JP2001175008A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置

Info

Publication number
JP2001175008A
JP2001175008A JP36082899A JP36082899A JP2001175008A JP 2001175008 A JP2001175008 A JP 2001175008A JP 36082899 A JP36082899 A JP 36082899A JP 36082899 A JP36082899 A JP 36082899A JP 2001175008 A JP2001175008 A JP 2001175008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transport layer
charge transport
coating
electrophotographic photoreceptor
conductive substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP36082899A
Other languages
English (en)
Inventor
Chiaki Horii
千秋 堀井
Naoyuki Matsui
直之 松井
Naoya Maeda
直哉 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd filed Critical Niigata Fuji Xerox Manufacturing Co Ltd
Priority to JP36082899A priority Critical patent/JP2001175008A/ja
Publication of JP2001175008A publication Critical patent/JP2001175008A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体の電荷輸送層用に非塩素系溶
剤を使った塗料を使用した場合にも、感光体下部が白化
することなく、また、印字品質低下を防止する。 【解決手段】 (1)電荷輸送層形成時の塗料溶剤がテ
トラヒドロフランを使用する。 (2)電荷輸送層膜厚(tμm)、電荷輸送層形成用塗
布液濃度(Cwt%)、電荷輸送層形成用塗布液温度(T
℃)を次の関係とする。 (t/C)×(1/T)≦0.04 但しT≧25℃と
する。 (3)電荷輸送層塗工時の雰囲気条件は18〜24℃、
30〜65%RHとする。 (4)電荷輸送層塗工方法は、浸漬塗布法とする。 (5)電荷輸送層塗工、乾燥後のテトラヒドロフラン残
存溶剤量(Sppm)は、次式の関係とする。(t/C)
×(1/T)×S≦800

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、電
子写真感光体の製造方法および画像形成装置に関し、特
に、導電性基体上に電荷発生層と電荷輸送層の積層構造
を持つ有機系電子写真感光体、この電子写真感光体の製
造方法、および、この電子写真感光体を使用した画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、導電性基体上に電荷発生層と
電荷輸送層の積層構造を持った機能分離型の有機系電子
写真感光体が考えられている。導電性基体上に直接また
は陽極酸化皮膜処理を施したり、樹脂層を設けた下引層
を形成してから、電荷発生材料を必要に応じて樹脂とを
溶剤に分散ないし溶解して得た塗料を塗布・乾燥して電
荷発生層を得る。次に、電荷輸送材料と樹脂を溶剤に分
散ないし溶解して得た塗料を塗布・乾燥して電荷輸送層
を形成する。このような塗布工程を経て感光層を形成す
る場合には、支持体材料の選択肢が広くなるため、円筒
状やシート状の感光体形成にも有用である。
【0003】塗料作成に用いられる溶剤を選択する際に
は、いくつかの条件があるが、樹脂等の塗料成分の良溶
剤であることや分解・変質が無く安定性に優れているこ
と、比較的低温度で乾燥が可能であること、下地層に悪
影響を及ぼす危険性がないこと、毒性が無いか低いこと
等が挙げられる。その中で、技術的には各種溶剤が使用
可能であるが、実際には危険物に該当しないことや取り
扱いが容易なこと、安価であること等の理由から、塩素
系溶剤が使用される場合が主流であった。しかし、昨今
の環境保護の観点から、塩素系溶剤の取り扱いには規制
が多く排除する動きを伴う結果となっている。
【0004】そこで、非塩素系溶剤による塗料成分の変
更を行う必要が生じるが、非塩素系溶剤を使った塗料
は、揮発性に若干劣るため、溶剤変更の検討の段階で
は、感光体の下部の白化や印字品質の低下問題が発生し
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、電荷
輸送層用として、非塩素系溶剤を使った塗料では、揮発
性に若干劣るため、感光体の下部が白化したり、印字濃
度が低下するという問題点がある。
【0006】本発明の目的は、電荷輸送層用として、非
塩素系溶剤を使った塗料を使用した場合にも、感光体下
部が白化することなくまた、印字品質の低下を防止する
電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像
形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真感光体
は、導電性基体上に、少なくとも電荷発生層、電荷輸送
層の順に積層される電子写真感光体において、 (1)電荷輸送層形成時の塗料溶剤がテトラヒドロフラ
ンを使用する。 (2)電荷輸送層膜厚、電荷輸送層形成用塗布液濃度、
電荷輸送層形成用塗布液温度は次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)≦0.04 t:電荷輸送層膜厚(μm) C:電荷輸送層形成用塗布液固形分濃度(wt%) T:電荷輸送層形成用塗布液温度(℃) 但しT≧25℃とする。 (3)電荷輸送層塗工時の雰囲気条件は、温度を18〜
24℃、湿度を30〜65%RHとする。 (4)電荷輸送層塗工方法は、浸漬塗布法とする。 (5)電荷輸送層塗工、乾燥後のテトラヒドロフラン残
存溶剤量は、次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)×S≦800 S:テトラヒドロフラン残存溶剤量(ppm) であることを特徴とする。
【0008】本発明の電子写真感光体は、前記導電性基
体が、アルミニウム合金から成ることを特徴としてもよ
い。
【0009】本発明の電子写真感光体は、前記導電性基
体が、プラスチックの円筒状パイプにアルミニウム蒸着
したものであることを特徴としてもよい。
【0010】本発明の電子写真感光体は、前記導電性基
体が、シート状のプラスチック材料にアルミニウム蒸着
したものであることを特徴としてもよい。
【0011】本発明の画像形成装置は、電子写真プロセ
スを使用する画像形成装置において、上記4項のいずれ
かに記載の電子写真感光体を備えたことを特徴とする。
【0012】本発明の電子写真感光体の製造方法は、導
電性基体上に、少なくとも電荷発生層、電荷輸送層の順
に積層される電子写真感光体の製造方法において、 (1)電荷輸送層形成時の塗料溶剤がテトラヒドロフラ
ンを使用する。 (2)電荷輸送層膜厚、電荷輸送層形成用塗布液濃度、
電荷輸送層形成用塗布液温度は次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)≦0.04 t:電荷輸送層膜厚(μm) C:電荷輸送層形成用塗布液固形分濃度(wt%) T:電荷輸送層形成用塗布液温度(℃) 但しT≧25℃とする。 (3)電荷輸送層塗工時の雰囲気条件は、温度を18〜
24℃、湿度を30〜65%RHとする。 (4)電荷輸送層塗工方法は、浸漬塗布法とする。 (5)電荷輸送層塗工、乾燥後のテトラヒドロフラン残
存溶剤量は、次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)×S≦800 S:テトラヒドロフラン残存溶剤量(ppm)であるこ
とを特徴とする。
【0013】本発明の電子写真感光体の製造方法は、前
記導電性基体が、アルミニウム合金から成ることを特徴
としてもよい。
【0014】本発明の電子写真感光体の製造方法は、前
記導電性基体が、プラスチックの円筒状パイプにアルミ
ニウム蒸着したものであることを特徴としてもよい。
【0015】本発明の電子写真感光体の製造方法は、前
記導電性基体が、シート状のプラスチック材料にアルミ
ニウム蒸着したものであることを特徴としてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。電子写真プロセスを使用した画像
形成装置は、プリンタ、複写機あるいはファクシミリ等
に使用される。図1にプリンタとして使用された画像形
成装置の概要構成図の1例を示す。
【0017】上位装置からの印字信号を受けて電子写真
感光体1上に形成された静電潜像を現像し、印字用紙2
に転写することにより画像を形成する。電子写真感光体
1と、電子写真感光体1を帯電させる帯電器3と、電子
写真感光体1上に静電潜像を形成させる露光ユニット4
と、電子写真感光体1上に形成された静電潜像をトナー
を用いて可視化・現像する現像器5と、現像機5により
形成された電子写真感光体1上のトナー像を印字用紙2
に転写する転写器6と、印字用紙2に転写されずに電子
写真感光体1上に残ったトナーを清掃するクリーナ7と
を備えている。帯電器3はスコロトロン等の非接触方式
またはブラシ、ローラ等の接触方式のどちらでもよい。
現像器5も非接触現像方式または、接触現像方式のどち
らでもよい。
【0018】印字用紙2は給紙部8から装置内へ給紙さ
れ、電子写真感光体1から転写されたトナー像を定着部
9で定着され、排出部10により装置外へ排出される。
制御部11は、これら各ユニットの制御を行う。
【0019】本実施の形態では、電子写真感光体とし
て、導電性基体上に電荷発生層(以下、CGLと記
す。)と電荷輸送層(以下、CTLと記す。)の積層構
造を持った機能分離型の有機系電子写真感光体を使用す
る。CTL形成に使用する溶剤としてテトラヒドロフラ
ン(以下、THFと記す。)を選択した。THFを選定
した理由は、昨今の環境保護の動きやジクロロメタンに
変異原性が認められたことから、塩素系溶剤は使用回避
物質に考えられ、ジクロロメタンに代わる溶剤として非
塩素系溶剤の中から選定したものである。
【0020】従来、一般的に用いられてきたジクロロメ
タンやクロロホルムといった塩素系溶剤に比べ、非塩素
系溶剤は塗料粘度が低くなることや揮発性及び溶解性が
若干劣ることが挙げられ、実際に使用されることは少な
かった。
【0021】塩素系溶剤に比べ、気化熱が大きいことか
ら、CTL膜形成後の膜が乾いていく過程で、溶剤の蒸
発により基体の熱を奪い、急激な冷却作用が生じる。そ
の時、CTL塗布雰囲気の温度と湿度の条件により、C
TL表面の温度低下と空気中の水分から結露が生じてし
まい、白化(白濁)といった現象を起こしていた。白化
は、CTL表面上に直径1μm以下の微小な穴が無数に
生じることによって、白く濁ったように見える現象であ
る。
【0022】そこで、上記問題に対して検討を重ねたと
ころ、THF溶剤を使用した電荷輸送層形成用塗布液
(以下、CT塗料と記す。)の液温を予め暖めておくこ
とで、基体及びCTL表面の温度低下を抑制できること
が判明した。
【0023】このCT塗料の液温は、CT塗料固形分濃
度とCTL膜厚より関係付けられることが判明した。
【0024】また、揮発性が若干劣るために、CTLの
乾燥が不十分であると膜中の残留溶剤量が増え、膜硬度
の低下や高温高湿環境による影響大、ランニング印字中
の印字濃度低下(文字がカスレ、ボケ)問題等が発生し
たため、乾燥条件の強化が必要になった。乾燥条件の強
化には、乾燥温度の上昇または乾燥時間を長くすること
が考えられるが、乾燥温度の上限はCTLやCGLの機
能材料の熱分解温度及び下引層に陽極酸化皮膜を用いた
場合、熱クラックに対する耐熱温度から決定される。こ
れらの検討から、CTL乾燥条件及び許容されるCTL
中の残留溶剤量が判った。
【0025】この残留溶剤量は、簡易的にCT塗料液
温、固形分濃度、CTL膜厚より関係を得ることができ
た。
【0026】以下に、具体的な実施例および比較例を記
す。
【0027】(実施例1)アルミニウム合金からなる直
径30mm、肉厚1.25mmの鏡面仕上げした円筒状
パイプを有機溶剤で脱脂洗浄し、エッチングを行った。
続いて、水洗浄後、電解質溶液として150g/lの硫
酸を用い、直流電圧20Vで液温25℃に維持しながら
15分間陽極酸化処理を行い、平均膜厚7μmの陽極酸
化皮膜を形成した。
【0028】次に、水洗後、酢酸ニッケルを主成分とす
る封孔剤6g/l、50℃の水溶液中に7分間浸漬して
封孔処理を行った。続いて十分水洗後、乾燥した。
【0029】このようにして得られた陽極酸化皮膜処理
を施した基体上に、チタニルフタロシアニン2.5重量
部、ポリビニルブチラール樹脂2重量部をテトラヒドロ
フラン100重量部に加えたものをボールミルで24時
間分散した塗料を用いて浸漬塗布し、加熱乾燥して約
0.2μmの電荷発生層を形成した。
【0030】次に、2−メチル−4−ジベンジルアミノ
−ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン5
重量部と1,1−ビス(パラジエチルアミノフェニル)
−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン10重量部
とポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学工業(株)製 商
品名ユーピロンZ−400)10重量部とをテトラヒド
ロフラン95重量部に溶解したCT塗料を28℃に加温
しておき、電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃の乾燥
オーブンで70分間加熱乾燥して約20μmの電荷輸送
層を形成して電子写真感光体を作成した。
【0031】加熱乾燥後のCTL膜中のTHF残留溶剤
量は、9000ppmであった。塗工室内の雰囲気は2
0℃/50%RHであった。
【0032】陽極酸化被膜のクラック及びCTL、CG
Lの機能材料の熱分解も認められなかった。
【0033】(実施例2)実施例1のCT塗料液温を4
0℃とし、CTL膜厚24μmとなるように塗布速度を
変更した以外は、実施例1と同一とし115℃の乾燥オ
ーブンで60分間加熱乾燥した。
【0034】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、170
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0035】(実施例3)実施例1のCT塗料液温を3
0℃とし、CTL膜厚24μmとなるように塗布速度を
変更した以外は、実施例1と同一とし115℃の乾燥オ
ーブンで45分間加熱乾燥した。
【0036】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、200
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/6
0%RHであった。
【0037】(実施例4)実施例1のCT塗料のTHF
を95重量部から70重量部に変え、液温を25℃と
し、CTL膜厚24μmとなるように塗布速度を変更し
た以外は、実施例1と同一とし115℃の乾燥オーブン
で60分間加熱乾燥した。
【0038】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、175
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0039】(比較例1)実施例1のCT塗料液温を4
0℃とし、CTL膜厚24μmとなるように塗布速度を
変更した以外は、実施例1と同一とし100℃の乾燥オ
ーブンで60分間加熱乾燥した。
【0040】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、350
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/6
0%RHであった。
【0041】(比較例2)実施例1のCT塗料を23℃
とし、CTL膜厚18μmとなるように塗布速度を変更
した以外は、実施例1と同一とし115℃の乾燥オーブ
ンで60分間加熱乾燥した。
【0042】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、165
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0043】(比較例3)実施例1のCT塗料のTHF
を95重量部から120重量部に変え、液温を28℃と
し、CTL膜厚20μmとなるように塗布速度を変更し
た以外は、実施例1と同一とし115℃の乾燥オーブン
で60分間加熱乾燥した。
【0044】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、160
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0045】(実施例5)アルミニウム合金からなる直
径30mm、肉厚1.25mmの鏡面仕上げした円筒状
パイプを有機溶剤で超音波洗浄し、続いて十分水洗後、
乾燥した。
【0046】この上に下引層として、ナイロン樹脂(東
レ(株)製 商品名CM−8000)10重量部とメタノ
ール90重量部を加えたものを用いて塗布し、加熱乾燥
して約0.5μmの下引層を設けた。
【0047】次にこの下引層の上に、τ型無金属フタロ
シアニン(東洋インキ(株)製 商品名 Photofi
ne TPA−891)5重量部、ポリビニルブチラー
ル樹脂3重量部をテトラヒドロフラン100重量部に加
えたものをボールミルで24時間分散した塗料を用いて
浸漬塗布し、加熱乾燥して約0.3μmの電荷発生層を
形成した。
【0048】次に、2−メチル−4−ジベンジルアミノ
−ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン2
重量部とα−フェニル−4−N,N−ビス(4−メチル
フェニル)アミノスチルベン10重量部とポリカーボネ
ート樹脂(三菱瓦斯化学工業(株)製 商品名ユーピロン
Z−400)10重量部とをテトラヒドロフラン85重
量部に溶解した塗料を28℃に加温しておき、電荷発生
層上に浸漬塗布し、120℃の乾燥オーブンで70分間
加熱乾燥して約20μmの電荷輸送層を形成して電子写
真感光体を作成した。
【0049】加熱乾燥後のCTL膜中のTHF残留溶剤
量は、9400ppmであった。塗工室内の雰囲気は2
1℃/60%RHであった。
【0050】陽極酸化被膜のクラック及びCTL、CG
L、UCLの機能材料の熱分解も認められなかった。
【0051】(実施例6)実施例5のCT塗料のTHF
を85重量部から110重量部に変え、液温を35℃と
し、CTL膜厚20μmとなるように塗布速度を変更し
た以外は、実施例5と同一とし115℃の乾燥オーブン
で60分間加熱乾燥した。
【0052】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、170
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0053】(実施例7)実施例5のCT塗料液温を4
0℃とし、CTL膜厚24μmとなるように塗布速度を
変更した以外は、実施例5と同一とし115℃の乾燥オ
ーブンで60分間加熱乾燥した。
【0054】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、170
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/6
0%RHであった。
【0055】(比較例4)実施例5のCT塗料のTHF
を85重量部から110重量部に変え液温を25℃と
し、CTL膜厚20μmとなるように塗布速度を変更し
た以外は、実施例5と同一とし115℃の乾燥オーブン
で60分間加熱乾燥した。
【0056】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、160
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0057】(比較例5)実施例5のCT塗料のTHF
を85重量部から65重量部に変え、液温を25℃と
し、CTL膜厚24μmとなるように塗布速度を変更し
た以外は、実施例5と同一とし100℃の乾燥オーブン
で100分間加熱乾燥した。
【0058】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、250
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/4
5%RHであった。
【0059】(比較例6)実施例5のCT塗料液温を2
5℃とし、CTL膜厚18μmとなるように塗布速度を
変更した以外は、実施例5と同一とし115℃の乾燥オ
ーブンで40分間加熱乾燥した。
【0060】CTL膜中のTHF残留溶剤量は、250
00ppmであった。塗工室内の雰囲気は、22℃/6
0%RHであった。
【0061】以上の各実施例および比較例で作製したド
ラムを用いて塗工後のドラム外観を見て白化の有無を確
認した。
【0062】また、NEC製電子写真プリンタにてドラ
ム回転10000サイクル以上のランニング印字を行い
画像特性を確認した。
【0063】実施例1〜7および比較例1〜6の各条件
を図2に示す。また、白化の有無およびランニング印字
の画像特性を図3に示す。
【0064】図2及び図3を参照すると、実施例1〜7
では、白化が無く、良好な印字画像が得られている。
【0065】これより、CTL膜厚、CT塗料濃度、C
T塗料温度の関係を、 (t/C)×(1/T)≦0.04 t:CTL膜厚(μm) C:CT塗料固形分濃度(wt%) T:CT塗料温度(℃) 但しT≧25℃とする。とし、CTL塗工時の雰囲気条
件は、温度を18〜24℃、湿度を30〜65%RHと
し、CTL塗工、乾燥後のTHF残存溶剤量を、 (t/C)×(1/T)×S≦800 S:THF残存溶剤量(ppm)とすることにより、良
好な結果が得られることがわかる。
【0066】なお、電子写真感光体作成に用いる導電性
基体としては、上記のみならず、プラスチック等の円筒
状パイプにアルミ蒸着したものやシートタイプ等も用い
られ、同様に電荷発生層の構成成分も公知のものが使用
可能である。中間層を有しても良い。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、非塩素
系溶剤を使った塗料を使用した場合にも、感光体下部の
白化を防止できるという効果がある。
【0068】また、膜硬度の低下による耐久性劣化の防
止及び耐環境性の向上、ランニング印字による印字濃度
低下(ボケ、カスレ)の防止という効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置の概要構成図である。
【図2】各実施例および比較例の条件を示す図表であ
る。
【図3】各実施例および比較例の白化の有無および画像
特性を示す図表である。
【符号の説明】
1 電子写真感光体 2 印字用紙 3 帯電器 4 露光ユニット 5 現像器 6 転写器 7 クリーナ 8 給紙部 9 定着部 10 排出部 11 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 直哉 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日本 電気株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA28 AA35 AA37 AA42 AA52 AA54 AA56 BA60 CA32 EA14 EA16 EA22

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に、少なくとも電荷発生
    層、電荷輸送層の順に積層される電子写真感光体におい
    て、 (1)電荷輸送層形成時の塗料溶剤がテトラヒドロフラ
    ンを使用する。 (2)電荷輸送層膜厚、電荷輸送層形成用塗布液濃度、
    電荷輸送層形成用塗布液温度は次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)≦0.04 t:電荷輸送層膜厚(μm) C:電荷輸送層形成用塗布液固形分濃度(wt%) T:電荷輸送層形成用塗布液温度(℃) 但しT≧25℃とする。 (3)電荷輸送層塗工時の雰囲気条件は、温度を18〜
    24℃、湿度を30〜65%RHとする。 (4)電荷輸送層塗工方法は、浸漬塗布法とする。 (5)電荷輸送層塗工、乾燥後のテトラヒドロフラン残
    存溶剤量は、次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)×S≦800 S:テトラヒドロフラン残存溶剤量(ppm) であることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記導電性基体が、アルミニウム合金か
    ら成ることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  3. 【請求項3】 前記導電性基体が、プラスチックの円筒
    状パイプにアルミニウム蒸着したものであることを特徴
    とする請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記導電性基体が、シート状のプラスチ
    ック材料にアルミニウム蒸着したものであることを特徴
    とする請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 電子写真プロセスを使用する画像形成装
    置において、請求項1から4のいずれかに記載の電子写
    真感光体を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 導電性基体上に、少なくとも電荷発生
    層、電荷輸送層の順に積層される電子写真感光体の製造
    方法において、 (1)電荷輸送層形成時の塗料溶剤がテトラヒドロフラ
    ンを使用する。 (2)電荷輸送層膜厚、電荷輸送層形成用塗布液濃度、
    電荷輸送層形成用塗布液温度は次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)≦0.04 t:電荷輸送層膜厚(μm) C:電荷輸送層形成用塗布液固形分濃度(wt%) T:電荷輸送層形成用塗布液温度(℃) 但しT≧25℃とする。 (3)電荷輸送層塗工時の雰囲気条件は、温度を18〜
    24℃、湿度を30〜65%RHとする。 (4)電荷輸送層塗工方法は、浸漬塗布法とする。 (5)電荷輸送層塗工、乾燥後のテトラヒドロフラン残
    存溶剤量は、次式の関係とする。 (t/C)×(1/T)×S≦800 S:テトラヒドロフラン残存溶剤量(ppm) であることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記導電性基体が、アルミニウム合金か
    ら成ることを特徴とする請求項6記載の電子写真感光体
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記導電性基体が、プラスチックの円筒
    状パイプにアルミニウム蒸着したものであることを特徴
    とする請求項6記載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記導電性基体が、シート状のプラスチ
    ック材料にアルミニウム蒸着したものであることを特徴
    とする請求項6記載の電子写真感光体の製造方法。
JP36082899A 1999-12-20 1999-12-20 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置 Pending JP2001175008A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36082899A JP2001175008A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36082899A JP2001175008A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001175008A true JP2001175008A (ja) 2001-06-29

Family

ID=18471101

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36082899A Pending JP2001175008A (ja) 1999-12-20 1999-12-20 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001175008A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008090636A1 (ja) 2007-01-26 2008-07-31 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体製造方法
WO2009011072A1 (ja) * 2007-07-17 2009-01-22 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体の製造方法
US9217981B2 (en) 2012-09-28 2015-12-22 Kyocera Document Solutions Inc. Positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus
US9285692B2 (en) 2012-09-28 2016-03-15 Kyocera Document Solutions Inc. Positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus
US9298112B2 (en) 2012-09-28 2016-03-29 Kyocera Document Solutions Inc. Method of manufacturing positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor, positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor, and image forming apparatus

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008090636A1 (ja) 2007-01-26 2008-07-31 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体製造方法
US7413840B1 (en) 2007-01-26 2008-08-19 Canon Kabushiki Kaisha Process for forming an electrophotographic photosensitive member with depressed portions by condensing a surface of a surface layer on which a coating liquid is present
WO2009011072A1 (ja) * 2007-07-17 2009-01-22 Canon Kabushiki Kaisha 電子写真感光体の製造方法
US7629102B2 (en) 2007-07-17 2009-12-08 Canon Kabushiki Kaisha Method for preparing electrophotographic photosensitive member
US9217981B2 (en) 2012-09-28 2015-12-22 Kyocera Document Solutions Inc. Positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus
US9285692B2 (en) 2012-09-28 2016-03-15 Kyocera Document Solutions Inc. Positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor and image forming apparatus
US9298112B2 (en) 2012-09-28 2016-03-29 Kyocera Document Solutions Inc. Method of manufacturing positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor, positively-charged single-layer electrophotographic photoreceptor, and image forming apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2423752B1 (en) Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JP4702950B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、電子写真感光体の製造方法
EP2600195B1 (en) Electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JPWO2005064414A1 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2016148845A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
US9804512B2 (en) Electrophotographic photosensitive member, method for producing electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JP2001175008A (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法および画像形成装置
JP4042646B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法
JP6071733B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6391251B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真装置、プロセスカートリッジ、および縮合多環芳香族化合物
JP4336557B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3056273B2 (ja) 帯電用部材
JP2008026481A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2614316B2 (ja) 帯電用部材及びこの帯電用部材を用いた電子写真装置
JP3367984B2 (ja) 電子写真感光体及びそれを有する電子写真装置
JP4942382B2 (ja) 電子写真感光体及び該感光体を用いた画像形成装置
JP2887558B2 (ja) 電子写真感光体
JP2005208620A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP3630752B2 (ja) 電子写真感光体、この電子写真感光体を備えた画像形成装置及びプロセスユニット
JPH04119374A (ja) 帯電用部材
JPH0968821A (ja) 電子写真用有機感光体
JP2005250029A (ja) 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2866448B2 (ja) 帯電用部材
JP2002296808A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH04333853A (ja) 帯電用部材