JP2001176326A - 異方導電性接着剤、ヒートシールコネクタ及びヒートシールコネクタの製造方法 - Google Patents

異方導電性接着剤、ヒートシールコネクタ及びヒートシールコネクタの製造方法

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JP2001176326A
JP2001176326A JP36208799A JP36208799A JP2001176326A JP 2001176326 A JP2001176326 A JP 2001176326A JP 36208799 A JP36208799 A JP 36208799A JP 36208799 A JP36208799 A JP 36208799A JP 2001176326 A JP2001176326 A JP 2001176326A
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adhesive
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conductive adhesive
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Kazuyoshi Yoshida
一義 吉田
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温、及び熱衝撃によっても電気的接続を確
実かつ高信頼性に保ち、ポットライフが長く、初期接着
力、接着保持力を強力に持つ異方導電性接着剤、ヒート
シールコネクタ及びその製造方法の提供にある。 【解決手段】 異方導電性接着剤は、下記A、B、C、
Dを含む絶縁性接着剤に、導電性粒子を含有させて構成
した。A:飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリロニトリルブタンジエンゴム、スチレン−
ブタジエン−スチレン共重合樹脂、スチレン−エチレン
−ブチレン−スチレン共重合樹脂、スチレン−イソプレ
ン−スチレン共重合樹脂から選択される1種または2種
以上のエラストマー樹脂、B:エポキシ当量170〜5
000のビスフェノール型エポキシ樹脂、C:エポキシ
樹脂用硬化剤、D:紫外線硬化型樹脂。ヒートシールコ
ネクタは、可撓性基材2の少なくとも一面に導電ライン
3を備え、この導電ラインの少なくとも接続部に上記異
方導電性接着剤6を有すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
パネル(以下LCD)やプラズマディスプレイパネル
(以下PDP)等の表示体とこれらの駆動回路を実装し
た回路基板との間の電気的接続等に利用されるヒートシ
ールコネクタ及びその接着剤としての異方導電性接着剤
及びヒートシールコネクタの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ヒートシールコネクタはLCDやPDP
等の表示体とプリント基板(以下PCB)やフレキシブ
ルプリント基板(以下FPC)との接続に使用された
り、あるいはPCB、FPC間の接続などに用いられて
いる。この種のヒートシールコネクタ11は、例えば図
2に示すように、可撓性基材12を有しており、その表
面に所望の導電ライン13が導電ペーストでスクリーン
印刷されたり、あるいは金属箔をエッチングすることで
形成されている。そして、この導電ライン13の表面の
接続部には、導電性粒子14を絶縁性接着剤15に分散
して構成した異方導電性接着剤16が配備されており、
導電ライン13の表面の非接続部には絶縁レジスト層1
7が設けられている。
【0003】また、図3に示すように、導電ライン13
の中にあらかじめ導電性粒子14を分散、固定し、この
表面の接続部に絶縁性接着剤15を塗布して異方性導電
手段としている。このように構成されたヒートシールコ
ネクタ11は、例えばLCD18に絶縁性接着剤15又
は異方導電性接着剤16により接着される。接着条件と
しては温度、圧力、時間を制御する必要があり、温度は
140〜200℃、圧力1〜5MPa、時間10〜20
秒程度に制御している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のヒートシールコ
ネクタは、その電気的接続の信頼性が絶縁性接着剤15
の特性に大きく依存する。このため、絶縁性接着剤15
には長期にわたる使用環境下においても接着力を維持し
続ける必要があるという観点から耐熱性や耐湿性が要求
されるが、これは通常、印刷、コーティングなどの方法
で導電ライン13上に設けられることから汎用溶剤に容
易に溶解することが望ましいものとされる。従って、こ
れについては粘着力、接着力、加工の容易さという点か
ら、スチレン系エラストマー、熱可塑性ポリエステル、
熱可塑性ポリウレタン、クロロプレン、アクリロニトリ
ルブタジエンゴムなどを主成分とするものが多く、これ
らは熱可塑性樹脂であることから耐熱性に乏しく、高温
時の電気的接続が不安定であるという不利がある。
【0005】特に、ヒートシールコネクタ11が夏期の
自動車内等、高温の環境下にも使用されるようになる
と、熱可塑性樹脂ではその耐熱性に問題が生じてくる。
そのため、これについては熱可塑性樹脂に替えて熱硬化
性樹脂を使用する試みが数多くなされているが、熱硬化
性樹脂はその分子構造上、可撓性に乏しく、そのせん断
接着力は強いものの剥離接着力が弱い。また、ヒートシ
ールコネクターの接続部に塗布形成する際には、溶剤を
揮発させるために高温の乾燥炉を通過させる。その際
に、熱硬化が進行し、ヒートシール不可能になってしま
い、さらには接着剤として塗布されてからヒートシール
するまでに硬化が進み、ヒートシールが不可能になって
しまうまでの時間制限、所謂ポットライフが短く、低温
保存が不可欠であり、さらに熱サイクルによる衝撃で接
着界面が剥離しやすいといった欠点を持っていた。
【0006】さらに近年、LCDのなかでも薄く、軽い
特徴を持つ、プラスチックLCDが使用され始め、この
ものは従来のガラス製のものよりも耐熱性が低く、従来
のような高温のヒートシール条件ではLCDが破壊され
てしまうといった欠点を持っている。従ってヒートシー
ル温度の低温化が要望されている。また、近年の電気機
器の小型化に伴ってヒートシールコネクタ11に要求さ
れる接続端子ピッチも従来の最小0.3mmピッチ程度
から最小0.2mmピッチ程度にまで精細化したことか
ら、導電性粒子の粒径も微小化し、接着剤の塗布厚さも
薄小になってきたので、従来の絶縁性接着剤を用いたも
のには電気的接続の信頼性及び接着力に限界が生じてき
ている。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
で、特に高温、及び熱衝撃によっても電気的接続を確実
かつ高信頼性に保ち、ポットライフが長く、初期接着
力、接着保持力を強力に持つ異方導電性接着剤、これを
用いたヒートシールコネクタ及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明は次のような手段を採用した。請求項1に記
載の異方導電性接着剤は、導電性粒子を、下記A、B、
C、Dを含む絶縁性接着剤に含有させて構成したことを
特徴としている。 A:飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
NBR(アクリロニトリルブタンジエンゴム)、SBS
(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、SE
BS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合
樹脂)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン共重
合樹脂)から選択される1種または2種以上のエラスト
マー樹脂、 B:エポキシ当量170〜5000のビスフェノール型
エポキシ樹脂、 C:エポキシ樹脂用硬化剤、 D:紫外線硬化型樹脂
【0009】請求項2に記載のヒートシールコネクタ
は、可撓性基材の少なくとも一面に導電ラインを備え、
この導電ラインの少なくとも接続部に請求項1に記載の
異方導電性接着剤を有することを特徴としている。
【0010】請求項3に記載のヒートシールコネクタの
製造方法は、可撓性基材の少なくとも一面に導電ライン
を設け、この導電ラインの少なくとも接続部に液状の請
求項1に記載の異方導電性接着剤を塗布し、紫外線を照
射して固化させることを特徴としている。
【0011】
【作用】上記のように構成したので、エポキシ樹脂がヒ
ートシール前に硬化することなく固形の接着剤塗膜とす
ることができ、なおかつ塗膜形成後は固化しているため
にエポキシ樹脂やエポキシ樹脂用硬化剤の分子運動が制
限されてヒートシールするまでは硬化反応が進行するこ
とがないので、長時間のポットライフが保持され、さら
に圧着時には100℃程度の温度で低い弾性率になり易
い。従って、圧着時に即座に反応が進行して、ヒートシ
ール時間を短縮し、圧着後は熱硬化により接着力を増大
し、さらに紫外線硬化樹脂の可撓性により熱硬化後の剥
離接着力が強く、これによって電気的接続の信頼性につ
いても高温での安定性が向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態について説明する。先ず、異方導電性接着剤
について説明する。異方導電性接着剤は、絶縁性接着剤
に導電性粒子を含有させて構成したものであるので、最
初に絶縁性接着剤の構成を説明する。
【0013】絶縁性接着剤は、(A)飽和共重合ポリエ
ステル樹脂、ポリウレタン樹脂、NBR、SBS、SE
BS、SISから選択される1種または2種以上のエラ
ストマー樹脂100重量部と、(B)エポキシ当量17
0〜5000のビスフェノール型エポキシ樹脂100〜
800重量部と、(C)エポキシ樹脂用硬化剤1〜50
重量部と、(D)紫外線硬化型樹脂50〜800重量部
とを含むものである。そして、この絶縁性接着剤の紫外
線透過率は50〜100%で、ヒートシール前の100
℃における弾性率が1×10〜5×10Paとなる
ものであることが望ましい。。
【0014】異方導電性接着剤は、上記絶縁性接着剤1
00容量部に対し、導電性粒子を0.1〜50容量部配
合したものである。また、絶縁性接着剤の紫外線透過率
ν(%)と導電性粒子の配合量W(容量部)が式の関
係にあることが望ましい。 W≦0.998ν−49.8 且つ W≧0.1 且つ ν≦100 ・・・・・・・・・・・・
【0015】さらに、異方導電性接着剤の紫外線透過率
が40〜100%であり、またヒートシール前の100
℃における弾性率が1×10 〜5×10 Paとす
る。
【0016】このように、絶縁性接着剤は、(A)成分
としてのエラストマー成分と、(B)成分としてのピス
フェノール型エポキシ樹脂と、(D)成分としての紫外
線硬化樹脂成分とを主剤とするものとされる。この
(A)成分としてのエラストマー成分としては、飽和共
重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、NBR、S
BS、SEBS、SISが例示されるが、これらはその
分子構造中に無水ジカルボン酸基、カルボン酸基などの
無水有機酸基、有機酸基を含むものでもよく、これらは
市販のものを使用することもできる。これらのうち、特
には耐熱性に優れる飽和共重合ポリエステル、ポリウレ
タン樹脂、NBR、SEBSを選択することが好ましい
が、接着性、粘着性の点から考慮すればSBS、SIS
が優れており、これはその1種または2種以上を使用す
ればよい。
【0017】また、この(B)成分としてのビスフェノ
ール型エポキシ樹脂としては市販のものとすればよく、
例えば、エピコート828、834、1001、100
2、1004、1007、1010(油化シェルエポキ
シ(株)製)やアデカレジンEP−4340、EP−5
100(旭電化(株)製)等が挙げられ、そのエポキシ
当量が170〜5000のものとされ、エポキシ当量の
小さいほうが硬化性が高く、好ましくは170〜150
0のものが使用される。
【0018】また、(D)成分としての紫外線硬化樹脂
成分としては、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル樹
脂、チオールオレフィン樹脂、エポキシ樹脂等が挙げら
れ、特にポリエステルアクリレート、エポキシアクリレ
ート、ポリウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリ
レート、メラミンアクリレート、アルキドアクリレー
ト、シリコンアクリレート等のアクリル系化合物が硬化
性良く使用できる。これらの樹脂には希釈剤として2−
エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルア
クリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
1,3−ブタンジオールジアクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート等の単官能モノマーや多官
能モノマーを加えたり、アセトフェノン、ベンゾフェノ
ン等の光開始剤、トリエチルアミン、ジエチルアミノエ
チル等の増感剤、ベンゾチアゾール、ジエチルヒドロキ
シアミン等の貯蔵安定剤などを加えても良い。
【0019】なお、(A)成分としてのエラストマー成
分100重量部に対する(B)成分、ビスフェノール型
エポキシ樹脂の配合量は100〜800重量部とするこ
とが望ましく、100重量部より小さいと、絶縁性接着
剤としての接着力が減少し、また、耐熱性も満足できな
いものとなるし、800重量部より大きいと、可撓性が
なくなり、剥離強度が小さくなる。さらに、(D)成分
としての紫外線硬化樹脂成分の配合量は50〜800重
量部とすることがよく、50重量部より小さいと接着剤
塗膜としたときに固化しづらく、また、800重量部よ
り大きいと接着性の悪化を招くことがある。
【0020】次に、(C)成分としてのエポキシ樹脂用
硬化剤としては市販の硬化剤や潜在性硬化剤が使用で
き、アミキュア(味の素(株)製)、ノバキュア(旭化
成(株)製)、サンエイド(三新化学(株)製)、エピ
キュア(油化シェルエポキシ(株)製)、キュアダクト
(四国化成(株)製)等や、DICY、各種アミン類、
イミダゾール類等があげられ、この配合量は1〜50重
量部とされる。1重量部より小さいと十分に硬化が進ま
ない場合があり、また、50重量部より大きいと、ポッ
トライフが短くなり、取扱いが困難になる。
【0021】上記の樹脂を混合してできる絶縁性接着剤
の紫外線透過率は50〜100%とすることが望まし
く、50%未満であると、これを紫外線硬化させた時に
硬化不良を起こしやすくなる。
【0022】続いて、導電性粒子について説明する。導
電性粒子としては例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラ
ジウム、ステンレス、真鍮、半田などの金属粒子、ある
いはタングステンカーバイト、シリカカーバイトなどの
セラミックス粒子、又はカーボン粒子、グラファイト粒
子、若しくはこれらの金属粒子、セラミックス粒子、カ
ーボン粒子、グラファィト粒子やフェノール、ポリスチ
レン、アクリル、ポリウレタン等のプラスチック粒子の
表面を金属被覆した粒子などが例示される。
【0023】導電性粒子は、その配合量が少なすぎると
導通不良を起こしやすく、多すぎると絶縁不良を起こし
やすいので前記絶縁性接着剤100容量部に対して0.
1〜50容量部、好ましくは1〜30容量部とすること
がよい。さらに導電性粒子を混合することによってその
紫外線透過率が変化するので、導電性粒子を配合する前
の絶縁性接着剤の紫外線透過率ν(%)と導電性粒子の
配合量W(容量部)が前記の式の関係にあることが望
ましい。すなわち、絶縁性接着剤の紫外線透過率が高い
場合には配合する導電性粒子の量を多くできるが、絶縁
性接着剤の紫外線透過率が低い場合には配合の量を少な
くする必要がある。配合量が上記式1の範囲以外の所で
行われると、硬化が完全に完了しなくなったり、目的の
接着強度を得られなくなる。
【0024】また、絶縁性接着剤に導電性粒子を混合し
た後の異方導電性接着剤としての紫外線透過率は40〜
100%であることが望ましく、紫外線透過率40%以
下になると硬化が完全に完了しなくなったり、目的の接
着強度を得られなくなる。また、この絶縁性接着剤には
上記した材料のほかに粘着付与剤、各種カップリング
剤、老化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤などを適宜添加
してもよいが、これを他の異方導電性手段として図3に
示したように使用する場合には導電ライン13に導電性
粒子を含ませることが必要であり、この導電性粒子は前
記した異方導電性接着剤に使用したものと同種のものと
すればよいが、この配合量は少なすぎると導通不良を起
こしやすく、多すぎると導電ラインの形成が困難になる
ので導電ライン100容量部に対して0.01〜50容
量部、好ましくは1〜10容量部とすればよい。
【0025】なお、この絶縁性接着剤は使用にあたって
はエラストマー樹脂やエポキシ樹脂が液状の場合には混
合するだけで液状とし、また、エラストマー樹脂やエポ
キシ樹脂が固形の場合には液状の紫外線硬化樹脂に溶解
させて液状とするか、これを溶剤に溶解して溶液とし、
これを適宜のコート法、印刷法によってヒートシールコ
ネクタの所望の位置に塗布すればよい。溶剤としては、
エステル系、ケトン系、エーテルエステル系、エーテル
系、アルコール系、炭水水素系の溶剤が使用されるが、
高温で乾燥することができないため、紫外線照射の際に
発生する熱程度で乾燥する溶剤を選択する必要があり、
溶剤の量にもよるが、沸点が70〜200℃程度のもの
が使用できる。例えば、酢酸エチル、メチルエチルケト
ン、酢酸ブチルセロソルブ、酢酸エチルカルピトール、
ジイソアミルエーテル、シクロヘキサノール、石油スピ
リット、トルエン等が使用される。
【0026】次に、ヒートシールコネクタの実施の形態
を説明する。図1中、1はヒートシールコネクタで、こ
のヒートシールコネクタ1は、厚さ10μm〜100μ
mのポリエステルやポリイミド等からなる断面視帯状の
可撓性基材2を備えており、この可撓性基材2の表面に
は導電ペーストによる印刷により導電ライン3が設けら
れている。この導電ライン3の表面の接続部には、上述
の導電性粒子4を含有した上述の絶縁性接着剤5からな
る異方導電性接着剤6が積層塗布されており、他の部位
に絶縁レジスト層7が積層して設けられている。
【0027】導電ライン3は、有機バインダに0.01
〜10μm程度の粒径を持つ銀粉、銅粉、カーボンブラ
ック、グラファイト等の導電性付与剤を混合した導電ペ
ーストをスクリーン印刷等で形成したり、金属箔のエッ
チング等によって形成される。また、これ以外でも周知
の構造の導電ライン3を使用することができる。構成と
しては、可撓性基材2の片表面のみに形成することが多
いが、例えばスルーホールによって可撓性基材2の両面
に導電ライン3を形成する場合もある。この可撓性基材
2としては、上述のもの以外に、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリ
カーボネート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチ
レンサルファイド等のフィルムも使用できる。
【0028】異方導電性接着剤は導電ラインの少なくと
も接続部にスクリーン印刷やコーターによりコートする
ことによって形成して、低圧または高圧水銀ランプ、メ
タルハライドランプ等のランプを持つ紫外線照射装置に
よって硬化、固化させる。または、異方導電性接着剤を
コーター等によって離型性のシートに塗布した後、紫外
線硬化装置で固化させ、これを導電ラインの少なくとも
接続部に転写して形成することもできる。絶縁性接着剤
や異方導電性接着剤の厚みは厚くなりすぎると紫外線透
過率を悪化させるため、50μm以下にするのが望まし
く、また、薄すぎると接着強度が低下するので3μm以
上にすることが望ましい。
【0029】絶縁レジスト層7としては、ポリアミド
系、ポリエステル系など合成樹脂類や、各種合成ゴム
類、もしくはその混合物をベースに、必要に応じて硬化
剤、加硫剤、劣化防止剤等の添加物を加えたものを上記
したような溶剤に溶解し、スクリーン印刷等により形成
したものや、ポリエステル、塩化ビニル等のフィルムに
アクリル系樹脂等の粘着剤が塗布されこれを貼付したも
のが挙げられるが、必要とされる絶縁性、表面保護性、
コスト等の兼ねあいにより選択される。
【0030】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。 (実施例1) 1)絶縁性接着剤の製作 飽和共重合ポリエステル樹脂100重量部、エポキシ当
量800〜1100のビスフェノール型エポキシ樹脂4
00重量部、紫外線硬化樹脂としてビスA型エポキシア
クリレート250重量部、ベンゾフェノン30重量部、
ミハイエルケトン15重量部、トリメチロールプロパン
トリアクリレート15重量部からなる紫外線硬化樹脂
(計310重量部)、2−methylimidazo
l 20重量部を混合して液状の絶縁性接着剤とした。 2)異方導電性接着剤の製作 上記で製作した絶縁性接着剤溶液100容量部に平均粒
経10μmの表面を金めっきしたスチレン樹脂粒子を2
0容量部加えて異方導電性接着剤を製作した。 3)ヒートシールコネクタの製作 厚さ25μmのPETフィルムよりなる可撓性基材の表
面に市販の銀ペースト(DW−250H−5、東洋紡績
(株)製)をスクリーン印刷して0.2mmピッチ、厚
さ7μmの導電ラインを形成し、130℃のオーブンで
5時間乾燥させて硬化させた。そして、厚さが10μm
となるように、その接続部に上記異方導電性接着剤をス
クリーン印刷で塗布して異方導電性接着剤層を形成し、
250〜600nmの波長を持つメタルハライドランプ
を用いた紫外線照射装置でこれを固化した。この異方導
電性接着剤の紫外線透過率は85%であり、また、10
0℃での弾性率は5×10 Paであった。残る部位
に市販の絶縁レジスト(JEH−112、日本アチソン
(株)製)を厚さ30μmで設け、これを所望の寸法に
切断してヒートシールコネクタを製作した。次にこのよ
うにして得たヒートシールコネクターを面積抵抗率50
Ω/□の透明導電酸化膜基板(ITO、Indium−
Tin−Oxide)の接続端子とFPC接続端子の間
に110℃、1MPa、5秒間の条件でヒートシール
し、高温120℃〜低温−40℃の環境試験をおこなっ
て、両側接続端子間の抵抗値と90゜剥離強度を測定し
たところ、表1に示した通りの結果が得られた。
【0031】(比較例1) 1)絶縁性接着剤の製作 NBR100重量部、SEBS100重量部、テルペン
フェノール150重量部、酸化チタン50重量部をセロ
ソルブアセテートに溶解し、固形分40%の絶縁性接着
剤とした。 2)異方導電性接着剤の製作 上記で製作した絶縁性接着剤100容量部に平均粒経1
0μmの表面を金めっきしたスチレン樹脂粒子を20容
量部加えて異方導電性接着剤を製作した。 3)ヒートシールコネクタの製作 厚さ25μmのPETフィルムよりなる可撓性基材の表
面に市販の銀ペースト(DW−250H−5、東洋紡績
(株)製)をスクリーン印刷して0.2mmピッチ、厚
さ7μmの導電ラインを形成し、130℃のオーブンで
5時間乾燥させて硬化させた。そして、厚さが10μm
となるようにその接続部に上記異方導電性接着剤をスク
リーン印刷で塗布して異方導電性接着剤層を形成し、1
50℃の熱風乾燥機で溶剤を除去した。残る部位に市販
の絶縁レジスト(JEH−112、日本アチソン(株)
製)を厚さ30μmで設け、これを所望の寸法に切断し
てヒートシールコネクタを製作した。ヒートシール条件
を140℃、3MPa、12秒間とした以外は、実施例
1の試験と同様の試験を行い、表1に結果を得た。
【0032】
【表1】
【0033】表1に示すように、本実施例による異方導
電性接着剤は、従来の構成の異方導電性接着剤に比べ、
先ず初期値の抵抗値が低く、かつ剥離強度も大きく、さ
らに500時間経過後は、従来のものが抵抗値の測定は
不可となり剥離強度も極端に落ちるのに比べ、抵抗値は
若干増加するものの剥離強度は増す傾向にあることがわ
かる。
【0034】なお、上述中における紫外線透過率とは、
334.2nmの波長の光が10μmの塗膜厚の絶縁性
接着剤(異方導電性接着剤)を略垂直に透過する前後の
光量の比率(%)をいう。また、弾性率は動的粘弾性測
定装置で測定した周波数10H での貯蔵弾性率(P
a)をいう。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば
(A)エラストマー成分、(B)ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、及び(D)紫外線硬化樹脂を主成分とするの
で、(A)エラストマー成分が(B)ビスフェノール型
エポキシ樹脂の可撓性を向上させて耐熱衝撃性を向上さ
せる。また、(D)紫外線硬化樹脂を紫外線照射によっ
て固化させるため、製造時に接着剤に高温を与えないで
すみ、(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂成分と
(C)エポキシ樹脂硬化剤の製膜時の硬化反応は進行せ
ず、後にヒートシールすることによって、この時の熱で
(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂成分と(C)エポ
キシ樹脂硬化剤が硬化して耐熱性に優れた樹脂となる。
【0036】また、接着剤の保存時においても(D)紫
外線硬化樹脂が固化しているために(B)ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂は(C)エポキシ樹脂硬化剤と低温状
態では反応しづらく、その反応性は低く、長いポットラ
イフを維持できるものになる。さらに接着剤の100℃
程度の熱での弾性率を低くできることから、低温、短時
間でのヒートシールが可能となる。
【0037】また(B)ビスフェノール型エポキシ樹脂
はLCD表面のITO膜やFPC表面の金属との接着性
が良好で、接着力が時間の経過により増加する効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る絶縁性接着剤が適用されるヒート
シールコネクタの実施形態を示す縦断面図である。
【図2】従来のヒートシールコネクタを示す縦断面図で
ある。
【図3】従来の他のヒートシールコネクタを示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 ヒートシールコネクタ 2 可撓性基材 3 導電ライン 4 導電性粒子 5 絶縁性接着剤 6 異方導電性接着剤 7 絶縁レジスト層 18 LCD
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H092 GA48 GA49 GA50 GA51 GA55 HA25 HA26 HA27 MA10 MA32 MA35 NA15 NA18 NA25 NA28 PA07 5G301 DA05 DA29 DA42 DA53 DA57 DA59 DD03 5G307 HA02 HB01 HB03 HC01 HC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性粒子を、下記A、B、C、Dを含
    む絶縁性接着剤に含有させて構成したことを特徴とする
    異方導電性接着剤。 A:飽和共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、
    NBR(アクリロニトリルブタンジエンゴム)、SBS
    (スチレン−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、SE
    BS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合
    樹脂)、SIS(スチレン−イソプレン−スチレン共重
    合樹脂)から選択される1種または2種以上のエラスト
    マー樹脂、 B:エポキシ当量170〜5000のビスフェノール型
    エポキシ樹脂、 C:エポキシ樹脂用硬化剤、 D:紫外線硬化型樹脂
  2. 【請求項2】 可撓性基材の少なくとも一面に導電ライ
    ンを備え、この導電ラインの少なくとも接続部に請求項
    1に記載の異方導電性接着剤を有することを特徴とする
    ヒートシールコネクタ。
  3. 【請求項3】 可撓性基材の少なくとも一面に導電ライ
    ンを設け、この導電ラインの少なくとも接続部に液状の
    請求項1に記載の異方導電性接着剤を塗布し、紫外線を
    照射して固化させることを特徴とするヒートシールコネ
    クタの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006109627A1 (ja) * 2005-04-06 2006-10-19 Toagosei Co., Ltd. 導電性ペースト及び回路基板並びに回路物品及びその製造方法
KR100736890B1 (ko) 2005-07-26 2007-07-06 새한미디어주식회사 이방성 도전 필름, 및 그 제조방법
KR100756799B1 (ko) 2006-07-12 2007-09-07 제일모직주식회사 용융점이 서로 다른 두 가지 이상의 경화제를 포함하는 이방 도전성 접착제용 조성물
CN113539549A (zh) * 2021-07-15 2021-10-22 江西古川胶带有限公司 一种热固化导电胶膜及其制备方法和应用

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