JP2001180979A - 多機能光触媒膜被覆ガラスの製造方法 - Google Patents

多機能光触媒膜被覆ガラスの製造方法

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JP2001180979A JP36391599A JP36391599A JP2001180979A JP 2001180979 A JP2001180979 A JP 2001180979A JP 36391599 A JP36391599 A JP 36391599A JP 36391599 A JP36391599 A JP 36391599A JP 2001180979 A JP2001180979 A JP 2001180979A
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勝人 田中
Hideki Yamamoto
秀樹 山本
Yoshihiro Nishida
佳弘 西田
Toshiaki Sugimoto
敏明 杉本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来より備わる熱線反射機能および耐久性を損
ねることなく、光触媒活性機能を発現させ、ガラス基板
表面に付着する汚染有機物質を効果的に分解させる防汚
性と親水性を付加すること。 【解決手段】500℃以上に加熱したガラス基板表面に
チタン化合物よりなる溶液をスプレー噴霧し熱分解、成
膜させて該ガラス基板上に膜厚40〜100nmを有す
る第一次の酸化チタン被膜を形成したのち、550〜6
50℃の温度に再加熱し第二次の酸化チタン被膜を形成
させること

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用窓ガラス、
車両用窓ガラス等に好適な熱線反射機能、防汚機能およ
び親水性による視認性向上機能を有する高耐久性の多機
能光触媒膜被覆ガラスの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン被膜による熱線反射ガラス
は、建造物や車輌の窓から入射する太陽光線中の熱線を
遮蔽して、冷房負荷の軽減に用いられたり、可視域にお
ける高反射性によって、室内を見え難くしてプライバシ
ーを守る効果もあり、これまでに種々開発され、特許も
多く出願されている。例えば、特開昭54−12232
1号公報には、キレート配位子として1個のオクチレン
グリコールとアセチルアセトンを有する、あるいは、少
なくとも1個のイソプロポキシ基またはブトキシ基を有
するチタン化合物を、ガラス表面で熱分解させ酸化チタ
ンを被膜を形成する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭54−122321号公報に記載された酸化チタン
被膜が被覆された板ガラスを建造物の窓ガラスなどに用
いて、被膜面を屋外側に暴露するように施工した場合、
通常のガラス表面に比べ被膜面は凹凸があるので大気中
の汚染物質が付着し易くまた取れにくいものになる。ま
た、酸化チタン被膜が被覆されたガラスに限らず通常の
ガラスでも、板ガラスを窓枠に固定する際に用いられる
シリコンシーラントなどのシーリング剤が経時劣化し、
シーリング剤に含まれる有機物が雨水と共に流れ落ち、
ガラスの外観を著しく損なうことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述した課題に
鑑みてなしたものであり、ガラス基板上に被覆された膜
厚40〜100nmを有する第一次の酸化チタン被膜
を、550〜650℃の温度に再加熱し第二次の酸化チ
タン被膜を形成させることにより、従来より備わる熱線
反射機能および耐久性を損ねることなく、光触媒活性機
能を発現させてガラス基板表面に付着する汚染有機物質
を効果的に分解させる防汚性と親水性を兼備した多機能
の光触媒膜被覆ガラスを提供するものである。
【0005】すなわち、本発明の多機能光触媒膜被覆ガ
ラスの製造方法は、ガラス基板上に被覆された膜厚40
〜100nmを有する第一次の酸化チタン被膜を、55
0〜650℃の温度に再加熱し第二次の酸化チタン被膜
を形成することを特徴とする。
【0006】また、本発明の多機能光触媒膜被覆ガラス
の製造方法は、第一次の酸化チタン被膜は、500℃以
上に加熱したガラス基板表面にチタン化合物よりなる溶
液をスプレー噴霧し熱分解、成膜させてなることを特徴
とする。
【0007】さらに、本発明の多機能光触媒膜被覆ガラ
スの製造方法は、可視光反射率(膜面側)は25〜35
%および日射反射率(膜面側)が20〜30%である熱
線反射性能を有することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の多機能光触媒膜被覆ガラ
スの製造方法は、例えば以下の工程により製造すること
ができる。 (1)500℃以上に加熱したガラス基板表面に、チタ
ン化合物よりなる溶液をスプレー噴霧し、熱分解・成膜
させて膜厚40〜100nmを有する第一次の酸化チタ
ン被膜を被覆する工程、(2)第一次の酸化チタン被膜
を550〜650℃の温度に再加熱することにより第二
次の酸化チタン被膜を形成する工程。
【0009】本発明に用いることができるチタン化合物
としては、無機チタン化合物としては四塩化チタン、有
機チタン化合物としてはチタニウム・プロポキシ・オク
チレングリコレート、ジ・プロポキシ・ビス・アセチル
アセトナートチタン、チタニウムステアレート、チタニ
ウム・イソプロポキシ・オクチレングリコキシ・ジアセ
チルアセトネートなどがある。これらの化合物よりなる
溶液は、後述する500℃以上に加熱されたガラス基板
表面にスプレー噴霧することにより熱分解して酸化チタ
ン被膜を成膜することができる。なお、前記の希釈溶媒
としては、例えば、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素
類、アルコール類、エーテル類、ケトン類、エステル
類、脂肪酸類などの水分を含まないものが好ましい前記
第一次の酸化チタン被膜を形成する際のガラス基板温度
を500℃以上とするのは、500℃未満の基板温度だ
と有機チタン化合物の熱分解が効率良く起こらず、未分
解物を含む被膜になり、付着強度や外観を著しく低下さ
せるとともに、光触媒活性機能、熱線反射機能も低下す
るためである。なお、基板温度は530〜630℃の範
囲がより好ましく、630℃以上であるとガラス基板の
変形が起こり、映像歪み等で著しく外観を損ねることが
あり好ましくない。
【0010】次に、第一次の酸化チタン膜が被覆された
ガラス基板を550〜650℃の温度に再加熱し、より
結晶性の高い第二次の酸化チタン被膜を形成させる。5
50℃未満の温度であると、形成される酸化チタン被膜
の結晶性が高くならないために十分な光触媒活性機能が
起こらず、また650℃を超える温度の場合にはガラス
基板中に含まれるアルカリ成分の溶出による酸化チタン
被膜の結晶性の低下、あるいは酸化チタンのアナターゼ
形結晶のルチル形結晶への転移が起こり、十分な光触媒
活性機能が発現しなくなるためである。なお、再加熱の
保持時間としては特に限定するものではないが、5分間
以上、より好ましくは5〜15分間がよい。5分間未満
だと結晶性が高まらず、15分間を超えても結晶性がそ
れ以上高まらない、あるいは生産性が悪くなる。
【0011】本発明により得られる酸化チタン被膜の膜
厚は、40〜100nmであることが必要であり、40
nm未満の膜厚であると前記の550〜650℃の温度
で再加熱したとしても酸化チタンの結晶性が高まらず、
十分な光触媒活性機能が発現されないとともに熱線反射
機能も低下し、100nmの膜厚を越えると光触媒活性
機能は高まるが、反射色の刺激純度が高くなり、有彩色
の干渉色が現れ外観上好ましくない。また、可視光日射
反射性能ともに低下する。
【0012】上記のような再加熱法により得られる結晶
性の高い第二次の酸化チタン被膜は、該被膜の表面が親
水性が維持された状態になっており、一時的に排ガスや
塵埃などの汚れが付着した場合でも、有機分は光触媒効
果で分解されると共に、該被膜表面が親水性になってい
るので雨や人為的に水をかけることで、被膜表面と汚れ
の間に水が入り汚れが浮いて流れ落ちる。
【0013】本発明の方法により得られた光触媒被膜被
覆ガラスは、後述する親水維持性の評価において7日後
の接触角が30°以上を維持した優れた親水性と、光触
媒活性の評価においてピーク強度の変化量が10以上の
優れた防汚性と、さらに日射射反射率(膜面側)が20
〜30%の優れた熱線反射性能を兼備するバランスのと
れた高耐久性を有するものである。
【0014】なお、本発明により得られる結晶性の高い
第二次の酸化チタン被膜を有する光触媒被膜被覆ガラス
は、太陽光や蛍光灯などに含まれる紫外線が照射される
と光触媒効果により該被膜表面に付着した有機物を分解
し、被膜の表面を清浄に保つ作用(酸化分解型反応と呼
ばれる)を示すとともに、酸化チタン結晶自体の表面も
親水化(超親水性型反応と呼ばれる)され、後述する実
施例に示す親水維持性の評価において7日後の接触角が
30°以上を維持した優れた親水性と、光触媒活性の評
価においてピーク強度の変化量が10以上の優れた防汚
性を有する。従来法の再加熱をしない光触媒作用を有す
る結晶性酸化チタン単体の被膜の場合には、紫外線が照
射されている間は光触媒作用が活発であるが、一旦紫外
線が照射されなくなると、紫外線照射により一旦親水化
されていてもその後の紫外線が遮断されると比較的短時
間に酸化チタン本来の疎水性に戻ってしまうが、本発明
の方法により得られた酸化チタン被膜は、紫外線が遮断
されてもあるいは紫外線強度が弱い状況になっても長期
に親水性を維持する性能を有する特徴がある。さらに、
本発明の方法により得られた光触媒被膜被覆ガラスは、
日射反射率(膜面側)が20〜30%の優れた熱線反射
性能をも有し、前述の親水性、防汚性も兼備する多機能
でバランスのとれた高耐久性を有するものである。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。但し、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。なお、得られたサンプルについて、ビルな
どの外装に用いられる防汚窓材を想定して下記の評価を
行った。なお、耐摩耗性、耐酸性、耐アルカリ性はJI
S−R−3221(熱線反射ガラス)のA類に基づき評
価した。評価結果を表1に示す。
【0016】(評価方法) 耐摩耗性 JIS R 3221記載の耐摩耗性試験方法に基づ
き、摩耗ホイールCSー10F、荷重500gfでテー
バー式摩耗試験でヘーズ値を評価した。評価は、初期の
ヘーズ値H0と、100回後のヘーズ値H100と、200
回後のヘーズ値がH200がH0≦H100≦H200で、初期と
200回後のヘーズ変化量△H(△H=H200−H0)が
△H≦4%である場合を合格(○)とし、H100>H200
または△H>4%のものを不合格(×)とした。
【0017】耐酸性 JIS R 3221記載の耐酸性試験方法に基づき、
23℃±2℃に保った1規定の塩酸に24時間浸漬後、
流水中でネルで払拭し、乾燥して外観を評価した。評価
は、著しい外観変化がない場合を合格(○)とし、著し
い変色または傷が入った場合或いは膜が剥離したものは
不合格(×)とした。
【0018】耐アルカリ性 JIS R 3221記載の耐アルカリ性試験方法。2
3℃±2℃に保った1規定の水酸化ナトリウム溶液に2
4時間浸漬後、流水中でネルで払拭し、乾燥して外観を
評価した。評価は、著しい外観変化がない場合を合格
(○)とし、著しい変色または傷が入った場合或いは膜
が剥離したものは不合格(×)とした。
【0019】光触媒活性 表面に付いた汚れを分解する能力の光触媒活性をステア
リン酸の分解度で評価した。評価方法は、Parago
n 1000(Perkin−Elmer社製FT−I
R分光装置)を用いて、2910cm-1から2920c
-1に現れるステアリン酸のC−H伸縮振動に起因する
ピーク強度(吸光度A)を、ステアリン酸塗布前Ab
ステアリン酸塗布時A0および紫外線を1時間照射した
後A1についてそれぞれ求め、ピーク強度の変化量:
{(A0−Ab)−(A1−Ab)}×1000を算出しス
テアリン酸の分解度とした(ステアリン酸分解度が大き
いほど光触媒活性は高くなる)。
【0020】なお、ステアリン酸のサンプルへの塗布は
3wt%ステアリン酸−エタノール溶液にサンプルを浸
漬し、8mm/secで引き上げることで行った。紫外
線源にはブラックライトFL15BLB(東芝電気
(株)製)を用いて、サンプル表面の紫外線強度を4m
W/cm2(365nm)とした。評価は、前記ピーク
強度の変化量が10以上の場合を合格とし、10未満を
不合格とした。
【0021】親水維持性 防汚性には光触媒活性以外に一度親水化された表面があ
る程度親水性が維持されることも重要で、親水維持性
は、サンプル作製後、7日間紫外線強度1μW/cm2
(365nm)以下の環境下の実験室に放置した後の水
に対する接触角で評価した。評価は、7日後の接触角θ
がθ≦30゜を合格(○)とし、θ>30゜を不合格
(×)で示した。
【0022】(実施例1)有機チタン化合物としてジ・
プロポキシ・ビス・アセチルアセトナートチタン(日本
曹達(株)製)を33.2g、2エチル1,3ヘキサン
ジオール(東京化成(株)製)を2.0g、2,4ペン
タンジオン(キシダ化学(株)製)を3.2g、ジクロ
ルメタン(トクヤマ(株)製)を61.6gを混合して
十分攪拌して、塗布液を得た。次に、よく洗浄した30
0mm×300mmで厚み6mmのフロートガラス板
(ソーダライムシリケートガラス)を基板とし、600
℃に設定した電気炉中に8分間滞在させ、ガラス板を電
気炉から取り出して直ちに塗布液を30gスプレーし
て、ガラス基板表面で熱分解させたのち、一旦室温まで
冷却して均一な酸化チタン被膜を得た。得られた膜の屈
折率をエリプソメーター(溝尻光学(株)製DVA−3
6−S型)で測定したところ2.30であり、同じくエ
リプソメーターで測定した膜厚は67nmであった。ま
た、分光光度計(日立製作所(株)製U4000型)で
膜面側の反射を測定して、JIS−R−3016に基づ
く可視光反射率は31.7%で日射反射率は27.2%
であった。次に、その酸化チタン被膜被覆ガラスを60
0℃に設定したマッフル電気炉FP41型(ヤマト科学
(株)製)に15分間入れて再加熱処理することにより
結晶性酸化チタン膜を得た。得られた酸化チタンの結晶
は結晶性の高いアナターゼ形結晶であった。
【0023】得られた光触媒膜付きガラスを前記に示す
方法で評価した結果、表1に示すように、サンプルは光
触媒活性は14°と大きく良好であり、また親水維持性
についても25°であり、ビルの窓材(膜側が室外側)
に使用しても充分な高耐久性を有するものであった。な
お、再加熱後の光触媒膜の屈折率、膜厚、可視光反射
率、日射反射率は再加熱前の数値とであった。同じな
お、リファレンスとして被膜のないガラス基板単独のサ
ンプルを実際に屋外曝露して汚れの付き具合を評価した
ところ、被膜の付いていないガラス基板に比べて格段に
汚れが少ないことが確認できた。
【0024】
【表1】
【0025】(実施例2)有機チタン化合物としてジ・
プロポキシ・ビス・アセチルアセトナートチタン(日本
曹達(株)製)を33.2g、ジクロルメタン(トクヤ
マ(株)製)を66.8gを混合して十分攪拌して、塗
布液を得た。次に、実施例1と同様に塗布液を20gス
プレーして、ガラス板上で熱分解させたのち、冷却して
均一な酸化チタン被膜を得た。得られた膜の屈折率は
2.16であり、膜厚は67nmであった。可視光反射
率は28.9%で、日射反射率は24.4%であった。
次に、その酸化チタン被膜付きガラス板を実施例1と同
様に再加熱処理し、結晶性のよい第二次の酸化チタン被
膜を得た。得られた光触媒膜付きガラスを前記に示す方
法で評価した結果、実施例1と同様に優れた結果が得ら
れた。
【0026】(実施例3)実施例1と同様の塗布液で6
30℃に設定した電気炉中に8分間滞在させ、ガラス板
を電気炉から取り出して直ちに塗布液を25gスプレー
して、ガラス板上で熱分解させたのち、冷却して均一な
酸化チタン被膜を得た。得られた膜の屈折率は2.28
であり、膜厚は64nmであった。可視光反射率は3
2.1%で、日射反射率は27.1%であった。次に、
その酸化チタン被膜付きガラス板を実施例1と同様に再
加熱処理し、結晶性のよい酸化チタン被膜を得た。得ら
れた光触媒膜付きガラスを前記に示す方法で評価した結
果、実施例1と同様に優れた結果が得られた。
【0027】(比較例1)実施例1と同様の塗布液で4
50℃に設定した電気炉中に8分間滞在させ、ガラス基
板を電気炉から取り出して直ちに塗布液を40gスプレ
ーして、ガラス基板上で熱分解させたのち、冷却して均
一な酸化チタン被膜を得た。得られた膜の屈折率は1.
80であり、膜厚は16nmであった。可視光反射率は
9.3%で、日射反射率は5.7%であった。次に、そ
の酸化チタン被膜付きガラス板を実施例1と同様に再熱
処理した。得られた光触媒膜付きガラスを前記に示す方
法で評価した結果、表1に示すように、光触媒活性は0
°と活性はなく、また親水維持性も約60°と大きく、
ビルの窓材(膜側が室外側)として使用するには耐久性
に問題があった。
【0028】(比較例2)実施例2の酸化チタン被膜付
きガラス板について、再熱処理のみを省いた。得られた
光触媒膜付きガラスを前記に示す方法で評価した結果、
表1に示すように、サンプルは光触媒活性は0°と活性
はなく、また親水維持性も約58°と大きく、ビルの窓
材(膜側が室外側)として使用するには耐久性に問題が
あった。
【0029】(比較例3)実施例2の酸化チタン被膜付
きガラス板について、700℃で再熱処理した。得られ
た光触媒膜付きガラスを前記に示す方法で評価した結
果、表1に示すように、サンプルは光触媒活性は8°と
活性は小さく、また親水維持性も約49°と大きく、ビ
ルの窓材(膜側が室外側)として使用するには耐久性に
問題があった(比較例4)実施例1と同様の塗布液1を
15gスプレーして、ガラス板上で熱分解にさせ均一な
酸化チタン被膜を得た。得られた膜の屈折率は2.32
であり、膜厚は30nmであった。可視光反射率は2
2.0%で、日射反射率は17.3%であった。次に、
その酸化チタン被膜付きガラス板を実施例1と同様に再
熱処理した。
【0030】
【発明の効果】以上のように、本発明の多機能光触媒被
膜被覆ガラスの製造方法によれば、従来より備わる熱線
反射機能および耐久性を損ねることなく、光触媒活性機
能を発現させてガラス基板表面に付着する汚染有機物質
を効果的に分解させる防汚性と親水性による視認性向上
を兼備した多機能の光触媒膜被覆ガラスを提供するもの
であり、建築物の窓ガラスや車両用の窓ガラスなどの室
外側に光触媒膜を使うような耐久性を要する使用環境で
も、十分な耐久性と光触媒による親水性や防汚性などを
有するので、特に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 佳弘 三重県松阪市大口町1510 セントラル硝子 株式 会社 硝子研究所内 (72)発明者 杉本 敏明 埼玉県川越市今福中台2805 セントラル硝 子株式 会社 化学研究所内 Fターム(参考) 4D075 AA01 CA34 CA37 CB04 DA06 DB13 DC01 DC13 EC02 EC08 4G059 AA01 AC06 AC21 AC22 EA04 EB06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス基板上に被覆された膜厚40〜10
    0nmを有する第一次の酸化チタン被膜を、550〜6
    50℃の温度に再加熱し第二次の酸化チタン被膜を形成
    することを特徴とする多機能光触媒膜被覆ガラスの製造
    方法。
  2. 【請求項2】第一次の酸化チタン被膜は、500℃以上
    に加熱したガラス基板表面にチタン化合物よりなる溶液
    をスプレー噴霧し熱分解、成膜させてなることを特徴と
    する請求項1記載の多機能光触媒膜被覆ガラスの製造方
    法。
  3. 【請求項3】可視光反射率(膜面側)が25〜35%お
    よび日射反射率(膜面側)が20〜30%である熱線反
    射性能を有することを特徴とする請求項1または2記載
    の多機能光触媒膜被覆ガラスの製造方法。
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