JP2001182181A - 小屋裏換気装置 - Google Patents

小屋裏換気装置

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JP2001182181A
JP2001182181A JP36955299A JP36955299A JP2001182181A JP 2001182181 A JP2001182181 A JP 2001182181A JP 36955299 A JP36955299 A JP 36955299A JP 36955299 A JP36955299 A JP 36955299A JP 2001182181 A JP2001182181 A JP 2001182181A
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damper
fire
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attic
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JP36955299A
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Hiroki Kanai
宏樹 金井
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Kanai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 火災発生時に換気孔を遮蔽して引火を防止で
きる小屋裏換気装置1の提供。 【解決手段】 小屋裏8と外界とを連通する開口部9を
覆う換気金物2と、換気金物2の屋内側に可動に取り付
けた防火ダンパー3を備える。換気金物2は多数の換気
孔13を有する。防火ダンパー3は閉鎖方向に付勢して
あり、火熱によって溶融する温度ヒューズ4により防火
ダンパー3を開放状態で支持してある。温度ヒューズ4
は火熱で溶断され、防火ダンパー3が閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小屋裏換気装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】湿気を帯びた空気が床下、壁内或いは小
屋裏に滞留すると、結露したり木材が腐食しやすいの
で、換気を行う必要がある。各部位の換気口の位置、面
積等は、例えば、東京都建築設備行政・施工指導指針や
住宅金融公庫融資住宅仕様書等によって規定されてい
る。これらによると、独立した小屋裏毎に2個所以上の
換気口を設けなければならず、小屋裏換気口を軒裏に設
ける場合には、有効換気口面積を天井面積の1/250
以上とするなどと定められている。
【0003】従来、小屋裏換気装置として、軒天井部分
に開口部を形成すると共に、透孔を有する換気片に、外
壁に近接して垂下する水切り片を設けた換気枠を用いて
開口部を掩蔽する軒先換気装置が実願昭58−1042
10号公報に開示されている。また、天井材に当接して
天井材を支持する天井押さえ板と、天井押さえ板の端縁
部に延設され、天井押さえ板と鼻隠し又は壁との間に間
隙を形成する間隙形成板とから成り、間隙形成板に換気
孔を穿設した廻り縁が実開平5−49956号公報に開
示されている。しかし、上記従来の小屋裏換気装置では
常に換気孔が開口しているので、近隣で火事が発生する
と高温の空気が小屋裏に流入して発火する虞がある。特
にこれらのように換気装置を軒天井に設けた場合には、
吹き上がる空気が流入しやすいため、類焼の危険性が非
常に高い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、小屋裏の
換気を行うと共に、火災発生時には換気孔を遮蔽して引
火を防ぐ小屋裏換気装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の小屋裏換気装置
は、小屋裏と外界とを連通する開口部を覆い、換気孔を
有する換気金物と、換気金物の屋内側へ可動に取り付け
て換気孔を遮蔽可能な防火ダンパーとを備える。防火ダ
ンパーは常時、閉鎖方向へ付勢すると共に、通常は支持
体によって開放状態で支持してある。支持体は2部材か
ら成って半田など火熱の温度で容易に溶融する金属又は
合成樹脂(温度ヒューズ)で結合してある。換気金物及
び防火ダンパーは、ステンレス鋼等の不錆性耐火性素材
で形成し、、カチオン電着塗装等の下塗とアクリル樹脂
焼付塗装等の上塗との二重塗装を施して、防錆性を高め
てある。換気孔は大きく形成してその前に通気用の孔を
設けた化粧板を取り付けたり、あるいは直接、化粧板の
通気用孔の形状に多数形成することがあるが、通気用孔
又は多数の換気孔などは、雨が吹き込まないように、孔
の周囲に水切り片を切り起こして形成すると良い。
【0006】防火ダンパーの一側縁は、位置ずれせず確
実に回動し、しかも簡単な取り付け構造で換気金物に取
り付けてある。例えば、防火ダンパーの一側縁の両側に
形成した屈曲片を換気金物に設けた透孔に揺動可能に係
止したり、防火ダンパーの一側縁における両端に設けた
突出部と、換気金物の内側において防火ダンパーを挟む
位置に形成した起立片とをピン接合する。通常時には防
火ダンパーが開いており、換気金物の換気孔を通して小
屋裏の換気が行なわれる。近隣で火災が発生し、換気孔
から高温の空気が流入する事態になると、温度ヒューズ
が溶けて防火ダンパーが閉じ、換気孔が遮蔽される。こ
れによって、それ以上の火熱が小屋裏への侵入するのを
防ぐことができる。
【0007】防火ダンパーあるいはこれが接する開口部
の縁に、防火ダンパーが閉じたとき開口部の縁との間に
挟まれる防煙パッキングを装着することがある。防煙パ
ッキングは、例えば、アルミニウム粒子を混入したゴム
を素材とし、弾力性に富むと共に難燃性であり、しか
も、加熱で膨張するので、閉じた防火ダンパーが高温で
変形し、波打つなどして開口部周縁との間に隙間の空く
ような事態となっても、膨張した望遠パッキングがこの
隙間を完全に塞ぎ、小屋裏への火熱の進入を防ぐことが
できる。なお、防煙パッキングは、防火ダンパーの屋外
側面の全体に装着しても良いし、開口部の周縁と防火ダ
ンパーが重合する部分のみに装着しても良い。
【0008】防火ダンパーをバネ又は素材の弾性によっ
て閉鎖方向に付勢して、温度ヒューズが溶融したときに
強制的に防火ダンパーを閉鎖させる構成とすることがあ
る。付勢手段としては、防火ダンパー全体を板バネ状と
したり、防火ダンパーと換気金物との間に板バネ、コイ
ルバネ、巻きバネを介在するなどの手段がある。この構
造は、防火ダンパーの閉鎖作動を確実にするのが第1で
あるが、強風時に防火ダンパーが吹き上げられなどして
音が発するのを積極的に抑制する目的もある。また、妻
壁等の垂直面に設けた開口部に換気金物を配置した場合
にも防火ダンパーで換気孔を確実に閉鎖することができ
る。なお、小屋裏換気装置を軒天井に設置した場合に
は、防火ダンパーの閉じる方向が上下方向なので、バネ
などによらず重力によって防火ダンパーを閉鎖方向に付
勢することもできる。換気金物は防火ダンパーと共に単
独あるいは少数の組み合わせで用いることもあれば、軒
の回り縁を兼ねるものとして、軒天井の鼻隠し又は壁と
の境界線の全部にわたるような、多数の換気金物及び防
火ダンパーを連設することがある。
【0009】ある種の換気金物は、被覆部、固定部及び
軒支持部を一体に備える。被覆部は開口部を覆う部分で
あり、その一端縁に固定部が連続している。固定部は、
換気金物を鼻隠し下地、壁等に固定する部分である。軒
支持部は被覆部の他端縁につながって、軒天井材の端縁
を支える部分である。被覆部は、多数の換気孔を有す
る。なお、換気孔を大きくして換気効率を高めるため
に、被覆部を軒の張り出し方向において傾斜させ、面積
を大きくするなどの工夫を行う。
【0010】軒の入り隅部及び出隅部に設置する換気金
物は、入り隅部及び出隅部の角度に対応するよう屈曲し
ている。それ以外の部分に設置する直線状の換気金物
は、軒長さの変化に対応できるよう、長さの異なるもの
を複数種類用意する。例えば、長さ455mmを単位とし
てその整数倍のものを複数種類準備する。なお、入り隅
部及び出隅部用の換気金物には換気孔を設けないので、
防火ダンパーも配置しないが、換気孔を設ける場合には
防火ダンパーがないと片手落ちとなる。
【0011】この構成において、防火ダンパーを複数個
設けた場合は、これらが全て一斉に閉鎖するのではな
く、火力の強い個所から閉じていくため、せっかく閉じ
ても両隣の未だ開放されている換気孔から高温の空気が
流入することがある。このため、流入した高温の空気が
すでに遮蔽されている部分へ流通してしまうのを遮断壁
で遮る構成とすることがある。この遮断壁は防火ダンパ
ーの両端部分に小屋裏方向に突出させて設ける。この位
置は、換気金物どうしのつなぎ個所となることが多いの
で、つなぎ部材と一体に遮断壁を形成することも多い。
【0012】
【発明の実施の形態】第1の実施形態として示す小屋裏
換気装置1(図1)は、軒の回り縁を兼ねるものとし
て、軒天井と鼻隠しとの境界線の全部にわたって設けた
構成である。小屋裏換気装置1は、換気金物2、防火ダ
ンパー3、温度ヒューズ4を備えた支持体5を備え、軒
天井材6と鼻隠し7の下縁との境界線に沿って設置し、
小屋裏8と外界とを連通する開口部9を覆い、また、軒
の回り縁を兼ねるものである。なお、図1において符号
10は野縁受け、符号11は鼻隠し用下地材及び符号1
2は野縁である。
【0013】換気金物2(図2)は、基本的には従来の
ものとほぼ同様の構成を有し、また、種類として長尺も
の(イ)、短尺もの(ロ)及び役もの(ハ)を準備して
いる。これらはいずれも横断面形状が同じであり、か
つ、長さに関して短尺ものの長さ455mmと500mmを
単位としてその整数倍に定めてある。役ものは寄せ棟屋
根の場合に必要となるが、出隅用や入隅用の直角又はそ
の他の角度に交差したもの、あるいは図示していない
が、曲線で縦方向軒線と横方向軒線をつなぐためのもの
がある。役もの換気金物2(ハ)は縦方向部分と横方向
部分を、この実施形態においては一体にプレス成形して
あるが、溶接で結合することもある。
【0014】これらの換気金物2は、いずれもステンレ
ンス等の錆びにくい金属を素材とし、カチオン電着塗装
の下塗とアクリル樹脂焼付塗装の上塗との二重塗装や粉
体塗装などを施して、塩害地での使用も可能としてあ
り、軒天井の軒天井材6と鼻隠し7の下端との間に形成
した開口部9を覆う被覆部13と、被覆部13の軒天井
材6寄りの一端縁に沿って立ち上げた固定部14と、被
覆部13の他端縁に沿って設けた飾り縁部14とから成
る。
【0015】被覆部13には多数の換気孔16を穿設
し、換気孔16の周囲を外側又は内側に切り起こして、
水や火熱の侵入を防ぐフードを設けてガラリ状に形成し
てある。換気孔16は一連に設けるが、換気金物2の両
端部には設けない。この部分は、換気金物2同士を連接
する際に必要な部分である。被覆部13は軒天井寄りを
上方として傾斜面に形成し、面積を広くして換気効率を
良くし、被覆部13が固定部11へ続く部分は幅の狭い
水平部17としてある。水平部17には、換気孔16の
両側に相当する箇所に、防火ダンパー3を取り付けるた
めの透孔18を穿設してある。
【0016】なお、この実施形態では役ものの換気金物
2(ハ)には換気孔16を設けておらず、この部分に換
気機能はないが、他の実施形態では設けることもあるの
で、実施形態のものも換気金物として扱う。固定部11
は、飾り縁部15に対して垂直に立ち上がる壁であっ
て、適宜間隔に釘打ち用孔19と切り起こしによる仮止
め用爪20を備えている。飾り縁部15は断面溝形に形
成してある。
【0017】防火ダンパー3は、換気金物2の換気孔1
6を形成した部分の内側(小屋裏側)に配置してある。
防火ダンパー3は、鋼板製の全体として矩形をした板体
であり、内外方向の寸法を開口部9の幅よりも大きくし
てある(図4)。防火ダンパー3の外縁(鼻隠し側の
縁)の両側に突出部を作り、これを下方へ屈曲して、換
気金物2の透孔18に係合する屈曲片21を形成する。
屈曲片21の厚み及び幅は透孔18のそれより小さく形
成し、屈曲片21が透孔18内で自由に揺動できるよう
にする。一方、防火ダンパー3の屋外側面に防煙パッキ
ング22を装着する。防煙パッキング22は、アルミニ
ウム粒子を混入したゴム等の火熱によって膨張する難燃
性弾性材を素材としたもので市販されている。この素材
は、熱を受けると発泡し著しく膨張する。
【0018】防火ダンパー3は、その屈曲片21を透孔
18に差し込み、換気孔16と対向させて、換気金物2
の内側で揺動可能に設置してある。そして、防火ダンパ
ー3の小屋裏側の面と換気金物2の固定部14との間に
板バネ23を取り付けて、防火ダンパー3を常時、換気
孔16側に付勢させると共に、防火ダンパー3の両端部
における先端箇所と換気金物2の被覆部13との間に支
持体5を配置し、防火ダンパー3を板バネ23の付勢に
抗して開放状態に維持している。支持体5は、僅かに軸
をずらして配置した上部杆24と下部杆25を約200
℃の火熱で溶融する半田で接合した構造で、半田が温度
ヒューズ4となっている。板バネ23は防火ダンパー3
側と固定部14に設けた切起し31,32にはめて取り
付ける。支持体5は、上部杆24の上端を防火ダンパー
3の一面に固定し、下部杆25の下端を換気金物2にお
ける被覆部13に固定する。なお、換気金物2と防火ダ
ンパー3との組み付け及び支持体5の取り付けは、全て
工場で行われる。
【0019】在来の木造軸組構造の場合(図1)には、
現場において、野縁受け10の外面に鼻隠し用下地板1
1を取り付け、野縁受け10の下面に野縁12を互いに
直交するように取り付ける。また、野縁12の下面に不
燃板より成る軒天井材6を張る。なお、野縁12の端面
は、防火ダンパー3が閉じる際の邪魔にならないよう、
軒天井材6の端縁、即ち開口部9から後退させておく。
この段階で小屋裏換気装置1を取り付ける。換気金物2
の被覆部13で開口部9を覆い、飾り部15を軒天井材
6の下面にあてがい、固定部14の仮止め用の爪20を
鼻隠し用下地板11に叩き込んで仮止めする。そして、
固定部14の取り付け用孔19を通して鼻隠し用下地板
11に釘打ち26し、換気金物2を固定する。
【0020】小屋裏換気装置1を取り付けた時、防火ダ
ンパー3の内縁(野縁側の縁)が軒天井材6における外
側縁の上方に位置し、軒天井材との間に間隔が存在する
と共に、防火ダンパー3が下方へ移動したとき軒天井材
6と係合する配置とする。すなわち、防火ダンパー3の
内外方向の寸法(幅寸法)と支持体5の長さを、上記条
件を満足するように定めておく。また、支持体5の上部
杆24は長さを、軒天井材6の上面と換気金物2の内縁
との間隔(高さの差)よりも短くし、下部杆25は、軒
天井材6の厚さ寸法よりも短くして、温度ヒューズ4が
溶断して防火ダンパー3が閉鎖方向に作動したとき、上
部杆24や下部杆25がつかえて、開口部9が完全に閉
じられない事態を防止する。
【0021】隣接する換気金物2の両端部は重ね合わせ
て固定しても良いが、この実施形態では、換気金物2の
端縁を突き合わせ(図3)、突き合わせ部の内側にジョ
イント部材27を取り付けている。ジョイント部材27
は、被覆部13の内側に重合する短尺の基板28と、基
板28の内面両側縁に立設した遮断壁29と、基板20
の軒天井材6寄り縁に設けた溝部30とから成る。
【0022】ジョイント部材27は、この部材を一方の
換気金物2の長手方向一端部の内側へ、半幅をはみ出さ
せて取り付けておき、次に取り付ける換気金物2の長手
方向他端部をジョイント部材27の外側に重ねて固定す
る。これにより、隣接する換気金物2の被覆部13の内
側に基板28が、飾り縁部15の内側に溝部30がそれ
ぞれ重合され、換気金物2の突き合わせ部を挟んだ両側
に、遮断壁29が軒線と交差して内側(小屋裏側)に突
出する。小屋裏換気装置1を取り付け終えたら、鼻隠し
用下地板11及び固定部14の外面に鼻隠し材7を取り
付ける。
【0023】以上の構造を備え、小屋裏換気装置1を取
り付けた建物は、通常では防火ダンパー3が開放位置に
あるので、換気孔26から小屋裏へ外気が流通して、建
物内部の生活空間および壁内部の空間や床下など構造上
の空間における換気が効率よく行われる。一方、近隣に
火災が発生した異常事態では、換気孔16から侵入する
火熱で温度ヒューズ4が溶断する。このため、支持体5
は上部杆24と下部杆5が分離されて防火ダンパー3を
支えられなくなるので、防火ダンパー3は板バネ23に
付勢されて回動し、開口部9を閉じる。これによって、
換気孔16から侵入する火熱が小屋裏に及ぶのを自動的
に阻止することができる。
【0024】なお、防火ダンパー3は換気孔16の配置
に応じて複数に分割して設けられており、それぞれに閉
じるようになっている。また、これらの防火ダンパー3
は、全て一斉に閉鎖するのではなく、火熱の強い個所か
ら閉じていくため、1箇所の防火ダンパー3が閉じ、そ
の箇所から火熱が侵入するのを防止できても、両隣の未
だ開放されている換気孔から高温の空気が閉じた側へ流
入することがある。しかし、遮断壁29は、開放状態に
ある防火ダンパーの両端に接してその開口部分を遮蔽す
るので、開放側から高温の空気がすでに遮蔽されている
部分へ流通するのを阻止することができる。以上、1つ
の実施形態について説明したが、小屋裏換気装置1を壁
と軒との境界に沿って装着する場合は、例えば、換気金
物2の固定部14を被覆部13の一端縁から下方に向け
て形成し、壁下地の外面に固定部14を固定する。
【0025】図5は、第2の実施形態を示し、第1の実
施形態のように軒天井の外縁部とか内縁部とかではな
く、軒天井の張り出し方向中央部分に配置するフラット
タイプのもので、独立開口用のものである。垂直な壁部
分に配置することもできる。この小屋裏換気装置1は、
化粧板33と本体部34(換気金物)とからなり、化粧
板34は軒天井や壁の開口部をおおうもので、通気用に
パンチングメタルが用いられている。本体部34は浅く
平らな容器を裏返した形態で、持ち上がった天井部分に
2条の換気孔16が形成され、換気孔16のそれぞれに
防火ダンパー3が装着されている。図5において防火ダ
ンパー3は上方(小屋裏側)に回動されて温度ヒューズ
4を備えた支持体5によって、その開放位置が維持され
ている。温度ヒューズ4及び支持体5の構造は第1の実
施形態で説明したのとほぼ同じなので説明を省略する。
この小屋裏換気装置1を水平に使用する場合は、防火ダ
ンパー3を閉じ方向に付勢するバネなどは必須ではな
く、防火ダンパー3自体の重量で閉じ方向に付勢させる
ことができる。
【0026】図6は、第3の実施形態であり、第2の実
施形態における防火ダンパー3の配置を、開放状態でそ
の開口側が対向するようにしてある。このように、開口
側を対向させることで、熱風を温度ヒューズに集中して
作用させることができ、防火ダンパー3の作動感度を向
上させることができる。図7は、第4の実施形態であ
り、やはり、フラットタイプで細長である。また、化粧
板33の通気用に細長孔が打ち抜きで多数形成されてい
る。本体部34における換気孔16は1条で、防火ダン
パー3が装着されている。防火ダンパー3は、温度ヒュ
ーズ4を備えた支持体5で開放位置に維持され、スプリ
ング35で閉じ方向へ常時付勢されている。
【0027】防火ダンパー3(図8)は、一枚の長方形
をした鋼板(1.5mm厚)で形成するが、開閉の軸線
となる箇所が断面において鈎形に屈曲され防火ダンパー
3の長手方向に続いており、防火ダンパー3の幅方向に
おいて、係合部36と遮蔽部37となっている。すなわ
ち、係合部36と遮蔽部37とは段差部38で平行につ
ながっており、段差はほぼ肉厚に相当する。遮蔽部37
の内面にはフック39(図7)を固定してあって、これ
にスプリング35を装着する。スプリング35は、1本
のバネ線材を屈曲成形して、中央にリング40を、ま
た、その両側に第1、第2の作用部41,42を有し、
作用部41,42がリング40を中心に一直線となる方
向(図8に鎖線で示している)に付勢されている。防火
ダンパー3にスプリング35を装着して、両側の第1,
第2の作用部41,42を本体部34の天井部内面に当
てつけると、図8に実線で示すように、防火ダンパー3
は、段差部38を本体部34における換気孔16の1つ
の辺(長手方向のもの)に衝突させてこの部分を中心に
回動するようになる。実線で示す位置が防火ダンパー3
の開放位置、鎖線で示す位置が閉鎖位置である。
【0028】支持体5は図9に示すように、温度ヒュー
ズ4で結合された第1部品43と第2部品44とからな
り、防火ダンパー3の内面に幅方向の中央部に固定され
ている。第1と第2の部品43,44は熱伝導のよい銅
板を素材としている。また、符号45は受け部材で、断
面においてL字形をしており、水平部46を換気孔16
の下方領域にまで張り出して本体部4の側壁に固定して
ある。受け部材45は、剛性の高い鋼板を素材としてい
る。
【0029】支持体5の先端は防火ダンパー3の段差部
38が換気孔16の1つの辺との接触部を中心とした円
軌跡を描いて移動することになるが、その軌跡は前記の
受け部材45の先端部と少し交差する配置としてある。
このため、防火ダンパー3を図8に鎖線で示す閉鎖位置
から開放位置へ移動させると、途中で、支持体5の先端
部と受け部材45の先端部とが衝突するが、かまわずに
防火ダンパー3を上方へ移動させると、支持体5は少し
撓んでその先端部が受け部材45の先端部に摺接しなが
ら上方へ通り抜ける。通り抜けた支持体5の先端部は弾
性でもとの位置に戻るので、防火ダンパー3を押し上げ
ている力を解除すると、支持体5は受け部材45に支持
され、防火ダンパー3を開放位置に維持する。同時に、
スプリング35は第1,第2の作用部分が近接する方向
に変形されるので(図8)、リング40が係合されたフ
ック39を下方へ強く付勢した状態となっている。
【0030】第4の実施形態として示した小屋裏換気装
置1は、本体部34に化粧板33を取り付け、本体部3
4の防火ダンパー3は閉鎖位置とした状態で出荷し、現
場ではその状態のまま建物に取り付ける。ついで、化粧
板33に設けてある通気用の孔からドライバーなどの適
宜な工具を差し込んで、下方から防火ダンパー3を突き
上げると、防火ダンパー3を開放位置とすることがで
き、また、支持体5を受け部材45に支持させて開放位
置を維持することができる。施工後、いったん開放位置
とした防火ダンパー3は閉鎖位置に戻すことはできな
い。なお、開放位置になったか否かを確認できるよう
に、防火ダンパー3の内面に光りを反射するシールなど
を張り付けておくことがある。光の反射具合の変化で開
放状態を確認することができる。
【0031】近隣に火災が発生するなどして火熱がこの
小屋裏換気装置1を通過し、温度ヒューズ4の温度が設
定値(220℃程度)に達すると支持体5を構成してい
る第1部品43と第2部品44が分離し、防火ダンパー
3はスプリング35の付勢で閉鎖位置となる。支持体5
の第1部品43に対して下方に位置する第2部品44
は、上端部を下端(受け部材45との接触箇所)よりも
換気孔16の内側とし、かつ、第1部品44の内側に接
して温度ヒューズ4を構成しているので、温度ヒューズ
4が作動したとき、第2部品44は上方の第1部品43
に押されて先に換気孔16ないに転落し、受け部材45
との間に挟まるなどして防火ダンパー3が閉鎖位置へ移
行する妨げにならない(図9)。従って、遮断作動が確
実である。
【0032】なお、第4の実施形態における支持体5の
構成およびスプリング35の構成を第1〜第3の構成に
転用することができる。また、逆に第1の実施形態にお
ける防煙パッキング22を第2〜4の実施形態に使用す
ることもできる。これらに関し、第1の実施形態と第4
の実施形態は同じ技術的思想の中の異なる実施形態を示
しているにすぎない。
【0033】
【発明の効果】請求項1に記載の構成によれば、通常は
換気孔を通して小屋裏の換気が行われるが、近隣で火災
が発生した際には、防火ダンパーが閉じて換気孔を遮蔽
し、火熱が小屋裏に流入して引火するのを防ぐことがで
きる。請求項2に記載の構成によれば、火熱によって防
火ダンパーが変形し、防火ダンパーを閉鎖したとき開口
部の縁と防火ダンパーとの間に隙間が生じるようなこと
があっても、膨張した防煙パッキングがこの隙間を封ず
るので、火熱の侵入を確実に阻止することができる。請
求項3に記載の構成によれば、構造が簡単であり、速や
かに防火ダンパーを閉鎖できる。
【0034】請求項4に記載の構成によれば、妻壁等の
垂直面に設置した場合や、空気が強く吹き上げて防火ダ
ンパーが閉じにくい時にも、強制的に防火ダンパーを閉
鎖して換気孔を遮蔽することが可能である。また、通常
時においても、バネの付勢で防火ダンパーがガタつかな
い。請求項5に記載の構成によれば、小屋裏換気装置が
軒の回り縁を兼ねるため、軒回りの仕上げ作業が簡易に
なると共に、軒端がすっきりと化粧され、建物の外観が
向上する。請求項6に記載の構成によれば、未だ遮蔽さ
れていない換気孔から流入した高温の空気が、すでに遮
蔽された側へ流れ込むのを阻止し、火熱が小屋裏へ侵入
するのをより効率よく阻止することができる。請求項7
に記載の構成によれば、防火ダンパーを閉鎖位置へ移行
させるための付勢手段として簡単な構造で、生産手間が
少ないので低いコストで付加することができる。請求項
8に記載の構成によれば、防火ダンパーを閉鎖位置とし
て出荷し、現場施工の後に確実に開放位置とできるの
で、出荷のための梱包や取り付け作業に支障が少ない。
しかも、現場での取り付け後に簡単な工具で開放状態と
することができる。請求項9に記載の構成によれば、温
度ヒューズを構成する部品が防火ダンパーの閉鎖位置へ
の移行を邪魔することがなく、換気孔の遮蔽作動が確実
に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】軒の要部を断面で示す側面図
【図2】(イ)(ロ)(ハ)は、タイプが異なる換気金
物の斜視図
【図3】小屋裏換気装置の要部を示す斜視図
【図4】小屋裏換気装置の要部を断面で示す拡大した断
面図
【図5】第2の実施形態を分解して示す斜視図
【図6】第3の実施形態の一部を示す斜視図
【図7】第4の実施形態の一部を示す斜視図
【図8】図7のA−A線における断面図
【図9】図7のB−B線における断面図
【符号の説明】
1 小屋裏換気装置 2 換気金物 3 防火ダンパー 4 温度ヒューズ 5 支持体 6 軒天井材 7 鼻隠し材 8 小屋裏 9 開口部 10 野縁受け 11 鼻隠し用下地板 12 野縁 13 被覆部 14 固定部 15 飾り縁部 16 換気孔 17 水平部 18 透孔 19 取り付け用孔 20 仮止め用爪 21 屈曲片 22 防煙パッキング 23 板バネ 24 上部杆 25 下部杆 26 釘打ち(箇所) 27 ジョイント部材 28 基板 29 遮断壁 30 溝部 31 切起し 32 切起し 33 化粧板 34 本体部 35 スプリング 36 係合部 37 遮蔽部 38 段差部 39 フック 40 リング 41 第1の作用部 42 第2の作用部 43 第1部品 44 第2部品 45 受け部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小屋裏と外界とを連通する開口部を覆
    い、換気孔を有する換気金物と、換気金物の屋内側に可
    動に取り付けてあり、換気金物の換気孔を遮蔽可能な防
    火ダンパーとを備え、防火ダンパーを閉鎖方向へ付勢す
    ると共に、火熱によって溶融する温度ヒューズにより開
    放状態で支持してあることを特徴とした小屋裏換気装
    置。
  2. 【請求項2】 防火ダンパーあるいはこれが接する開口
    部の縁に、防火ダンパーが閉じたとき開口部の縁との間
    に挟まれる防煙パッキングを装着してあることを特徴と
    した請求項1に記載の小屋換気装置。
  3. 【請求項3】 防火ダンパーを重力によって閉鎖方向に
    付勢してあることを特徴とした請求項1又は2に記載の
    小屋裏換気装置。
  4. 【請求項4】 防火ダンパーをバネ又は素材の弾性によ
    って閉鎖方向に付勢してあることを特徴とした請求項1
    又は2のいずれか一つに記載の小屋裏換気装置。
  5. 【請求項5】 軒天井の鼻隠し又は壁との境界線に沿っ
    て、境界の化粧を兼ねた複数の換気金物及び防火ダンパ
    ーを並設してあることを特徴とした請求項1〜4のいず
    れか一つに記載の小屋裏換気装置。
  6. 【請求項6】 換気金物同士のつなぎ個所の内側に、軒
    天井と鼻隠し又は壁との境界線に交差する遮断壁を、小
    屋裏側に突出させ閉鎖位置の防火ダンパーと換気金物間
    の間隙を閉鎖する配置として、設けてあることを特徴と
    した請求項5に記載の小屋裏換気装置。
  7. 【請求項7】 防火ダンパーを幅方向において遮蔽部と
    係合部とし、遮蔽部と係合部を段差部で連続してあり、
    換気金物の換気孔の1つの辺に段差部を当て、一方、中
    央のリングとその両側にほぼ水平な第1、第2の作用部
    を設け、第1と第2の作用部を水平となる方向に付勢さ
    れるスプリングを設け、前記防火ダンパーにおける遮蔽
    部の内面にスプリングのリングを取り付け、第1、第2
    の作用部を防火ダンパーの幅方向でそれぞれ換気金物側
    に係合してあることを特徴として請求項1に記載の小屋
    裏換気装置。
  8. 【請求項8】 防火ダンパーの内面に支持体を備え、支
    持体は、取り付け換気金物から内側に突出させた受け部
    材との間で防火ダンパーを開放状態に維持するものであ
    り、防火ダンパーの回動に伴う支持体先端の回動軌跡を
    受け部材先端部と交差させて配置してあり、防火ダンパ
    ーを開放状態へ回動するとき、支持体が撓むことによっ
    て支持体の先端部が受け部材との衝突位置を通過できる
    ことを特徴とした請求項1又は請求項7に記載の小屋裏
    換気装置。
  9. 【請求項9】 支持体は第1部品と第2部品を半田程度
    の溶融温度を有する素材で結合した温度ヒューズに構成
    し、第1部品を防火ダンパー側とし、第2部品を換気金
    物側とし、第2部品の下端を換気金物側に当接させ、か
    つ、その上端部を下端よりも換気孔の内側に位置した傾
    斜状態で第2部品の内面側に配置してあることを特徴と
    した請求項8に記載の小屋裏換気装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020084561A (ja) * 2018-11-26 2020-06-04 株式会社新宇商店 火薬類取扱設備ユニット
KR20210022382A (ko) * 2019-08-20 2021-03-03 이성한 내화 발포 가스켓 및 이를 포함하는 방화 댐퍼

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