JP2001177906A - 電気自動車制御装置 - Google Patents

電気自動車制御装置

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JP2001177906A
JP2001177906A JP2000333521A JP2000333521A JP2001177906A JP 2001177906 A JP2001177906 A JP 2001177906A JP 2000333521 A JP2000333521 A JP 2000333521A JP 2000333521 A JP2000333521 A JP 2000333521A JP 2001177906 A JP2001177906 A JP 2001177906A
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JP2000333521A
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Inventor
Ryozo Masaki
良三 正木
Yusuke Takamoto
祐介 高本
Sanshiro Obara
三四郎 小原
Hirohisa Yamamura
博久 山村
Hiroyuki Yamada
博之 山田
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】トルク及び速度を制御して、左右のタイヤの路
面抵抗係数や空気圧が異なる場合にも運転者の意図する
方向に安定して走行できる電気自動車を提供する。 【解決手段】左右のタイヤ2a,2bをそれぞれ独立に
駆動するモータ3a,3bのモータ速度指令はアクセル
7,ブレーキ8,ハンドル10などの信号を車両制御演
算部15に入力して得るシステムにおいて、トルク検出
器13a,13bからの出力トルク信号に基づき、左右
の速度差を演算し、これに基づいて、トルク差が所定の
値となるように制御する。これにより差動装置と同様に
左右のトルク差を0とする制御だけでなく、トルク差を
路面状態などに応じて可変することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は左右のタイヤをそれ
ぞれモータで独立にトルク制御する電気自動車制御装置
で、特に、車両運動性能に優れた電気自動車制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気自動車制御装置としては、特
開昭62−89403号公報,特開昭63−133804号公報,特開
平1−298903 号公報等に記載のように、左右のタイヤを
複数のモータでそれぞれ独立に駆動する駆動方法が知ら
れている。これらの電気自動車において、主に、2つの
モータ制御方法がある。特開昭63−133804号公報の方法
はアクセル量,ブレーキ量,ハンドルの操舵角などによ
り、左右のモータに対するそれぞれのモータ速度指令を
算出し、そのモータ速度制御演算を行うものである。こ
の方法は、路面抵抗係数が一定の場合、操舵角に対して
理想的なモータ速度を与えられるので、無理なく旋回で
きる特徴を備えている。
【0003】また、特開昭62−89403 号公報で示されて
いる方法はトルク差により左右のモータを駆動するイン
バータ周波数を変化させるようにしたもので、機械式の
差動装置と同様のシステムを電気的に達成しようとする
ものである。また、特開平1−298903号公報に開示され
た方法はアクセル量,ブレーキ量,ハンドルの操舵角な
どにより、左右のモータに対するそれぞれのモータトル
ク指令を算出し、そのモータトルク指令となるようにト
ルク制御演算を行うものである。後者の2つの公知例は
基本的に速度制御ループを持たない方法である。この方
法は左右のタイヤを1つのモータ、あるいは、エンジン
で駆動する場合に用いる差動装置と同様の働きを容易に
実現することができるので、左右のタイヤの路面抵抗係
数が異なる場合などでも運転者が希望する方向に進行す
ることができる特徴を備えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
はそれぞれ下記の点で問題があった。まず、速度制御演
算による方法は、左右のタイヤの路面抵抗係数や空気圧
が異なる場合には、操舵角が0でも直進できないことが
ある。また、第2の方法はトルクをインバータ周波数だ
けで制御するものであるため、定常状態ではトルク制御
を行うことはできるものの、過渡状態まではトルク制御
を行うことができず、過渡現象による左右のトルク差
で、直進時の車両の直進性、および、カーブ時の車両運
動性能が低下するという問題点があった。さらに、第3
の方法では、トルク制御による方法は泥道や雪道などの
ように、一方の路面抵抗係数だけが極端に低い場合、そ
のモータだけが高速回転になる可能性がある。そのよう
な高速回転になっている状況で、その路面抵抗係数が急
に高くなったとき、急旋回することもある。
【0005】そこで、本発明の目的は、左右のタイヤを
それぞれのモータにより独立に制御する電気自動車にお
いて、左右のタイヤの駆動トルクを過渡時を含めて常に
一定にして直進性、および、車両運動性能を向上させた
電気自動車制御装置を提供することにある。本発明の他
の目的は左右のタイヤをそれぞれのモータにより独立に
制御する電気自動車において、運転者の希望する方向に
高速に車両を制御することのできる電気自動車制御装置
を提供することにある。本発明の左,右のタイヤをモー
タにより独立にトルク制御する電気自動車において、泥
道や雪道などのように、一方の路面抵抗係数だけが極端
に低い場合にも、モータが高速回転になることを防止す
る電気自動車制御装置を提供することも目的にしてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、自動車の左
右のタイヤをそれぞれ独立に駆動する左モータと右モー
タから構成される1組、あるいは、複数のモータ群と、
それらのモータにそれぞれ電圧を供給する電力変換手段
と、自動車を運転する運転者の指示及び自動車の運動状
態を検知する検知手段と、その検知手段の信号により演
算される車速指令、および、左モータが出力する左出力
トルクと右モータが出力する右出力トルクとが一致する
ように制御するための速度差指令から左モータ及び右モ
ータのそれぞれのモータ速度指令を算出する速度指令演
算手段と、それらのモータ速度がそれぞれのモータ速度
指令になるようにモータ速度をそれぞれフィードバック
して速度制御する速度制御手段とを備え、速度制御手段
において、速度制御演算によりそれぞれのモータに印加
する電圧を演算し、その結果に基づき、電力変換手段を
制御することにより、達成される。
【0007】また、上記第2の目的を達成するために、
自動車の左右のタイヤをそれぞれ独立に駆動する左モー
タと右モータからなる1組、あるいは、複数のモータ群
と、それらのモータにそれぞれ電圧を供給する電力変換
手段と、自動車を運転する運転者の指示及び自動車の運
動状態を検知する検知手段と、自動車の車速とハンドル
の操舵角から与えられるトルク差指令を算出するトルク
差演算手段と、左モータが出力する左出力トルクと右モ
ータが出力する右出力トルクとの差が算出したトルク差
指令に一致するように制御するための速度差指令と検知
手段の信号により演算される車速指令とから左モータ及
び右モータのそれぞれのモータ速度指令を算出する速度
指令演算手段と、それらのモータ速度がそれぞれのモー
タ速度指令になるようにモータ速度をそれぞれフィード
バックして速度制御する速度制御手段とを備え、速度制
御手段において、速度制御演算によりそれぞれのモータ
に印加する電圧を演算し、その結果に基づき、電力変換
手段を制御するようにしたものである。
【0008】さらに、上記第3の目的は、自動車の左右
のタイヤをそれぞれ独立に駆動する左モータと右モータ
から構成される1組、あるいは、複数のモータ群と、そ
れらのモータにそれぞれ電圧を供給する電力変換手段
と、自動車を運転する運転者の指示及び自動車の運動状
態を検知する検知手段と、その検知手段の信号により算
出したモータトルク指令となるようにトルク制御演算を
行い、出力電圧指令をそれぞれの電力変換手段に出力す
る制御手段を備えた電気自動車制御装置において、左右
のモータ速度の差が所定の速度差制限値を超えたとき、
モータトルク指令を低減するように制御する手段を備え
ることにより、達成される。
【0009】速度指令演算手段は運転者が操作するアク
セルペダルおよびブレーキペダルの踏み込み量、つま
り、アクセル量,ブレーキ量,ハンドルの操舵角などを
入力し、車速指令をアクセル量,ブレーキ量から演算す
る。また、左右のモータの基準速度指令はハンドルの操
舵角に応じて車速指令をそれぞれ補正することにより算
出している。また、左右のモータが出力する出力トルク
の差から速度差指令を算出する。左右のモータの速度指
令は基準速度指令と速度差指令から算出される。速度制
御手段では、これらの速度指令に対して、単にインバー
タ周波数だけを制御するのではなく、それぞれのモータ
速度をフィードバックして、速度指令とモータ速度の差
からトルク指令を演算し、これにより速度制御を行って
いる。速度制御では、トルク指令に基づくトルク電流指
令と、モータ速度に基づく磁束電流指令を演算し、ベク
トル演算により電流指令を得ている。さらに、電流指令
を基にそれぞれの電流を制御する電流制御として、電圧
指令を与えている。この電圧指令となるように、制御手
段から制御パルスをそれぞれ電圧変換手段に出力してい
る。それぞれの電力変換手段では、制御パルスにより、
モータに供給する出力電圧を発生している。これによ
り、それぞれのモータから出力トルクが発生し、左右の
タイヤを駆動する。
【0010】ここで、路面抵抗係数が左右のタイヤに対
して異なるときの作用について述べる。例えば、直進時
に左のタイヤの路面抵抗係数が右のタイヤのそれよりも
大きい場合には、左モータの出力トルクが右モータの出
力トルクよりも大きくなる。制御手段において、この出
力トルクの差を検知し、その差が減少するように、左モ
ータの速度指令を低減する。速度制御では、モータ速度
をフイードバックしているので、過渡時を含めて高速で
トルクを制御が行われる。
【0011】また、第2の目的を達成するためには、次
のように動作する。まず、トルク差演算手段において、
自動車の車速とハンドルの操舵角を入力し、旋回時に自
動車を旋回させるのに最適なトルク差指令を演算する。
速度指令演算手段では、左右のモータの出力トルク差を
算出した後、トルク差演算手段で得られたトルク差指令
と出力トルク差との差に基づき、速度差指令を算出す
る。左右のモータの速度指令は基準速度指令と速度差指
令から算出される。速度制御手段では、これらの速度指
令に対して、それぞれのモータ速度をフィードバックし
て、速度指令とモータ速度の差からトルク指令を演算
し、これにより速度制御を行っている。このような動作
により、高速に左右のモータのトルク差をトルク差指令
に一致させる。
【0012】さらに、第3の目的を達成させるために
は、次のように作用する。制御手段において、運転者が
操作するアクセルペダルおよびブレーキペダルの踏み込
み量、つまり、アクセル量,ブレーキ量,ハンドルの操
舵角などを入力し、車両のトルク指令をアクセル量,ブ
レーキ量から演算する。また、左右のモータのトルク指
令はハンドルの操舵角に応じて車両のトルク指令をそれ
ぞれ補正することにより算出することもできる。また、
左右のモータが出力する出力トルクの差から速度差指令
を算出する。これらのトルク指令に対して、それぞれの
モータがそのトルクを発生するようにトルク制御演算を
行っている。このトルク制御演算の結果、電流指令を算
出し、これに基づきモータを駆動している。次に、駆動
している片側のタイヤだけがぬかるみ、雪道などでスリ
ップした場合、そのタイヤはモータにより加速され、高
速に回転し始める。制御手段では、左右のモータ速度の
差を比較しており、その差があらかじめ、設定した速度
差制限値を超えた場合、左右の路面抵抗係数が大きく異
なるとみなして、そのモータトルク指令を低減する。こ
れにより、モータの出力トルクは減少し、そのモータ速
度は抑制されるので、左右のモータ速度の差は速度差制
限値内になる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図1に
より説明する。図1が電気自動車の前輪をそれぞれ独立
に誘導モータで駆動したときの実施例である。電気自動
車1における左前輪2aと右前輪2bはそれぞれ誘導モ
ータ3a,3bに接続されており、インバータ4a,4
bにより独立に駆動される。これらのインバータはPW
MパルスPa,Pb(U,V,W相の各PWMパルスP
a,PbはそれぞれPau,Pav,Paw,Pbu,
Pbv,Pbwとする)により制御され、バッテリー5
を電源としてモータに供給する電力を変換している。P
WMパルスPa,Pbを発生する制御装置6は運転者の
操作出力であるアクセルペダル7とブレーキペダル8か
らそれぞれ得られるアクセル踏み込み量xa,ブレーキ
踏み込み量xbを入力している。制御装置6へのその他
の入力信号としては、前進,後進,駐車を運転者が指示
する運転モードレバー9のモード信号MD ,舵角センサ
10により検出されるハンドル11の操舵角θs,検出
するエンコーダ12c,12dによりそれぞれ検出され
る左後輪2c,右後輪2dの回転速度信号ωc,ωd、誘
導モータ3a,3bの速度ωL,ωR、トルク検出器13
a,13bによりそれぞれ検出される誘導モータ3a,
3bの出力トルクτa,τb、電流制御を行うためにフィ
ードバックするモータ電流ia,ib(U,V,W相の各
モータ電流ia,ibはそれぞれiau,iav,iaw
bu,ibv,ibwとする)がある。制御装置6は誘導モ
ータ3a,3bの速度制御をそれぞれ行うための速度制
御演算部14a,14b,アクセル踏み込み量xa,ブ
レーキ踏み込み量xb,操舵角θS などから車両制御演
算を行い、その速度制御演算部に速度指令ωL*,ωR*
出力するための車両制御演算部15,本発明の特徴であ
る誘導モータ3a,3bの出力トルクτa,τbを一致さ
せるための速度差指令演算部16から構成されている。
【0014】ここで、制御装置6に動作について、図2
を用いて説明する。まず、車両を動作させる車両制御演
算部15は、主に、自動車1の車速指令ω* を算出する
ための車速演算部17と、旋回時における左右のモータ
速度差、つまり、旋回速度差指令ωS*を算出するための
旋回速度演算部18からなる。車速演算部17では、ア
クセル踏み込み量xa,ブレーキ踏み込み量xb,モード
信号MD により、車速指令ω*を演算している。車速指
令ω*はアクセル踏み込み量xa が大きいほどその増加
率を大きくなるように演算している。なお、その増加率
はモータ速度ωL,ωR の平均値が増加するにつれて減
少するものである。また、ブレーキ踏み込み量xb によ
り、車速指令ω*の減速率を変化させている。モード信
号MDが前進,後進のときは、車速指令ω* はそれぞれ
正の値,負の値となるように符号を付ける。ここで、車
速が0で、しかも、モード信号MD が駐車モードになっ
ている場合には、車速指令ω*はアクセル踏み込み量
a,ブレーキ踏み込み量xb にかかわらず、常に0と
するようにしている。以上の演算により、車速指令ω*
を算出している。次に、旋回速度演算部18では、ハン
ドル11の操舵角θS により旋回速度差指令ωS* を算
出している。旋回中の内輪と外輪の速度差は操舵角θS
だけでなく、車速によっても変化するので、これを考慮
するために非駆動輪である左後輪2c,右後輪2dの回
転速度信号ωc,ωdを入力し、その平均値を車速とみな
して、旋回速度差指令ωS*を補正している。左に旋回す
る方向を正とすれば、誘導モータ3aの基本速度指令ω
LS*は車速指令ω*から旋回速度差指令ωS*を減算して得
ることができる。また、誘導モータ3bの基本速度指令
ωRS* は車速指令ω* に旋回速度差指令ωS*を加算して
得られる。速度指令ωL*,ωR*はこれらの値からそれぞ
れ後述する左減速指令ωDL*,右減速指令ωDR*を減じる
ことにより得ている。以上の方法で自動車の運動状態を
検知して、誘導モータ3a,3bの速度指令ωL*,ωR*
を決定している。
【0015】次に、この速度指令に基づいてモータの速
度制御演算を行う速度制御演算部について、14aを用
いて説明する。図2に示すように、速度制御演算部14
aは速度制御部19,ベクトル演算部20,電流制御部
21,PWM制御部22から構成されている。速度制御
部19では、速度指令ωL*と検出したモータ速度ωL
突き合わせて誘導モータ3aのトルク指令τL*を演算す
る速度フィードバック制御を行っている。また、ベクト
ル演算部20では、そのトルク指令τL*とモータ速度ω
L から、トルク電流と励磁電流を演算した後、座標変換
により誘導モータ3aの3相の電流指令iau*,iav*
aw* を出力している。電流制御部21においては、
U,V,Wの各相に対応する電流指令iau*,iav*,i
aw*とモータ電流iau,iav,iawをそれぞれ用いて電
流フィードバック制御を行い、3相の電圧指令vau*
av*,vaw* を得ている。これらの電圧指令に基づ
き、インバータ4aにPWMパルスPau,Pav,Paw
出力する演算を行っているのがPWM制御部22であ
る。速度制御演算部14bについても、速度指令ωR*
モータ速度ωRなどにより同様の演算を行い、PWMパ
ルスPbu,Pbv,Pbw を出力している。
【0016】では、本発明の特徴である速度差指令演算
部16について説明する。これはトルク差制御部23,
左右減速指令部24からなる。出力トルクτa,τbから
その差を演算し、トルク差制御部23に入力している。
ここでは、出力トルクの差から比例制御演算,積分制御
演算、あるいは、それらを組み合わせた演算を行い、出
力トルクを一致させるための速度差指令ωD*を得てい
る。また、必要な場合には、微分制御演算を組み合わせ
て演算してもよい。左右減速指令部24では、速度差指
令ωD*を入力し、左減速指令ωDL*,右減速指令ωDR*
出力するための演算を行っている。図3において、出力
トルクを一致させる原理について、左前輪2a、右前輪
2bでの路面抵抗係数μL,μRが異なる例で説明する。
図3(a)がタイヤのスリップ率、つまり、モータ速度
と車速との差に対する路面抵抗係数のグラフである。一
般的に路面抵抗係数が最大となるスリップ率以内で使用
されている。ここで、自動車1が直進し、モータ速度ω
L,ωRが一致しているとき、そのスリップ率が図3
(a)のa点とすると、路面抵抗係数μL,μR
【0017】
【数1】μL>μR なので、左前輪2a,右前輪2bで路面を駆動する出力
トルクτa,τbは図3(b)に示すように、
【0018】
【数2】τa>τb となる。したがって、たとえ、モータ速度ωL,ωRが一
致していても、出力トルクτa,τbが異なるので、右方
向に旋回してしまう。そこで、左前輪2aの路面抵抗係
数μLがμRに一致するように、そのスリップ率だけを図
3(a)のb点に移動すればよい。つまり、左前輪2a
のスリップ率を減少するために、そのモータ速度ωL
低減していく。τaとτbの差をフィードバック制御によ
り、これを行えば、出力トルクτa,τbを一致できる。
図3(c)がそのモータ速度ωL を低減したことによる
減少トルクτDaのベクトルを表しており、この原理によ
り出力トルクτa,τbを一致させることができる。
【0019】左右減速指令部24の処理内容を図4のフ
ローチャートで示す。ステップ101で速度差指令ωD*
入力し、ステップ102においてその正負を判断する。
ωD*が正の場合には、タイヤ2aの出力トルクτaがτb
と比較して大きいので、出力トルクを一致するために、
誘導モータ3aの出力トルクτa を小さくする必要があ
る。したがって、ステップ103,104において、誘
導モータ3aのモータ速度ωL だけを低減するため、左
減速指令ωDL*に速度差指令ωD*右減速指令ωDR*
0を代入している。また、ωD*が負のときは、同様に、
ステップ105,106において、右減速指令ωDR*
速度差指令ωD*の絶対値を、左減速指令ωDL*に0を代
入している。制御した結果、出力トルクτa,τbが一致
すれば、ωD*が0となる。そのときは、減速する必要が
ないので、ステップ107,108では、左減速指令
ωDL*、右減速指令ωDR*ともに0としている。ステップ
109において、それらを出力している。以上の処理に
より、出力トルクを一致させることができるので、機械
式の差動装置と同様の動作を2つのモータの速度制御で
実現できる特徴がある。したがって、モータの速度制御
を行いながら、運転者の意図した方向に安定して走行す
ることができる。また、左右減速指令部24の処理方法
を用いれば、常にモータ速度を減速する方向で、出力ト
ルクを一致さられるので、ぬかるみや雪道における片側
だけのタイヤの空転を防止できる。したがって、本実施
例は差動装置の欠点を解消することもできる。なお、左
右減速指令部24の処理は当然のことながら、ソフトウ
ェアでなく、ハードウェアでも実現できる。
【0020】本実施例は二輪駆動車,全輪駆動あるいは
それらの組合わせのものでも有効であることは言うまで
もない。
【0021】図5は図2における出力トルクτa,τb
代わりに、速度制御部19で得られたトルク指令τL*
τR*を用いた他の実施例である。速度制御演算部14
a,14bでは、演算されたトルク指令τL*,τR*に対
して、ベクトル演算部20,電流制御部21,PWM制
御部22において、それぞれ誘導モータのベクトル制御
演算,モータ電流をフィードバックして制御する演算,
PWMパルスを発生するための演算を行う。これによ
り、誘導モータ3a,3bからの出力トルクτa,τb
は制御応答の遅れ、ベクトル演算におけるモータ定数の
誤差などを除いて、トルク指令τL*,τR*とほぼ一致し
た値となる。一般に、速度制御の応答はトルク制御の応
答の遅れよりも遅いので、この実施例のように、トルク
の差から速度指令ωL*,ωR*を補正する場合には、トル
ク制御応答の遅れは問題にならない。また、モータ定数
の誤差はベクトル制御のパラメータを学習することによ
り、補正できる。そのため、速度制御部19で算出され
たトルク指令τL*,τR*を用いても、誘導モータ3a,
3bの出力トルクτa,τbをほぼ一致させることができ
る。また、左右減速指令部24には、モータ速度ωL
ωRと手動スイッチSMを入力している。この処理内容を
図6のフローチャートに示す。図4に比べて、ステップ
110,ステップ111を追加した点が異なる。ステッ
プ110では、モータ速度ωL,ωRがいずれも0である
かを判断し、0である場合には、ステップ111にジャ
ンプする。ステップ111では、手動スイッチSM が1
か0かを判断している。手動スイッチSM が1のときに
は、ステップ107以降の処理を行う。つまり、左減速
指令ωDL*,右減速指令ωDR*を0としている。このこと
は運転者が手動スイッチを1とした場合には、トルク差
制御を行わないことを意味する。そのため、運転者が手
動スイッチによりトルク差制御を行うか否かを自由に選
択でき、路面状態に適したほうの制御を行えるという特
徴がある。なお、モータ速度が0でないとき、つまり、
自動車が走行しているときには、切り替えられないよう
なフローチャートになっているので、誤って操作しても
無視され、安全性を考慮している。したがって、本実施
例を用いれば、トルク検出器13a,13bを用いるこ
となく、左右のタイヤの出力トルクを一致させることが
できるとともに、運転者の意志により運転方法を選択で
きる。
【0022】図7は自動車の運転状態により出力の差を
制御するための他の実施例を示す制御装置の構成図であ
る。図2に対して、図7は速度指令演算部16内のトル
ク差指令部25を追加した点、モータ速度ωL,ωRによ
る速度差指令ωD*の制御をトルク差制御部23において
行う点が異なる。トルク差指令演算部25には操舵角θ
s,左後輪2c,右後輪2dの回転速度ωc,ωdを入力
し、それらに基づき、トルク差指令τD*を演算してい
る。このトルク差指令演算部25は図8のブロック図に
示すように、操舵トルク差演算部26,車速演算部2
7,車速感応制御部28から構成されている。この処理
方法について以下述べる。操舵トルク差演算部26は操
舵角θsから比例制御,微分制御、あるいは、それらを
組み合わせた制御演算を行うことにより、操舵トルク差
指令τS*を算出する。次に、車速演算部27では、非駆
動輪である左後輪2c,右後輪2dの回転速度ωc,ωd
の平均を求めることで、車速Vとしている。車速感応制
御部28においては、この車速Vにより操舵トルク差指
令τS*の大きさを図8に示すように補償し、トルク差指
令τD*としている。これは車両の運動制御が必要である
高速時にトルク差制御の効果をより高めるためである。
ここで、操舵トルク差演算部26における比例制御は旋
回中の車両における内側の出力トルクを外側のそれより
も減少させることにより、自動車の旋回性を高めること
ができる効果がある。例えば、図9に示すように、車速
がVのとき、ハンドル11を左に操舵すれば、左の誘導
モータ3aの出力トルクτaが右の誘導モータ3bの出
力トルクτbよりも減少し、左方向に旋回しやすくなる
ことがわかる。また、微分制御はハンドルの操作に対す
る出力トルクの応答性を改善する効果がある。そのた
め、これらを組み合わせることにより、最適な運転性を
得ることができる。
【0023】トルク差制御部23の処理は図10に示
す。トルク差制御部23は速度差演算部29,速度差制
限部30,外部制限部31,速度差ゲイン演算部32か
らなる。速度差演算部29は図2の実施例で説明した比
例・積分制御を行うもので、基準速度差指令ωD0*を出
力する。この基準速度差指令ωD0*に対して、速度差制
限部30,外部制限部31でそれぞれ速度差ゲインk
ω,外部ゲインkoとの積を算出することにより、速度
差指令ωD*を得ている。速度差ゲインkωは速度差ゲイ
ン演算部32において、モータ速度ωL,ωRの差から決
定しており、モータ速度差が0付近では1、所定の値以
上に増加したときに0となるようにしてある。また、外
部ゲインkoは運転者が外部からそのゲインを0から1
の範囲で設定できるようにしたものである。したがっ
て、速度差ゲインkω,外部ゲインkoともに、その値
が1のときは出力トルクの差を所定の値にする制御を行
うことになり、また、そのいずれかの値が0のときに
は、出力トルクの差の制御を行わないことになる。その
ため、片側のタイヤがぬかるみなどでスリップしている
ときには、誘導モータ3a,3bのモータ速度ωL,ωR
の差が増加するので、出力トルクの差の制御を自動的に
停止し、通常の速度制御だけが行われる。これにより、
ぬかるみに入っていないほうのタイヤの出力トルクを最
大限利用してぬかるみから脱出できる。したがって、従
来の機械式の差動制限装置よりも制御性のよいシステム
を提供できる。また、ぬかるみや雪道の特性は一定でな
いので、自動的に行う方法だけでは、ぬかるみなどから
脱出できない場合がある。そこで、運転者がそのトルク
差制御の影響力を調整することにより、ぬかるみからの
より簡単に脱出できる。
【0024】以上のことから、この実施例を用いれば、
自動車の旋回性,ハンドルの操舵性を改善できるととも
に、ぬかるみや雪道における空転を防止し、簡単にそこ
から脱出できる。
【0025】図11は図1と異なり、速度制御でなく、
トルク制御により誘導モータを制御した場合の他の実施
例である。図11における入力信号としては、図1と比
較してトルク検出器13a,13bがない点が異なる。
また、制御装置6はトルク型車両制御演算部33,トル
ク制御演算部34a,34b,トルク差指令演算部35
から構成されており、その処理内容を表すブロック図を
図12に示す。まず、トルク制御演算部34a,34b
は図2の実施例における速度制御演算部14a,14bの
速度制御部19を取り除いて、誘導モータ3a,3bの
トルク指令τL*,τR*を直接入力したものである。した
がって、トルク指令τL*,τR*に対しては、誘導モータ
3a,3bの制御は開ループとなっている。また、トル
ク型車両制御演算部33では、基準トルク指令演算部3
6でアクセル踏み込み量xa,ブレーキ踏み込み量x
b ,左後輪2c,右後輪2dの回転速度ωc,ωdの平均
である車速Vから基準トルク指令τ*を算出した後、左
トルク制限指令τDL*,右トルク制限指令τDR* を減算
することにより、それぞれ、誘導モータ3a,3bのト
ルク指令τL*,τR*としている。左トルク制限指令τ
DL*,右トルク制限指令τDR*がともに0であれば、誘導
モータ3a,3bはいずれもトルク指令τL*となるよう
に制御されるので、機械式の差動装置と同様の動作が行
われる。
【0026】ここで、この実施例の特徴であるトルク差
指令演算部35、つまり、左トルク制限指令τDL*,右
トルク制限指令τDR*の演算方法について説明する。ト
ルク差指令演算部35には、モータ速度の差を得るため
のモータ速度ωL,ωRと、車速Vを得るための回転速度
ωc,ωdが入力される。これらから得られたモータ速度
の差と車速Vはトルク差演算部37に入力される。図1
2に示すように、モータ速度の差が所定の値以上になっ
たとき、トルク差指令τD*が発生するようになってい
る。また、車速Vが高速になるに従って、トルク差指令
τD*も増加するようにしてある。これは高速のときモー
タ速度の差が増加し過ぎることなく、安全に、しかも、
安定に走行するようにするためのものである。トルク制
限指令演算部38では、トルク差指令τD*から誘導モー
タ3a,3bのいずれの出力トルクを低減するかを判断
している。図4のフローチャートと同様に、トルク差指
令τD*が正のときには、左トルク制限指令τDL* をトル
ク差指令τD*の値に、右トルク制限指令τDR* を0にし
て出力する。また、それが負であれば、左トルク制限指
令τDL*を0に、右トルク制限指令τDR*をトルク差指令
τD*の絶対値にして出力するものである。この方法によ
り、常に、出力トルクを制限する方向で、モータ速度の
差による制御を行っていることになり、安全性を高めら
れる。
【0027】本実施例によれば、トルク制御を基本とす
る誘導モータ駆動の電気自動車においても、ぬかるみな
どでの空転を防止することができる特徴を持つ。
【0028】以上が本発明の一実施例であり、2つのモ
ータで前輪を独立に駆動する場合について述べたが、四
輪を独立に駆動する場合に適用してもよい。また、モー
タの種類についても、誘導モータだけでなく、他のモー
タでも適用できる。さらに、制御装置の構成方法につい
ては、マイクロコンピュータによるソフトウェア処理で
も、同様の機能を有するハードウェアでも制御できるこ
とは言までもない。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、左右のモータの速度差
について速度指令を減少させる方向で制御し、そのトル
ク差を所定の値にすることにより、駆動輪の路面抵抗係
数が左右で異なる場合にも、運転者が意図する方向に走
行させることができ、ぬかるみなどの場所でも容易に脱
出できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気自動車の前輪をそれぞれ独立に誘導モータ
で速度制御したときの本発明の一実施例を示す構成図。
【図2】図1における制御装置の制御方法を示したブロ
ック図。
【図3】出力トルクを一致させる原理を説明するための
路面抵抗係数の特性図と、自動車を駆動する出力トルク
のベクトル図。
【図4】左右減速指令部の処理内容を示すフローチャー
ト。
【図5】出力トルクの代わりにトルク指令を用いて制御
する図1と異なる他の実施例を示す制御装置の構成図。
【図6】運転者の手動スイッチにより切り替えができる
ようにした図4と異なる左右減速指令部の処理内容を示
すフローチャート。
【図7】自動車の運転状態により出力トルクの差を制御
するための他の実施例を示す制御装置の構成図。
【図8】図7のトルク差指令部の演算方法を示したブロ
ック図。
【図9】図7の実施例において、旋回時にトルク差を生
じさせたときの出力トルクのベクトル図。
【図10】トルク差制御部の処理内容を示すブロック
図。
【図11】電気自動車の前輪をそれぞれ独立に誘導モー
タでトルク制御したときの他の実施例を示す構成図。
【図12】図11における制御装置の制御方法を示した
ブロック図。
【符号の説明】
1…自動車、2a…左前輪、2b…右前輪、2c…左後
輪、2d…右後輪、3a,3b…誘導モータ、4a,4
b…インバータ、5…バッテリー、6…制御装置、7…
アクセルペダル、8…ブレーキペダル、9…運転モード
レバー、10…舵角センサ、11…ハンドル、12c,
12d…エンコーダ、13a,13b…トルク検出器、
14a,14b…速度制御演算部、15…車両制御演算
部、16…速度差指令演算部、17…車速演算部、18
…旋回速度演算部、19…速度制御部、20…ベクトル
演算部、21…電流制御部、22…PWM制御部、23
…トルク差制御部、24…左右減速指令部、25…トル
ク差指令部、26…操舵トルク差演算部、27…車速演
算部、28…車速感応制御部、29…速度差演算部、3
0…速度差制限部、31…外部制限部、32…速度差ゲ
イン演算部、33…トルク型車両制御演算部、34a,
34b…トルク制御演算部、35…トルク差指令演算
部、36…基準トルク指令演算部、37…トルク差演算
部、38…トルク制限指令演算部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02P 5/46 H02P 5/46 H 7/74 G 7/74 D B62D 101:00 // B62D 101:00 113:00 113:00 137:00 137:00 H02P 5/408 A (72)発明者 高本 祐介 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 小原 三四郎 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 山村 博久 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 山田 博之 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモティブエンジニアリング 株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の左右のタイヤをそれぞれ独立に駆
    動する少なくとも1組以上のモータ群と、前記モータに
    それぞれ電圧を供給する電力変換手段と、前記自動車を
    運転する運転者の指示及び前記自動車の運動状態を検知
    する検知手段と、前記モータ群が出力する左右のトルク
    とが一致するように制御するための速度差指令と前記検
    知手段の信号により演算される車速指令とから前記モー
    タ群の左モータ及び右モータの前記モータ速度指令を算
    出する速度指令演算手段と、前記モータの速度が前記モ
    ータ速度指令になるようにそれぞれの前記モータの速度
    をフィードバックして前記電力変換手段から供給する電
    圧を演算し、制御する速度制御手段とを備えたことを特
    徴とする電気自動車制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載において、上記モータ速度指
    令を低減することにより、上記左出力トルクと上記右出
    力トルクとを一致させる様に制御することを特徴とする
    電気自動車制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載において、上記速度制御手段
    はそれぞれ上記モータ速度指令と上記検知手段から得ら
    れるモータ速度との差によりモータトルク指令を演算
    し、該モータトルク指令から上記出力電圧指令を算出す
    るものであって、上記モータ群の左モータと右モータに
    対応するそれぞれの前記モータトルク指令が一致するよ
    うに制御することを特徴とする電気自動車制御装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載において、上記モータがそれ
    ぞれ交流モータであり、かつ、上記速度制御手段はそれ
    ぞれ上記モータ速度指令と上記検知手段から与えられる
    モータ速度との差により得られるトルク電流指令と、前
    記モータ速度から得られる磁束電流指令を演算して、前
    記トルク電流指令と前記磁束電流指令とのベクトル和か
    ら上記出力電圧指令を算出するものであって、上記モー
    タ群の左モータと右モータに対応するそれぞれの前記ト
    ルク電流指令が一致するように制御することを特徴とす
    る電気自動車制御装置。
  5. 【請求項5】自動車の左右のタイヤをそれぞれ独立に駆
    動する少なくとも1組以上のモータ群と、前記モータに
    それぞれ電圧を供給する電力変換手段と、前記自動車を
    運転する運転者の指示及び前記自動車の運動状態を検知
    する検知手段と、前記自動車の車速と前記自動車のハン
    ドルの操舵角から与えられるトルク差指令を算出するト
    ルク差演算手段と、前記モータ群が出力する左右のトル
    クとの差が前記トルク差指令に一致するように制御する
    ための速度差指令と前記検知手段の信号により演算され
    る車速指令とから前記モータ群の左モータ及び右モータ
    の前記モータ速度指令を算出する速度指令演算手段と、
    前記モータの速度が前記モータ速度指令になるようにそ
    れぞれ前記モータの速度をフィードバックして前記電力
    変換手段から供給する電圧を演算し、制御する速度制御
    手段とを備えたことを特徴とする電気自動車制御装置。
  6. 【請求項6】請求項5記載において、上記モータ群の左
    モータのモータ速度と右モータのモータ速度との差によ
    り上記トルク差指令を算出することを特徴とする電気自
    動車制御装置。
  7. 【請求項7】請求項5記載において、上記操舵角と直進
    するときの操舵角の差が増加するに従って上記トルク差
    指令を増加させるトルク差演算手段を備えていることを
    特徴とする電気自動車制御装置。
  8. 【請求項8】自動車の左右のタイヤをそれぞれ独立に駆
    動する少なくとも1組以上のモータ群と、前記モータに
    それぞれ電圧を供給する電力変換手段と、前記自動車を
    運転する運転者の指示及び前記自動車の運動状態を検知
    する検知手段と、該検知手段の信号により算出した前記
    モータのそれぞれのモータトルク指令になるようにトル
    ク制御演算を行い、出力電圧指令をそれぞれの前記電力
    変換手段に出力する制御手段とを備えた電気自動車制御
    装置において、前記モータ群の左モータのモータ速度と
    右モータのモータ速度との速度差が所定の速度差制限値
    を超えたとき、前記モータトルク指令を低減することに
    より、前記速度差が前記速度差制限値内となるように制
    御することを特徴とする電気自動車制御装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載において、上記モータ群の中
    で上記モータ速度が大きいモータの上記モータトルク指
    令を低減することにより、上記速度差が上記速度差制限
    値内となるように制御することを特徴とする電気自動車
    制御装置。
  10. 【請求項10】請求項8記載において、上記モータがそ
    れぞれ交流モータであり、かつ、上記トルク制御手段は
    それぞれ上記モータトルク指令から得られるトルク電流
    指令と、前記モータのモータ速度から得られる磁束電流
    指令を演算して、前記トルク電流指令と前記磁束電流指
    令とのベクトル和から上記出力電圧指令を算出するもの
    であって、前記トルク電流指令を低減することにより、
    上記速度差が上記速度差制限値内となるように制御する
    ことを特徴とする電気自動車制御装置。
  11. 【請求項11】請求項8記載において、上記自動車の車
    速が増加するに従って上記速度差制限値を低下させるこ
    とを特徴とする電気自動車制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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