち高温低粘度溶融性、(4)低吸湿性もしくは吸湿
時に電気的特性が変化しないなどの特性が要求される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のポ
リアミドおよびポリアミド混合物を高分子材料として用
いた場合、電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、温度
ヒューズ機能、成形加工性は他の高分子材料より優れて
いるが、ポリアミドは吸湿性が高く、ナイロン11やナ
イロン12などの吸湿性の少ないものでも1%程度の吸
湿率を示すため、吸湿時の電気的特性の変化が大きく、
周辺環境の湿度に影響されず正確に温度制御を行うこと
が難しいという課題があった。
リアミドおよびポリアミド混合物を高分子材料として用
いた場合、電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、温度
ヒューズ機能、成形加工性は他の高分子材料より優れて
いるが、ポリアミドは吸湿性が高く、ナイロン11やナ
イロン12などの吸湿性の少ないものでも1%程度の吸
湿率を示すため、吸湿時の電気的特性の変化が大きく、
周辺環境の湿度に影響されず正確に温度制御を行うこと
が難しいという課題があった。
【0005】吸湿の課題を解決するべく、ポリエステル
樹脂の高温低粘度溶融性を改善した方法でもポリエステ
ル樹脂が1%程度の吸湿率を示すため、正確な温度制御
を行うことは難しいという課題があり、またポリアミド
以外の樹脂を用いた場合には、電気的特性、機械的強
度、耐熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工性などの
要求が満たされないという課題があった。
樹脂の高温低粘度溶融性を改善した方法でもポリエステ
ル樹脂が1%程度の吸湿率を示すため、正確な温度制御
を行うことは難しいという課題があり、またポリアミド
以外の樹脂を用いた場合には、電気的特性、機械的強
度、耐熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工性などの
要求が満たされないという課題があった。
【0006】また、ポリアミドの水素結合サイトである
アミド基は導電性付与材を作用させるサイトも兼ねてい
るため、吸湿の課題を解決するべくアミド基を減らす
と、導電性付与材との作用が弱くなり、通電特性が悪く
なるという課題もあった。
アミド基は導電性付与材を作用させるサイトも兼ねてい
るため、吸湿の課題を解決するべくアミド基を減らす
と、導電性付与材との作用が弱くなり、通電特性が悪く
なるという課題もあった。
【0007】このように要求されるすべての特性を満た
す高分子材料は得られておらず、本発明の目的は上記課
題を解決し、吸湿による影響が少なく高感度で安定性の
よい高分子感温体とそれを用いた感温素子を提供するこ
とにある。
す高分子材料は得られておらず、本発明の目的は上記課
題を解決し、吸湿による影響が少なく高感度で安定性の
よい高分子感温体とそれを用いた感温素子を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため高分子感温体に、ポリアミドと導電性付与剤お
よび添加剤を配合したおよびポリアミド組成物を用い、
ポリアミドと導電性付与材で電気的特性および耐熱安定
性の要求を満たし、ポリアミドと導電性付与剤に撥水剤
を配合することで、ポリアミドに結合しようとする水分
子から保護して高分子感温体全体の吸湿量を低下させ
る。そして電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、温度
ヒューズ機能、成形加工性をも満足する高分子感温体を
得ることが出来る。
するため高分子感温体に、ポリアミドと導電性付与剤お
よび添加剤を配合したおよびポリアミド組成物を用い、
ポリアミドと導電性付与材で電気的特性および耐熱安定
性の要求を満たし、ポリアミドと導電性付与剤に撥水剤
を配合することで、ポリアミドに結合しようとする水分
子から保護して高分子感温体全体の吸湿量を低下させ
る。そして電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、温度
ヒューズ機能、成形加工性をも満足する高分子感温体を
得ることが出来る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1にかかる高分子
感温体は、ポリアミドと導電性付与剤および撥水剤を配
合したポリアミド組成物を用い、ポリアミドと導電性付
与材で電気的特性および耐熱安定性の要求を満たし、添
加剤により全体で高分子感温体全体の吸湿量を低下さ
せ、耐湿特性、電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、
温度ヒューズ機能、成形加工性を満たす高分子感温体を
得ることが出来る。
感温体は、ポリアミドと導電性付与剤および撥水剤を配
合したポリアミド組成物を用い、ポリアミドと導電性付
与材で電気的特性および耐熱安定性の要求を満たし、添
加剤により全体で高分子感温体全体の吸湿量を低下さ
せ、耐湿特性、電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、
温度ヒューズ機能、成形加工性を満たす高分子感温体を
得ることが出来る。
【0010】また、請求項2にかかる高分子感温体は、
ポリアミドにナイロン12、ナイロン11、ナイロン1
2−ナイロン40共重合体、N−アルキル置換アミドな
どポリアミドの水素結合サイトであるアミド基の少ない
吸湿性の低い高分子材料を用いることで、さらに吸湿量
の少ない高分子感温体を得ることが出来、より耐湿性を
高めることが出来る。
ポリアミドにナイロン12、ナイロン11、ナイロン1
2−ナイロン40共重合体、N−アルキル置換アミドな
どポリアミドの水素結合サイトであるアミド基の少ない
吸湿性の低い高分子材料を用いることで、さらに吸湿量
の少ない高分子感温体を得ることが出来、より耐湿性を
高めることが出来る。
【0011】また、請求項3にかかる高分子感温体は、
導電性付与材にアルキルフェノール−ホルムアルデヒド
重縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル−ホルムアル
デヒド重縮合体を用いることで、アルキルフェノール−
ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エス
テル−ホルムアルデヒド重縮合体がポリアミドの水素結
合サイトであるアミド基に水分子の代わりに配位して吸
湿性を低減させるととも、アミド基に作用して感温性を
増大することが出来る。
導電性付与材にアルキルフェノール−ホルムアルデヒド
重縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル−ホルムアル
デヒド重縮合体を用いることで、アルキルフェノール−
ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エス
テル−ホルムアルデヒド重縮合体がポリアミドの水素結
合サイトであるアミド基に水分子の代わりに配位して吸
湿性を低減させるととも、アミド基に作用して感温性を
増大することが出来る。
【0012】また、請求項4にかかる高分子感温体は、
導電性付与材によう化亜鉛および酸化亜鉛を用い、よう
化亜鉛の持つイオンキャリア性によりインピーダンスの
温度依存性を高めるとともに、ポリアミドのアミド基に
亜鉛錯体を形成し通電安定性を高め、熱的に安定化す
る。しかし高温で長時間使用した場合には、よう化亜鉛
により生じたよう素がよう素イオンとして電極に作用
し、電気絶縁体であるよう化金属を生成し、電極間イン
ピーダンス経時安定性が得にくくなる。酸化亜鉛を配合
することで、酸化亜鉛がよう素イオンの受容体となりよ
う化金属の生成を防止することができる。
導電性付与材によう化亜鉛および酸化亜鉛を用い、よう
化亜鉛の持つイオンキャリア性によりインピーダンスの
温度依存性を高めるとともに、ポリアミドのアミド基に
亜鉛錯体を形成し通電安定性を高め、熱的に安定化す
る。しかし高温で長時間使用した場合には、よう化亜鉛
により生じたよう素がよう素イオンとして電極に作用
し、電気絶縁体であるよう化金属を生成し、電極間イン
ピーダンス経時安定性が得にくくなる。酸化亜鉛を配合
することで、酸化亜鉛がよう素イオンの受容体となりよ
う化金属の生成を防止することができる。
【0013】また、請求項5にかかる高分子感温体は、
撥水剤に熱可塑性シリコ−ンを用い、ポリアミド組成物
に練り込み配合することで、長期的且つ安定的に耐湿性
能を保持させることができる。
撥水剤に熱可塑性シリコ−ンを用い、ポリアミド組成物
に練り込み配合することで、長期的且つ安定的に耐湿性
能を保持させることができる。
【0014】また、請求項6にかかる高分子感温体は、
ポリアミドに導電性付与材を配合した後に撥水剤を混合
することで、ポリアミドのアミド基と導電性付与材を作
用させてから撥水剤を混合することによってポリアミド
と導電性付与材の結合を強固にしすることができ、通電
特性を向上させることと同時に耐湿性能を向上させるこ
とが出来る。
ポリアミドに導電性付与材を配合した後に撥水剤を混合
することで、ポリアミドのアミド基と導電性付与材を作
用させてから撥水剤を混合することによってポリアミド
と導電性付与材の結合を強固にしすることができ、通電
特性を向上させることと同時に耐湿性能を向上させるこ
とが出来る。
【0015】また、請求項7にかかる高分子感温体は、
ポリアミド組成物にはナフチルアミンもしくはヒンダー
ドフェノールを含有し、ナフチルアミン、ヒンダードフ
ェノールの抗酸化性により耐熱安定性を高めることが出
来る。
ポリアミド組成物にはナフチルアミンもしくはヒンダー
ドフェノールを含有し、ナフチルアミン、ヒンダードフ
ェノールの抗酸化性により耐熱安定性を高めることが出
来る。
【0016】また、請求項8にかかる高分子感温体は、
ポリアミド組成物に亜リン酸エステル系化合物を含有
し、亜リン酸エステル系化合物のもつ酸化防止性と還元
防錆作用により熱劣化性が抑制され、耐熱安定性を高め
ることが出来る。
ポリアミド組成物に亜リン酸エステル系化合物を含有
し、亜リン酸エステル系化合物のもつ酸化防止性と還元
防錆作用により熱劣化性が抑制され、耐熱安定性を高め
ることが出来る。
【0017】また、請求項9にかかる感温素子は、同芯
状に設けた一対の電極と、電極間に設けた前記請求項1
ないし8のいずれか1項記載の高分子感温体と、電極の
外側に設けた遮湿性絶縁外被層を備えた構成とし、電極
間に通電し高分子感温体のインピーダンスを測定するこ
とで、温度を制御することができ、高分子感温体表面に
設けた金属電極が通電によりヒ−タの機能も果たせるの
で、発熱、温度検知、温度ヒュ−ズの機能を1本に集約
した感温素子を提供する事ができる。
状に設けた一対の電極と、電極間に設けた前記請求項1
ないし8のいずれか1項記載の高分子感温体と、電極の
外側に設けた遮湿性絶縁外被層を備えた構成とし、電極
間に通電し高分子感温体のインピーダンスを測定するこ
とで、温度を制御することができ、高分子感温体表面に
設けた金属電極が通電によりヒ−タの機能も果たせるの
で、発熱、温度検知、温度ヒュ−ズの機能を1本に集約
した感温素子を提供する事ができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0019】(実施例1)実施例1の高分子感温体のポ
リアミド組成物は、ポリアミド100重量部に、導電性
付与材5から30重量部を配合した後、撥水剤を1から
10重量部配合したポリアミド組成物を用いる。
リアミド組成物は、ポリアミド100重量部に、導電性
付与材5から30重量部を配合した後、撥水剤を1から
10重量部配合したポリアミド組成物を用いる。
【0020】ポリアミドのアミド基に導電性付与材が作
用して、静電容量、電気抵抗値、インピーダンスなどの
電気的特性の温度依存性が増加する。撥水剤を配合する
ことで、ポリアミドおよびポリアミド組成物中のポリア
ミドの水素結合サイトであるアミド基に作用した導電性
付与剤表面に撥水被膜を形成するために、水分子の吸着
を減らすことが出来る。よって、吸湿による影響が少な
く高感度で安定性のよい温度検知を行うことが出来、耐
湿特性、電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、温度ヒ
ューズ機能、成形加工性を満たす高分子感温体を得るこ
とが出来る。
用して、静電容量、電気抵抗値、インピーダンスなどの
電気的特性の温度依存性が増加する。撥水剤を配合する
ことで、ポリアミドおよびポリアミド組成物中のポリア
ミドの水素結合サイトであるアミド基に作用した導電性
付与剤表面に撥水被膜を形成するために、水分子の吸着
を減らすことが出来る。よって、吸湿による影響が少な
く高感度で安定性のよい温度検知を行うことが出来、耐
湿特性、電気的特性、機械的強度、耐熱安定性、温度ヒ
ューズ機能、成形加工性を満たす高分子感温体を得るこ
とが出来る。
【0021】(実施例2)次に実施例2について説明す
る。実施例2ではポリアミドに吸湿性の低いナイロンを
用いた。
る。実施例2ではポリアミドに吸湿性の低いナイロンを
用いた。
【0022】ポリアミドとして、ナイロン12、ナイロ
ン11、ナイロン12−ナイロン40共重合体、N−ア
ルキル置換アミドなどポリアミドの水素結合サイトであ
るアミド基の少ない吸湿性の低い高分子材料を用いるこ
とで、さらに吸湿量の少ない高分子感温体を得ることが
出来、より耐湿性を高めることが出来る。
ン11、ナイロン12−ナイロン40共重合体、N−ア
ルキル置換アミドなどポリアミドの水素結合サイトであ
るアミド基の少ない吸湿性の低い高分子材料を用いるこ
とで、さらに吸湿量の少ない高分子感温体を得ることが
出来、より耐湿性を高めることが出来る。
【0023】(実施例3)次に実施例3について説明す
る。実施例3では、導電性付与材にアルキルフェノール
−ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エ
ステル−ホルムアルデヒド重縮合体を用いた。
る。実施例3では、導電性付与材にアルキルフェノール
−ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エ
ステル−ホルムアルデヒド重縮合体を用いた。
【0024】導電性付与材としては、アルキルフェノー
ル−ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸
エステル−ホルムアルデヒド重縮合体として、p−オキ
シ安息香酸オクチルエステル−アルデヒド重縮合体、p
−オキシ安息香酸イソステアリルエステル−ホルムアル
デヒド重縮合体、p−オキシ安息香酸アルキルエステ
ル、p−ドデシルフェノール−アルデヒド重縮合体、p
−クロロフェノール−アルデヒド重縮合体、p−ヒドロ
キシ安息香酸アルキルエステルのホルムアルデヒド重縮
合体を用いることができる。導電性付与材はポリアミド
100重量部に対して、5ないし30重量部配合される
もので、5重量部より少ないと効果が低く、30重量部
より多いと組成物の性質を著しく損なう。
ル−ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸
エステル−ホルムアルデヒド重縮合体として、p−オキ
シ安息香酸オクチルエステル−アルデヒド重縮合体、p
−オキシ安息香酸イソステアリルエステル−ホルムアル
デヒド重縮合体、p−オキシ安息香酸アルキルエステ
ル、p−ドデシルフェノール−アルデヒド重縮合体、p
−クロロフェノール−アルデヒド重縮合体、p−ヒドロ
キシ安息香酸アルキルエステルのホルムアルデヒド重縮
合体を用いることができる。導電性付与材はポリアミド
100重量部に対して、5ないし30重量部配合される
もので、5重量部より少ないと効果が低く、30重量部
より多いと組成物の性質を著しく損なう。
【0025】アルキルフェノール−ホルムアルデヒド重
縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル−ホルムアルデ
ヒド重縮合体はポリアミドと相溶性がよく、ポリアミド
の水素結合サイトであるアミド基に水分子の代わりに配
位して吸湿性を低減させるととも、アミド基に作用して
感温性を増大することが出来る。
縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル−ホルムアルデ
ヒド重縮合体はポリアミドと相溶性がよく、ポリアミド
の水素結合サイトであるアミド基に水分子の代わりに配
位して吸湿性を低減させるととも、アミド基に作用して
感温性を増大することが出来る。
【0026】(実施例4)次に実施例4について説明す
る。実施例4では、導電性付与材によう化亜鉛、酸化亜
鉛を用いた。
る。実施例4では、導電性付与材によう化亜鉛、酸化亜
鉛を用いた。
【0027】導電性付与材として、熱安定性の高いよう
化亜鉛をポリアミドとポリアミドおよびポリエーテル共
重合体混合物100重量部に対し0.01ないし30重
量部配合した。よう化亜鉛は0.01重量部より少ない
と増感性および通電安定効果が低く、30重量部より多
いと組成物の物理的性質を著しく損なう。
化亜鉛をポリアミドとポリアミドおよびポリエーテル共
重合体混合物100重量部に対し0.01ないし30重
量部配合した。よう化亜鉛は0.01重量部より少ない
と増感性および通電安定効果が低く、30重量部より多
いと組成物の物理的性質を著しく損なう。
【0028】また高温度で長時間使用した場合によう化
亜鉛より生じるよう素イオンの受容体として粒子径が
0.1ないし0.5μmの酸化亜鉛粉末をポリアミドと
ポリアミドおよびポリエーテル共重合体混合物100重
量部に対し0.01ないし30重量部配合した。酸化亜
鉛は0.01重量部より少ないと増感性および通電安定
効果が低く、30重量部より多いと組成物の物理的性質
を著しく損なう。
亜鉛より生じるよう素イオンの受容体として粒子径が
0.1ないし0.5μmの酸化亜鉛粉末をポリアミドと
ポリアミドおよびポリエーテル共重合体混合物100重
量部に対し0.01ないし30重量部配合した。酸化亜
鉛は0.01重量部より少ないと増感性および通電安定
効果が低く、30重量部より多いと組成物の物理的性質
を著しく損なう。
【0029】(実施例5)次に実施例5について説明す
る。実施例5では、撥水剤に熱可塑性シリコ−ンを用い
た。熱可塑性シリコ−ンは、室温では固体状を示し、軟
化温度85〜105℃を有する。室温では固形状である
ためにポリアミド粉末と機械的に混合した後、2軸押し
出し機等の溶融混練り機で、ポリアミド樹脂に練り込ま
せながら分散よく配合させることができる。このため、
高分子感温体の表面にだけでなく、高分子感温体内部か
ら撥水効果を保持させることができるので、表面被膜だ
けでは不可能な長期的で安定的な耐湿性能維持できる。
熱可塑性シリコ−ンは、ポリアミド100重量部に対し
て、1重量部から10重量部の範囲で配合される。1重
量部未満では撥水効果が低く、10重量部より多く配合
すると、ポリアミドとの混合が不均一になり高分子感温
体の強度物性が低下してしまう。
る。実施例5では、撥水剤に熱可塑性シリコ−ンを用い
た。熱可塑性シリコ−ンは、室温では固体状を示し、軟
化温度85〜105℃を有する。室温では固形状である
ためにポリアミド粉末と機械的に混合した後、2軸押し
出し機等の溶融混練り機で、ポリアミド樹脂に練り込ま
せながら分散よく配合させることができる。このため、
高分子感温体の表面にだけでなく、高分子感温体内部か
ら撥水効果を保持させることができるので、表面被膜だ
けでは不可能な長期的で安定的な耐湿性能維持できる。
熱可塑性シリコ−ンは、ポリアミド100重量部に対し
て、1重量部から10重量部の範囲で配合される。1重
量部未満では撥水効果が低く、10重量部より多く配合
すると、ポリアミドとの混合が不均一になり高分子感温
体の強度物性が低下してしまう。
【0030】(実施例6)次に実施例6について説明す
る。実施例6においては、ポリアミドに導電性付与材を
配合した後に撥水剤を混合する。
る。実施例6においては、ポリアミドに導電性付与材を
配合した後に撥水剤を混合する。
【0031】ポリアミドに導電性付与材を配合し、ポリ
アミドのアミド基と導電性付与材を作用させてから撥水
剤を混合することで導電性付与材のアミド基との結合作
用を強固にすることができ、通電安定性性を向上させる
ことが出来る。また、撥水剤である熱可塑熱シリコ−ン
が高分子感温体全体に撥水効果を付加することができる
ので、耐湿性向上を実現できる。
アミドのアミド基と導電性付与材を作用させてから撥水
剤を混合することで導電性付与材のアミド基との結合作
用を強固にすることができ、通電安定性性を向上させる
ことが出来る。また、撥水剤である熱可塑熱シリコ−ン
が高分子感温体全体に撥水効果を付加することができる
ので、耐湿性向上を実現できる。
【0032】(実施例7)次に実施例7について説明す
る。実施例7においては、ポリアミド組成物にナフチル
アミンもしくはヒンダードフェノールを配合した。
る。実施例7においては、ポリアミド組成物にナフチル
アミンもしくはヒンダードフェノールを配合した。
【0033】ヒンダードフェノールとしてトリエチレン
グリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]またはペ
ンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
などとナフチルアミンが用いられヒンダードフェノール
やナフチルアミンの恒酸化性により耐熱安定性を高める
ことが出来る。
グリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]またはペ
ンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
などとナフチルアミンが用いられヒンダードフェノール
やナフチルアミンの恒酸化性により耐熱安定性を高める
ことが出来る。
【0034】(実施例8)次に実施例8について説明す
る。実施例8において実施例1から7と異なる点はポリ
アミド組成物に亜リン酸エステル系化合物を配合したこ
とである。
る。実施例8において実施例1から7と異なる点はポリ
アミド組成物に亜リン酸エステル系化合物を配合したこ
とである。
【0035】亜リン酸エステル系化合物としては、分子
量が高く不揮発性に優れ、リン酸濃度が適当なテトラフ
ェニルジプロピレングリコールホスファイトやテトラフ
ェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテト
ラフォスファイト、および水添ビスフェノールA・ペン
タエリスリトールフォスファイトポリマーが用いられ
る。亜リン酸エステル系化合物のもつ酸化防止性と還元
防錆作用により熱劣化性が抑制され、耐熱安定性を高め
ることが出来る。
量が高く不揮発性に優れ、リン酸濃度が適当なテトラフ
ェニルジプロピレングリコールホスファイトやテトラフ
ェニルテトラ(トリデシル)ペンタエリスリトールテト
ラフォスファイト、および水添ビスフェノールA・ペン
タエリスリトールフォスファイトポリマーが用いられ
る。亜リン酸エステル系化合物のもつ酸化防止性と還元
防錆作用により熱劣化性が抑制され、耐熱安定性を高め
ることが出来る。
【0036】以上の実施例を確認するために下記に示す
高分子感温体試験片を作成した。
高分子感温体試験片を作成した。
【0037】実施例1から8で示したような材料を用い
てポリアミド組成物を配合し、押し出し機により混練し
た後ペレット化して、加熱プレスで70mm×70mm、厚
さ0.8mmのシートに成形し、その両面に銀塗布電極を
設けて作成した試料を用いて、インピーダンスの温度依
存性、耐湿性、半波通電安定性を測定した結果を表1に
示す。
てポリアミド組成物を配合し、押し出し機により混練し
た後ペレット化して、加熱プレスで70mm×70mm、厚
さ0.8mmのシートに成形し、その両面に銀塗布電極を
設けて作成した試料を用いて、インピーダンスの温度依
存性、耐湿性、半波通電安定性を測定した結果を表1に
示す。
【0038】インピーダンスの温度依存性は40ないし
80℃のサーミスタB定数で、半波通電安定性は100
℃における初期のインピーダンスと80℃で50vの半
波通電を200時間行った後のインピーダンスの温度差
ΔTzで表した。このΔTzの評価を図2に示す。半波
通電により、高分子感温体の劣化が生じ、インピ−ダン
ス−温度依存特性が変化してしまう。つまり、このΔT
zの値が小さいほど半波通電安定性が高いということで
ある。耐湿性は45℃における初期インピーダンスと4
5℃、95RH%で72時間放置後のインピーダンスの
温度差ΔTwで表した。ΔTwの評価を図3に示す。こ
の図から、試験片が吸湿によるため、インピ−ダンス−
温度依存特性が変化し、初期インピ−ダンス値と吸湿後
の同じインピ−ダンス値では温度差が生じる。このΔT
wの値が小さいほど耐湿性能が高いことを示す。
80℃のサーミスタB定数で、半波通電安定性は100
℃における初期のインピーダンスと80℃で50vの半
波通電を200時間行った後のインピーダンスの温度差
ΔTzで表した。このΔTzの評価を図2に示す。半波
通電により、高分子感温体の劣化が生じ、インピ−ダン
ス−温度依存特性が変化してしまう。つまり、このΔT
zの値が小さいほど半波通電安定性が高いということで
ある。耐湿性は45℃における初期インピーダンスと4
5℃、95RH%で72時間放置後のインピーダンスの
温度差ΔTwで表した。ΔTwの評価を図3に示す。こ
の図から、試験片が吸湿によるため、インピ−ダンス−
温度依存特性が変化し、初期インピ−ダンス値と吸湿後
の同じインピ−ダンス値では温度差が生じる。このΔT
wの値が小さいほど耐湿性能が高いことを示す。
【0039】
【表1】 この結果より、熱可塑性シリコ−ンを配合したポリアミ
ド組成物よりなる高分子感温体は、半波通電安定性と耐
湿特安定性の両方同時に満足することが可能である。
ド組成物よりなる高分子感温体は、半波通電安定性と耐
湿特安定性の両方同時に満足することが可能である。
【0040】(実施例9)図1は本発明の実施例9の感
温素子の構成図である。図1において1は1500デニ
ールのポリエステル芯線、2、4は銅、アルミニウム、
金、白金、パラジウム、銀、錫、半田、ニッケル、ステ
ンレス、チタン、インジウムなどの巻き線電極線、3は
電極線2と4の間に配設された高分子感温体で、先に説
明したものである。5は遮湿性絶縁外被層である。
温素子の構成図である。図1において1は1500デニ
ールのポリエステル芯線、2、4は銅、アルミニウム、
金、白金、パラジウム、銀、錫、半田、ニッケル、ステ
ンレス、チタン、インジウムなどの巻き線電極線、3は
電極線2と4の間に配設された高分子感温体で、先に説
明したものである。5は遮湿性絶縁外被層である。
【0041】次に動作作用について説明する。高分子感
温体3は温度によって静電容量、電気抵抗値、インピー
ダンスなどの電気的特性が変化するため、電極2電極4
間に通電し高分子感温体3の電気的特性を測定すること
で温度を検知し、電気毛布、電気カーペットなどの電気
採暖具の温度制御を行うことが出来る。周辺環境中の水
分子は遮湿性絶縁外被層5によって通過を阻止され高分
子感温体3の吸湿を防止することが出来る。高分子感温
体3は、実施例1から8で述べたような配合からなるポ
リアミド組成物であるので、電気的特性、機械的強度、
耐熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工性の要求が満
たされ、ナイロン11、ナイロン12などの高分子材料
を用いることが出来、周辺環境の影響を受けず高感度で
安定性の良い温度制御を行うことが出来る。
温体3は温度によって静電容量、電気抵抗値、インピー
ダンスなどの電気的特性が変化するため、電極2電極4
間に通電し高分子感温体3の電気的特性を測定すること
で温度を検知し、電気毛布、電気カーペットなどの電気
採暖具の温度制御を行うことが出来る。周辺環境中の水
分子は遮湿性絶縁外被層5によって通過を阻止され高分
子感温体3の吸湿を防止することが出来る。高分子感温
体3は、実施例1から8で述べたような配合からなるポ
リアミド組成物であるので、電気的特性、機械的強度、
耐熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工性の要求が満
たされ、ナイロン11、ナイロン12などの高分子材料
を用いることが出来、周辺環境の影響を受けず高感度で
安定性の良い温度制御を行うことが出来る。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1にかかる
高分子感温体は、ポリアミドと導電性付与剤および撥水
剤を配合したおよびポリアミド組成物を用い、ポリアミ
ドと導電性付与材で電気的特性および耐熱安定性の要求
を満たし、添加剤により全体で高分子感温体全体の吸湿
量を低下させ、耐湿特性、電気的特性、機械的強度、耐
熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工性を満たす高分
子感温体を得ることが出来る。
高分子感温体は、ポリアミドと導電性付与剤および撥水
剤を配合したおよびポリアミド組成物を用い、ポリアミ
ドと導電性付与材で電気的特性および耐熱安定性の要求
を満たし、添加剤により全体で高分子感温体全体の吸湿
量を低下させ、耐湿特性、電気的特性、機械的強度、耐
熱安定性、温度ヒューズ機能、成形加工性を満たす高分
子感温体を得ることが出来る。
【0043】また、請求項2のにかかる高分子感温体
は、ポリアミドにナイロン12、ナイロン11、ナイロ
ン12−ナイロン40共重合体、N−アルキル置換アミ
ドなどポリアミドの水素結合サイトであるアミド基の少
ない吸湿性の低い高分子材料を用いることで、さらに吸
湿量の少ない高分子感温体を得ることが出来、より耐湿
性を高めることが出来る。
は、ポリアミドにナイロン12、ナイロン11、ナイロ
ン12−ナイロン40共重合体、N−アルキル置換アミ
ドなどポリアミドの水素結合サイトであるアミド基の少
ない吸湿性の低い高分子材料を用いることで、さらに吸
湿量の少ない高分子感温体を得ることが出来、より耐湿
性を高めることが出来る。
【0044】また、請求項3にかかる高分子感温体は、
導電性付与材にアルキルフェノール−ホルムアルデヒド
重縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル−ホルムアル
デヒド重縮合体を用いることで、アルキルフェノール−
ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エス
テル−ホルムアルデヒド重縮合体がポリアミドの水素結
合サイトであるアミド基に水分子の代わりに配位して吸
湿性を低減させるととも、アミド基に作用して感温性を
増大することが出来る。
導電性付与材にアルキルフェノール−ホルムアルデヒド
重縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル−ホルムアル
デヒド重縮合体を用いることで、アルキルフェノール−
ホルムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エス
テル−ホルムアルデヒド重縮合体がポリアミドの水素結
合サイトであるアミド基に水分子の代わりに配位して吸
湿性を低減させるととも、アミド基に作用して感温性を
増大することが出来る。
【0045】また、請求項4にかかる高分子感温体は、
導電性付与材によう化亜鉛および酸化亜鉛を用い、よう
化亜鉛の持つイオンキャリア性によりインピーダンスの
温度依存性を高めるとともに、ポリアミドのアミド基に
亜鉛錯体を形成し通電安定性を高め、熱的に安定化す
る。しかし高温で長時間使用した場合には、よう化亜鉛
により生じたよう素がよう素イオンとして電極に作用
し、電気絶縁体であるよう化金属を生成し、電極間イン
ピーダンス経時安定性が得にくくなる。酸化亜鉛を配合
することで、酸化亜鉛がよう素イオンの受容体となりよ
う化金属の生成を防止することができる。
導電性付与材によう化亜鉛および酸化亜鉛を用い、よう
化亜鉛の持つイオンキャリア性によりインピーダンスの
温度依存性を高めるとともに、ポリアミドのアミド基に
亜鉛錯体を形成し通電安定性を高め、熱的に安定化す
る。しかし高温で長時間使用した場合には、よう化亜鉛
により生じたよう素がよう素イオンとして電極に作用
し、電気絶縁体であるよう化金属を生成し、電極間イン
ピーダンス経時安定性が得にくくなる。酸化亜鉛を配合
することで、酸化亜鉛がよう素イオンの受容体となりよ
う化金属の生成を防止することができる。
【0046】また、請求項5にかかる高分子感温体は、
撥水剤に熱可塑性シリコ−ンを用い、ポリアミド組成物
に練り込み配合することで、長期的且つ安定的に耐湿性
能を保持させることができる。
撥水剤に熱可塑性シリコ−ンを用い、ポリアミド組成物
に練り込み配合することで、長期的且つ安定的に耐湿性
能を保持させることができる。
【0047】また、請求項6にかかる高分子感温体は、
ポリアミドに導電性付与材を配合した後に撥水剤を混合
することで、ポリアミドのアミド基と導電性付与材を作
用させてから撥水剤を混合することでポリアミドと導電
性付与材の結合を強固にしすることができ、通電特性を
向上させることと同時に耐湿性能を向上させることが出
来る。
ポリアミドに導電性付与材を配合した後に撥水剤を混合
することで、ポリアミドのアミド基と導電性付与材を作
用させてから撥水剤を混合することでポリアミドと導電
性付与材の結合を強固にしすることができ、通電特性を
向上させることと同時に耐湿性能を向上させることが出
来る。
【0048】また、請求項7にかかる高分子感温体は、
ポリアミド組成物にはナフチルアミンもしくはヒンダー
ドフェノールを含有し、ナフチルアミン、ヒンダードフ
ェノールの抗酸化性により耐熱安定性を高めることが出
来る。
ポリアミド組成物にはナフチルアミンもしくはヒンダー
ドフェノールを含有し、ナフチルアミン、ヒンダードフ
ェノールの抗酸化性により耐熱安定性を高めることが出
来る。
【0049】また、請求項8にかかる高分子感温体は、
ポリアミド組成物に亜リン酸エステル系化合物を含有
し、亜リン酸エステル系化合物のもつ酸化防止性と還元
防錆作用により熱劣化性が抑制され、耐熱安定性を高め
ることが出来る。
ポリアミド組成物に亜リン酸エステル系化合物を含有
し、亜リン酸エステル系化合物のもつ酸化防止性と還元
防錆作用により熱劣化性が抑制され、耐熱安定性を高め
ることが出来る。
【0050】また、請求項9にかかる感温素子は、同芯
状に設けた一対の電極と、電極間に設けた前記請求項1
ないし8のいずれか1項記載の高分子感温体と、電極の
外側に設けた遮湿性絶縁外被層を備えた構成とし、電極
間に通電し高分子感温体のインピーダンスを測定するこ
とで、温度を制御することが出来る。
状に設けた一対の電極と、電極間に設けた前記請求項1
ないし8のいずれか1項記載の高分子感温体と、電極の
外側に設けた遮湿性絶縁外被層を備えた構成とし、電極
間に通電し高分子感温体のインピーダンスを測定するこ
とで、温度を制御することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例における感温素子の構成図
【図2】本発明の一実施例における高分子感温体の半波
通電安定性評価説明図
通電安定性評価説明図
【図3】同耐湿性能評価安定図
1 ポリエステル芯線 2、4 電極線 3 高分子感温体 5 遮湿性絶縁外被層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小原 和幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2F056 MS06 3L072 AA01 AB04 AC02 AD02 AF06
Claims (9)
- 【請求項1】ポリアミド樹脂と導電性付与剤および撥水
剤を配合したポリアミド組成物を有する高分子感温体。 - 【請求項2】ポリアミド樹脂はナイロン12、ナイロン
11、ナイロン12−ナイロン40共重合体、N−アル
キル置換アミドのすくなくとも1種以上とする請求項1
記載の高分子感温体。 - 【請求項3】導電性付与材はアルキルフェノール−ホル
ムアルデヒド重縮合体もしくはオキシ安息香酸エステル
−ホルムアルデヒド重縮合体とする請求項1または2記
載の高分子感温体。 - 【請求項4】導電性付与材はよう化亜鉛および酸化亜鉛
とする請求項1から3のいずれか1項記載の高分子感温
体。 - 【請求項5】撥水剤が熱可塑性シリコ−ンである請求項
1から4のいずれか1項記載の高分子感温体。 - 【請求項6】ポリアミド樹脂に導電性付与材を配合した
後に、撥水剤を混合することを特徴とした請求項1から
5のいずれか1項記載の高分子感温体。 - 【請求項7】ポリアミド組成物はナフチルアミンもしく
はヒンダードフェノールを含有する請求項1から6のい
ずれか1項記載の高分子感温体。 - 【請求項8】ポリアミド組成物が亜リン酸エステル系化
合物を含有する請求項1から7のいずれか1項記載の高
分子感温体。 - 【請求項9】同芯状に設けた一対の電極と、前記電極間
に設けた請求項1ないし8のいずれか1項記載の高分子
感温体と、前記電極の外側に設けた遮湿性絶縁外被層か
らなる感温素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36987699A JP2001183244A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36987699A JP2001183244A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001183244A true JP2001183244A (ja) | 2001-07-06 |
Family
ID=18495537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36987699A Pending JP2001183244A (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001183244A (ja) |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP36987699A patent/JP2001183244A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO1996002923A1 (fr) | Corps en polymere de detection de temperature et element de detection de temperature l'utilisant | |
JP2001183244A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2001183243A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2001214017A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2004197041A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2001247764A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2001192552A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子およびそれを用いた電気採暖装置 | |
JP2001217103A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP3033468B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子ならびに電気採暖具 | |
JP3000416B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2001106901A (ja) | 高分子感温素子 | |
JP3000425B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP3000423B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP3171078B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP3000422B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2743833B2 (ja) | 高分子感温体およびこれを用いた感温素子 | |
JP2743832B2 (ja) | 高分子感温体およびこれを用いた感温素子 | |
JP3171076B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP3028455B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP2743831B2 (ja) | 高分子感温体およびこれを用いた感温素子 | |
JP3036403B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子ならびに電気採暖具 | |
JP2743834B2 (ja) | 高分子感温体およびこれを用いた感温素子 | |
JP3077593B2 (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 | |
JP3588980B2 (ja) | 高分子感温体の製造方法 | |
JPH07142211A (ja) | 高分子感温体およびそれを用いた感温素子 |