JP2001173155A - 端部rc造鉄骨梁 - Google Patents

端部rc造鉄骨梁

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JP2001173155A
JP2001173155A JP35416299A JP35416299A JP2001173155A JP 2001173155 A JP2001173155 A JP 2001173155A JP 35416299 A JP35416299 A JP 35416299A JP 35416299 A JP35416299 A JP 35416299A JP 2001173155 A JP2001173155 A JP 2001173155A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中央がS造梁であり、その両端がRC造梁であ
る複合構造である端部RC造鉄骨梁。 【解決手段】中央が鉄骨梁21で、その鉄骨梁21の両
端をRC造梁とし、それぞれのRC造梁の先端から梁主
筋31、32とアンカー筋13を突出させた構造の端部
RC造鉄骨梁64において、梁鉄骨21の両端にはボル
ト24、25を挿通するボルト孔22、23をそれぞれ
開口しておき、アンカー筋13を固定したアンカー部材
11にはボルト孔15を開口し、梁鉄骨21のボルト孔
22、23とアンカー部材11のボルト孔15にボルト
24、25を挿入して締め付けることでアンカー部材1
1を梁鉄骨21に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中央がS造梁であ
りながら、その両端がRC造梁である複合構造である端
部RC造鉄骨梁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高層の建物の施工で利用される工
法には、RC造(鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨
造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)が一般的に
知られている。このRC造建物の梁躯体にはRC造梁
(鉄筋コンクリート梁)が使用され、S造建物の梁躯体
にはS造梁(鉄骨梁)が使用され、SRC造建物の梁躯
体にはSRC造梁(鉄骨鉄筋コンクリート梁)が使用さ
れているのが通例である。RC造梁は、施工が簡易で安
価であるが、梁自重が重くなり、梁成が大きくなる欠点
がある。S造梁は、軽量で強固であるが、高価な鋼材を
多量に使用しなければならず施工の価格が高くなる欠点
がある。また、S造梁では部材として使用する鋼材の精
度を高めなければならず、加工に手数がかかっていた。
そして、SRC造梁は、RC造梁とS造梁の欠点を解消
するために開発されたものであり、鉄骨梁にコンクリー
トを打設した構造である。
【0003】このSRC造梁を柱に接合するには、縦横
に多数の配筋を交差させた柱上端に鉄骨梁の端部を配置
して架設しなければならない。この作業においては、柱
と鉄骨梁の接合の強度を保ちながら、建方の精度を向上
させなければならず、施工に手間を要するものである。
さらに、S造梁に比べて梁自重が増加する欠点もあっ
た。このため、柱はRC造でありながら、梁がS造と
し、梁の軽量化を図る工法も開発されてきている。この
工法では、RC造柱とS造梁との接合部分で複雑な配筋
をしなければならず、施工の現場では鉄筋と鉄骨の組合
せに手数がかかり、費用がかかる欠点があった。
【0004】このような梁構造の欠点を解消するため、
複合構造梁(CSB,Composite Super Beam)と称する
S造梁とRC造梁の特色を兼ね備えたものが開発されて
きている。この複合構造梁は、中央部分がS造梁であ
り、その両端部はRC造梁であり、端部RC造鉄骨梁と
呼ばれている。この端部RC造鉄骨梁を製造するには、
H鋼などの梁鉄骨の両端部にスタッドコネクタやスパイ
ラル状の鉄筋を配筋し、両端部にのみコンクリートを打
設してRC造としている。このような端部RC造鉄骨梁
で施工する建物は複合RC積層工法と呼ばれ、柱、壁の
鉛直部分をRC造で設計し、梁、小梁はS造で設計して
いる。すなわち、RC造により立ち上げた一対の柱の上
端に端部RC造鉄骨梁の両端をそれぞれ載せ、柱と梁の
主筋の間に剪断補強筋を配筋してコンクリートを打設す
ることで両者を接合している。
【0005】この工法では、柱と梁の接合部と梁のRC
造とS造の接合部が分離されていることに特徴がある。
柱と梁の接合部では、同じRC造であり、柱の上面に端
部RC造鉄骨梁の端部を載せ、型枠で囲った後でコンク
リートを流し込む現場打ちコンクリート構造となるた
め、施工誤差をこの接合部で吸収させることができる効
果がある。また、端部RC造鉄骨梁の中央部分はS造で
あることから梁成を減少させて軽量となり、14mを越
えるような長いスパンの梁構造が可能となる。このよう
な特徴を持つため、従来はSRC造が得意としてきたオ
フィスビルなどの施工にとって換えることができるよう
になってきた(例えば、特開昭61年233147号公
報などの記載)。
【0006】この端部RC造鉄骨梁は、その中央部が鉄
骨梁であることから、梁自重が軽減され、梁成は低減す
るため、梁の長スパン化が可能となる特徴がある。その
反面、鉄骨梁の端部にRC造を加工するため、梁鉄骨の
周囲にスタッドコネクタやスパイラル筋等を配設しなけ
ればならず、その作業に手数を要していた。また、梁鉄
骨の端部でのRC造の配筋は複雑となるため、配筋精度
や接合強度にバラツキを生じて製品精度の均一性が図れ
なかった。
【0007】このため、梁鉄骨の端部にアンカー兼用の
補強筋を突設した端部RC造鉄骨梁が提案されている
(例えば、特開平7年166003号公報)。この端部
RC造鉄骨梁は、梁鉄骨の両端部にそれぞれ長いU字状
のアンカー兼用の補強筋を溶接で固着し、各補強筋をそ
れぞれ外方に向けた突起させた構造となっている。この
端部RC造鉄骨梁では、U字状の補強筋を柱上面に配置
し、柱上部と梁鉄骨の端部の間に梁主筋および剪断補強
筋を配筋し、コンクリートを打設することで梁鉄骨を柱
に接合させている。この工法では、梁鉄骨で形成した中
央部はそのまま残り、梁鉄骨の両端部にはRC造となっ
た端部RC造鉄骨梁が施工でき、一対の柱の上部の間に
S造の梁が架設できることになる。そして、梁鉄骨の両
端に固着したU字状の補強筋は、柱の主鉄筋と梁鉄骨と
の間に配置する配筋作業を容易とし、施工精度、信頼性
を高める作用が生じている。さらに、梁鉄骨の接合強度
や端部でのRC造の梁耐力を高める効果もある。
【0008】この提案された端部RC造鉄骨梁では、断
面がH型をした梁鉄骨の両端にそれぞれ鉄筋を折り曲げ
てU字形に形成したアンカー兼用の補強筋を溶接で固定
して製作してある。このような補強筋を溶接した梁鉄骨
を製造するには、先ず施工会社が鉄骨加工業者に梁鉄骨
を発注し、鉄骨加工業者では注文された長さにH鋼を切
断する。次いで、切断した梁鉄骨となるH鋼は溶接加工
業者に輸送され、溶接加工業者ではH鋼の両端にU字型
をした補強筋を溶接作業で固着する。溶接作業の終わっ
たH鋼は最後に建物を建設する施工現場に輸送されるこ
とになる。このような手順で、H鋼に補強筋が溶接され
て最終現場まで輸送されることになる。通常は、梁鉄骨
は鉄骨加工業者から直接は施工現場まで輸送されるもの
であるが、このような端部RC造鉄骨梁となると、H鋼
は溶接加工業者を迂回して輸送され、輸送経路が長くな
り、現場までの時間がかかると共に、輸送経費が嵩む欠
点が生じていた。さらに、溶接加工業者がH鋼に補強筋
を溶接する作業が加えられるため、その溶接する経費が
別途必要となって、費用が高くなっていた。これは、H
鋼を所定長さに切断する加工業者と、補強筋を溶接する
加工業者が別に存在するために発生したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願の発明は上記の欠
点に鑑み、梁鉄骨となるH鋼とアンカー部材を別々の材
料に分離し、施工現場で両者を組み立てることで端部R
C造鉄骨梁を製作できるように工夫したものである。施
工会社では鉄骨加工業者と溶接加工業者にそれぞれ必要
とする材料を発注すると、鉄骨加工業者はH鋼を発注さ
れた長さに切断し、金属加工業者は発注された寸法にア
ンカー部材を加工し、それぞれの業者はH鋼とアンカー
部材を施工現場に別々に輸送することができる。施工現
場では、H鋼とアンカー部材をその現場でボルト止めし
て組み立てることができ、重量のあるH鋼を迂回して輸
送する手順が省略でき、かつ、アンカー部材を部品とし
て量産することができるので、H鋼に直接溶接する作業
が不要となって工事費用が安価となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】本願の請求項1の発明は、中央が鉄骨梁
で、その鉄骨梁の両端をRC造梁とし、それぞれのRC
造梁の先端から梁主筋とアンカー筋を突出させた構造の
端部RC造鉄骨梁において、梁鉄骨の両端にはボルトを
挿通するボルト孔をそれぞれ開口しておき、アンカー筋
を固定したアンカー部材にはボルト孔を開口し、梁鉄骨
のボルト孔とアンカー部材のボルト孔にボルトを挿入し
て締め付けることでアンカー部材を梁鉄骨に固定するこ
とを特徴とする端部RC造鉄骨梁である。
【0011】本願の請求項2の発明は、前記アンカー部
材は、平坦な固定板と、細長い直線状をして、その先端
に雄ネジを形成したアンカー筋とから成り、固定板には
複数のボルト孔を開口し、固定板に表面にアンカー筋の
後部を溶接し、アンカー筋の先端から鍔付ナットをネジ
込んだことを特徴とする端部RC造鉄骨梁である。
【0012】本願の請求項3の発明は、前記アンカー部
材は、平坦な固定板と、細長い直線状の鋼材の先端部を
直角に曲げたL字状前部を有するアンカー筋とから成
り、固定板には複数のボルト孔を開口し、固定板の表面
にアンカー筋の後部を溶接したことを特徴とする端部R
C造鉄骨梁である。
【0013】本願の請求項4の発明は、梁鉄骨の両端に
それぞれボルトを挿通できるボルト孔を開口し、アンカ
ー筋を固定したアンカー部材にボルト孔を開口し、梁鉄
骨のボルト孔とアンカー部材のボルト孔にボルトを挿入
して締め付け、梁鉄骨の両端にそれぞれアンカー筋が突
出するように梁鉄骨にアンカー部材を固定し、梁鉄骨の
両端部の周囲に複数の枠状をした剪断補強筋を配筋し、
剪断補強筋の内部空間には複数の細長い梁主筋を配筋
し、梁鉄骨の両端部にのみコンクリートを打設してRC
成形部を形成し、それぞれのRC成形部からアンカー筋
と梁主筋を突出させ、中央が鉄骨梁でその両端をRC造
梁としたことを特徴とする端部RC造鉄骨梁である。
【0014】本願の請求項5の発明は、前記アンカー部
材は、平坦な固定板と、細長い直線状をして、その先端
に雄ネジを形成したアンカー筋とから成り、固定板には
複数のボルト孔を開口し、固定板に表面にアンカー筋の
後部を溶接し、アンカー筋の先端から鍔付ナットをネジ
込んだことを特徴とする端部RC造鉄骨梁である。
【0015】本願の請求項6の発明は、前記アンカー部
材は、平坦な固定板と、細長い直線状の鋼材の先端部を
直角に曲げたL字状前部を有するアンカー筋とから成
り、固定板には複数のボルト孔を開口し、固定板の表面
にアンカー筋の後部を溶接したことを特徴とする端部R
C造鉄骨梁である。
【0016】本願の請求項7の発明は、前記梁主筋は、
細長い直線状の鋼材の先端部を直角に曲げてL字状前部
を形成し、後端の周囲には雄ネジのボルト部を形成し、
RC成形部の後部から突出したボルト部にナットをネジ
込ませることができることを特徴とする端部RC造鉄骨
梁である。
【0017】本願の請求項8の発明は、前記梁主筋は、
細長い直線状の鋼材の先端部を直角に曲げてL字状前部
を形成し、後端部を半円形に曲げてU字状後部を形成
し、RC成形部の内部にU字状後部を封入したことを特
徴とする端部RC造鉄骨梁である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。図1は本発明の第一の実施の形態に使
用するアンカー部材11を加工する前の状態を示すもの
で、各素材を分離して示しており、図2は加工の終わっ
たアンカー部材11を示す斜視図である。このアンカー
部材11は、後述するH鋼の両端の上下にそれぞれ高力
ボルトとナットで締め付け固定されるものである。
【0019】図1で示すように、アンカー部材11はス
プライスプレート12、一対のネジ付アンカー筋13、
一対の鍔付ナット14の部品より構成されている。スプ
ライスプレート12はやや肉厚の鋼板を長方形に切断し
て平坦な形状をしており、その幅は後述するH鋼の平面
の幅とほぼ一致させてある。このスプライスプレート1
2の後部(図1で左前側。以下、図1より図5では右奥
方向を前方、左手前方向を後方と称する。)の上下左右
の4個所にはそれぞれボルト孔15を開口してある。ネ
ジ付アンカー筋13はRC柱のコンクリートの中に埋設
され、引っ張り荷重を受け止める作用を行うもので、細
長い鉄筋の外周にはスパイラル状にネジを形成してある
(ネジ鉄筋とも呼ばれている)。鍔付ナット14は内部
に雌ネジを切削加工してあるもので、そのネジピッチは
ネジ付アンカー筋13の外周のネジピッチと一致させて
ある。そして、鍔付ナット14の後部の外周は外側に拡
大していて、断面積が大きくなるように設定してあり、
この広がった部分をコンクリートに嵌まり込ませ、引き
抜きの抵抗が大きくなる作用を行わせている。
【0020】これらの部品を組み立てるには、一対のネ
ジ付アンカー筋13、13を間隔を置いて平行に配置
し、各ネジ付アンカー筋13、13の後部(図1におい
て左手前側)をスプライスプレート12の一方の表面に
密着させる。各ネジ付アンカー筋13、13はスプライ
スプレート12の前半分程度の長さに密着させ、各ネジ
付アンカー筋13、13でボルト孔15を塞がないよう
な位置に配置してあり、各ネジ付アンカー筋13、13
の長さ方向はスプライスプレート12の長辺の方向と一
致させてある。そして、スプライスプレート12とネジ
付アンカー筋13、13とは、その接触部分において溶
接Xで固定してある。すると、スプライスプレート12
には、その一方の表面の前部に2本のネジ付アンカー筋
13、13が溶接されていて、各ネジ付アンカー筋1
3、13の大部分はスプライスプレート12の短辺より
も前方に大きく飛び出し、昆虫の触角のような形状に組
み立てられている。そして、各ネジ付アンカー筋13、
13の先端(図1において右奥側)にはそれぞれ鍔付ナ
ット14、14をネジ込んで固定する。
【0021】こうして、図1において示されたスプライ
スプレート12、ネジ付アンカー筋13、鍔付ナット1
4の部品から組み立てたアンカー部材11が図2で示さ
れている。図2で示されているように、スプライスプレ
ート12と各ネジ付アンカー筋13、13は溶接Xによ
り強く固着されていて、一対のネジ付アンカー筋13、
13は平行に配置され、ネジ付アンカー筋13、13の
先端にはそれぞれ鍔付ナット14、14がネジ込まれて
いる。各鍔付ナット14、14はネジ付アンカー筋1
3、13の雄ネジと噛み合わせてあり、各鍔付ナット1
4、14の外周はワッシャーのように拡大していて、コ
ンクリートに埋設した際に抵抗となって引っ張り強度を
支える作用がある。図2で示すアンカー部材11は、予
め金属加工業者の工場で製造することができ、製造した
アンカー部材11はプレハブ工場や施工現場で梁鋼材と
組み立てることになる。従って、このアンカー部材11
は設定された規格の大きさに加工業者で大量に製造し、
受注に予め対応して準備することができる。
【0022】次に、図3は前述したアンカー部材11と
梁鉄骨21を組み合わせる前の状態を示したものであ
る。この組み立てでは、2つのアンカー部材11ー1と
11ー2を梁鉄骨21の一端に固定する手順を示してい
るが、梁鉄骨21の他端にも同様に一対のアンカー部材
11、11を固定し、1つの梁鉄骨21の両端には合計
4つのアンカー部材11が固定されることになる。この
梁鉄骨21は、従来からビル建築に用いられている断面
H形をした鋼材を必要とする長さに切断したもので、そ
の上下の平面を水平に配置してあり、梁鉄骨21の先端
(図3において右奥側)の上面の左右の4個所にボルト
孔22を貫通開口してある。また、梁鉄骨21の先端の
下面の左右の4個所にボルト孔23を貫通開口してあ
る。上面の4つのボルト孔22の位置は、スプライスプ
レート12ー1に開口した4つのボルト孔15と同じ配
置に設定してあり、下面の4つのボルト孔23の位置
は、スプライスプレート12ー2に開口した4つのボル
ト孔15と同じ配置に設定してある。そして、梁鉄骨2
1でのボルト孔22、23の開口した位置は、梁鉄骨2
1の先端より少し後方に位置させてあり、スプライスプ
レート12ー1、12ー2を梁鉄骨21に固定させたと
きにスプライスプレート12の先端が梁鉄骨21の先端
とほぼ一致するように設定してある。
【0023】この梁鉄骨21の上面にはスプライスプレ
ート12ー1の下面を密着させ、ボルト孔15ー1とボ
ルト孔22の位置を合わせて下方より4本の高力ボルト
24をボルト孔15ー1と22に挿通し、梁鉄骨21の
上面に突出した高力ボルト24の先端にナット26をネ
ジ込んで締め付ける。この4つの高力ボルト24とナッ
ト26により、スプライスプレート12ー1は梁鉄骨2
1の上面に密着固定される。また、梁鉄骨21の下面に
はスプライスプレート12ー2の下面(図3では上側を
向いている面)を密着させ、ボルト孔15ー2とボルト
孔23の位置を合わせて、上方より4本の高力ボルト2
5をボルト孔15ー2と23に挿通し、梁鉄骨21の下
面に突出した高力ボルト25の先端にナット27をネジ
込んで締め付ける。この4つの高力ボルト25とナット
27により、スプライスプレート12ー2は梁鉄骨21
の下面に密着固定される。
【0024】このようにして、梁鉄骨21にアンカー部
材11ー1、11ー2を固定した状態が図4で示されて
いる。梁鉄骨21の先端の上下の面にはそれぞれスプラ
イスプレート12ー1、11ー2が密着されていて、高
力ボルト24とナット26でスプライスプレート12ー
1が固定され、高力ボルト25とナット27でスプライ
スプレート12ー2が固定されている。この梁鉄骨21
の先端からは、4本のネジ付アンカー筋13ー1、13
ー2が前方に向けて平行に突出している。なお、図4で
は梁鉄骨21の片方の先端部を図示してきるが、図4に
おける後端(図4で左手前側に向けて延長した図示して
いない部分)にも同じように上下にスプライスプレート
12が密着して固定してある。従って、梁鉄骨21の両
端部にはそれぞれ4本づつのネジ付アンカー筋13が突
出した構成となっている。
【0025】図5は梁鉄骨21の先端部にコンクリート
を打設して端部RC部を加工する前の状態を示し、RC
部の配筋の手順を示すものである。この図5では、端部
RC造の部分を構成する部材の種類とそれらの配置を示
している。梁鉄骨21の先端からは4本のネジ付アンカ
ー筋13ー1、13ー2が突出しており、ネジ付アンカ
ー筋13ー1、13ー2の先側から高強度の四角いせん
断補強筋41、42、43を挿通する。各せん断補強筋
41、42、43は図9で示す位置に配置してあり、か
つ、梁鉄骨21の中心から離して、図8で示すように梁
鉄骨21とは均等の間隔を維持させてある。なお、図5
においてせん断補強筋41は3つ、せん断補強筋42は
2つ、せん断補強筋43は3つを図示しているが、この
実施の形態に限定されず、その数や粗密度は応力分布や
耐力のために適宜調整することができる。
【0026】このせん断補強筋41(せん断補強筋4
2、43も同じ形状である)の形状は図6で示されてお
り、せん断補強筋41は一本の細長い鉄筋材料を折り曲
げて加工したもので、二重に四角くなった形状である。
長さの短い傾斜部48とそで部49は135度の角度で
曲げてあり、そで部49は水平となっている。そで部4
9の終端には下方に向けて外側部50が直角に折り曲げ
てあり、この外側部50の長さは梁鉄骨21の高さより
も大きくなるように設定してあり、外側部50の下端に
は底部51が直角となるように折り曲げてある。底部5
1の長さは梁鉄骨21の幅の2倍以上となるように設定
してあり、底部51の先端には上方に向けて外側部52
が直角となるように折り曲げてある。外側部52の先端
には内側に向けて(そで部49の方向)頂部53が直角
となるように折り曲げてあり、この頂部53は傾斜部4
8とそで部49の折り曲げ点付近まで延長させてある。
頂部53の先端には下方に向けて垂直となるように内側
部54を直角に折り曲げてあり、内側部54の先端には
水平となるように底部55を直角に折り曲げてある。こ
の底部55の先端には垂直上方に向けて内側部56を直
角に折り曲げてあり、内側部56の先端には水平となる
ように頂部57が直角に折り曲げてある。この頂部57
の先端には下方に向けて垂直となるように終端部58が
折り曲げてあり、終端部58の長さは短くしてある。
【0027】このように折り曲げて加工したせん断補強
筋41では、外側部50と52、内側部54と56はそ
れぞれ同じ長さに設定し、底部55と頂部57はそれぞ
れ同じ長さに設定し、底部51は底部55より長くなる
ように設定してある。このため、図6、図8で示すよう
に、そで部49、外側部50、底部51、外側部52、
頂部53により長方形をした一連の枠の形状となってい
る。さらに、内側部54、底部55、内側部56、頂部
57により、やや幅細の長方形をした一連の枠の形状と
なっていて、側面から見てせん断補強筋41は二重に長
方形をした枠組みの形成に加工されている。なお、内側
部54、底部55、内側部56、頂部57で形成された
長方形の空間形状は、梁鉄骨21の外形よりも大きくな
るように設定してあり、両者が接触しないような配置と
なっている。
【0028】このように梁鉄骨21の周囲にせん断補強
筋41、42、43を配置し、せん断補強筋41、4
2、43の枠状の内部空間であって、その上部には4本
の梁主筋31を挿通し、その下部には4本の梁主筋32
を挿通させる。これら梁主筋31、32のせん断補強筋
41、42、43との位置関係は図8で示されている。
梁主筋31は、そで部49と外側部50の角に1本、頂
部53と内側部54の角に1本、内側部56と頂部57
の角に1本、外側部52と頂部53の角に1本をそれぞ
れ平行となるように配置してある。梁主筋32は、外側
部50と底部51の角に1本、内側部54と底部55の
角に1本、底部55と内側部56の角に1本、底部51
と外側部52の角に1本をそれぞれ平行となるように配
置してある。この梁主筋31は細長い鋼材であり、その
先端(図5において右奥側)は下方に円弧形に曲げ、先
端部をその中央部分と直角に折り曲げた曲げ上げ部33
を形成してある。そして、梁主筋31の後部(図5にお
いて左手前側)の外周には、雄ネジを切削加工したネジ
切り部35を形成してある。また、梁主筋32も細長い
鋼材であり、その先端は上方に円弧形に曲げ、先端部を
その中央部分と直角に折り曲げた曲げ上げ部34を形成
してある。この梁主筋32の後部の外周には、雄ネジを
切削加工したネジ切り部36を形成してある。なお、各
梁主筋31、32の長さと形状は同一になるように設定
してある。
【0029】図5で示した梁鉄骨21、せん断補強筋4
1、42、43、梁主筋31、32を組み立て、その周
囲を型枠で囲み、コンクリートを流し込んで硬化させる
ことで長方形をしたRC成形部61を形成させる。する
と、梁鉄骨21の端部にはコンクリートによって囲まれ
た四角いブロック状のRC成形部61が結合されたこと
になる。このRC成形部61の外周はせん断補強筋4
1、42、43の外形よりも少し太くし、RC成形部6
1の先端(図9で右端)は梁鉄骨21の先端よりも長く
してあり、RC成形部61の後部(図9で左部)はスプ
ライスプレート12ー1、12ー2の後端よりも後方に
位置させてある。このため、コンクリートによりネジ付
アンカー筋13ー1、13ー2の半分を埋め込み、スプ
ライスプレート12ー1、12ー2全体を包み込んでい
ることになる。外観からすると、RC成形部61はせん
断補強筋41、42、43を封入し、RC成形部61の
先端面からネジ付アンカー筋13ー1、13ー2、梁主
筋31、32をそれぞれ突出させ、RC成形部61の後
端面からネジ切り部35、36を突出させたことにな
る。この突出したネジ切り部35にはワッシャー37を
挿入してからナット39をネジ込んで締め付ける。この
ワッシャー37、ナット39により、梁主筋31が前方
に引き出される力に抵抗させることになる。また、突出
したネジ切り部36にはワッシャー38を挿入してから
ナット40をネジ込んで締め付ける。ナット39、ワッ
シャー37及びナット40、ワッシャー38がRC成形
部61の後面に密着することで、梁主筋31と32は抵
抗力を発生し、梁主筋31と32が図9中で右方向に引
き出すことができなくなる。
【0030】このように、コンクリートを打設すること
によりRC成形部61を形成し、H鋼である梁鉄骨21
の先端部にはRC成形部61から構成されたRC造端部
66が形成され、RC成形部61の先端面からネジ付ア
ンカー筋13ー1、13ー2、梁主筋31、32が突出
されて柱・梁接合部69が形成されたことになる。この
RC造端部66の図7におけるAーA断面が図8で示さ
れ、この断面図ではRC成形部61の内周にはせん断補
強筋41、42、43が配置され、これらのせん断補強
筋41、42、43でRC成形部61が容易に崩れない
ように補強している。また、図7におけるBーB断面が
図9で示され、RC成形部61の先端(図9において右
側)にはネジ付アンカー筋13ー1、13ー2、梁主筋
31、32が突出していて、梁鉄骨21の先端はRC成
形部61の先面より内側に位置させられ、RC成形部6
1によって梁鉄骨21の先端部が包み込まれている。な
お、梁鉄骨21の他端も同様にRC成形部61ー2が形
成され、図10で示されるように端部RC造鉄骨梁64
が形成されたことになる。こうして、端部RC造鉄骨梁
64の一端はRC造端部66と柱・梁接合部69であ
り、他端はRC造端部66と柱・梁接合部68であり、
その中央部分は中央鉄骨部67に分類される。この端部
RC造鉄骨梁64の加工は、プレハブ工場や建築現場で
組み立てて製造することが可能である。
【0031】次に、この端部RC造鉄骨梁64を使用
し、RC造によるRC柱71に端部RC造鉄骨梁64を
接合して建物を建てる手順について説明する。図11で
は、既に立ち上げられたRC柱71の上面に端部RC造
鉄骨梁64の下面を載せ、配筋する直前の状態を示した
ものである。RC成形部61の先端の下面をRC柱71
の上面の周囲の一部に接触させ、RC柱71の上面一側
にRC成形部61を載置させる。このRC柱71には柱
主筋72、73が既に埋めこまれていて、4本の柱主筋
72、73はRC柱71の上面の四隅から垂直方向に立
ち上げられている。このため、RC柱71の上面に載置
したRC成形部61では、その前面から水平方向に突出
した梁主筋32、31を柱主筋72と72の間に挿入し
て組み合わせる。各梁主筋32、31の先端にある曲げ
上げ部33、34は柱主筋73の手前側に位置させてあ
る。前述したRC造端部66はRC柱71の外部に突出
し、柱・梁接合部69は柱主筋72と72の間に嵌まり
込んでいることになる。
【0032】そして、柱主筋72と73の間であって、
RC柱71の上面には一対の大梁主筋74、74を水平
方向に挿入してあり、大梁主筋74、74は間隔を置い
て平行となるように梁主筋32の下部に配置してある。
また、柱主筋72と73の間であって、梁主筋31の上
部には一対の大梁主筋75、75を水平方向に挿入して
あり、大梁主筋75、75は間隔を置いて平行となるよ
うに配置してある。図12で示すように、これらの大梁
主筋74、74、75、75は四角形に配置されてい
る。配置した大梁主筋74、74、75、75の図11
中で右側からは四角い枠状の補強筋76(スターラップ
とも言う)を複数個挿通し、大梁主筋74、74、7
5、75の図11中で左側からは四角い枠状の補強筋7
7を複数個挿通する。大梁主筋74、74、75、75
に補強筋76、77を挿通した状態が図12で示され
る。さらに、柱主筋72、73の上部からは四角い枠状
の補強筋78を複数個挿通する。これらの補強筋76、
77、78は、細長い鋼材を長方形に折り曲げ、それぞ
れの両端を内側に折り曲げた形状をしており、この形態
に限らず、鋼材の両端を溶接で接続した四角い無端状の
ものであってもよく、コイル状をしたスパイラル筋であ
っても構わない。
【0033】この配筋の後で、補強筋76、77を挿通
した大梁主筋74、74、75、75の周囲を大梁の形
状となるように型枠(図示せず)で囲う。そして、型枠
の内部にコンクリートを打設し、図12において鎖線Z
で示す範囲にまでコンクリートを注入する。コンクリー
トが固化した後で型枠を取り外すと、図13で示すよう
に型枠の形状にRC大梁81が形成されることになる。
この図13では、RC柱71の上部には水平にRC大梁
81が一体となって構築され、同時にRC柱71とRC
大梁81の交差した部分の側面にはRC成形部61が一
体に埋め込まれて構築されたことになる。このため、R
C柱71の上部では水平にRC大梁81とRC成形部6
1がT字形に配置されたことになり、RC造であるRC
大梁81に複合構造梁である端部RC造鉄骨梁64が結
合されたことになる。なお、図13ではRC大梁81の
施工のみを示しているが、床面の位置にスラブを配筋
し、床の型枠を配置することで床をRC大梁81と同時
に構築することもできる。
【0034】端部RC造鉄骨梁64を使用して、図1
1、図12、図13の手順で施工した建物のRC柱とR
C大梁と端部RC鉄骨梁の位置関係を図14で示す。図
14においては、コンクリートを流し込んだ基礎91の
上に建物を構築する途中を示したものであり、柱と梁の
みが示されている。
【0035】基礎91の上にはRC造の複数のRC柱9
2〜99が垂直に立ち上げられていて、4本のRC柱9
2〜95は等間隔に直列に配置されていて、これらの反
対側には4本のRC柱96〜99が等間隔に直列に配置
されており、RC柱92〜95とRC柱96〜99の間
隔は同一であり、対称形に配置してある。そして、RC
柱92と93の間には大梁101が、RC柱93と94
の間には大梁102が、RC柱94と95の間には大梁
103がそれぞれRC造で一体に構築されている。同様
に、RC柱96と97の間には大梁104が、RC柱9
7と98の間に大梁105が、RC柱98と99の間に
は大梁106がそれぞれRC造で一体に構築させてあ
る。さらに、RC柱92と96の上端の間には端部RC
造鉄骨梁108(図10で示した端部RC造鉄骨梁64
と同じもの)が架設してあり、端部RC造鉄骨梁108
の両端はRC柱92、96の上部と一体となるようにコ
ンクリートで接合してある。同様に、RC柱93と97
の間には端部RC造鉄骨梁109が架設してあり、RC
柱94と98の間には端部RC造鉄骨梁110が架設し
てあり、RC柱95と99の間には端部RC造鉄骨梁1
11が架設してある。このようにして、RC造梁と複合
構造梁の組合せによる建物を建築することができ、この
手順を繰り返すことにより3階、4階などの高層の建物
を建築することができる。
【0036】次に、図15は本発明の第二の実施の形態
を示すものであり、図2で示した第一の実施の形態にお
けるアンカー部材11に対応する変形例のアンカー部材
115を示すものである。
【0037】このアンカー部材115は、スプライスプ
レート116とL字形アンカー筋117から構成されて
いる。スプライスプレート116はやや肉厚の鋼板を長
方形に切断して平坦な形状をしており、その幅は梁鉄骨
となるH鋼の平面の幅とほぼ一致させてある。このスプ
ライスプレート116の後部(図15で左前側)の上下
には一列に3個所づつ、合計6個所にボルト孔119を
開口させてある。このボルト孔119は、図3における
高力ボルト24、25を挿通させるためのものである。
このスプライスプレート116の一方の平面には一対の
L字形アンカー筋117、117を溶接Yによって固定
してあり、両L字形アンカー筋117、117は上下に
平行となるように配置してある。このL字形アンカー筋
117は細長い丸棒状の鋼材を素材としており、各L字
形アンカー筋117、117はスプライスプレート11
6の端部に溶接Yされており、L字形アンカー筋11
7、117はそれぞれボルト孔119の列の延長線に位
置させてある。各L字形アンカー筋117の先端側(図
15において右奥側)は円弧形に曲げてあり、先端は中
央部と直角になるようにややL字型に折り曲げられた曲
げ上げ部118を形成してある。
【0038】この実施の形態におけるアンカー部材11
5では、第一の実施の形態におけるアンカー部材11の
ボルト孔15(図2)に比べ、ボルト孔119の数が多
く、H鋼に大きな強度で固定することができる。また、
アンカー部材115における曲げ上げ部118は図2に
おける鍔付ナット14に対応し、コンクリートに埋め込
まれて引っ張り強度を保つことができるものである。こ
の曲げ上げ部118はL字形アンカー筋117に対して
直角に折り曲げられているため、コンクリート内で大き
な抵抗力を発揮して容易に引き抜けない作用を行うこと
ができる。第一の実施の形態における鍔付ナット14よ
りも安価に製造することができる。このアンカー部材1
15は、金物加工業者が加工工場などで大量に生産する
ことができる。
【0039】図16は本発明の第三の実施の形態を示す
もので、図8で示したRC成形部61の縦断面図に対応
するものである。図16では、図8と同じ部材について
は同一の番号を付してその説明を省略している。
【0040】この図16では、RC成形部61の内部に
は二重の四角い枠状をしたせん断補強筋41が配置して
あり、せん断補強筋41の内側の上部には4本の梁主筋
31が一列に並んで挿入してあり、下部には4本の梁主
筋32が一列に並んで挿入してある。そして、せん断補
強筋41の内側であって、梁主筋31より下側の位置の
左右にはそれぞれ側梁主筋121が挿入してある。ま
た、せん断補強筋41の内側であって、梁主筋32より
下側の位置の左右にはそれぞれ側梁主筋122が挿入し
てある。この配置により、せん断補強筋41の内側には
梁主筋31、梁主筋32、側梁主筋121、122の合
計で12本の鉄筋が挿通してあるため、多数の鉄筋によ
りRC成形部61の耐力を高めることができる。
【0041】次に、図17、図18は本発明の第四の実
施の形態を示すものであり、この実施の形態は図5で示
した梁主筋31と32の変形例を示すものである。この
図17、図18において、図5における第一の実施の形
態で使用した同一部材には同一の符号を付し、その説明
を省略してある。なお、図17、図18では、図5で示
したせん断補強筋41、42、43は省略して図示して
いないが、実際の施工では第一の実施の形態と同じよう
に剪断補強筋を使用することになる。
【0042】この第四の実施の形態における梁主筋12
5は図5における梁主筋31に対応するもので、梁主筋
126は図5における梁主筋32に対応するものであ
る。4本の梁主筋125は平行に配置されており、それ
ぞれは細長い丸棒状をした鋼材を加工して形成してあ
る。各梁主筋125の先端部(図17において右奥側)
は円弧形に曲げられ、その先端は中央部に対して直角に
折り曲げられた曲げ上げ部129が形成してある。そし
て、それぞれの梁主筋125の後部(図17において左
手前側)は緩く半円形に折り曲げ、その端部を前方に向
けた180度フック部127を形成してある。梁主筋1
26においても同様に、それぞれの先端は中央部に対し
て直角に折り曲げて曲げ上げ部130を形成し、それぞ
れの梁主筋126の後部は半円形に折り曲げ、その終端
を前方に向けた180度フック部128を形成してあ
る。この図17で示した形状の梁主筋125、126を
使用し、コンクリートを打設して形成したRC成形部1
33の横断面が図18で示されている。
【0043】第四の実施の形態におけるRC成形部13
3では、梁鉄骨21の周囲はせん断補強筋41、42、
43で囲まれていて、せん断補強筋41、42、43の
内部には梁主筋125、126が配置されている。そし
て、コンクリートを打設することにより、梁鉄骨21の
先端部、せん断補強筋41、42、43、梁主筋12
5、126の後半分がRC成形部133の内部に埋め込
まれている。これらのRC成形部133、梁主筋12
5、126などにより、図9におけるRC造端部66に
対応するRC造端部134が形成されている。
【0044】この実施の形態では、梁主筋125、12
6の後部に形成した180度フック部127、128は
RC成形部133に埋め込まれていて、梁主筋125、
126にその長さ方向に引き抜く応力が発生しても、こ
れら180度フック部127、128が引っ張り力に抵
抗することになる。このため、RC造端部134を図1
3で示すように接合した場合に、梁主筋125、126
に引っ張り力が発生しても、180度フック部127、
128はコンクリートに固く食い込んで強度を維持させ
ることができる。この実施の形態では、第一の実施の形
態におけるワッシャー37、38、ナット39、40を
使用せず、ネジ切り部35、36の加工が不要となっ
て、施工が安価となる。
【0045】図19から図23は本発明の第五の実施の
形態を示すものである。この実施の形態では、第一の実
施の形態における端部RC部の変形である。図19は図
5に対応しており、梁鉄骨143の先端部にコンクリー
トを打設して端部RC部を加工する前の状態で、RC部
の配筋の手順を示しており、各部材は図5におけるもの
と共通している。この図19では、端部RC造の部分を
構成する部材の種類とそれらの配置を示している。梁鉄
骨143の先端からは4本のネジ付アンカー筋152ー
1、142ー2が突出しており、ネジ付アンカー筋14
2ー1、142ー2の先側から高強度の四角いせん断補
強筋153、154、155を挿通してある。各せん断
補強筋153(せん断補強筋154、155も同じ形状
である)の形状は図6で示したせん断補強筋41と同一
の形状となっていて、一本の細長い鉄筋材料を折り曲げ
て加工したもので、二重に四角くなった形状である。
【0046】梁鉄骨143の周囲にせん断補強筋15
3、154、155を配置したなら、せん断補強筋15
3、154、155の枠状の内部空間であって、その下
部には4本の梁主筋146を挿通させる。この梁主筋1
46は細長い鋼材であり、その先端(図19において右
奥側)は上方に円弧形に曲げ、先端部をその中央部分と
直角に折り曲げた曲げ上げ部147を形成してある。そ
して、梁主筋146の後部(図19において左手前側)
の外周には、雄ネジを切削加工したネジ切り部148を
形成してある。
【0047】図19で示した梁鉄骨143、せん断補強
筋153、154、155、梁主筋146を組み立てて
その周囲を型枠で囲み、コンクリートを流し込んで硬化
させることで図20で示す長方形をしたRC成形部15
7を形成させる。すると、梁鉄骨143の端部にはコン
クリートによって囲まれた四角いブロック状のRC成形
部157が結合されたことになる。このRC成形部15
7の左右の幅はせん断補強筋153、154、155の
幅よりも少し大きくし、その上面は梁鉄骨143の上面
と同じ高さにし、その下面はせん断補強筋153、15
4、155の下部よりも下方に位置させてある。RC成
形部157の後部(図20で左部)はスプライスプレー
ト142ー1、142ー2の後端よりも後方に位置させ
てある。このため、コンクリートによりネジ付アンカー
筋142ー2の長さの半分は埋め込まれ、スプライスプ
レート142ー2全体は包み込まれている。だが、スプ
ライスプレート142ー1とネジ付アンカー筋142ー
1とはコンクリートの上面より露出している。そして、
RC成形部157はせん断補強筋153、154、15
5の下側の三分の二程度を封入し、RC成形部157の
上面からはせん断補強筋153、154、155がコの
字形に直立した形となっている。また、RC成形部15
7の後端面にはネジ切り部148が突出しているため、
この突出したネジ切り部148にはワッシャー149を
挿入してからナット150をネジ込んで締め付ける。ナ
ット150、ワッシャー149がRC成形部157の後
面に密着することで、梁主筋146は抵抗力を発生し、
梁主筋146を図20中で右方向に引き出すことができ
なくなる。
【0048】このように、コンクリートを打設すること
によりRC成形部157を形成し、H鋼である梁鉄骨1
43の先端部にはRC成形部157から構成されたRC
造端部158が形成され、RC成形部157の先端面か
らネジ付アンカー筋142ー1、142ー2、梁主筋1
46が突出されて柱・梁接合部159が形成されたこと
になる。なお、梁鉄骨143の他端(図20中左手前
側)にも図示しないが同様にRC成形部が形成されてい
る。これらの梁鉄骨143、RC造端部158、柱・梁
接合部159により端部RC造鉄骨梁160が形成され
ることになり、スラブ鉄筋を配筋することで鉄筋コンク
リート造の建物の床を同時に施工することができる。こ
の端部RC造鉄骨梁160はプレハブ工場や建築現場で
組み立てて製造することが可能となる。
【0049】次に、この端部RC造鉄骨梁160を使用
し、RC造によるRC柱161に端部RC造鉄骨梁16
0、PC大梁166を同時に接合して建物を建てる手順
について説明する(図21では、既に立ち上げられたR
C柱161の上面に端部RC造鉄骨梁160の先端の下
面を載せ、RC柱161の上面にPC大梁166の中央
部を載置する手順の説明図である。この図21では、端
部RC造鉄骨梁160を先にRC柱161の上面に載置
して示してあるが、実際の組み立ての手順ではPC大梁
166を先にRC柱161に載置し、次いで端部RC造
鉄骨梁160を組み合わせることになる。)。
【0050】このPC大梁166は一対の大梁主筋17
0、171を共通の連結材料として、左右にはコンクリ
ートを硬化させて形成した細長いRC成形部168、1
69を配置し、中央に空間を設けた構成となっている。
PC大梁166の長さ方向の下部には一対の大梁主筋1
70、171を並列に配置してあり、両大梁主筋17
0、171を囲むようにして四角いせん断補助筋17
4、175(スターラップとも呼ぶ)を挿入してある。
複数のせん断補助筋174はPC大梁166の中央から
少し離して右側で等間隔に配置し、大梁主筋170、1
71と複数のせん断補助筋174を組み合わせた状態で
四角くコンクリートを打設してRC成形部168を形成
してある。このRC成形部168は横方向に細長い梁状
に成形してあり、RC成形部168の上面にはせん断補
助筋174がコの字形に突起するように間隔を置いて起
立させてある。また、複数のせん断補助筋175はPC
大梁166の中央から少し離して左側で等間隔に配置
し、大梁主筋170、171と複数のせん断補助筋17
5を組み合わせた状態で四角くコンクリートを打設して
RC成形部169を形成してある。このRC成形部16
9の上面には複数のせん断補助筋175をコの字形に突
起するように間隔を置いて起立させてある。こうして、
PC大梁166は大梁主筋170、171によって支え
られ、左右にはそれぞれRC成形部168、169を串
刺しにした形状となっていて、RC成形部168と16
9が向き合う端部の間隔LはRC柱161の幅Mよりも
少し狭くなるように設定してある。なお、このPC大梁
166はプレハブ工場などで予め製造し、建築現場にお
いてクレーンによってRC柱161と組み合わせること
ができる。
【0051】このPC大梁166をRC柱161に組み
合わせるには、PC大梁166をクレーンで吊り上げ、
RC成形部168と169のそれぞれの先端下面をRC
柱161の上面に載置させる。RC成形部168と16
9の端部の間隔LはRC柱161の幅Mよりも狭いた
め、各RC成形部168と169の先端下面はRC柱1
61の左右上面に載せることができる。このRC柱16
1には柱主筋162、163が既に埋めこまれていて、
4本の柱主筋162、163はRC柱161の上面の四
隅から垂直方向に立ち上げられている。前述した大梁主
筋170、171を柱主筋162と163の間に配置
し、PC大梁166を水平に直線状となるように載置す
る。
【0052】そして、前述のRC成形部157の先端の
下面をRC柱161の上面の周囲の一部に接触させ、R
C柱161の上面一側にRC成形部157を載置する。
このため、RC柱161の上面に載置したRC成形部1
57では、その前面から水平方向に突出した梁主筋14
6を柱主筋162と162の間に挿入して組み合わせて
ある。各梁主筋146の先端にある曲げ上げ部147は
柱主筋163、163よりも手前側に位置させてある。
前述したRC造端部158はRC柱161の外部に突出
し、柱・梁接合部159は柱主筋162と162の間に
嵌まり込んでいることになる。このようにしてRC柱1
61にRC成形部157、168、169を載置して組
み合わせたの状態が図22で示されており、大梁主筋1
70、171の上面に梁主筋146を位置させてある。
また、図23では組み合わせた状態を斜め上から見たも
のである。
【0053】この組み合わせの後で、RC柱161の周
囲を四角く型枠(図示せず)で囲い、この型枠の内部に
コンクリートを打設し、図22において鎖線Wで示す範
囲にまでコンクリートを打込む。この鎖線Wの上部はR
C成形部157の上面と同じ高さ位置に設定し、鎖線W
の後部側面(図22で右側)はRC柱161の側面と同
じ垂線に設定してある。コンクリートが硬化した後で型
枠を取り外すと、型枠の形状に従ってRC柱161の上
面に三方からRC成形部157、168、169が一体
となるように接合されることになる。このため、RC柱
161の上部には水平にRC大梁166とRC成形部1
57によりT字形の梁が配置されたことになり、RC造
であるRC柱161とRC大梁166に複合構造梁であ
る端部RC造鉄骨梁160のRC成形部157が結合さ
れたことになる。
【0054】そして、建物の骨格となるRC柱161、
RC大梁166、端部RC造鉄骨梁160を接合したな
ら、建物の床をコンクリート打ちする作業に入る。この
床打ちでは、主筋とスラブ筋(図示せず)を配筋しなけ
ればならないが、主筋はコの字形となって配置された複
数のせん断補助筋174、175の内部に直線状に挿入
する。また、RC成形部157の上面に突出したコの字
形となったせん断補強筋153、154、155には梁
主筋146と同じ形状をした梁主筋(図示せず)を挿入
し、その梁主筋をRC柱161の上面まで延長させてお
く。さらに、RC大梁166、端部RC造鉄骨梁160
の上面の間には床の面積と同じだけのスラブ鉄筋を配置
させる。その後、床型枠をスラブ鉄筋の下方に配置し、
コンクリートを打ち込んで床部分を成形させる。この床
のコンクリート打ちは従来から行われている作業と同じ
である。
【0055】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、鋼
材業者から切断された梁鉄骨をそのまま施工現場まで運
ぶことができ、運送の費用および時間を省略することが
できる。従来の端部RC造鉄骨梁では、鋼材業者で必要
とする長さに切断された梁鋼材(H鋼)を溶接業者に運
ばなければならず、溶接業者でアンカー筋を溶接した後
に施工現場に運ばなければならず、手数がかかってい
た。本発明では、施工現場やプレハブ工場で既に加工し
てあるアンカー部材を梁鉄骨にボルト締めすることで固
定でき、組み付けが簡易となる。このアンカー部材は金
属加工業者が指定された寸法で量産することができ、溶
接作業に比べて単価を安くできる効果もある(請求項1
の発明)。
【0056】本発明のアンカー部材は、雄ネジを形成し
たアンカー筋を固定板に溶接し、アンカー筋の先端に鍔
付ナットをネジ込んだ構成となっている。このため、製
作が容易となり、量産することにより単価を安くするこ
とができる(請求項2の発明)。
【0057】本発明のアンカー部材は、アンカー筋を固
定板に溶接し、アンカー筋の先端は直角となるように折
り曲げたL字状前部を加工した構成となっている。この
ため、製作が容易となり、量産することにより単価を安
くすることができる(請求項3の発明)。
【0058】本発明は上述のように構成したので、アン
カー部材をボルト締めして固着した梁鉄骨の両端に主鉄
筋と補強筋を配筋し、コンクリートを打設することで両
端にRC成形部を形成さえることができる。端部RC造
鉄骨梁を生産することができる。この構方では、中央が
鉄骨梁で、両端がRC造梁をした複合構造の端部RC造
鉄骨梁を形成でき、RC造柱と接合する作業が容易とな
り、中央部を軽量化させることができる。そして、アン
カー部材と梁鉄骨の結合では溶接する手数がかからず、
作業費用が安価となり、作業日数も短縮させることがで
きる(請求項4の発明)。
【0059】本発明のアンカー部材は、雄ネジを形成し
たアンカー筋を固定板に溶接し、アンカー筋の先端に鍔
付ナットをネジ込んだ構成となっている。このため、コ
ンクリートを打設した後のRC成形部よりアンカー筋の
先端部を突出させることができ、アンカー筋の先端にネ
ジ込んだ鍔付ナットをRC造柱の内部に位置させること
ができる。この鍔付ナットは、RC成形部とRC造柱と
をコンクリートで接合させたときに、固化したコンクリ
ートの中で引き抜きの抵抗となり、RC成形部とRC造
柱の結合を強力に連結することができる(請求項5の発
明)。
【0060】本発明のアンカー部材は、アンカー筋を固
定板に溶接し、アンカー筋の先端は直角となるように折
り曲げたL字状前部を加工した構成となっている。コン
クリートを打設した後のRC成形部よりアンカー筋の先
端部を突出させることができ、アンカー筋の先端に形成
したL字状前部をRC造柱の内部に位置させることがで
きる。このL字状前部は、RC成形部とRC造柱とをコ
ンクリートで接合させたときに、固化したコンクリート
の中で引き抜きの抵抗となり、RC成形部とRC造柱の
結合を強力に連結することができる(請求項6の発
明)。
【0061】本発明の梁主筋は、先端を折り曲げてL字
状前部とし、後部には雄ネジを加工してある。コンクリ
ートを打設したRC成形部の後面からは梁主筋の雄ネジ
が突出していて、この雄ネジにナットをネジ込むことに
より、梁主筋の引き抜きに対する抵抗力とさせることが
できる(請求項7の発明)。
【0062】本発明の梁主筋は、先端を折り曲げてL字
状前部とし、後端は半円形に折り曲げてU字状後部とし
てある。コンクリートを打設したRC成形部の内部には
U字状後部を封入し、梁主筋が引き抜かに対する抵抗力
とさせることができる(請求項8の発明)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態におけるアンカー部
材を構成する部品を分離して示した斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態におけるアンカー部
材を組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態における梁鉄骨にア
ンカー部材を組み立てる前の状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の第一の実施の形態における梁鉄骨にア
ンカー部材を固定した状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の端部RC造梁のRC造端部を打設の前
の状態で、構成する部材を分離して示した斜視図であ
る。
【図6】本発明のRC造端部に使用する剪断補強筋の形
状を示す斜視図である。
【図7】本発明の端部RC造梁のRC造端部を形成した
外観を示す斜視図である。
【図8】本発明の端部RC造梁のRC造端部の断面を示
すものであり、図7中におけるAーA矢視した縦断面図
である。
【図9】本発明の端部RC造梁のRC造端部の断面を示
すものであり、図7中におけるBーB矢視した縦断面図
である。
【図10】本発明の端部RC造梁の全体を示す斜視図で
ある。
【図11】本発明の端部RC造梁をRC造柱に接合する
前の状態であり、主鉄筋に補強筋を組み合わせる前の状
態を示す斜視図である。
【図12】本発明の端部RC造梁をRC造柱に接合する
前の状態で、配筋の構成を示す側面図である。
【図13】本発明の端部RC造梁をRC造柱に接合し、
同時に大梁を構築した状態を示す斜視図である。
【図14】本発明の端部RC造梁を使用し、RC造柱の
間に架け渡して建物を建築する途中を示す説明図であ
る。
【図15】本発明の第二の実施の形態を示すもので、ア
ンカー部材の変形例を示す斜視図である。
【図16】本発明の第三の実施の形態を示すもので、R
C造端部の内部における鉄筋の配筋位置を示す縦断面図
である。
【図17】本発明の第四の実施の形態を示すもので、梁
主筋の変形例を使用し、RC造端部を組み立てる前の状
態を示す斜視図である。
【図18】本発明の第四の実施の形態を示すもので、R
C造端部の内部を示す横断面図である。
【図19】本発明の第五の実施の形態を示すもので、端
部RC造梁のRC造端部を打設の前の状態で、構成する
部材を分離して示した斜視図である。
【図20】本発明の第五の実施の形態を示すもので、端
部RC造梁のRC造端部を形成した外観を示す斜視図で
ある。
【図21】本発明の第五の実施の形態を示すもので、端
部RC造梁とPC大梁をRC造柱に接合する前の状態を
示す斜視図である。
【図22】本発明の第五の実施の形態を示すもので、端
部RC造梁をRC造柱に接合する前の状態で、配筋の構
成を示す側面図である。
【図23】本発明の第五の実施の形態を示すもので、端
部RC造梁とPC大梁をRC造柱の上面に載置した状態
を示す斜視図である。 11 アンカー部材 12 固定板 13 ネジ付アンカー筋 14 鍔付ナット 15 ボルト孔 21 梁鉄骨 22、23 ボルト孔 24、25 ボルト 26、27 ナット 31、32 梁主筋 33、34 L字状前部 35、36 ボルト部 37、38 ワッシャー 39、40 ナット 64 端部RC造鉄骨梁 65、66 RC造端部 67 中央鉄骨部 71 RC柱 108、109、110、111 端部RC造鉄骨梁 115 アンカー部材 116 固定板 117 L字形アンカー筋 118 L字状前部 119 ボルト孔

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央が鉄骨梁で、その鉄骨梁の両端をR
    C造梁とし、それぞれのRC造梁の先端から梁主筋とア
    ンカー筋を突出させた構造の端部RC造鉄骨梁におい
    て、梁鉄骨の両端にはボルトを挿通するボルト孔をそれ
    ぞれ開口しておき、アンカー筋を固定したアンカー部材
    にはボルト孔を開口し、梁鉄骨のボルト孔とアンカー部
    材のボルト孔にボルトを挿入して締め付けることでアン
    カー部材を梁鉄骨に固定することを特徴とする端部RC
    造鉄骨梁。
  2. 【請求項2】 前記アンカー部材は、平坦な固定板と、
    細長い直線状をして、その先端に雄ネジを形成したアン
    カー筋とから成り、固定板には複数のボルト孔を開口
    し、固定板に表面にアンカー筋の後部を溶接し、アンカ
    ー筋の先端から鍔付ナットをネジ込んだことを特徴とす
    る請求項1記載の端部RC造鉄骨梁。
  3. 【請求項3】 前記アンカー部材は、平坦な固定板と、
    細長い直線状の鋼材の先端部を直角に曲げたL字状前部
    を有するアンカー筋とから成り、固定板には複数のボル
    ト孔を開口し、固定板の表面にアンカー筋の後部を溶接
    したことを特徴とする請求項1記載の端部RC造鉄骨
    梁。
  4. 【請求項4】 梁鉄骨の両端にそれぞれボルトを挿通で
    きるボルト孔を開口し、アンカー筋を固定したアンカー
    部材にボルト孔を開口し、梁鉄骨のボルト孔とアンカー
    部材のボルト孔にボルトを挿入して締め付け、梁鉄骨の
    両端にそれぞれアンカー筋が突出するように梁鉄骨にア
    ンカー部材を固定し、梁鉄骨の両端部の周囲に複数の枠
    状をした剪断補強筋を配筋し、剪断補強筋の内部空間に
    は複数の細長い梁主筋を配筋し、梁鉄骨の両端部にのみ
    コンクリートを打設してRC成形部を形成し、それぞれ
    のRC成形部からアンカー筋と梁主筋を突出させ、中央
    が鉄骨梁でその両端をRC造梁としたことを特徴とする
    端部RC造鉄骨梁。
  5. 【請求項5】 前記アンカー部材は、平坦な固定板と、
    細長い直線状をして、その先端に雄ネジを形成したアン
    カー筋とから成り、固定板には複数のボルト孔を開口
    し、固定板に表面にアンカー筋の後部を溶接し、アンカ
    ー筋の先端から鍔付ナットをネジ込んだことを特徴とす
    る請求項4記載の端部RC造鉄骨梁。
  6. 【請求項6】 前記アンカー部材は、平坦な固定板と、
    細長い直線状の鋼材の先端部を直角に曲げたL字状前部
    を有するアンカー筋とから成り、固定板には複数のボル
    ト孔を開口し、固定板の表面にアンカー筋の後部を溶接
    したことを特徴とする請求項4記載の端部RC造鉄骨
    梁。
  7. 【請求項7】 前記梁主筋は、細長い直線状の鋼材の先
    端部を直角に曲げてL字状前部を形成し、後端の周囲に
    は雄ネジのボルト部を形成し、RC成形部の後部から突
    出したボルト部にナットをネジ込ませることができるこ
    とを特徴とする請求項4記載の端部RC造鉄骨梁。
  8. 【請求項8】 前記梁主筋は、細長い直線状の鋼材の先
    端部を直角に曲げてL字状前部を形成し、後端部を半円
    形に曲げてU字状後部を形成し、RC成形部の内部にU
    字状後部を封入したことを特徴とする請求項4記載の端
    部RC造鉄骨梁。
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