JP2001178761A - 温感シート - Google Patents

温感シート

Info

Publication number
JP2001178761A
JP2001178761A JP37138399A JP37138399A JP2001178761A JP 2001178761 A JP2001178761 A JP 2001178761A JP 37138399 A JP37138399 A JP 37138399A JP 37138399 A JP37138399 A JP 37138399A JP 2001178761 A JP2001178761 A JP 2001178761A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
sheet
fiber
activated carbon
nonwoven fabric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP37138399A
Other languages
English (en)
Inventor
Minoru Hosokawa
稔 細川
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP37138399A priority Critical patent/JP2001178761A/ja
Publication of JP2001178761A publication Critical patent/JP2001178761A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermotherapy And Cooling Therapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 痛みや冷え症緩和のための貼付剤、薬剤の吸
収拡散性向上のための薬物放出剤、使い捨てカイロ等に
用いられる温感シートを提供する。 【解決手段】 任意の部分で切断自在となるシート体を
備え、該シート体には少なくとも金属粉末を含有する発
熱粉末体が保持されていることを特徴とする温感シー
ト。 【効果】 いかなる部分で切断しても内容物である発熱
粉末体はこぼれ出ることはなく、指関節などの小さな部
位から腰等の大きな部位までも適用することができる使
用形態の自由度が向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、痛みや冷え症緩和
のための貼付剤、薬剤の吸収拡散性向上のための薬物放
出剤、使い捨てカイロ等に用いられる温感シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、温感シートとしては、例え
ば、トウガラシエキスやニコチン酸ベンジル等の化学刺
激により温感を付与するものや、塩化カルシウムやポリ
オール等が水に溶解するときの水和熱により温感を付与
するものや、鉄粉などの金属の酸化熱を利用したものが
知られている。
【0003】しかしながら、化学刺激による温感付与で
は、トウガラシエキスやニコチン酸ベンジル等の化学刺
激に対する感受性の個体差が大きいことから、人によっ
て温感が感じられなかったり、刺激が強すぎる場合など
があり、刺激物質の配合量の設定が難しい点に課題があ
る。また、水和熱を利用した温感シートでは、発熱量が
小さく、十分な温感が得られない点に課題がある。
【0004】一方、金属(粉末)の酸化熱を利用したタ
イプでは、適度の温感が得られ、かつ、温感の持続性が
良好であることから、使い捨てカイロ等に利用されてお
り、温感付与の方法としては有効であると考えられる。
この金属粉末の酸化熱を利用した温感付与製品は、一般
に、金属粉末と保水剤、反応助剤、水を練って混合し、
袋体に封入したものである。この形態では、袋体周辺部
をシールすることにより袋体内部の発熱物質がこぼれ出
ることがないようにしている。この袋体を切断すると、
切断面より発熱物質がこぼれ出てしまい、所望の温感が
得られないと共に、製品それ自体や製品周囲を汚してし
まうこととなる。従って、使用者が使用部位に合わせて
温感シートを切断することはできず、製品形態の自由度
が少なく、そのため、指関節などの小さな部位への適用
が困難であるという課題があり、いかなる部分で切断し
ても、内容物がこぼれ出ることのない温感シートが望ま
れているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、い
かなる部分で切断しても内容物である発熱物質等がこぼ
れ出ることはなく、指関節などの小さな部位から腰等の
大きな部位までも適用することができる使用形態の自由
度を向上させた温感シートを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、少なく
とも金属粉末等の発熱粉末体を繊維に接着又は練りこむ
こと、あるいは、織布、不織布、編地の繊維間に金属粉
末等を保持させることによって任意の部分で切断しても
発熱粉末体のこぼれ落ちがない温感シートを見い出し、
本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本発明
は、(1)〜(3)に存する。 (1) 任意の部分で切断自在となるシート体を備え、該シ
ート体には少なくとも金属粉末を含有する発熱粉末体が
保持されていることを特徴とする温感シート。 (2) シート体が繊維からなる織布、不織布、編地から選
ばれる少なくとも1種からなり、発熱粉末体が織布、不
織布、編地の繊維間に保持されている上記(1)1記載の
温感シート。 (3) シート体は繊維内に発熱粉末体の一部又は全部を含
有した粉末体含有繊維から構成される上記(1)又は(2)記
載の温感シート。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を詳
しく説明する。本発明の温感シートは、任意の部分で切
断自在となるシート体を備え、該シート体には少なくと
も金属粉末を含有する発熱粉末体が保持されていること
を特徴とするものである。なお、温感の付与は、少なく
とも金属粉末を含有する発熱粉末体を保持したシート体
に水を添加等することにより、空気中の酸素との反応に
よって発熱することによる。
【0008】本発明における発熱粉末体としては、少な
くとも金属粉末を含有し、これに反応助剤や保水剤等の
任意成分を含有したものが使用できる。本発明で用いる
金属粉末としては、従来より発熱用組成物に用いられて
いる金属粉末であれば、特に限定されず、例えば、鉄粉
末が一般に使用される。この鉄粉末としては、鋳鉄粉
末、還元型鉄粉末、電解鉄粉末等を使用することができ
る。 また、反応助剤としては、例えば、塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウ
ム、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の金属ハロゲン化物、ま
たは硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸銅、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の金属硫酸塩等
を使用することができる。更に、この反応助剤に加え
て、二酸化マンガン、酸化第二銅等を反応促進剤として
用いることもできる。
【0009】保水剤としては、活性炭素、ゼオライト、
バーミキュライト、ヒル石、シリカゲル、木粉、吸水性
ポリマー等が挙げられ、これらのうち、活性炭素の使用
が好ましく、活性炭素と他の保水剤とを組み合わせて使
用することもできる。また、発熱粉末体中に、水性増粘
剤を含有せしめることができる。水性増粘剤としては、
例えば、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、寒天、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシビニルポリマー等が挙げられる。本発
明で用いる発熱粉末体には、上記金属粉末を主成分と
し、その他、活性炭素、ゼオライト、バーミキュライ
ト、ヒル石、シリカゲル、木粉、吸水性ポリマー等を任
意に含有することができる。
【0010】本発明におけるシート体は、任意の部分で
切断自在となるシート体であれば、特に限定されるもの
ではなく、例えば、繊維からなる織布、不織布、編地か
ら選ばれる少なくとも1種からなるものが挙げられる。
この織布、不織布、編地の素材としては、天然繊維、合
成繊維、再生繊維等、特に制限を受けず、単一の材質で
あっても良く、また、複数の材質からなる場合でも良
い。また、この織布、不織布、編地から選ばれる少なく
とも1種のシート体には、フィルムを使用したものであ
ってもよい。フィルムは、合成高分子を含み、これに他
の成分が含有されていても良い。更に、シート体は、1
種又は2種以上の織布、不織布、編地、フィルムからな
る積層構造を有するものであってもよい。例えば、不織
布と小孔をもつ非通気性熱溶融性樹脂フィルムとを重ね
合わせて通気量調節面を有する非通気性樹脂フィルムよ
りなるシート体や、織布もしくは不織布に、通気部の設
けられた樹脂層がラミネートまたはコーティングされた
シート体が挙げられ、フィルムとして通気量が透湿度で
制御されている透湿性フィルム等を用いることができ
る。
【0011】本発明において、発熱粉末体をシート体に
保持、すなわち、発熱粉末体をシート体に保持して、こ
ぼれにくくする方法としては、例えば、発熱粉末体を織
布、不織布、編地等から選ばれる一種又は2種以上に接
着する方法が挙げられる。ここでいう「接着」とは、接
着剤や粘着剤を用いて行うことをいう。例えば、二つの
不織布シートを用意し、図1に示すように、一方の不織
布シートの片面10に、合成ゴム系等の接着剤を塗布
し、該接着剤塗布面11に活性炭素粉末12を十分に接
着せしめると共に、他方の不織布シート20の片面に、
上記と同様に合成ゴム系等の接着剤を塗布し、該接着剤
塗布面21に鉄粉末からなる発熱粉末体22を十分に接
着せしめ、この2枚の不織布を活性炭素粉末面及び鉄粉
末面が互いに内側になるように両不織布シート同士を接
着せしめることにより温感シートAを製造することがで
きる。
【0012】また、織布、不織布、編地を用いることに
より、例えば、図2(a)及び(b)に示すように、繊
維間30,30……に発熱粉末体31,31……を保持
させ、該繊維30,30……が発熱粉末体の移動を抑制
し、該粉末体をこぼれ落ちなくした構造の温感シートB
が挙げられる。このような織布、不織布、編地の繊維間
に発熱粉末体を埋め込む場合は、孔がないか又は孔径が
小さい織布、不織布、編地、フィルムを用いてサンドイ
ッチする形状とすることが好ましい。この時の孔径とし
ては発熱粉末体を通しにくいことが必要な点から、最大
孔径が100μm以下であることが好ましく、更に、最
大孔径が50μm以下であることがより好ましい。
【0013】この時に用いられる織布、不織布、編地の
材質としては、好ましくは、親水性繊維を含有した織
布、不織布、編地を使用することが望ましい。親水性繊
維としては、例えば、綿、麻、羊毛、パルプ、レーヨ
ン、ポリノジック、キュプラ、アセテート、ポリアクリ
ル酸塩−アクリル繊維複合繊維等を用いることができ
る。親水性繊維を含有した織布、不織布、編地を使用す
ることにより、保水剤の一部または全部を代替すること
が可能であり、保水剤として用いる粉体量を減量するこ
とができる。また、織布、不織布、編地の材質として
は、活性炭素繊維を含有した繊維を用いることができ
る。活性炭素繊維は天然繊維や合成繊維、再生繊維を加
熱炭化、更に賦活化することにより得ることができる。
活性炭素繊維を用いることにより、保水剤である活性炭
素の一部または全部を代替することができ、粉体を減量
することができる。
【0014】また、高分子原料に、発熱粉末体を混合、
溶融し、粉末体と共に紡糸した合成繊維で、粉末体の一
部が繊維表面に表れている粉末体含有繊維、例えば、図
3(a)及び(b)に示すように、繊維40に金属粉及
び/又は活性炭素粉末41を含有した粉末体含有繊維S
を使用して織布、不織布、編地などとすることにより
〔図3(b)は不織布からなる〕温感シートCを製造す
ることができる。この製造の際に、繊維を延伸すること
によって、単位重量当たりの表面積を高め、繊維表面に
表れる粉末体量を増加することができる。
【0015】更に、上記粉末体含有繊維として、図4に
示すように、芯鞘構造を有する繊維50で、鞘部51に
金属粉及び/又は活性炭素粉末52を含有せしめ、芯部
53に粉末体を含まない構造とする繊維を使用して織
布、不織布、編地などとすることにより温感シートを製
造してもよい。この芯鞘構造を有する繊維を用いること
ににより、繊維強度の著しい低下を伴わずに繊維表面の
粉末体量を増加することもできる。このとき、芯部と鞘
部に用いる繊維素材(繊維種)は同一であってもよく、
異なっていてもよい。なお、本発明では、上記芯鞘構造
を有する繊維の他、接合構造、分散構造、中空構造、分
割構造の粉末体含有繊維を使用して織布、不織布、編地
などとすることにより温感シートを製造したものであっ
てもよい。
【0016】本発明において、温感を効率的に対象物に
伝えるためには、図5に示すように、温感シート体60
の片面に粘着層61が存在する温感シートDとすること
が好ましい。この粘着層61によって、平らな面ばかり
でなく、身体などの湾曲した面にも全体に温感付与する
ことができる。また、対象物に粘着することによって、
対象物が動いても、温感シートがずれ落ちることがな
く、テープ等で固定する必要がないことから、使用が簡
便であり好ましい。粘着層61としては、対象物に対す
る粘着性が良好であり、かつ、剥離の際に対象物への残
りのないものが好ましい。このような粘着層61を形成
する物質としては、例えば、含水系粘着剤、非水系粘着
剤のいずれでも良い。身体に用いる場合には、汗等の水
分による粘着性の低下が小さいことが望まれることよ
り、含水系粘着剤が好ましい。更に、含水系粘着剤とし
ては、ポリアクリル酸塩を含有するものが好ましい。粘
着層61の厚みは、対象物に効率良く温感を伝えるため
に2mm以下であることが好ましく、より好ましくは、
1mm以下であることが望ましい。上記粘着層61は薬
剤を含有したものであってもよいものである。
【0017】本発明の温感シートは、上述のように構成
されるものであるが、上記実施形態に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の形態に
変更して使用することができる。例えば、上述の温感シ
ートA〜Cの組み合わせであってもよいものである。す
なわち、温感シートAにおいて、発熱粉末体を接着剤等
で保持すると共に、更に、不織布シート10、20を発
熱粉末体含有繊維から構成したもの、または、不織布シ
ート10、20の繊維間に発熱粉末体を保持したもので
あってもよい。また、シート体の一部または全部を、活
性炭素繊維及び/又は活性炭素粉末を繊維内に含有した
芯鞘構造等の活性炭素粉末含有繊維を使用したものから
構成し、該シート体に発熱金属粉末体を接着剤等で保持
する温感シート、並びに、このシート体の繊維間に発熱
金属粉末体を保持した温感シートであってもよい。
【0018】このように構成される温感シートは、任意
の部分で切断自在となるシート体を備え、該シート体に
は少なくとも金属粉末を含有する発熱粉末体が保持され
ているので、温感シートを、はさみ(又はシート体に形
成したミシン目)等によりいかなる部分で切断しても内
容物である発熱粉末体はこぼれ出ることはなく、指関節
などの小さな部位から腰等の大きな部位までも適用する
ことができる使用形態の自由度を向上させた温感シート
が得られることとなる。
【0019】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
更に詳しく説明する。なお、本発明は下記実施例に何ら
限定するものではない。
【0020】〔実施例1〜5及び比較例1〕下記に記載
の方法により実施例1〜5及び比較例1の温感シートを
作製した。得られた各温感シートについて、下記方法に
より粉体こぼれ落ち評価及び発熱温度等を測定した。
【0021】(粉体こぼれ落ちの評価方法)45×60
mmの温感シートを作製し、このシートを45×30m
mの2枚のシートとなるようにはさみで切断した。切断
したシート2枚を紙の上で切断面を下にして指で2回弾
き、紙の上に落ちた粉体を集め、その重量を測定した。
温感シート中の粉体量に対するこぼれ落ちた粉体量の割
合を求めた。この値より以下の評価基準により評価し
た。 評価基準: こぼれ落ちた粉体の割合 0以上〜1%未満:きわめて
良好 1%以上3%未満:良好 3%以上10%未満:やや良好 10%以上:不良
【0022】(発熱温度の測定)温度測定器(本体;DA
TA COLLECTOR AM-7002,センサー;529EP:いずれ
もアンリツ社製)を用いて測定した。センサーを発泡ス
チロール板上に固定し、センサー上に粉体こぼれ落ち評
価の終了した温感シートの一片を載せ、温度測定を行っ
た。測定インターバル12sec/回、分解能0.1℃
で行い、その最高温度を求めた。
【0023】(実施例1)45×60mmのポリプロピ
レン製メルトブロー不織布(50g/m2)にスプレー
のり55(合成ゴム系接着剤:住友スリーエム社製)を
20cmの距離から5秒間スプレーした。この不織布の
接着剤面に活性炭素粉末を一面に撒き、その上から紙を
当てて圧着した。この不織布をピンセットで摘み上げ、
指で不織布を2回弾いて十分に接着していない活性炭素
粉末を落とした。このとき、不織布に接着した活性炭素
粉末量は0.07gであった。これと同様の操作を活性
炭素粉末の変わりに鉄粉を用いて行った。このとき、不
織布に接着した鉄粉量は0.38gであった。活性炭素
粉末を塗布した面に7%塩化ナトリウム水溶液を0.2
1g噴霧した。この2枚の不織布を活性炭素粉末面およ
び鉄粉面が内側になるように合わせて、ホッチキスにて
固定し(図1参照)、アルミ蒸着した非通気性袋体に入
れ密封した。1日放置後非通気性袋体を開封し、上述の
方法により粉体こぼれ落ち評価及び発熱温度の測定を行
った。その結果、粉体こぼれ落ち評価は、こぼれ落ちた
粉体の割合が0.8%ときわめて良好であった。また、
発熱最高温度は38.3℃を示し、平均温度37℃で発
熱時間は10分であった。
【0024】(比較例1)45×60mmのポリプロピ
レン製メルトブロー不織布(50g/m2)2枚を重ね
て3辺を熱シールし、袋体を作製した。この袋体に、活
性炭素粉末0.17g、鉄粉0.6g、塩化ナトリウム
0.03gを入れ、袋体の残りの一辺を熱シールした
(図6参照)。次いで、袋体面に水を0.38g噴霧
し、アルミ蒸着した非通気性袋体に入れ密封した。1日
放置後、非通気性袋体を開封し、上述の方法により粉体
こぼれ落ち評価及び発熱温度の測定を行った。その結
果、粉体こぼれ落ち評価はこぼれ落ちた粉体の割合が7
3.6%と多く不良であった。また、発熱最高温度は2
7.0℃(室温は25℃)であり、目的の発熱は得られ
なかった。
【0025】(実施例2)100×140mmのポリエ
チレン製不織布(70g/m2)に下記記載の配合組成
となる粘着剤組成物Aを16g塗布し、これを45×6
0mmの大きさに切断した。一方、45×60mmの活
性炭フィルター不織布(300g/m2)上に鉄粉をの
せ、振動を与えて鉄粉をフィルター中に埋め込んだ。こ
の時、活性炭フィルター不織布中の鉄粉量は0.51g
であった。上記粘着剤を塗布した不織布の不織布面に変
性シリコーン系化学反応形接着剤を薄く塗り、鉄粉を含
む活性炭フィルター不織布を重ねて貼り合わせた。その
上に45×60mmのナイロン製フィルムを、変性シリ
コーン系化学反応形接着剤を用いて貼り合わせた。シー
ト側面より活性炭フィルター不織布中に、シリンジを用
いて7%塩化ナトリウム水溶液0.6gを注入し、これ
を温感貼付剤とした。この温感貼付剤をアルミ蒸着した
非通気性袋体に封入した。3日放置後非通気性袋体を開
封し、上述の方法により粉体こぼれ落ち評価及び発熱温
度の測定を行った。その結果、粉体こぼれ落ち評価は、
こぼれ落ちた粉体の割合が1.7%と良好であった。ま
た、発熱最高温度は40.7℃を示し、平均温度38℃
で発熱時間は10分であった。
【0026】(実施例3)芯鞘構造を有し、芯部がポリ
プロピレン、鞘部がポリエチレンであり、鞘部に活性炭
素粉末が含有されている繊維を調製した。この時、ポリ
エチレンと活性炭素粉末の重量比は85:15であり、
芯部と鞘部の重量比は70:30であった。この芯鞘構
造繊維を用いて不織布(150g/m2、100×14
0mm)を作製した。この不織布を45×60mmの大
きさに切断し、鉄粉とシリカゲルを重量比3:1で載
せ、振動を与えて鉄粉とシリカゲルを不織布中に埋め込
んだ。この時、活性炭フィルター不織布中の鉄粉とシリ
カゲルの総量は0.66gであった。これに、上記実施
例2と同様に粘着剤を塗布した不織布及びナイロン製フ
ィルムを貼りつけ、7%塩化ナトリウム水溶液0.7g
を注入し、温感貼付剤とした。この温感貼付剤をアルミ
蒸着した非通気性袋体に封入した。3日放置後非通気性
袋体を開封し、上述の方法により、粉体こぼれ落ち評価
及び発熱温度の測定を行った。その結果、粉体こぼれ落
ち評価は、こぼれ落ちた粉体の割合が2.1%と良好で
あった。また、発熱最高温度は37.4℃を示し、平均
温度37℃で発熱時間は10分であった。
【0027】(実施例4)100×140mmのポリプ
ロピレン製不織布(50g/m2)に下記記載の配合組
成となる粘着剤組成物Bを14g塗布し、これを45×
60mmの大きさに切断した。一方、45×60mmの
レーヨン製立体織布上に鉄粉及び活性炭素粉末を載せ、
振動を与えて鉄粉及び活性炭素粉末を立体織布中に埋め
込んだ。この時、立体織布中の鉄粉および活性炭素粉末
量は0.87gであった。上記粘着剤を塗布した不織布
の不織布面に変性シリコーン系化学反応形接着剤を薄く
塗り、鉄粉と活性炭素粉末を含む立体織布を重ねて貼り
合わせた。その上に45×60mmのナイロン製フィル
ムを、変性シリコーン系化学反応形接着剤を用いて貼り
合わせた。次いで、シート側面より活性炭フィルター不
織布中に、シリンジを用いて7%塩化ナトリウム水溶液
0.8gを注入し、これを温感貼付剤とした。この温感
貼付剤をアルミ蒸着した非通気性袋体に封入した。3日
放置後非通気性アルミ袋体を開封し、上述の方法によ
り、粉体こぼれ落ち評価及び発熱温度の測定を行った。
その結果、粉体こぼれ落ち評価は、こぼれ落ちた粉体の
割合が2.4%と良好であった。また、発熱最高温度は
46.3℃を示し、平均温度41℃で発熱時間は15分
であった。
【0028】(実施例5)150×180mmのポリエ
ステル製フィルムに下記記載の配合組成となる粘着剤組
成物Cを5g塗布し、これを45×60mmの大きさに
切断した。この粘着剤塗布した不織布の不織布にスプレ
ーのり55(合成ゴム系接着剤:住友スリーエム社製)
を20cmの距離から3秒間スプレーした。この不織布
の接着剤面に活性炭素粉末0.04gを撒き、さらに、
鉄粉0.15g、塩化ナトリウム0.01gを撒いた。
接着剤塗布、活性炭素粉末散布、鉄粉散布、塩化ナトリ
ウム散布のサイクルを合計4回おこない、最後に接着剤
塗布した上にポリプロピレン製不織布(120g/
2)のせて接着した。この不織布上に精製水0.4g
を噴霧し、アルミ蒸着した非通気性袋体に入れ密封し
た。1日放置後非通気性袋体を開封し、上述の方法によ
り、粉体こぼれ落ち評価及び発熱温度の測定を行った。
その結果、粉体こぼれ落ち評価は、こぼれ落ちた粉体の
割合が0.5%ときわめて少なく良好であった。また、
発熱最高温度は47.9℃を示し、平均温度42℃で発
熱時間は15分であった。
【0029】上記実施例2、4、5で使用した粘着剤組
成物の配合組成は、以下のとおりである。 (粘着剤組成物A) l−メントール 1.0(%) dl−カンフル 0.5 サリチル酸グリコール 2.0 酢酸トコフェロール 0.3 ハッカ白油 0.01 ポリアクリル酸 5.0 ポリアクリル酸Na 1.5 カルボキシメチルセルロースNa 4.5 ポリビニルアルコール 3.0 カオリン 3.0 酸化チタン 0.5 合成ヒドロタルサイト 0.05 アルミニウムグリシネート 0.1 グリセリン 15.0 プロピレングリコール 3.0 d−ソルビトール液70% 10.0 ポリソルベート80 0.5 POE(20)硬化ひまし油 0.5 ヒマシ油 1.0 EDTA・2Na 0.05 精製水 バランス 合 計 100.0
【0030】(粘着剤組成物B) l−メントール 0.5(%) インドメタシン 0.5 ポリアクリル酸Na 5.0 カルボキシビニルポリマー 1.5 ゼラチン 0.6 カルボキシメチルセルロースNa 3.0 ポリビニルアルコール 1.0 カオリン 2.0 酸化チタン 0.5 ケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.3 グリセリン 20.0 d−ソルビトール液70% 20.0 POE(4)モノステアレート 1.0 ヒマシ油 1.0 EDTA・2Na 0.1 精製水 バランス 合 計 100.0
【0031】(粘着剤組成物C)下記組成のブチルゴ
ム、ポリイソブチレン、ポリスチレンブタジエンゴム、
スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、流
動パラフィン、二酸化ケイ素を加熱加圧下で混合し、こ
れに、下記組成のロジンエステル樹脂、高吸水性ポリマ
ー、酢酸トコフェロールを添加して粘着剤組成物Cを調
製した。 ブチルゴム 5.0(%) ポリイソブチレン 5.0 ポリスチレンブタジエンゴム 5.0 スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体 25.0 流動パラフィン 15.0 二酸化ケイ素 0.6 ロジンエステル樹脂 42.0 高吸水性ポリマー 1.4 酢酸トコフェロール 1.0 合 計 100.0
【0032】上記実施例1〜5及び比較例1の結果から
明らかなように、本発明となる実施例1〜5の温感シー
トは、任意の部分で切断しても、発熱金属粉末体のこぼ
れ落ちはきわめて少なく良好であり、良好な発熱温度、
発熱時間を有するものであることが判明した。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、いかなる部分で切断し
ても内容物である発熱粉末体はこぼれ出ることはなく、
指関節などの小さな部位から腰等の大きな部位までも適
用することができる使用形態の自由度を向上させた温感
シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の温感シートの実施形態の一例を示す断
面図である。
【図2】(a)は、本発明に用いる温感シートの繊維間
に保持される発熱粉末体の一例を断面態様で示す説明図
であり、(b)は、この温感シートの斜視図である。
【図3】(a)は、本発明に用いる粉末体含有繊維の縦
断面図と横断面図であり、(b)は、この粉末体含有繊
維を使用して製造した温感シートの斜視図である。
【図4】本発明に用いる芯鞘構造の粉末体含有繊維の縦
断面図と横断面図である。
【図5】本発明の粘着剤層を有する温感シートの実施形
態の一例を示す断面図である。
【図6】従来の袋体に発熱金属粉末体が封入されている
温感シートの断面図である。
【符号の説明】
A 温感シート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 任意の部分で切断自在となるシート体を
    備え、該シート体には少なくとも金属粉末を含有する発
    熱粉末体が保持されていることを特徴とする温感シー
    ト。
  2. 【請求項2】 シート体が繊維からなる織布、不織布、
    編地から選ばれる少なくとも1種からなり、発熱粉末体
    が織布、不織布、編地の繊維間に保持されている請求項
    1記載の温感シート。
  3. 【請求項3】 シート体は繊維内に発熱粉末体の一部又
    は全部を含有した粉末体含有繊維から構成される請求項
    1又は2記載の温感シート。
JP37138399A 1999-12-27 1999-12-27 温感シート Pending JP2001178761A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37138399A JP2001178761A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 温感シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37138399A JP2001178761A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 温感シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001178761A true JP2001178761A (ja) 2001-07-03

Family

ID=18498620

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP37138399A Pending JP2001178761A (ja) 1999-12-27 1999-12-27 温感シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001178761A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003113039A (ja) * 2001-09-28 2003-04-18 Lion Corp 発熱性組成物及び皮膚外用剤組成物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003113039A (ja) * 2001-09-28 2003-04-18 Lion Corp 発熱性組成物及び皮膚外用剤組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4527724B2 (ja) 発熱体及び型成形発熱体用包材
US6863682B2 (en) Method for manufacturing thin body warming devices
WO2006006654A1 (ja) ヒートクロス及びその製造方法
JP4490971B2 (ja) 発熱体
JP3344686B2 (ja) インキ状ないしクリーム状の発熱組成物及びこれを用いた発熱体並びにこの発熱体の製造方法
TW200414897A (en) Exothermic composition and exothermic element
JPWO2006006655A1 (ja) 発熱パッド及びその使用方法
WO2006006653A1 (ja) マイクロヒーター及びその製造方法
WO2006006658A1 (ja) 足温用発熱体及び足温用発熱体の製造方法
JPWO2006006652A1 (ja) 発熱体
JP2001507593A (ja) 使い捨て式温熱ボデーパッド
JPWO2006006662A1 (ja) 発熱体
JP2003129041A (ja) 発熱組成物及びこれを用いた発熱体並びにこの発熱体の製造方法
JP2003190201A (ja) 身体冷却用具、及び、身体加温用具
WO2006006648A1 (ja) 発熱組成物、発熱体及び発熱体の製造方法
WO2006006657A1 (ja) 関節周囲部用温熱包装体
JP2826667B2 (ja) 吸汗性温熱体構造物
WO2006006663A1 (ja) 温灸器
JP2004149476A (ja) 発熱体
WO2006006645A1 (ja) 発熱混合物の製造方法、発熱混合物、発熱組成物及び発熱体
JP2001238906A (ja) 発熱体組成物、発熱体及びその製造方法
WO2006006660A1 (ja) 発熱ラップ
WO2006006649A1 (ja) 湿潤性発熱組成物圧縮体、発熱体及び湿潤性発熱組成物圧縮体の製造方法
JP2001178761A (ja) 温感シート
WO2006006659A1 (ja) 発熱パック及びその使用方法