JP2001177643A - 情報通知系サービス試験方式及びその装置 - Google Patents

情報通知系サービス試験方式及びその装置

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JP2001177643A
JP2001177643A JP2000295078A JP2000295078A JP2001177643A JP 2001177643 A JP2001177643 A JP 2001177643A JP 2000295078 A JP2000295078 A JP 2000295078A JP 2000295078 A JP2000295078 A JP 2000295078A JP 2001177643 A JP2001177643 A JP 2001177643A
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Nobuhiko Eguchi
信彦 江口
Katsuhiko Yamatsu
克彦 山津
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 情報通知系サービス試験方式及びその装置に
関し、簡単な構成により所要(出荷先)スペックの情報
通知系サービス機能を効率良く試験可能なことを課題と
する。 【解決手段】 所要スペックに従う情報通知系サービス
を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
方式において、所要スペック(出荷先)を含む複数スペ
ック(NTT,Bellcore,ETSI等)の情報受信端末
を擬似可能な試験装置13と、任意加入者回路12
加入者側2線22を試験側に引き込んで試験装置13
に接続可能な交換機10とを備え、交換機10と試験装
置13との間で所要スペック(出荷先)に従う情報通知
系サービスの試験を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報通知系サービス
試験方式及びその装置に関し、更に詳しくは交換機にお
けるアナログ加入者の音声帯域データ伝送インタフェー
スを使用した情報通知系サービス機能の試験方式及びそ
の装置に関する。
【0002】アナログ加入者に対し音声帯域データ伝送
インタフェースを使用して情報通知を行う所謂情報通知
系サービスが国内外で広く利用されつつある。国内では
NTT(日本電信電話株式会社)によって電話網におけ
る情報通知系サービス(ナンバー・ディスプレイ)が提
供され、また海外ではBellcoreによるVDTI(Voiceb
and Data Transmission Interface)や、ETSI(Europ
ean Telecommunication Standards Institute)によるC
LIP−A(Calling Line Identification Presentati
on for Analogue Lines)等の情報通知系サービスが規格
化されている。これら情報通知系サービスが広く利用さ
れるのに従い、サービスの安定供給や品質の向上、障害
の早期発見のために、その試験方式や試験技術も非常に
重要なものとなってきている。
【0003】
【従来の技術】従来は、交換機における音声帯域データ
伝送インタフェース試験システムが提案されている(特
願平09−284117)。ここには、単一スペック
(Bellcoreスペック)に従う専用の試験装置を設け、情
報通知系サービスの試験を行う構成が述べられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、今日、交換
機システムは様々な国や地域に出荷されており、出荷さ
れる国や地域のスペック(仕様)に応じた情報通知系サ
ービス機能を備える必要がある。係る状況の下、交換機
システムの出荷(製造)元でこれらのサービス機能の試
験を行う場合に、スペック毎に試験装置を設計,製造し
て対応するのではコスト高となるばかりか、出荷先にお
ける保守・管理も煩雑なものとなる。
【0005】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的とする所は、簡単な構成により所
要(出荷先)スペックの情報通知系サービス機能を効率
良く試験可能な情報通知系サービス試験方式及びその装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は例えば図1
の構成により解決される。即ち、本発明(1)の情報通
知系サービス試験方式は、所要スペックに従う情報通知
系サービスを提供可能な交換機システムの情報通知系サ
ービス試験方式において、所要スペックを含む複数スペ
ックの情報受信端末を擬似可能な試験装置13と、任意
加入者回路12 1の加入者側2線221を試験側に引き込
んで試験装置13に接続可能な交換機10とを備え、交
換機10と試験装置13との間で所要スペックに従う情
報通知系サービスの試験を行うものである。
【0007】本発明(1)においては、所要(出荷先)
スペックに従う交換機10と、複数スペックの情報受信
端末を擬似可能な試験装置13とを備える構成により、
交換機システムの出荷(製造)元では共通の試験装置1
3を使用して所要(出荷先別)スペックに従う情報通知
系サービス試験を低コストで効率良く行える。また交換
機システムの出荷(納入)先でも共通の試験装置13を
使用して保守作業を継続できる。またスペック毎に異な
る試験装置を設計,製造,管理する必要は無く、情報通
知系サービスの試験に掛かるコストを大幅に低減でき
る。
【0008】また本発明(2)の試験装置は、所要スペ
ックに従う情報通知系サービスを提供可能な交換機シス
テムの試験装置において、任意加入者回路12からの試
験用引込線22に接続して複数スペックに従う制御信号
及び音声帯域信号による情報データを送受信可能な最小
限のハードウェア手段(H1〜H3等)と、ハードウェ
ア手段に対する制御スペックをソフトウェアにより変更
可能な制御部28とを備え、任意スペックに従う情報受
信端末を擬似可能なものである。
【0009】本発明(2)においては、複数スペックの
試験実現に不可欠な最小限のハードウェア手段と、これ
らに対する制御スペックを柔軟に変更可能な制御部28
とを備える構成により、この様な試験装置は、その設
計,製造,保守,管理を効率良く共通(単一)化できる
と共に、情報通知系サービスの試験に掛かるコストを大
幅に低減できる。
【0010】好ましくは、本発明(3)においては、上
記本発明(2)において、情報データを送受信可能なハ
ードウェア手段(H1)は、DSP又はFPGA等のプ
ログラマブルデバイスにより構成され、その動作スペッ
クを制御ソフトウェアの切り替え又はダウンロードによ
り変更可能である。
【0011】従って、少ないハードウェア手段(H1)
により複数スペックに従う情報データ(音声帯域信号)
の送・受信制御及びその解析(試験評価)処理に柔軟に
対処できる。
【0012】また好ましくは、本発明(4)において
は、上記本発明(2)において、制御部28は交換機1
0が備える局データ情報又は交換機から送られる試験モ
ードの指示に基づき自己の制御スペックを切り替える。
【0013】従って、少ないハードウェア手段28によ
り複数スペックに従う情報通知系サービス試験の制御に
柔軟に対処できる。
【0014】また上記の課題は例えば図13の構成によ
り解決される。即ち、本発明(5)の情報通知系サービ
ス試験方式は、所要スペックに従う情報通知系サービス
を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
方式において、加入者回路12の試験用引込線22aに
接続して該引込線を開放を含む高抵抗等により終端する
終端手段(R)と、交換機10の通話路線20に接続し
て音声帯域信号に係る試験用データを送受信可能な試験
装置13と、任意被試験加入者回路12の通話路線20
側を試験装置13に接続可能な交換機10とを備え、試
験装置13からの試験用送信データに対応するアナログ
信号を終端手段(R)で折り返し、かつ該折り返された
アナログ信号に対応する試験用データを試験装置13で
受信・解析するものである。
【0015】本発明(5)においては、試験装置13か
らの送信データを任意被試験加入者回路121の2線出
力(アナログ)側で折り返し、かつ該折り返されたアナ
ログ信号に対応する試験用データを試験装置13で受信
・解析する構成により、加入者回路本体12bをも含め
た情報通知系サービスのデータトランスミッション試験
を能率良く行える。なお、この場合の終端手段(R)は
各加入者回路12内に設けられていても良い。
【0016】好ましくは、本発明(6)においては、上
記本発明(5)において、交換機10は任意加入者回路
12の試験用引込線22側を試験装置13に接続可能で
あると共に、終端手段(R)は試験装置13内に設けら
れている。
【0017】従って、単一の終端手段(R)により任意
被試験加入者回路121からの試験用引込線22(22
a)を終端できる。この時、必要なら試験装置13によ
り試験用引込線22aをフックオン/オフ状態にバイア
スすることも可能であり、より実用に近い状態でのデー
タ・トランスミッション試験を行える。
【0018】また好ましくは、本発明(7)において
は、上記本発明(5)において、音声帯域信号に係る試
験用データはFSK信号又はDTMF信号に対応するも
のである。従って、任意スペックに従うデータ・トラン
スミッション試験を能率良く行える。
【0019】また上記の課題は例えば図15の構成によ
り解決される。即ち、本発明(8)の情報通知系サービ
ス試験方式は、所要スペックに従う情報通知系サービス
を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
方式において、交換機10は、任意加入者501からの
発呼時にダイヤルされた番号を翻訳し、該翻訳された番
号が特定の番号である場合は、前記発信加入者501
電話番号を捕捉し、この加入者に対して加入者自身の電
話番号の情報通知を行うものである。
【0020】本発明(8)においては、交換機10が任
意加入者端末501からの特番発呼に応じて、該加入者
端末501に自己の電話番号を通知する構成により、専
用の試験装置13を使用せずとも、各加入者宅からの簡
単な操作により情報通知系サービスの全経路(加入者端
末)を含むトータルの試験を個別に行える。この試験
は、加入者が機能確認のために自ら行っても良いし、又
は機器の設置やトラブルで呼ばれた保守者が加入者宅で
行っても良い。この様に加入者端末501からの発呼に
より、該加入者端末501に自局の電話番号が表示され
る機能は、加入者宅等に置ける回線の開通作業やその他
の保守作業上でも便利に活用できる場合が少なくない。
【0021】また上記の課題は例えば図16の構成によ
り解決される。即ち、本発明(9)の情報通知系サービ
ス試験方式は、所要スペックに従う情報通知系サービス
を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
方式において、任意被試験加入者回路121からの試験
用引込線221を試験用に設けた通常の情報受信端末5
0の加入者線に接続可能な交換機10を備え、任意加入
者端末50nから被試験加入者回路121に接続する端末
501宛に発呼した際の発呼者情報を試験用の情報受信
端末50に表示するものである。
【0022】本発明(9)においては、任意被試験加入
者回路121からの試験用引込線221を試験用に設けた
通常の情報受信端末50の加入者線に接続可能な交換機
10を備える構成により、交換機10で運用中の情報通
知系サービス機能を有効に活用して、局側で提供するサ
ービスが正常か否かを局側において能率良く試験可能で
ある。
【0023】好ましくは、本発明(10)においては、
上記本発明(9)において、交換機10は、任意加入者
501からの発呼時にダイヤルされた番号を翻訳し、該
翻訳された番号が特定の番号である場合は、前記発信加
入者501の電話番号を捕捉し、この加入者に対して加
入者自身の電話番号の情報通知を行うものである。
【0024】本発明(10)においては、交換機10は
加入者端末501からの発呼により、該加入者端末501
に自局の電話番号を通知(表示)する機能を更に備える
構成により、加入者端末501からの全経路の試験と、
局側における加入者回路121までの試験とを個別に行
え、障害箇所が加入者側と局側のどちらにあるかを容易
に切り分け可能である。
【0025】本発明(11)は、ゼロクロス点計算ステ
ップと、ゼロクロス点間時間計算ステップと、マーク/
スペース変化位置計算ステップと、前記マーク/スペー
ス変化位置計算ステップにより計算されたマーク/スペ
ース変化位置に基づいて各ビット位置を画定する各ビッ
ト位置計算ステップと、前記各ビット位置計算ステップ
により画定されたビット位置に従って各ビットの判定を
行う各ビット判定ステップを有するFSK信号の復調方
法であり、簡単で正確なFSK信号の復調を行うことが
できる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
好適なる複数の実施の形態を詳細に説明する。なお、全
図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとす
る。
【0027】図2は第1の実施の形態による情報通知系
サービス試験方式の構成を示す図で、単一の試験装置1
3により複数スペック(NTT,Bellcore,ETSI
等)の情報通知系サービス機能を試験可能な場合を示し
ている。
【0028】図において、50は加入者の情報受信端末
(アナログ電話機)、21はメタリック2線からなる加
入者線、10は交換機、11は通話路線20及び試験用
引込線22の接続切替を行うネットワークスイッチ(N
SW)、12は加入者回路(SLC)、12aはテスト
アクセスリレー、12bは加入者回路本体、13は複数
スペックの情報受信端末を擬似可能な試験装置、14は
音声帯域データ伝送インタフェース(FSK信号の送出
機能等)を備える加入者情報送出装置(CLI:Called
Line Identification) 、15は交換機10の主制御
(呼制御,情報通知系サービス制御及びその試験制御
等)を行う制御部、17は通信インタフェース(CI
F)、18は制御バス、19は制御部15と各構成ブロ
ック(SLC12,試験装置13,CLI14等)との
間でシグナリング情報等のやり取りを行う信号線(SC
AN−SD)、20はPCM音声データ(FSK情報デ
ータを含む)を載せる通話路線、22は加入者回路12
の試験用引込線、60は情報通知系サービス試験の実行
・管理を行う保守コンソールである。
【0029】通常、この様な交換機システムは所要(出
荷先で要求される)スペックを満足する様に製造され
る。情報通知系サービス機能についても同様であり、こ
れによって情報受信端末50は交換機10から所要(出
荷先)スペックに従う情報通知サービスを提供される。
本第1の実施の形態では、交換機システムがいずれの情
報通知系サービスを採用していても、これを共通の試験
装置13を使用して効率良く試験可能としている。
【0030】こためには、交換機10の制御部15は少
なくとも所要スペックに従う情報通知系サービスの試験
用ソフトウェアを備え、又は保守コンソール60から所
要スペックの試験用ソフトウェアをダウンロードされ
る。一方、試験装置13は複数スペックの試験に対応可
能な必要最小限のハードウェア回路と、これらをスペッ
ク対応に制御するための試験用ソフトウェアとを備え、
この試験用ソフトウェアを交換機10の局データ情報
(スペック情報)又は交換機10からの指示に従って切
り替えるか、又は交換機10から所要スペックの試験用
ソフトウェア等をダウンロードされる。
【0031】係る構成により、例えば情報受信端末50
1に対する情報通知系サービス機能の試験を行いたい場
合は、保守コンソール60の管理の下で、まず加入者回
路121のテストアクセスリレー12aを付勢し、加入
者回路本体12bの加入者線側を試験用引込線221
引き込み、試験装置13に接続する。その後は、試験装
置13が所要(出荷先)スペックの情報受信端末501
を擬似することにより、情報通知系サービス機能の試験
を行う。この試験の実行にはCLI14,NSW11,
SLC121等のサービス提供に不可欠な構成が関与し
ており、こうして加入者の情報受信端末501を使用す
ることなく、交換機10側の構成を能率良く試験でき
る。
【0032】図3は第1の実施の形態による試験装置1
3のブロック図で、複数スペック(NTT,Bellcore,
ETSI)に従う情報受信端末50を擬似可能な場合を
示している。
【0033】図において、25は音声帯域信号データ
(PCM音声データ,PSK情報通知データ等)の生成
・送出及び受信・解析処理を行う音声帯域データ処理
部、25aはそのデジタル信号生成・送出部、25bは
デジタル信号受信・解析部、26はPCM音声データと
アナログ音声信号間の変換を行うコーデック(CODE
C)、A/DはA/D変換器、D/AはD/A変換器、
27は2線/4線変換回路、28は試験装置13の主制
御(情報受信端末50の擬似制御,試験結果の通知制御
等)を行う制御部、29は試験用引込線22の給電極性
(ノーマル/リバース)を検出する給電極性検出回路、
30は制御部28の制御下で試験用引込線22をオンフ
ック(直流ループ断)又はオフフック(直流ループ形
成)状態にするフックオン/オフ回路、31は情報受信
端末に対する起動信号を検出する起動信号検出回路、3
2は呼出信号を検出する呼出信号検出回路、33は必要
ならその他の必要な制御信号のやり取りのために設けら
れるその他の回路、34は交換機10の信号線19に接
続するデジタルインタフェース(DIF)である。これ
ら多くの回路が複数スペックで共通に使用されるが、上
記フックオン/オフ回路30,起動信号検出回路31は
NTTスペックに固有の構成である。
【0034】コーデック26は、図2の加入者回路本体
12bにおける通常のコーデック(不図示)と同様の機
能を備える。即ち、音声信号のやり取りをする場合は、
デジタル信号生成・送出部25a(NSW11側に相
当)からのPCM音声データをD/A変換して対応する
アナログ音声信号を生成し、これを2線/4線変換回路
27に出力する。また2線/4線変換回路27からのア
ナログ音声信号をA/D変換して対応するPCM音声デ
ータを生成し、これをデジタル信号受信・解析部25b
(NSW11側に相当)に出力する。この時、PCM変
換則のA−law,μ−law等については各スペック
に従う。
【0035】一方、FSK信号による情報データのやり
取りをする場合は、デジタル信号生成・送出部25aか
らのFSK情報データ(FSK信号を生成可能なPCM
データに相当)をD/A変換して対応するアナログFS
K信号を生成し、これを2線/4線変換回路27に出力
する。また2線/4線変換回路27からのアナログFS
K信号をA/D変換して対応するFSK情報データ(P
CMデータに相当)を生成し、これをデジタル信号受信
・解析部25bに出力する。
【0036】2線/4線変換回路27は、その加入者終
端インピーダンスがスペック毎に異なるため、制御部2
8の指示で加入者終端インピーダンスを切り替え可能に
構成されている。
【0037】制御部28は、好ましくはマイクロプロセ
ッサ(CPU)やFPGA等のプログラマブルデバイス
により構成され、交換機10からの局データ情報やソフ
トウェア指示を受信して処理を切り替えるか、又は交換
機10の出荷先によって試験用スペックも決まるので、
プロセッサの実行プログラムやFPGAの回路データを
ダウンロードすることにより、各所要スペックの試験制
御にも柔軟に対応可能である。
【0038】音声帯域データ処理部25は、好ましくは
DSP(Digital Signal Processor)やFPGA等のプロ
グラマブルデバイスで構成され、上記制御部28と同様
に、交換機10からの局データ情報やソフトウェア指示
を受信して処理を切り替えるか、又はDSPの実行プロ
グラムやFPGAの回路データをダウンロードすること
により、各所要スペック(周波数,信号レベル等)の試
験にも柔軟に対応可能である。こうして、スペックによ
らず、試験装置13を効率良く共通化できる。
【0039】図4はNTTスペックによる情報通知系サ
ービス試験(オンフック・トランスミッション)のシー
ケンス図で、図2の試験装置13がNTTスペックの情
報受信端末50を擬似する場合を示している。なお、以
下の説明では交換機10の制御部15等を総称して交換
機10と呼ぶ。
【0040】ステップS1では交換機10が図2に示す
様な被試験ルートの接続を行う。即ち、加入者情報送出
装置14からの通話パス20を被試験加入者回路121
に接続し、また被試験加入者回路121の加入者線側を
試験用引込線221に引き込んでこれを試験装置13に
接続する。一方、試験装置13の側では予め又は後述の
試験開始指示と共に交換機10から送られる局データや
指示等によりこの試験がNTTスペックについて行われ
ることを認識し、これにより制御部28は2線/4線変
換回路27の終端(交流)インピーダンスをNTTスペ
ック用に切り替える。また試験用引込線22をオンフッ
ク(直流ループ断)状態にする。
【0041】ステップS2では交換機10より信号線1
9を介して試験装置13に試験開始を指示する。ステッ
プS3では交換機10が極性反転を行い、試験装置13
では給電極性検出回路29が極性反転(リバース)を検
出して制御部28に通知する。ステップS4では交換機
10が上記極性反転から所定時間(例えば0.1秒)の
経過後に情報端末起動信号を送出し、試験装置13では
起動信号検出回路31が情報端末起動信号を検出して制
御部28に通知する。なお、制御部28は上記極性反転
検出通知から情報端末起動信号受信通知までの時間
(0.1秒)を監視しており、これを試験評価の対象と
する。以下も同様である。
【0042】ステップS5では試験装置13が上記情報
受信端末起動信号の受信から所定時間の経過後にフック
オン/オフ回路30にフックオフを指示し、一次応答信
号として直流ループを形成する。なお、交換機10の制
御部15は上記極性反転送出から一次応答信号受信まで
の時間(最大6秒)を監視しており、これを試験装置1
3の評価の対象とできる。以下も同様である。
【0043】ステップS6では加入者情報送出装置14
から所定のFSK情報データを送出し、該データは加入
者回路121でFSK信号に変換され、試験装置13に
入力される。NTTスペックのFSK信号は以下の如く
規定されている。
【0044】伝送速度:1200baud 特性周波数:1700Hz±10Hz 論理1(マーク):1300Hz±20Hz 論理0(スペース):2100Hz±20Hz 送出レベル:−14dBmから−32dBm パリティビット:偶数パリティ また図5−図7はNTTスペックを説明する図(1)−
(3)で、図5はFSK信号による情報データのフォー
マット、図6は図5で示した各制御信号のビット表記及
び信号の内容説明、図7は情報データの送出形式を夫々
示している。
【0045】試験装置13では、このFSK信号をコー
デック26でPCM(FSK)データに変換すると共
に、デジタル信号受信・解析部25bでは受信信号の特
性(信号レベル,伝送速度,周波数等)や受信情報デー
タの内容を解析し、各種試験項目についての評価を行
う。そして、受信完了と共にこのオンフック・トランス
ミッション機能が正常か否かの判定結果を生成し、制御
部28に通知する。ステップS7では試験装置13がフ
ックオン/オフ回路30にフックオンを指示し、受信完
了信号として直流ループを断にする。
【0046】ステップS8では交換機10から呼出信号
を送出し、試験装置13では呼出信号検出回路32が呼
出信号を検出して制御部28に通知する。ステップS9
では試験装置13がフックオン/オフ回路30にフック
オフを指示し、二次応答信号として直流ループを形成す
る。ステップS10では交換機10が極性復極を行い、
試験装置13では給電極性検出回路29が極性復極(ノ
ーマル)を検出して制御部28に通知する。そして、ス
テップS11では交換機10と試験装置13の間で通話
状態となる。以上の処理により情報通知系サービス機能
の正常性有無を確認できるので、試験を終了させる。ス
テップS12では試験装置13がフックオン/オフ回路
30にオンフックを指示し、直流ループを断にする。
【0047】なお、上記ステップS11で通話状態とな
った時に、音声データの送受が正常に行えるか否かの確
認を行ってから、試験を終了させることも可能である。
通話を確認する方法としては、通話パスが接続された対
向側(例えば不図示の音声信号トランク)から試験装置
13に所定の音声信号(試験用トーン信号等)を送り、
これが試験装置13で正常に受信できること、逆に試験
装置13から送出する試験用トーン信号等が対向側で正
常に受信できること等、を確認すれば良い。
【0048】図8はBellcoreスペックによる情報通知系
サービス試験のシーケンス図で、図2の試験装置13が
Bellcoreスペックの情報受信端末(オンフック・トラン
スミッション仕様)を擬似する場合を示している。また
図9,図10はBellcoreスペックを説明する図(1),
(2)で、図9(A)はBellcoreスペックによるオンフ
ック・トランスミッションの仕様、図9(B)は同じく
オフフック・トランスミッションの仕様、図10(A)
はFSK信号による情報データのフォーマット(シング
ルデータ・メッセージフォーマット)、そして、図10
(B)は情報データの送出形式を夫々示している。な
お、Bellcoreスペックではマルチデータ・メッセージフ
ォーマットも定義されているが、データフォーマットが
異なるだけであり、その試験は試験装置13の処理プロ
グラムで容易に対処できる。
【0049】図9(A)において、Bellcoreスペックの
オンフック・トランスミッション仕様では、最初のリン
ギングと2回目のリンギングとの間の休止期間にFSK
データが転送される。
【0050】図8において、ステップS21では交換機
10が上記図2に示す様な被試験ルートの接続を行う。
一方、試験装置13の側では予め又は後述の試験開始指
示と共に交換機10から送られる局データや指示等によ
りこの試験がBellcoreスペックについて行われることを
認識し、これにより制御部28は2線/4線変換回路2
7の終端(交流)インピーダンスをBellcoreスペック用
に切り替える。また試験用引込線22をオンフック(直
流ループ断)状態にする。
【0051】ステップS22では交換機10より信号線
19を介して試験装置13に試験開始を指示する。ステ
ップS23では交換機10が最初の呼出信号(1st. Ring
ing)を送出し、試験装置13では呼出信号検出回路32
が呼出信号を検出し、制御部28に通知する。ステップ
S24では交換機10から音声帯域信号(FSK信号)
により情報データを送信する。Bellcoreスペックによる
FSK信号は以下の様に規定されている。
【0052】伝送速度:1200±12baud 特性周波数:1700Hz 論理1(マーク):1200Hz±10% 論理0(スペース):2200Hz±10% 伝送レベル:−13.5±1dBm 試験装置13では、このFSK信号をコーデック26で
PCM(FSK)データに変換すると共に、デジタル信
号受信・解析部25bでは受信信号の特性(信号レベ
ル,伝送速度,周波数等)や受信情報データの内容を解
析し、各種試験項目についての評価を行う。そして、受
信完了と共にこのオンフック・トランスミッション機能
が正常か否かの判定結果を生成し、制御部28に通知す
る。
【0053】ステップS25では交換機10が2回目の
呼出信号(2nd. Ringing)を送出する。試験装置13では
呼出信号検出回路32が呼出信号を検出し、制御部28
に通知する。以上で情報通知機能の正常性は確認できる
ので、試験を終了させてよい。図示しないが、試験を終
了させるには、例えば試験装置13が一旦オフフックし
た後、時間を少しおいてオンフックすればよい。なお、
オフフックすると通話可能状態となるので、上記NTT
スペックにおける試験と同様に、通話状態で音声データ
の送受信が正常に行えるか否かの確認を行ってから、試
験を終了させることが可能である。
【0054】ところで、Bellcoreスペックでは図9
(B)に示す如くオフフック・トランスミッション仕様
も規定されている。その試験シーケンス図を具体的には
示さないが、その制御の概要を図9(B)を参照して説
明する。オフフック・トランスミッションでは通話中に
FSK信号を伝送するため、一旦形成した通話パスを切
断する。次いで交換機10のCLI14から加入者呼出
信号SASと、宅内加入者情報表示装置の呼出信号CA
Sとを送出し、これに対して試験装置13が確認応答信
号ACKを返送する。次いで交換機10のCLI14か
らFSK信号で情報データが転送され、その後に通話パ
スが復旧される。なお、図3において、この試験装置1
3が上記オフフック・トランスミッションを擬似する場
合は、音声帯域データ処理部25に信号SAS,CAS
の受信機能と、信号ACKの送信機能とを備え、制御部
28に対応する処理ソフトウェアを設ければ良い。
【0055】図11はETSIスペックによる情報通知
系サービス試験のシーケンス図で、図2の試験装置13
がETSIスペックの情報受信端末(オフフック・デー
タトランスミッション仕様)を擬似する場合を示してい
る。また図12はETSIスペックを説明する図で、図
12(A)はETSIスペックによるオフフック・デー
タトランスミッションの仕様、図12(B)はFSK信
号による情報データのフォーマット、そして、図12
(C)は図12(B)の「MESSAGE TYPE」
以降の情報データの送出形式を夫々示している。
【0056】図11において、ステップS31では被試
験ルートの接続を行う。即ち、図2に示す如く、被試験
加入者回路121の加入者線側を試験用引込線221に引
き込み、これを試験装置13に接続する。一方、試験装
置13の側では予め又は後述の試験開始指示と共に交換
機10から送られる局データや指示等によりこの試験が
ETSIスペックのオフフック・トランスミッション仕
様について行われることを認識し、これにより制御部2
8は2線/4線変換回路27の終端(交流)インピーダ
ンスをETSIスペック用に切り替える。また試験用引
込線22をオンフック(直流ループ断)状態にする。
【0057】ステップS32では交換機10より信号線
19を介して試験装置13に試験開始を指示する。ステ
ップS33では、被試験加入者回路121に通話パスを
設定すべく、例えば保守用電話機51nから被試験加入
者端末501宛に発呼する。但し、この呼は試験用引込
線221を介して現に接続する試験装置13に着信され
ることになる。即ち、ステップS34では交換機10か
ら試験装置13に対して呼出信号が送出され、試験装置
13では呼出信号検出回路32が呼出信号を検出し、制
御部28に通知する。ステップS35では制御部28が
フックオン/オフ回路30にオフフックを指示し、直流
ループを形成する。ステップS36では交換機10は直
流ループの形成を検出したことにより発呼した保守用電
話機50nと試験装置13との間の音声パスを設定し、
通話状態とする。
【0058】これ以降は、交換機10から図12(A)
のシーケンスに従って実質的なオフフック・トランスミ
ッションの試験が開始される。即ち、ステップS37で
は交換機10が音声パスを切断する。ステップS38で
は被試験加入者回路121にCLI14を接続して音声
帯域信号TAS(DT−AS)を送出する。ETSIス
ペックによる信号TASは以下の様に規定されている。
【0059】 周波数:2130Hz及び2750Hz±0.5% レベル:−15dBm/tone±2dB(2周波のパ
ワー差2dB内) 持続時間:80ms±5ms 試験装置13では音声帯域データ処理部25で信号DT
−ASを受信・解析する。ステップS39では試験装置
13が信号TAS(DT−AS)を受信したことにより
応答信号TE−ACKとしてDTMF(Dual Tone Multi
-frequency) による信号D(941Hz+1633H
z)を送出する。この信号はデジタル信号生成・送出部
25aで生成され、アナログ信号化して送出される。
【0060】ステップS40では交換機10からFSK
信号による情報データを送信する。ETSIスペックに
よるFSK信号は以下の様に規定されている。
【0061】伝送速度:1200baud 論理1(マーク):1300Hz 論理0(スペース):2100Hz 送出レベル:−13.5dBm±1.5dB 試験装置13では、このFSK信号をコーデック26で
PCM(FSK)データに変換すると共に、デジタル信
号受信・解析部25bでは受信信号の特性(信号レベ
ル,伝送速度,周波数等)や受信情報データの内容を解
析し、各種試験項目についての評価を行う。そして、受
信完了と共にこのオフフック・トランスミッション機能
が正常か否かの判定結果を生成し、制御部28に通知す
る。
【0062】ステップS41では交換機10は通話パス
を復旧させて通話可能状態となる。以上で情報通知の正
常性は確認できるので、試験を終了させる。ステップS
42では試験装置13(又は保守用電話機50n)をオ
ンフックし、これに伴い交換機10は呼を切断する。な
お、上記ステップS36,S41で通話状態となった時
に、上記NTTスペックで述べたと同様にして、音声信
号による通話可能か否かの確認を行うことが可能であ
る。
【0063】図13は第2の実施の形態による情報通知
系サービス試験方式の構成を示す図で、上記よりも簡単
な構成の試験装置13により各スペックに従う被試験加
入者回路12のオンフック・トランスミッション機能
(主に情報データ転送機能)を効率良く試験可能な場合
を示している。
【0064】図において、12は加入者回路(SL
C)、12aはテストアクセスリレー、12bは加入者
回路本体、13は第2の実施の形態による試験装置、2
5は音声帯域データ処理部、25aはデジタル信号生成
・送出部、25bはデジタル信号受信・解析部、28は
制御部、30はフックオン・オフ回路、34はデジタル
インタフェース(DIF)、Rは試験用引込線22に接
続する高抵抗(開放を含む)からなる終端器である。そ
の他の構成については上記図2で述べたものと同様で良
い。
【0065】この試験装置13は、主に情報データ転送
機能の試験を目的としており、それ以外の通信プロトコ
ルに関する構成は省略されている。従って、簡単な構成
により、廉価に提供できる。また、制御部28や音声帯
域データ処理部25は、上記第1の実施の形態で述べた
と同様に、CPU,DSP,FPGA等のプログラマブ
ルデバイスにより構成され、制御ソフトウェアの切替え
やダウンロード等により複数スペックの試験を効率よく
カバーできる。
【0066】なお、交換機10には加入者情報送出装置
(CLI)14が図示されていないが、加入者に情報通
知系サービスを提供する手段として当然に設けられる。
但し、この情報通知系サービス試験ではCLI14を使
用しないため、図を省略している。
【0067】図14は第2の実施の形態による情報通知
系サービス試験のシーケンス図である。ステップS41
では交換機10が被試験ルートの接続を行う。即ち、図
13に示す如く、まず被試験加入者回路121と試験装
置13との間の通話パス(PCM音声データ通話路)2
0a,20bを接続する。また被試験加入者回路12 1
の試験用引込線221を試験装置13の2線ライン(加
入者線に相当)に接続する。なお、試験開始前の試験装
置13はこの試験用引込線221をオフフック状態にバ
イアスしている。
【0068】次に交換機10は被試験加入者回路121
のテストアクセスリレー12aを付勢する。これにより
加入者回路本体12bの2線側はオフフック状態にバイ
アスされ、かつ該2線22aは試験用引込線221を介
して試験装置13の終端器(開放を含む)Rに接続され
る。一方、加入者線211の側の2線22bは、図示し
ないが、必要なら通常(ノーマル給電等)にバイアスさ
れる。なお、試験用引込線22aを加入者回路121
で終端器Rにより終端する様に構成しても良い。この場
合は、上記試験用引込線221の接続制御及びそのネッ
トワークスイッチ11に係る構成部分を省略できる。
【0069】ステップS42ではでは交換機10より信
号線19を介して試験装置13に試験開始を指示する。
ステップS43では試験装置13のデジタル信号生成・
送出部25aから所定のデジタル試験信号(例えばFS
K信号対応のPCMデータ)を送出する。このデジタル
試験信号は通話パス20aを介して加入者回路121
本体12bに送られ、ここでアナログ信号(FSK信
号)に変換され、試験用引込線22aの側に出力される
が、試験装置13における高抵抗終端器Rの存在により
ここでほぼ全反射され、加入者回路本体12bの側へ折
り返される。更にこの折り返されたアナログ信号(FS
K信号)は加入者回路本体12bで再度デジタル試験信
号(PCMデータ)に変換され、通話パス20bを介し
て試験装置13のデジタル信号受信・解析部25bに送
られる。
【0070】ステップS44ではデジタル信号受信・解
析部25bがこのPCMデータを受信・解析し、各種試
験項目についての評価を行う。評価は、受信データが送
信データと同一であることや、各受信データの信号値レ
ベルが所要の範囲内にあること等を確認する。そして、
受信完了と共に判定結果等を制御部28に通知する。ス
テップS45では制御部28が判定結果を信号線19を
介して交換機10に通知する。なお、試験装置13はデ
ィジタル試験信号として上記FSK信号の代わりにDT
MF信号等を使用しても良い。好ましくは、交換機シス
テムで採用する所要規格(信号種,フォーマット等)の
デジタル試験信号を使用する。
【0071】図15は第3の実施の形態による情報通知
系サービス試験方式の構成を示す図で、上記の様な専用
の試験装置13を設けることなく、任意加入者の情報受
信端末(電話機)を使用することで、情報通知系サービ
ス機能の試験を行える場合を示している。
【0072】図において、23は加入者からのPB信号
によるダイヤル番号を認識し、制御部15に通知するP
BRトランク、24は加入者からのダイヤルパルス信号
によるダイヤル番号を認識し、制御部15に通知するL
RPC(Line/Resister Signal and Path Controller)ト
ランクである。これらは交換機10が通常備えるサービ
ストランクである。
【0073】一方、この例の制御部15は、例えば加入
者の情報受信端末501からの発呼時にダイヤルされた
番号を翻訳すると共に、該翻訳された番号が本情報通知
系サービス試験用の特番であった場合には、その加入者
線番号の情報から発信元加入者501の電話番号を捕捉
すると共に、該発信元端末501がオンフックされるの
を待って、この端末501に加入者情報送出装置(CL
I)14を接続し、前記捕捉した自電話番号の情報通知
を行う。この自電話番号は加入者の情報受信端末501
に表示される。
【0074】なお、上記情報通知を行う方式は、その局
で提供している方式(スペック)に従うものであり、従
って、オフフック状態で通知が行なわれる場合は、上記
オンフックを待たずに、オフフック状態で情報通知が行
なわれる。
【0075】本第3の実施の形態によれば、所要(出荷
先)スペックの交換機10及び情報受信端末50を使用
することで、所要スペックの情報通知系サービス機能を
簡単な操作で試験できる。また交換機システムの稼働時
に、保守者が被試験加入者宅に居た場合は、その場で即
時に試験可能であり、便利である。また、加入者自身が
自己の端末50を使用することで自端末50を含む情報
通知サービス系の正常性確認も行える。
【0076】更にまた、保守上、加入者電話50から自
己の電話番号を知れることは非常に便利である。例を示
すと、一般に局側と加入者線の接続はMDF(Main Dist
ribution Frame) 上のジャンパ線接続で行われる。この
ジャンパ接続工事は手作業で行われることが多く、多数
の加入者接続を行うのは非常に手間と労力を要する作業
であり、誤接続の可能性がある。この作業過程で本試験
を行うと、加入者線毎に電話番号を知ることができるの
で、正しい位置に加入者線が収容されているか、正しい
接続が行われているかを容易に確認できる。この時、使
用するのは情報受信端末50だけであり、しかも非常に
簡単な操作で試験可能である。また、加入者線が多数束
ねられたケーブルが切断されるような事故があった場合
でも、情報受信端末50を接続してその電話番号を調
べ、加入者線を切り分けられる。
【0077】図16は第4の実施の形態による情報通知
系サービス試験方式の構成を示す図で、試験用に設けた
通常の情報受信端末50を使用して局側(各加入者回路
等)の正常性確認試験を能率良く行える場合を示してい
る。
【0078】ここでは、上記図2の試験装置13に代え
て、通常の情報受信端末50が試験用に設けられる。一
方、この交換機100は、保守コンソール60からの指
示に従い、任意被試験加入者回路121から引き込んだ
試験用引込線221を試験用の情報受信端末50に直接
接続可能となっている。
【0079】この状態で、例えば保守用にアサインした
通常の電話機50nから被試験加入者501宛に発呼する
と、交換機10が備える通常(所要スペック)の情報通
知系サービス機能が働くことにより、被試験加入者回路
121に接続された情報受信端末501(実際は試験用の
情報受信端末50)に対して発呼元50nに係る電話番
号等の情報通知が行われ、端末50に発呼元電話番号等
が表示される。また、表示を確認後は電話機50をオフ
フックして保守用電話機50nとの通話確認も実施可能
である。試験終了後は、保守コンソール60から試験終
了を指示し、試験前の接続へと戻す。
【0080】以下、上記同様にして被試験加入者回路1
2以降を含む各情報通知系サービスを夫々に試験可能
であり、最終的には、加入者回路12nからの試験用引
込線22nを試験用電話機50に接続し、かつ他の適当
な電話機501から発呼して、被試験加入者回路12n
含む情報通知系サービスを試験可能である。従って、あ
る加入者501から情報通知が正常に得られないと言う
様なクレームがあった場合には、その加入者回路121
に対し、本来の情報受信端末501に代えて、試験用の
情報受信端末50を接続して試験を行い、問題が局側に
あるのか、又は加入者の情報受信端末501の側にある
のかを容易に切り分けられる。
【0081】なお、本第4の実施の形態による交換機1
0に上記第3の実施の形態で述べた自電番通知サービス
機能を備えることが可能であり、こうすれば、加入者端
末501から行う全経路の試験(自電番表示試験)と、
局側における加入者回路121までの試験とを個別に行
え、障害箇所が加入者側と局側のどちらにあるかを容易
に切り分け可能である。
【0082】次に前述した、NTTスペック、Belocore
スペック、ETSIスペックのFSK信号についての復
調方法の実施例について説明する。先ず最初に、NTT
スペックのFSK信号の復調方法について説明する。
【0083】FSK復調に関する従来技術は、発明の名
称「FSK復調装置及びFSK復調方法」の特公開平9
−233135号公報や、発明の名称「FSK復調装置
及びFSK復調方法」の特公開平9−233137号公
報に開示されている。これらの従来技術においては、F
SK信号を復調する際に、FSK信号のサンプリングを
行い、サンプリング点の値に基づいてゼロクロス点間の
時間を算出する手段を備える。そして、このゼロクロス
点間の時間を算出する手段により、FSK信号の周波数
を判定し、低いサンプリング周波数を用いて、FSK信
号中のマーク及び、スペースを正確に判定し、かつ、歪
も低減できるFSK復調装置を提供する。
【0084】しかし、FSK信号によるデータ伝送で
は、マークとスペースでデータビットの0と1を表す。
ここで、このマークとスペースの間の変化が、FSK信
号のゼロクロス点と一致している場合には、FSK信号
のゼロクロス点間の間隔は、マークに対応する周波数又
は、スペースに対応する周波数と一致する。しかし、F
SK信号のゼロクロス点の間に、マークからスペース又
は、スペースからマークへの変化があった場合には、F
SK信号のゼロクロス点間の間隔は、マークに対応する
周波数又は、スペースに対応する周波数と一致しない。
【0085】ここで、例えば、前記従来技術において示
されている、中心周波数が1500Hz、マーク周波数
が1530Hz、スペース周波数が1470HzのFS
K信号の場合について説明する。
【0086】図17は、前記従来技術において示されて
いるFSK信号を説明する図である。図17(A)は、
周波数が1530Hzのマークを示し、そのゼロクス点
の間隔は326.8μsである。図17(B)は、周波
数が1470Hzのスペースを示し、そのゼロクス点の
間隔は340.14μsである。また、図17(C)
は、マークを示すFSK信号の4分の1周期のところ
で、伝送されるデータがマークからスペースに変化した
場合を示す。この場合には、マークを示す最後のゼロク
ロス点とスペースを示す最後のゼロクロス点の間の間隔
は、333.47μsとなる。この間隔を、中心周波数
1500Hzの信号のゼロクロス点間の間隔333.3
3μsと比較してマークとスペースを判断すると、実際
には、マークからスペースへのビットの変化点を含んだ
境界区間であるにも関わらず、スペースと判定されるこ
ととなる。
【0087】実際のFSK復調においては、データの各
ビットが0であるか1であるかを判断するには、FSK
信号のマークとスペースの変化点に対応するビットの変
化点及び、各ビット位置を用いて判断する必要がある。
しかし、従来技術においては、ビットの変化点及び、ビ
ット位置が考慮されていなかった。
【0088】そこで、本実施例においては、ゼロクロス
点間の時間を観測することにより、ビットの変化点及
び、ビット位置を求め、これにより簡単で正確なFSK
信号の復調方法を提供する。
【0089】図18及び、図19は本実施例のFSK復
調器1801及び、FSK復調器1901の概要を示
す。特に、図18は、ディジタル化されたFSK信号の
復調を行う場合を示し、図19はディジタル化されたF
SK信号及び、アナログのFSK信号の復調を行う場合
を示す。図18に示すFSK復調器1801は、ディジ
タル信号受信解析手段1802を有する。ディジタル信
号受信解析手段1802は、ゼロクロス点計算手段18
10、ゼロクロス点間時間計算手段1811、マーク/
スペース変化位置計算手段1812、各ビット位置計算
手段1813、及び、各ビット判定手段1814を有す
る。
【0090】図19は、図18のFSK復調器1801
に対してアナログFSK信号をディジタル信号に変換す
るA/D変換手段1905及び、切換スイッチ1906
を設けたものであり、FSK復調器1901内のディジ
タル信号受信解析手段1802は、図18に示すディジ
タル信号受信解析手段1802はと同一である。入力F
SK信号がアナログ信号の場合には、A/D変換手段1
905によりディジタルFSK信号に変換された後に、
切換スイッチ1906を介してディジタル信号受信解析
手段1802に入力され、一方、入力FSK信号がディ
ジタル信号の場合には、切換スイッチ1906を介して
ディジタルFSK信号がディジタル信号受信解析手段1
802に入力される。
【0091】次に、図19に示すFSK復調器1901
を用いて、前述したNTTスペックのFSK信号を復調
する場合の実施例について説明する。以下の説明におい
ては、 ・伝送速度:1200baud(bps) ・特性周波数の中心値:1700Hz ・マーク周波数の中心値:1300Hz ・スペース周波数の中心値:2100Hz ・サンプリング周期Tでディジタル化されたFSK信号
は、直流成分を含まない。 ・サンプリング周期T:125μs ・ディジタル信号受信解析手段1802に入力されるデ
ィジタル信号は、μ−255PCMの8ビットデータで
ある。ただし、以下の説明では、ディジタル信号の大き
さは、μ−255PCMの8ビットデータを復号した整
数値で表す。この値は最大値が8159である。この復
号は、ディジタル信号受信解析手段1802で最初に行
われているものとする。
【0092】ディジタル信号受信解析手段1802は、
以下の順序で処理を行う。
【0093】(1)ゼロクロス点計算 先ず最初に図20及び、図21を用いて、ゼロクロス点
計算手段1810の動作について説明する。この処理
は、入力ディジタル信号からゼロクロス点の時間的な位
置を計算する。図20(A)は、入力されるアナログの
FSK信号を示す。また、図20(B)は、図19のA
/D変換手段1905で、このアナログのFSK信号を
サンプリング周期Tでサンプリングしたディジタル信号
を示す。図20(B)に示すように、隣接した2つのサ
ンプリングしたディジタル信号の極性が、正から負又
は、負から正へ変化する場合には、その間にゼロクロス
点が存在する。図20(C)は、隣接した2つのサンプ
リングしたディジタル信号の極性が変化する箇所を示
し、点P1,P2,P3,P4がゼロクロス点である。
これらのゼロクロス点P1,P2,P3,P4は、直線
近似によりもとめることができる。即ち、ゼロクロス点
をはさんだ2つのディジタル信号を直線で結び、その値
がゼロとなる時刻を計算することにより求める。図21
は、図20(C)における、点P1とP2の位置を求め
る場合の例を示す。時刻t1、t2、t4、t5におけ
るサンプリングされたディジタル信号の値がそれぞれ、
−326,225,361、−183であるとすると、
P1は時刻t1より0.59T離れた点として、またP
2は時刻t4より0.66T離れた点として求めること
ができる。ここで、Tはサンプリング周期を示す。一般
的には、時刻tmでのサンプル値mと、時刻tnでのサ
ンプル値nとの間にゼロクロス点が存在するとすると、
ゼロクロス点は時刻tmから、|m|×T÷|m−n|
の時刻に存在する。なお、入力ディジタル信号がゼロで
あった場合には、その時点がゼロクロス点である。
【0094】(2)ゼロクロス点間時間計算 次に、ゼロクロス点間時間計算手段1811の動作につ
いて説明する。ゼロクロス点間時間計算は、隣接するゼ
ロクロス点間の時間を算出する。図21に示す場合に
は、時刻P1とP2の間の時間が隣接するゼロクロス点
間の時間に対応し、3.07Tである。この隣接するゼ
ロクロス点間の時間は、FSK信号のゼロクロス点間の
時間を表し、基本的にはFSK信号の半波長の時間に対
応する。
【0095】(3)マーク/スペース変化位置計算 次に、マーク/スペース変化位置計算手段1812の動
作について図22を用いて説明する。マーク/スペース
変化位置計算手段1812は、ゼロクロス点間の時間を
観測することにより、マークからスペース及び、スペー
スからマークへの変化位置を算出する。
【0096】本実施例のNTTスペックの場合には、デ
ータフォーマット、制御記号等、及び、情報送出形式
は、前述の図5、図6及び、図7に記載されている通り
である。図7(A)に示されているように、最初のスタ
ートビットの前はマークビットである。また、8ビット
のデータビットの前後にはスタートビットとストップビ
ットが存在する。ストップビットはマーク(論理1)で
あるので、ずべての8ビットのデータについて、スター
トビットの前にはマーク(論理1)が存在する。スター
トビットはスペース(論理0)であるので、スタートビ
ットの位置を検出するには、マークからスペースへの変
化位置を検出する必要がある。
【0097】NTTスペックの場合には、マーク(論理
1)は1300Hzであり、またスペース(論理0)は
2100Hzである。従って、マーク及び、スペースの
それぞれのゼロクロス点間の時間は3.08T(38
4.6μs)及び、1.90T(238.1μs)であ
る。これに、検出時のマージンを10%程度考慮して、
ゼロクロス点間の時間が2.77Tから3.38Tの間
にある場合をマーク、ゼロクロス点間の時間が1.71
Tから2.10Tの間にある場合をスペースとして判断
する。
【0098】図22は、FSK信号がマークからスペー
スへ変化した時点に対するゼロクロス点間の時間(半波
長)の変化を示す。図22(A)は、マーク(1300
Hz)の半波長の時点でスペース(2100Hz)へ変
化した場合を示し、図22(B)は、マークの8分の3
波長の時点でスペースへ変化した場合を示し、図22
(C)は、マークの4分の1波長の時点でスペースへ変
化した場合を示し、図22(D)は、マークの8分の1
波長の時点でスペースへ変化した場合を示す。また、図
22(A)は、ゼロクロス点で変化が起きた場合に対応
する。それぞれの場合の隣接するのゼロクロス点間の時
間は、図22に示すように、3.08T,2.78T,
2.49T及び、2.20Tである。このように、マー
クからスペースへの変化の位置によって、ゼロクロス点
間の時間は変化し、その値は、マークの半波長値とスペ
ースの半波長値の間の値をとる。
【0099】マークからスペースへの変化位置は、ゼロ
クロス点間の時間から算出することができる。変化位置
がゼロクロス点間に存在する場合には、そのゼロクロス
点間の時間を、サンプリング周期T=125μsを単位
としてrとすると、変化位置の直前のゼロクロス点から
その変化位置までの、サンプリング周期T=125μs
を単位とした時間wは、w=(2.625×r)−5で
与えられる。
【0100】従って、ゼロクロス点間の時間rを観測し
ていれば、そのゼロクロス点間のどの時点でマークから
スペースへ変化したかを正確に検出できる。これにより
上述のスタートビットの始まる位置を正確に検出するこ
とができる。
【0101】マーク/スペース変化位置の計算の手順は
次の通りである。
【0102】(a)FSK信号の受信を開始した後に、
一定レベル以上の信号入力を確認し、そして、上述の
(1)に示したゼロクロス点計算及び、(2)に示した
ゼロクロス点間時間計算を行う。FSK信号入力がない
場合には、上述の(1)及び(2)の処理は行わない。
【0103】(b)次に、ゼロクロス点間の時間から、
マーク信号が入力されたことを確認する。ゼロクロス点
間の時間が上述のように2.77Tから3.38Tの間
の値であるときにマークと判定する。
【0104】(c)一旦マーク信号の入力を確認した後
には、マーク信号が継続して入力されていることを確認
する。そして、ゼロクロス点間の時間が2.10Tから
2.77Tの間の値となった時に、そのゼロクロス点間
にマーク/スペースの変化位置があると判断し、上述の
式に従って変化位置を計算する。
【0105】なお、ゼロクロス点間の時間が1.71T
から2.10Tの間の値となった時には、ゼロクロス点
間を境にマークからスペースへ変化したと判断する。こ
の場合には、ゼロクロス点が、マークからスペースへの
変化位置であるので、上述の変化位置の計算は行う必要
がない。
【0106】以上により、マークからスペースへの変化
位置を求めることができる。図23は、マークからスペ
ースへの変化位置とデータビットの関係を、FSK信号
の時間軸を拡大して示した図である。図23にいて、A
で示す位置は、マークからスペースへの変化位置であ
る。
【0107】(4)各ビット位置計算 次にマークからスペースへの変化位置に基づいた各ビッ
ト位置の計算手段1813の動作について説明する。上
述の(3)により求めるたマークからスペースへの変化
位置は、スタートビットが開始する位置であるので、こ
の位置に基づいて、各ビット位置の計算手段1813
は、後続する8ビットのデータの位置を正確に判定する
ことができる。本実施例においては、伝送速度は120
0bpsであるので、データビットの1ビットの時間は
6.67T(833.33μs)である。図24は、ス
トップビットとスタートビットの境界位置をAとしたと
きの、各データビットの位置を示す。図24に示すよう
に、スタートビットの開始位置Aを基準として、各ビッ
トの境界位置が正確にわかるので、各ビットの位置を正
確に認識することができる。
【0108】(5)各ビット判定 次に、各ビットの判定手段1814の動作について説明
する。各ビットの判定手段1814は、(4)において
認識した各データビット位置をもとに、各ビットの判定
を行い各ビットを復調する。各ビットの復調は、得られ
たビット位置において、FSK信号がマークかスペース
かを判断することにより行うことができる。マークかス
ペースかの判定は、上述したのと同様に、ゼロクロス点
間の時間を算出して判断することにより行うことができ
る。
【0109】ここで、、ストップビットとスタートビッ
トの境界位置Aはゼロクロス点間の時間から計算で求め
たものであるので、実際の伝送速度や、マーク及び、ス
ペース周波数の変動等の影響を受ける。従って、(4)
で算出したビット位置は誤差を含むものとして扱い、誤
差が含まれる可能性のあるビット境界位置での判定を避
け、図24に示すR1からR8及び、RSの各区間で、
各ビットを判定することが望ましい。ビット境界に1T
のマージンを設けた場合の各範囲の例は以下のようであ
る。 R1: 7.67T〜12.33T R2:14.33T〜19.00T R3:21.00T〜25.67T R4:27.67T〜32.33T R5:34.33T〜39.00T R6:41.00T〜45.67T R7:47.66T〜52.33T R8:54.33T〜59.00T RS:61.00T〜 また、図24において示すB点は、次のスタートビット
の開始する位置Aを算出するために、上述した(3)マ
ーク/スペース変化位置計算の(b)の処理から繰返す
ための開始点を示す。これらの処理を繰り返すことによ
り、FSK信号の復調を簡単に且つ正確に行うことがで
きる。以上説明したように、ビットの変化点及び、各ビ
ット位置を求めることにより、簡単で正確なFSK信号
の復調方法を提供することができる。
【0110】以上の実施例では、NTTスペックのFS
K信号の復調について説明した。しかし、上述のディジ
タル信号受信解析手段は、前述したBellcoreスペック、
ETSIスペックのFSK信号の復調も可能である。
【0111】Bellcoreスペック、ETSIスペックのF
SK信号の伝送速度は、NTTスペックと同様に120
0bpsであり、かつ、8ビットデータの前後にはスタ
ートビット(スペース)とストップビット(マーク)が
NTTスペックと同様に付加されてる。更に最初のスタ
ートビットの前は、NTTスペックと同様にマーク信号
(ビット)であり、更に、NTTスペックとETSIス
ペックでは、マークとスペースの周波数も一致してい
る。従って、ETSIスペックは、NTTスペックと全
じ方法でFSK信号の復調が可能である。Bellcoreスペ
ックに関しては、マークの周波数が1200Hz、スペ
ースの周波数が2200Hzというように、NTTスペ
ックとは異なっている。しかし、違いは、ゼロクロス点
間の時間(半波長)が異なるためにビット判定値がかわ
ることとと、マーク/スペース変化位置計算方法におい
て、wの計算式が異なるのみである。また、マークから
スペースへの変化位置からの各ビット位置はNTTスペ
ックと同じである。従って、全体の処理手順及び、アル
ゴリズムは、前述のNTTスペックの実施例と同一であ
る。ビット判定値や、計算式を、各スペックに合わせて
変更するのは、プログラマブルデバイスによって簡単に
行うことができる。特に、DSP(ディジタル信号プロ
セッサ)や、FPGA(フィールドプログラマブルゲー
トアレイ)等により、ディジタル信号受信解析部を構成
すれば、全てのスペックに簡単に対応することができ
る。
【0112】次に、本発明のFSK信号についての復調
方法を、情報通知系サービス試験装置に適用した実施例
について説明する。図25は、情報通知系サービス試験
装置の構成を示し、図1と同一番号を付した構成要素
は、同一の構成要素を示す。本実施例は、情報通知系サ
ービス試験装置内にディジタル信号受信解析手段180
2を設けた実施例である。
【0113】試験においては、先ず、加入者情報送出装
置(CLI)14より、FSKディジタル信号(PCM
信号)を送出する。加入者情報送出装置(CLI)14
より送出されたFSKディジタル信号(PCM信号)
は、ネットワークスイッチ10内の経路を経由して、試
験装置13へ入力される。試験装置13内では、ディジ
タル信号受信解析手段1802により、FSK信号が受
信され復調される。加入者情報送出装置(CLI)14
より送出されたFSK信号の示すデータと、試験装置で
受信され、且つ復調されたデータは、インターフェース
CIF2502及び、インターフェースDIF2503
を介して、パーソナルコンピュータ2501に送られ、
ここで、両データが一致したときには、加入者情報送出
装置(CLI)14のFSK送出機能は正常であると判
断することができる。
【0114】また、上記本発明に好適なる複数の実施の
形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で各部
の構成、制御、及びこれらの組合せの様々な変更が行え
ることは言うまでも無い。
【0115】(付記1) 所要スペックに従う情報通知
系サービスを提供可能な交換機システムの情報通知系サ
ービス試験方式において、所要スペックを含む複数スペ
ックの情報受信端末を擬似可能な試験装置と、任意加入
者回路の加入者側2線を試験側に引き込んで試験装置に
接続可能な交換機とを備え、交換機と試験装置との間で
所要スペックに従う情報通知系サービスの試験を行うこ
とを特徴とする情報通知系サービス試験方式。
【0116】(付記2) 所要スペックに従う情報通知
系サービスを提供可能な交換機システムの試験装置にお
いて、任意加入者回路からの試験用引込線に接続して複
数スペックに従う制御信号及び音声帯域信号による情報
データを送受信可能な最小限のハードウェア手段と、ハ
ードウェア手段に対する制御スペックをソフトウェアに
より変更可能な制御部とを備え、任意スペックに従う情
報受信端末を擬似可能なことを特徴とする試験装置。
【0117】(付記3) 情報データを送受信可能なハ
ードウェア手段は、DSP又はFPGA等のプログラマ
ブルデバイスにより構成され、その動作スペックを制御
ソフトウェアの切り替え又はダウンロードにより変更可
能であることを特徴とする付記2に記載の試験装置。
【0118】(付記4) 制御部は交換機が備える局デ
ータ情報又は交換機から送られる試験モードの指示に基
づき自己の制御スペックを切り替えることを特徴とする
付記2に記載の試験装置。
【0119】(付記5) 所要スペックに従う情報通知
系サービスを提供可能な交換機システムの情報通知系サ
ービス試験方式において、加入者回路の試験用引込線に
接続して該引込線を開放を含む高抵抗等により終端する
終端手段と、交換機の通話路線に接続して音声帯域信号
に係る試験用データを送受信可能な試験装置と、任意被
試験加入者回路の通話路線側を試験装置に接続可能な交
換機とを備え、試験装置からの試験用送信データに対応
するアナログ信号を終端手段で折り返し、かつ該折り返
されたアナログ信号に対応する試験用データを試験装置
で受信・解析することを特徴とする情報通知系サービス
試験方式。
【0120】(付記6) 交換機は任意加入者回路の試
験用引込線側を試験装置に接続可能であると共に、終端
手段は試験装置内に設けられていることを特徴とする付
記5に記載の情報通知系サービス試験方式。
【0121】(付記7) 音声帯域信号に係る試験用デ
ータはFSK信号又はDTMF信号に対応するものであ
ることを特徴とする付記5に記載の情報通知系サービス
試験方式。
【0122】(付記8) 所要スペックに従う情報通知
系サービスを提供可能な交換機システムの情報通知系サ
ービス試験方式において、交換機は、任意加入者からの
発呼時にダイヤルされた番号を翻訳し、該翻訳された番
号が特定の番号である場合は、前記発信加入者の電話番
号を捕捉し、この加入者に対して加入者自身の電話番号
の情報通知を行うことを特徴とする情報通知系サービス
試験方式。
【0123】(付記9) 所要スペックに従う情報通知
系サービスを提供可能な交換機システムの情報通知系サ
ービス試験方式において、任意被試験加入者回路からの
試験用引込線を試験用に設けた通常の情報受信端末の加
入者線に接続可能な交換機を備え、任意加入者端末から
被試験加入者回路に接続する端末宛に発呼した際の発呼
者情報を試験用の情報受信端末に表示することを特徴と
する情報通知系サービス試験方式。
【0124】(付記10) 交換機は、任意加入者から
の発呼時にダイヤルされた番号を翻訳し、該翻訳された
番号が特定の番号である場合は、前記発信加入者の電話
番号を捕捉し、この加入者に対して加入者自身の電話番
号の情報通知を行うことを特徴とする付記9に記載の情
報通知系サービス試験方式。
【0125】(付記11) ゼロクロス点計算ステップ
と、ゼロクロス点間時間計算ステップと、マーク/スペ
ース変化位置計算ステップと、前記マーク/スペース変
化位置計算ステップにより計算されたマーク/スペース
変化位置に基づいて各ビット位置を画定する各ビット位
置計算ステップと、前記各ビット位置計算ステップによ
り画定されたビット位置に従って各ビットの判定を行う
各ビット判定ステップを有する、付記7記載のFSK信
号の復調方法。
【0126】(付記12) 前記各ビット位置計算ステ
ップは、ビット変化の前後の所定の範囲を除外した範囲
を前記各ビット位置として選択する付記13記載のFS
K信号の復調方法。
【0127】(付記13) ゼロクロス点計算手段と、
前記ゼロクロス点計算手段により計算した隣接するゼロ
クロス点間の時間を計算するゼロクロス点間時間計算手
段と、前記ゼロクロス点間時間計算手段の計算結果に基
づいてマークからスペース或はスペースからマークへの
変化位置を計算するマーク/スペース変化位置計算手段
と、前記マーク/スペース変化位置計算手段により計算
されたマーク/スペース変化位置に基づいて各ビット位
置を画定する各ビット位置計算手段と、前記各ビット位
置計算手段により画定されたビット位置に従って各ビッ
トの判定を行う各ビット判定手段を有する、付記7記載
のFSK信号の復調装置。
【0128】(付記14) 前記各ビット位置計算手段
は、ビット変化の前後の所定の範囲を除外した範囲を前
記各ビット位置として選択する付記13記載のFSK信
号の復調装置。
【0129】(付記15) 入力FSK信号がアナログ
信号の場合にはサンプリング周期Tによりアナログ/デ
ィジタル変換を行うA/D変換手段と、前記A/D変換
手段の出力と、入力ディジタルFSK信号の一方を選択
するを切換えスイッチを更に設け、アナログFSK信号
及び、ディジタルFSK信号のいずれのFSK信号も復
調できる付記13或は14記載の復調装置。
【0130】(付記16) 複数の使用のFSK信号に
対して動作可能なプログラマブルデバイスにより構成し
た付記13乃至15のうちいずれか一項記載のFSK信
号の復調回路を有する情報通知系サービス試験装置。
【0131】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、簡単な
構成により所要(出荷先)スペックの情報通知系サービ
ス機能を効率良く試験可能であり、情報通知系サービス
の安全な提供に寄与する所が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】第1の実施の形態による情報通知系サービス試
験方式の構成を示す図である。
【図3】第1の実施の形態による試験装置のブロック図
である。
【図4】NTTスペックによる情報通知系サービス試験
のシーケンス図である。
【図5】NTTスペックを説明する図(1)である。
【図6】NTTスペックを説明する図(2)である。
【図7】NTTスペックを説明する図(3)である。
【図8】Bellcoreスペックによる情報通知系サービス試
験のシーケンス図である。
【図9】Bellcoreスペックを説明する図(1)である。
【図10】Bellcoreスペックを説明する図(2)であ
る。
【図11】ETSIスペックによる情報通知系サービス
試験のシーケンス図である。
【図12】ETSIスペックを説明する図である。
【図13】第2の実施の形態による情報通知系サービス
試験方式の構成を示す図である。
【図14】第2の実施の形態による情報通知系サービス
試験のシーケンス図である。
【図15】第3の実施の形態による情報通知系サービス
試験方式の構成を示す図である。
【図16】第4の実施の形態による情報通知系サービス
試験方式の構成を示す図である。
【図17】従来技術において示されているFSK信号を
説明する図である。
【図18】FSK復調器の概要を示す図である。
【図19】FSK復調器の概要を示す図である。
【図20】ゼロクロス点計算手段の動作を示す図であ
る。
【図21】ゼロクロス点計算手段の動作を示す図であ
る。
【図22】FSK信号がマークからスペースへ変化した
時点に対するゼロクロス点間の時間(半波長)の変化を
を示す図である。
【図23】マークからスペースへの変化位置とデータビ
ットの関係を、FSK信号の時間軸を拡大して示した図
である。
【図24】ストップビットとスタートビットの境界位置
をAとしたときの、各データビットの位置を示す図であ
る。
【図25】情報通知系サービス試験装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
10 交換機 11 ネットワークスイッチ(NSW) 12 加入者回路(SLC) 12a テストアクセスリレー 12b 加入者回路本体 13 試験装置 14 加入者情報送出装置(CLI) 15 制御部 17 通信インタフェース(CIF) 18 制御バス 19 信号線(SCAN−SD) 20 通話路線 21 加入者線 22 試験用引込線 23 PBRトランク 24 LRPCトランク 25a デジタル信号生成・送出部 25b デジタル信号受信・解析部 26 コーデック(CODEC) 27 2線/4線変換回路 28 制御部 29 給電極性検出回路 30 フックオン/オフ回路 31 起動信号検出回路 32 呼出信号検出回路 34 デジタルインタフェース(DIF) 50 情報受信端末(アナログ電話機) 60 保守コンソール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山津 克彦 福岡県福岡市早良区百道浜2丁目2番1号 富士通西日本コミュニケーションシステ ムズ株式会社内 Fターム(参考) 5K019 AA02 AC07 BA35 BB13 CA05 CB08 CC07 CC11 CC14 CC15 CC16 5K024 AA71 FF03 GG01 GG05 GG10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所要スペックに従う情報通知系サービス
    を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
    方式において、 所要スペックを含む複数スペックの情報受信端末を擬似
    可能な試験装置と、 任意加入者回路の加入者側2線を試験側に引き込んで試
    験装置に接続可能な交換機とを備え、 交換機と試験装置との間で所要スペックに従う情報通知
    系サービスの試験を行うことを特徴とする情報通知系サ
    ービス試験方式。
  2. 【請求項2】 所要スペックに従う情報通知系サービス
    を提供可能な交換機システムの試験装置において、 任意加入者回路からの試験用引込線に接続して複数スペ
    ックに従う制御信号及び音声帯域信号による情報データ
    を送受信可能な最小限のハードウェア手段と、 ハードウェア手段に対する制御スペックをソフトウェア
    により変更可能な制御部とを備え、 任意スペックに従う情報受信端末を擬似可能なことを特
    徴とする試験装置。
  3. 【請求項3】 所要スペックに従う情報通知系サービス
    を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
    方式において、 加入者回路の試験用引込線に接続して該引込線を開放を
    含む高抵抗等により終端する終端手段と、 交換機の通話路線に接続して音声帯域信号に係る試験用
    データを送受信可能な試験装置と、 任意被試験加入者回路の通話路線側を試験装置に接続可
    能な交換機とを備え、 試験装置からの試験用送信データに対応するアナログ信
    号を終端手段で折り返し、かつ該折り返されたアナログ
    信号に対応する試験用データを試験装置で受信・解析す
    ることを特徴とする情報通知系サービス試験方式。
  4. 【請求項4】 所要スペックに従う情報通知系サービス
    を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
    方式において、 交換機は、任意加入者からの発呼時にダイヤルされた番
    号を翻訳し、該翻訳された番号が特定の番号である場合
    は、前記発信加入者の電話番号を捕捉し、この加入者に
    対して加入者自身の電話番号の情報通知を行うことを特
    徴とする情報通知系サービス試験方式。
  5. 【請求項5】 所要スペックに従う情報通知系サービス
    を提供可能な交換機システムの情報通知系サービス試験
    方式において、 任意被試験加入者回路からの試験用引込線を試験用に設
    けた通常の情報受信端末の加入者線に接続可能な交換機
    を備え、 任意加入者端末から被試験加入者回路に接続する端末宛
    に発呼した際の発呼者情報を試験用の情報受信端末に表
    示することを特徴とする情報通知系サービス試験方式。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007228037A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Nec Infrontia Corp 通信端末装置の異常検出方法及びそのシステム
JP2014017768A (ja) * 2012-07-11 2014-01-30 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp 電話試験システム

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