JP2001177586A - キャリア再生装置およびその方法 - Google Patents

キャリア再生装置およびその方法

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JP2001177586A
JP2001177586A JP35811699A JP35811699A JP2001177586A JP 2001177586 A JP2001177586 A JP 2001177586A JP 35811699 A JP35811699 A JP 35811699A JP 35811699 A JP35811699 A JP 35811699A JP 2001177586 A JP2001177586 A JP 2001177586A
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circuit
phase
multiplication
carrier
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Masataka Wakamatsu
正孝 若松
Takeshi Yamaguchi
猛史 山口
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低S/N時でも安定した動作が可能なキャリ
ア再生装置を提供する。 【解決手段】 トラッキング回路40は、位相信号S3
1,S32がロック状態であり、且つ前記位相信号が所
定の値を越えたときに、当該位相信号が前記所定の値を
越えないように信号S40を生成して、数値制御発振回
路42から出力される信号S42の発振周波数を制御す
る。ダウンサンプル回路27および補間回路29は、シ
ンホルレートの2倍以上の周波数を持つ信号S24,S
25を、シンボルレートの2倍の周波数を持つ信号S2
8,S29に変換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衛星通信および衛
星放送等において利用されるデジタル変調信号の復調装
置に用いられるキャリア再生装置およびその方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】衛星通信のネットワーク構成は、単数ま
たは複数の衛星搭載中継器を用いて複数の地球局間に同
時に通信路を設定する、いわゆる多元接続を基本として
いる。多元接続には、通信路を分割する仕方によって種
々の手法があるが、その一つに周波数分割多元接続(F
DMA:Frequency Division Multiple Access)がある。
このFDMAの一つに、個々の通信路が単一の回線で構
成されるSCPC(Single Channel Per Carrier)方式が
ある。
【0003】SCPC方式では、各搬送波は、一つのチ
ャンネルの信号で変調されて衛星に送信される。従来よ
り、FM変調方式やデジタルPSK変調方式等が使用さ
れている。SCPC方式の利点は、要求割り当てが容易
であること、音声のレベルにしきい値を設けて、しきい
値を越えない時間は音声の通信が行われていないとし
て、その瞬時、瞬時に送信搬送波を断にするボイスアク
ティベーションが使用できることであり、これにより中
継器の利用効率を向上できる。SCPC方式は、トラヒ
ックの少ない地球局が多数存在するネットワークにおい
て、システムの効率と柔軟性の点から非常に有効であ
る。しかし、多数の搬送波が共通増幅され、シンボルレ
ートが数MSPS(M Simbol Per Second) 程度と低いた
め、相互変調積による影響が大きく、復調時におけるキ
ャリア引き込みが困難であるいという問題がある。
【0004】このような問題を解決するための技術とし
て、例えば、特開平6−120992号に開示されてい
るデジタル変調波の復調回路がある。当該復調回路で
は、2個のフィードバックループを用いてキャリア再生
を行っている。具体的には、内側のフィードバックルー
プ(コスタスループ)において、受信信号の位相に基づ
いて周波数引き込み処理および位相同期処理を行う。ま
た、外側のフィードバックループにおいて、内側のフィ
ードバックループにおける周波数誤差を検出して当該周
波数誤差を抑制するように連続的に制御を行うと共に、
内側のフィードバック処理のロック状態が外れたとき
に、オスセット値を用いて不連続的に周波数引き込み処
理および位相同期処理を行う。これにより、内側のフィ
ードバック処理のロック状態が外れてから次にロック状
態になるまでの時間を短縮できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平6−120992号に開示されているデジタル
変調波の復調回路では、内側のフィードバックループに
おける周波数誤差を検出するため、低S/N時に動作が
不安定になるという問題がある。また、外側のフィード
バック処理が常に行われることから、内側のフィードバ
ック処理との関係で、周波数引き込み処理および位相同
期処理が不安定になるという問題がある。また、ロール
オフフィルタを、外側のフォードバックループの前段の
A/D変換回路と同じ高い周波数(シンボルレートの2
倍以上の周波数)で動作させる必要があり、ロールオフ
フィルタが複雑かつ大規模化するという問題がある。
【0006】本発明は上述した従来技術の問題点に鑑み
てなされ、低S/N時でも安定した動作が可能なキャリ
ア再生装置およびその方法を提供することを目的とす
る。また、本発明は、簡単かつ小規模な構成のキャリア
再生装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した従来技術の問題
点を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の
第1の観点のキャリア再生装置は、受信信号のキャリア
再生を行うキャリア再生装置であって、受信信号と第1
のフィードバック信号との乗算を行う第1の乗算回路
と、前記第1の乗算回路から出力される信号から隣接キ
ャリアを除去するフィルタ処理を行うフィルタ回路と、
前記フィルタ処理された信号と、第2のフィードバック
信号との乗算を行う第2の乗算回路と、前記第2の乗算
回路から出力される信号の位相を検出して位相信号を生
成する位相検出回路と、前記位相信号に応じた発振周波
数の前記第2のフィードバック信号を生成する第1の数
値制御回路と、前記位相信号に基づいて、前記第2の乗
算回路から出力される信号の位相のロック状態を検出す
るロック検出回路と、第3の信号に応じた発振周波数の
前記第1のフィードバック信号を生成する第2の数値制
御回路と、前記第2の乗算回路から出力される信号の位
相がロック状態であり、且つ前記位相信号が所定の値を
越えたときに、当該位相信号が前記所定の値を越えない
ように前記第3の信号を制御するトラッキング回路とを
有する。
【0008】本発明の第1の観点のキャリア再生装置の
作用は以下のようになる。第2の乗算回路、位相検出回
路および第1の数値制御回路によって第1のフィードバ
ックループが構成される。また、第1の乗算回路、フィ
ルタ回路、トラッキング回路および第2の数値制御回路
によって第2のフィードバックループが構成される。ま
た、ロック検出回路において、位相検出回路が生成する
位相信号に基づいて、前記第2の乗算回路から出力され
る信号の位相のロック状態、すなわち上記第1のフィー
ドバックループのロック状態が検出される。そして、ト
ラッキング回路において、前記第2の乗算回路から出力
される信号の位相がロック状態であり、且つ前記位相信
号が所定の値を越えたときに、当該位相信号が前記所定
の値を越えないように、第2の数値制御回路に入力され
る第3の信号が制御される。このように、第1の観点の
キャリア再生装置では、第1のフィードバックループが
ロック状態のときに、前記第2の数値制御回路に入力さ
れる第3の信号が制御されるため、第1のフィードバッ
クループにおける周波数引き込み処理および位相同期処
理を安定化できる。
【0009】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
装置は、好ましくは、前記位相信号の高域成分を除去す
るループフィルタ回路をさらに有し、前記第1の数値制
御回路は、前記高域成分が除去された位相信号に応じた
発振周波数の前記第2のフィードバック信号を生成し、
前記トラッキング回路は、前記第2の乗算回路から出力
される信号の位相がロック状態であり、且つ前記高域成
分が除去された位相信号が所定の値を越えたときに、当
該高域成分が除去された位相信号が前記所定の値を越え
ないように、前記第3の信号を制御する。
【0010】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
装置は、好ましくは、前記トラッキング回路は、前記第
3の信号が示す値をインクリメントまたはデクリメント
する。
【0011】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
装置は、好ましくは、前記第2の乗算回路から出力され
る信号の位相のロック状態が外れたときに、所定のオフ
セット値を用いて、前記第3の信号を生成する。
【0012】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
装置は、好ましくは、前記トラッキング回路は、前記受
信信号の途絶または選局動作によって、前記第2の乗算
回路から出力される信号の位相のロック状態が外れた場
合に、当該ロック状態が外れる直前の前記第3の信号の
制御状態を保持し、前記受信信号が回復または前記選局
動作が終了したときに、前記保持した制御状態に基づい
て前記第3の信号を制御する。
【0013】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
装置は、好ましくは、前記オフセット設定回路は、前記
受信信号の途絶または選局動作によって、前記第2の乗
算回路から出力される信号の位相のロック状態が外れた
場合に、当該ロック状態が外れる直前に用いていた前記
オフセット値を保持し、前記受信信号が回復または前記
選局動作が終了したときに、前記保持したオフセット値
を用いて、前記第3の信号を生成する。
【0014】また、本発明の第2の観点のキャリア再生
装置は、変調された受信信号のキャリア再生を行うキャ
リア再生装置であって、前記受信信号を、前記変調のシ
ンボルレートのn(n>2)倍以上の周波数でサンプリ
ングするA/D変換回路と、前記サンプリングされた受
信信号から隣接キャリアを除去するフィルタ処理を行う
第1のフィルタ回路と、前記フィルタ処理された信号を
間引くダウンサンプリング回路と、前記間引かれた信号
を用いて補間処理を行って前記シンボルレートのn倍の
周波数の信号を生成する補間回路と、前記補間回路で生
成された信号と、フィードバック信号との乗算を行う乗
算回路と、前記乗算回路から出力される信号の位相を検
出して位相信号を生成する位相検出回路と、前記位相信
号の高域成分を除去する第2のフィルタ回路と、前記高
域成分が除去された位相信号に応じた発振周波数の前記
フィードバック信号を生成する数値制御回路とを有す
る。
【0015】本発明の第2の観点のキャリア再生装置の
作用は以下のようになる。A/D変換回路において、受
信信号が、前記変調のシンボルレートのn(n>2)倍
以上の周波数でサンプリングされる。次に、第1のフィ
ルタ回路において、前記サンプリングされた受信信号か
ら隣接キャリアを除去するフィルタ処理が行われる。次
に、ダウンサンプリング回路において、前記フィルタ処
理された信号が間引される。次に、補間回路において、
前記間引かれた信号を用いて補間処理が行われ、前記シ
ンボルレートのn倍の周波数の信号が生成される。当該
生成された信号が、フィードバックループで処理され
る。フィードバックループでは、乗算回路においてフィ
ードバック信号との乗算が行われ、位相検出回路におい
て前記乗算回路から出力される信号の位相が検出されて
位相信号が生成され、第2のフィルタ回路において前記
位相信号の高域成分が除去され、数値制御回路において
前記高域成分が除去された位相信号に応じた発振周波数
の前記フィードバック信号が生成される。本発明の第2
の観点のキャリア再生装置によれば、第2のフィルタ回
路の動作周波数を、A/D変換回路の動作周波数に比べ
て低くでき、第2のフィルタ回路を簡単かつ小規模にで
きる。
【0016】また、本発明の第2の観点のキャリア再生
装置は、好ましくは、前記フィードバック信号を第1の
フィードバック信号とし、前記乗算回路を第1の乗算回
路とした場合に、前記サンプリングされた受信信号と、
第2のフィードバック信号との乗算を行う第2の乗算回
路と、前記位相信号に基づいて、前記第2の乗算回路か
ら出力される信号の位相のロック状態を検出するロック
検出回路と、第3の信号に応じた発振周波数の前記第2
のフィードバック信号を生成する第2の数値制御回路
と、前記第1の乗算回路から出力される信号の位相がロ
ック状態であり、且つ前記第2のフィルタ回路の出力が
所定の値を越えたときに、当該第2のフィルタ回路の出
力が前記所定の値を越えないように、前記第3の信号を
制御するトラッキング回路とをさらに有する。
【0017】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
方法は、受信信号のキャリア再生を行うキャリア再生方
法であって、受信信号と第1のフィードバック信号との
第1の乗算を行い、前記第1の乗算によって得られた信
号から隣接キャリアを除去するフィルタ処理を行い、前
記フィルタ処理された信号と、第2のフィードバック信
号との第2の乗算を行い、前記第2の乗算によって得ら
れた信号の位相を検出して位相信号を生成し、前記位相
信号に応じた発振周波数の前記第2のフィードバック信
号を生成し、前記位相信号に基づいて、前記第2の乗算
によって得られた信号の位相のロック状態を検出し、第
3の信号に応じた発振周波数の前記第1のフィードバッ
ク信号を生成し、前記第2の乗算によって得られた信号
の位相がロック状態であり、且つ前記位相信号が所定の
値を越えたときに、当該位相信号が前記所定の値を越え
ないように、前記第3の信号を制御する。
【0018】また、本発明の第1の観点のキャリア再生
方法は、変調された受信信号のキャリア再生を行うキャ
リア再生方法であって、前記受信信号を、前記変調のシ
ンボルレートのn(n>2)倍以上の周波数でサンプリ
ングし、前記サンプリングされた受信信号から隣接キャ
リアを除去するフィルタ処理を行い、前記フィルタ処理
された信号を間引き、前記間引かれた信号を用いて補間
処理を行って前記シンボルレートの2倍の周波数の信号
を生成し、前記補間処理された信号と、フィードバック
信号との乗算を行い、前記乗算によって得られた信号の
位相を検出して位相信号を生成し、前記位相信号の高域
成分を除去し、前記高域成分が除去された位相信号に応
じた発振周波数の前記フィードバック信号を生成する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係わる
復調装置について説明する。図1は、本実施形態の復調
装置1の構成図である。復調装置1は、SCPC方式な
どの数MSPS程度の低いシンボルレートで変調された
変調信号を衛星中継器を介して受信し、受信信号の復調
などを行う受信装置に用いられる。図1に示すように、
復調装置1は、例えば、入力端子10、局部発振回路1
1、同相検波回路12、移相回路13、直交検波回路1
4、増幅回路15,16、LPF回路17,18,1
9、A/D変換回路20,21、発振回路22、複素乗
算回路23、フィルタ回路24,25、ダウンサンプル
回路26,27、補間回路28,29、複素乗算回路3
0、ロールオフフィルタ回路31,32、位相検出回路
33、ループフィルタ回路34、数値制御発振回路3
5、信号変換回路36,37、ロック検出回路38、オ
フセット設定回路39、トラッキング回路40、加算回
路41、数値制御発振回路42、信号変換回路43,4
4、軟判定回路45、シンボル再生回路46およびAG
C(Automatic Gain Control)回路47を有する。ここ
で、復調装置1の構成要素のうち、軟判定回路45を除
く構成要素によって、キャリア再生装置が構成される。
【0020】以下、本発明の請求項の構成要素と、図1
に示す構成要素との対応関係を説明する。本発明の請求
項1の第1の乗算回路が複素乗算回路23に対応し、第
1のフィルタ回路がフィルタ回路24,25に対応し、
第2の乗算回路が複素乗算回路30に対応し、位相検出
回路が位相検出回路33に対応し、第1の数値制御回路
が数値制御発振回路35および信号生成回路36,37
に対応し、ロック検出回路がロック検出回路38に対応
し、第2の数値制御回路が数値制御発振回路42および
信号生成回路43,44に対応し、トラッキング回路が
トラッキング回路40に対応している。また、請求項2
のループフィルタ回路がループフィルタ回路34に対応
している。また、請求項4のオフセット設定回路がオフ
セット設定回路39に対応している。また、請求項8の
A/D変換回路がA/D変換回路20,21に対応し、
第1のフィルタ回路がフィルタ回路24,25に対応
し、ダウンサンプリング回路がダウンサンプル回路2
6,27に対応し、補間回路が補間回路28,29に対
応し、乗算回路が複素乗算回路30に対応し、第2のフ
ィルタ回路がループフィルタ回路34に対応し、数値制
御回路が数値制御発振回路35および信号生成回路3
6,37に対応している。
【0021】局部発振回路11は、中間周波数の局部発
振信号S11を生成し、これを同相検波回路12および
移相回路13に出力する。同相検波回路12は、局部発
振信号S11と、入力端子10から入力されたQPSK
変調された中間周波数の受信信号S10とを乗算するこ
とで同相成分を検波してベースバンドのI信号S12を
生成し、これを増幅回路15に出力する。移相回路13
は、局部発振回路11からの局部発振信号S11の位相
を90度移相させて局部発振信号S13を生成し、これ
を直交検波回路14に出力する。直交検波回路14は、
局部発振信号S13と、入力端子10から入力されたQ
PSK変調された受信信号S10とを乗算することで直
交成分を検波してベースバンドのQ信号S14を生成
し、これを増幅回路16に出力する。
【0022】増幅回路15は、LPF回路17からのP
WM(Pulse Width Modulation)信号S17に基づいて、
I信号S12を増幅してI信号S15を生成し、これを
LPF回路18に出力する。増幅回路16は、LPF回
路17からのPWM信号S17に基づいて、Q信号S1
4を増幅してQ信号S16を生成し、これをLPF回路
19に出力する。
【0023】LPF回路18は、I信号S15の高域成
分を除去してI信号S18を生成し、これをA/D変換
回路20に出力する。LPF回路19は、Q信号S16
の高域成分を除去してQ信号S19を生成し、これをA
/D変換回路21に出力する。
【0024】発振回路22は、受信信号S10の予め決
められたサンプリング周波数と同じ周波数を持つ発振信
号S22を生成し、これをA/D変換回路20,21に
出力する。ここで、サンプリング周波数は、シンボルタ
イミング再生(キャリア再生)の都合上、シンボルレー
トRsの2倍より大きくする。また、フィルタ回路およ
び発振回路22の切り換えなどを行わずに、1〜30M
SPS程度のシンボルレートに対応するには、サンプリ
ング周波数を60MHz以上にする。
【0025】A/D変換回路20は、I信号S18のA
/D変換を行ってデジタルのI信号S20を生成し、こ
を複素乗算回路23に出力する。A/D変換回路21
は、Q信号S19のA/D変換を行ってデジタルのQ信
号S21を生成し、こを複素乗算回路23に出力する。
ここで、A/D変換回路20,21は、発振回路22か
らの発振信号S22に基づいて動作し、シンボルレート
Rsに依存しない周波数でサンプリングを行う。
【0026】複素乗算回路23は、信号変換回路43,
44からのキャリア再生用(周波数引き込み並びに位相
同期用)の信号S43,S44を用いて、下記式(1)
に基づいて、I信号S20およびQ信号S21に対して
周波数引き込み処理および位相同期処理を行ってI信号
S23aおよびQ信号S23bを生成し、I信号S23
aをフィルタ回路24に出力し、Q信号S23bをフィ
ルタ回路25に出力する。ここで、信号S43,S44
が請求項1の第1のフィードバック信号に対応してい
る。
【0027】
【数1】
【0028】図2は、複素乗算回路23の構成図であ
る。図2に示すように、複素乗算回路23は、乗算回路
60,61,62,63および加算回路64,65を有
する。複素乗算回路23では、図1に示すA/D変換回
路21からのQ信号S21が、乗算回路60および61
に入力される。また、図1に示すA/D変換回路20か
らのI信号S20が、乗算回路62および63に入力さ
れる。また、信号変換回路43からのSIN特性の信号
S43が、乗算回路61および63に出力される。ま
た、信号変換回路44からのCOS特性の信号S44
が、乗算回路60および62に出力される。
【0029】そして、乗算回路60において、Q信号S
21と信号S44との乗算が行われ、当該乗算結果の信
号S60が加算回路65に出力される。また、乗算回路
61において、Q信号S21と信号S43との乗算が行
われ、当該乗算結果の信号S61が加算回路64に出力
される。また、乗算回路62において、I信号S20と
信号S44との乗算が行われ、当該乗算結果の信号S6
2が加算回路64に出力される。また、乗算回路63に
おいて、I信号S20と信号S43との乗算が行われ、
当該乗算結果の信号S63が加算回路65に出力され
る。
【0030】そして、加算回路65において、信号S6
0から信号S63が減算され、その減算結果がQ信号S
23bとなる。また、加算回路64において、信号S6
1と信号S62とが加算され、その加算結果がI信号S
23aとなる。
【0031】フィルタ回路24は、I信号S23aにロ
ーパスフィルタ処理を行って隣接キャリア成分を除去し
てI信号S24を生成し、これをダウンサンプル回路2
6に出力する。フィルタ回路25は、Q信号S23bに
ローパスフィルタ処理を行って隣接キャリア成分を除去
してQ信号S25を生成し、これをダウンサンプル回路
27に出力する。フィルタ回路24,25は、サンプリ
ング周波数で動作する。
【0032】ダウンサンプル回路26は、サンプリング
周波数60MHzのI信号S24を間引いてサンプリン
グ周波数30MHzのI信号S26を生成し、これを補
間回路28に出力する。ダウンサンプル回路27は、サ
ンプリング周波数60MHzのQ信号S25を間引いて
サンプリング周波数30MHzのQ信号S27を生成
し、これを補間回路29に出力する。
【0033】補間回路28は、シンボル再生回路46か
らのシンボル再生信号S46に基づいて、必要なタイミ
ングでシンボルが得られるように、サンプリング周波数
30MHzのI信号S26を用いて補間処理を行って、
サンプリング周波数8MHzのI信号S28を生成し、
これを複素乗算回路30に出力する。補間回路29は、
シンボル再生回路46からのシンボル再生信号S46に
基づいて、必要なタイミングでシンボルが得られるよう
に、サンプリング周波数30MHzのQ信号S27を用
いて補間処理を行って、サンプリング周波数8MHzの
Q信号S29を生成し、これを複素乗算回路30に出力
する。
【0034】複素乗算回路30は、信号変換回路36,
37からのキャリア再生用(周波数引き込み並びに位相
同期用)の信号S36,S37に基づいて、I信号S3
0aおよびQ信号S30bに対しての周波数引き込み処
理および位相同期処理を行ってI信号S30aおよびQ
信号S30bを生成し、I信号S30aをロールオフフ
ィルタ回路31に出力し、Q信号S30bをローフオフ
フィルタ回路32に出力する。ここで、信号S36,S
37が本発明の第2のフィードバック信号に対応してい
る。
【0035】ロールオフフィルタ回路31は、I信号S
30aに符号間干渉を低減するためのフィルタ処理を行
ってI信号S31を生成し、これを位相検出回路33、
軟判定回路45、シンボル再生回路46およびAGC回
路47に出力する。ロールオフフィルタ回路32は、Q
信号S30bに符号間干渉を低減するためのフィルタ処
理を行ってQ信号S32を生成し、これを位相検出回路
33、軟判定回路45、シンボル再生回路46およびA
GC回路47に出力する。なお、本実施形態では、ロー
ルオフフィルタ回路31,32を上記コスタスループ内
に構成した場合を例示したが、これらを補間回路28,
29の直後に設置してもよい。
【0036】位相検出回路33は、I信号S31および
Q信号S32によって決まる位相を検出し、当該位相を
示す位相信号S33をループフィルタ回路34およびロ
ック検出回路38に出力する。
【0037】ループフィルタ回路34は、位相信号S3
3の高域成分を除去して位相信号S34を生成し、これ
を数値制御発振回路35およびトラッキング回路40に
出力する。
【0038】数値制御発振回路35は、オーバフローを
禁止しない累積加算回路であり、位相信号S34の値に
応じてそのダイナミックレンジまでの加算動作を行って
発振状態となり、位相信号S34の値に応じた発振周波
数を持つ信号S35を生成し、これを信号変換回路3
6,37に出力する。すなわち、数値制御発振回路35
は、アナログ回路における電圧制御発振回路(VCO)
と同じ動作をデジタルで行う。数値制御発振回路35
は、後述する数値制御発振回路42と基本的に同じ構成
をしている。
【0039】信号変換回路36は、SIN特性を持つ信
号を格納したROMを有し、数値制御発振回路35から
の信号S35に応じてROMから読み出したSIN特性
の信号S36を複素乗算回路30に出力する。信号変換
回路37は、COS特性を持つ信号を格納したROMを
有し、数値制御発振回路35からの信号S35に応じて
ROMから読み出したCOS特性の信号S37を複素乗
算回路30に出力する。
【0040】ここで、複素乗算回路30、ロールオフフ
ィルタ回路31,32、位相検出回路33、ループフィ
ルタ回路34、数値制御発振回路35および信号変換回
路36,37によってコスタスループ(Costas Loop) 回
路が構成される。本実施形態では、当該コスタスループ
による周波数引き込み範囲は±Rs/8であり、シンボ
ルレートRsが4MSPSの場合には、±500KHz
となる。従って、上記コスタルループによる周波数引き
込み処理だけでは、衛星受信装置としては不十分であ
る。
【0041】ロック検出回路38は、位相信号S33に
基づいて、上記コスタスループによる位相同期処理がロ
ック状態であるか否かを検出し、当該検出結果を示すロ
ック検出信号S38をオフセット設定回路39およびト
ラッキング回路40に出力する。
【0042】オフセット設定回路39は、ロック検出回
路38からのロック検出信号S38に基づいて、例え
ば、選局動作が開始されてから一定期間、コスタスルー
プがロックしない場合に、予め決められたシンボルレー
ト、例えば±Rs/4または±Rs/2に比例するオフ
セット値を示すオフセット信号S39を加算回路41に
出力する。本実施形態では、前述したように、コスタス
ループによる周波数引き込み処理だけでは、衛星受信装
置としては不十分であるため、オフセット設定回路39
からのオフセット信号S39に応じて、複素乗算回路2
3において存在する500kHz以上の周波数離調成分
をキャンセルし、残りの周波数離調成分を上記コスタス
ループで引き込んでいる。これにより、キャリアの引き
込み範囲は、見かけ上4倍に拡大する。
【0043】トラッキング回路40は、上記コスタスル
ープがロック状態であるときに、ループフィルタ回路3
4からの位相信号S35の絶対値が、所定の値、例えば
Rs/16を越えた時に、位相信号S35の絶対値を低
減するような値を示す信号S40を生成し、これを加算
回路41に出力する。トラッキング回路40から加算回
路41への信号S40の出力は、位相信号S35の絶対
値が上記所定の値以内になるまで行われる。なお、トラ
ッキング回路40は、コスタスループがロック状態であ
るか否かを、ロック検出回路38からのロック検出信号
S38に基づいて判断する。
【0044】トラッキング回路40による処理は、上記
コスタスループでは、位相信号S33が示す値が−Rs
〜+Rsの範囲ではキャリアのドリフトに追従できる
が、低シンボルレート時などに位相信号S33が示す値
が当該範囲を越えると追従できなくなり、ロック外れを
起こすため、当該ロック外れを未然に防止するために行
われる。具体的には、トラッキング回路40は、位相信
号S35の絶対値を低減させる方向に位相信号S41が
一定時間毎にインクリメントおよびデクリメントされる
ように、信号S40を生成する。このようなトラッキン
グ回路40の処理は、コスタスループによる周波数引き
込み処理および位相同期処理がロックした後に、パラボ
ラアンテナのダウンコンバータのローカル周波数が周囲
の温度変化などで時間と共に変化する場合などに、当該
変化にキャリア再生処理を追従させる効果がある。
【0045】本実施形態では、オフセット設定回路39
およびトラッキング回路40は、受信信号S10の途絶
や別のキャリアへの選局動作のために上記コスタスルー
プにロック外れが生じた場合に、当該ロック外れが生じ
る直前にオフセット信号S39および信号S40が示し
た値ををそのまま保持する。このようにすることで、そ
の後、受信信号S10が回復等したときに当該保持した
値をオフセット設定回路39およびトラッキング回路4
0が用いることができ、コスタスループを短時間でロッ
クさせることができる。
【0046】加算回路41は、オフセット設定回路39
からのオフセット信号S39と、トラッキング回路40
からの信号S40とを加算した信号S41を生成し、こ
れを数値制御回路42に出力する。
【0047】数値制御発振回路42は、数値制御発振回
路35と同様に、オーバーフローを禁止しない累積加算
回路であり、信号S41の値に応じてそのダイナミック
レンジまでの加算動作を行って発振状態となり、信号S
41の値に応じた発振周波数を持つ信号S42を生成
し、これを信号変換回路43,44に出力する。
【0048】図3は、数値制御発振回路42の構成図で
ある図3に示すように、数値制御発振回路42は、加算
回路70、ラッチ回路71および増幅回路72を有す
る。数値制御発振回路42では、加算回路70におい
て、図1に示す加算回路41から入力した8ビットの信
号S41と、ラッチ回路71から出力される16ビット
の信号S71とが加算されて16ビットの信号S70が
生成される。信号S70は、ラッチ回路71に出力され
る。ラッチ回路71では、信号S70が1システムクロ
ックサイクルだけ遅延され、信号S71として加算回路
70および増幅回路72に出力される。増幅回路72で
は、16ビットの信号S71が、2-8倍に増幅されて、
8ビットの信号S42が生成される。信号S42は、信
号変換回路43および44に出力される。
【0049】図4は、数値制御発振回路42の動作を説
明するための図であり、ラッチ回路71から出力される
信号S71の値の変化を示している。図4に示すよう
に、ラッチ回路71では、信号S70がオーバーフロー
すると、信号S71の値を0にする。また、信号S70
の値に応じて、すなわち信号S41の値に応じて、信号
S71の傾きが大きくなり、周期が変化する。具体的に
は、信号S41の値が大きい程、信号S71の周期は短
く、すなわち周波数が高くなる。数値制御発振回路42
によれば、システムクロック信号の周波数の1/2まで
の周波数の信号S42を生成できる。数値制御発振回路
42の周波数の分解能は、(システムクロック信号の周
波数)×2-16 になる。
【0050】信号変換回路43は、図3に示すように、
SIN特性を持つ8ビットの分解能の信号を格納したR
OMを有し、数値制御発振回路42からの信号S42に
応じたROMのアドレスから読み出したSIN特性の信
号S43を複素乗算回路23に出力する。信号変換回路
44は、図3に示すように、COS特性を持つ8ビット
の分解能の信号を格納したROMを有し、数値制御発振
回路42からの信号S42に応じたROMのアドレスか
ら読み出したCOS特性の信号S44を複素乗算回路2
3に出力する。
【0051】軟判定回路45は、ロールオフフィルタ回
路31からのI信号S31と、ロールオフフィルタ回路
32からのQ信号S32とを軟判定し、その結果を後段
の誤り訂正回路に出力する。そして、誤り訂正後に、I
信号およびQ信号を用いて再生信号が生成される。
【0052】シンボル再生回路46は、ロールオフフィ
ルタ回路31,32からのI信号S31およびQ信号S
32のシンボルタイミングを検出し、その結果に応じた
シンボル再生信号S46を補間回路28,29に出力す
る。
【0053】AGC回路47は、I信号S31およびQ
信号S32に基づいて、PWM信号S47を生成し、こ
れをLPF回路17に出力する。LPF回路17は、P
WM信号S47をローパスフィルタ処理してPWM信号
S17を生成し、これをAGC回路15,16に出力す
る。
【0054】以下、復調装置1の動作を説明する。衛星
中継器を介して受信した受信信号S10の同相成分が、
同相検波回路12において、局部発振信号S11を用い
て検波され、ベースバンドのI信号S12が生成され
る。そして、増幅回路15における増幅処理、LPF回
路18におけるLPF処理およびA/D変換回路20に
おけるA/D変換処理を経て、I信号S12からI信号
S20が生成される。また、それと並行して、受信信号
S10の直交成分が、直交検波回路14において、局部
発振信号S11と90度位相差を持つ局部発生信号S1
3を用いて検波され、ベースバンドのQ信号S14が生
成される。そして、増幅回路16における増幅処理、L
PF回路19におけるLPF処理およびA/D変換回路
21におけるA/D変換処理を経て、Q信号S14から
Q信号S21が生成される。
【0055】次に、複素乗算回路23において、信号変
換回路43,44からのキャリア再生用(周波数引き込
み並びに位相同期用)の信号S43,S44を用いて、
I信号S20およびQ信号S21に対して周波数引き込
み処理および位相同期処理が行われ、I信号S23aお
よびQ信号S23bが生成される。
【0056】次に、I信号S23aが、フィルタ回路2
4において、ローパスフィルタ処理されて隣接キャリア
成分が除去され、I信号S24が生成される。また、Q
信号S23bが、フィルタ回路25において、ローパス
フィルタ処理されて隣接キャリア成分が除去され、Q信
号S25が生成される。
【0057】フィルタ回路24,25までの処理は、シ
ンンボルレートRsの2倍以上である60MHz以上の
周波数で行われる。
【0058】次に、サンプリング周波数60MHzのI
信号S24が、ダウンサンプル回路26において間引か
れて、サンプリング周波数30MHzのI信号S26が
生成される。また、サンプリング周波数60MHzのQ
信号S25が、ダウンサンプル回路27において間引か
れて、サンプリング周波数30MHzのQ信号S27が
生成される。
【0059】次に、シンボル再生回路46からのシンボ
ル再生信号S46に基づいて、必要なタイミングでシン
ボルが得られるように、サンプリング周波数30MHz
のI信号S26を用いて補間回路28において補間処理
が行われ、サンプリング周波数8MHzのI信号S28
が生成される。また、シンボル再生回路46からのシン
ボル再生信号S46に基づいて、必要なタイミングでシ
ンボルが得られるように、サンプリング周波数30MH
zのQ信号S27を用いて補間回路29において補間処
理が行われ、サンプリング周波数8MHzのQ信号S2
9が生成される。
【0060】次に、複素乗算回路30において、信号変
換回路36,37からのキャリア再生用(周波数引き込
み並びに位相同期用)の信号S36,S37を用いて、
I信号S28およびQ信号S29に対して周波数引き込
み処理および位相同期処理が行われ、I信号S30aお
よびQ信号S30bが生成される。
【0061】次に、ロールオフフィルタ回路31におい
て、I信号S30aに符号間干渉を低減するためのフィ
ルタ処理が行われてI信号S31が生成される。また、
ロールオフフィルタ回路32において、Q信号S30b
に符号間干渉を低減するためのフィルタ処理が行われて
Q信号S32が生成される。
【0062】次に、位相検出回路33において、I信号
S31およびQ信号S32によって決まる位相が検出さ
れ、当該位相を示す位相信号S33がループフィルタ回
路34およびロック検出回路38に出力される。
【0063】次に、ループフィルタ回路34において、
位相信号S33が平滑化されて位相信号S34が生成さ
れる。
【0064】次に、数値制御発振回路35において、位
相信号S34の値に応じた発振周波数を持つ信号S35
が生成され、これが信号変換回路36,37に出力され
る。そして、信号S35に応じたSIN特性を持つ信号
S36と、信号S35に応じたCOS特性を持つ信号S
37とが、信号変換回路36,37から複素乗算回路3
0に出力される。
【0065】ここで、コスタスループは、位相検出回路
33からの位相信号S33をフィードバックすること
で、I信号S28およびQ信号S29に生じる±約50
0kHz以内の周波数離調成分を引き込むように作用す
る。
【0066】また、復調装置1では、ロック検出回路3
8において、位相信号S33に基づいて、上記コスタス
ループの処理のロック検出が行われ、ロック外れが生じ
たときに、そのことを示すロック検出信号S38がオフ
セット設定回路39およびトラッキング回路40に出力
される。
【0067】そして、オフセット設定回路39におい
て、ロック検出回路38からのロック検出信号S38に
基づいて、例えば、選局動作が開始されてから一定期
間、コスタスループがロックしない場合に、予め決めら
れたシンボルレート、例えば±Rs/4または±Rs/
2に比例するオフセット値を示すオフセット信号S39
が加算回路41に出力される。これにより、複素乗算回
路23において存在する500kHz以上の周波数離調
成分の一部をキャンセルされ、残りの周波数離調を上記
コスタスループで適切に引き込むことができる。
【0068】また、上記コスタスループがロックしてい
る状態で、トラッキング回路40において、ループフィ
ルタ回路34からの位相信号S35の絶対値が、所定の
値、例えばRs/16を越えた時に、位相信号S35の
絶対値を低減するような値を示す信号S40が生成さ
れ、これが加算回路41に出力される。これにより、ト
ラッキング回路40を含むフィードバックループによっ
て、コスタスループがロックしている状態で、複素乗算
回路23においてキャリアドリフトの追従を行うことが
できる。これにより、コスタスループのロック外れを効
果的に抑制できる。
【0069】以上説明したように、復調装置1によれ
ば、コスタスループにロック外れが生じたときに、オフ
セット設定回路39からのオフセット信号S39に応じ
て複素乗算回路23における周波数引き込み処理および
位相同期処理を制御することで、コスタスループがロッ
クするまでの時間を大幅に短縮できる。また、復調装置
1によれば、トラッキング回路40を含むフィードバッ
クループを用いることで、コスタスループのロック外れ
を効果的に抑制できる。また、トラッキング回路40を
含むフィードバックループを、コスタスループがロック
状態であることを条件に差動させることで、コスタスル
ープの処理を安定化できる。すなわち、従来の復調装置
では、当該フィードバック制御を無条件で行っていたた
め、当該フィードバック制御がコスタスループのロック
が外れた状態でも、行われ、コスタスループにおける処
理との関係で、周波数引き込み処理および位相同期処理
が不安定になることがあったが、本実施形態では、この
ような問題を解決できる。また、復調装置1によれば、
トラッキング回路40によるキャリアドリフトの追従
を、シンボルレートに依存しない追従範囲を持ちながら
行うことができ、しかも簡単な回路で実現できる。
【0070】また、上述した復調装置1によれば、従来
の復調装置のように周波数検出回路を用いないので、低
いS/N特性でも安定した動作を行うことができる。
【0071】また、上述した復調装置1では、ダウンサ
ンプル回路26,27および補間回路28,29を設け
たことで、複素乗算回路30以降の回路の動作周波数
を、常にシンボルレートRsの2倍にでき、フィルタ回
路25,26から以前の回路の動作周波数に比べて低く
できる。その結果、ローフオフフィルタ回路31,32
等を簡単かつ小規模にできる。また、ロールオフフィル
タ回路31,32を、部品の切り換えを行うことなく、
サンプリング周波数の1/2より小さい任意のシンボル
レートで動作させることが可能になる。
【0072】本発明は上述した実施形態には限定されな
い。例えば、上述した実施形態では、受信信号がQPS
Kで変調されている場合を例示したが、受信信号は、B
PSKあるいはその他の位相変調方式で変調されていて
もよい。また、本発明は、外側のフィードバックループ
を用いない構成にしてもよい。具体的には、図1におい
て、複素乗算回路23、ロック検出回路38、オフセッ
ト設定回路39、トラッキング回路40、加算回路4
1、数値制御発振回路42、信号変換回路43,44を
除いた構成にしてもよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低S/N時でも安定した動作が可能なキャリア再生装置
およびその方法を提供できる。また、本発明によれば、
簡単かつ小規模な構成のキャリア再生装置およびその方
法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態の復調装置のい構成
図である。
【図2】図2は、図2に示す複素乗算回路の構成図であ
る。
【図3】図3は、図1に示す数値制御発振回路の構成図
である
【図4】図4は、図3に示す数値制御発振回路の動作を
説明するための図であり、ラッチ回路から出力される信
号の値の変化を示す図である。
【符号の説明】
10…入力端子、11…局部発振回路、12…同相検波
回路、13…移相回路、14…直交検波回路、15,1
6…増幅回路、17,18,19…LPF回路、20,
21…A/D変換回路、23…複素乗算回路、24,2
5…フィルタ回路、26,27…ダウンサンプル回路、
28,29…補間回路、30…複素乗算回路、31,3
2…ロールオフフィルタ回路、33…位相検出回路、3
4…ループフィルタ回路、35…数値制御発振回路、3
6,37…信号変換回路、38…ロック検出回路、39
…オフセット設定回路、40…トラッキング回路、41
…加算回路、42…数値制御発振回路、43,44…信
号変換回路、45…軟判定回路、46…シンボル再生回
路、47…AGC回路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号のキャリア再生を行うキャリア再
    生装置において、 受信信号と第1のフィードバック信号との乗算を行う第
    1の乗算回路と、 前記第1の乗算回路から出力される信号から隣接キャリ
    アを除去するフィルタ処理を行うフィルタ回路と、 前記フィルタ処理された信号と、第2のフィードバック
    信号との乗算を行う第2の乗算回路と、 前記第2の乗算回路から出力される信号の位相を検出し
    て位相信号を生成する位相検出回路と、 前記位相信号に応じた発振周波数の前記第2のフィード
    バック信号を生成する第1の数値制御回路と、 前記位相信号に基づいて、前記第2の乗算回路から出力
    される信号の位相のロック状態を検出するロック検出回
    路と、 第3の信号に応じた発振周波数の前記第1のフィードバ
    ック信号を生成する第2の数値制御回路と、 前記第2の乗算回路から出力される信号の位相がロック
    状態であり、且つ前記位相信号が所定の値を越えたとき
    に、当該位相信号が前記所定の値を越えないように前記
    第3の信号を制御するトラッキング回路とを有するキャ
    リア再生装置。
  2. 【請求項2】前記位相信号の高域成分を除去するループ
    フィルタ回路をさらに有し、 前記第1の数値制御回路は、前記高域成分が除去された
    位相信号に応じた発振周波数の前記第2のフィードバッ
    ク信号を生成し、 前記トラッキング回路は、前記第2の乗算回路から出力
    される信号の位相がロック状態であり、且つ前記高域成
    分が除去された位相信号が所定の値を越えたときに、当
    該高域成分が除去された位相信号が前記所定の値を越え
    ないように、前記第3の信号を制御する請求項1に記載
    のキャリア再生装置。
  3. 【請求項3】前記トラッキング回路は、前記第3の信号
    が示す値をインクリメントまたはデクリメントする請求
    項1に記載のキャリア再生装置。
  4. 【請求項4】前記第2の乗算回路から出力される信号の
    位相のロック状態が外れたときに、所定のオフセット値
    を用いて、前記第3の信号を生成するオフセット設定回
    路をさらに有する請求項1に記載のキャリア再生装置。
  5. 【請求項5】前記トラッキング回路は、 前記受信信号の途絶または選局動作によって、前記第2
    の乗算回路から出力される信号の位相のロック状態が外
    れた場合に、当該ロック状態が外れる直前の前記第3の
    信号の制御状態を保持し、前記受信信号が回復または前
    記選局動作が終了したときに、前記保持した制御状態に
    基づいて前記第3の信号を制御する請求項1に記載のキ
    ャリア再生装置。
  6. 【請求項6】前記オフセット設定回路は、 前記受信信号の途絶または選局動作によって、前記第2
    の乗算回路から出力される信号の位相のロック状態が外
    れた場合に、当該ロック状態が外れる直前に用いていた
    前記オフセット値を保持し、前記受信信号が回復または
    前記選局動作が終了したときに、前記保持したオフセッ
    ト値を用いて、前記第3の信号を生成する請求項1に記
    載のキャリア再生装置。
  7. 【請求項7】前記受信信号をA/D変換するA/D変換
    回路をさらに有し、 前記第1の乗算回路は、前記A/D変換後の前記受信信
    号と前記第1のフィードバック信号との乗算を行う請求
    項1に記載のキャリア再生装置。
  8. 【請求項8】変調された受信信号のキャリア再生を行う
    キャリア再生装置において、 前記受信信号を、前記変調のシンボルレートのn(n>
    2)倍以上の周波数でサンプリングするA/D変換回路
    と、 前記サンプリングされた受信信号から隣接キャリアを除
    去するフィルタ処理を行う第1のフィルタ回路と、 前記フィルタ処理された信号を間引くダウンサンプリン
    グ回路と、 前記間引かれた信号を用いて補間処理を行って前記シン
    ボルレートのn倍の周波数の信号を生成する補間回路
    と、 前記補間回路で生成された信号と、フィードバック信号
    との乗算を行う乗算回路と、 前記乗算回路から出力される信号の位相を検出して位相
    信号を生成する位相検出回路と、 前記位相信号の高域成分を除去する第2のフィルタ回路
    と、 前記高域成分が除去された位相信号に応じた発振周波数
    の前記フィードバック信号を生成する数値制御回路とを
    有するキャリア再生装置。
  9. 【請求項9】前記フィードバック信号を第1のフィード
    バック信号とし、前記乗算回路を第1の乗算回路とした
    場合に、前記サンプリングされた受信信号と、第2のフ
    ィードバック信号との乗算を行う第2の乗算回路と、 前記位相信号に基づいて、前記第2の乗算回路から出力
    される信号の位相のロック状態を検出するロック検出回
    路と、 第3の信号に応じた発振周波数の前記第2のフィードバ
    ック信号を生成する第2の数値制御回路と、 前記第1の乗算回路から出力される信号の位相がロック
    状態であり、且つ前記第2のフィルタ回路の出力が所定
    の値を越えたときに、当該第2のフィルタ回路の出力が
    前記所定の値を越えないように、前記第3の信号を制御
    するトラッキング回路とをさらに有する請求項8に記載
    のキャリア再生装置。
  10. 【請求項10】受信信号のキャリア再生を行うキャリア
    再生方法において、 受信信号と第1のフィードバック信号との第1の乗算を
    行い、 前記第1の乗算によって得られた信号から隣接キャリア
    を除去するフィルタ処理を行い、 前記フィルタ処理された信号と、第2のフィードバック
    信号との第2の乗算を行い、 前記第2の乗算によって得られた信号の位相を検出して
    位相信号を生成し、 前記位相信号に応じた発振周波数の前記第2のフィード
    バック信号を生成し、 前記位相信号に基づいて、前記第2の乗算によって得ら
    れた信号の位相のロック状態を検出し、 第3の信号に応じた発振周波数の前記第1のフィードバ
    ック信号を生成し、 前記第2の乗算によって得られた信号の位相がロック状
    態であり、且つ前記位相信号が所定の値を越えたとき
    に、当該位相信号が前記所定の値を越えないように、前
    記第3の信号を制御するキャリア再生方法。
  11. 【請求項11】変調された受信信号のキャリア再生を行
    うキャリア再生方法において、 前記受信信号を、前記変調のシンボルレートのn(n>
    2)倍以上の周波数でサンプリングし、 前記サンプリングされた受信信号から隣接キャリアを除
    去するフィルタ処理を行い、 前記フィルタ処理された信号を間引き、 前記間引かれた信号を用いて補間処理を行って前記シン
    ボルレートの2倍のサンプリング周波数の信号を生成
    し、 前記補間処理された信号と、フィードバック信号との乗
    算を行い、 前記乗算によって得られた信号の位相を検出して位相信
    号を生成し、 前記位相信号の高域成分を除去し、 前記高域成分が除去された位相信号に応じた発振周波数
    の前記フィードバック信号を生成するキャリア再生方
    法。
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