JP2001179831A - 管路内面ライニング成形用シ−ト状成形材料 - Google Patents
管路内面ライニング成形用シ−ト状成形材料Info
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Abstract
の輸送管などの管路の内面に耐薬品性・耐腐食性が改善
された、耐久性が高いライニング材を形成できる管路内
面ライニング形成用シ−ト状成形材料を提供すること。 【解決手段】 長尺のガラス繊維基材に樹脂を含浸処理
し、要すれば円筒形に形成して得られるガラス繊維樹脂
含浸複合体から成る管路内面を補修強化するための管路
内面ライニング成形用シ−ト状成形材料において、該ガ
ラス繊維基材が、優れた電気的および機械的特性に加え
て特に改善された耐薬品性を示しかつ得られるガラス繊
維樹脂含浸複合体全体に一層改善された耐薬品性・耐腐
食性を付与するに充分な比率において使用されてなるこ
とを特徴とする、耐薬品性・耐腐食性が改善された管路
内面ライニング成形用シ−ト状成形材料。
Description
料、特に上下水道管、ガス管、石油や各種化学品の輸送
管などの管路の内面に耐薬品性・耐腐食性が改善され
た、耐久性が高いライニング材を形成する管路内面ライ
ニング形成用シ−ト状成形材料に係る。
の輸送管などは、長期間の供用の過程で衝撃、腐食、摩
滅、摩耗などによって老朽化し、強度が低下するためヒ
ビ割れや破損を起こし、管路内の輸送・廃棄物が漏出し
て建造物内部や周辺環境環境を破壊汚染し、人畜など生
物にも危害を及ぼす危険性をはらんでいる。このような
劣化・破損が生起する恐れがある場合、老朽化した管を
廃棄して新らしい管を敷設・取り付けし直し、又は老朽
化した管の内面全体にライニング処理するかの何れかの
工法が施行されている。かかる工法のうち、新規敷設を
行う場合特に上下水道管や都市ガス配管の場合大規模な
開削工事が必要であり、膨大な時間を要しまた莫大な工
費の出費を伴うほか、当該管路の供用が中断するだけで
なく、その間漏出、汚染など事故の防止が適宜に行えな
い可能性があるなど問題が多い。そのため、老朽化した
管路を撤去することなくその内部にライニング材を敷設
して劣化・損傷部位を補修し、供用寿命を延長させる工
法が実施されている。この工法は、老朽化した管路の内
部に強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸処理してなる強化繊
維/樹脂複合体を送入して所定位置に配設し、次いで加
圧して管路内面に密着させてから加熱、紫外線照射など
の手段で樹脂を硬化させ、かくして管路内面全面に亙っ
て繊維強化プラスチックスからなる一体のライニング材
を形成させるものである。
めに種々の材料、工法が提案されているがいずれも必ず
しも満足すべきものではない。管路内面ライニング成形
用シ−ト状成形材料を送入して所定位置に配設し、加圧
て密着させてから硬化反応によりライニング材を均一な
肉厚で而も管路内面に密着した状態で所定の位置に形成
し、かくして補修管路の物理的強度と化学的安定性を扶
養して、供用寿命の延長を確保することが意図される。
しかしながら、特に下水道配管、原油や化学薬品の輸送
配管においては、その長期間の供用の過程で、外部から
の振動、圧縮など物理的ストレス以外に硫化水素、次亜
塩素酸、各種有機酸や硫化水素など酸性、アルカリ性の
高い物質を含め腐食性の強い物質と常時接触して化学的
又は電気化学的ストレスに暴露され、管路自体の上下又
は左右への湾曲、管の目チガイ、管路自体のヒビ割れな
どが生起し、ヒビ割れを介した管路内面の腐食による劣
化損傷など種々の老朽化現象の発生が常時不可避なので
あるから、ライニング層が、均一でなくかつ耐薬品性が
充分でなかった場合は、補修管路自体の化学的安定性、
特に耐腐食性が損なわれ、補修効果が当初の意図された
ように得られないことが起こり得る。従って補修管路を
供用しても、酸性やアルカリ性物質との動的接触が引き
続いて一定期間経過した場合、補修したライニング材
は、当初設計意図したよりも遥かに早期に化学的な劣化
を容易に受け、その結果物理的な破断に至る事態が惹起
されることが危惧される。またかかる事態は、上水道管
路など腐食性物質との接触頻度が少ない管路についても
補修後の供用寿命を延長させるうえで配慮されるべきも
のである。
発明者らは、先ず管路内面ライニング材に特に改善され
た耐薬品性を付与してその化学安定性を増大させるのみ
ならず、さらには長期間に亙って物理的安定性・強度
を、従って長期間にわたる供用寿命の持続的確保が実現
できる材料を提供することを目標にして、種々検討を重
ねた結果、特定のガラス繊維を適量配合することによっ
て管路の内面成形用材料、特に管路内面ライニング成形
用シ−ト状成形材料全体に優れた化学的安定性、従って
優れた耐腐食性を付与できるのみならずその材料を使用
すれば、耐薬品性、耐腐食性と共に思いがけないことに
物理的安定性強度に優れ、耐久性が一段と優れたライニ
ング材を管路内面に容易に成形することを見出しさらに
検討を重ねて本発明を完成したものである。
ラス繊維基材に樹脂を含浸処理し、要すれば円筒形に形
成して得られるガラス繊維樹脂複合体から成る管路内面
を補修強化するための管路内面ライニング成形用シ−ト
状成形材料において、該ガラス繊維基材が、優れた電気
的および機械的特性に加えて特に改善された耐薬品性を
示しかつ得られるガラス繊維樹脂複合体全体に一層改善
された化学安定性と耐腐食性を付与するに充分な比率に
おいて使用されてなることを特徴とする、供用寿命が延
長された管路内面ライニング成形用シ−ト状成形材料が
提供されるのである。
腐食性が改善されたガラス繊維基材と樹脂を含有するこ
とを特徴とする管路の内面成形用材料、(2) 長尺の
ガラス繊維基材に樹脂を含浸処理し、要すれば円筒形に
形成して得られるガラス繊維樹脂含浸複合体から成る管
路内面を補修強化するための管路内面ライニング成形用
シ−ト状成形材料において、該ガラス繊維基材が、優れ
た電気的および機械的特性に加えて特に改善された耐薬
品性を示しかつ得られるガラス繊維樹脂含浸複合体全体
に一層改善された耐薬品性・耐腐食性を付与するに充分
な比率において使用されてなることを特徴とする、耐薬
品性・耐腐食性が改善された管路内面ライニング成形用
シ−ト状成形材料、(3) ガラス繊維基材におけるガ
ラス繊維がSiO2−TiO2−Al2O3−RO(R
は2価金属)又はSiO2−Al2O3−R'O(R’
は2価金属)で示される組成を有する前記(1)又は
(2)記載の材料、(4) ガラス繊維がホウ素を含ま
ず、約59.0〜62.0重量%のSiO2、約20.
0〜24.0重量%のCaO、約12.0〜15.0重
量%のAl2O3、約1.0〜4.0重量%のMgO、
約0.0〜0.5重量%のF2、約0.1〜2.0重量
%のNa2O、約0.0〜0.9重量%のTiO2、約
0.0〜0.5重量%のFe2O3、約0.0〜2.0
重量%のK2O及び約0.0〜0.5重量%のSO3か
らなるガラス繊維である前記(1)〜(3)記載の材
料、(5) 樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である、前
記(1)〜(4)記載の材料、(6) 樹脂が耐薬品性
ビニルエステル樹脂である、前記(1)〜(4)記載の
材料、(7) 樹脂が耐薬品性エポキシ樹脂である、前
記(1)〜(4)記載の材料、(8) 不飽和ポリエス
テル樹脂が汎用タイプ不飽和ポリエステル樹脂である、
前記(5)記載の材料、(9) 不飽和ポリエステル樹
脂がイソ系不飽和ポリエステル樹脂である、前記(5)
記載の材料、(10)さらに、他の強化繊維基材を含有
することを特徴とする前記(1)〜(9)記載の材料、
(11)ガラス繊維基材に他の強化繊維基材を積層して
ガラス繊維/強化繊維積層体とし、次いで樹脂を含浸処
理することを特徴とする、前記(1)〜(10)記載の
材料、(12)該ガラス繊維基材に不織布を積層してガ
ラス繊維/不織布積層体とし、次いで樹脂を含浸処理す
ることを特徴とする、前記(1)〜(11)記載の材
料、(13)該ガラス繊維/強化繊維積層体にさらに不
織布を積層してガラス繊維/強化繊維/不織布積層体と
し、次いで樹脂を含浸処理することを特徴とする、前記
(1)〜(12)記載の材料、(14)他の強化繊維基
材が、従来公知の組成を有するガラス繊維、無機繊維、
炭素繊維、アラミド繊維、天然繊維および合成繊維から
成る群から選択された少なくとも一種の繊維であること
を特徴とする、前記(10)〜(13)記載の材料、
(15)前記(1)〜(14)のうちの何れか一項にお
いて記載された材料の全面を耐薬品性性で耐ガス透過性
の、単一層フォイルか複層ラミネ−トフィルムで着脱可
能に被覆し、かくして品質を保持し又は成形材料の形状
保持や相互接着の防止を確保して取扱い又は保管を容易
にしたことを特徴とする、管路の内面成形材料、(1
6)ガラス繊維基材が1本組み又は2本組みの円筒状組
物であることを特徴とする前記(1)〜(15)のいず
れかに記載の内面成形用材料、及び(17)前記(1)
〜(16)記載の材料を使用して内面をライニングした
管路。
料、特に管路内面ライニング成形用シ−ト状成形材料
は、耐薬品性が著しく改善された樹脂強化用ガラス繊維
基材に好ましくは熱硬化性の樹脂を含浸して得られる、
好ましくはシ−ト状又は要すれば管路の異なる直径に適
合させるよう円筒形状に形成されたシ−ト状成形材料で
あり、形状がシ−ト状である場合、製造又は工事現場で
長手方向の端部同士を接合して円筒状に成形して、下記
する樹脂を含浸させるか、あるいはその順序を逆にして
樹脂含浸後に円筒状に成形するかしたのち、老朽化管路
の内面に送入、配設して、加圧して密着させてから硬化
反応に供するものである。あるいは管路内にシート状材
料を入れて管路内で樹脂を含浸させてもよい。いずれに
しろ自体公知の工法に従ってよい。
アルカリタイプと含アルカリタイプに大別されるが、前
者はホウ素とフッ素系の融剤が配合されているため電気
的および機械的特性が優れおり、電気関係の分野で使用
される関係でEガラスと称され、また後者は耐薬品性が
高く化学的用途に用いられるためCガラスと称されてい
る。なお、Cガラスはアルカリ含有率が余りにも高いた
め耐風化性が劣悪でり実用性に欠けるため、アルカリ含
量を下げると同時にチタンと亜鉛系の融剤を用いたEC
Rガラスが開発され、Cガラスを代替して汎用されてい
る。従って、ECRガラスも本発明に使用されてもよ
い。
は、B2O3およびF2を含まず、式SiO2−TiO
2−Al2O3−RO(RはCa、Mg等の2価金属)
又は式SiO2−Al2O3−RO(Rは前記と同意
義)で示される組成を有するガラスである。特にSiO
2−Al2O3−CaO及びMgOからなるガラス繊
維、その中でも、フッ素、サルフェート又はチタニウム
を含まず、デルタT値が少なくとも52℃、特に66℃
以上のガラス繊維が好ましい。
ホウ素を含まず、約59.0〜62.0重量%のSiO
2、約20.0〜24.0重量%のCaO、約12.0
〜15.0重量%のAl2O3、約1.0〜4.0重量
%のMgO、約0.0〜0.5重量%のF2、約0.1
〜2.0重量%のNa2O、約0.0〜0.9重量%の
TiO2、約0.0〜0.5重量%のFe2O3、約
0.0〜2.0重量%のK2O及び約0.0〜0.5重
量%のSO3からなるガラス繊維であリ、その中でもさ
らに、(1)約1149℃〜1371℃の形成温度(fo
rming temperature)での粘度が約1000ポイズで、
(2)約38℃を越え上記形成温度以下の液化温度(li
quidus temperature)を有するガラス繊維組成物が高
性能で最も好ましい。その他のPCT出願WO96/3
9362に記載のガラス繊維がいずれも好都合に用いら
れる。
ては、例えばオーエンスコーニング社(Owens Cornin
g、U.S.A.)から“ADVANTEX”なる商標で市販
されているガラス繊維が特に好ましく、本発明の管路内
ライニング成型用シート状成形材料の製造に適してい
る。Advantexは、従来Eガラス及びECRガラス繊維製
造上から必要不可欠とみなされてきた酸化ホウ素とフッ
素並びに酸化チタンと酸化亜鉛を融剤として添加するこ
となく製造されうるため、環境に対する負荷が低減され
ており、その独特な高機能性とあいまって極めて有用性
の高い本発明材料の素材である。
3%、Al2O3 4.5〜9.5%、MgO 0〜6
%、CaO 18〜26%、ZnO 0.5〜10%、
Na 2O 0〜1.5%、K2O 0〜1.5%、Li
2O 0〜1.5%、Na2O+K2O+Li2 0≦
3%を含有し、B2O3、F2を含まないガラス繊維、
並びにモル%で、SiO2 56〜63%、Al2O3
4.5〜9%、MgO 0〜6%、CaO 18〜2
6%、ZnO 0〜7%、Na2O 0〜1.5%、K
2O 0〜1.5%、Li2O 0〜1.5%、Na2
O+K2O+Li2 0≦3%を含有し、B2O3
0.5〜3.2%を含有し、F2を含まないガラス繊維
も本発明の材料の原料として極めて有用である。その他
特開平11−157875号公報、特開平11−157
876号公報に記載されたガラス繊維も本発明の材料の
原料として極めて有用である。
えばチョップドストランド(通常ストランドの長さ約2
5mm〜150mm)、チョップドストランドマット
(通常約200g/m2〜約900g/m2)、フェル
ト、ペーパー状(ストランドを開繊させて製造、通常約
100g/m2〜約200g/m2)、ロービング、織
物、一方向強化織物(経糸と緯糸の糸条量の比率差が大
きい織物)、バイヤス状物(糸条を+45度、−45度
前後に配置したもの)、編物(通常はタテ編、ヨコ編、
筒編がある)、パウダー(繊維を長さ方向に粉砕したも
の)等が挙げられる。これらの形態のガラス繊維基材は
自体公知の手段に従って容易に製造できる。ガラス繊維
の使用量は管路内面においてその電気的及び機械的特性
並びに耐薬品性及び耐腐食性が充分に発揮できるよう選
定すればよく、通常は本発明の材料全体に対して約5〜
90重量%、好ましくは約7〜70重量%程度である。
が、自体公知の手段で実施されてよい。以下に説明す
る。ガラスロービングを1本組み(1本とばし)、2本
組み(2本とばし)又は3本組み(3本とばし)で、大
型製紐機で円筒状の基材に組み上げる。糸条の角度につ
いては、一方の糸条は軸方向に対して、通常は約15〜
85度(好ましくは45度)、他方の糸条は通常は約−
15〜−85度(好ましくは−45度)である。
図を図2に示す。このような円筒状基材はシート状基材
の場合に要求される円筒状への成形が不要な上、圧縮空
気により容易に管径方向に拡大する。さらに所望によ
り、軸方向に、すなわち軸に対して0度となるように、
2方向の糸条に加えて1又は複数のロービングをさらに
組み込んでもよい。そうすることによって、軸方向に対
する強度がアップする。
材料を、管路内部に挿入する場合、本発明の材料を管路
の軸方向に対して引っ張る場合は大きい引張強度が要求
されるので、軸方向に対する補給のロービングをさらに
組み込むことはメリットがある。かかる場合のガラスロ
ービングの材質はEガラス、Cガラス、ECRガラス又
はADVANTEXのいずれでもよい。通常約1000
〜5000テックス好ましくは2000〜3000テッ
クスでシランカップリング処理したものが便宜に使用さ
れる。樹脂含浸は、管路内に挿入前に行ってもよいし、
挿入後に行ってもよいことはもちろんである。又、もち
ろん、他の材料、例えばフェルト、不織布、上記の強化
繊維基材等と積層して使用してもよい。
形用シ−ト状成形材料を構成するガラス繊維基材は、E
ガラスに匹敵する機械的および電気的特性を維持しなが
ら耐薬品性、特に耐酸性と耐水性が著しく改善された、
耐腐食性のよい例えばアドバンテックス(商標名)等の
ガラス繊維を単独で又はかかる優れた耐腐食性が損なわ
れない範囲で上記と異なる従来公知の組成のガラス繊
維、ロックウ−ルなどの無機繊維、炭素繊維、アラミド
繊維、天然繊維および合成繊維と組合せて形成されるも
のであり、その組合わされる繊維の形状としては、例え
ばチョップドストランド、チョップドストランドマッ
ト、フェルト、薄葉シ−ト、ロ−ビング、織布、強化織
布、バイアス織布、編み物又は粉体などが挙げられる。
が損なわれない範囲で組合せ使用され得る繊維として
は、例えば下記の繊維が挙げられる:従来公知のEガラ
ス繊維、ECRガラス繊維やSガラス繊維、前記高機能
性ガラス繊維と異なる組成を有するガラス繊維;アクリ
ロニトリルや石油ピッチをベ−スとする炭素繊維;ロッ
クウ−ル、鉱淬繊維等の無機繊維;ナイロン類、ケブラ
−などのポリアミド繊維;ポリエステル、ポリビニルア
ルコ−ル、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポ
リオレフィン系などの合成繊維また亜麻、マニラ麻、ヤ
シなどの天然繊維。組合せの方法は、通常は積層である
が、混合織、又は混紡でもよい。いずれも自体公知の手
段で行なってよい。
の繊維と組合せて得られる上記したガラス繊維基材を含
浸処理するために使用される熱硬化性樹脂としては、例
えば下記するものが挙げられるが、特に耐熱型や耐薬品
型のものが好ましい:即ちイソフタル酸やオルソフタル
酸を酸成分として得られる不飽和ポリエステル樹脂;ビ
スフェノ−ル型エポキシ樹脂にメタクリル酸やアクリル
酸などを反応させて得られる熱硬化性樹脂;およびビス
フェノ−ルA、ノボラックなどとエピクロ−ルヒドリン
とを反応させて得られるエポキシ樹脂。なおこれらの樹
脂には、施行過程で常温硬化、加熱硬化又は光(紫外
線)硬化を可能ならしめるよう、それぞれに適合した架
橋剤、架橋触媒、架橋助剤やをその他の添加剤を適宜に
配合させておく。
材を所望の形状に形成させると同時に自体公知の手段で
樹脂を塗布適用させることによって行うか、又はガラス
繊維基材を所望の形状に形成させて、引き続いて液状樹
脂槽内に導入し、引き上げて余分の樹脂をしぼり取るこ
とによって行うことができる。
ング成形用シ−ト状成形材料はその全面を、耐薬品性性
で耐ガス透過性有する、自体公知の単一層フィルムか複
層ラミネ−トフィルムで着脱可能に被覆し、かくして架
橋触媒、架橋助剤や架橋剤など配合成分の漏出や散逸を
防止して品質を保持し、また成形材料の形状保持や相互
接着の防止を確保して取扱い又は保管を容易にすること
ができる。
管路内面ライニング成形用シ−ト状成形材料は、所望に
より外部被覆材(アウタ−フォイル)を取り除いて、補
修するべき老朽管路の内径に適合する円筒形状の場合は
そのまま管路内に送入し、またシ−ト状物の場合は当該
管路の内径に適合するよう現場で裁断して円筒形状とし
た後管路内に送入し、次いで圧縮空気を圧入して管路内
面に拡張圧着させ、予め設計した上記の硬化システムに
従って常温、加熱又は紫外線照射による硬化反応を進行
させてライニング層を形成させ、所望により、最後に内
面被覆材(インナ−フォイル)を剥離する。なお、必要
に応じて耐腐食性のガラス基材を工事現場で樹脂含浸処
理し、そのまま補修管路内部に送入し、管路内面に圧着
させて硬化させても、所望のライニング層、つまり管路
内層を新たに形成できる。
に説明する。
記ADVANTEX)と、従来公知の組成であるEガラ
ス繊維とのガラス繊維自身の耐薬品性を比較するため、
それぞれのロービングを、1N−H2SO4溶液(80
℃)に8時間浸漬して浸漬前との引張強さを支点間距離
75mm、引張試験速度250mm/minで測定し、
その強度保持率で表すとEガラス繊維は浸漬前の引張強
さに対して浸漬後の引張強さは9%の保持率しか得られ
なかったが、本発明に使用する耐薬品性が改善されたガ
ラス繊維は106%の引張強さ保持率が得られた。
ラスファイバ−ストランドを可溶性のポリエステル粉体
で接合して得られる無方向チップドストランドマットで
あるADVANTEXガラスファイバ−M723チョッ
プドストランドマット(オ−エンス コ−ニング社製、
坪量450g/m2)に仕上がりガラス30重量%とな
るように硬化剤(日本油脂(株)製パ−メック)を予め
添加したイソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂(昭和
高分子(株)製、リゴラック150HRBQTN)で樹
脂含浸を行い、これをM層とし、さらに、その上にシラ
ンカップリング剤でコート処理したロービングAdva
ntexガラスファイバー(オーエンスコーニング社
製、番手1200Tex)を一方向に投入した織物(秤
量230g/m2)に仕上がりガラス50重量%となる
ように硬化剤(日本油脂(株)製パーナック)を予め添
加したイソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂(昭和高
分子(株)製、リゴラーク150HRBQTN)で樹脂
含浸を行い、これをRC層とし、これらの作業を繰り返
し、M層+RC層+M層+RC層の4層にして常温硬化
させた。得られたガラス繊維強化プラスチックは、80
℃にて3時間アフタ−キュア−行った後で厚さが2.8
mmでありまたガラス含有量が33重量%であり、RC
層を上にし、ロービングの一方向に荷重がかかるように
した曲げ強度は331N/mm2を示した。
ストランドマット(オーエンスコーニング社製、秤量4
50g/m2)とADVANTEXガラスファイバーロ
ービング(オーエンスコーニング社製、番手1200T
ex)で織った一方向強化織物(秤量230g/m2)
と、ポリエステル不織布をポリエステル糸で3層構造に
なるように縫い合わせ、硬化反応のための硬化剤(日本
油脂(株)製パ−メック)を予め添加したイソフタル酸
系不飽和ポリエステル樹脂(昭和高分子(株))製、リ
ゴラック150HRBQTN)で満たした樹脂含浸槽内
に導入し、引き出してから仕上がりガラス33重量%と
なるように絞りロ−ルを通過させることによって樹脂含
浸を行い、プレプレグとし、次いでPP/PVDCラミ
ネ−トフィルムで両面を被覆して、加熱硬化型管路内面
ライニング成形用シ−ト状成形材料とした。
気的および機械的強度に優れるばかりでなく、耐薬品性
並びに耐腐食性に優れた、耐久性が著しく延長された内
面層が管路内に形成される。
示す。
を示す。
Claims (17)
- 【請求項1】 耐薬品性・耐腐食性が改善されたガラス
繊維基材と樹脂を含有することを特徴とする管路の内面
成形用材料。 - 【請求項2】 長尺のガラス繊維基材に樹脂を含浸処理
し、要すれば円筒形に形成して得られるガラス繊維樹脂
含浸複合体から成る管路内面を補修強化するための管路
内面ライニング成形用シ−ト状成形材料において、該ガ
ラス繊維基材が、優れた電気的および機械的特性に加え
て特に改善された耐薬品性を示しかつ得られるガラス繊
維樹脂含浸複合体全体に一層改善された耐薬品性・耐腐
食性を付与するに充分な比率において使用されてなるこ
とを特徴とする、耐薬品性・耐腐食性が改善された管路
内面ライニング成形用シ−ト状成形材料。 - 【請求項3】 ガラス繊維基材におけるガラス繊維がS
iO2−TiO2−Al2O3−RO(Rは2価金属)
又はSiO2−Al2O3−R'O(R’は2価金属)
で示される組成を有する請求項1又は2記載の材料。 - 【請求項4】 ガラス繊維がホウ素を含まず、約59.
0〜62.0重量%のSiO2、約20.0〜24.0
重量%のCaO、約12.0〜15.0重量%のAl2
O3、約1.0〜4.0重量%のMgO、約0.0〜
0.5重量%のF2、約0.1〜2.0重量%のNa2
O、約0.0〜0.9重量%のTiO2、約0.0〜
0.5重量%のFe2O3、約0.0〜2.0重量%の
K2O及び約0.0〜0.5重量%のSO3からなるガ
ラス繊維である請求項1〜3記載の材料。 - 【請求項5】 樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である、
請求項1〜4記載の材料。 - 【請求項6】 樹脂が耐薬品性ビニルエステル樹脂であ
る、請求項1〜4記載の材料。 - 【請求項7】 樹脂が耐薬品性エポキシ樹脂である、請
求項1〜4記載の材料。 - 【請求項8】 不飽和ポリエステル樹脂が汎用タイプ不
飽和ポリエステル樹脂である、請求項5記載の材料。 - 【請求項9】 不飽和ポリエステル樹脂がイソ系不飽和
ポリエステル樹脂である、請求項5記載の材料。 - 【請求項10】 さらに、他の強化繊維基材を含有する
ことを特徴とする請求項1〜9記載の材料。 - 【請求項11】 ガラス繊維基材に他の強化繊維基材を
積層してガラス繊維/強化繊維積層体とし、次いで樹脂
を含浸処理することを特徴とする、請求項1〜10記載
の材料。 - 【請求項12】 該ガラス繊維基材に不織布を積層して
ガラス繊維/不織布積層体とし、次いで樹脂を含浸処理
することを特徴とする、請求項1〜11記載の材料。 - 【請求項13】 該ガラス繊維/強化繊維積層体にさら
に不織布を積層してガラス繊維/強化繊維/不織布積層
体とし、次いで樹脂を含浸処理することを特徴とする、
請求項1〜12記載の材料。 - 【請求項14】 他の強化繊維基材が、従来公知の組成
を有するガラス繊維、無機繊維、炭素繊維、アラミド繊
維、天然繊維および合成繊維から成る群から選択された
少なくとも一種の繊維であることを特徴とする、請求項
10〜13記載の材料。 - 【請求項15】 請求項1〜14のうちの何れか一項に
おいて記載された材料の全面を耐薬品性性で耐ガス透過
性の、単一層フォイルか複層ラミネ−トフィルムで着脱
可能に被覆し、かくして品質を保持し又は成形材料の形
状保持や相互接着の防止を確保して取扱い又は保管を容
易にしたことを特徴とする、管路の内面成形材料。 - 【請求項16】 ガラス繊維基材が1本組み又は2本組
みの円筒状組物であることを特徴とする請求項1〜15
のいずれかに記載の内面成形用材料。 - 【請求項17】 請求項1〜16記載の材料を使用して
内面をライニングした管路。
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