JP2001183202A - フローセンサおよびその製造方法 - Google Patents

フローセンサおよびその製造方法

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JP2001183202A JP36503799A JP36503799A JP2001183202A JP 2001183202 A JP2001183202 A JP 2001183202A JP 36503799 A JP36503799 A JP 36503799A JP 36503799 A JP36503799 A JP 36503799A JP 2001183202 A JP2001183202 A JP 2001183202A
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temperature
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で高流領域まで測定できるフロー
センサを提供する。 【解決手段】 基板1の空洞部6上の薄膜構造部2にお
いて、蛇行状のヒータ3と測温体5を形成し、基板1上
に流体温度計4を形成した。このヒータ3は、測温体5
に最も近い部分の間隔がその他の部分よりも密になって
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の流量を測定
するフローセンサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体基板を用い、この基板に形
成された空洞部の一方の開口部に膜構成のヒータと測温
体を設けて、ヒータおよび測温体に流れる流体の流量を
測定するようにしたフローセンサが種々提案されてい
る。
【0003】図17は、従来のフローセンサの一例を示
す斜視図である。図17に示すように、基板1の裏面側
から空洞部6を設けてダイアフラムによる電気的絶縁膜
である薄膜構造部2を形成している。薄膜構造部2にお
ける基板1の表面側には中央付近に発熱体としての蛇行
状のヒータ3が形成され、このヒータ3の両側のうち、
図中の白抜き矢印で示される流体の流れの上流側に測温
体5が形成されている。また、測温体5の上流側の基板
1上には、流体の温度を測定するための流体温度計4が
形成されている。
【0004】このようなフローセンサでは、流体温度計
4から得られる流体温度よりも一定温度高い温度になる
ようにヒータ3を駆動する。そして、流体が流れること
により、図の白抜き矢印で示す順流においては、測温体
5は熱を奪われて温度が下がり、白抜き矢印の逆方向で
ある逆流では熱が運ばれて温度が上がるため、この測温
体5と流体温度計4との温度差から流体の流量および流
れ方向を検出するものである。なお、流体温度計4およ
び測温体5を形成している金属配線の抵抗値変動から温
度を測定(検出)している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した構造の1つの
測温体5で検出するフローセンサにおいて、測温体5と
流体温度計4との温度差は、流量によって図18に示す
ように変化する。この図18に示すように、低流量域で
は直線性がよいが、高流量域では順流時および逆流時と
も直線性が悪化する。つまり、低流量域では、ある温度
差に対して流量が1つに定まるが、高流量域では定まり
難い。特に逆流時では温度差が低下し、正確な流量を検
出できなくなる問題がある。
【0006】これは、薄膜構造部2の熱容量が極めて小
さいために、測温体5は順流の流量が増すと流体温度程
度まで冷却されて流量に対して変化しなくなり、逆流の
場合は流れによるヒータ3からの加熱よりも流れによる
冷却が強まり、結果として温度差が得られなくなってし
まうためである。
【0007】このような高流量域での感度低下を防止す
る方法の1つとしては、特公平6−68451号公報な
どに開示された技術がある。この公報では、薄膜構造部
をブリッジにより形成しているが、この薄膜構造部に熱
容量が極めて大きい金属膜を形成し、高流量まで検出で
きるとしている。
【0008】しかし、ブリッジ上に金属膜を少なくとも
2層形成した積層構造とするため、製造工程が複雑にな
る。また、その構造体内に2層の金属膜を配置するた
め、応力分布による構造体の反り制御が困難であり、構
造体の温度変化に対して各材料の熱膨張係数の差によっ
て反りが変化し、熱ストレスが構造体に生じる。そのた
め、電源のオン、オフあるいは断続的な通電などによる
冷熱サイクルを繰り返すことにより、構造体の破壊やヒ
ータの断線などを引き起こす可能性がある。
【0009】本発明は上記問題に鑑みたもので、簡単な
構造で高流量域まで測定できるフローセンサを提供する
ことを目的とする。
【0010】また、簡単な構造で高流量域まで測定で
き、しかも熱ストレスに対して強いフローセンサを提供
することを目的とする。
【0011】さらに、そのようなフローセンサを複雑な
工程を要することなく作製できる製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明においては、発熱体(3)の
温度分布を、流体が発熱体(3)上に流れていない状態
で、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い部分の温
度が測温体(5)から遠い部分よりも高くなるようにし
ていることを特徴としている。
【0013】このように、発熱体(3)における測温体
(5)から近い部分の温度を高くすることで、測温体
(5)の温度を高めることができ、特に、測温体(5)
側から発熱体(3)の方向に流体が流れる場合に、測温
体(5)が流体温度程度まで冷却されて流量の検出が困
難になる流量を高めることができる。従って、簡単な構
造で高流量域まで測定できるフローセンサを提供するこ
とができる。
【0014】この場合、フローセンサの構成としては、
請求項2に記載の発明のように、空洞部(6)を有する
基板(1)の空洞部(6)上に薄膜構造部(2)を設
け、この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と発
熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)とを形
成し、薄膜構造部(2)以外の基板(1)上に配設され
た流体温度計(4)と測温体(5)で検出した温度の比
較により流体の流量を測定することができる。
【0015】また、この発熱体(3)としては、請求項
3に記載の発明のように、蛇行状の形状となるように形
成し、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い部分に
おける発熱体(3)の間隔が、測温体(5)から遠い部
分における発熱体(3)の間隔と比較して密であるもの
を用いることができる。
【0016】また、この発熱体(3)の他の例として
は、請求項4に記載の発明のように、蛇行状の形状とな
るように形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)から
近い部分における発熱体(3)の線幅が、測温体(5)
から遠い部分における発熱体(3)の線幅と比較して細
いものを用いることができる。
【0017】さらに、請求項5に記載の発明のように、
測温体(5)と薄膜構造部(2)における測温体(5)
側の外周との距離を、発熱体(3)と薄膜構造部(2)
における発熱体(3)側の外周との距離よりも大きくす
ることにより、発熱体(3)のうち測温体(5)から遠
い部分の温度が下がるため、測温体(5)から近い部分
の温度を高めることができる。
【0018】また、請求項6に記載の発明のように、発
熱体(3)と薄膜構造部(2)における発熱体(3)側
の外周との間に熱拡散膜(9)を形成することにより、
発熱体(3)のうち測温体(5)から遠い部分における
放熱が促され、請求項5に記載の発明と同様の効果を発
揮することができる。
【0019】また、請求項7に記載の発明のように、熱
拡散膜(9)を発熱体(3)と同一材料にすると好適で
ある。
【0020】請求項8に記載の発明では、発熱体(3)
の温度分布を、流体が発熱体(3)上に流れていない状
態で、発熱体(3)のうち測温体(5)から遠い部分の
温度が測温体(5)から近い部分よりも高くなるように
していることを特徴としている。
【0021】これにより、流体が発熱体(3)上に流れ
ていない状態では測温体(5)の温度は低いのに対し、
発熱体(3)から測温体(5)の方向に流体が流れる場
合に、発熱体(3)のうち測温体(5)から遠い部分の
温度が下がり、発熱体(3)の平均温度が一定となるよ
うに駆動しているため、測温体(5)に近い部分の温度
が上がり、測温体(5)の温度が高くなる。従って、測
温体(5)に対する、流体の流れによる発熱体(3)か
らの加熱よりも流れによる冷却が強まるのを緩和し、特
に、流体が発熱体(3)から測温体(5)側に流れる場
合に、簡単な構造で、高流量域まで測定できるフローセ
ンサを提供することができる。
【0022】この場合、フローセンサの構成としては、
請求項9に記載の発明のように、空洞部(6)を有する
基板(1)の空洞部(6)上に薄膜構造部(2)を設
け、この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と発
熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)とを形
成し、薄膜構造部(2)以外の基板(1)上に配設され
た流体温度計(4)と測温体(5)で検出した温度の比
較により流体の流量を測定することができる。
【0023】また、この発熱体(3)としては、請求項
10に記載の発明のように、蛇行状の形状となるように
形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)から遠い部分
における発熱体(3)の間隔が、測温体(5)から近い
部分における発熱体(3)の間隔と比較して密であるも
のを用いることができる。
【0024】また、この発熱体(3)の他の例として
は、請求項11に記載の発明のように、蛇行状の形状と
なるように形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)か
ら遠い部分における発熱体(3)の線幅が、測温体
(5)から近い部分における発熱体(3)の線幅と比較
して細いものを用いることができる。
【0025】請求項12に記載の発明では、発熱体
(3)の温度分布を、流体が発熱体(3)上に流れてい
ない状態で、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い
部分と遠い部分の温度が、発熱体(3)の中央部よりも
高くなるようにしていることを特徴としている。これに
より、請求項1および8に記載の発明と同様の効果を同
時に発揮し、流体が測温体(5)から発熱体(3)の方
向に流れる場合も、発熱体(3)から測温体(5)の方
向に流れる場合も高流量域まで検出することができる。
【0026】この場合、フローセンサの構成としては、
請求項13に記載の発明のように、空洞部(6)を有す
る基板(1)の空洞部(6)上に薄膜構造部(2)が設
けられており、この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体
(3)と発熱体(3)の片側のみに配置された測温体
(5)とを形成し、薄膜構造部(2)以外の基板(1)
上に配設された流体温度計(4)と測温体(5)で検出
した温度の比較により流体の流量を測定することができ
る。
【0027】また、この発熱体(3)としては、請求項
14に記載の発明のように、蛇行状の形状となるように
形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)から近い部分
と遠い部分における発熱体(3)の間隔が、発熱体
(3)の中央部における発熱体(3)の間隔と比較して
密であるものを用いることができる。
【0028】また、この発熱体(3)の他の例として
は、請求項15に記載の発明のように、蛇行状の形状と
なるように形成し、発熱体(3)のうち測温体(5)か
ら近い部分と遠い部分における発熱体(3)の線幅が、
発熱体(3)の中央部における発熱体(3)の線幅と比
較して細いものを用いることができる。
【0029】請求項16に記載の発明では、請求項3、
4、10、11、14、15のいずれか1つに記載の発
明において、蛇行状の発熱体(3)の折り返し部の幅が
発熱体(3)のその他の部分の幅と比較して広いことを
特徴としている。これにより、電流集中による発熱体
(3)の断線を防ぐことができる。
【0030】請求項17に記載の発明では、請求項5な
いし7のいずれか1つに記載の発明において、発熱体
(3)を蛇行状の形状となるように形成し、発熱体
(3)の折り返し部の幅が発熱体(3)のその他の部分
の幅と比較して広いことを特徴としている。これにより
請求項16に記載の発明と同様の効果を発揮することが
できる。
【0031】請求項18に記載の発明では、請求項3、
4、10、11、14、15、16、17のいずれか1
つに記載の発明において、蛇行状の発熱体(3)の折り
返し部の角が丸いことを特徴としている。これにより、
発熱体(3)に角がある場合と比較して電流集中を防ぐ
ことができる。
【0032】請求項19に記載の発明では、請求項5な
いし7のいずれか1つに記載の発明において、発熱体
(3)を蛇行状の形状となるように形成し、発熱体
(3)の折り返し部の角が丸いことを特徴としている。
これにより、請求項18に記載の発明と同様の効果を発
揮することができる。
【0033】また、前記発熱体(3)および前記測温体
(5)としては、請求項20に記載の発明のように、P
tあるいはPt合金により構成することができる。
【0034】請求項21に記載の発明では、請求項1な
いし20のいずれか1つに記載の発明において、発熱体
(3)および測温体(5)の上下に絶縁膜(7、8)を
対称に配置することを特徴としている。
【0035】この発明では、請求項1ないし20に記載
の発明による効果に加え、薄膜構造部(2)の温度変化
による反り変動を低減し、熱ストレスに対して強い構造
とすることができる。
【0036】この場合、絶縁膜(7、8)は、請求項2
2に記載の発明のように、Si34とSiO2とを組み
合わせた膜により構成するのが好ましい。
【0037】請求項23に記載の発明では、発熱体
(3)、測温体(5)および熱拡散膜(9)を同時に形
成するようにしているから、複雑な工程を要することな
く、請求項7に記載のフローセンサを製造することがで
きる。
【0038】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0039】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1に本発明の
第1実施形態に係る感熱式フローセンサの上面図を示
す。本実施形態は、図1における白抜き矢印方向で示さ
れる、測温体5から発熱体としてのヒータ3の方向(以
下、このような流体の流れを順流とする)に流体が流れ
る場合も、順流とは逆の方向、つまり、ヒータ3から測
温体5の方向(以下、このような流体の流れを逆流とす
る)に流体が流れる場合も測定できるが、特に、順流の
場合おいて、高流量域まで測定できるフローセンサを提
供するものである。
【0040】図1において、図17の従来例と異なると
ころは、蛇行状に配置されたヒータ3の間隔である。図
1に示すように、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造部2
の周辺部に位置するような方向に蛇行しており、測温体
5に最も近いヒータ3の間隔をその他の部分の間隔より
も密にしている。また、ヒータ3の折り返し部の幅をそ
の他の部分よりも太く(広く)しており、さらに、折り
返し部の角を丸くしている。
【0041】ヒータ3には同じ電流が流れているため、
このようにヒータ3の間隔を密にした部分は面積当たり
の放熱量が増大するため、ヒータ3の温度分布を、流体
がヒータ3上に流れていないとき(以下、無風時とす
る)にヒータ3のうち測温体5から近い部分の温度が測
温体5から遠い部分よりも高くなるようにできる。その
結果、無風時に測温体5の温度も高めることができ、順
流時において流量が増すと測温体5が流体温度程度まで
冷却され、流量に対して変化しなくなるために流量が測
定できなくなる限界の流量を引き上げることができる。
従って、高流量域まで測定できるフローセンサを提供す
ることができる。
【0042】このとき、ヒータ3の折り返し部を太くし
ている。これは、ヒータ3における測温体5側の温度を
高めることが必要であり、ヒータ3の折り返し部は太く
ても温度を高める効果は小さいため、電流集中による断
線を防ぐために太くしたものである。また、この折り返
し部の角を丸めることで、角部がある場合と比較して電
流集中を防ぎ、ヒータ3の寿命を延ばすことできる。
【0043】なお、従来のような均一なヒータ3を用い
て、ヒータ3に流す電流を多くしヒータ3からの発熱量
を増加させることで、高流量の場合の検出限界は高くな
るが、消費電力が大きくなるというデメリットがある。
それに対して、本実施形態では、同じ幅のヒータ3で作
製した場合と比較して、消費電力を大きく増大させるこ
となく測温体5の温度を高めることができる。
【0044】次に、上記したフローセンサの製造方法に
ついて、図2に示す工程図を参照して説明する。図2
(c)は図1におけるA−A断面に相当する。 [図2(a)の工程]まず、基板としてのSi基板1を
用い、その上に下部膜7を形成する。この下部膜7は、
Si34膜とSiO2膜とを組み合わせた2層の絶縁膜
となっており、圧縮応力膜と引っ張り応力膜の組み合わ
せによって下部膜7に生じる応力を緩和するようにして
いる。
【0045】この後、ヒータ3、流体温度計4、測温体
5およびこれらの電極取り出し部10を構成する膜とし
て、Pt膜を真空蒸着機により200℃で2000Å堆
積させる。そのとき、接着層として50ÅのTi層をP
t膜と下部膜7の間に用いている。そして、エッチング
により、ヒータ3、流体温度計4、測温体5、およびこ
れらの電極取り出し部10が所定の形状となるようパタ
ーニングする。 [図2(b)の工程]下部膜7と同様にSi34膜とS
iO2膜とからなる2層膜の上部膜8を形成する。そし
て、上部膜8を部分的にエッチングし、上記電極取り出
し部10を開口する。 [図2(c)の工程]全面に5000ÅのAu蒸着をし
た後、エッチングを行い、上記電極取り出し部10を覆
うようにエッチング保護膜11を形成する。これは、次
行程で用いるSiエッチング溶液に対して電極取り出し
部10を保護し、かつSi基板1から外部配線を取り出
すためにAu線を用いる場合にそれとの密着性を高める
ために用いられる。
【0046】そして、空洞部6を形成させるようにSi
基板1の裏面に堆積させたSi34膜を部分的にエッチ
ングしSi基板1の表面を露出させる。その他の部分は
TMAH液に耐性のあるSi34やSiO2膜およびA
u膜により保護されている。続いて、TMAH溶液によ
って裏面からSi基板1の異方性エッチングを行い、空
洞部6を形成させる。以上のようにして、図1に示すフ
ローセンサを製造することができる。
【0047】このフローセンサにおいては、従来の製造
工程に対して新たな製造工程は必要とせず、ヒータ3の
間隔を変えることでヒータ3に生じる温度分布を変化さ
せているため、複雑な工程を要することなく高流量域ま
で流量を検出することができる。
【0048】また、薄膜構造部2の構造体内で金属膜を
1層にしているため、応力制御が容易となる。具体的に
は、ヒータ3を薄膜構造部2のほぼ膜中心に配置し、そ
の上下に上部膜8および下部膜7を対称に配置すること
で、温度変化に対して反り変動が生じず、熱ストレスに
対して強い構造とすることができる。
【0049】なお、上記した製造方法において、ヒータ
3、流体温度計4、測温体5およびこれらの電極取り出
し部10を構成する膜としては、Pt膜以外に、ポリシ
リコン、NiCr、TaN、SiC、Wなどを用いるこ
とができる。また、下部膜7、上部膜8としては、ヒー
タ3等を保護できるものであれば、TiO2、Al
2 3、Ta25、MgO膜などの単一膜あるいは多層膜
を用いることができる。
【0050】また、エッチング保護膜11は、露出した
電極取り出し部10がSiエッチング溶液に対して耐性
があればなくてもよく、また、Au以外の材料でもエッ
チング耐性があり、接続配線と接着できる材料であれば
何でもよい。また、空洞部6を形成するためのエッチン
グはTMAH溶液による異方性エッチングに限らず、空
洞部6が形成できれば何でもよい。
【0051】以下、第1実施形態の変形例を示す。上記
第1実施形態では、測温体5に最も近い部分のヒータ3
の間隔を密にすることにより、ヒータ3の温度分布を、
無風時にヒータ3のうち測温体5から近い部分の温度が
測温体5から遠い部分よりも高くなるようにした。以下
の各変形例では、異なる方法によりヒータ3に対して同
様の温度分布を持たせ、同様の効果を発揮するものであ
るため、主にその異なる方法について述べる。
【0052】初めに、第1実施形態の第1変形例につい
て述べる。図3は、第1実施形態の第1変形例に係る感
熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変
形例では、測温体5に最も近い部分のヒータ3の間隔を
最も密に(狭く)し、測温体5から遠ざかるにつれて徐
々に間隔を疎に(広く)するようにしている。
【0053】これにより、測温体5に近いヒータ3の温
度をさらに高めることができ、より高流量域まで流量を
検出することができる。
【0054】次に、第1実施形態の第2変形例について
述べる。図4は、第1実施形態の第2変形例に係る感熱
式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形
例は、測温体5に最も近い部分のヒータ3の線幅を他の
部分の線幅と比較して狭く(細く)することにより、ヒ
ータ3の測温体5に近い部分の温度を高めるようにした
ものである。
【0055】ヒータ3には同じ電流が流れているため、
ヒータ3のうち線幅を狭くした測温体5に近い部分は抵
抗値が他の部分より高くなり、ヒータ3からの発熱量が
増大する。その結果、ヒータ3の測温体5に近い部分の
温度を高めることができる。
【0056】次に、第1実施形態の第3変形例について
述べる。図5は、第1実施形態の第3変形例に係る感熱
式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形
例は、測温体5に最も近い部分のヒータ3の線幅を他の
部分の線幅と比較して最も狭く(細く)し、測温体5か
ら遠ざかるにつれて徐々に広く(太く)したものであ
る。これにより、ヒータ3のうちの測温体5に近い部分
の温度を第2変形例よりもさらに高めることができる。
【0057】次に、第1実施形態の第4変形例について
述べる。図6は、第1実施形態の第4変形例に係る感熱
式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変形
例のヒータ3は、図6に示すように、流体の流れ方向と
並行に蛇行した、つまり、ヒータ3の折り返し部が薄膜
構造部2の周辺部と測温体5近傍とに位置するように蛇
行したものである。
【0058】そして、測温体5に近い部分のヒータ3の
線幅を他の部分の線幅と比較して狭く(細く)し、測温
体5から遠ざかるにつれて徐々に広く(太く)すること
により、ヒータ3の測温体5に近い部分の温度を高める
ようにしたものである。
【0059】次に、第1実施形態の第5および第6変形
例について述べる。図7は、第1実施形態の第5変形例
に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図であ
り、図8は、第1実施形態の第6変形例に係る感熱式フ
ローセンサの薄膜構造部2の上面図である。第5および
第6変形例は、ヒータ3のパターンは線間隔も線幅も一
定のままである。
【0060】そして、第5変形例では、図7に示すよう
に、ヒータ3と薄膜構造部2におけるヒータ3側の外周
との距離L1を、測温体5と薄膜構造部2における測温
体5側の外周との距離L2よりも小さくしている。つま
り、測温体5とは反対側のヒータ3の端部と薄膜構造部
2の端部とをできるだけ近づけるようにしている。
【0061】また、第6変形例では、図8に示すよう
に、ヒータ3と薄膜構造部2におけるヒータ3側の外周
との間、つまり、測温体5とは反対側のヒータ3の端部
と薄膜構造部2の外周との間に熱拡散膜9を形成してい
る。また、この熱拡散膜9はヒータ3と同一材料である
ものを用い、上記図2(a)の工程で示したエッチング
による、ヒータ3、流体温度計4、測温体5、およびこ
れらの電極取り出し部10のパターニングと同時に形成
することができる。
【0062】第5および第6変形例では上記構成とする
ことにより、ヒータ3のうち測温体5から遠い部分の温
度が下がる。これは、ヒータ3としては通常金属膜を用
いており、薄膜構造部2を構成している絶縁物よりも熱
伝導率が高く、また、熱拡散膜9も熱伝導率が高いた
め、薄膜構造部2を通しての放熱が多くなるためであ
る。そして、ヒータ3の平均温度を制御しているため、
ヒータ3の測温体5から遠い部分の温度が下がると、逆
にヒータ3の測温体5に近い部分の温度が高くなる。
【0063】第6変形例では、ヒータ3等を作成する工
程において同時に熱拡散膜9を形成することにより、製
造工程を新たに増やすことなく簡便な方法で高流量域ま
で検出することができるフローセンサの製造方法を提供
することができる。
【0064】なお、熱拡散膜9としては、製造工程を簡
略化するためにはヒータ3と同一材料であるものを用い
るとよいが、ヒータ3の測温体5とは反対側の部分の温
度を下げるためには、薄膜構造部2を構成している絶縁
物よりも熱伝導率が高いものを用いればよい。
【0065】(第2実施形態)図9に本発明の第2実施
形態に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図
を示す。本実施形態は、順流の場合も逆流の場合も測定
できるが、特に、逆流の場合おいて、高流量域まで測定
できるフローセンサを提供するものである。
【0066】図9において、図17の従来例と異なると
ころは、蛇行状に配置されたヒータ3の間隔である。図
9に示すように、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造部2
の周辺部に位置するような方向に蛇行しており、測温体
5から最も遠いヒータ3の間隔をその他の部分の間隔よ
りも密にしている。
【0067】これにより、無風時は、ヒータ3の温度分
布が、ヒータ3のうち測温体5から遠い部分の温度が測
温体5から近い部分よりも高くなるため、測温体5の温
度は低いが、逆流が生じた場合、測温体5から遠い側の
ヒータ3部分で温度が下がる。ヒータ3の平均温度を制
御しているため、測温体5から遠い側のヒータ3部分で
の温度の低下を補うためにヒータ3電流が増大し、測温
体5の近傍のヒータ3端部での放熱が多くなり測温体5
の温度が高まる。
【0068】従って、測温体5の冷却が強まる様な高流
量の逆流が流れたときに測温体5の温度が高くなるよう
にでき、流体の流れによるヒータ3からの加熱よりも流
れによる冷却のほうが強まるのを防ぎ、簡単な構造で高
流量まで検出することができるフローセンサを提供する
ことができる。
【0069】なお、第1実施形態と同様に、ヒータ3の
折り返し部の幅をその他の部分よりも太く(広く)し、
さらに、折り返し部の角を丸くしてもよい。また、第2
実施形態に記載のフローセンサの製造方法は、第1実施
形態と同様である。また、特に記述していない構成は第
1実施形態と同様である。
【0070】以下、第2実施形態の変形例を示す。上記
第2実施形態では、測温体5から最も遠い部分のヒータ
3の間隔を密にすることにより、ヒータ3の温度分布
が、無風時にヒータ3のうち測温体5から遠い部分の温
度が測温体5から近い部分よりも高くなるようにした。
以下の各変形例では、異なる方法によりヒータ3に対し
て同様の温度分布を持たせ、同様の効果を発揮するもの
であるため、主にその異なる方法について述べる。
【0071】初めに、第2実施形態の第1変形例につい
て述べる。図10は、第2実施形態の第1変形例に係る
感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本
変形例では、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の間
隔を最も密に(狭く)し、測温体5に近づくにつれて徐
々に間隔を疎に(広く)するようにしている。
【0072】このように、ヒータ3間隔をヒータ3全領
域にわたり変化させることで、逆流時に、測温体5に近
いヒータ3の温度をさらに高めることができ、流量検出
範囲をさらに広げることができる。
【0073】次に、第2実施形態の第2変形例について
述べる。図11は、第2実施形態の第2変形例に係る感
熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変
形例は、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の線幅を
他の部分の線幅と比較して狭く(細く)することによ
り、ヒータ3の測温体5に近い部分の温度を高めるよう
にしたものである。
【0074】これにより、第1実施形態の第2変形例と
同様の理由からヒータ3の温度分布を変化させることが
でき、ヒータ3の測温体5から遠い部分の温度を高める
ことができる。
【0075】次に、第2実施形態の第3変形例について
述べる。図12は、第2実施形態の第3変形例に係る感
熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変
形例は、測温体5から最も遠い部分のヒータ3の線幅を
他の部分の線幅と比較して最も狭く(細く)し、測温体
5に近づくにつれて徐々に広く(太く)したものであ
る。
【0076】このように、ヒータ3の線幅を全領域にわ
たり変化させることで、逆流時に、測温体5に近いヒー
タ3の温度を第2変形例よりも高めることができ、流量
検出範囲をさらに広げることができる。
【0077】(第3実施形態)図13に本発明の第3実
施形態に係る感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面
図を示す。本実施形態は、流体の順流が生じた場合に
も、逆流が生じた場合にも高流量域まで測定できるフロ
ーセンサを提供するものである。
【0078】図13において、図17の従来例と異なる
ところは、蛇行状に配置されたヒータ3の間隔である。
図13に示すように、ヒータ3の折り返し部が薄膜構造
部2の周辺部に位置するような方向に蛇行しており、ヒ
ータ3のうち測温体5に最も近い部分と測温体5から最
も遠い部分のヒータ3の間隔をヒータ3の中央部の間隔
よりも密にしている。
【0079】ところで、本実施形態によれば、第1実施
形態と同様に、無風時にヒータ3の測温体5側の温度、
即ち測温体5の温度を高めることができ、順流時におい
て、流体の流量が増すと測温体5の温度が流体温度程度
まで冷却されて流量に対して変化しなくなる限界の流量
を引き上げることができる。また、同時に、第2実施形
態と同様に、逆流が流れた場合、ヒータ3のうち測温体
5から遠い部分で温度が下がるため、逆流の高流量域に
おいてヒータ3電流が増大し、測温体5の近傍における
ヒータ3の端部での放熱が多くなり測温体5の温度が高
めることができる。
【0080】その結果、測温体5の冷却が強まる高流量
の逆流が流れたときに測温体5の温度が高くなるように
でき、測温体5に対する流れによるヒータ3からの加熱
よりも流れによる冷却が強まるのを防ぎ、逆流時でも高
流量まで検出することができる。従って、順流の場合も
逆流の場合も高流量域まで測定できるフローセンサを提
供することができる。
【0081】なお、第1実施形態と同様に、ヒータ3の
折り返し部の幅をその他の部分よりも太く(広く)し、
さらに、折り返し部の角を丸くしてもよい。また、第3
実施形態に記載のフローセンサの製造方法は、第1実施
形態と同様である。また、特に記述していない構成は第
1実施形態と同様である。
【0082】以下、第3実施形態の変形例を示す。上記
第3実施形態では、測温体5から最も遠い部分と近い部
分のヒータ3の間隔を密にすることにより、ヒータ3の
温度分布を、無風時にヒータ3のうち測温体5から遠い
部分と近い部分の温度が測温体5の中央部よりも高くな
るようにした。以下の各変形例では、異なる方法により
ヒータ3に対して同様の温度分布を持たせ、同様の効果
を発揮するものであるため、主にその異なる方法につい
て述べる。
【0083】初めに、第3実施形態の第1変形例につい
て述べる。図14は、第3実施形態の第1変形例に係る
感熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本
変形例では、測温体5に最も近い部分と測温体5から最
も遠い部分のヒータ3の間隔を最も密に(狭く)し、ヒ
ータ3の中央に近づくにつれ、徐々にヒータ3の間隔が
疎に(広く)なるようにしている。
【0084】本変形例によれば、ヒータ3の間隔をヒー
タ3の全領域にわたり変化させているため、測温体5か
ら近い側と遠い側の温度をさらに高め、順流と逆流の両
方において流量検出範囲をさらに広げることができる。
【0085】次に、第3実施形態の第2変形例について
述べる。図15は、第3実施形態の第2変形例に係る感
熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変
形例は、測温体5に最も近い部分と最も遠い部分のヒー
タ3の線幅を他の部分の線幅と比較して狭く(細く)し
ている。これにより、第1実施形態の第2変形例と同様
の理由からヒータ3における測温体5から近い側と遠い
側との温度を高めることができる。
【0086】次に、第3実施形態の第3変形例について
述べる。図16は、第3実施形態の第3変形例に係る感
熱式フローセンサの薄膜構造部2の上面図である。本変
形例は、測温体5から最も近い部分と最も遠い部分のヒ
ータ3の線幅を他の部分の線幅と比較して最も狭く(細
く)し、ヒータ3の中央に近づくにつれて徐々に広く
(太く)したものである。このように、ヒータ3の線幅
をヒータ3の全領域にわたり変化させることにより、順
流と逆流の両方において流量検出範囲をさらに広げるこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る感熱式フローセンサの上面
図である。
【図2】第1実施形態に係る感熱式フローセンサの工程
図である。
【図3】第1実施形態の第1変形例に係る薄膜構造部の
上面図である。
【図4】第1実施形態の第2変形例に係る薄膜構造部の
上面図である。
【図5】第1実施形態の第3変形例に係る薄膜構造部の
上面図である。
【図6】第1実施形態の第4変形例に係る薄膜構造部の
上面図である。
【図7】第1実施形態の第5変形例に係る薄膜構造部の
上面図である。
【図8】第1実施形態の第6変形例に係る薄膜構造部の
上面図である。
【図9】第2実施形態に係る薄膜構造部の上面図であ
る。
【図10】第2実施形態の第1変形例に係る薄膜構造部
の上面図である。
【図11】第2実施形態の第2変形例に係る薄膜構造部
の上面図である。
【図12】第2実施形態の第3変形例に係る薄膜構造部
の上面図である。
【図13】第3実施形態に係る薄膜構造部の上面図であ
る。
【図14】第3実施形態の第1変形例に係る薄膜構造部
の上面図である。
【図15】第3実施形態の第2変形例に係る薄膜構造部
の上面図である。
【図16】第3実施形態の第3変形例に係る薄膜構造部
の上面図である。
【図17】従来のフローセンサの斜視図である。
【図18】従来のフローセンサにおいて、流体温度計と
測温体の温度差と流量との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1…基板、2…薄膜構造部、3…ヒータ、4…流体温度
計、5…測温体、6…空洞部、7…下部膜、8…上部
膜、9…熱拡散膜、10…電極取り出し部、11…エッ
チング保護膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩城 隆雄 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F030 CA10 CD13 CH01 2F035 EA08

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板(1)に膜構成の発熱体(3)およ
    び測温体(5)を設け、流体の流量を測定するようにし
    たフローセンサにおいて、 前記発熱体(3)の温度分布を、前記流体が前記発熱体
    (3)上に流れていない状態で、前記発熱体(3)のう
    ち前記測温体(5)から近い部分の温度が、前記測温体
    (5)から遠い部分よりも高くなるようにしたことを特
    徴とするフローセンサ。
  2. 【請求項2】 空洞部(6)を有する基板(1)の前記
    空洞部(6)上に薄膜構造部(2)が設けられており、
    この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と前記発
    熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)とを形
    成し、前記薄膜構造部(2)以外の前記基板(1)上に
    配設された流体温度計(4)と前記測温体(5)で検出
    した温度の比較により、流体の流量を測定するようにし
    たフローセンサにおいて、 前記発熱体(3)の温度分布を、前記流体が前記発熱体
    (3)上に流れていない状態で、前記発熱体(3)のう
    ち前記測温体(5)から近い部分の温度が、前記測温体
    (5)から遠い部分よりも高くなるようにしたことを特
    徴とするフローセンサ。
  3. 【請求項3】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状となる
    ように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体
    (5)から近い部分における前記発熱体(3)の間隔
    が、前記測温体(5)から遠い部分における前記発熱体
    (3)の間隔と比較して密になっていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のフローセンサ。
  4. 【請求項4】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状となる
    ように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体
    (5)から近い部分における前記発熱体(3)の線幅
    が、前記測温体(5)から遠い部分における前記発熱体
    (3)の線幅と比較して細くなっていることを特徴とす
    る請求項1または2に記載のフローセンサ。
  5. 【請求項5】 前記測温体(5)と、前記薄膜構造部
    (2)における前記測温体(5)側の外周との距離が、
    前記発熱体(3)と、前記薄膜構造部(2)における前
    記発熱体(3)側の外周との距離よりも大きくなってい
    ることを特徴とする請求項2に記載のフローセンサ。
  6. 【請求項6】 前記発熱体(3)と前記薄膜構造部
    (2)における前記発熱体(3)側の外周との間に熱拡
    散膜(9)が形成されていることを特徴とする請求項2
    に記載のフローセンサ。
  7. 【請求項7】 前記熱拡散膜(9)が前記発熱体(3)
    と同一材料であることを特徴とする請求項6に記載のフ
    ローセンサ。
  8. 【請求項8】 基板(1)に膜構成の発熱体(3)およ
    び測温体(5)を設け、流体の流量を測定するようにし
    たフローセンサにおいて、 前記発熱体(3)の温度分布を、前記流体が前記発熱体
    (3)上に流れていない状態で、前記発熱体(3)のう
    ち前記測温体(5)から遠い部分の温度が、前記測温体
    (5)から近い部分よりも高くなるようにしたことを特
    徴とするフローセンサ。
  9. 【請求項9】 空洞部(6)を有する基板(1)の前記
    空洞部(6)上に薄膜構造部(2)が設けられており、
    この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と前記発
    熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)とを形
    成し、前記薄膜構造部(2)以外の前記基板(1)上に
    配設された流体温度計(4)と前記測温体(5)で検出
    した温度の比較により、流体の流量を測定するようにし
    たフローセンサにおいて、 前記発熱体(3)の温度分布を、前記流体が前記発熱体
    (3)上に流れていない状態で、前記発熱体(3)のう
    ち前記測温体(5)から遠い部分の温度が、前記測温体
    (5)から近い部分よりも高くなるようにしたことを特
    徴とするフローセンサ。
  10. 【請求項10】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状とな
    るように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体
    (5)から遠い部分における前記発熱体(3)の間隔
    が、前記測温体(5)から近い部分における前記発熱体
    (3)の間隔と比較して密になっていることを特徴とす
    る請求項8または9に記載のフローセンサ。
  11. 【請求項11】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状とな
    るように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体
    (5)から遠い部分における前記発熱体(3)の線幅
    が、前記測温体(5)から近い部分における前記発熱体
    (3)の線幅と比較して細くなっていることを特徴とす
    る請求項8または9に記載のフローセンサ。
  12. 【請求項12】 基板(1)に膜構成の発熱体(3)お
    よび測温体(5)を設け、流体の流量を測定するように
    したフローセンサにおいて、前記発熱体(3)の温度分
    布を、前記流体が前記発熱体(3)上に流れていない状
    態で、前記発熱体(3)のうち前記測温体(5)から近
    い部分と遠い部分の温度が、前記発熱体(3)の中央部
    よりも高くなるようにしたことを特徴とするフローセン
    サ。
  13. 【請求項13】 空洞部(6)を有する基板(1)の前
    記空洞部(6)上に薄膜構造部(2)が設けられてお
    り、この薄膜構造部(2)に膜構成の発熱体(3)と前
    記発熱体(3)の片側のみに配置された測温体(5)と
    を形成し、前記薄膜構造部(2)以外の前記基板(1)
    上に配設された流体温度計(4)と前記測温体(5)で
    検出した温度の比較により、流体の流量を測定するよう
    にしたフローセンサにおいて、 前記発熱体(3)の温度分布を、前記流体が前記発熱体
    (3)上に流れていない状態で、前記発熱体(3)のう
    ち前記測温体(5)から近い部分と遠い部分の温度が、
    前記発熱体(3)の中央部よりも高くなるようにしたこ
    とを特徴とするフローセンサ。
  14. 【請求項14】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状とな
    るように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体
    (5)から近い部分と遠い部分における前記発熱体
    (3)の間隔が、前記発熱体(3)の中央部における前
    記発熱体(3)の間隔と比較して密になっていることを
    特徴とする請求項12または13に記載のフローセン
    サ。
  15. 【請求項15】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状とな
    るように形成され、前記発熱体(3)のうち前記測温体
    (5)から近い部分と遠い部分における前記発熱体
    (3)の線幅が、前記発熱体(3)の中央部における前
    記発熱体(3)の線幅と比較して細くなっていることを
    特徴とする請求項12または13に記載のフローセン
    サ。
  16. 【請求項16】 前記蛇行状の発熱体(3)の折り返し
    部の幅が前記発熱体(3)のその他の部分の幅と比較し
    て広くなっていることを特徴とする請求項3、4、1
    0、11、14、15のいずれか1つに記載のフローセ
    ンサ。
  17. 【請求項17】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状とな
    るように形成され、前記発熱体(3)の折り返し部の幅
    が前記発熱体(3)のその他の部分の幅と比較して広く
    なっていることを特徴とする請求項5ないし7のいずれ
    か1つに記載のフローセンサ。
  18. 【請求項18】 前記蛇行状の発熱体(3)の折り返し
    部の角が丸くなっていることを特徴とする請求項3、
    4、10、11、14、15、16、17のいずれか1
    つに記載のフローセンサ。
  19. 【請求項19】 前記発熱体(3)が蛇行状の形状とな
    るように形成され、前記発熱体(3)の折り返し部の角
    が丸くなっていることを特徴とする請求項5ないし7の
    いずれか1つに記載のフローセンサ。
  20. 【請求項20】 前記発熱体(3)および前記測温体
    (5)がPtあるいはPt合金であることを特徴とする
    請求項1ないし19のいずれか1つに記載のフローセン
    サ。
  21. 【請求項21】 前記発熱体(3)および前記測温体
    (5)の上下に絶縁膜(7、8)が対称に配置されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし20のいずれか1つ
    に記載のフローセンサ。
  22. 【請求項22】 前記絶縁膜(7、8)は、Si34
    SiO2とを組み合わせた膜により構成されていること
    を特徴とする請求項21に記載のフローセンサ。
  23. 【請求項23】 請求項7に記載のフローセンサを製造
    する方法であって、前記発熱体(3)、前記測温体
    (5)および前記熱拡散膜(9)を同時に形成する工程
    を有することを特徴とするフローセンサの製造方法。
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