JP2001181973A - エステル結合を含むカチオン界面活性剤組成物及びその製造方法 - Google Patents
エステル結合を含むカチオン界面活性剤組成物及びその製造方法Info
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Abstract
エステル基-OCOR5基の分解を抑制できるPH範囲に
保つことができるカチオン界面活性剤組成物を提供する
こと。 【解決手段】 分子内に少なくとも1つの-OCOR5基
(R5は、炭素数7〜23のアルキル基及び/又はアルケニ
ル基)を有する第4級アンモニウム塩を多割合で含有
し、その中間体アミンと該アミンのモノアルキル硫酸塩
を少割合で含有するとともに、該アミンのモノアルキル
硫酸塩/該中間体アミンを45/100〜150/100
の質量比で含有するカチオン界面活性剤組成物。
Description
として好適に使用することができる、分子内にエステル
結合を有するカチオン界面活性剤組成物、その製造方法
及び該組成物を含有する衣料用柔軟剤組成物に関するも
のである。
キル型のカチオン界面活性剤が使用されているが、環境
に排出されてからの生分解速度が遅いため、近年、これ
に替わりエステル基を持つカチオン界面活性剤の使用が
増している。これらのカチオン界面活性剤を製造するに
は、まずトリエタノ−ルアミン、メチルジエタノ−ルア
ミン、3-(N,N-ジメチルアミノ)-1,2-プロピレン
グリコ−ルおよびN-メチル-N-(2−ヒドロキシエチ
ル)-1,3-プロパンジアミンなどを長鎖脂肪酸あるい
は脂肪酸メチルでアシル化し、中間体のアルカノ−ルア
ミンエステルを合成する。ついで塩化メチル、ジメチル
硫酸やジエチル硫酸などでカチオン化合物へ転換する
か、あるいは塩酸、硫酸および燐酸などの鉱酸あるいは
低級の有機酸により塩に変え、柔軟剤原料として利用さ
れる。
衣類用柔軟剤の製造において、約4%〜25質量%(以
下、%と略称する)配合されているが、エステル結合の
加水分解防止のため配合品のPH制御は非常に重要であ
る。例えば、日本特許2774099号公報に記載されている
ように第四級アンモニウム塩0.5%〜1%の希釈液のP
Hとして2.5〜4.2が好ましい。柔軟剤のPHは配合され
る柔軟剤原料の濃度に依存するが通常柔軟剤原液でPH
2〜3.3、好ましくは2.5〜3.0に調整される。柔軟剤配合
品のPH調製は、通常、塩酸あるいはアルカリを使って
行われるが、塩酸を使用するとその腐食性のため高価な
材質の設備を使用しなければならず、またアルカリとし
て安価な48%苛性ソ−ダを使用するとその強いアルカリ
性のためカチオン界面活性剤組成物のエステル結合がケ
ン化により加水分解される恐れがある。
リ剤を添加しなくとも、分子内のエステル基-OCOR5
基の分解を抑制できるPH範囲に保つことができるカチ
オン界面活性剤組成物を提供することを目的とする。本
発明は、又、該カチオン界面活性剤組成物を効率的に製
造する方法を提供することを目的とする。本発明は、
又、該カチオン界面活性剤組成物を含有する衣料用柔軟
剤組成物を提供することを目的とする。
活性剤を製造するにあたり、未反応アミンとアミンアル
キル硫酸塩の生成比を特定の範囲に制御することによ
り、上記課題を効率的に解決できるとの知見に基づいて
なされたのである。すなわち、本発明は、分子内に少な
くとも1つの-OCOR5基(R5は、炭素数7〜23のアル
キル基及び/又はアルケニル基)を有し、式(1)及び/
又は式(2)で表される第4級アンモニウム塩を多割合
で含有し、その中間体アミンと該アミンのモノアルキル
硫酸塩を少割合で含有するとともに、該アミンのモノア
ルキル硫酸塩/該中間体アミンを45/100〜150/
100の質量比で含有することを特徴とするカチオン界
面活性剤組成物を提供する。
基、−CH2CHR4OH、又は−CH2CHR4OCOR
5、R2は、(CH2)nNH2(nは2〜3)、−CH2C
HR4OH又は−CH2CHR4OCOR5、R3は、−C
H2CHR4OH、又は−CH2CHR4OCOR5、R
4は、HまたはCH3、R5:C7〜C23のアルキル又はア
ルケニル基、R6は、CH3基又はC2H5基であるが、R
1、R2及びR3の少なくとも1つは、−CH2CHR4O
COR5基である、)
エステルをアルカノ−ルアミンと反応させてアルカノ−
ルアミンエステルを合成し、得られたアルカノ−ルアミ
ンエステルをジアルキル硫酸でカチオン化するに当た
り、該アミンのモノアルキル硫酸塩/未反応アミンの質
量比が45/100〜150/100となるように反応を
行うことを特徴とするカチオン界面活性剤組成物の製造
方法を提供する。本発明は、又、上記カチオン界面活性
剤組成物を含有する衣料用柔軟剤組成物を提供する。
脂肪酸は炭素数が8〜24の飽和脂肪酸又は不飽和脂肪
酸である。具体的には(部分水添)牛脂脂肪酸、(部分
水添)パーム脂肪酸、(部分水添)大豆油脂肪酸、オレ
イン酸などである。又、脂肪酸低級アルキルエステルと
しては、脂肪酸の炭素数が8〜24(より好ましくは、
炭素数が10〜18)の低級(好ましくは炭素数が1〜
3、より好ましくは、メチル)アルキルを示す。具体的
には飽和あるいは不飽和の脂肪酸、あるいはC12〜C24
の飽和あるいは不飽和脂肪酸のメチルエステルであるの
が好ましく、これらは、単一アルキル、混合アルキルの
いずれでも良い。具体的には、牛脂脂肪酸低級アルキル
エステル、パ−ム脂肪酸低級アルキルエステル、大豆油
脂肪酸低級アルキルエステルに代表される動植物油由来
のメチルエステルおよびオレイン酸メチルなどがあげら
れる。不飽和分は、カチオンの融点、さらにはカチオン
-水和物の融点を決め、またカチオン界面活性剤組成物
のハンドリング性を決めるので、不飽和分を30〜95質量
%(以下、%と略称する)含むのが好ましい。アルカノ
−ルアミンとしては、種々のものを用いることができ、
例えば、炭素数5〜8であるのが好ましく、より好まし
くは、炭素数5〜7である。又、例えば、一般式(3)
や(4)で表されるものがあげられる。
び(2)におけるのと同様である。) 具体的には、トリエタノ−ルアミン、トリイソプロパノ
−ルアミン、メチルジエタノ−ルアミン、メチルジイソ
プロパノ−ルアミン、3-(N,N-ジメチルアミノ)-
1,2-プロピレングリコ−ル、N-メチルN-(2−ヒド
ロキシエチル)-1,3-プロパンジアミン、N-メチル-
N-(ヒドロキシイソプロピル)-1,3-プロパンジア
ミン、N,N-ジヒドロキシエチル-1,3-プロパンジ
アミン、N,N-ジヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン、N,N-ジヒドロキシイソプロピル-1,3-プロパ
ンジアミンおよびN,N-ジヒドロキシイソプロピルエ
チレンジアミンがある。これらは、単独でも又2種以上
組み合わせて用いてもよい。アルカノ−ルアミンエステ
ルを合成するには、脂肪酸とアルカノ−ルアミンを好ま
しくは、1.3〜2.2のモル比、より好ましくは1.
5〜1.9のモル比で仕込み減圧下、180〜200℃
に加熱し、副生した水を除去して中間体アミンを合成す
るのがよい(特開昭55-45898号公報参照)。あるいは触
媒を使用して脂肪酸メチルとアルカノ−ルアミンを減圧
下、90〜220℃に加熱し、副生メタノ−ルを除去し
て反応を完結させ、次いで触媒を中和し、濾過して中間
アミンを得るのがよい(米国特許3915867号公報、ドイ
ツ公開特許1935499号公報、特開平05ー148198
号及び特開平10ー118043号公報参照)。
成は、使用するアルカノ−ルアミンの官能基数によって
変わり、3官能性アルカノ−ルアミンを使用する場合に
はモノエステルアミン、ジエステルアミン、トリエステ
ルアミンの混合物が得られ、2官能性アルカノ−ルアミ
ンを用いる場合には、モノエステルアミンとジエステル
アミンの混合物が得られ、混合物中の各成分の割合は反
応モル比によって変化する。アルカノ−ルアミンエステ
ルのカチオン化は、ジアルキル硫酸を用いて行う。ここ
で、ジアルキル硫酸としては、それぞれのアルキル基の
炭素数が1〜10、好ましくは1〜3のジアルキル硫酸
を用いるのがよい。特にジメチル硫酸やジエチル硫酸が
好ましい。その使用量はアミンエステル1モルに対して
0.93〜1.00モルであるのがよい。好ましくは未
反応のジアルキル硫酸を残さないため0.94〜0.9
9である。未反応アミン量はカチオン化時のジアルキル
硫酸量によって決まるので、上記範囲とするのがよい。
アミン塩はジアルキル硫酸と水酸基化合物との反応によ
るジアルキル硫酸の分解によって副生したモノアルキル
硫酸が中間体アミンと塩を作って生成する。従ってカチ
オン化反応時の溶媒としての低級アルコ−ルの量や水分
の存在によって変わり、実際の合成においてはカチオン
化反応時の溶媒の添加量によって副生量を制御できる。
−ル、イソプロパノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピ
レングリコ−ルなどがあるが、特に限定されるものでは
ない。これらの低級アルコ−ルは、ジアルキル硫酸を用
いたカチオン化反応が終了した後、反応系100質量部
当たり0〜8質量部添加するのがよい。本発明では、こ
のようにして製造した第4級アンモニウム塩をそのまま
又は常法により精製若しくは単離し、カチオン界面活性
剤組成物として用いることができる。本発明により得ら
れる第4級アンモニウム塩としては、上記式(1)又は
(2)で表されるものが好ましい。式中、R1は、炭素
数1又は2のアルキル基、−CH2CH2OH、又は−C
H2CH2OCOR5、R2及びR3は、−CH2CH2O
H、又は−CH2CH2OCOR5、R4は、HまたはCH
3、R5:C7〜C23のアルキル及びアルケニル基、R
6は、CH3基又はC2H5基であるのが好ましく、R 1、
R2及びR3の少なくとも1つは、−CH2CHR4OCO
R5基である。上記式(3)及び(4)における好まし
いものは、式(1)及び(2)におけると同様である。
又、本発明により得られる第4級アンモニウム塩組成物
は、上記第4級アンモニウム塩に加えて、中間体アミン
と該アミンのモノアルキル硫酸塩を少割合で含有する。
具体的には、第4級アンモニウム塩100質量部当た
り、10〜30質量部であるのが好ましく、より好まし
くは、5〜20質量部である。又、その塩/中間体アミ
ンを45/100〜150/100の質量比、好ましく
は、60/100〜100/100で含有する。上記中間
体アミン、つまり、未反応アミンとしては、下記式
(5)及び/又は(6)で表されるのが好ましい。
(1)及び(2)におけるのと同様である。) 又、その塩としては、上記未反応アミンのHSO4R6付
加塩(R6は、式(1)及び(2)におけるのと同様で
ある。)が好ましいものとしてあげられる。本発明のカ
チオン界面活性剤組成物は、柔軟剤の基材として好適に
使用することができるが、さらに、毛髪用リンス基材と
しても用いることができる。尚、柔軟剤組成物として用
いる場合には、 となるように調製するのがよい。
る。
ン酸18%よりなる混合脂肪酸(分子量275)2750g
(10モル)とトリエタノ−ルアミン670g(5.5
5モル)を攪拌機、冷却器および受器を備えた減圧反応
装置に仕込み、190℃に加熱しながら徐々に常圧から
20mmHgまで減圧し、未反応脂肪酸1%以下になる
まで10時間反応させて、中間アミンを得た。アミン価
より求めた分子量は614であった。 (2)カチオンの合成 上記(1)で合成した中間体アミン(分子量614)3
00g(0.49モル)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備
えた4つ口フラスコに入れ、窒素置換した。次いで80
〜90℃に加熱し、ジメチル硫酸(DMS)60・5g
(0.48モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了
後反応物が増粘するので温度を110℃に上昇し、3時
間熟成した。反応終了後、約36gのエタノ−ルを滴下し
ながら冷却し、エタノ−ル溶液を調製した。
g(0.49モル)とエタノ−ル12g(4%/中間アミン)を
温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラスコに
入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換した。次
いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g(0.48
モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後反応物が
増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間熟成した。
反応終了後、約24gのエタノ−ルを滴下し、エタノ−ル
溶液を調製した。 実施例3:カチオンの合成 実施例1で合成した中間体アミン(分子量614)300
g(0.49モル)とエタノ−ル1.5g(0.5%/中間
アミン)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口
フラスコに入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置
換した。次いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g
(0.48モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後
反応物が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間熟
成した。反応終了後、約34gのエタノ−ルを滴下し、
エタノ−ル溶液を調製した。
g(0.49モル)とエタノ−ル3g(1%/中間アミン)
を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラスコ
に入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換した。
次いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g(0.4
8モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後反応物
が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間熟成し
た。反応終了後、約33gのエタノ−ルを滴下し、エタ
ノ−ル溶液を調製した。 実施例5:カチオンの合成 実施例1で合成した中間体アミン(分子量614)300
g(0.49モル)とエタノ−ル6g(2%/中間アミン)
を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラスコ
に入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換した。
次いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g(0.4
8モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後反応物
が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間熟成し
た。反応終了後、約30gのエタノ−ルを滴下し、エタ
ノ−ル溶液を調製した。
g(0.49モル)とエタノ−ル18g(6%/中間アミ
ン)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラ
スコに入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換し
た。次いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g
(0.48モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了
後反応物が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間
熟成した。反応終了後、約18gのエタノ−ルを滴下
し、エタノ−ル溶液を調製した。 実施例7:カチオンの合成 実施例1で合成した中間体アミン(分子量614)300
g(0.49モル)とエタノ−ル24g(8%/中間アミ
ン)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラ
スコに入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換し
た。次いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g
(0.48モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了
後反応物が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間
熟成した。反応終了後、約12gのエタノ−ルを滴下
し、エタノ−ル溶液を調製した。
g(0.49モル)とエタノ−ル30g(10%/中間アミ
ン)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラ
スコに入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換し
た。次いで70〜80℃に加熱し、DMS60.5g
(0.48モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了
後反応物が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間
熟成した。反応終了後約6gのエタノ−ルを滴下し、エ
タノ−ル溶液を調製した。 実施例8:カチオンの合成 実施例1で合成した中間体アミン(分子量614)300
g(0.49モル)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた
4つ口フラスコに入れ窒素置換した。次いで70〜80
℃に加熱し、DMS58.0g(0.46モル)を1時間
にわたり滴下した。滴下終了後反応物が増粘するので温
度を100℃に上昇し、3時間熟成した。反応終了後、
約36gのエタノ−ルを滴下し、エタノ−ル溶液を調製
した。
g(0.49モル)とエタノ−ル12g(4%/中間アミ
ン)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラ
スコに入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換し
た。次いで70〜80℃に加熱し、DMS58.0g
(0.46モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了
後反応物が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間
熟成した。反応終了後、約24gのエタノ−ルを滴下
し、エタノ−ル溶液を調製した。実施例10 (1)中間体アミンの合成 ステアリン酸31%、オレイン酸51%およびパルミチ
ン酸18%よりなる混合脂肪酸(分子量275)1925g
(7モル)とトリエタノ−ルアミン745g(5モル)
を攪拌機、冷却器および受器を備えた減圧反応装置に仕
込み、190℃に加熱しながら徐々に常圧から20mm
Hgまで減圧し、未反応脂肪酸1%以下になるまで8時
間反応させて、中間アミンを得た。アミン価より求めた
分子量は490であった。 (2)カチオンの合成 上記(1)で合成した中間体アミン(分子量490)30
0g(0.612モル)とエタノ−ル12g(4%/中間
アミン)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口
フラスコに入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置
換した。次いで70〜80℃に加熱し、DMS75.6g
(0.6モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後
反応物が増粘するので温度を90℃に上昇し、3時間熟
成した。反応終了後、約26gのエタノ−ルを滴下し、
エタノ−ル溶液を調製した。
ン酸18%よりなる混合脂肪酸(分子量275)2200g
(8モル)メチルジエタノ−ルアミン595g(5モ
ル)を攪拌機、冷却器および受器を備えた減圧反応装置
に仕込み、190℃に加熱しながら徐々に常圧から20
mmHgまで減圧し、未反応脂肪酸1%以下になるまで
12時間反応させて、中間アミンを得た。アミン価より
求めた分子量は525であった。 (2)カチオンの合成 上記(1)で合成した中間体アミン(分子量525)30
0g(0.571モル)とエタノ−ル12g(4%/中間アミン)
を温度計、滴下ロ−ト、冷却器を備えた4つ口フラスコ
に入れ、エタノ−ルを逃がさないように窒素置換した。
次いで70〜80℃に加熱し、DMS70.6g(0.560モ
ル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後反応物が増
粘するので温度を90℃に上昇し、3時間熟成した。反
応終了後、約24gのエタノ−ルを滴下し、エタノ−ル溶
液を調製した。
00g(0.571モル)を温度計、滴下ロ−ト、冷却器
を備えた4つ口フラスコに入れ、窒素置換した。次いで
80〜90℃に加熱し、DMS69.1g(0.548
モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後反応物が
増粘するので温度を120℃に上昇し、3時間熟成し
た。反応終了後、約36gのエタノ−ルを滴下しながら冷
却し、エタノ−ル溶液を調製した。 比較例2 実施例11で合成した中間アミン(分子量525)30
0g(0.571モル)とエタノール30g(中間アミ
ンの10g)を温度計、滴下ロート、冷却器を備えた4
つ口フラスコに入れ、エタノールを逃さないように窒素
置換した。次いで70〜80℃に加熱し、DMS 6
9.1g(0.548モル)を1時間にわたり滴下し
た。滴下終了後反応物が温度90℃に上昇し、3時間熟
成した。反応終了後、約11gのエタノールを滴下しな
がら冷却し、エタノール溶液を調製した。上記実施例及
び比較例で得たカチオン界面活性剤組成物の性状をまと
めて表-1に示す。
性状
酸塩および脂肪酸を含む。 実施例13 固形分を基準として以下の割合で柔軟剤組成物の配合を
行った。 カチオン界面活性剤組成物……18.0%(固形分) 非イオン活性剤(C13合成アルコ−ル、酸化エチレン
20モル付加体)…1.0% グリコ−ル……10% イオン交換水……バランス 配合方法 所定のビ−カ−に原料とイオン交換水を入れ、50℃で
高速ジェットアジタ-により乳化し、そのまま室温まで
冷却してサンプルとした。なおサンプル原液をそのまま
PH測定に供した。 柔軟剤原液のPH の測定 配合に使用したカチオン界面活性剤に含まれる未反応ア
ミンとアミン硫酸塩含量の比率と配合して得られた柔軟
剤組成物のPHを表−2に示す。
塩、脂肪酸、固形分及びエタノ−ル分の分析は次に示す
方法で行った。未反応アミン 自動電位差滴定機(Hiranuma,Comtite-101)を使用し、
イソプロパノ−ル溶媒に溶かしたサンプルを0.2規定
HCL−IPA規定液で滴定した。アミンモノメチル硫酸塩 自動電位差滴定機(Hiranuma,Comtite-101)を使用し、
イソプロパノ−ル溶媒に溶かしたサンプルを0.1規定
KOH規定液で滴定した。脂肪酸 自動電位差滴定機(Hiranuma,Comtite-101)を使用し、
イソプロパノ−ル溶媒に溶かしたサンプルを0.1規定
KOH規定液で滴定した。固形分 揮発分測定機(Kett 600)を使用して測定した。エタノール分 GCで測定した。
Claims (3)
- 【請求項1】 分子内に少なくとも1つの-OCOR5基
(R5は、炭素数7〜23のアルキル基及び/又はアルケニ
ル基)を有し、式(1)及び/又は式(2)で表される
第4級アンモニウム塩を多割合で含有し、その中間体ア
ミンと該アミンのモノアルキル硫酸塩を少割合で含有す
るとともに、該アミンのモノアルキル硫酸塩/該中間体
アミンを45/100〜150/100の質量比で含有す
ることを特徴とするカチオン界面活性剤組成物。 【化1】 (式中、R1は、炭素数1〜4のアルキル基、−CH2C
HR4OH、又は−CH2CHR4OCOR5、R2は、―
(CH2)nNH2(nは2〜3)、−CH2CHR4OH
又は−CH2CHR4OCOR5、R3は、−CH2CHR4
OH、又は−CH2CHR4OCOR5、R4は、Hまたは
CH3、R5:C7〜C23のアルキル又はアルケニル基、
R6は、CH3基又はC2H5基であるが、R1、R2及びR
3の少なくとも1つは、−CH2CHR4OCOR5基であ
る。) - 【請求項2】 脂肪酸あるいは脂肪酸アルキルエステル
をアルカノ−ルアミンと反応させてアルカノ−ルアミン
エステルを合成し、得られたアルカノ−ルアミンエステ
ルをジアルキル硫酸でカチオン化するに当たり、該アミ
ンのモノアルキル硫酸塩/未反応アミンの質量比が45/
100〜150/100となるように反応を行うことを
特徴とするカチオン界面活性剤組成物の製造方法 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のカチオン界面活性
剤組成物を含有する衣料用柔軟剤組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP37064299A JP3984401B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | エステル結合を含むカチオン界面活性剤組成物及びその製造方法 |
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---|---|---|---|
JP37064299A JP3984401B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | エステル結合を含むカチオン界面活性剤組成物及びその製造方法 |
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ID=18497359
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JP37064299A Expired - Lifetime JP3984401B2 (ja) | 1999-12-27 | 1999-12-27 | エステル結合を含むカチオン界面活性剤組成物及びその製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JP2003012471A (ja) * | 2001-07-04 | 2003-01-15 | Lion Corp | カチオン性界面活性剤及びその製造方法 |
JP2007537362A (ja) * | 2004-03-29 | 2007-12-20 | クラリアント・プロドゥクテ・(ドイチュラント)・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 易分散性濃厚化エステル第四級組成物 |
JP2010150360A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Kao Corp | 液体洗浄剤組成物 |
-
1999
- 1999-12-27 JP JP37064299A patent/JP3984401B2/ja not_active Expired - Lifetime
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