JP2001173812A - 流路切換弁 - Google Patents

流路切換弁

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JP2001173812A
JP2001173812A JP36051999A JP36051999A JP2001173812A JP 2001173812 A JP2001173812 A JP 2001173812A JP 36051999 A JP36051999 A JP 36051999A JP 36051999 A JP36051999 A JP 36051999A JP 2001173812 A JP2001173812 A JP 2001173812A
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JP
Japan
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valve body
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path switching
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JP36051999A
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English (en)
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Takashi Hayashi
隆史 林
Yoshitaka Yoshizawa
至孝 吉澤
Mitsuaki Noda
光昭 野田
Seiichi Nakahara
誠一 中原
Hiroshi Ito
浩 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路切換弁において、主弁体を移動させる際
の回転トルクを大きくし、切り換え誤作動がなく、高圧
側と低圧側の差圧が大きい時でも、確実に切り換え作動
が可能とする。 【解決手段】 流路切換弁5−1の空間R1を二方パイ
ロット弁6−1のeポート105eに接続する。圧縮機
の吸入口(低圧側)に接続されるS継手管10Sを二方
パイロット弁6−1のSポート105sに接続する。中
心軸15で主弁体12を回動自在に軸支する。中心軸1
5の周囲に案内溝を形成する。主弁体12のボール12
cを案内溝に倣って移動して主弁体12を昇降および回
転可能とする。二方パイロット弁6−1で空間R1を低
圧にし、圧縮機の吐出口(高圧側)に接続されるD継手
管10Dからの高圧冷媒により主弁体12を上昇させる
とともに、回転させ、90°回転したところで主弁座1
4に着座させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍サイクルにお
ける冷媒の還流方向を切り換える流路切換弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ヒートポンプ式冷凍サイクルにお
いては、冷却モード運転時に冷媒が圧縮機、熱源側熱交
換器、絞り装置、及び利用側熱交換器を経由して圧縮機
に環流し、加温モード運転時に冷媒が圧縮機、利用側熱
交換器、絞り装置、及び熱源側熱交換器を経由して圧縮
機に環流するように、冷凍サイクルにおける冷媒の環流
方向を逆転させている。このような、ヒートポンプ式冷
凍サイクルにおける冷媒の環流経路を逆転させるのに用
いる流路切換弁としていわゆる四方弁がある。
【0003】このような四方弁として、実開平3−11
4681号公報、特開平11−153252号公報、特
許2816260号公報、特開平11−13919号公
報に開示されたものがある。これらの四方弁は、圧縮機
からの冷媒を導入する導入口、圧縮機に冷媒を送る導出
口、および熱源側熱交換器に通じる通口、利用側熱交換
器に通じる通口を、円形の弁座に設け、2つの連絡溝が
形成された弁体をこの連絡溝を弁座側にして摺動可能に
配設し、この弁体を回動させることで流路を切り換える
ものである。
【0004】(従来技術−1)実開平3−114681
号公報の四方弁は、弁体を回動させるために電磁石を用
いて駆動するタイプのものである。
【0005】(従来技術−2)特開平11−15325
2号公報の四方弁は、電磁コイルの通電により弁体の上
下の圧力差をなくしてから、弁体の外周部に対向的に配
置した磁極板の磁極を切り換えることによって、1つの
電磁コイルで電磁弁の作動と弁体の回動を行っている。
【0006】(従来技術−3)特許第2816260号
公報の四方弁は、弁体をステッピングモータにより直接
切り換えるものである。
【0007】(従来技術−4)特開平11−13919
号公報の四方弁は、弁本体のハウジングの外部の直流モ
ータが磁気継手によって、四方弁本体内のプラネタリ歯
車を駆動し、主弁を切り換える構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】実開平3−11468
1号公報の四方弁によれば、弁体の回転トルクが小さい
ため、四方弁の弁体上方の圧力と下方の圧力差が小さく
ならないと弁体を作動させることができないという問題
点があった。また、特開平11−153252号公報の
四方弁にあっては、弁体上下の圧力差をなくしてしまう
ために、いざ回動させようとすると弁体の回転トルクが
小さいため、切り換え誤作動が発生するという問題点が
あった。また、特許第2816260号公報の四方弁に
よれば、差圧が小さくないと作動しないので、実開平3
−114681号公報のものと同様な問題点がある。さ
らに、特開平11−13919号公報の四方弁にあって
は、差圧が大きい時はモータが空転するので、結局、実
開平3−114681号公報と同様な問題点がある。本
発明は、流路切換弁(四方弁)の主弁体を移動させる際
の回転トルクを大きくし、切り換え誤作動のない流路切
換弁を提供するとともに、高圧側と低圧側の差圧が大き
い時であっても、確実に切り換え作動が可能である流路
切換弁を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の流路
切換弁は、流体の還流方向を切り換える流路切換弁であ
って、筒状に形成された弁本体と、複数の通孔が穿設さ
れた主弁座と、弁本体内を区画するように形成され、か
つ該区画される空間の差圧力により前記主弁座から離間
するように移動するとともに該主弁座に着座し、前記主
弁座の通孔に接続された流路を流れる流体の還流方向を
切り換える主弁体と、前記主弁体の前記主弁座からの離
間と着座の間の移動動作により、該主弁体の該主弁座に
対する回転位置を切り換える移動方向変換手段と、前記
主弁体により区画された弁本体内の前記空間の圧力を調
節する圧力調節手段と、を備えたことを特徴とする。
【0010】本発明の請求項2の流路切換弁は、請求項
1の構成を備え、前記移動方向変換手段は、前記主弁体
を前記主弁座から離間する方向を軸とする螺旋状の回転
上昇または回転下降により、該主弁体の回転位置を切り
換えることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3の流路切換弁は、流体の
還流方向を切り換える流路切換弁であって、筒状に形成
された弁本体と、複数の通孔が穿設された主弁座と、弁
本体内を区画するように形成され、かつ該区画される空
間の差圧力により前記主弁座から離間および接近するよ
うに移動する移動部材と、前記主弁座近傍に位置し、前
記主弁座の通孔に接続された流路を流れる流体の還流方
向を切り換える主弁体と、前記移動部材の前記主弁座か
らの離間と接近の間の移動動作により、前記主弁体の該
主弁座に対する回転位置を切り換える移動方向変換手段
と、前記移動部材により区画された弁本体内の前記空間
の圧力を調節する圧力調節手段と、を備えたことを特徴
とする。
【0012】本発明の請求項4の流路切換弁は、請求項
3の構成を備え、前記移動方向変換手段は、前記移動部
材に設けられたネジピッチの大きな案内溝と、該案内溝
に倣って回動するとともに前記主弁体に係合するコマ
と、該主弁体と該コマとの係合/非係合を該コマの回転
方向に応じて選択的に切り換える回転方向規制手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0013】本発明の請求項5の流路切換弁は、請求項
1、2、3、または4の構成を備え、前記主弁座には、
前記通孔が前記主弁体の回転方向の90°離間した位置
に4つ形成され、前記主弁体には、前記4つの通孔の任
意の隣接する2つの通孔を連通可能な連通溝が2つ形成
されるとともに、該2つの連通溝の少なくとも前記通孔
を連通する部分が前記回転方向の180°回転に対する
対称性を有し、前記主弁体を、同一方向へ継続回転する
ことで前記還流方向を切換可能としたことを特徴とす
る。
【0014】本発明の請求項6の流路切換弁は、請求項
1、2、3、4または5の構成を備え、前記圧力調節手
段は、前記弁本体内で区画される高圧側の空間と他方の
空間との内の他方の空間を低圧側に連通するパイロット
弁であることを特徴とする。
【0015】本発明の請求項7の流路切換弁は、請求項
6の構成を備え、前記移動方向変換手段は、前記高圧側
の空間と前記低圧側に連通された他方の空間との差圧の
力により、前記主弁体を回転させ、該差圧の力がなくな
ることにより該主弁体を前記主弁座に着座させることを
特徴とする。
【0016】本発明の請求項1の流路切換弁によれば、
圧力調節手段が、主弁体により区画された空間の内例え
ば主弁座とは反対側の空間の圧力を、主弁座側の空間よ
り低圧に調節すると、主弁体が主弁座から離間するよう
に浮き上がり、移動方向変換手段により、回転移動す
る。次に、前記圧力調節手段により主弁座とは反対側の
空間の圧力を高圧に調節すると主弁体が主弁座側に下が
り、移動方向変換手段により主弁体は主弁座に着座し、
流体の還流方向が切り換わる。
【0017】本発明の請求項2の流路切換弁によれば、
請求項1と同様な作用をするとともに、主弁体は、螺旋
状の回転上昇または回転下降により、主弁体の回転位置
に切り換えられる。
【0018】本発明の請求項3の流路切換弁によれば、
圧力調節手段が、移動部材により区画された空間の内例
えば主弁座とは反対側の空間の圧力を、主弁座側の空間
より低圧に調節すると、移動部材が主弁体から離間する
ように浮き上がり、移動方向変換手段により、主弁体が
回転移動する。次に、前記圧力調節手段により主弁座と
は反対側の空間の圧力を高圧に調節すると移動部材が主
弁座側に下がり、移動方向変換手段により主弁体は主弁
座に着座し、流体の還流方向が切り換わる。
【0019】本発明の請求項4の流路切換弁によれば、
請求項3と同様な作用をするとともに、移動部材の例え
ば上昇によりネジピッチの大きな案内溝が上昇し、この
案内溝に倣ってコマが回転し、このコマに係合する主弁
体が回動する。移動部材が下降するときはコマと主弁体
が非係合となり、主弁体はその場で着座する。
【0020】本発明の請求項5の流路切換弁によれば、
請求項1、2、3、または4と同様な作用をするととも
に、主弁体が90°づつ同一方向に回転する毎に還流方
向が切り換えられる。
【0021】本発明の請求項6の流路切換弁によれば、
請求項1、2、3、4または5と同様な作用をするとと
もに、パイロット弁により弁本体内で区画される高圧側
の空間と他方の空間との間に差圧が生じ、この差圧によ
って主弁体が移動する。
【0022】本発明の請求項7の流路切換弁によれば、
請求項6と同様な作用をするとともに、高圧側の空間と
低圧側に連通された他方の空間との差圧の力により、主
弁体が回転し、差圧の力がなくなることにより主弁体が
主弁座に着座する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明による流路切換弁の
実施形態を図面を参照して説明する。
【0024】(冷凍サイクル)図18は本発明の実施形
態に係るヒートポンプ式エアコン等の冷凍サイクルの概
略を示す図である。図中1は圧縮機、2Aは室内ユニッ
トに搭載された室内熱交換器(利用側熱交換器)、2B
は室外ユニットに搭載された室外熱交換器(熱源側熱交
換器)、3は絞り装置、4はアキュムレータ、5は後述
説明する各実施形態の流路切換弁である。
【0025】圧縮機1の吐出口は流路切換弁5に接続さ
れ、圧縮機1の吸入口はアキュムレータ4を介して流路
切換弁5に接続されている。また、流路切換弁5は熱交
換器用導管を介して室内熱交換器2Aと室外熱交換器2
Bとに接続され、絞り装置3は室内熱交換器2Aと室外
熱交換器2Bとの間に介設されている。これにより、圧
縮機1、流路切換弁5、室内熱交換器2A、絞り装置
3、室外熱交換器2B、およびアキュムレータ4は冷凍
サイクルを構成している。
【0026】なお、以下の説明では、流路切換弁5にお
いて、圧縮機1の吐出口(高圧側)に接続される導管
(圧縮機1側から見た吐出管)を「D継手管10D」、
アキュムレータ4(低圧側)に接続される導管(圧縮機
1側から見た吸入管)を「S継手管10S」、室内熱交
換器2Aに接続される導管を「E継手管10E」、室外
熱交換器2Bに接続される導管を「C継手管10C」と
する。
【0027】流路切換弁5のS継手管10Sは後述のパ
イロット二方弁6に接続され、このパイロット二方弁6
は流路切換弁5に接続されている。なお、図18ではパ
イロット二方弁6と流路切換弁5とが分離して図示され
ているが、これは後述の第1実施形態に対応しており、
第2および第3実施形態ではパイロット二方弁6は流路
切換弁5に一体的に設けられている。そして、マイクロ
コンピュータや各種駆動回路等から構成され制御部Cに
より、パイロット二方弁6の電磁コイルの通電が制御さ
れ、流路切換弁5の流路が切り換えられる。
【0028】これにより、暖房運転モード時には、図1
8に実線の矢印で示したように、圧縮された冷媒は流路
切換弁5から室内熱交換器2Aに流入され、この室内熱
交換器9Aは凝縮器として機能し、室内熱交換器2Aか
ら流出された冷媒液は絞り装置3を介して室外熱交換器
2Bに流入され、この室外熱交換器2Bは蒸発器として
機能する。そして、室外熱交換器2Bで蒸発された冷媒
は流路切換弁5およびアキュムレータ4を介して圧縮機
1に流入される。
【0029】また、冷房運転モード時には、図18に破
線の矢印で示したように、圧縮機1で圧縮された冷媒は
流路切換弁5から室外熱交換器2B、絞り装置3、室内
熱交換器2A、流路切換弁5、アキュムレータ4、そし
て、圧縮機1の順に循環され、室外熱交換器2Bが凝縮
器として機能し、室内熱交換器2Aが蒸発器として機能
する。
【0030】なお、制御部Cは、圧力センサPc、Pc
´により室内熱交換器2Aおよび室外熱交換器2Bの圧
力を検出して、流路切換弁5の切換位置を検出し、運転
モードに応じて流路切換弁5の切換制御を行う。また、
制御部Cは、圧縮機1の運転能力、室内熱交換器2Aの
熱交換能力、室外熱交換器2Bの熱交換能力をそれぞれ
制御する。
【0031】次に、流路切換弁5の各実施形態について
説明する。なお、図18の流路切換弁5およびパイロッ
ト二方弁6は以下の各実施形態に対応するものである
が、この流路切換弁5およびパイロット二方弁6を以下
の各実施形態の説明で区別するために、符号5、6の後
にハイフンと実施形態の番号を付加して説明する。
【0032】第1実施形態 図1は本発明の第1実施形態に係る流路切換弁5−1お
よびパイロット二方弁6−1の断面図、図2は流路切換
弁5−1の主弁体12が上昇した状態を示す断面図であ
る。なお、図1、図2および以下の図面においては、図
を解りやすくするために断面を示す斜線(ハッチング)
を適宜省略してある。この流路切換弁5−1は、円筒状
の弁ハウジング11、略円柱状の主弁体12、弁ハウジ
ング11の上部を蓋するハウジング上蓋13、弁ハウジ
ング11の下部に取り付けられた主弁座14、主弁座1
4の中央に立設された中心軸15、前記図18について
説明したD継手管10D、S継手管10S、E継手管1
0EおよびC継手管10Cを主な部品として構成されて
いる。なお、この図1および図2はC継手管10C側か
ら見た断面図であり、図1、図2ではC継手管10Cは
現れていない。
【0033】主弁体12は弁ハウジング11内に収容さ
れ、弁ハウジング11とハウジング上蓋13の間はパッ
キン11aを介して封止され、弁ハウジング11と主弁
座14の間はパッキン11bを介して封止されている。
主弁体12は、主弁12Aの中央の透孔12aによって
中心軸15に軸支され、これにより、主弁体12は弁ハ
ウジング11の内部で中心軸15を軸として回転可能
に、また、回転軸方向(図1の縦方向)に移動可能にな
っている。さらに、ハウジング上蓋13と主弁体12と
の間には、中心軸15に填められた主弁体用ばね16が
配設されており、この主弁体用ばね16により、主弁体
12はハウジング上蓋13から離間されるように付勢さ
れている。なお、主弁体12の上部外周には、ハウジン
グ11の内周面との間をシールするピストンリング12
bが設けられている。
【0034】図4は主弁体12と中心軸15の拡大断面
図およびその一部平断面図であり、図4(B) は図4(A)
のC−C矢視断面図である。なお、同図は主弁体12が
上昇した状態を示している。中心軸15の主弁体12が
摺動する部分は溝付ロッド15Rとされている。また、
主弁12Aの透孔12a内の回転軸回りの90°離間し
た位置には4つのボール12cが取り付けられており、
このボール12cは溝付ロッド15Rの案内溝15a内
に配置されている。なお、ボール12cは主弁12Aの
上端に固定された保持器12dにより取り付けられてお
り、このボール12cは、主弁12Aおよび保持器12
dに対して主弁体12の回転方向と上下方向については
固定されているが、ボール12c自体は回転可能になっ
ている。
【0035】図5は溝付ロッド15Rの外周側面の展開
図であり、案内溝15aは、中心軸15の周方向に90
゜ずつ離間した位置に、下方(主弁座14側)に窪んだ
縦溝15bを有している。また、各縦溝15b間の上部
には周方向に90°ずつ離間した位置に、上方に窪んだ
ストッパ部15cを有している。ここで、縦溝15bの
位置を「0°、90°、180°、270°、360°
(=0°)」(すなわちストッパ部15cの位置を「4
5°、135°、225°、315°」)とし、0°→
90°→180°→270°→360°(=0°)の方
向を「回転方向」と呼ぶ。隣接するストッパ部15c、
15c同士は、回転方向に向かって上方に傾斜する第1
案内斜面15dで連結されている。また、隣接する縦溝
15b、15bの上端同士は、回転方向に向かって下方
に傾斜する第2案内斜面15eで連結されている。
【0036】以上の構成により、主弁体12が主弁座1
4に着座している状態ではボール12cは縦溝15b内
に有り、主弁体12は、中心軸15に対して上下動をす
ることにより回転方向に90°ずつ回転する。すなわ
ち、図6に示したように、各ボール12cは縦溝15b
内の(a)の位置にあり、主弁体12が上方に移動する
とボール12cが縦溝15bから外れて(b)の位置で
第1案内斜面15dに当接し、さらに上方に移動する力
により、ボール12cは第1案内斜面15dからの抗力
を受けるのでその回転方向成分によりボール12cは第
1案内斜面15dに案内されてストッパ部15cの
(c)の位置に到達する。これにより主弁体12は上方
への移動が阻止されて主弁体12は上死点位置となる。
この間に主弁体12は45°回転される。
【0037】次に、主弁体12が下方に移動すると、ボ
ール12cはストッパ部15cから第2案内斜面15e
の(d)の位置に到り、さらに下方に移動する力によ
り、ボール12cは第2案内斜面15eに案内されて縦
溝15bの(e)の位置に到達する。これにより主弁体
12は主弁座14上に着座する。この間に主弁体12は
さらに45°回転され、1回の上下動により90°回転
する。このようにして、主弁体12は、回転角度0°、
90°、180°、270°の4箇所の回転位置におい
て主弁座14に着座する。なお、回転角度0°および1
80°の回転位置を第1の回転位置、回転角度90°お
よび270°の回転位置を第2の回転位置とする。
【0038】図3は主弁体12の回転位置の変化を説明
する平断面図およびその縦断面図であり、図3(A) 、図
3(B) は図1のA−A矢視断面図、図3(C) は図2のB
−B矢視断面図である。また、図3(D) は図3(C) のD
−D矢視断面図、図3(E) は図3(C) のE−E矢視断面
図である。なお、図3(A) ,(B) ,(C) はそれぞれ0
°,90°,45°の回転位置に対応しているが、回転
位置が180°,270°,225°の場合も同様な図
になるので、180°,270°,225°の回転位置
については括弧付きの符号で示してある。
【0039】図3に示したように、主弁座14には、E
継手管10Eが接続される第1切換ポート20e(図
1、図2では中心軸15の陰になって見えない)と、C
継手管10Cが接続される第2切換ポート20c(図
1、図2では中心軸15の手前にあり断面では見えな
い)とが、主弁座14の中心を挟んで対向する位置に各
々貫設されている。さらに、これら第1および第2の切
換ポート20e、20cから主弁座14の周方向に90
°ずつ位相をずらした箇所に、S継手管10Sが接続さ
れる低圧側ポート20s、D継手管10Dが接続される
高圧側ポート20dが各々貫設されている。
【0040】主弁12Aの主弁座14側の端面には、略
半円弧状の2つの連絡溝12e、12fが各々独立して
形成されており、主弁体12の第1の回転位置0°(ま
たは180°)においては、図3(A) に示すように、連
絡溝12e(または12f)により高圧側ポート20d
と第1切換ポート20eとが連通接続されるとともに、
連絡溝12f(または12e)により低圧側ポート20
sと第2切換ポート20cとが連通接続される。これに
より、前記暖房運転モード時の循環経路が形成される。
【0041】一方、主弁体12の第2の回転位置90°
(または270°)においては、図3(B) に示すよう
に、連絡溝12e(または12f)により高圧側ポート
20dと第2切換ポート20cとが連通接続されるとと
もに、連絡溝12f(または12e)により低圧側ポー
ト20sと第1切換ポート20eとが連通接続される。
これにより、前記冷房運転モード時の循環経路が形成さ
れる。
【0042】なお、図3に示したように、主弁12Aの
連絡溝12eと12fの間には仕切板12gが内蔵され
ており、仕切板12gは仕切板用ばね12h(図3(D)
,(E) )によって主弁座14側に付勢されている。こ
れにより、主弁体12が主弁座14に着座(あるいは当
接)しているときは、仕切板用ばね12hの付勢力によ
って、仕切板12gは主弁体12と同様に主弁座14に
当接しているが、主弁体12が主弁座14から持ち上が
ったときも、仕切板用ばね12hが伸びて仕切板12g
は主弁座14に当接したままとなる。これにより、主弁
体12が持ち上がったときでも、主弁12Aの2つの連
絡溝12e、12fの間は互いに仕切られている。な
お、仕切板用ばね12hの弾性力は主弁体用ばね16の
弾性力に比べて無視できる程度であり、この仕切板ぱね
12hによる主弁体12の上下動に対する影響は無視で
きる。
【0043】また、主弁座14と中心軸15との回転方
向の相対位置関係は、第1切換ポート20e、第2切換
ポート20c、低圧側ポート20s、および高圧側ポー
ト20dと案内溝15aの縦溝15b等との位置関係を
規定するので重要であるが、図4に示したように、中心
軸15と主弁座14の当接箇所に配置された回転位置決
め用ボール14aにより、組み立て時に位置決めがなさ
れる。
【0044】図1に示すように、ハウジング上蓋13の
中央には、パイロット二方弁6−1のEポート105e
に接続される管路30eが貫設され、S継手管10Sに
は、パイロット二方弁6−1のSポート105sに接続
される管路30sが貫設されている。
【0045】パイロット二方弁6−1は、プランジャチ
ューブ101の上端部に吸引子102を取り付けるとと
もに、プランジャチューブ101の周囲に電磁コイル1
03を配置し、プランジャチューブ101内にプランジ
ャ104を収容し、さらに、プランジャチューブ101
の下端部に弁座部105を取り付けた構造になってい
る。プランジャ104の上端にはプランジャ用ばね10
6が収容され、このプランジャ用ばね106によってプ
ランジャ104は弁座部105側に付勢されている。こ
れにより、プランジャ104の下端部に取り付けられた
ボール104aが弁座部105の弁座105aに圧接さ
れる。
【0046】また、弁座部105は、弁座105aの周
辺に隙間105bを有するとともに弁座105aの中央
に縦穴105cが形成されている。そして、隙間105
bは、管路30eが接続されたEポート105eに連通
され、縦穴105cは、管路30sが接続されたSポー
ト105sに連通されている。
【0047】以上の構成により、電磁コイル103に通
電がなされていないときは、プランジャ用ばね106の
付勢力によりプランジャ104の下端のボール104a
が弁座105aに着座した状態、すなわちパイロット弁
が閉止の状態となり、Eポート105eとSポート10
5sは連通されない。
【0048】一方、電磁コイル103に通電がなされる
と、プランジャ104はプランジャ用ばね106の付勢
力に抗して吸引子102に吸引され、プランジャ104
の下端のボール104aと弁座105aとの間に隙間が
形成され、すなわちパイロット弁が連通の状態となって
Eポート105eとSポート105sが連通される。こ
れにより、流路切換弁5−1において、弁ハウジング1
1、ハウジング上蓋13、および主弁体12で囲まれた
空間R1が、低圧側に接続されたS継手管10Sと連通
する。
【0049】次に、上記第1実施形態の流路切換弁5−
1の動作について説明する。
【0050】(停止状態)先ず、圧縮機1が停止してい
る状態では、図1に示すように主弁体12は主弁体用ば
ね16の付勢力により主弁座14に当接されている。こ
のとき中心軸15の溝付ロッド15Rの回転角は0°
(または180°)であり、主弁体12と主弁座14は
暖房運転モード時の位置にある。
【0051】(停止状態→暖房始動)パイロット二方弁
6−1を閉止の状態とする。圧縮機1の運転を開始する
と、D継手管10Dから高圧側ポート20dを介して主
弁12Aの連絡溝12e内に高圧冷媒が供給される。こ
こで、主弁12Aと主弁座14との接触部分には僅かな
高圧冷媒が通過するような細い溝が形成されており、こ
の連絡溝12e内の高圧冷媒は、主弁12Aと中心軸1
5との隙間あるいは主弁12Aと弁ハウジング11との
隙間から僅かではあるが、空間R1内に流入する。パイ
ロット二方弁6−1は閉止の状態であるので、空間R1
内は高圧になり、主弁体用ばね16の付勢力と合わせた
力で主弁体12を主弁座14に着座させることとなる。
このようにして冷凍サイクルは暖房運転モードとなる。
【0052】(停止状態→冷房始動)パイロット二方弁
6−1は連通の状態とする。圧縮機1の運転を開始する
と、D継手管10Dから高圧側ポート20dを介して主
弁体12の連絡溝12e内に高圧冷媒が供給され、この
高圧冷媒は前記同様に僅かではあるが空間R1内に流入
する。しかし、パイロット二方弁6−1は連通の状態
で、空間R1は低圧側のS継手管10Sに連通されてい
るので、空間R1内は低圧となる。これにより、主弁体
12は主弁体用ばね16の付勢力に抗して浮き上がり、
主弁体12のボール12cは前記図6の(a)→(b)
→(c)のように移動してストッパ部15cの位置にな
り、図2、図3(C) に示したように45°回転した上死
点の位置になる。
【0053】ここで、パイロット二方弁6−1を閉止の
状態とする。これにより、連絡溝12e内の高圧冷媒が
前記同様に僅かではあるが空間R1内に流入するので、
空間R1内が高圧になり、主弁体用ばね16の付勢力と
合わせた力で主弁体12を主弁座14に向かって移動さ
せる。このとき、主弁体12のボール12cは前記図6
の(c)→(d)→(e)のように移動して、主弁体1
2は90°回転した位置で主弁座14に着座する。これ
により冷凍サイクルは冷房運転モードとなる。
【0054】なお、暖房運転モードおよび冷房運転モー
ドのいずれのモードでも、運転中はパイロット二方弁6
−1は閉止の状態としている。したがって、パイロット
二方弁6−1を連通の状態とし、その後、閉止の状態と
することにより、圧縮機1を運転した状態で運転中に運
転モードを切り換えることができる。
【0055】また、第1実施形態では、圧縮機1による
冷媒流とパイロット二方弁6−1の連通/閉止とによっ
て生じる差圧力と、ハウジング上蓋13と主弁体12と
の間に介設した主弁体用ばね16の付勢力とを用いて、
主弁体12を主弁座14に対して接近/離間する方向に
移動させるとともに、この主弁体12の複数のボール1
2cを溝付ロッド15Rに倣って移動させることによ
り、主弁体12を主弁座14に対して回転させて、主弁
体12を第1の回転位置(暖房)と第2の回転位置(冷
房)との間で移動させる構成としている。
【0056】したがって、主弁体を直接駆動する電磁ソ
レノイド等を用いずに、冷凍サイクルの流路を切り換え
ることができるとともに、その切換え状態を維持させる
ことができる。
【0057】なお、上述した第1実施形態の流路切換弁
5−1は、主弁体12の中心部を窄孔し、溝付ロッド1
5Rを備えて中心軸15を設けて主弁体12を回転移動
させる構成としたが、図示は省略するが、弁ハウジング
11の内周面に案内溝を設け、主弁体12の外周面にボ
ールなどを設けて、このボールを案内溝に倣って移動さ
せることにより、主弁体12を回転移動させるように構
成してもよいことは言うまでもない。
【0058】第2実施形態 図7は本発明の第2実施形態に係る流路切換弁5−2お
よびパイロット二方弁6−2の断面図、図8は流路切換
弁5−2の移動部材としてのピストン25が上昇した状
態を示す断面図である。この第2実施形態では流路切換
弁5−2とパイロット二方弁6−2とが一体的に組み付
けられている。流路切換弁5−2は、円筒状の弁ハウジ
ング21と、略円柱状の主弁体22、弁ハウジング21
の上部に取り付けられた円筒状のシリンダ容器23、弁
ハウジング21の下部に取り付けられた主弁座24、シ
リンダ容器23内に配設されたピストン25、シリンダ
容器23内の上端に配設されたストッパ26、前記図1
8について説明したD継手管10D、S継手管10S、
E継手管10EおよびC継手管10Cを主な部品として
構成されている。なお、この図7および図8はE継手管
10E側(第1実施例と反対側)から見た断面図であ
り、図7、図8ではE継手管10Eは現れていない。
【0059】弁ハウジング21とシリンダ容器23およ
び主弁座24は溶接等により封止されている。シリンダ
容器23の上部にはシリンダ本体部より径を小さくした
絞り部23aが形成されており、ストッパ26は、ボス
部26aを絞り部23a内に嵌合してシリンダ容器23
の上部に固定されている。なお、絞り部23a内には後
述のパイロット弁が構成されている。図9はストッパ2
6の下面図であり、ストッパ26の中央には縦孔26b
が形成され、縦孔26bの内周面の一箇所には縦孔26
bの軸方向に沿って突条26cが形成されている。ま
た、ストッパ26には縦孔26bの周囲に透孔26dが
形成され、この透孔26dは図7に破線で示したように
ピストン25側からボス部26a側に貫通している。
【0060】ピストン25は、円盤状の遮蔽部25a、
遮蔽部25aの上部中央に形成された摺動軸25b、お
よび遮蔽部25aの下部に形成された溝付ロッド25R
を有しており、遮蔽部25aによりシリンダ容器23内
にストッパ側の空間R1と主弁体22側の空間R2とが
画成されている。摺動軸25bの外周一箇所には、軸方
向に沿って長溝25c(図7参照)が形成されており、
摺動軸25bは、ストッパ26の縦孔26bの突条26
cを長溝25cに嵌合させて縦孔26b内に挿入されて
いる。これにより、ピストン25はシリンダ容器23内
で上下方向に移動可能であるが、摺動軸25bを軸とす
る回転は不能となっている。また、ピストン25の遮蔽
部25aとストッパ26との間にはピストン25を主弁
体22側に付勢するピストン用ばね27が配設されてい
る。
【0061】図7に示すように、S継手管10Sには、
パイロット二方弁6−2のSポート205sに接続され
る管路40sが貫設されている。
【0062】パイロット二方弁6−2は、プランジャチ
ューブ201の下端部に吸引子202を取り付けるとと
もに、プランジャチューブ201の周囲に電磁コイル2
03を配置し、プランジャチューブ201内にプランジ
ャ204を収容し、吸引子202の下端を流路切換弁5
−2におけるシリンダ容器23の絞り部23aの先端に
取り付けた構造になっている。また、プランジャ204
と吸引子202の間にはプランジャ用ばね206が収容
され、このプランジャ用ばね206によってプランジャ
204は吸引子202から離間する方向に付勢されてい
る。さらに絞り部23a内には吸引子202側に弁座2
05が取り付けられている。
【0063】プランジャ204には下方に伸びるプラン
ジャロッド204aが取り付けられ、このプランジャロ
ッド204aは吸引子202と弁座205の中央の透孔
を介して、弁座205の下に配設されたボール207に
当接されている。そして、このボール207は、ストッ
パ26のボス部26aの上部に収容されたボール用ばね
208によって弁座205およびプランジャロッド20
4aの下端に圧接されている。また、弁座205と吸引
子202の間には隙間205aが形成され、この間隙2
05aは、管路40sが接続されたSポート205sに
連通されている。さらに、ボス部26aの上端と弁座2
05との間の空間205bと、ストッパ26の前記透孔
26dとは、ボス部26aの側面に形成された連絡溝2
6eによって連通されている。
【0064】以上の構成により、電磁コイル203に通
電がなされていないときは、プランジャ用ばね206の
付勢力とボール用ばね208によりプランジャ204が
吸引子202から離間し、ボール207が弁座205の
下面に着座した状態、すなわちパイロット弁が閉止の状
態となる。これにより、シリンダ容器23内とSポート
205sとは連通されない。
【0065】一方、電磁コイル203に通電がなされる
と、プランジャ204はプランジャ用ばね206とボー
ル用ばね208の付勢力に抗して吸引子202に吸引さ
れ、プランジャロッド204aの下端がボール207を
押し下げ、ボール207と弁座205との間に隙間が形
成される。すなわちパイロット弁が連通の状態となり、
図7に示した空間R1は、ストッパ26の透孔26d、
連絡溝26e、空間205b、間隙205a、Sポート
205s、および管路40sを介して低圧側のS継手管
10Sに連通される。したがって、空間R1と空間R2
に差圧力が生じて、ピストン25は上に移動する。
【0066】ここで、D継手管10Dから主弁体22に
流入する高圧冷媒は、主弁体22と主弁座24との隙間
あるいは主弁体22の透孔22a等を通して、空間R2
に流入し、さらに、この空間R2の高圧冷媒は、ピスト
ン25の遮蔽部25aの外周面とシリンダ容器23の内
周面との僅かなクリアランスを介して空間R1側に徐々
に流入できるようになっている。
【0067】したがって、前記のように電磁コイル20
3への通電を断ってパイロット弁を閉止の状態とする
と、シリンダ容器23内の空間R1(図8ではストッパ
26の透孔26d内)の圧力が上昇し、空間R1と空間
R2の差圧力が減少し、この差圧力が減少するにしたが
ってピストン25はピストン用ばね27の付勢力により
下に移動する。
【0068】このように、パイロット二方弁6−2の閉
止/連通の状態を切り換えることにより、ピストン25
が上下動し、次に説明するように、主弁体22が回転し
て流路が切り換えられる。
【0069】主弁体22の主弁22Aの周縁上端部は弁
ハウジング21の上部の開口周縁部21aに近接してお
り、これにより、主弁体22は上下方向への移動が、主
弁22Aと主弁座24との間に僅かに隙間ができる程度
に規制されている。また、主弁体22は、主弁22Aの
透孔22aによってピストン25の溝付ロッド25Rの
下端部25hに軸支され、これにより、主弁体22は弁
ハウジング21の内部で溝付ロッド25Rを軸として回
転可能になっている。
【0070】さらに、主弁22Aの上面にはボス部22
bが形成されており、このボス部22bの内部にはコマ
22cが配設され、このコマ22cの内側にピストン2
5の溝付ロッド25Rが挿入されている。コマ22cの
内周面の180°離間する対向面にはピン22dが取り
付けられており、このピン22dは溝付ロッド25Rの
案内溝25dに係合されている。また、コマ22cとピ
ストン25の遮蔽部25aとの間にはコマ用ばね22f
が配設されており、このコマ用ばね22fの付勢力によ
り、コマ22cはボス部22bの内部だけで上下動可能
となっている。
【0071】図10は溝付ロッド25Rの外周側面の展
開図であり、案内溝25dは、溝付ロッド25Rの周方
向に180゜離間した位置に形成されている。両案内溝
25dは、略0°と略180°の位置の縦溝25e、略
0°と90°の間および略180°と270°の間の傾
斜溝25f、90°と270°の位置の縦溝25gとで
構成されている。なお、縦溝25eは0°および180
°の位置から僅かにずれているがこの理由は後述する。
【0072】以上の構成により、溝付ロッド25Rが図
7のように主弁座24に当接した下端位置にあるとき、
コマ22cのピン22dは略0°と略180°の位置の
縦溝25eの位置にあり、図8のように溝付ロッド25
Rが上方に移動すると、コマ22cはボス部22bの内
部だけでしか移動しないので、ピン22dは、傾斜溝2
5fを通って90°と270°の位置の縦溝25gの位
置に移動する。これにより、コマ22cは略90°回転
する。また、溝付ロッド25Rが図8の位置から下方に
移動すると、コマ22cは逆方向に略90°回転する。
【0073】図11は主弁体22のボス部22bの上方
から見た一部破砕平面図であり、図11(A) は溝付ロッ
ド25Rが上に移動するときの状態を示し、図11(B)
は溝付ロッド25Rが下に移動するときの状態を示して
いる。主弁22Aのボス部22b内には互いに180°
離間する位置にラッチピン22gとラッチ用ばね22h
が配設されている。また、コマ22cの外周面にはラッ
チ歯車22eが形成されている。
【0074】このラッチピン22g、ラッチ用ばね22
hおよびラッチ歯車22eは回転方向規制手段としての
ラチェット機構を構成しており、溝付ロッド25Rが上
に移動するときは、図11(A) に示したように、コマ2
2cの回転によりラッチピン22gの先端がラッチ歯車
22eに係合してコマ22cの回転力がラッチピン22
gを介して主弁体22に伝達され、主弁体22はコマ2
2cと共に90°回転する。一方、溝付ロッド25Rが
下に移動するときは、図11(B) に示したように、コマ
22cが回転してもラッチピン22gはラッチ歯車22
eを乗り越え、コマ22cの回転力が主弁体22に伝達
されず、主弁体22は止まったままとなる。
【0075】ここで、前掲の図10に示したように、溝
付ロッド25Rが下端位置にあるとき、コマ22cのピ
ン22dは0°および90°の位置よりも僅かに前の位
置になるように設定され、溝付ロッド25Rが上端位置
まで移動する1ストロークの間にコマ22cは90°よ
り僅かに大きく回転する。なお、この僅かに前の位置と
はラッチ歯車22eのピッチ(角度)より小さな角度
(例えばピッチの半分以下の角度)だけ前の位置であ
る。そして、この溝付ロッド25Rの1ストロークの間
の初期位置でピン22dが0°および90°の位置にき
たときに、前記ラッチピン22gの先端がラッチ歯車2
2eに係合するように設定されている。そして、ピン2
2dが0°および90°の位置にきたときから主弁体2
2が回動を開始し、この主弁体22は、溝付ロッド25
Rの1ストロークの間にちょうど90°回転する。
【0076】すなわち、溝付ロッド25Rが下方に移動
して下端位置にきたとき、ピン22dは0°および90
°の位置よりも僅かに前の位置に戻るので、この実施形
態では、ラッチ歯車22eを確実に2つだけラッチ機構
で空回りする。これにより、溝付ロッド25Rの一回の
上下動によりラッチ機構が確実に90°の回転を主弁体
22に与えるようになっている。したがって、ピストン
25が1回の上下動をする毎に主弁体22は90°ずつ
回転し、主弁体22は、正確に回転角度0°、90°、
180°、270°の4箇所の回転位置において主弁座
24に着座する。
【0077】なお、この第2実施形態の流路切換弁5−
2においても、主弁座24には、第1実施形態(図3)
と同様に、E継手管10Eが接続される第1切換ポート
20e、C継手管10Cが接続される第2切換ポート2
0c、S継手管10Sが接続される低圧側ポート20
s、およびD継手管10Dが接続される高圧側ポート2
0dが各々貫設されている。また、主弁体22の主弁座
24側の端面には、第1実施形態の連絡溝12e,12
fと同様に2つの連絡溝22i、22j(図7参照)が
各々独立して形成されている。なお、この第2実施形態
においては、主弁体22は殆ど浮かないので、第1実施
形態のような仕切板12gや仕切板用ばね12hはあっ
てもなくてもよい。
【0078】そして、この主弁座24の第1切換ポート
20e、第2切換ポート20c、低圧側ポート20sお
よび高圧側ポート20dに対する主弁体22の連絡溝2
2i、22jの位置関係は、第1実施形態の連絡溝12
e,12fの場合と同様であり、前記のように主弁体2
2が4箇所の回転位置において着座することにより、前
記暖房運転モード時の循環経路(第1の回転位置0°ま
たは180°)と、前記冷房運転モード時の循環経路
(第2の回転位置90°または270°)とが交互に形
成される。
【0079】この第2実施形態においても、パイロット
二方弁6−2を連通の状態とし、その後、閉止の状態と
することにより、圧縮機1を運転した状態で運転中に運
転モードを切り換えることができる。また、主弁体を直
接駆動する電磁ソレノイド等を用いずに、冷凍サイクル
の流路を切り換えることができるとともに、その切換え
状態を維持させることができる。
【0080】第3実施形態 図12は本発明の第3実施形態に係る流路切換弁5−3
およびパイロット二方弁6−3の断面図、図13は流路
切換弁5−3の移動部材としてのピストン35が上昇し
た状態を示す断面図である。この第3実施形態も流路切
換弁5−3とパイロット二方弁6−3とが一体的に組み
付けられたものである。
【0081】流路切換弁5−3は、円筒状で上部がドー
ム状に絞られた弁ハウジング31と、略円柱状の略円柱
ドーム状の主弁体32、弁ハウジング31の下部に取り
付けられた主弁座34、弁ハウジング31内に配設され
たピストン35、弁ハウジング31の中心に配置され主
弁体32およびピストン35を軸支する中心軸36、前
記図18について説明したD継手管10D、S継手管1
0S、E継手管10EおよびC継手管10Cを主な部品
として構成されている。なお、この図12および図13
はE継手管10E側(第1実施例と反対側)から見た断
面図であり、図12、図13ではE継手管10Eは現れ
ていない。
【0082】ピストン35は、円筒容器状の遮蔽板35
a、中心軸36に上下動自在に軸支された溝付ロッド3
5R、中心軸36に上下動自在に軸支されたステム35
bを有しており、溝付ロッド35Rの上端部分を遮蔽板
35aの中心の開口とステム35bに嵌合することによ
り一体に組み立てられている。そして、遮蔽板35aに
より弁ハウジング31内にパイロット二方弁6−3側の
空間R1と主弁体32側の空間R2とが画成されてい
る。
【0083】また、図14に溝付ロッド35Rの三面図
を示したように、溝付ロッド35Rの上端部にはキー溝
35dが形成されており、このキー溝35dにはキー3
5e(図12参照)が配設されている。そして、このキ
ー35eは、中心軸36の外周二箇所に軸方向に沿って
形成された長溝36aに嵌合されている。これにより、
ピストン35は弁ハウジング31内で上下方向に移動可
能であるが、中心軸36を軸とする回転は不能となって
いる。また、ピストン35の遮蔽板35aと弁ハウジン
グ31の上端内面との間にはピストン35を主弁体32
側に付勢するピストン用ばね37が配設されている。
【0084】中心軸36にはその軸中心に管路36sが
形成されており、この管路36s(その上端部)はパイ
ロット二方弁6−3のSポート305sを構成するとと
もに、この管路36sの下端とS継手管10Sの間には
管路40sが貫設されている。
【0085】パイロット二方弁6−3は、プランジャチ
ューブ301の上端部に吸引子302を取り付けるとと
もに、プランジャチューブ301の周囲に電磁コイル3
03を配置し、プランジャチューブ301内にプランジ
ャ304を収容し、さらに、プランジャチューブ301
の下端部に弁座部305を取り付けた構造になってい
る。なお、弁座部305は弁ハウジング31の上端に嵌
合されている。弁座部305の下部には中心軸36の上
端が貫設されており、この中心軸36の上端面は弁座3
05aを形成している。プランジャ304の上端にはプ
ランジャ用ばね306が収容され、このプランジャ用ば
ね306によってプランジャ304は弁座部305側に
付勢されている。これにより、プランジャ304の下端
部に取り付けられたボール304aが弁座305aに圧
接される。
【0086】また、弁座部305は、弁座305aの周
辺に隙間305bを有し、この隙間305bは、弁ハウ
ジング31内の前記空間R1に連通するEポート305
eに連通されている。
【0087】以上の構成により、電磁コイル303に通
電がなされていないときは、プランジャ用ばね306の
付勢力によりプランジャ304の下端のボール304a
が弁座305aに着座した状態、すなわちパイロット弁
が閉止の状態となり、Eポート305eとSポート30
5s(中心軸36の先端)は連通されない。
【0088】一方、電磁コイル303に通電がなされる
と、プランジャ304はプランジャ用ばね306の付勢
力に抗して吸引子302に吸引され、プランジャ304
の下端のボール304aと弁座305aとの間に隙間が
形成される。すなわちパイロット弁が連通の状態とな
り、図12に示した空間R1は、Eポート305e、空
間305b、中心軸36の管路36s、および管路40
sを介して低圧側のS継手管10Sに連通される。した
がって、空間R1と空間R2に差圧力が生じて、ピスト
ン35は上に移動する。
【0089】ここで、D継手管10Dから主弁体32に
流入する高圧冷媒は、主弁座34の主弁体32との接触
面に形成された細溝34aを通して、空間R2に流入
し、さらに、この空間R2の高圧冷媒は、ピストン35
の遮蔽板35aの外周面と弁ハウジング31の内周面と
の僅かなクリアランスを介して空間R1側に徐々に流入
できるようになっている。
【0090】したがって、前記のように電磁コイル30
3への通電を断ってパイロット弁を閉止の状態とする
と、弁ハウジング31内の空間R1の圧力が上昇し、空
間R1と空間R2の差圧力が減少し、この差圧力が減少
するにしたがってピストン35はピストン用ばね37の
付勢力により下に移動する。
【0091】このように、パイロット二方弁6−3の閉
止/連通の状態を切り換えることにより、ピストン35
が上下動し、次に説明するように、主弁体32が回転し
て流路が切り換えられる。
【0092】主弁体32は、主弁32Aの中心に円筒状
のブッシュ32aを備えており、このブッシュ32a内
に中心軸36が挿入されている。また、このブッシュ3
2aの上端から僅かに上方の位置には、中心軸36に嵌
合された止め輪36bが配設されている。これにより、
主弁体32は中心軸36の回りには回転可能であるが、
上方向への移動は、ブッシュ32aの上端が止め輪36
bに当接する位置までと規制されており、図13に示し
たように、主弁体32が回転するとき、主弁32Aと主
弁座34との間に僅かな隙間(例えば0.3m程度)が
できる程度になっている。
【0093】さらに、主弁32Aの上部にはボス部32
bが形成されており、このボス部32bの内側には、コ
マ32c、受け32d、および受け用ばね32gがそれ
ぞれ溝付ロッド35Rの周囲に嵌合するように配設され
ている。受け用ばね32gは主弁32Aと受け32dと
の間に配設され、この受け用ばね32gによって受け3
2dは上方に付勢されている。コマ32cは受け32d
の上に配設され、コマ32cの下面が受け32dの上面
に当接している。そして、ボス部32bの上端開口部に
配設されたリング状の押え板32hによりコマ32cの
フランジ部が押えられ、さらに、蓋32iがボス部32
bの上端に固定されている。
【0094】図14に示したように、溝付ロッド35R
の外周側面には、溝付ロッド35Rの周方向に180゜
離間した位置に螺旋状の案内溝35cが形成されてい
る。一方、図15にコマ32cの縦断面図(図15(A)
)および下面図(図15(B) )を示したように、コマ
32cの内周面の180°離間する対向面には斜めの突
条32eが形成されており、この突条32eは溝付ロッ
ド35Rの案内溝35cに係合されている。
【0095】また、コマ32cの底面には90°のピッ
チで一定回転方向に傾斜面を揃えた4つの鋸歯状突起3
2jが形成されている。さらに、図16に受け32dの
縦断面図(図16(A) )および上面図(図16(B) )を
示したように、受け32dの上面には、90°のピッチ
で一定回転方向に傾斜面を揃えた4つの鋸歯状突起32
kが形成されており、コマ32cの鋸歯状突起32jは
受け32dの鋸歯状突起32kに係合するように構成さ
れている。
【0096】そして、受け32dが受け用ばね32gに
よってコマ32cの下面に押圧されているので、コマ3
2cおよび受け32dを上から見た場合、コマ32cが
時計回り方向に回転するとき、鋸歯状突起32jが鋸歯
状突起32kに係合して、受け32dはコマ32cと共
動する。すなわち、コマ32cの回転トルクが受け32
dに伝達される。一方、コマ32cが反時計回り方向に
回転するとき、受け32dが受け用ばね32gの付勢力
に抗して下降することで、鋸歯状突起32jが鋸歯状突
起32kを乗り越え、受け32dは回転しない。すなわ
ち、コマ32cの回転トルクが受け32dに伝達されな
い。このように、コマ32c、受け32dおよび受け用
ばね32gは回転方向規制手段としてのラチェット機構
を構成している。
【0097】また、図16に示したように、受け32d
の周縁部には切欠き部32mが形成されており、この切
欠き部32mは主弁32Aのボス部32bの内周に縦方
向に形成された突条32n(図12,図13)に整合す
る。そして、切欠き部32mがこの突条32nに沿って
摺動することにより、受け32bは受け用ばね32gの
付勢力に抗してボス部32b内で上下に摺動可能となっ
ているが、切欠き部32mが突条32nに係合している
ことにより、受け32bは、主弁32Aに対しては縦軸
回りの回動が不能となっている。
【0098】ここで、主弁体32は、ブッシュ32aの
上端が止め輪36bに当接する位置までしか上方に移動
しないので、コマ32cも中心軸36に対して殆ど上に
移動しない。また、ピストン35の溝付ロッド35Rは
中心軸36に対して回転せずに上下に移動する。したが
って、溝付ロッド35Rすなわちピストン35が上に移
動すると、コマ32cの突条32eは溝付ロッド35R
の案内溝35cに倣って移動し、コマ32cは上から見
て(以下同じ)時計回り方向に回転する。また、ピスト
ン35が下に移動すると、コマ32cは反時計回り方向
に回転する。
【0099】したがって、ピストン35が図12の位置
から図13の位置まで上がると、後述説明するように主
弁体32は90°時計回り方向に回転し、ピストン35
が図12の位置から図13の位置まで下がると、コマ3
2cと受け32dがラチェット機構により空回りをし
て、主弁体32はそのままの位置(回転位置)を維持
し、ピストン35が下降する。
【0100】図17は主弁体32の回転位置とコマ32
cの回転ストロークの関係を説明する図であり、溝付ロ
ッド35Rの外周側面の展開図とともに、コマ32cの
回転ストロークを突条32eの回転ストロークとして図
示してある。溝付ロッド35Rが上に移動すると、突条
32eが図において左に移動(正回転)し、溝付ロッド
35Rが下に移動すると、突条32eが図において右に
移動(逆回転)する。ここで、図示のようにコマ(突条
32e)の回転ストロークは90°より若干大きく設定
されている。
【0101】すなわち、溝付ロッド35R(ピストン3
5)が上に移動するとき、突条32eが0°の位置の少
し手前から移動して0°の位置になるまでは、コマ32
cの鋸歯状突起32jと受け32dの鋸歯状突起32k
は完全には係合しないでコマ32cは空回りをして主弁
体32は回転しないように構成されている。そして、突
条32eが0°の位置にくると鋸歯状突起32jと鋸歯
状突起32kが完全に係合し、その後90°の位置にな
るまで、主弁体32がコマ32cと共に回転する。ま
た、溝付ロッド35R(ピストン35)が下に移動して
最下点までくるとコマ(突条32e)は90°より前の
元の位置に戻る。
【0102】以上のような構成になっているので、溝付
ロッド35Rの上下動を繰り返すときに、鋸歯状突起3
2jと鋸歯状突起32kとが同じ位置でかみ合わされる
ことが続くことなく、ピストン35が一回の上下動を行
う毎に、ラチェット機構が確実に機能して、主弁体32
を確実に90°づつ回転させることができる。
【0103】なお、この第3実施形態の流路切換弁5−
3においても、主弁座34には、第1実施形態(図3)
と同様に、E継手管10Eが接続される第1切換ポート
20e、C継手管10Cが接続される第2切換ポート2
0c、S継手管10Sが接続される低圧側ポート20
s、およびD継手管10Dが接続される高圧側ポート2
0dが各々貫設されている。また、主弁32Aの主弁座
34側の端面には、第1実施形態の連絡溝12e,12
fと同様に2つの連絡溝32p、32qが各々独立して
形成されている。
【0104】そして、この主弁座34の第1切換ポート
20e、第2切換ポート20c、低圧側ポート20sお
よび高圧側ポート20dと、主弁体32の連絡溝32
p、32qの位置関係は第1実施形態と同様であり、前
記のように主弁体22が4箇所の回転位置において着座
することにより、前記暖房運転モード時の循環経路(第
1の回転位置0°または180°)と、前記冷房運転モ
ード時の循環経路(第2の回転位置90°または270
°)とが交互に形成される。
【0105】なお、この第3実施形態の流路切換弁5−
3においては、主弁体32の回転方向が第1実施形態と
は逆になっているが、この点は図12と図13におい
て、連絡溝32p、32qの符号が逆になる点に現れる
だけで、冷凍サイクルの動作は同じである。
【0106】この第3実施形態においても、パイロット
二方弁6−3を連通の状態とし、その後、閉止の状態と
することにより、圧縮機1を運転した状態で運転中に運
転モードを切り換えることができる。また、主弁体を直
接駆動する電磁ソレノイド等を用いずに、冷凍サイクル
の流路を切り換えることができるとともに、その切換え
状態を維持させることができる。
【0107】なお、上記第2および第3実施形態におい
て、ラチェット機構を設けているが、このラチェット機
構におけるラッチ歯車のピッチや鋸歯状突起のピッチ
は、少なくとも90°回転に対する回転対称性を有する
ように設定されていればよい。また、このラチェット機
構に対して、コマの回転開始位置を0°よりも手前にす
るような所謂「遊び」を設けているが、この遊びの量
は、ラッチ歯車や鋸歯状突起のピッチよりも小さい量
(その半分以下が好ましい)であればよい。
【0108】また、各実施形態において主弁体の回転方
向は逆方向であってもよいことはいうまでもない。
【0109】また、第2実施形態および第3実施形態に
おいては、ピストンが上昇するときに主弁体を回転させ
るようにしているので、主弁体が主弁座から僅かに浮い
た状態で回転できるので、主弁体を容易に回転すること
ができる。ただし、本発明は、ピストンを下降させると
きに回転させるようにしてもよい。
【0110】
【発明の効果】本発明の請求項1の流路切換弁によれ
ば、弁本体内の空間の圧力を調節する圧力調節手段と主
弁体を移動させる移動手段とにより、高圧側と低圧側と
の差圧が大きいときでも、確実に流体の還流方向を切り
換えることができるので、圧縮機を停止することなく、
冷凍サイクルを効率よく運転できるとともに、差圧の力
を回転トルクとするので、確実に主弁体を回転移動させ
ることが可能となり、信頼性が向上する。
【0111】本発明の請求項2の流路切換弁によれば、
請求項1と同様な効果が得られるとともに、主弁体は差
圧の力により螺旋状に回転移動するので、移動工程が少
なくてすむので、結果的に信頼性が向上する。
【0112】本発明の請求項3の流路切換弁によれば、
弁本体内の空間の圧力を調節する圧力調節手段と移動部
材を移動させる移動方向変換手段とにより、高圧側と低
圧側との差圧が大きいときでも、確実に流体の還流方向
を切り換えることができるので、圧縮機を停止すること
なく、冷凍サイクルを効率良く運転できる。
【0113】本発明の請求項4の流路切換弁によれば、
請求項3と同様な効果が得られるとともに、移動部材が
上下に移動し、コマと主弁体の上下動を固定することも
できるので、流路の切換えが確実となり、信頼性が向上
する。
【0114】本発明の請求項5の流路切換弁によれば、
請求項1、2、3、または4と同様な効果が得られると
ともに、主弁体を同一方向に回転して還流方向を継続的
に切り換えることができるので、切り換え制御が容易に
なる。
【0115】本発明の請求項6の流路切換弁によれば、
請求項1、2、3、4または5と同様な効果が得られる
とともに、パイロット弁で差圧力を発生するという簡単
な構成により、差圧力が大きいときでも作動し、信頼性
が向上する。
【0116】本発明の請求項7の流路切換弁によれば、
請求項6と同様な効果が得られるとともに、差圧の力に
より主弁体が回転するので余分な電力を消費せず、ま
た、差圧が無くなることで主弁体が着座するので、この
とき移動方向変換手段は機能せず、主弁体は確実に主弁
座に着座し、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る流路切換弁および
パイロット二方弁の断面図である。
【図2】第1実施形態に係る流路切換弁の主弁体が上昇
した状態を示す断面図である。
【図3】実施形態における主弁体の回転位置の変化を説
明する平断面図およびその縦断面図である。
【図4】第1実施形態における主弁体と中心軸の拡大断
面図およびその一部平断面図である。
【図5】第1実施形態に係る溝付ロッドの外周側面の展
開図である。
【図6】第1実施形態におけるボールと案内溝の関係を
示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る流路切換弁および
パイロット二方弁の断面図である。
【図8】第2実施形態に係る流路切換弁のピストンが上
昇した状態を示す断面図である。
【図9】第2実施形態におけるストッパの下面図であ
る。
【図10】第2実施形態における溝付ロッドの外周側面
の展開図である。
【図11】第2実施形態における主弁体のボス部の上方
から見た一部破砕平面図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る流路切換弁およ
びパイロット二方弁の断面図である。
【図13】第3実施形態に係る流路切換弁のピストンが
上昇した状態を示す断面図である。
【図14】第3実施形態における溝付ロッドの三面図で
ある。
【図15】第3実施形態におけるコマの縦断面図および
下面図である。
【図16】第3実施形態における受けの縦断面図および
上面図である。
【図17】第3実施形態における主弁体の回転位置とコ
マの回転ストロークの関係を説明する図である。
【図18】本発明の実施形態に係るヒートポンプ式エア
コン等の冷凍サイクルの概略を示す図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 5,5−1,5−2,5−3 流路切換弁 6,6−1,6−2,6−3 パイロット二方弁 10D D継手管 10S S継手管 10E E継手管 10C C継手管 11,21,31 弁ハウジング 12,22,32 主弁体 12A,22A,32A 主弁 12e,12f,22i,22j,32p,32q 連
絡溝 14,24,34 主弁座 15,36 中心軸 15R,25R,35R 溝付ロッド 15a,25d,35c 案内溝 20e 第1切換ポート 20c 第2切換ポート 20s 低圧側ポート 20d 高圧側ポート 22c,32c コマ 22d ピン 22e ラッチ歯車 22f コマ用ばね 22g ラッチピン 22h ラッチ用ばね 25,35 ピストン 32d 受け 32g 受け用ばね R1,R2 空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 光昭 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 (72)発明者 中原 誠一 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 (72)発明者 伊藤 浩 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 Fターム(参考) 3H067 AA13 AA33 AA38 BB08 BB12 CC45 CC46 CC60 DD03 DD33 EA16 EA33 ED02 ED11 ED12 ED20 FF11 GG24 3H106 DA07 DA13 DA23 DA35 DB02 DB12 DB23 DB32 DC04 DC17 DD03 EE23 KK23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の還流方向を切り換える流路切換弁
    であって、 筒状に形成された弁本体と、 複数の通孔が穿設された主弁座と、 弁本体内を区画するように形成され、かつ該区画される
    空間の差圧力により前記主弁座から離間するように移動
    するとともに該主弁座に着座し、前記主弁座の通孔に接
    続された流路を流れる流体の還流方向を切り換える主弁
    体と、 前記主弁体の前記主弁座からの離間と着座の間の移動動
    作により、該主弁体の該主弁座に対する回転位置を切り
    換える移動方向変換手段と、 前記主弁体により区画された弁本体内の前記空間の圧力
    を調節する圧力調節手段と、を備えたことを特徴とする
    流路切換弁。
  2. 【請求項2】 前記移動方向変換手段は、前記主弁体を
    前記主弁座から離間する方向を軸とする螺旋状の回転上
    昇または回転下降により、該主弁体の回転位置を切り換
    えることを特徴とする請求項1記載の流路切換弁。
  3. 【請求項3】 流体の還流方向を切り換える流路切換弁
    であって、 筒状に形成された弁本体と、 複数の通孔が穿設された主弁座と、 弁本体内を区画するように形成され、かつ該区画される
    空間の差圧力により前記主弁座から離間および接近する
    ように移動する移動部材と、 前記主弁座近傍に位置し、前記主弁座の通孔に接続され
    た流路を流れる流体の還流方向を切り換える主弁体と、 前記移動部材の前記主弁座からの離間と接近の間の移動
    動作により、前記主弁体の該主弁座に対する回転位置を
    切り換える移動方向変換手段と、 前記移動部材により区画された弁本体内の前記空間の圧
    力を調節する圧力調節手段と、を備えたことを特徴とす
    る流路切換弁。
  4. 【請求項4】 前記移動方向変換手段は、前記移動部材
    に設けられたネジピッチの大きな案内溝と、該案内溝に
    倣って回動するとともに前記主弁体に係合するコマと、
    該主弁体と該コマとの係合/非係合を該コマの回転方向
    に応じて選択的に切り換える回転方向規制手段と、を備
    えたことを特徴とする請求項3記載の流路切換弁。
  5. 【請求項5】 前記主弁座には、前記通孔が前記主弁体
    の回転方向の90°離間した位置に4つ形成され、 前記主弁体には、前記4つの通孔の任意の隣接する2つ
    の通孔を連通可能な連通溝が2つ形成されるとともに、
    該2つの連通溝の少なくとも前記通孔を連通する部分が
    前記回転方向の180°回転に対する対称性を有し、 前記主弁体を、同一方向へ継続回転することで前記還流
    方向を切換可能としたことを特徴とする請求項1、2、
    3、または4記載の流路切換弁。
  6. 【請求項6】 前記圧力調節手段は、前記弁本体内で区
    画される高圧側の空間と他方の空間との内の他方の空間
    を低圧側に連通するパイロット弁であることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4または5記載の流路切換弁。
  7. 【請求項7】 前記移動方向変換手段は、前記高圧側の
    空間と前記低圧側に連通された他方の空間との差圧の力
    により、前記主弁体を回転させ、該差圧の力がなくなる
    ことにより該主弁体を前記主弁座に着座させることを特
    徴とする請求項6記載の流路切換弁。
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