JP5137456B2 - 電動式パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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本発明は、電動式パワーステアリングシステムに用いられる電動式パワーステアリング制御装置に関するものである。
電動式パワーステアリングシステムは、例えば自動車のステアリングの操舵時に、電動モータにより操舵補助力を与えて、運転手が小さな力でその操舵を行えるようにする(例えば、下記の特許文献1〜3参照)。ステアリングの操舵フィーリングを良好にするために、特許文献1では、ステアリングの操舵トルクを検出するトルクセンサの出力と、自動車の車速を検出する車速センサの出力とにより、アシスト電流指令値を決定し、トルクセンサの出力の微分量に、トルクセンサの出力と車速により決められた微分ゲインを掛け合わせて、微分指令値を決定し、アシスト電流指令値と微分指令値とを加算して得られた指令値により、アシストモータを駆動している。
また、特許文献2では、操舵トルクと車速とに基づいてアシストトルク値(モータ電流指令値)を算出し、ステアリングの舵角速度(モータ回転速度)と車速とに基づいてステアリングの粘性を補償する粘性補償値を算出し、該粘性補償値を高車速時に粘性が大きくなりかつ低車速時に粘性が小さくなるように補正し、アシストトルク値に補正後の粘性補償値を加算して得られた指令値により、アシストモータを駆動している。
さらに、特許文献3では、操舵トルクと車速とに基づいて操舵補助指令値を演算し、操舵補助指令値とモータの電流値とから電流制御値を演算し、モータの出力電流と端子間電圧とからモータの角速度(舵角速度)を推定し、モータの角速度に応じた所定のゲインで該角速度を定数倍して収斂性信号(収斂制御値)とし、モータの角速度と出力電流とからステアリングの操舵状態を検出し、モータの角速度が所定値以上でかつ出力電流が所定値以上の場合に上記ゲインを切り替え、電流制御値から収斂性信号を減算して得られた指令値により、モータを駆動している。
特開平10−291481号公報 特許第2782254号公報 特許第3637714号公報
上述した特許文献1のように、操舵トルクと車速に応じてアシスト電流指令値と微分指令値を変化させるだけでは、該指令値の調整精度が粗くなり、走行中の操舵時のステアリングの振れ回りに対応できず、操舵フィーリングが悪くなるおそれがある。また、特許文献2、3のように、操舵トルクと車速に応じてアシストトルク値または電流指令値を変化させ、舵角速度と車速またはモータ出力電流に応じて粘性補償値または収斂性信号を変化させるだけでは、該指令値の調整精度が粗くなり、操舵トルクの変化量の大小に対応できず、操舵フィーリングが悪くなるおそれがある。
本発明は、上記問題を解決するものであって、その課題とするところは、操舵と走行の状態にかかわらずステアリングの操舵フィーリングを良好にすることが可能な電動式パワーステアリング制御装置を提供することにある。
本発明に係る電動式パワーステアリング制御装置は、ステアリングの操舵トルクを入力する操舵トルク入力手段と、車両の車速を入力する車速入力手段と、ステアリングの操舵に補助力を与えるための電動モータの回転速度を入力する回転速度入力手段と、操舵トルクと車速とに基づいて第1電流指令値を算出する第1電流指令値算出手段と、操舵トルクを微分して微分指令値を算出する微分指令値算出手段と、操舵トルクと車速とに基づいて微分指令値の係数を算出する微分指令値係数算出手段と、微分指令値と係数とを乗算して第1電流指令値を加算することにより第2電流指令値を算出する第2電流指令値算出手段と、車速と回転速度とに基づいて収斂指令値を算出する収斂指令値算出手段と、第2電流指令値から収斂指令値を減算して第3電流指令値を算出する第3電流指令値算出手段と、電動モータを駆動するためのモータ駆動手段に第3電流指令値を出力する電流指令値出力手段とを備えている。
これによると、操舵トルクに基づいて微分指令値を算出し、操舵トルクと車速に基づいて第1電流指令値と微分指令値の係数を算出し、微分指令値と係数と第1電流指令値に基づいて第2電流指令値を算出し、車速と電動モータの回転速度に基づいて収斂指令値を算出し、第2電流指令値と収斂指令値に基づいて第3電流指令値を算出している。このため、制御対象に応じた制御量を算出することで、第3電流指令値の調整精度が細かくなり、操舵トルクの変化量の大小と、走行中の操舵時のステアリングの振れ回りとに対応することができ、操舵と走行の状態にかかわらずステアリングの操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、本発明では、上記電動式パワーステアリング制御装置において、微分指令値の係数は、所定の操舵トルクの範囲において、車速が0である場合は、操舵トルクの中立時に大きくかつ操舵トルクが増大するに連れて小さくなる。または、微分指令値の係数は、所定の操舵トルクの範囲において、車速が0である場合は、操舵トルクの中立時に小さくかつ操舵トルクが増大するに連れて大きくなる。
これによると、第1電流指令値や収斂指令値等の他のパラメータの変化状態(変化の傾向やレベル等)に応じて、停止中における微分指令値の係数の変化状態を上記のいずれかに設定することで、第3電流指令値を変化させて、停止中における操舵トルクが大きい大舵角時のコギングトルクによる振動と、操舵トルクが小さい中立時の電流のオーバーシュートによるステアリングの振れ回り(いわゆるプラプラ感)とを防止することができ、ステアリングの操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、本発明では、上記電動式パワーステアリング制御装置において、微分指令値の係数は、所定の操舵トルクの範囲において、車両が走行中である場合は、操舵トルクの中立時に小さくかつ操舵トルクが増大するに連れて大きくなる。または、微分指令値の係数は、所定の操舵トルクの範囲において、車両が走行中である場合は、操舵トルクの中立時に大きくかつ操舵トルクが増大するに連れて小さくなる。
これによると、第1電流指令値や収斂指令値等のような他のパラメータの変化状態に応じて、走行中における微分指令値の係数の変化状態を上記のいずれかに設定することで、第3電流指令値を変化させて、走行中における大舵角位置での切り返し時の電流のオーバーシュートによるステアリングの手ごたえ不足と、中立位置での切り返し時の遅れを防止することができ、ステアリングの操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
本発明によれば、制御対象に応じた制御量を算出することにより、第3電流指令値の調整精度が細かくなり、操舵トルクの変化量の大小と、走行中の操舵時のステアリングの振れ回りとに対応することができ、操舵と走行の状態にかかわらずステアリングの操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
図1は、電動式パワーステアリングシステム100を示す図である。電動式パワーステアリングシステム100は自動車に搭載される。ステアリング1を回転操作すると、その操舵力が、軸2aを介してギア機構3に伝達され、さらに軸2bとギア機構5を介して軸6に伝達される。すると、軸6が駆動して、リンク機構7を介して車輪8の向きを変える。電動モータ30は、ステアリング1の操舵に補助力を与えるために回転駆動する。モータ30を回転駆動すると、その駆動力が、クラッチ4を介してギア機構3に伝達され、さらに軸2bとギア機構5を介して軸6に伝達される。すると、軸6の駆動と車輪8の転向が補助される。即ち、ステアリング1による操舵がモータ30により補助される。トルクセンサ11は、ステアリング1により加えられる操舵トルクを検出する。車速センサ12は、自動車の車速(走行速度)を検出する。ECU(電子制御装置)10は、モータ30の回転速度を検出する。ECU10はまた、クラッチ4をON(結合)/OFF(離脱)制御する。ECU10はさらに、トルクセンサ11により検出した操舵トルク、車速センサ12により検出した車速、およびモータ30の回転速度に基づいて、モータ30を駆動するための電流指令値を決定し、該電流指令値に基づいてモータ30の駆動を制御する。ECU10は、本発明に係る電動式パワーステアリング制御装置の一実施形態を構成する。バッテリ9は、ECU10とモータ30に電力を供給する。
図2は、ECU10の機能ブロックを示す図である。一点鎖線で囲っている部分が、ECU10の内部においてプログラムにより実行される機能である。トルクセンサ11により検出されたステアリング1の操舵トルクTは、微分器13、微分ゲインテーブル14、およびアシスト電流テーブル15に入力される。車速センサ12により検出された自動車の車速Vは、微分ゲインテーブル14、アシスト電流テーブル15、および利得変更器22に入力される。モータ端子間電圧検出部18は、モータ30の端子間電圧Eを検出して、モータ回転速度推定部20に出力する。モータ電流検出部19は、モータ30に流れる電流Cを検出して、モータ回転速度推定部20に出力する。モータ回転速度推定部20は、モータ30の端子間電圧Eと電流Cに基づいて、モータ30の回転速度(操舵速度)Rを検出して、収斂指令値テーブル21に出力する。
微分器13は、操舵トルクTを時間に対して微分することにより微分指令値Tを算出して、乗算器16に出力する。微分ゲインテーブル14は、操舵トルクTと車速Vとに基づいて微分ゲイン(微分指令値Tの係数)Gを算出して、乗算器16に出力する。具体的には、微分ゲインテーブル14には、図4に示すように車速Vによって異なる2種類の微分ゲイン曲線が予め記憶されている。車速Vが0である場合(V=0、停止時)の微分ゲイン曲線では、微分ゲインGは、所定の操舵トルクTの範囲(0〜±Ta)において、操舵トルクTの中立時(T=0)に大きく、かつ操舵トルクTの絶対値が増大するに連れて小さくなり、操舵トルクTの絶対値がある値±Taを超えると一定になる。車速Vが0でない場合(V>>0、走行時)の微分ゲイン曲線では、微分ゲインGは、所定の操舵トルクTの範囲(0〜±Ta)において、操舵トルクTの中立時(T=0)に小さく、かつ操舵トルクTの絶対値が増大するに連れて大きくなり、操舵トルクTの絶対値がある±値Taを超えると一定になる。また、車速Vが0である場合(V=0、停止時)の微分ゲインGは、車速Vが0でない場合(V>>0、走行時)の微分ゲインGより常に大きい。微分ゲインテーブル14は、車速Vに応じていずれかの微分ゲイン曲線を選択し、該微分ゲイン曲線と操舵トルクTとから微分ゲインGを算出する。
アシスト電流テーブル15(図2)は、操舵トルクTと車速Vとに基づいてアシスト電流(第1電流指令値)Iを算出して、加算器17に出力する。具体的には、アシスト電流テーブル15には、図5に示すように車速Vによって異なる2種類のアシスト電流曲線が予め記憶されている。各アシスト電流曲線の示すアシスト電流Iは、所定の操舵トルクTの範囲(0〜±Tb)において、操舵トルクTの中立付近で一致し、かつ操舵トルクTが正(+)側へ増大するに連れて大きくなり、かつ操舵トルクTが負(−)側へ増大するに連れて小さくなり、操舵トルクTの絶対値がある値±Tbを超えるとそれぞれ一定になる。また、車速Vが0である場合(V=0、停止時)のアシスト電流Iは、車速Vが0でない場合(V>>0、走行時)のアシスト電流Iより、操舵トルクTの絶対値の増大に伴う増減量が大きい。アシスト電流テーブル15は、車速Vに応じていずれかのアシスト電流曲線を選択し、該アシスト電流曲線と操舵トルクTとからアシスト電流Iを算出する。
乗算器16(図2)は、微分指令値Tと微分ゲインGとを乗算して、加算器17に出力する。加算器17は、微分指令値Tと微分ゲインGとの乗算値と、アシスト電流Iとを加算することにより第2電流指令値Iを算出して、減算器24に出力する。収斂指令値テーブル21は、モータ30の回転速度Rに基づいて第1収斂指令値Dを算出して、乗算器23に出力する。具体的には、収斂指令値テーブル21には、図6に示すような収斂指令値曲線が予め記憶されている。収斂指令値曲線の示す第1収斂指令値Dは、モータ30の回転速度Rが大きくなるに連れて大きくなり、かつ回転速度Rがある値Raを超えると一定になる。収斂指令値テーブル21は、収斂指令値曲線と回転速度Rとから第1収斂指令値Dを算出する。
利得変更器22(図2)は、車速Vに基づいて収斂ゲインGを変更して、乗算器23に出力する。具体的には、利得変更器22には、図7に示すような収斂ゲイン曲線が予め記憶されている。収斂ゲイン曲線の示す収斂ゲインGは、車速Vが0のときに大きく、かつ車速Vが増加するに連れて一旦小さくなってから大きくなり、かつ車速Vがある値Vcを超えると一定になる。また、収斂ゲインGは、車速Vが低速Va〜Vb(20〜30km/h)のときに最小値となる。利得変更器22は、収斂ゲイン曲線と車速Vとから収斂ゲインGを算出する。乗算器23(図2)は、第1収斂指令値Dと収斂ゲインGとを乗算することにより第2収斂指令値Dを算出して、減算器24に出力する。減算器24は、第2電流指令値Iから第2収斂指令値Dを減算することにより第3電流指令値Iを算出して、図3に示すモータ駆動部25に出力する。
図3は、モータ30を駆動するためのモータ駆動部25を示す図である。モータ駆動部25は、ECU10に設けられている。モータ駆動部25は、図2の減算器24から入力された第3電流指令値Iに基づいてモータ30をPWM(パルス幅変調)制御で駆動する。具体的には、モータ駆動部25は、FETゲート駆動回路26、昇圧電源27、FET31〜34で成るHブリッジ回路等から構成されている。FETゲート駆動回路26は、第3電流指令値Iに基づいて各FET31〜34のゲートを駆動する。昇圧電源27は、FET31、32のハイサイド側を駆動する。FET31またはFET32は、モータ30を駆動する際に、第3電流指令値Iに基づいて決定された所定のデューティ比のPWM信号によりON/OFFが切り替えられる。FET33またはFET34は、モータ30を駆動する際にONされる。PWM信号の符号から判断されるモータ30の回転方向に応じて、駆動するFET31〜34が切り替わる。
例えば、FET34がON状態にあるときに、FET31をON/OFF制御することで、第3電流指令値Iに応じたレベルの電流が電源28からFET31、モータ30、FET34、および抵抗36を経て、グランド29に流れて、モータ30が正方向に回転駆動する。また、FET33がON状態にあるときに、FET32をON/OFF制御することで、第3電流指令値Iに応じたレベルの電流が電源28からFET32、モータ30、FET33、および抵抗35を経て、グランド29に流れて、モータ30が逆方向に回転駆動する。
以上によると、ステアリング1の操舵トルクTに基づいて微分指令値Tを算出し、操舵トルクTと車速Vに基づいて第1電流指令値Iと微分ゲインGを算出し、微分指令値Tと微分ゲインGと第1電流指令値Iに基づいて第2電流指令値Iを算出し、モータ30の回転速度Rに基づいて第1収斂指令値Dを算出し、車速Vと第1収斂指令値Dに基づいて第2収斂指令値Dを算出し、第2電流指令値Iと第2収斂指令値Dに基づいて第3電流指令値Iを算出している。このため、制御対象に応じ、モータ30を駆動するための第3電流指令値Iを算出することで、該第3電流指令値Iの調整精度が細かくなり、操舵トルクTの変化量の大小と、走行中の操舵時のステアリング1の振れ回りとに対応することができ、操舵と走行の状態にかかわらずステアリング1の操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、車速Vが0である(自動車が停止中の)場合に、微分ゲインGを操舵トルクTの中立時に大きくかつ操舵トルクTが増大するに連れて小さくすることで、第3電流指令値Iを変化させて、停止中における操舵トルクTが大きい大舵角時のコギングトルクによる振動と、操舵トルクTが小さい(0である)中立時の電流のオーバーシュートによるステアリング1の振れ回り(いわゆるプラプラ感)とを防止することができ、ステアリング1の操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、車速Vが0でない(自動車が走行中の)場合に、微分ゲインGを操舵トルクTの中立時に小さくかつ操舵トルクTが増大するに連れて大きくすることで、第3電流指令値Iを変化させて、走行中における大舵角位置での切り返し時の電流のオーバーシュートによるステアリング1の手ごたえ不足と、中立位置での切り返し時の遅れを防止することができ、ステアリング1の操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、第1収斂指令値Dをモータ30の回転速度Rが大きくなるに連れて大きくすることで、回転速度R、即ち舵角速度が大きくなるに連れて、モータ30にブレーキをかけて、電流のオーバーシュートを抑制し、高速走行中の操舵時のステアリング1の振れ回りを防止する等のように、スアリング1の操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、収斂ゲインGを車速Vが0のときに大きくかつ車速Vが増加するに連れて一旦小さくなってから大きくすることで、第2収斂指令値Dも車速Vが0のときに大きくかつ車速Vが増加するに連れて一旦小さくなってから大きくなる。このため、停止時において、第2収斂指令値Dが大きいことにより、第3電流指令値Iが変化し、電流のオーバーシュートによるステアリング1の振れ回りを防止することができる。また同時に、操舵速度(モータ30の回転速度R)の増加に伴う操舵トルクTの急激な増大を防止することができる。即ち、車速が0のときに第2収斂指令値Dが小さいと、図8に一点鎖線で示すように操舵速度Rがある値Rbを超えると、操舵トルクTが急激に増大するのに対し、車速が0のときに第2収斂指令値Dが大きいと、図8に実線で示すように操舵速度Rの増加に伴って、操舵トルクTが緩やかに増大し、ステアリング1の操作負担が軽減される。
また、低速走行時において、第2収斂指令値Dが小さいことにより、第3電流指令値Iが変化し、ステアリング1を大舵角位置から中立位置へ戻り易くすることができる。さらに、高速走行時において、第2収斂指令値Dが大きいことにより、第3電流指令値Iが変化し、操舵時のステアリング1の振れ回りを防止することができる。
以上述べた実施形態では、図4に示したように微分ゲインGを、車速Vが0である場合に、操舵トルクTの中立時に大きくかつ操舵トルクTが増大するに連れて小さくし、車速Vが0でない場合に、操舵トルクTの中立時に小さくかつ操舵トルクTが増大するに連れて大きくした例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、第1電流指令値Iや第1収斂指令値Dや収斂ゲインG等のような他のパラメータの変化状態(変化の傾向やレベル等)に応じて、例えば図9に示すように微分ゲインGを、所定の操舵トルクTの範囲(0〜±Ta)において、車速Vが0である(V=0)場合に、操舵トルクTの中立時(T=0)に小さくかつ操舵トルクTが増大するに連れて大きくなるようにしてもよい。また、微分ゲインGを、所定の操舵トルクTの範囲(0〜±Ta)において、車速Vが0でない(V>>0)場合に、操舵トルクTの中立時に大きくかつ操舵トルクTが増大するに連れて小さくなるようにしてもよい。つまり、微分ゲインGの変化状態は、他のパラメータの変化状態に応じて設定すればよい。このようにすると、停止中の大舵角時のコギングトルクによる振動、停止中の中立時の電流のオーバーシュートによるステアリング1の振れ回り、走行中の大舵角位置での切り返し時の電流のオーバーシュートによるステアリング1の手ごたえ不足、および走行中の中立位置での切り返し時の遅れをそれぞれ防止することができ、ステアリング1の操舵フィーリングを良好にすることが可能となる。
また、以上述べた実施形態では、図4、図5、および図9に示したように、車速Vが0でない場合に(V>>0、走行時)、1種類の微分ゲイン曲線およびアシスト電流曲線に従って微分ゲインGおよびアシスト電流Iをそれぞれ変化させた例を挙げたが、本発明はこれのみに限定するものではない。これ以外に、例えば図10〜図12に示すように、車速Vが0でない場合に、車速Vの大きさの範囲に応じた複数種類の微分ゲイン曲線およびアシスト電流曲線に従って微分ゲインGおよびアシスト電流Iをそれぞれ変化させるようにしてもよい。図10〜図12では、例えばVx=5km/h、Vy=20km/h、Vz=40km/hというように設定する。
電動式パワーステアリングシステムを示す図である。 ECUの機能ブロックを示す図である。 モータ駆動部を示す図である。 微分ゲイン曲線を示す図である。 アシスト電流曲線を示す図である。 収斂指令値曲線を示す図である。 収斂ゲイン曲線を示す図である。 操舵速度と操舵トルクの変化を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。 他の実施形態を示す図である。
符号の説明
1 ステアリング
10 ECU
11 トルクセンサ
12 車速センサ
13 微分器
14 微分ゲインテーブル
15 アシスト電流テーブル
16、23 乗算器
17 加算器
20 モータ回転速度推定部
21 収斂指令値テーブル
22 利得変更器
24 減算器
25 モータ駆動部
30 電動モータ

Claims (4)

  1. ステアリングの操舵トルクを入力する操舵トルク入力手段と、
    車両の車速を入力する車速入力手段と、
    前記ステアリングの操舵に補助力を与えるための電動モータの回転速度を入力する回転速度入力手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて第1電流指令値を算出する第1電流指令値算出手段と、
    前記操舵トルクを微分して微分指令値を算出する微分指令値算出手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて前記微分指令値の係数を算出する微分指令値係数算出手段と、
    前記微分指令値と前記係数とを乗算して前記第1電流指令値を加算することにより第2電流指令値を算出する第2電流指令値算出手段と、
    前記車速と前記回転速度とに基づいて収斂指令値を算出する収斂指令値算出手段と、
    前記第2電流指令値から前記収斂指令値を減算して第3電流指令値を算出する第3電流指令値算出手段と、
    前記電動モータを駆動するためのモータ駆動手段に前記第3電流指令値を出力する電流指令値出力手段と、を備え、
    前記微分指令値の前記係数は、所定の前記操舵トルクの範囲において、前記車速が0である場合は、前記操舵トルクの中立時に大きくかつ前記操舵トルクが増大するに連れて小さくなることを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  2. ステアリングの操舵トルクを入力する操舵トルク入力手段と、
    車両の車速を入力する車速入力手段と、
    前記ステアリングの操舵に補助力を与えるための電動モータの回転速度を入力する回転速度入力手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて第1電流指令値を算出する第1電流指令値算出手段と、
    前記操舵トルクを微分して微分指令値を算出する微分指令値算出手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて前記微分指令値の係数を算出する微分指令値係数算出手段と、
    前記微分指令値と前記係数とを乗算して前記第1電流指令値を加算することにより第2電流指令値を算出する第2電流指令値算出手段と、
    前記車速と前記回転速度とに基づいて収斂指令値を算出する収斂指令値算出手段と、
    前記第2電流指令値から前記収斂指令値を減算して第3電流指令値を算出する第3電流指令値算出手段と、
    前記電動モータを駆動するためのモータ駆動手段に前記第3電流指令値を出力する電流指令値出力手段と、を備え、
    前記微分指令値の前記係数は、所定の前記操舵トルクの範囲において、前記車速が0である場合は、前記操舵トルクの中立時に小さくかつ前記操舵トルクが増大するに連れて大きくなることを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  3. ステアリングの操舵トルクを入力する操舵トルク入力手段と、
    車両の車速を入力する車速入力手段と、
    前記ステアリングの操舵に補助力を与えるための電動モータの回転速度を入力する回転速度入力手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて第1電流指令値を算出する第1電流指令値算出手段と、
    前記操舵トルクを微分して微分指令値を算出する微分指令値算出手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて前記微分指令値の係数を算出する微分指令値係数算出手段と、
    前記微分指令値と前記係数とを乗算して前記第1電流指令値を加算することにより第2電流指令値を算出する第2電流指令値算出手段と、
    前記車速と前記回転速度とに基づいて収斂指令値を算出する収斂指令値算出手段と、
    前記第2電流指令値から前記収斂指令値を減算して第3電流指令値を算出する第3電流指令値算出手段と、
    前記電動モータを駆動するためのモータ駆動手段に前記第3電流指令値を出力する電流指令値出力手段と、を備え、
    前記微分指令値の前記係数は、所定の前記操舵トルクの範囲において、車両が走行中である場合は、前記操舵トルクの中立時に小さくかつ前記操舵トルクが増大するに連れて大きくなることを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
  4. ステアリングの操舵トルクを入力する操舵トルク入力手段と、
    車両の車速を入力する車速入力手段と、
    前記ステアリングの操舵に補助力を与えるための電動モータの回転速度を入力する回転速度入力手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて第1電流指令値を算出する第1電流指令値算出手段と、
    前記操舵トルクを微分して微分指令値を算出する微分指令値算出手段と、
    前記操舵トルクと前記車速とに基づいて前記微分指令値の係数を算出する微分指令値係数算出手段と、
    前記微分指令値と前記係数とを乗算して前記第1電流指令値を加算することにより第2電流指令値を算出する第2電流指令値算出手段と、
    前記車速と前記回転速度とに基づいて収斂指令値を算出する収斂指令値算出手段と、
    前記第2電流指令値から前記収斂指令値を減算して第3電流指令値を算出する第3電流指令値算出手段と、
    前記電動モータを駆動するためのモータ駆動手段に前記第3電流指令値を出力する電流指令値出力手段と、を備え、
    前記微分指令値の前記係数は、所定の前記操舵トルクの範囲において、車両が走行中である場合は、前記操舵トルクの中立時に大きくかつ前記操舵トルクが増大するに連れて小さくなることを特徴とする電動式パワーステアリング制御装置。
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