JP2001173264A - 建築物の制振構造 - Google Patents
建築物の制振構造Info
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Abstract
ンテナンスできる建築物の制振構造を提供する 【解決手段】 垂直架構34と、該垂直架構34から張
り出す水平架構38を備えた建築物10の水平架構38
と下方構造体との間に垂直架構と並行に設けられた建物
部材に摩擦ダンパー8を介在した。この摩擦ダンパー8
は、水平架構38側の第1圧接板14と、下方構造体側
の第2圧接板15とを重合して、両圧接板間14,15
に相対移動を可能にしてボルト軸力が付加されるととも
に、対をなす摩擦板22と滑動板Sとが挟み込まれて構
成される。また、上記第1圧接板14と上記第2圧接板
15とが2次元的に相対移動可能に形成されている。ま
たは、水平架構38が建築物10の高さ方向に摩擦ダン
パー8が複数設けられ、摩擦ダンパー8間に中間水平架
構44を介在させる。
Description
る建築物の制振構造に関し、特に地震等の振動によって
発生する曲げ変形エネルギーを減衰させる建築物の制振
構造に関する。
げ変形エネルギーを減衰させる制振構造として、特開平
7−26783号公報に開示されている曲げ変形制御型
制振構造物が知られている。この曲げ変形制御型制振構
造物は、連層の耐震要素から構成されるコアとその外周
を取り囲み間隔を隔てて形成された外周壁部とを備えて
いる。上記コアの頂部からはトップガーダーと呼ばれる
張り出し部が張り出され、この張り出し部と外周壁部と
の間にコアに減衰力を付与する油圧式ダンパーや鋼材ダ
ンパーが減衰装置として設けられた構造物である。
設された外周壁部と、上記コアの頂部から張り出させた
張り出し部とをそれらの間に減衰装置を介して接続す
る。これにより、地震等でコアと外周壁部とにそれぞれ
曲げ変形が発生すると、それらの相対変位が上記減衰装
置に入力されて緩衝されるとともに、その反力が出力さ
れる。この反力が曲げ変形エネルギーの減衰力としてコ
アに付与され、コアの曲げ変形が抑えられて構造物が制
振されるというものである。
築物の制振構造にあっては、制振作用をなす制振装置と
して油圧式ダンパーや鋼材ダンパーが用いられていたた
め、以下のような課題があった。油圧ダンパーを用いた
場合には、内部に充填された油がシール部材の劣化等に
よって漏れ出して周囲を汚して美観を損ねたり、油圧が
低下してダンパー効果が得られ難くなってしまう虞があ
った。一方、鋼材ダンパーはコアと外周壁部との間にそ
れぞれ剛的に取り付けられて介在され、その弾塑性変形
によって振動エネルギーを吸収する。このため、一度変
形したダンパーはその都度交換しなければならなかっ
た。また、その交換作業は大掛かりで手間がかかるた
め、メンテナンスには多くの労力を費やさなければなら
なかった。さらに、鋼材ダンパー自身が大型であるた
め、交換するたびに多大な費用がかかるという課題があ
った。
て成されたものであり、安定した制振効果が得られ、安
価で容易にメンテナンスできる建築物の制振構造を提供
することを目的とする。
めに本発明の請求項1に示す建築物の制振構造にあって
は、建築物に一体に設けられ、外力が入力されて変形す
る垂直架構と、該垂直架構から張り出して設けられる水
平架構と、該水平架構とその下方に位置する下方構造体
との間に垂直架構と並行に設けられた建物部材と、該建
物部材の高さ方向の途中に少なくとも1つ介設される摩
擦ダンパーとを備え、上記摩擦ダンパーが上記水平架構
側から垂下される建物部材に設けられた第1圧接板と、
上記下方構造体側から立設される建物部材に設けられた
第2圧接板とを有し、一方の圧接板が対をなして他方の
圧接板を両面から挟み込んで重合され、両圧接板間に相
対移動を可能にしてボルト軸力が付加されるとともに、
対をなす摩擦板と滑動板とが挟み込まれて構成され、入
力される所定値以上の振動変位力による両圧接板の相対
移動に伴って摩擦板と滑動板との間で摩擦抵抗力を発生
することを特徴とする。
平架構と、下方構造体との間に、それらの相対移動によ
り摩擦抵抗力を発生する摩擦ダンパーが介在されてい
る。よって、地震等の外力によって建築物の垂直架構に
曲げ変形が生じると、水平架構と下方構造体とが相対移
動して、その振動変位力が摩擦ダンパーに入力される。
このとき、摩擦ダンパーを構成する第1圧接板と第2圧
接板とが相対移動されて、入力された振動変位力が摩擦
抵抗力に変換されて振動エネルギーが低減されるので建
築物を制振することができる。
の間には、対をなす摩擦板と滑動板とが挟み込まれ、こ
れらの間で滑りを生じさせるように構成されている。さ
らに、滑動板および摩擦板は第1圧接板あるいは第2圧
接板とは別体として設けられている。このため、滑動板
および摩擦板は圧接板の材質に囚われることなく、最適
な組み合わせを適宜選択することができる。即ち、滑動
板および摩擦板は設計で意図した安定した摩擦係数およ
び復元力特性が得られるように、設定することができ
る。
たので、油圧ダンパーのように油が漏れないため周囲を
汚すことがない。さらに、同様の理由により、油圧が低
下せずダンパー効果が低減することなく安定した制振機
能を得ることができる。また、摩擦ダンパーは、振動変
位力を摩擦抵抗力に変換させて振動エネルギーを低減さ
せるので、鋼材ダンパーのように垂直架構に変形が発生
する度にダンパーを交換する必要はなく、半永久的に使
用することができる。
にあっては、上記第1圧接板および上記第2圧接板に上
記ボルトの貫通孔を形成し、そのいずれか一方の貫通孔
を両圧接板が2次元的に相対移動すべく、ボルト軸径よ
り大きく形成することを特徴とする。
ト軸力が付与された状態で垂直方向と水平方向とに2次
元的に相対移動することができる。したがって、垂直架
構の曲げ変形に伴って、第1圧接板の上端と第2圧接板
の下端との間に生じる水平方向の変形にも、相対移動す
ることができる。よって、垂直方向のみならず、水平方
向の移動による振動変位力をも摩擦抵抗力に変換して制
振することができる。
にあっては、上記摩擦ダンパーが上記建物部材の高さ方
向の途中に複数介設されるとともに、これら摩擦ダンパ
ーの間に上記垂直架構から張り出した中間水平架構が連
結されていることを特徴とする。
上に位置する中間水平架構間と、最下に位置する中間水
平架構と下方構造体間と、各中間架構間とにそれぞれ設
けられている。よって、垂直架構全体が大きく曲げ変形
する場合、水平架構と下方構造体との間で発生する大き
な変位量が各摩擦ダンパーに分散されて入力される。こ
のため、ダンパー自身を大きくすることなく大きな振動
に対しても制振することができる。
面を参照しつつ詳細に説明する。図1〜図5は本発明に
かかる建築物の制振構造の一実施形態を示している。
クト比が大きい建築物10や曲げ変形が卓越する建築物
10に適用され、これら建築物の中央に位置して下方構
造体をなす基礎12上に立設され、外力が入力されて変
形する垂直架構をなすコア34と、このコア34から外
方に張り出されて建築物10の最上階を形成する剛構造
の水平架構38と、この水平架構38の外端部に基礎1
2に亘って上記コア34と並行に設けられる建物部材と
しての柱40と、該柱40と上記コア34との間に、高
さ方向に適宜間隔を隔てて建築物10の階床および天井
を形成する複数の床・梁架構36と、特定階の柱40に
介設される摩擦ダンパー8とで構成されている。即ち、
摩擦ダンパー8は、これが介設される特定階を形成する
上記水平架構38側の梁架構36から垂下される上方柱
部40aと、上方柱部40aの下方に位置して同階を形
成する基礎12側の梁架構36から立設される下方柱部
40bとの間に設けられている。
とは、同じ断面形状をなすH型鋼で形成され、それらの
フランジとウエブとをそれぞれ対向させて上下に設けら
れている。そして、上方柱部40aと下方柱部40bと
の間に介在される摩擦ダンパー8は、ウエブ及び一対の
フランジのそれぞれに対して、同様な構成で取り付けら
れる。ここでは、ウエブに対する摩擦ダンパー8の取り
付け構造を例にとって、以下説明する。
の対向する端部が間隔を隔てることで互いに接離する方
向に移動可能に設けられている。そして、上方柱部40
aのウエブが第1圧接板14をなし、この第1圧接板1
4には、移動方向に沿って、後述するボルト貫通用の長
孔14aが形成されている。この長孔14aは、第1圧
接板14の長さ方向に2箇所一組、かつ長孔14aの短
手方向に一対それぞれ並べられて形成され、計4箇所設
けられている。
両面にはそれぞれ、後述する複合摩擦材料からなる摩擦
板22が重ね合わされる。この摩擦板22は薄板状に形
成されるとともに、第1圧接板14の長さ方向に組をな
す長孔14aの長さ方向に沿って相当の長さを有してい
る。さらにこの摩擦板22は、長孔14aの短手方向に
対をなす各長孔14aの間とその外側とに平行に3枚配
列される。
れた摩擦板22の各表面には、これに滑動自在に滑接す
る薄板状のステンレス製滑動板Sが重ね合わせられてい
る。
には、上方柱部40aに取り付けられる摩擦板22と滑
動板Sとの厚さに相当する厚さを有するはさみ板17が
重ね合わせられる。そしてこれらはさみ板17と滑動板
Sの外側には、滑動板Sに一端が重ね合わせられ、他端
がはさみ板17に重ね合わせられて、両柱部40a,4
0bの間にわたって一対のスプライスプレートが掛け渡
される。このスプライスプレートが第2圧接板15をな
している。従って、第1圧接板14はその両面それぞれ
が、対をなす摩擦板22および滑動板Sを介して、一対
の第2圧接板15に挟み込まれることになる。そしてま
た第2圧接板は、はさみ板17によって第1圧接板1
4、ひいては柱40と平行に配置される。
ト挿通用の4つの長孔14aが形成されているととも
に、下方柱部40bには、ウエブを貫通する貫通孔19
が形成されている。第2圧接板15および滑動板Sに
は、これら長孔14aおよび貫通孔19に対応させてそ
れぞれ、孔部21が形成されている。
2枚の第2圧接板15間にわたって高力ボルト16を挿
通し、かつ当該高力ボルト16にナット18が螺合され
ている。これによって、はさみ板17を介して一対の第
2圧接板15が固定的に取り付けられ、一対の第2圧接
板15が下方柱部40bに属するようになっている。
第1圧接板14を挟む一方の第2圧接板15aから滑動
板Sを介して高力ボルト16が挿通されている。この高
力ボルト16は摩擦板22の隙間に位置する長孔14a
を介して第1圧接板14の反対側に達している。さら
に、当該高力ボルト16は裏面の摩擦板22の隙間から
滑動板S、第2圧接板15bを経てナット18で固定さ
れている。即ち、上方柱部40aは摩擦板22と滑動板
Sとの滑動面8aを介して、第2圧接板15a,15b
に対し相対移動自在に取り付けられている。
の軸力Nが発生し、この軸力Nが一対の第2圧接板15
a、15b間に伝達されて、第1圧接板14の挟み込み
力として作用する。さらに、第1圧接板14と一対の第
2圧接板15a,15bとは、当該挟み込み力の作用の
下で、両者の相対移動が許容されるように設定されてい
る。
締結構造部分には、高力ボルト16の頭部16aと第2
圧接板15aとの間に、リング状の皿ばねが複数積層さ
れた皿ばね積層体30が設けられている。また皿ばね積
層体30の高力ボルト16側の一端には、これに重ねて
高力ボルト16の軸力を伝達する円盤状の座金32が設
けられている。そして高力ボルト16は、その頭部16
aを受ける小径の座金20を介して座金32を貫通して
皿ばね積層体30の中空内部へと挿通されている。さら
に、この高力ボルト16は第1圧接板14の長孔14a
に挿入されるようになっている。他方、ナット18の締
結側には、第2圧接板15bの外側に重ねて皿ばねと同
径の円盤状の板座金33が設けられている。そしてナッ
ト18は、この板座金33上でナット18相当の小径な
座金20aを介して高力ボルト16に螺合されるように
なっている。
け構造について説明したが、上下一対のフランジに対し
ても同様にして摩擦ダンパー8が取り付けられる。特
に、フランジの表面は単一面である一方で、ウエブ側の
フランジの裏面は当該ウエブによって分断されている。
従ってフランジへの摩擦ダンパー8の取り付けにあって
は、摩擦ダンパー8はウエブを挟む形態で配置される。
や摩擦板22を備えるようにしているので、これら滑動
板Sや摩擦板22に様々な材質、各種の表面仕上げを施
した板材を適用することができる。即ち、滑動板Sおよ
び摩擦板22双方に高耐久性の材質のものを選択するこ
とも可能である。したがって、建物の供用期間中を通し
て摩擦ダンパー8の性能を一定に保つことができ、摩擦
ダンパー8そのものをメンテナンスフリー化することも
容易に可能である。
16の軸力Nを第2圧接板15a,15b間に付加する
経路に介装され、高力ボルト16の軸方向変位に対して
も弾発力がほぼ一定で変動することのない非線形ばね特
性を発揮するようになっている。
は、地震や風などの外力によって建築物10のコア34
に曲げ変形が生じ、変位力が所定値を超えると、水平架
構38側の上方柱部40aと基礎12側に設けられた下
方柱部40bとが相対移動して、摩擦ダンパー8に入力
される。そして、摩擦ダンパー8を構成する第2圧接板
15と第1圧接板14とは滑動板Sと摩擦板22との滑
動を伴って相対移動する。このとき、滑動板Sと摩擦板
22との間に作用する高力ボルト16の軸力Nによっ
て、振動エネルギーがμ×Nの摩擦抵抗力Rに変換され
て振動減衰されて建築物10を制振することができる。
いたので、油圧ダンパーのように油が漏れないために周
囲を汚すことがなく、また、油圧が低下しないのでダン
パー効果が低減しないため安定した制振機能が発揮され
る。さらに、摩擦ダンパー8は、振動変位力を摩擦抵抗
力に変換させて振動エネルギーを低減させるので、鋼材
ダンパーのようにコア34が変形する度に、摩擦ダンパ
ー8を交換する必要はなく、半永久的に使用することが
できる。
込む一対の第2圧接板15との間に、摩擦板22とステ
ンレス板などからなる滑動板Sを一対にして挟み込んで
7層構造とし、摩擦板22と滑動板Sとの間で滑りを生
じさせるようにしている。滑動板Sおよび摩擦板22は
第1圧接板14あるいは第2圧接板15に対して別途取
り付けられるものなので、第1圧接板14や第2圧接板
15の材質に囚われることがない。したがって、設計で
意図した安定した摩擦係数および復元力特性が得られる
ように、滑動板Sと摩擦板22との最適な組み合わせを
適宜に選択することが可能となる。
パー8を交換する必要が生じた場合でも、7層構造であ
るから滑動板S若しくは摩擦板22のみを取り替えるこ
とで対応することができる。さらに、滑動板Sも摩擦板
22もともに薄板で構成できるので、軽量化することが
でき、交換時の作業性、経済性の面で優れている。殊
に、建築物10においては、交換する部材が小さい方が
足場を小さく簡易にすることができ、クレーン等の重機
を用いることなく容易に作業できると共に、作業時間を
も短縮することができる。
2としたが、これに限らず剛構造の建物架構等でも構わ
ない。
8と基礎12との間に摩擦ダンパー8を1つ介在させた
実施形態を示したが、摩擦ダンパー8の数はこの限りで
はない。
40bに一対の第2圧接板15a、15bを固定して、
それらの間に挟み込ませた上方柱部40aの第1圧接板
14に長孔14aを設けた実施形態を示したが、第1圧
接板14を対にして第2圧接板15を挟み、第2圧接板
15に長孔を設けても構わない。また、上記柱40は、
本実施形態においてH型鋼の柱としたが、間柱、壁、ブ
レース等でも構わない。
実施形態において第1圧接板14に設けた長孔14aの
短手方向の巾を、貫通する高力ボルト16の外径より十
分に大きくして、第1圧接板14と第2圧接板15との
2次元的な相対移動を可能としたものである。
物10の曲げ変形に伴って、上方柱部40aの上端と下
方柱部40bの下端との間には、当然水平方向にも変形
が生じる。このとき、上記変形例によれば、第1圧接板
14と第2圧接板15とが、ボルト軸力が付与された状
態でその水平方向にも相対移動できる。よって、この変
形例の制振構造によれば、水平方向の振動変位力をも摩
擦抵抗力に変換して振動エネルギーを低減し制振するこ
とができる。ここで、ボルト外径より大きく形成する貫
通孔は、長孔に限らず丸孔または角穴等でも構わない。
実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説
明を省略して述べる。
建築物10の最上階を形成する上記水平架構38とは別
に、水平架構38と基礎12との中間部分に両者から略
同じ間隔を隔てて位置する特定階が、剛構造をなす中間
水平架構44で形成されている。そして、これら上下に
位置する水平架構38と中間水平架構44との間の任意
の階と、中間水平架構44と基礎12との間の任意の階
とを形成する柱40にそれぞれ上記摩擦ダンパー8が介
設されている。
架構38と中間水平架構44との間と、中間水平架構4
4と基礎12との間とに摩擦ダンパー8を設けたので、
その範囲内で摩擦ダンパー8が作用する。即ち、建築物
10のコア34全体が大きく曲げ変形して、水平架構3
8と基礎12とが大きく変位する場合であっても、その
全体の変位量は各摩擦ダンパー8に分散されて入力され
る。このため、摩擦ダンパー8自身を大きくすることな
く大きな振動に対しても制振することができる。
をコア34の中間部分に両者から略同じ間隔を隔てて備
えた形態を示したが、中間水平架構44を設ける位置及
び数量はコア34の高さ方向に適宜間隔を隔てて設けら
れていればこれに限るものではない。また、水平架構3
8と中間水平架構間44間、中間水平架構44と基礎1
2間、及び各中間水平架構44間に備える摩擦ダンパー
8の数も1つに限るものではない。
示すボルト接合部の制振構造にあっては、建築物の水平
架構と、下方構造体との間に摩擦ダンパーが介在されて
いるので、外力によって建築物に曲げ変形が生じると、
入力された振動変位力が、摩擦ダンパーで摩擦抵抗力に
変換されて震動エネルギーが低減され、もって建築物を
制振することができる。また、上記第1圧接板と上記第
2圧接板との間には、対をなす摩擦板と滑動板とが交換
可能に挟み込まれ、滑動板および摩擦板は第1圧接板あ
るいは第2圧接板に対して別体として設けられているた
め、これら圧接板の材質に囚われることなく最適な組み
合わせを適宜に選択することができる。また、摩擦板や
滑動板を交換可能としたので、鉄骨部材はそのままとし
て、制振要素のみに対する交換作業で制振性能を簡便に
復元することができる。殊に、交換する部材が小さいの
で、作業時間を大幅に短縮することができる。また、摩
擦ダンパーを用いたので、油圧ダンパーのように油漏れ
により周囲を汚すことなく、安定した制振機能を得るこ
とができる。
接板とは、ボルト軸力が付与された状態で2次元的に相
対移動することができるので、剪断方向の振動をも制振
することができる。
きく曲げ変形して、水平架構と下方構造体とが大きく変
位する場合であっても、その変位力は水平架構と最上に
位置する中間水平架構間と、最下に位置する中間水平架
構と下方構造体間と、各中間架構間とにそれぞれ設けら
れた摩擦ダンパーに分散して入力される。このため、ダ
ンパー自身を大きくすることなく大きな振動に対しても
制振することができる。
概念図である。
示す分解斜視図である。
面図である。
を示す側面図である。
ト) 16 高力ボルト 22 摩擦板 34 コア(垂直架構) 38 水平架構 40 柱(建物部材) 40a 上方柱部(建物部材) 40b 下方柱部(建物部材) 44 中間水平架構 S 滑動板
Claims (3)
- 【請求項1】 建築物に一体に設けられ、外力が入力さ
れて変形する垂直架構と、該垂直架構から張り出して設
けられる水平架構と、該水平架構とその下方に位置する
下方構造体との間に垂直架構と並行に設けられた建物部
材と、該建物部材の高さ方向の途中に少なくとも1つ介
設される摩擦ダンパーとを備え、 上記摩擦ダンパーが上記水平架構側から垂下される建物
部材に設けられた第1圧接板と、上記下方構造体側から
立設される建物部材に設けられた第2圧接板とを有し、
一方の圧接板が対をなして他方の圧接板を両面から挟み
込んで重合され、両圧接板間に相対移動を可能にしてボ
ルト軸力が付加されるとともに、対をなす摩擦板と滑動
板とが挟み込まれて構成され、入力される所定値以上の
振動変位力による両圧接板の相対移動に伴って摩擦板と
滑動板との間で摩擦抵抗力を発生することを特徴とする
建築物の制振構造。 - 【請求項2】 上記第1圧接板および上記第2圧接板に
上記ボルトの貫通孔を形成し、そのいずれか一方の貫通
孔を両圧接板が2次元的に相対移動すべく、ボルト軸径
より大きく形成することを特徴とする請求項1に記載の
建築物の制振構造。 - 【請求項3】 上記摩擦ダンパーが上記建物部材の高さ
方向の途中に複数介設されるとともに、これら摩擦ダン
パーの間に上記垂直架構から張り出した中間水平架構が
連結されていることを特徴とする請求項1または2のい
ずれかに記載の建築物の制振構造。
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JP3714077B2 (ja) | 2005-11-09 |
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