JP2001173506A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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JP2001173506A
JP2001173506A JP2000296394A JP2000296394A JP2001173506A JP 2001173506 A JP2001173506 A JP 2001173506A JP 2000296394 A JP2000296394 A JP 2000296394A JP 2000296394 A JP2000296394 A JP 2000296394A JP 2001173506 A JP2001173506 A JP 2001173506A
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直行 神谷
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  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃料性状を精度良く判定することができる内燃
機関の制御装置を提供する。 【解決手段】ECU30内のCPU31は、エンジン始
動後のアイドル時に、エンジン回転数を目標回転数に収
束させるよう吸気F/B制御を実施すると共に、吸気F
/B制御にて吸気F/B量が上限値に達した時、それに
引き続き、同じくエンジン回転数を目標回転数に収束さ
せるよう点火時期F/B制御を実施する。また、CPU
31は、エンジン回転数が目標回転数に対して安定化し
た時の点火時期F/B量を吸気F/B量の上限値により
補正し、該補正後の点火時期F/B量に応じて燃料性状
を判定する。更に、エンジン回転数が安定化して点火時
期F/B量が収束すると、CPU31は、エンジン回転
数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期F/B
量と、回転数の安定化後に収束する点火時期F/B量と
の差に基づいて燃料性状を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の始動時
に燃料性状レベルを判定し、その判定結果を燃料噴射制
御等に反映させる内燃機関の制御装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術として、例えば特許第
2833020号公報の「エンジンの燃料噴射装置」が
知られている。同公報の装置は、エンジン始動時におけ
る回転数の挙動に着目し、エンジン始動後のアイドル回
転数のピーク値を計測し、そのピーク値に基づいて燃料
性状を判定する、或いはエンジン始動後にアイドル回転
数がピーク値に達するまでの時間を計測し、その時間に
基づいて燃料性状を判定するものであった。
【0003】これにより、エンジン回転数の挙動に応じ
て、使用する燃料(ガソリン)が重質ガソリンか軽質ガ
ソリンかといった、燃料性状が正しく判定でき、ひいて
は燃料噴射制御が好適に実施されるものとしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、エンジン始
動後のピーク回転数はそれ自体ばらつきが大きく、特に
燃料性状が重質になるほど、その傾向は顕著となる。つ
まり、例えば重質燃料の場合、不測の失火が発生し易く
なり、それが原因でピーク回転数がばらつく。又このと
き、吸気管負圧が変動し、インジェクタによる噴射燃料
の蒸発率がばらつくと共に、空燃比がばらつき、ひいて
は機関回転数が不安定になるという事態を招く。
【0005】そのため、上記公報の従来技術の場合、燃
料性状レベルが誤って判定されるおそれがあり、それが
原因で燃料噴射制御の制御性が悪化するという問題があ
った。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
のであって、従来の課題を解消し、燃料性状を精度良く
判定することができる内燃機関の制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、内燃機関の始動後のアイドル時に、内燃機関の回転
数を目標回転数に収束させるよう回転数フィードバック
制御を実施する回転数制御手段と、前記回転数制御手段
による回転数フィードバック制御時の制御量の挙動に応
じて燃料性状を判定する燃料性状判定手段とを備える。
【0008】本構成によれば、機関回転数が目標値に収
束するようフィードバック制御が実施されるため、使用
される燃料の燃料性状レベル(揮発性)に関係無く、機
関回転数やその時発生する吸気管負圧が安定し、噴射燃
料の蒸発率もばらつくこと無く安定する。このとき、噴
射燃料の蒸発率が安定化した状態下では、燃料性状レベ
ルに応じて回転数フィードバック制御時の制御量が相違
するため、この制御量の挙動に応じて燃料性状を判定す
ることにより、燃料性状を精度良く判定することができ
る。
【0009】また、請求項2〜4に記載の発明では、点
火時期制御手段により、機関回転数を目標回転数に収束
させるよう点火時期をフィードバック制御することを前
提とし、以下の特徴を有する。すなわち、 ・請求項2の発明では、点火時期制御手段によるフィー
ドバック制御時にその点火時期制御量の変化具合に応じ
て燃料性状を判定する。 ・請求項3の発明では、点火時期制御手段によるフィー
ドバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定
化した時の点火時期制御量を求め、その制御量に応じて
燃料性状を判定する。 ・請求項4の発明では、点火時期制御手段によるフィー
ドバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定
化した時の点火時期制御量と、回転数の安定化後に収束
する点火時期制御量とを算出し、それら点火時期制御量
の差に基づいて燃料性状を判定する。
【0010】上記請求項2〜4の発明では、例えば、機
関始動時に機関回転数がピーク回転数に達し、その後一
旦目標回転数を下回る場合には、点火時期が進角側に制
御されて回転数上昇が図られる。この時の点火時期制御
量が燃料性状判定のためのパラメータとなる。かかる場
合にも、回転数安定の状態下、すなわち蒸発率安定の状
態下では、使用される燃料の燃料性状レベルに応じて点
火時期制御量が相違するため、この制御量の挙動に応じ
て燃料性状を判定することで、燃料性状を精度良く判定
することができる。
【0011】機関回転数が目標回転数に対して安定化し
た時の点火時期制御量は、燃料性状の影響を含め回転数
フィードバック時に要した全ての制御量であるのに対
し、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量は、内
燃機関の適合ずれや経時変化に相当する制御量である。
そのため、特に請求項4の発明においては、上述の制御
量の差により燃料性状を判定することで、内燃機関の適
合ずれや経時変化による影響がキャンセルされ、燃料性
状の判定精度がより一層向上する。
【0012】請求項5に記載の発明では、吸気量制御手
段による吸気量制御と、それに続く点火時期制御手段に
よる点火時期制御とを実施することとし、点火時期制御
手段によるフィードバック制御時に機関回転数が目標回
転数に対して安定化した時の点火時期制御量を、吸気量
制御手段によるフィードバック制御時の吸気制御量の上
限値により補正し、その補正後の点火時期制御量に応じ
て燃料性状を判定する。
【0013】吸気制御量の上限値による補正を行うこと
は、燃料性状判定のパラメータとなる点火時期制御量か
ら、吸気量制御手段による経時変化の影響をキャンセル
することを意味する。それ故、より一層精度の高い燃料
性状判定が実施できるようになる。
【0014】請求項6に記載の発明では、吸気量制御手
段により、機関回転数を目標回転数に収束させるよう内
燃機関への吸入空気量をフィードバック制御する。そし
て、燃料性状判定手段は、吸気量制御手段によるフィー
ドバック制御時にその吸気制御量に応じて燃料性状を判
定する。この場合、回転数安定の状態下、すなわち蒸発
率安定の状態下では、使用される燃料の燃料性状レベル
に応じて吸気制御量が相違するため、この制御量の挙動
に応じて燃料性状を判定することにより、燃料性状を精
度良く判定することができる。
【0015】また、請求項7に記載の発明では、噴射量
制御手段は、機関回転数を目標回転数に収束させるよう
内燃機関への燃料噴射量をフィードバック制御する。そ
して、燃料性状判定手段は、噴射量制御手段によるフィ
ードバック制御時にその燃料噴射制御量に応じて燃料性
状を判定する。この場合、回転数安定の状態下、すなわ
ち蒸発率安定の状態下では、使用される燃料の燃料性状
レベルに応じて燃料噴射制御量が相違するため、この制
御量の挙動に応じて燃料性状を判定することにより、燃
料性状を精度良く判定することができる。
【0016】請求項8に記載の発明では、回転数フィー
ドバック制御時の制御量に基づく燃料性状判定が行われ
る以前は、機関始動時の「ピーク回転数」又は「ピーク
回転数と目標回転数との偏差」により燃料性状を仮判定
する。より具体的には、例えば請求項2〜5のように点
火時期制御量により燃料性状が判定される前、請求項6
のように吸気制御量により燃料性状が判定される前、請
求項7のように燃料噴射制御量により燃料性状が判定さ
れる前において、機関始動時のピーク回転数又はピーク
回転数と目標回転数との偏差により燃料性状が仮判定さ
れる。
【0017】これにより、内燃機関の始動後、点火時期
フィードバック制御や吸気量制御等による燃料性状判定
のためのパラメータが揃うまでの期間において、燃料性
状が判定できないといった不都合が解消される。
【0018】一方、請求項9に記載の発明では、内燃機
関の始動後のアイドル時に、吸気量制御と、それに続く
点火時期制御とにより機関回転数が目標回転数に収束す
るようフィードバック制御される。第1の判定手段は、
点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機関回
転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期制御
量を、吸気量制御手段によるフィードバック制御時の吸
気制御量の上限値により補正し、該補正後の点火時期制
御量に応じて燃料性状を判定する。また、第2の判定手
段は、点火時期制御手段によるフィードバック制御時に
機関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時
期制御量と、回転数の安定化後に収束する点火時期制御
量との差に基づいて燃料性状を判定する。そして、機関
回転数が目標回転数に対して安定化し、その後点火時期
制御量が収束するまでは前記第1の判定手段による燃料
性状判定を実施し、点火時期制御量が収束すると第2の
判定手段による燃料性状判定に移行する。
【0019】本請求項9の発明によれば、機関始動後、
第1及び第2の判定手段が順次実施され、それら各々の
燃料性状判定において、点火時期制御量に基づいて燃料
性状を精度良く判定することができる。
【0020】ここで上記第1及び第2の判定手段は何れ
も、従来装置に比べて燃料性状を高精度に判定できるも
のであるが、それら両判定手段を比べると、第2の判定
手段による燃料性状判定の方が幾分その精度が高い。従
って、上記の如く第1及び第2の判定手段を順次切り換
えて実施することで、機関回転数が目標回転数に対して
安定化した時点と、その後点火時期制御量が収束した時
点とにおいて、それぞれ最も適した手法にて燃料性状が
判定できる。
【0021】また、請求項10に記載したように、機関
始動時の「ピーク回転数」又は「ピーク回転数と目標回
転数との偏差」により燃料性状を判定する第3の判定手
段を更に備え、前記点火時期制御手段によるフィードバ
ック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定化す
る以前は、前記第3の判定手段により燃料性状を判定す
るように構成すれば、内燃機関の始動後、点火時期フィ
ードバック制御や吸気量制御等による燃料性状判定のた
めのパラメータが揃うまでの期間において、燃料性状が
判定できないといった不都合が解消される。
【0022】また、点火時期制御量に応じて燃料性状を
判定する装置(請求項2〜5又は9,10の何れか装
置)では、その時々の点火時期の進角量に応じてその都
度回転数の上昇度合(トルクアップの度合)が変わるこ
とが考えられる。そのため、点火時期の進角量が変わる
と、燃料性状の判定結果に影響が及ぶ。そこで、請求項
11に記載の発明では、燃料性状の判定に用いるための
点火時期制御量を、その時の点火時期の進角度合に応じ
て補正する。これにより、より一層精度の高い燃料性状
判定が実施できるようになる。
【0023】請求項12に記載の発明では、前記判定し
た燃料性状を、内燃機関の運転停止までにバックアップ
し、次の機関始動時に新たに燃料性状が判定されるまで
は、前記バックアップした燃料性状の判定値を読み出し
て用いる。これにより、内燃機関の始動後に、燃料性状
判定のためのパラメータが用意されるまでの間、バック
アップ値での代用により燃料性状が判断できる。
【0024】またこのとき、請求項13に記載したよう
に、前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値
に対して、新たに判定した燃料性状を所定のなまし率に
てなましつつ加算し、その加算した値を燃料性状の判定
値とする。上記の如くなまし演算を行うことにより、実
用化に適した制御装置が具体化できる。
【0025】請求項14に記載の発明では、燃料性状の
判定値をバックアップするためのメモリに対して車載バ
ッテリが新たに接続される時、その当初においては新た
に判定した燃料性状のなまし度合を小さくする。ここ
で、なまし度合を小さくするとは、今回新たに判定した
燃料性状を真値にいち早く収束させるよう、今回値の反
映率を上げることを意味する。これにより、バッテリ交
換時等、バックアップ値が無くなった時にも、燃料性状
が正しく判定できることとなる。
【0026】また、請求項15に記載の発明では、燃料
給油の直後は、新たに判定した燃料性状のなまし度合を
小さくする。この場合、給油により燃料性状が変化する
と考えられる時に、燃料性状を真値にいち早く収束させ
ることができ、燃料性状が正しく判定できる。
【0027】請求項16に記載の発明では、前回の運転
時にバックアップした燃料性状の判定値により、新たに
判定した燃料性状(今回値)をなまし、そのなました値
を燃料性状の判定値とすることとし、第2の判定手段に
よる燃料性状の判定値をなます時は、第1の判定手段に
よる燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし度合を
小さくする。
【0028】要するに、上述した通り第1及び第2の判
定手段を比べると、第2の判定手段の方が燃料性状の判
定精度が幾分高いため、なまし度合を小さくし、今回値
の反映率を高くする。また、精度が比較的低い第1の判
定手段の燃料性状判定値をなます時は、なまし度合を幾
分大きくし、今回値の反映率を低くする。これにより、
燃料性状の判定結果の信頼性をより一層向上させること
が可能となる。
【0029】また、第3の判定手段は、第1及び第2の
判定手段に比べて燃料性状の判定精度が幾分低い。そこ
で、請求項17に記載したように、第3の判定手段によ
る燃料性状の判定値をなます時は、第1又は第2の判定
手段による燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし
度合を大きくする。これにより、燃料性状の判定結果の
信頼性がより一層向上する。
【0030】請求項18に記載の発明では、アイドル状
態が解除された時、或いは前記点火時期制御手段による
フィードバック制御の開始前後で電気負荷等の状態が変
化した時、前記第1又は第2の判定手段による燃料性状
の判定を禁止するので、燃料性状判定のパラメータが誤
って認識されることがなく、本装置の信頼性が向上す
る。
【0031】請求項19に記載したように、内燃機関の
始動時及び暖機中に、所定の燃料噴射量増量を行う燃料
噴射制御システムに適用され、前記判定した燃料性状に
応じて、燃料噴射量増量の度合を変更するのであれば、
燃料噴射制御の制御性が向上し、ひいては、排気エミッ
ションの良化を図ることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明
する。
【0033】本実施の形態の装置は、ガソリン噴射式多
気筒内燃機関(以下、エンジンという)の始動時及び暖
機中における燃料噴射量を最適に制御する燃料噴射制御
システムとして具体化されるものであり、各気筒に燃料
を噴射供給するためのインジェクタは、マイクロコンピ
ュータを主体とする電子制御装置(以下、ECUとい
う)によりその駆動が制御される。特にECUは、使用
される燃料の燃料性状をエンジン始動時に判定し、その
判定結果に応じて燃料噴射量を好適に制御する。以下に
は本システムを詳細に説明する。
【0034】図1は、本実施の形態にかかるエンジン制
御システムの概要を示す構成図である。図1において、
エンジン1には吸気管2と排気管3とが接続されてい
る。吸気管2にはスロットル弁4が設けられており、ス
ロットル弁4の開度はスロットルアクチュエータ5の駆
動により制御される。また、このスロットル弁4にはス
ロットル開度センサ6が配設され、吸気管2のサージタ
ンク7には吸気圧センサ8が配設されている。
【0035】シリンダ9内にはピストン10が配設さ
れ、ピストン10上方の燃焼室13は、吸気バルブ14
及び排気バルブ15を介して前記吸気管2及び排気管3
に連通している。排気管3には、限界電流式空燃比セン
サからなるA/Fセンサ16が配設されており、同A/
Fセンサ16は、排ガス中の酸素濃度(或いは、未燃ガ
スである一酸化炭素の濃度)に比例して広域で且つリニ
アな空燃比信号を出力する。また、シリンダ9(ウォー
タジャケット)には、冷却水温を検出するための水温セ
ンサ21が配設されている。
【0036】エンジン1の吸気ポート17には、気筒毎
に電磁駆動式のインジェクタ18が設けられており、イ
ンジェクタ18は図示しない燃料タンクから供給される
燃料(ガソリン)を噴射する。シリンダヘッド12には
点火プラグ19が配設されている。燃焼に伴う図示しな
いクランク軸の回転は回転数センサ20により検出され
る。
【0037】ECU30は、CPU31、ROM32、
RAM33、バックアップRAM34等からなるマイク
ロコンピュータを中心に構成される。ECU30には、
前述したスロットル開度センサ6、吸気圧センサ8、A
/Fセンサ16、回転数センサ20、水温センサ21等
から各々の検出信号が入力され、ECU30は各検出信
号に基づいてスロットル開度、吸気圧、空燃比(A/
F)、エンジン回転数、エンジン水温を検知する。
【0038】ROM32内のプログラムに従い各種演算
を行うCPU31は、その時々のエンジン運転状態に基
づいて最適なる燃料噴射量、点火時期、吸入空気量を演
算し、その演算結果に対応する制御信号によりインジェ
クタ18、点火プラグ19、スロットルアクチュエータ
5の駆動を制御する。また、CPU31は、エンジン始
動時に、エンジン回転数を目標アイドル回転数にフィー
ドバック(F/B)制御すると共に燃料性状レベルを判
定し、その燃料性状レベルにより燃料噴射量を補正す
る。バックアップRAM34は、図示しないバッテリか
らの給電によりイグニッションスイッチのオフ時にも記
憶内容を保持するメモリであり、CPU31により判定
される燃料性状レベルを学習値として記憶保持する。
【0039】次に、本制御システムの作用を説明する。
先ず始めに、図2のタイムチャートを参照して、CPU
31による回転数F/B制御の概要を説明する。図2に
は、エンジン始動時におけるエンジン回転数Neの挙動
や各種制御量の推移を示す。
【0040】エンジン回転数Neは、エンジン始動に伴
い急激に上昇し、時刻t1でピーク回転数Npkに達し
た後下降に転じ、時刻t2で目標とする始動時アイドル
回転数(目標回転数Nt)を一旦下回る。ピーク回転数
Npkは、燃料性状に応じて変わることが一般に知られ
ており、燃料が重質ガソリンであるほど(揮発性が低い
ほど)、ピーク回転数Npkが小さくなる。目標回転数
Ntは、エンジン水温等に応じて設定されるアイドル回
転数であり、一例として1200rpmとする。
【0041】時刻t2では、エンジン回転数Neを目標
回転数Ntに収束させるための吸気F/B制御が開始さ
れる。つまり、その時々のエンジン回転数Neと目標回
転数Ntとの差(回転数偏差ΔN)に応じて吸気F/B
量qiが算出され、その吸気F/B量qiに基づいてス
ロットルアクチュエータ5が駆動され吸入空気量が増量
される。
【0042】吸気F/B制御の開始後、時刻t3では、
吸気F/B量qiが上限値qiMAXに達するため、そ
れ以上の吸気量増量は行われず、これに代わって点火時
期F/B制御が開始される。つまり、回転数偏差ΔNに
応じて点火時期F/B量aiが算出され、その点火時期
F/B量aiに基づいて点火時期が制御される。時刻t
3以降、点火時期F/B量aiにより点火時期が進角側
に制御される。この点火時期F/B制御により、エンジ
ン回転数Neが目標回転数Ntに次第に収束する。
【0043】その後、時刻t4では、エンジン回転数N
eが目標回転数Ntにほぼ収束し、安定化する。こうし
てエンジン回転数Neが安定化すると、その時の点火時
期F/B量aiが、回転数安定化のために要した最大の
点火時期F/B量(最大値aiMAX)であるとして算
出される。そして、点火F/B量の最大値aiMAXが
算出されたことを示す最大値算出完了フラグxaiMA
Xに「1」がセットされる。
【0044】更にその後、点火時期F/B量aiが遅角
側に次第に戻される。時刻t5では、点火時期F/B量
aiが収束したとみなされ、その時のai値が最小値a
iMINとして算出される。そして、点火F/B量の最
小値aiMINが算出されたことを示す最小値算出完了
フラグxaiMINに「1」がセットされる。
【0045】なお、点火時期F/B量aiの進角量が所
定値(例えば、進角5°CA)以上になる期間Taで
は、燃料増量が補助的に行われる。これにより、失火の
発生が抑制される。
【0046】次いで、CPU31による回転数F/B制
御手順、並びに燃料性状レベルの判定手順について図3
〜図11のフローチャートを用いて説明する。図3は、
エンジン始動時における回転数F/B制御の概要を示す
フローチャートであり、本処理はCPU31により所定
時間毎に実行される。図3において、ステップ110で
は、エンジン回転数Neがピーク回転数Npkに達した
後、目標回転数Nt以下になったか否かを判別し、YE
Sであればステップ112に進み、F/B開始フラグX
FBONに「1」をセットする。続くステップ114で
は、 XFBON=1であるか否かを判別する。そし
て、XFBON=1であることを条件に、ステップ12
0以降の吸気又は点火時期のF/B制御を実施する。
【0047】つまり、ステップ120では、吸気F/B
制御による吸気F/B量qiが所定の上限値qiMAX
未満であるか否かを判別する。ここで、上限値qiMA
Xは、例えば図12に示す関係を用い、ピーク回転数N
pk又はピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差
(Npk−Nt)に応じて設定されるようになってお
り、ピーク回転数Npkが高いほど、又は偏差(Npk
−Nt)が大きいほど、上限値qiMAXが高い値に設
定される。
【0048】そして、qi<qiMAX(ステップ12
0がYES)であれば、ステップ130で吸気F/B制
御を実施する。この吸気F/B制御では、図4(a)に
示す通り、目標回転数Ntからエンジン回転数Neを減
算して回転数偏差ΔNを求め(ステップ131)、その
回転数偏差ΔNに応じてF/B補正項kqiを算出する
(ステップ132)。また、吸気F/B量qiの前回値
に対して、前記算出したF/B補正項kqiを加算し、
その和を吸気F/B量qiの今回値とする(ステップ1
33)。
【0049】図3に戻り、吸気F/B量qiが上限値q
iMAXに達していれば(ステップ120がNO)、ス
テップ140に進み、吸気F/B制御の上限値qiMA
XをRAM33に保存する。
【0050】その後、ステップ150では点火時期F/
B制御を実施する。この点火時期F/B制御では、図4
(b)に示す通り、目標回転数Ntからエンジン回転数
Neを減算して回転数偏差ΔNを求め(ステップ15
1)、その回転数偏差ΔNに応じてF/B補正項kai
を算出する(ステップ152)。また、点火時期F/B
量aiの前回値に対して、前記算出したF/B補正項k
aiを加算し、その和を点火時期F/B量aiの今回値
とする(ステップ153)。
【0051】ステップ150の実施後、ステップ160
では、点火時期F/B量aiに応じて燃料増量を行う。
この燃料増量の処理では、例えば図13に示す関係を用
い、点火時期F/B量aiに応じて燃料増量係数を求
め、その燃料増量係数にて燃料噴射量を増量補正する。
なお、図13の関係において、所定進角量(5°CA)
までの領域は不感帯となっている。
【0052】上記吸気F/B制御、点火時期F/B制御
において、F/B補正項kqi,kaiは、比例項(p
項)及び積分項(i項)を加算したもの、或いは比例項
そのものであってもよい。
【0053】図3の処理によれば、図2の時刻t2〜t
3の期間において吸気F/B制御が実施され、時刻t3
以降、吸気F/B制御の上限値qiMAXが保持される
と共に、点火時期F/B制御が実施される。また、同図
の期間Taで燃料増量が実施される。
【0054】次に、燃料性状レベルの判定手順について
図5及び図6のフローチャートを用いて説明する。先ず
図5のステップ201では、エンジン水温Twが所定温
度(本実施の形態では70℃)以下であるか否かを判別
し、NOであれば、その本処理を終了する。すなわち、
エンジンの暖機状態(Tw>70℃)では、燃料性状レ
ベルの違いがエンジン運転の挙動に現れにくいため、後
続の燃料性状判定を実施しない。
【0055】ステップ202では、ピーク回転数Npk
の検出が既に完了しているか否かを判別する。ステップ
202がNOの場合、ステップ203に進み、バックア
ップRAM34内に記憶されている学習値KLを、燃料
性状レベルを判定するための本判定値として確定する。
かかる場合、この本判定値を用い、加速増量を行うため
の過渡燃料噴射量や、スロットル開度の変化量に応じて
全気筒噴射を行うための非同期噴射量を補正する(ステ
ップ208)。その後、イグニッションスイッチのオフ
時でなければ、そのまま本処理を一旦終了する。
【0056】一方、ステップ201,202が共にYE
Sの場合、第1の燃料性状判定値KN1、第2の燃料性
状判定値KN2、第3の燃料性状判定値KN3をステッ
プ204以降の手順にて算出する。
【0057】すなわち、ステップ204では、第2の燃
料性状判定値KN2が既に算出済みであるか否かを判別
し、続くステップ205では、第1の燃料性状判定値K
N1が既に算出済みであるか否かを判別する。KN1,
KN2が共に算出されていなければステップ300に進
み、ピーク回転数Npkと目標回転数Ntとの偏差ΔN
ptに基づいて第1の燃料性状判定値KN1を算出す
る。
【0058】また、続くステップ400では、前記図4
(b)の処理による点火時期F/B量aiをモニタし、
その最大値aiMAXを算出する。但し、ステップ30
0,400の詳細については後述する。
【0059】その後、ステップ206では、点火時期F
/B量の最大値aiMAXが既に算出され、且つ点火時
期F/B制御の開始前後で状態変化が無いか否かを判別
する。aiMAXの算出完了は、最大値算出完了フラグ
xaiMAXにより判断する。また、状態変化の判定に
際し、点火時期F/B制御の開始前と開始後とを比較し
て、 ・電気負荷、エアコン、パワステ等の負荷状態が変化し
ていない時、 ・アイドル状態が解除されていない時、 ・変速機のシフト位置がドライブ位置に操作されていな
い時、 などに状態変化が無いと判断される。
【0060】前記ステップ300によるKN1値の算出
直後には、aiMAX値が算出されていないためにステ
ップ206がNOとなり、続くステップ207では、前
記算出した第1の燃料性状判定値KN1を本判定値とし
て確定する。このとき、先のステップ203で学習値K
Lが本判定値として確定されている場合には、その学習
値KLが第1の燃料性状判定値KN1により更新され
る。そして、その本判定値(KN1)を用いて過渡燃料
噴射量や非同期噴射量を補正する(ステップ208)。
【0061】上記の如く第1の燃料性状判定値KN1が
算出されると、次に本処理が実行される時、ステップ2
05がYESとなり、ステップ300を読み飛ばしてス
テップ400に進む。そして、点火時期F/B量の最大
値aiMAXが算出され、且つ状態変化が無いと判断さ
れると(ステップ206がYES)、図6のステップ5
00に進み、点火時期F/B量の最大値aiMAXに基
づいて第2の燃料性状判定値KN2を算出する。
【0062】また、続くステップ600では、前記図4
(b)の処理による点火時期F/B量aiをモニタし、
その最小値aiMINを算出する。但し、ステップ50
0,600の詳細については後述する。
【0063】その後、ステップ211では、点火時期F
/B量の最小値aiMINが既に算出され、且つ点火時
期F/B制御の開始前後で状態変化が無いか否かを判別
する。aiMINの算出完了は、最小値算出完了フラグ
xaiMINにより判断する。
【0064】前記ステップ500によるKN2値の算出
直後には、aiMIN値が算出されていないためにステ
ップ211がNOとなり、続くステップ212では、前
記算出した第2の燃料性状判定値KN2を本判定値とし
て確定する。このとき、先のステップ207で第1の燃
料性状判定値KN1が本判定値として確定されている場
合には、そのKN1が第2の燃料性状判定値KN2によ
り更新される。そして、その本判定値(KN2)を用い
て過渡燃料噴射量や非同期噴射量を補正する(図5のス
テップ208)。
【0065】上記の如く第2の燃料性状判定値KN2が
算出されると、次に本処理が実行される時、図5のステ
ップ204がYESとなり、そのまま図6のステップ6
00に進む。そして、点火時期F/B量の最小値aiM
INが算出され、且つ状態変化が無いと判断されると
(ステップ211がYES)、ステップ700に進み、
点火時期F/B量の変化量に基づいて第3の燃料性状判
定値KN3を算出する。このステップ700の詳細につ
いても後述する。
【0066】続くステップ213では、第3の燃料性状
判定値KN3を本判定値として確定する。このとき、先
のステップ212で第2の燃料性状判定値KN2が本判
定値として確定されている場合には、そのKN2が第3
の燃料性状判定値KN3により更新される。そして、そ
の本判定値(KN3)を用いて過渡燃料噴射量や非同期
噴射量を補正する(図5のステップ208)。
【0067】また、イグニッションスイッチがオフされ
る時(図5のステップ209がYES)、その時の本判
定値(燃料性状判定値)がバックアップRAM34に記
憶される。但し、本判定値をバックアップするタイミン
グは、イグニッションスイッチのオフ時に限らず、第3
の燃料性状判定値KN3が算出された以降であればよ
い。
【0068】図5,6の処理によれば、図2のタイムチ
ャートにおいて、 ・時刻t1以前は、バックアップRAM34内の学習値
KLが本判定値となり、・時刻t1〜t4の期間では、
第1の燃料性状判定値KN1が本判定値となり、 ・時刻t4〜t5の期間では、第2の燃料性状判定値K
N2が本判定値となり、 ・時刻t5以降は、第3の燃料性状判定値KN3が本判
定値となる。
【0069】図7は、上記図5のステップ300におけ
る第1の燃料性状判定値KN1の算出手順を詳細に示す
フローチャートである。ステップ301では、ピーク回
転数Npkと目標回転数Ntとの偏差ΔNptを算出す
る(ΔNpt=Npk−Nt)。続くステップ302で
は、回転数偏差ΔNptに応じて燃料性状係数F1を算
出する。燃料性状係数F1はマップ検索にて求められ、
例えば回転数偏差ΔNptが小さい場合、重質燃料であ
るとみなされて燃料性状係数F1が比較的大きい値に設
定される。
【0070】その後、ステップ303では、バッテリの
ON直後(交換直後)であるか、又はガソリン給油の直
後であるかを判別する。つまり、このバッテリのON直
後(交換直後)には、バックアップRAM34内の学習
値KLがクリアされているため(KL=1.0)、燃料
性状の学習速度を上げる必要があり、また、ガソリン給
油の直後も同様に燃料性状の学習速度を上げる必要があ
る。そこで、ステップ303がYESの場合には、今回
算出した燃料性状係数F1に対するなまし度合を小さく
するようなまし率sma,smbを設定し(ステップ3
05)、ステップ303がNOの場合には、通常のなま
し度合にてなまし演算を実施するようなまし率sma,
smbを設定する(ステップ304)。なお、ガソリン
給油の有無は、燃料タンク内のレベルゲージの検出値、
或いは燃料タンクの給油口に設けられたキャップセンサ
の検出値から判断すればよい。
【0071】その後、ステップ306では、今回算出し
た燃料性状係数F1と、前回運転時の学習値KLと、各
々のなまし率sma,smbとから、次の(1)式、 KN1=(F1×sma)+(KL×smb) …(1) を用いて第1の燃料性状判定値KN1を算出する。
【0072】次に、図8は、上記図5のステップ400
における点火時期F/B量の最大値算出手順を示すフロ
ーチャートである。図8の処理は、所定期間(例えば1
秒間)の点火時期F/B量の平均値avaiを求め、そ
の平均値avaiから最大値aiMAXを算出する処理
であり、先ずステップ401では、前回算出した平均値
avaiを前回値avai0とする。続くステップ40
2では、新たに点火時期F/B量の平均値avaiを算
出する。例えば、前記図4(b)の処理による点火時期
F/B量aiを1秒間積算し、その積算値を単位時間で
割り算して点火時期F/B量の平均値avaiを算出す
る。
【0073】その後、ステップ403では、点火時期F
/B量の平均値の前回値avai0と今回値avaiと
を比較する。そして、avai0≧avaiの場合、ス
テップ404に進み、目標回転数Ntとエンジン回転数
Neとの回転数偏差ΔN(=Nt−Ne)の絶対値が微
小な所定値Nb未満となり、エンジン回転数Neが目標
回転数Ntに収束したか否かを判定する。
【0074】ステップ404がYESの場合、エンジン
回転数Neが目標回転数Ntに対して安定化したとみな
し、ステップ405では、前回の点火時期F/B量の平
均値avai0を点火時期F/B量の最大値aiMAX
とし、続くステップ406では、最大値算出完了フラグ
xaiMAXに「1」をセットする。
【0075】図9は、上記図6のステップ500におけ
る第2の燃料性状判定値KN2の算出手順を詳細に示す
フローチャートである。ステップ501では、吸気F/
B制御における上限値qiMAXに所定の換算係数fを
乗算して補正項aihsを算出し(aihs=f・qi
MAX)、続くステップ502では、点火時期F/B量
の最大値aiMAXと、前記算出した補正項aihsと
を加算して、点火時期F/B量の変化量Δai1を算出
する(Δai1=aiMAX+aihs)。
【0076】ステップ503では、点火時期F/B量の
変化量Δai1に応じて燃料性状係数F2を算出する。
燃料性状係数F2はマップ検索にて求められ、変化量Δ
ai1が大きいほど、重質燃料であるとみなされて燃料
性状係数F2が比較的大きい値に設定される。
【0077】その後、ステップ504では、バッテリの
ON直後(交換直後)であるか、又はガソリン給油の直
後であるかを判別する。ステップ504がNOの場合に
は、通常のなまし度合にてなまし演算を実施するような
まし率sma,smbを設定し(ステップ505)、ス
テップ504がYESの場合には、今回算出した燃料性
状係数F2に対するなまし度合を小さくして学習速度を
上げるようなまし率sma,smbを設定する(ステッ
プ506)。
【0078】その後、ステップ507では、今回算出し
た燃料性状係数F2と、前回運転時の学習値KLと、各
々のなまし率sma,smbとから、次の(2)式、 KN2=(F2×sma)+(KL×smb) …(2) を用いて第2の燃料性状判定値KN2を算出する。
【0079】図10は、上記図6のステップ600にお
ける点火時期F/B量の最小値算出手順を示すフローチ
ャートである。ステップ601では、最大値算出完了フ
ラグxaiMAXが「1」であるか否かを判別する。x
aiMAX=1の場合、ステップ602では、前回算出
した平均値avaiを前回値avai0とする。続くス
テップ603では、新たに点火時期F/B量の平均値a
vaiを算出する。例えば、前記図4(b)の処理によ
る点火時期F/B量aiを1秒間積算し、その積算値を
単位時間で割り算して点火時期F/B量の平均値ava
iを算出する。
【0080】その後、ステップ604では、点火時期F
/B量の最大値aiMAXの算出後、5秒が経過したか
否かを判別し、続くステップ605では、同じくaiM
AXの算出後、20秒が経過したか否かを判別する。ス
テップ604がYES、ステップ605がNOの場合、
ステップ606に進み、点火時期F/B量の平均値の前
回値avai0と今回値avaiとを比較する。そし
て、avai0≦avaiの場合、ステップ607でそ
の前回値avai0を点火時期F/B量の最小値aiM
INとする。
【0081】また、avai0>avaiの場合(ステ
ップ606がNO)、ステップ608で点火時期F/B
量の平均値avaiが収束したか否かを判別する。例え
ば、平均値avaiの今回値と前回値との差が十分小さ
い所定値以下になれば、avai値が収束したとみな
し、ステップ609に進んで今回の平均値avaiを点
火時期F/B量の最小値aiMINとする。
【0082】更に、aiMAXの算出後、20秒が経過
した場合にも(ステップ605がYES)、ステップ6
09で今回の平均値avaiを点火時期F/B量の最小
値aiMINとする。aiMIN値の算出後、ステップ
610では、最小値算出完了フラグxaiMINに
「1」をセットする。
【0083】図11は、上記図6のステップ700にお
ける第3の燃料性状判定値KN3の算出手順を詳細に示
すフローチャートである。ステップ701では、点火時
期F/B量の最大値aiMAXと最小値aiMINとの
差から、点火時期F/B量の変化量Δai2を算出する
(Δai2=aiMAX−aiMIN)。
【0084】その後、ステップ702では、点火時期F
/B量の変化量Δai2に応じて燃料性状係数F3を算
出する。燃料性状係数F3はマップ検索にて求められ、
変化量Δai2が大きいほど、重質燃料であるとみなさ
れて燃料性状係数F3が比較的大きい値に設定される。
【0085】その後、ステップ703では、バッテリの
ON直後(交換直後)であるか、又はガソリン給油の直
後であるかを判別する。ステップ703がNOの場合に
は、通常のなまし度合にてなまし演算を実施するような
まし率sma,smbを設定し(ステップ704)、ス
テップ703がYESの場合には、今回算出した燃料性
状係数F3に対するなまし度合を小さくして学習速度を
上げるようなまし率sma,smbを設定する(ステッ
プ705)。
【0086】その後、ステップ706では、今回算出し
た燃料性状係数F3と、前回運転時の学習値KLと、各
々のなまし率sma,smbとから、次の(3)式、 KN3=(F3×sma)+(KL×smb) …(3) を用いて第3の燃料性状判定値KN3を算出する。
【0087】以上の通り、燃料性状係数F1,F2,F
3が前回運転時の学習値KLにより所定のなまし率sm
a,smbでなまされることにより第1〜第3の燃料性
状判定値KN1,KN2,KN3が算出されるが、その
なまし率sma,smbは、燃料性状係数F1,F2,
F3の精度や信頼度に応じて変更されるのが望ましい。
すなわち、燃料性状係数F1,F2,F3を比較した場
合、燃料性状係数F3の信頼度が最も高く、燃料性状係
数F1の信頼度が最も低い。そのため、一例として、 ・第1の燃料性状判定値KN1を算出する時、上記
(1)式において、sma=0.2,smb=0.8と
し、 ・第2の燃料性状判定値KN2を算出する時、上記
(2)式において、sma=0.3,smb=0.7と
し、 ・第3の燃料性状判定値KN3を算出する時、上記
(3)式において、sma=0.5,smb=0.5と
し、この各々設定されるなまし率sma,smbを用い
てなまし演算を行う。これにより、各燃料性状係数はF
1→F2→F3の順になまし度合が小さくなり(反映率
が高くなり)、燃料性状の判定結果の信頼性をより一層
向上させることが可能となる。
【0088】なお本実施の形態では、図3の処理が回転
数制御手段に該当し、そのうちステップ130(図4
(a))の処理が吸気量制御手段に該当し、ステップ1
50(図4(b))の処理が点火時期制御手段に該当す
る。また、図5及び図6の処理が燃料性状判定手段に該
当し、そのうち、ステップ500(図9)の処理が第1
の判定手段に、ステップ700(図11)の処理が第2
の判定手段に、ステップ300(図7)の処理が第3の
判定手段に該当する。
【0089】以上詳述した本実施の形態によれば、以下
に示す効果が得られる。 (イ)エンジン回転数Neが目標回転数Ntに収束する
よう点火時期F/B制御が実施されるため、エンジン回
転数Neやその時発生する吸気管負圧が安定し、噴射燃
料の蒸発率もばらつくこと無く安定する。そして、その
蒸発率安定の状態下で、点火時期F/B量aiの挙動に
応じて燃料性状を判定することにより、燃料性状を精度
良く判定することができる。
【0090】特に、点火時期F/B量の最大値aiMA
Xを吸気F/B量の上限値qiMAXで補正して燃料性
状係数F2(第2の燃料性状判定値KN2)を算出する
一方、点火時期F/B量の最大値aiMAXと最小値a
iMINとの差に基づき燃料性状係数F3(第3の燃料
性状判定値KN3)を算出するように構成したので、エ
ンジンの適合ずれや経時変化に起因する吸気量、空燃
比、フリクション等のばらつきが適宜キャンセルされ
る。それ故、燃料性状判定の精度がより一層向上する。
【0091】(ロ)エンジン回転数Neが安定化する以
前、すなわち点火時期F/B量の最大値aiMAXが算
出される以前に、ピーク回転数Npkと目標回転数Nt
との偏差により燃料性状を判定するようにしたので、エ
ンジン始動当初にaiMAXが算出されるまでの期間に
おいて、燃料性状が判定できないといった不都合が解消
される。
【0092】(ハ)燃料性状判定値をバックアップRA
M34に記憶し、次のエンジン始動時に新たに燃料性状
が判定されるまでは、バックアップRAM34の記憶値
(学習値KL)を読み出して用いるので、エンジン始動
直後にもバックアップ値での代用により燃料性状が判断
できる。
【0093】(ニ)バックアップRAM34に記憶した
学習値KLを用いて、新たに判定した燃料性状係数F1
〜F3をなまし、第1〜第3の燃料性状判定値KN1〜
KN3を算出するので、実用化に適した制御装置が具体
化できる。
【0094】(ホ)バッテリのON直後(交換直後)で
ある場合、又はガソリン給油の直後である場合、その時
々算出される燃料性状係数F1〜F3のなまし度合を小
さくするので、第1〜第3の燃料性状判定値KN1〜K
N3を真値にいち早く学習することができ、燃料性状が
正しく判定できる。
【0095】(ヘ)燃料性状係数F1〜F3の精度に応
じてなまし度合(なまし率sma,smb)を各々変更
したので、燃料性状の判定結果の信頼性をより一層向上
させることが可能となる。
【0096】(ト)アイドル状態が解除された時、或い
は点火時期F/B制御の開始前後で電気負荷等の状態が
変化した時などに、燃料性状の判定を禁止するので、燃
料性状判定のパラメータが誤って認識されることがな
く、本装置の信頼性が向上する。
【0097】(チ)上記の如く高精度で且つ信頼性の高
い燃料性状判定値(KN1〜KN3)を求め、その判定
値を燃料噴射制御に反映させるので、その制御性が向上
し、ひいては、排気エミッションの良化を図ることがで
きる。
【0098】(第2の実施の形態)上記実施の形態の如
く点火時期F/B制御を行う場合、点火時期の進角量に
応じて回転数上昇の度合(トルクアップの度合)が異な
り、その影響が燃料性状の判定結果に及ぶことが考えら
れる。つまり、図14に示すように、点火時期が進角側
になるほど回転数上昇の傾きが緩くなり、進角度合に関
係なく点火時期をそのまま用いて燃料性状を判定する
と、燃料性状の判定結果に影響が及ぶ。そこで、本実施
の形態では、燃料性状の判定に用いる点火時期制御量
(すなわち、点火時期F/B量の最大値aiMAX、及
び最小値aiMIN)を点火時期の進角度合に応じて補
正し、補正後の点火時期制御量により燃料性状判定を実
施する。
【0099】図15は、点火時期F/B量の最大値算出
手順を示すフローチャートであり、この処理は、前述し
た図8に置き換えて実施される。但し図15では、前記
図8と同じ処理について同一のステップ番号を付し、そ
の一部を省略している。すなわち、図15において、ス
テップ401〜404では、前記図8で説明したよう
に、点火時期F/B量の平均値について前回値avai
0と今回値avaiとを算出すると共に、「avai0
≧avaiか?」、「|ΔN(=Nt−Ne)|<Nb
か?」といった判別を行う。そして、それらが共に肯定
判別される場合、ステップ405では、前回の点火時期
F/B量の平均値avai0を点火時期F/B量の最大
値aiMAXとする。
【0100】aiMAXの算出後のステップ421〜4
23が新たに追加したステップであり、ステップ421
では、aiMAX算出時の点火時期Aopを「aBAS
E1」とする。ここで、点火時期Aopは、点火時期F
/B量aiやベース進角量等を含む制御指令値であり、
エンジン始動時には図17に示すように推移する。つま
り、始動開始後、エンジン回転数Neが所定回転数に達
すると、点火時期Aopとして所定の進角量が設定さ
れ、その後、点火時期F/B制御が始まると、ベース進
角量と点火時期F/B量aiとを足し合わせた形で点火
時期Aopが制御されるようになる。
【0101】そして、続くステップ422では、aBA
SE1に応じて点火時期補正係数KAを算出する。この
場合、aBASE1が進角側であるほど、補正係数KA
として小さい値が設定される。
【0102】その後、ステップ423では、ステップ4
05で算出した点火時期F/B量の最大値aiMAXに
対して補正係数KAを掛け合わせ、その積を新たにai
MAXとする。最後に、前述の通り最大値算出完了フラ
グxaiMAXに「1」をセットし(ステップ40
6)、本処理を終了する。
【0103】また、図16は、点火時期F/B量の最小
値算出手順を示すフローチャートであり、この処理は、
前述した図10に置き換えて実施される。但し図16で
は、前記図10と同じ処理について同一のステップ番号
を付し、その一部を省略している。すなわち、図16に
おいて、ステップ601〜609では、前記図10で説
明したように、点火時期F/B量の平均値について前回
値avai0と今回値avaiとを算出し、そのava
i0,avaiに基づいて点火時期F/B量の最小値a
iMINを算出する。
【0104】aiMINの算出後のステップ621〜6
23が新たに追加したステップであり、ステップ621
では、aiMIN算出時の点火時期Aop(制御指令
値)を「aBASE2」とする。続くステップ622で
は、aBASE2に応じて点火時期補正係数KAを算出
する。この場合、aBASE2が進角側であるほど、補
正係数KAとして小さい値が設定される。
【0105】その後、ステップ623では、図10のス
テップ607,609で算出した点火時期F/B量の最
小値aiMINに対して補正係数KAを掛け合わせ、そ
の積を新たにaiMINとする。最後に、前述の通り最
小値算出完了フラグxaiMINに「1」をセットし
(ステップ610)、本処理を終了する。
【0106】以上第2の実施の形態によれば、燃料性状
の判定に用いる点火時期制御量(aiMAX,aiMI
N)を点火時期Aopに応じて補正するようにしたの
で、より一層精度の高い燃料性状判定が実施できるよう
になる。
【0107】なお本発明は、上記以外に次の形態にて具
体化できる。上記実施の形態では、点火時期F/B量の
最大値aiMAXの算出に際し、avai0≧ava
i、且つ|ΔN|<Nbとなる時、エンジン回転数Ne
が目標回転数Ntに対して安定化したとみなし、点火時
期F/B量の最大値aiMAXを算出したが(図8の処
理)、それ以外の算出手法を用いても良い。例えば、エ
ンジン回転数Neが目標回転数Ntに対して安定化する
時、点火時期F/B量aiの比例項(p項)がほぼ0と
なり、積分項(i項)が最大値となるため、その時の積
分項をaiMAXとして算出する。
【0108】上記実施の形態では、点火時期F/B量の
最大値aiMAXを吸気F/B量の上限値qiMAXで
補正して燃料性状係数F2(第2の燃料性状判定値KN
2)を算出する一方、点火時期F/B量の最大値aiM
AXと最小値aiMINとの差に基づき燃料性状係数F
3(第3の燃料性状判定値KN3)を算出したが、これ
ら2つの燃料性状係数のうち、何れか一方のみを算出す
るように構成しても良い。
【0109】これら何れか一方の燃料性状係数を用いる
場合にも、燃料の蒸発率が安定化した状態下で燃料性状
が判定でき、その精度が向上する。また、エンジンの適
合ずれや経時変化に起因する吸気量、空燃比、フリクシ
ョン等のばらつきが適宜キャンセルされる。それ故、燃
料性状判定の精度がより一層向上する。
【0110】上記実施の形態では、ピーク回転数Npk
と目標回転数Ntとの偏差ΔNptに基づいて第1の燃
料性状判定値KN1を算出したが、これを変更し、ピー
ク回転数Npkに基づいて第1の燃料性状判定値KN1
を算出しても良い。実際には、図7のステップ302に
おいて、偏差ΔNptに代えてピーク回転数Npkを用
い、ピーク回転数Npkに応じて燃料性状係数F1を算
出する。そして、同図のステップ306において、燃料
性状係数F1により第1の燃料性状判定値KN1を算出
する。
【0111】また、上述した第1の燃料性状判定値KN
1(燃料性状係数F1)を算出する処理を実施するか、
或いは実施しないかは任意でよい。仮に実施しない場
合、第2又は第3の燃料性状判定値KN2,KN3(燃
料性状係数F2,F3)を算出するまでは、バックアッ
プRAM34内の学習値KLを読み出して使用すればよ
い。
【0112】点火時期F/B量aiに応じて燃料性状を
判定する場合、点火時期F/B量aiの変化速度(変化
の傾き)や、最大値aiMAXから最小値aiMINに
至るまでの経過時間といった変化具合に応じて燃料性状
を判定したり、点火時期F/B量の最大値aiMAXそ
のものに応じて燃料性状を判定したりしても良い。例え
ば、 ・aiの変化速度(変化の傾き)が大きいほど重質であ
る、 ・aiMAXからaiMINまでの経過時間が長いほど
重質である、 ・aiMAXが大きいほど重質である、として燃料性状
を判定する。
【0113】また、吸気F/B制御によりエンジン回転
数を目標回転数に収束させる制御装置において、吸気F
/B量に応じて燃料性状を判定しても良い。或いは、燃
料噴射F/B制御によりエンジン回転数を目標回転数に
収束させる制御装置において、燃料噴射F/B量に応じ
て燃料性状を判定しても良い。これらの場合にも、回転
数安定の状態下、すなわち蒸発率安定の状態下で燃料性
状が判定されるので、燃料性状を精度良く判定すること
ができる。
【0114】上記実施の形態では、バッテリのON直後
(交換直後)やガソリン給油の直後に、燃料性状係数F
1〜F3のなまし度合を小さくしたが、その処理を排除
して構成の簡素化を図っても良い。また、燃料性状係数
F1〜F3を学習値KLによりなますという処理を排除
し、燃料性状係数F1〜F3をそのまま本判定値とする
構成としても良い。
【0115】上記実施の形態では、本発明を燃料噴射制
御システムに適用し、燃料性状レベルに応じて燃料噴射
量を制御することとしたが、本発明を他の用途に適用し
ても良い。例えば、前記の如く判定した燃料性状レベル
を、ダイアグ処理(故障診断処理)に適用する。この場
合、燃料性状レベルに応じてダイアグ判定値を変更した
り、ダイアグ処理の実施の適否を判断したりすること
で、当該ダイアグ処理を好適に実施することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の形態におけるエンジンの燃料噴射
制御システムの概要を示す構成図。
【図2】回転数F/B制御の概要を示すタイムチャー
ト。
【図3】回転数F/B制御の手順を示すフローチャー
ト。
【図4】吸気F/B制御及び点火時期F/B制御の手順
を示すフローチャート。
【図5】燃料性状レベルの判定手順を示すフローチャー
ト。
【図6】図5に続き、燃料性状レベルの判定手順を示す
フローチャート。
【図7】第1の燃料性状判定値の算出手順を示すフロー
チャート。
【図8】点火時期F/B量の最大値算出手順を示すフロ
ーチャート。
【図9】第2の燃料性状判定値の算出手順を示すフロー
チャート。
【図10】点火時期F/B量の最小値算出手順を示すフ
ローチャート。
【図11】第3の燃料性状判定値の算出手順を示すフロ
ーチャート。
【図12】吸気量F/B量の上限値を設定するための
図。
【図13】燃料増量係数を算出するための図。
【図14】点火時期と回転数上昇度合との関係を示す
図。
【図15】第2の実施の形態において点火時期F/B量
の最大値算出手順を示すフローチャート。
【図16】第2の実施の形態において点火時期F/B量
の最小値算出手順を示すフローチャート。
【図17】点火時期Aopの推移を説明するためのタイ
ムチャート。
【符号の説明】
1…エンジン、18…インジェクタ、19…点火プラ
グ、30…ECU、31…回転数制御手段,燃料性状判
定手段,点火時期制御手段,吸気量制御手段,第1の判
定手段,第2の判定手段としてのCPU、34…バック
アップRAM。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/14 320 F02D 41/14 320A 330 330D 43/00 301 43/00 301B 301H 301K F02P 5/15 F02P 5/15 K C E (72)発明者 神谷 直行 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 渡辺 智 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G022 AA03 BA01 CA01 CA02 CA03 EA07 FA04 FA05 FA06 GA01 GA05 GA07 GA08 GA09 3G065 AA04 CA00 CA12 CA13 DA00 DA15 EA01 EA02 EA03 FA12 GA00 GA01 GA09 GA10 GA41 HA21 HA22 KA02 3G084 AA03 BA05 BA13 BA17 CA01 CA02 CA03 DA11 DA12 DA27 EA05 EA11 EA12 EB03 EB09 EB12 EB20 EB25 FA10 FA11 FA20 FA29 FA33 FA38 3G301 HA01 HA06 JA04 JA09 KA01 KA05 KA07 LA00 LA03 LB02 LC03 MA01 MA11 NA01 NA06 NA08 NB03 NB15 NC04 ND02 ND25 NE17 NE19 PA07Z PA11Z PD04Z PE01Z PE03Z PE08Z

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の始動後のアイドル時に、内燃機
    関の回転数を目標回転数に収束させるよう回転数フィー
    ドバック制御を実施する回転数制御手段と、 前記回転数制御手段による回転数フィードバック制御時
    の制御量の挙動に応じて燃料性状を判定する燃料性状判
    定手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記回転数制御手段は、機関回転数を目標
    回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御
    する点火時期制御手段であり、 前記燃料性状判定手段は、前記点火時期制御手段による
    フィードバック制御時にその点火時期制御量の変化具合
    に応じて燃料性状を判定する請求項1に記載の内燃機関
    の制御装置。
  3. 【請求項3】前記回転数制御手段は、機関回転数を目標
    回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御
    する点火時期制御手段であり、 前記燃料性状判定手段は、前記点火時期制御手段による
    フィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対し
    て安定化した時の点火時期制御量を求め、その制御量に
    応じて燃料性状を判定する請求項1に記載の内燃機関の
    制御装置。
  4. 【請求項4】前記回転数制御手段は、機関回転数を目標
    回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック制御
    する点火時期制御手段であり、 前記燃料性状判定手段は、前記点火時期制御手段による
    フィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対し
    て安定化した時の点火時期制御量と、回転数の安定化後
    に収束する点火時期制御量とを算出し、それら点火時期
    制御量の差に基づいて燃料性状を判定する請求項1に記
    載の内燃機関の制御装置。
  5. 【請求項5】前記回転数制御手段は、機関回転数を目標
    回転数に収束させるよう内燃機関への吸入空気量をフィ
    ードバック制御する吸気量制御手段と、該吸入空気量の
    フィードバック制御にて吸気制御量が上限値に達した
    時、それに引き続き、同じく機関回転数を目標回転数に
    収束させるよう点火時期をフィードバック制御する点火
    時期制御手段とからなり、 前記燃料性状判定手段は、前記点火時期制御手段による
    フィードバック制御時に機関回転数が目標回転数に対し
    て安定化した時の点火時期制御量を、前記吸気量制御手
    段によるフィードバック制御時の吸気制御量の上限値に
    より補正し、その補正後の点火時期制御量に応じて燃料
    性状を判定する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 【請求項6】前記回転数制御手段は、機関回転数を目標
    回転数に収束させるよう内燃機関への吸入空気量をフィ
    ードバック制御する吸気量制御手段であり、 前記燃料性状判定手段は、前記吸気量制御手段によるフ
    ィードバック制御時にその吸気制御量に応じて燃料性状
    を判定する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  7. 【請求項7】前記回転数制御手段は、機関回転数を目標
    回転数に収束させるよう内燃機関への燃料噴射量をフィ
    ードバック制御する噴射量制御手段であり、 前記燃料性状判定手段は、前記噴射量制御手段によるフ
    ィードバック制御時にその燃料噴射制御量に応じて燃料
    性状を判定する請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 【請求項8】回転数フィードバック制御時の制御量に基
    づく燃料性状判定が行われる以前は、機関始動時の「ピ
    ーク回転数」又は「ピーク回転数と目標回転数との偏
    差」により燃料性状を仮判定する請求項1に記載の内燃
    機関の制御装置。
  9. 【請求項9】内燃機関の始動後のアイドル時に、機関回
    転数を目標回転数に収束させるよう内燃機関への吸入空
    気量をフィードバック制御する吸気量制御手段と、 該吸入空気量のフィードバック制御にて吸気制御量が上
    限値に達した時、それに引き続き、同じく機関回転数を
    目標回転数に収束させるよう点火時期をフィードバック
    制御する点火時期制御手段と、 前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機
    関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期
    制御量を、前記吸気量制御手段によるフィードバック制
    御時の吸気制御量の上限値により補正し、該補正後の点
    火時期制御量に応じて燃料性状を判定する第1の判定手
    段と、 前記点火時期制御手段によるフィードバック制御時に機
    関回転数が目標回転数に対して安定化した時の点火時期
    制御量と、回転数の安定化後に収束する点火時期制御量
    との差に基づいて燃料性状を判定する第2の判定手段と
    を備え、 機関回転数が目標回転数に対して安定化し、その後点火
    時期制御量が収束するまでは前記第1の判定手段による
    燃料性状判定を実施し、点火時期制御量が収束すると第
    2の判定手段による燃料性状判定に移行することを特徴
    とする内燃機関の制御装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の内燃機関の制御装置に
    おいて、 機関始動時の「ピーク回転数」又は「ピーク回転数と目
    標回転数との偏差」により燃料性状を判定する第3の判
    定手段を更に備え、前記点火時期制御手段によるフィー
    ドバック制御時に機関回転数が目標回転数に対して安定
    化する以前は、前記第3の判定手段により燃料性状を判
    定する内燃機関の制御装置。
  11. 【請求項11】請求項2〜5又は9,10の何れかに記
    載の内燃機関の制御装置において、 燃料性状の判定に用いるための点火時期制御量を、その
    時の点火時期の進角度合に応じて補正する内燃機関の制
    御装置。
  12. 【請求項12】前記判定した燃料性状を、内燃機関の運
    転停止までにバックアップし、次の機関始動時に新たに
    燃料性状が判定されるまでは、前記バックアップした燃
    料性状の判定値を読み出して用いる請求項1〜11の何
    れかに記載の内燃機関の制御装置。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の内燃機関の制御装置
    において、 前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値に対
    して、新たに判定した燃料性状を所定のなまし率にてな
    ましつつ加算し、その加算した値を燃料性状の判定値と
    する内燃機関の制御装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の内燃機関の制御装置
    において、 燃料性状の判定値をバックアップするためのメモリに対
    して車載バッテリが新たに接続される時、その当初にお
    いては新たに判定した燃料性状のなまし度合を小さくす
    る内燃機関の制御装置。
  15. 【請求項15】請求項13に記載の内燃機関の制御装置
    において、 燃料給油の直後は、新たに判定した燃料性状のなまし度
    合を小さくする内燃機関の制御装置。
  16. 【請求項16】請求項9に記載の内燃機関の制御装置に
    おいて、 前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値によ
    り、新たに判定した燃料性状をなまし、そのなました値
    を燃料性状の判定値とすることとし、第2の判定手段に
    よる燃料性状の判定値をなます時は、第1の判定手段に
    よる燃料性状の判定値をなます時に比べてなまし度合を
    小さくする内燃機関の制御装置。
  17. 【請求項17】請求項10に記載の内燃機関の制御装置
    において、 前回の運転時にバックアップした燃料性状の判定値によ
    り、新たに判定した燃料性状をなまし、そのなました値
    を燃料性状の判定値とすることとし、第3の判定手段に
    よる燃料性状の判定値をなます時は、第1又は第2の判
    定手段による燃料性状の判定値をなます時に比べてなま
    し度合を大きくする内燃機関の制御装置。
  18. 【請求項18】請求項9に記載の内燃機関の制御装置に
    おいて、 アイドル状態が解除された時、或いは前記点火時期制御
    手段によるフィードバック制御の開始前後で電気負荷等
    の状態が変化した時、前記第1又は第2の判定手段によ
    る燃料性状の判定を禁止する内燃機関の制御装置。
  19. 【請求項19】内燃機関の始動時及び暖機中に、所定の
    燃料噴射量増量を行う燃料噴射制御システムに適用さ
    れ、前記判定した燃料性状に応じて、燃料噴射量増量の
    度合を変更する請求項1〜18の何れかに記載の内燃機
    関の制御装置。
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