JP2001173350A - ターボブロア機能を有するダイレクトモータ及びそれを用いた掘削装置 - Google Patents

ターボブロア機能を有するダイレクトモータ及びそれを用いた掘削装置

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JP2001173350A
JP2001173350A JP35808599A JP35808599A JP2001173350A JP 2001173350 A JP2001173350 A JP 2001173350A JP 35808599 A JP35808599 A JP 35808599A JP 35808599 A JP35808599 A JP 35808599A JP 2001173350 A JP2001173350 A JP 2001173350A
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JP
Japan
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turbo blower
direct motor
rotary shaft
rotating shaft
end side
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JP35808599A
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English (en)
Inventor
Shigeru Mazaki
繁 真崎
Toshio Imaoka
稔雄 今岡
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Mitsubishi Materials Corp
Nippon Diamond Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Nippon Diamond Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転軸の先端側へ向かって空気を高速にて流
動させて空気を圧縮させてビットの冷却及び切粉の排出
を良好に行わせる。 【解決手段】 先端部にビット3aが設けられた円筒状
の回転軸3が挿通されて固定された筒状のロータ12
と、このロータ12の外周に設けられた円筒状のステー
タ13と、回転軸3内に、外筒22に長手方向へ間隔を
あけて複数設けられた動翼24からなるタービン部23
を有するユニットを嵌合させてターボブロア部21とす
る。ダイレクトモータ1に通電して高速にて回転軸3を
回転させ、ビット3aを高速回転させてコンクリートに
当接させて穴を形成する。回転軸3を高速にて回転させ
ることにより、ターボブロア部21の動翼24によって
後端側から空気を吸い込ませ先端側へ高速にて流動させ
ることにより、先端部にて空気を圧縮させ、ビット3a
の冷却及び切粉の排出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、コンク
リート構造物へのあと施工アンカー等の埋め込みにおけ
る穴をあける際などに用いられる掘削装置用のターボブ
ロア機能を有するダイレクトモータ及びそれを用いた掘
削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、コンクリート構造物にあと施工
アンカー等を埋め込む際には、このコンクリート構造物
にアンカーよりも一回り大きな径の穴をあけ、その穴に
金属拡張アンカーや接着系アンカーを配設し固定するこ
とが行われている。従来では、アンカー用の穴をあける
ビットを回転させる駆動源として、エンジン、油圧モー
タあるいはギア付き電動モータを用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記エ
ンジンや油圧モータは、回転数が高速でも約1500rp
mと低く、特殊電動モータでも3000〜3900rpm程
度が最高であり、このため穿孔時間が長時間におよんで
しまうという問題があり、しかも、重量が大きいため取
り扱い性が悪く、さらには、騒音も大きい(90db以
上)といった問題があった。しかも、この種のモータを
用いた掘削装置においては、特に、乾式にて作業を行う
場合、ビットへ空気を送り込んで冷却させる必要があ
る。このため、冷却用の圧縮空気を供給するコンプレッ
サ及びコンプレッサからの圧縮空気をビットへ導くため
の配管等が必要であり、装置の大掛かり化及び高コスト
化を招いてしまうという問題があった。
【0004】ここで、特開平9−262820号公報に
は、モータを冷却するファンによって発生した風を、筒
状のコアビット内へ送り込む流路を有する構造の装置が
示されているが、この装置のように、単にモータの冷却
用ファンの風をコアビット内へ送り込む流路を形成した
程度では、掘削箇所へ良好に空気を導くことができず、
しかも、前述したように、モータの回転数も低いため、
先端側における圧力を十分に高圧にすることは困難であ
った。また、この装置の場合、内部構造の複雑化を招い
てしまうという問題があった。
【0005】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、騒音を抑えつつ、容易かつ迅速に穴をあけること
ができ、しかも、簡易的な構造にてビットでの良好な冷
却が可能な低コスト化されたターボブロア機能を有する
ダイレクトモータ及びそれを用いた掘削装置を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のターボブロア機能を有するダイレク
トモータは、回転軸が挿通されて固定されるロータと、
このロータの外周に設けられた円筒状のステータとを有
するダイレクトモータであって、前記回転軸は、円筒状
に形成され、該回転軸内には、回転により一端側から他
端側へ流体を流動させるターボブロア部が設けられてい
ることを特徴としている。
【0007】このように、回転軸が挿通されて固定され
たロータをステータによって直接回転させるものである
ので、回転軸を極めて高速にて回転させることができ
る。これにより、回転軸内に設けられたターボブロア部
によって流体を一端から他端へ向かって高速にて流動さ
せることができる。これにより、例えば、このダイレク
トモータの回転軸にビット等の穴あけ工具を取り付けて
穴あけ作業を行った際に、先端部への流体の供給あるい
は先端部からの流体の吸い上げを極めて容易にかつ良好
に行うことができる。つまり、コンプレッサ等の加圧装
置や真空装置を用いることなく、回転軸の端部への流体
の供給あるいは流体の吸い上げを行うことができ、装置
の簡略化を図ることができ、設備の低コスト化を図るこ
とができる。
【0008】請求項2記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータは、請求項1記載のターボブロア機能
を有するダイレクトモータにおいて、前記ターボブロア
部が、前記回転軸内にて周方向へ配設されて前記回転軸
とともに回転される複数の動翼から構成されたタービン
部を有することを特徴としている。
【0009】つまり、回転軸が高速にて回転されること
により、回転軸のターボブロア部を構成するタービン部
の動翼も高速にて回転され、動翼によって回転軸内にて
流体を一端側へ高速にて流動させて一端側における高圧
化及び他端側における低圧化を図ることができる。
【0010】請求項3記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータは、請求項2記載のターボブロア機能
を有するダイレクトモータにおいて、前記タービン部が
長手方向へ間隔をあけて複数設けられていることを特徴
としている。
【0011】すなわち、回転軸が高速にて回転される
と、回転軸の長手方向へ間隔をあけて設けられた複数の
タービン部の動翼も高速にて回転され、これらタービン
部のそれぞれの動翼によって、回転軸の一端側へ流体を
高速にて流動させて一端側における高圧化及び他端側に
おける低圧化を図ることができる。
【0012】請求項4記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータは、請求項2または請求項3記載のタ
ーボブロア機能を有するダイレクトモータにおいて、前
記タービン部の中心に挿通孔が形成され、該挿通孔に
は、前記ステータ側に支持されたシャフトが挿通され、
該シャフトには、前記タービン部に対して軸方向へずら
されかつ径方向へラップされた複数の静翼を周方向へ配
設した圧縮部が設けられていることを特徴としている。
【0013】このように、回転軸が回転されると、圧縮
部の静翼に対してタービン部の動翼が相対的の高速にて
回転されることにより、これら圧縮部の静翼とタービン
部の動翼とによって回転軸内の一端側へ流体を高速にて
流動させて、一端側における高圧化及び他端側における
低圧化を図ることができる。つまり、動翼と静翼とによ
って圧縮効率をさらに高めることができる。
【0014】請求項5記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータは、請求項2〜4のいずれか1項記載
のターボブロア機能を有するダイレクトモータにおい
て、前記ターボブロア部が、前記回転軸内に嵌合可能な
外筒と、該外筒の内周側に設けられた前記タービン部と
を有するユニットであることを特徴としている。
【0015】このように、ユニットを回転軸に嵌合させ
ることにより、極めて容易に、回転によって回転軸の一
端側へ流体を流動させることが可能なターボブロア機能
を付加させることができる。
【0016】請求項6記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータは、請求項1〜5のいずれか1項記載
のターボブロア機能を有するダイレクトモータにおい
て、前記ターボブロア部によって回転軸内を流動される
流体として気体もしくは液体のいずれか一方もしくは両
方であることを特徴としている。
【0017】つまり、回転軸が高速にて回転されること
により、極めて容易に回転軸内にて空気等の気体もしく
は冷却水等の液体を一端側へ流動させることができる。
これにより、例えば、特に空気を流動させる場合、ダイ
レクトモータの回転軸にビット等の穴あけ工具を取り付
けて穴あけ作業を行う際に、先端部にて空気を圧縮させ
たりあるいは吸引させることができる。
【0018】請求項7記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータを用いた掘削装置は、請求項1〜請求
項6のいずれか1項記載のターボブロア機能を有するダ
イレクトモータの前記回転軸の先端部にビット等の穴あ
け工具が設けられ、前記回転軸が回転されることによ
り、前記ターボブロア部によって前記回転軸の後端側か
ら先端側へ流体が送り込まれて前記回転軸の先端側の流
体が圧縮された状態にて、前記穴あけ工具によって被掘
削物への掘削が行われることを特徴としている。
【0019】このように、回転軸が挿通されて固定され
たロータをステータによって直接回転させるダイレクト
モータによって回転軸を回転させて、その先端部のビッ
ト等の穴あけ工具によって被掘削物に穴をあけるもので
あるので、穴あけ工具を高速回転させて穴を形成するこ
とができ、従来装置と比較して、その穿孔速度を大幅に
高めることができる。そして、掘削時に、高速にて回転
軸が回転されることにより、回転軸の一端部である先端
側へ流体が極めて高速にて流動され、これにより、例え
ば、先端部へ空気を流動させて圧縮させることができ、
この圧縮させた空気によって、掘削箇所へ空気を高圧に
て供給して、冷却及び切粉の良好な排出を行うことがで
き、切削効率を大幅に向上させることができる。つま
り、加圧装置等を用いることなく、回転軸の先端部へ空
気等の流体を高圧供給することができ、装置の簡略化を
図ることができ、設備の低コスト化を図ることができ
る。また、ダイレクトモータを用いているので、エンジ
ン、油圧モータあるいはギア付き電動モータを用いた場
合と比較して、騒音を大幅に低減(約70db程度)させ
ることができ、また、部品点数が少ないので、メンテナ
ンス作業にかかる労力も大幅に低減させることができ
る。
【0020】請求項8記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータを用いた掘削装置は、請求項1〜請求
項6のいずれか1項記載のターボブロア機能を有するダ
イレクトモータの前記回転軸の先端部にビット等の穴あ
け工具が設けられ、前記回転軸が回転されることによ
り、前記ターボブロア部によって前記回転軸の先端側か
ら後端側へ流体が引き込まれて前記回転軸の先端側の流
体が吸引された状態にて、前記穴あけ工具によって被掘
削物への掘削が行われることを特徴としている。
【0021】すなわち、回転軸が挿通されて固定された
ロータをステータによって直接回転させるダイレクトモ
ータによって回転軸を回転させて、その先端部のビット
等の穴あけ工具によって被掘削物に穴をあけるものであ
るので、穴あけ工具を高速回転させて穴を形成すること
ができ、従来装置と比較して、その穿孔速度を大幅に高
めることができる。そして、掘削時に、高速にて回転軸
が回転されることにより、回転軸の他端部である後端側
へ流体が極めて高速にて流動され、これにより、例え
ば、先端部から後端部へ空気を流動させることができ、
掘削箇所から空気を吸い上げて、冷却及び切粉の良好な
回収を行うことができ、切削効率を大幅に向上させるこ
とができる。つまり、真空装置等を用いることなく、回
転軸の先端部から空気等の流体を吸い上げることがで
き、装置の簡略化を図ることができ、設備の低コスト化
を図ることができる。また、ダイレクトモータを用いて
いるので、エンジン、油圧モータあるいはギア付き電動
モータを用いた場合と比較して、騒音を大幅に低減(約
70db程度)させることができ、また、部品点数が少な
いので、メンテナンス作業にかかる労力も大幅に低減さ
せることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のターボ機能を有す
るダイレクトモータ及びそれを用いた掘削装置の実施の
形態例を図によって説明する。図1及び図2において、
符号1は、ダイレクトモータである。このダイレクトモ
ータ1は、モータ本体2と、このモータ本体2に挿通さ
れて回転される円筒状の回転軸3とを有しており、モー
タ本体2は、基台4に立設された支柱5に、上下機構6
によって摺動可能に支持されている。
【0023】モータ本体2は、回転軸3が挿通可能な中
空部11を有するロータ12と、このロータ12の外周
囲に設けられた円筒状のステータ13と、ロータ12の
両端に設けられた固定部14a、14bとを備えてい
る。このうち、ロータ12とステータ13とは上壁部1
5aと下壁部15bとを備えたハウジング15の内部に
収容されている。
【0024】ステータ13の内側に設けられたロータ1
2は、中空円筒状に形成されたもので、円筒部12a
と、この円筒部12aの内周面に固定された回転軸3の
長手方向に沿う形状を有した円筒状の回転支持部12b
とを備えている。すなわち、中空部11は、回転支持部
12bの内周側に形成され回転軸3を挿通させるための
軸線方向に延びる貫通孔である。
【0025】ハウジング15の上壁部15a及び下壁部
15bの内側には、ロータ12を回転自在に支持するた
めの軸受16a、16bがそれぞれ設置されている。す
なわち、軸受16a、16bは、ロータ12の回転支持
部12bの上下両端を支持するようになっており、回転
軸3およびこれに連結されたロータ12に作用するスラ
スト方向の力とラジアル方向の力とを受けることが可能
な構成となっている。
【0026】ロータ12の回転支持部12bの上下両端
には、中空部11の内部に配された回転軸3を固定する
ための固定部14a、14bが設けられており、ロータ
12の回転支持部12bの上下両端にそれぞれ一体的に
固定されている。
【0027】この固定部14a、14bは、例えばドリ
ルチャックやスクロールチャックといったチャック機構
またはスリーブ機構であって、ロータ12の中空部11
に挿通された回転軸3の外周面を締め付けることによっ
てこの回転軸3を固定するようになっている。すなわち
回転軸3は固定部14a、14bによってロータ12と
一体的に連結されており、ロータ12の回転は、回転軸
3に固定部14a、14bを介して直接伝達されるよう
になっている。そのため、固定部14a、14bに固定
された回転軸3は、ロータ12の回転とともに回転され
るようになっている。
【0028】回転軸3は、例えば円筒状部材の先端にビ
ット(穴あけ工具)3aを備えたコアビットであって、
回転されることによりコンクリート(被掘削物)Cを掘
削することができるようになっている。このビット3a
は、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドあるいはレジンボ
ンドをバインダーとして固めたダイヤモンド工具であ
る。
【0029】回転軸3には、その後端側にターボブロア
部21が設けられている。このターボブロア部21は、
図3に示すように、回転軸3内に嵌合される外筒22
と、この外筒22の内部において、長手方向へ間隔をあ
けて設けられた複数のタービン部23とを有している。
タービン部23は、周方向へ配設された複数の動翼24
を有するもので、それぞれ同一方向へ傾けられている。
【0030】なお、これらロータ12とステータ13と
を備えたダイレクトモータ1は、ブラシ付きモータある
いはブラシレスモータのいずれの形態でも良い。また、
ロータ12がコイルを備えたものである場合には、ステ
ータ13はマグネットあるいはコイルのどちらとしても
良く、一方ロータ12の円筒部11をマグネットとした
場合にはステータ13はコイルを備えたものとすること
ができる。また、図1中符号10は、ロータ12及びス
テータ13へ風を送って冷却する冷却ファンである。
【0031】次に、上記構成のダイレクトモータ1を用
いて被掘削物であるコンクリートCに穴をあける場合に
ついて説明する。まず、支柱5の上方側へ位置させたダ
イレクトモータ1を、コンクリートCの所定の穴あけ位
置に、回転軸3の軸線が一致するように位置決めし、基
台4をコンクリートCに固定する。
【0032】このようにダイレクトモータ1をコンクリ
ートCに設置したら、ダイレクトモータ1のステータ1
3(あるいはロータ12)のコイルに通電し、固定部1
4a、14bに固定されたロータ12を高速にて回転さ
せる。固定部14a、14bに固定された回転軸3は、
ロータ12の回転とともに一体的に回転される。そし
て、この回転軸3の先端部のビット3aをコンクリート
Cの表面に当接させる。
【0033】このとき、回転軸3の先端部のビット3a
は、回転軸3に直接回転力を付与させるダイレクトモー
タ1によって回転されるので、極めて高速(4000rp
m以上)にて回転され、これにより、ビット3aは、そ
の周速が極めて高速化される。
【0034】そして、上記のように、回転軸3が高速に
て回転されると、ターボブロア部21の各タービン部2
3も高速にて回転され、これにより、これらタービン部
23の動翼24によって回転軸3内に、その後端側から
空気が吸入されて先端側へ吹き出される。つまり、回転
軸3内にて、後端側から先端側へ空気が高速にて流動さ
れる。このように高速にて回転軸3を回転させた状態に
て、上下機構6によってダイレクトモータ1を下降させ
る。
【0035】このようにすると、高速にて回転されてい
るビット3aによってコンクリートCに環状の穴Hが形
成される。ここで、ビット3aの周速が高速化される
と、コンクリートCへの穴あけ速度が、低速の場合と比
較して、大幅に高められる。
【0036】また、このとき、高速にて回転されている
回転軸3の後端部側に設けられたターボブロア部21に
よって回転軸3の後端部から空気が流入されて先端側へ
吹き出されるので、この回転軸3の先端部側では空気が
圧縮されて高圧化され、この圧縮された空気が、回転軸
3の先端のビット3aによる切削箇所へ供給されて、切
粉が回転軸3の外周側へ吹き出されるとともに、ビット
3aによる切削箇所が圧縮された空気が通過することに
より冷却されて、良好な切削効率が維持される。
【0037】その後、所定深さまで環状の穴Hを形成し
たら、ダイレクトモータ1を上昇させて穴Hからビット
3aを引き抜く。
【0038】以上説明したように、上記のターボブロア
機能を有するダイレクトモータ1によれば、回転軸3が
挿通されて固定されたロータ12をステータ13によっ
て直接回転させるものであるので、回転軸3を極めて高
速にて回転させることができる。そして、このように回
転軸3を高速にて回転させることにより、回転軸3のタ
ーボブロア部21を構成するタービン部23の動翼24
も高速にて回転され、動翼24によって回転軸3内にて
空気を後端から吸い込んで先端へ向かって高速にて流動
させることができる。
【0039】そして、このダイレクトモータ1を用いた
掘削装置によれば、回転軸3が高速にて回転されること
により、極めて容易に回転軸3内にて空気を先端側へ流
動させ、このダイレクトモータ1の回転軸3のビット3
aによってコンクリートCを掘削させる際に、先端部の
空気を容易に圧縮させて、ビット3aによる切削箇所に
おける冷却及び切粉の排出を確実に行うことができる。
【0040】つまり、コンプレッサ等の加圧装置を用い
ることなく、回転軸3の先端部への空気の供給を行うこ
とができ、装置の簡略化を図ることができ、設備の低コ
スト化を図ることができる。また、ダイレクトモータ1
を用いているので、エンジン、油圧モータあるいはギア
付き電動モータを用いた場合と比較して、騒音を大幅に
低減(約70db程度)させることができ、また、部品点
数が少ないので、メンテナンス作業にかかる労力も大幅
に低減させることができる。
【0041】また、外筒22内にタービン部23が設け
られたユニットを回転軸3に嵌合させるものであるの
で、単に、このユニットを回転軸3へ嵌合させることに
より、極めて容易に、回転によって回転軸3の先端側へ
空気を高速にて流動させることが可能なターボブロア機
能を付加させることができる。
【0042】なお、上記の例では、ターボブロア部21
によって回転軸3の後端側から空気を吸引して先端側へ
空気へ吹き出させるようにしたが、ターボブロア部21
の動翼24の傾きあるいは回転軸3の回転方向を逆にす
ることにより、回転軸3の先端側から後端側へ空気を吸
引するようにしても良い。
【0043】このようにすると、回転軸3の先端部で
は、外部の空気が外周側から先端のビット3aによる掘
削箇所へ吸引され、その後、この空気が回転軸3内に吸
引され、切粉とともに後端から排出される。つまり、真
空装置等を用いることなく、回転軸3の先端部から空気
を吸い上げることができ、装置の簡略化を図ることがで
き、設備の低コスト化を図ることができる。なお、この
場合、回転軸3の後端に切粉の回収用ホースを回転可能
に連結させて切粉を回収することにより、掘削箇所の冷
却とともに切粉の回収を同時に行うことができる。
【0044】また、上記の例では、外筒22の内周側に
複数の動翼24からなるタービン部23を設けられたユ
ニットを回転軸3の後端側に嵌合させたが、後端側にお
ける内周側に、複数の動翼24からなるタービン部23
が直接形成された回転軸3を用いても良い。
【0045】図4に示すものは、他の構造のターボブロ
ア部21を有するダイレクトモータ1である。このダイ
レクトモータ1の回転軸3の後端側に設けられたターボ
ブロア部21は、タービン部23の中心に挿通孔が形成
されており、その挿通孔には、シャフト31が挿通され
ている。このシャフト31は、その後端側が棒状の支持
材32によってモータ本体2の後端部すなわちステータ
13側に固定されて支持されている。このシャフト31
には、各タービン部24同士の間に、周方向へ沿って形
成された複数の静翼33からなる圧縮部34が形成され
ている。すなわち、シャフト31には、タービン部23
の動翼24に対して軸方向へずらされかつ径方向へラッ
プされた複数の静翼33を周方向へ配設した圧縮部34
が設けられている。
【0046】そして、上記構造のターボブロア部21を
有するダイレクトモータ1によれば、回転軸3が回転さ
れると、圧縮部34の静翼33に対してタービン部23
の動翼24が相対的に高速にて回転されることにより、
これら圧縮部34の静翼24とタービン部23の動翼2
4とによって回転軸3内の先端側あるいは後端側へ空気
を高速にて流動させて、先端側における高圧化あるいは
低圧化を図ることができる。つまり、タービン部23の
動翼24と圧縮部34の静翼33とによって圧縮効率あ
るいは吸引効率をさらに高めることができる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のターボ
ブロア機能を有するダイレクトモータ及びそれを用いた
掘削装置によれば、下記の効果を得ることができる。請
求項1記載のターボブロア機能を有するダイレクトモー
タによれば、回転軸が挿通されて固定されたロータをス
テータによって直接回転させるものであるので、回転軸
を極めて高速にて回転させることができる。これによ
り、回転軸内に設けられたターボブロア部によって流体
を一端から他端へ向かって高速にて流動させることがで
きる。これにより、例えば、このダイレクトモータの回
転軸にビット等の穴あけ工具を取り付けて穴あけ作業を
行った際に、先端部への流体の供給あるいは先端部から
の流体の吸い上げを極めて容易にかつ良好に行うことが
できる。つまり、コンプレッサ等の加圧装置や真空装置
を用いることなく、回転軸の端部への流体の供給あるい
は流体の吸い上げを行うことができ、装置の簡略化を図
ることができ、設備の低コスト化を図ることができる。
【0048】請求項2記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータによれば、回転軸が高速にて回転され
ることにより、回転軸のターボブロア部を構成するター
ビン部の動翼も高速にて回転され、動翼によって回転軸
内にて流体を一端側へ高速にて流動させて一端側におけ
る高圧化及び他端側における低圧化を図ることができ
る。
【0049】請求項3記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータによれば、回転軸が高速にて回転され
ると、回転軸の長手方向へ間隔をあけて設けられた複数
のタービン部の動翼も高速にて回転され、これらタービ
ン部のそれぞれの動翼によって、回転軸の一端側へ流体
を高速にて流動させて一端側における高圧化及び他端側
における低圧化を図ることができる。
【0050】請求項4記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータによれば、回転軸が回転されると、圧
縮部の静翼に対してタービン部の動翼が相対的の高速に
て回転されることにより、これら圧縮部の静翼とタービ
ン部の動翼とによって回転軸内の一端側へ流体を高速に
て流動させて、一端側における高圧化及び他端側におけ
る低圧化を図ることができる。つまり、動翼と静翼とに
よって圧縮効率をさらに高めることができる。
【0051】請求項5記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータによれば、ユニットを回転軸に嵌合さ
せることにより、極めて容易に、回転によって回転軸の
一端側へ流体を流動させることが可能なターボブロア機
能を付加させることができる。
【0052】請求項6記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータによれば、回転軸が高速にて回転され
ることにより、極めて容易に回転軸内にて空気等の気体
もしくは冷却水等の液体を一端側へ流動させることがで
きる。これにより、例えば、特に空気を流動させる場
合、ダイレクトモータの回転軸にビット等の穴あけ工具
を取り付けて穴あけ作業を行う際に、先端部にて空気を
圧縮させたりあるいは吸引させることができる。
【0053】請求項7記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータを用いた掘削装置によれば、回転軸が
挿通されて固定されたロータをステータによって直接回
転させるダイレクトモータによって回転軸を回転させ
て、その先端部のビット等の穴あけ工具によって被掘削
物に穴をあけるものであるので、穴あけ工具を高速回転
させて穴を形成することができ、従来装置と比較して、
その穿孔速度を大幅に高めることができる。そして、掘
削時に、高速にて回転軸が回転されることにより、回転
軸の一端部である先端側へ流体が極めて高速にて流動さ
れ、これにより、例えば、先端部へ空気を流動させて圧
縮させることができ、この圧縮させた空気によって、掘
削箇所へ空気を高圧にて供給して、冷却及び切粉の良好
な排出を行うことができ、切削効率を大幅に向上させる
ことができる。つまり、加圧装置等を用いることなく、
回転軸の先端部へ空気等の流体を高圧供給することがで
き、装置の簡略化を図ることができ、設備の低コスト化
を図ることができる。また、ダイレクトモータを用いて
いるので、エンジン、油圧モータあるいはギア付き電動
モータを用いた場合と比較して、騒音を大幅に低減(約
70db程度)させることができ、また、部品点数が少な
いので、メンテナンス作業にかかる労力も大幅に低減さ
せることができる。
【0054】請求項8記載のターボブロア機能を有する
ダイレクトモータを用いた掘削装置によれば、回転軸が
挿通されて固定されたロータをステータによって直接回
転させるダイレクトモータによって回転軸を回転させ
て、その先端部のビット等の穴あけ工具によって被掘削
物に穴をあけるものであるので、穴あけ工具を高速回転
させて穴を形成することができ、従来装置と比較して、
その穿孔速度を大幅に高めることができる。そして、掘
削時に、高速にて回転軸が回転されることにより、回転
軸の他端部である後端側へ流体が極めて高速にて流動さ
れ、これにより、例えば、先端部から後端部へ空気を流
動させることができ、掘削箇所から空気を吸い上げて、
冷却及び切粉の良好な回収を行うことができ、切削効率
を大幅に向上させることができる。つまり、真空装置等
を用いることなく、回転軸の先端部から空気等の流体を
吸い上げることができ、装置の簡略化を図ることがで
き、設備の低コスト化を図ることができる。また、ダイ
レクトモータを用いているので、エンジン、油圧モータ
あるいはギア付き電動モータを用いた場合と比較して、
騒音を大幅に低減(約70db程度)させることができ、
また、部品点数が少ないので、メンテナンス作業にかか
る労力も大幅に低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のターボブロア機能を有
するダイレクトモータの構成及び構造を説明するダイレ
クトモータの断面図である。
【図2】 本発明の実施の形態のターボブロア機能を有
するダイレクトモータを用いた掘削装置の構成及び構造
を説明する掘削装置の側面図である。
【図3】 本発明の実施の形態のターボブロア機能を有
するダイレクトモータのターボブロア部の構成及び構造
を説明するダイレクトモータの後端側を断面視した斜視
図である。
【図4】 本発明の実施の形態の他のターボブロア機能
を有するダイレクトモータの構成及び構造を説明するダ
イレクトモータの断面図である。
【符号の説明】
1 ダイレクトモータ 3 回転軸 3a ビット(穴あけ工具) 12 ロータ 13 ステータ 21 ターボブロア部 22 外筒 23 タービン部 24 動翼 31 シャフト 33 静翼 34 圧縮部 C コンクリート(被掘削物)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今岡 稔雄 神奈川県横浜市都筑区佐江戸町686−1 日本ダイヤモンド株式会社横浜工場内 Fターム(参考) 2D029 AA00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸が挿通されて固定されるロータ
    と、このロータの外周に設けられた円筒状のステータと
    を有するダイレクトモータであって、 前記回転軸は、円筒状に形成され、該回転軸内には、回
    転により一端側から他端側へ流体を流動させるターボブ
    ロア部が設けられていることを特徴とするターボブロア
    機能を有するダイレクトモータ。
  2. 【請求項2】 前記ターボブロア部は、前記回転軸内に
    て周方向へ配設されて前記回転軸とともに回転される複
    数の動翼から構成されたタービン部を有することを特徴
    とする請求項1記載のターボブロア機能を有するダイレ
    クトモータ。
  3. 【請求項3】 前記タービン部が長手方向へ間隔をあけ
    て複数設けられていることを特徴とする請求項2記載の
    ターボブロア機能を有するダイレクトモータ。
  4. 【請求項4】 前記タービン部には、その中心に挿通孔
    が形成され、該挿通孔には、前記ステータ側に支持され
    たシャフトが挿通され、該シャフトには、前記タービン
    部に対して軸方向へずらされかつ径方向へラップされた
    複数の静翼を周方向へ配設した圧縮部が設けられている
    ことを特徴とする請求項2または請求項3記載のターボ
    ブロア機能を有するダイレクトモータ。
  5. 【請求項5】 前記ターボブロア部は、前記回転軸内に
    嵌合可能な外筒と、該外筒の内周側に設けられた前記タ
    ービン部とを有するユニットであることを特徴とする請
    求項2〜4のいずれか1項記載のターボブロア機能を有
    するダイレクトモータ。
  6. 【請求項6】 前記ターボブロア部によって回転軸内を
    流動される流体として気体もしくは液体のいずれか一方
    もしくは両方であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1項記載のターボブロア機能を有するダイレクト
    モータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載
    のターボブロア機能を有するダイレクトモータの前記回
    転軸の先端部にビット等の穴あけ工具が設けられ、前記
    回転軸が回転されることにより、前記ターボブロア部に
    よって前記回転軸の後端側から先端側へ流体が送り込ま
    れて前記回転軸の先端側の流体が圧縮された状態にて、
    前記穴あけ工具によって被掘削物への掘削が行われるこ
    とを特徴とするターボブロア機能を有するダイレクトモ
    ータを用いた掘削装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項6のいずれか1項記載
    のターボブロア機能を有するダイレクトモータの前記回
    転軸の先端部にビット等の穴あけ工具が設けられ、前記
    回転軸が回転されることにより、前記ターボブロア部に
    よって前記回転軸の先端側から後端側へ流体が引き込ま
    れて前記回転軸の先端側の流体が吸引された状態にて、
    前記穴あけ工具によって被掘削物への掘削が行われるこ
    とを特徴とするターボブロア機能を有するダイレクトモ
    ータを用いた掘削装置。
JP35808599A 1999-12-16 1999-12-16 ターボブロア機能を有するダイレクトモータ及びそれを用いた掘削装置 Pending JP2001173350A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001191204A (ja) * 1999-10-22 2001-07-17 Mitsubishi Materials Corp ダイレクトモータを用いた穴あけ加工方法
CN110863777A (zh) * 2019-11-18 2020-03-06 西南石油大学 一种基于涡轮发电的井下微波发生装置

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JP2001191204A (ja) * 1999-10-22 2001-07-17 Mitsubishi Materials Corp ダイレクトモータを用いた穴あけ加工方法
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