JP2001172333A - 1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリジノンおよびこの重合体、ならびにこの重合体を用いてなる錯体および殺菌性組成物 - Google Patents

1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリジノンおよびこの重合体、ならびにこの重合体を用いてなる錯体および殺菌性組成物

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JP2001172333A
JP2001172333A JP35871299A JP35871299A JP2001172333A JP 2001172333 A JP2001172333 A JP 2001172333A JP 35871299 A JP35871299 A JP 35871299A JP 35871299 A JP35871299 A JP 35871299A JP 2001172333 A JP2001172333 A JP 2001172333A
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complex
pmvi
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vinyl
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Tatsuo Kaiho
龍夫 海宝
Naoki Asashige
朝重  直樹
Mitsuo Nakamura
光雄 中村
Ryoichi Seki
亮一 関
Hideyuki Yamaguchi
秀幸 山口
Takayuki Kawamori
貴幸 川森
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のヨードホールにも増して、よりマイル
ドな条件下でかつ容易に製造できることを可能とする、
新規なヨウ素単体化合物およびこの重合体、ならびにそ
れを用いてなるヨードホールを提供する。 【解決手段】 1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾ
リジノン、およびポリ(1−メチル−3−ビニル−2−
イミダゾリジノン)、ならびに該ポリ(1−メチル−3
−ビニル−2−イミダゾリジノン)とヨウ素とからなる
錯体を用いていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1−メチル−3−
ビニル−2−イミダゾリジノン(以下、MVIと略
す)、この重合体(以下、PMVIと略す)、ならびに
該重合体を用いてなる錯体およびヨウ素系の殺菌性組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】ヨウ素の揮発を抑制する効果のある化合
物をヨウ素担体としてなる、いわゆるヨードホール中で
は、ヨウ素とヨウ素担体とが結合性を有しているため、
単体ヨウ素にみられる揮発性が極端に低減し、腐食性お
よび刺激性がともに抑制されるという特徴を有する。
【0003】そして従来より、上記でヨウ素担体として
広範に使用されているものはポリビニルピロリドン(以
下、PVPと略す)である。このPVPとヨウ素との錯
体であるポリビニルピロリドン−ヨウ素錯体(以下、P
VP−I錯体と略す)は現在、医療分野の殺菌および消
毒はもとより、酪農や食品衛生分野におけるヨウ素系殺
菌剤として広く利用されている。このようなPVP−I
錯体およびその製法は、例えば米国特許第273992
2号に開示されている。
【0004】上記PVP−I錯体は通常、粉末状の固形
ヨードホールとして市販されているが、これを水等の溶
媒に溶解させた液体ヨードホールとしても市販されてお
り、これら固形および液体ヨードホールともに、それに
含まれるヨウ素はPVPと錯体を形成しているため、単
体ヨウ素にみられるような揮発性や刺激性がほとんどな
く、また通常の保存では比較的安定性をもっているた
め、好んで使用されるものではある。
【0005】しかしながら、固形状のPVP−I錯体を
調製する際には通常、粉末状のPVPとヨウ素とを混
ぜ、90〜95℃という比較的高温下に、しかも15〜
20時間もの長時間混合することにより、ようやく反応
完結したものが製造されるというものであり、このため
PVP−I錯体と同等ないしはそれ以上の性能をもち、
しかもよりマイルドな条件にて、かつ短時間のうちに調
製し得るようなヨードホールが望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上記した
従来に知られるヨードホールに鑑み、PVP−I錯体に
とってかわることが可能な、新規なヨウ素担体化合物お
よびヨードホールを提供することを目的とするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題解
決のために鋭意化合物を探索し、研究を重ねたところ、
新規化合物MVIを発見し、この重合体であるPMVI
はヨウ素と優れた錯体形成能を有すること、しかも前記
した課題をも十分に達成し得るようなヨードホールにな
り得るものであることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)下記式(I)
〔化3〕
【化3】 で表されるMVIであり、また、(2)下記式(II)
〔化4〕
【化4】 (式中、nは2以上の整数である)で表されるPMVI
であり、また、(3)平均分子量が1000〜1000
000である上記(2)に記載のPMVIであり、ま
た、(4)ヨウ素と、上記(2)または上記(3)に記
載のPMVIとからなる錯体であり、また、(5)上記
(4)に記載の錯体を媒体中に含有させてなる殺菌性組
成物であり、また、(6)ヨウ素、ヨウ化物およびPM
VIを溶媒に溶解してなる殺菌性組成物であり、また、
(7)組成物中のヨウ素含有量が0.001〜10質量
%の範囲にある上記(5)または(6)に記載の殺菌性
組成物であり、また、(8)ヨウ化物含有量が、ヨウ素
の量に対して10〜200質量%である上記(6)に記
載の殺菌性組成物であり、また、(9)組成物中のPM
VI含有量が0.01〜30質量%である上記(5)〜
(8)のいずれかに記載の殺菌性組成物であり、また、
(10)ヨウ化物が、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウ
ム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化ア
ンモニウム、およびヨウ化水素の群から選ばれる一種ま
たは二種以上のものである上記(6)に記載の殺菌性組
成物であり、また、(11)溶媒が水、エタノール、メ
タノール、イソプロピルアルコールの群から選ばれる一
種または二種以上のものである上記(6)に記載の殺菌
性組成物である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において、新規物質である
MVIは式(I)で表される化合物であり、従来骨格が
これに比較的類似したものとして、1−エチル−3−ビ
ニル−2−イミダゾリジノン(以下、EVIと略す)が
あり、これを重合してなるポリ(1−エチル−3−ビニ
ル−2−イミダゾリジノン)(以下、PEVIと略す)
が、特定な物質と錯体形成能を有することから、このも
のはPVPのような類似用途の可能性につき検討された
例はあった(J.MACROMOL.SCI.A9(7),1085-1111,197
5)。
【0010】しかしながら、本発明者らの研究によれ
ば、これらMVIとEVIの、二種間における性質につ
いては後述の実施例および比較例でも示すように、特に
水溶性や発泡性等において歴然とした違いのあるもので
ある。さらにはこれらを用いヨードホールを調製したと
きにも両者は全く異なる性質を有し、特にPEVIは水
溶性ポリマーとしての用途に大きな困難性を有している
ものである。これらのようなMVIとEVIの性質の違
い、特にMVIの有用性については本発明者らの研究成
果による新規な知見であり、上記文献等従来技術からは
予測不可能なことであった。
【0011】本発明において、式(I)で表されるMV
Iは例えば、水酸化カリウム等のような塩基性触媒の存
在下に、1−メチル−3−ヒドロキシエチル−2−イミ
ダゾリジノン(以下、HEMIと略す)を加熱脱水し、
さらに減圧蒸留することにより製造することが可能であ
る。なお、HEMIについては、例えばTetrahedoronLe
tters No3, p137, 1969にも記載があるように、クロロ
エチルオキサゾリノンとアルキルアミン類とから、容易
に合成できる物質である。
【0012】また、本発明におけるPMVIは、MVI
をシクロヘキサン等のような溶媒中でラジカル重合させ
ることにより得ることができ、この際に、用いる溶媒の
種類を変えたり、あるいは二種以上の混合溶媒を使用し
たりすることで、得られるPMVIの分子量を広い範囲
で調製することが可能である。このうちでも本発明で
は、PMVIの分子量が1000〜1000000であ
るもの、さらには10000〜200000の範囲にあ
るものがより好ましく、とりわけこのようなものをヨー
ドホール基材として用い、ヨードホール等を調製する際
には、水溶性や粘性および安定性等において好結果がも
たらされる(ここでいう分子量は質量平均分子量であ
り、光散乱法により測定される値である。以下同じ)。
【0013】なお、本発明におけるPMVIは、以下後
述するヨードホール基材としての利用のみならず、結合
剤やコーティング剤、フィルム形成剤、およびスプレー
剤等の製剤における基材、吸湿剤、液性改質剤としての
利用や、側鎖イミダゾリジノンの活性を利用した反応剤
基材等として広い範囲で使用することが可能であり、各
種の用途に応じて適宜、それに適した分子量範囲のPM
VIを選択し、利用することができる。
【0014】本発明におけるPMVIはヨウ素とともに
錯体を形成することが可能であり(以下、この錯体をP
MVI−I錯体と略す)、該錯体はこれを各種媒体に、
あるいは溶媒に溶解することにより、殺菌性組成物とし
て有用である。
【0015】以下、PMVI−I錯体を調製する方法の
一例として、例えば有効ヨウ素(錯体を構成するヨウ素
成分のうち実際に殺菌活性を有する成分であるI2 をい
う)10質量%含有するPMVI−I錯体を調製する場
合を示してみると、まず5〜10質量%の水分を含浸さ
せたPMVIと、このPMVIに対し18質量%のヨウ
素とを密閉容器中で1〜3時間かけて70℃まで昇温
し、さらに70℃程度の温度で2時間程混合することに
より調製することができる。なおこの際には、系内に存
在するI2の1/3がI-に転換し、次いでこれが残りの
2 とともにI3 -を形成し、さらにPMVIと結合する
ことにより、複合体が形成されて安定化すると考えられ
る。
【0016】ちなみに、上記と同一条件下でPVP−I
錯体を調製する場合は、I2 からのI- 変換が不完全と
なって、安定した錯体を得ることが至極困難である。す
なわち、安定なPVP−I錯体を得る上では、上記に加
えさらに3〜5時間かけて段階的に90〜95℃に昇温
し、次いで5〜10時間程度混合するといった操作が必
要であることから、本発明におけるPMVI−I錯体
は、非常にマイルドな条件にて、かつ短時間のうちに調
製し得るものである(後述実施例にも記載)。
【0017】また、本発明におけるPMVI−I錯体の
製法は、上記のような、PMVIとヨウ素との加熱混合
を行う方法に限られるものではなく、これ以外に例え
ば、水等の溶媒にPMVI、ヨウ素、およびヨウ化物を
溶解させた後、溶媒成分を凍結乾燥法等により除去する
方法でも製造することが可能である。
【0018】本発明のPMVI−I錯体では、あまりに
有効ヨウ素含有量の多いものでは、それを調製する際に
2 からI- への転換に長時間がかかるのみならず、得
られる錯体中のヨウ素が不安定となること、また液状殺
菌性組成物として利用する際に溶解し難くなり、またあ
まりに有効ヨウ素含有量の少ないものではヨウ素成分に
対するPMVIの比率が大きく、コストが高くなること
から、殺菌性組成物としてのPMVI−I錯体において
は有効ヨウ素含有量が0.1〜30質量%のものである
ことが好ましく、さらには5〜15質量%であるものが
より好ましい。
【0019】本発明のPMVI−I錯体を殺菌用途に利
用するに際し、特に限定するものではないが、通常はま
ず、PMVI−I錯体を水やアルコール等の溶媒に、有
効ヨウ素が1質量%程度になるように溶解した殺菌性組
成物の原液を調製し、次いでこれを100〜1000倍
に希釈して使用するという方法が一般的である。このよ
うなPMVI−I錯体の濃厚溶液中においても、PMV
Iとヨウ素成分とは錯体を形成して安定化しており、ヨ
ウ素の揮発性は非常に抑制されているものである。
【0020】また本発明のPMVI−I錯体は、上記の
ような利用のみならず、有効ヨウ素濃度が10〜100
ppm程度となるように、PMVI−I錯体を直接水等
の溶媒に溶解させてそのまま殺菌剤として調製してもよ
く、またPMVI−I錯体をフマル酸等のような水難溶
性の固体媒体中に分散させ、次いでこれを打錠機により
錠剤化し、固形の殺菌性組成物として、水中におけるヨ
ウ素徐放製剤等とすることもできる。この際に配合され
るPMVI−I錯体の各成分割合は、要望のヨウ素放出
速度に合わせ、任意に設定することが可能である。
【0021】さらにまた、本発明においては上記のよう
にPMVI−I錯体を水等の溶媒に溶解させて液体ヨー
ドホールを調製することのみならず、溶媒中にヨウ素、
ヨウ化物、およびPMVIを溶解させることにより、殺
菌性組成物として有用な液体ヨードホールを調製するこ
とが可能である。
【0022】すなわち本発明者らの研究では、水やアル
コール等の溶媒中ではヨウ素成分とPMVIとが各々単
体としてではなく、錯体を形成して存在するという知見
を得、しかもこの溶液は単体ヨウ素の性質を示すことの
ない、いわゆる低腐食性および低刺激性のヨードホール
になり得ることをも見出している。
【0023】本発明において、上述してきたPMVI−
I錯体を溶媒に溶解してなる殺菌性組成物、ならびにヨ
ウ素、ヨウ化物およびPMVIを溶媒に溶解してなる殺
菌性組成物は、それらに含まれるヨウ素およびPMVI
のいずれにおいても、各成分があまりに多い場合は組成
物の粘性が増大し、取り扱い難くなる傾向があり、また
各成分があまりに少ない場合はヨードホールとしての性
能を満足し難くなることから、上記組成物中に占めるヨ
ウ素は0.01〜10質量%となるように、またPMV
Iは0.01〜30質量%となるようにすることが好ま
しい。また、ヨウ素、ヨウ化物およびPMVIを溶媒に
溶解してなる殺菌性組成物においては、これらの要件に
加え、ヨウ化物の量が、ヨウ素の量に対して10〜20
0質量%であることが好ましい。
【0024】上記で用いられる溶媒の種類としては水、
メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコール
等が挙げられ、これらはその二種以上が用いられても構
わない。
【0025】また、上記で用いられるヨウ化物の種類と
しては、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化カ
ルシウム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化アンモニウム、
およびヨウ化水素等が挙げられ、これらはその二種以上
が用いられても構わない。
【0026】また上記した本発明における殺菌性組成物
においては、さらに緩衝剤をも含有させた組成物とする
ことにより、それに含まれる有効ヨウ素が、より安定化
して保持される組成物とすることも可能である。緩衝剤
としてはリン酸塩、クエン酸塩、およびフタル酸塩等が
挙げられ、添加量としては通常、溶液中に1〜5質量%
の範囲となる量である。
【0027】なお、本発明の殺菌性組成物を調製するに
あたり、調製方法は上記してきた形態のものに何ら制限
されるようなものではなく、PMVI−I錯体あるいは
PMVI−I錯体を構成する成分が、水やアルコール等
の媒体に溶解されさえすれば、どのような形態であって
も構わない。
【0028】
【実施例】以下、実施例および試験例をあげて本発明に
つきさらに詳細に説明する。以下において、%は特に断
りのない限り質量基準である。また各重合体における分
子量については質量平均分子量であり、光散乱法により
得られた数値のものである。
【0029】[MVIおよびPMVIの製造ならびに物
性評価] 実施例1(MVIの製造) 減圧蒸留装置およびオイルバスによる加熱装置のついた
反応器に、HEMIを14.4gおよび純度86%の水
酸化カリウム3.3gを入れ、減圧度を27hPaに調
節しながらオイルバス温度を200℃に加熱した。反応
液を約110℃の温度で4時間加熱し、留出する成分を
集めた。この留分を再度減圧蒸留し、0.8hPa、7
0℃で留出する成分を集め、MVIの4.0gを得た。
得られたこのものの分析値を下記に示す。 NMRσppm 6.77(dd,15.8Hz,9Hz,1H),4.02(d,9Hz,1H),4.0(d,15.8Hz,1H)、 3.37 〜3.33(brs,4H),2.66(s,3H,CH3) IR cm-1 2932,2880,1708,1626,1498,1444,1286,1262,980,822 MS CI MH+ 127
【0030】実施例2(PMVIの製造) 反応器にシクロヘキサン9mlを入れ、窒素を通気し溶
存酸素を除去した後、2,2−アゾビスイソブチロニト
リル50mgおよび実施例1で得られたMVIの3.7
8gを加え、窒素気流下70℃で4時間反応させた。次
いで反応液よりシクロヘキサンを除去した後、トルエン
8mlおよびメタノール2mlを加え、固形分を溶解さ
せた。この溶液をエーテル150ml中に滴下し、析出
した結晶を濾取した。これを減圧乾燥し、PMVIの
3.1gを得た。得られたこのものの分子量は14.0
万であった。IR cm-1 2874,1683,1502,1445,1405,136
3,1278,1136,1049,757,544
【0031】比較例1(PEVIの製造) 原料にEVIの4.20gを用いる他は実施例2と同様
の操作を行い、PEVIの3.3gを得た。得られたこ
のものの分子量は14.2万であった。
【0032】試験例1(ポリマーの水溶性試験) 実施例2で調製したPMVIおよび比較例1で調製した
PEVIについて25℃における水への溶解度の測定を
行った。また、同一撹拌条件下で10%水溶液を調製す
る際の溶解時間を測定し、易溶性についての評価を行っ
た。その結果を表1に示す。
【0033】
【表1】 上記より、PEVIの溶解度がわずか17.5%しかな
いのに対して、PMVIは50%以上の高濃度水溶液が
調製でき、またさらにPMVIは極めて短時間のうちに
水に溶解してしまうことから、これら両者には著しい性
質の違いのあることがわかる。
【0034】試験例2(ポリマー水溶液の起泡性試験) 実施例2で調製したPMVIおよび比較例1で調製した
PEVIを用い、ポリマー濃度:0.01%、0.1
%、および1%の各水溶液を調製し、これら水溶液各々
25mlを250mlメスシリンダーに入れ、メスシリ
ンダー内底部よりガラスボールフィルターを介して窒素
ガスを1300ml/minの流量で30秒通気し、上
部に発生した泡容積量を測定して起泡性を評価した。そ
の結果を表2に示す。
【0035】
【表2】 上記結果より、PMVI水溶液に比較してPEVI水溶
液は著しい発泡性を有していることがわかる。すなわ
ち、PEVIを水溶性ポリマーとして用いた際には発泡
による弊害が懸念されることがわかる。
【0036】以上の試験から明らかなように、PMVI
はPEVIと比較すると高い水溶性を持ち、また水溶液
の発泡性も著しく小さく、取り扱い性の優れる水溶性ポ
リマーとなり得るものであることがわかる。
【0037】[PMVI−Iの製造および物性評価] 実施例3(PMVI−I錯体の製造) 乳鉢にPMVI(平均分子量14.0万,含水率1.9
%)5.00gを量り取り純水0.21gをスプレーで
噴霧しながら混合して吸湿させた。これを100mlの
ガラス製ボールミルポット(13mmφガラス球20コ
入り)に移し入れ、ヨウ素1.00gを添加してボール
ミル回転台にセットし、室温(28℃)にて1時間回転混
合したのち、回転台ごと恒温器に入れて50℃で2時間
ついで70℃に昇温して2時間回転混合してPMVI−
I錯体を得た。室温まで冷却したのち、以下の方法でP
MVI−I錯体中のヨウ素成分含有量を測定した。
【0038】すなわち、上記で得られたPMVI−I錯
体を水に溶解し、その一定量を分取し臭素による酸化還
元法で総ヨウ素成分含有量を測定したところ、錯体中換
算で14.8%であった。また、同錯体水溶液の一定量
を分取し、チオ硫酸ナトリウム水溶液で直接滴定して有
効ヨウ素含有量を測定したところ、錯体中換算で9.7
%であった。総ヨウ素成分含有量から有効ヨウ素含有量
を差し引いて算出したヨウ素イオン成分含有量は5.1
%である。 IR cm-1 2876,1683,1505,1444,1409,1361,1280,1135,
1048,757,544
【0039】比較例2(PEVI−I錯体の製造) 原料ポリマーにPEVI(平均分子量14.2万,含水
率3.3%)を、また、ポリマー加湿に用いる純水量を
0.12gとした以外実施例3と同様の操作を行いPE
VI−I錯体を得た。このPEVI−I錯体中のヨウ素
成分含有量を実施例3に示した方法で測定したところ、
総ヨウ素成分含有量16.4%、有効ヨウ素含有量1
0.6%、ヨウ素イオン成分含有量5.8%であった。
【0040】比較例3(PVP−I錯体の製造) 原料ポリマーに市販のPVP(PVP−K30の日本薬
局方のもの使用(平均分子量4.0万,含水率3.3
%))を、また、ポリマー加湿に用いる純水量を0.1
2gとした以外実施例3と同様の操作を行い、PVP−
I錯体を得た。このPVP−I錯体中のヨウ素成分含有
量を実施例3に示した方法で測定したところ、総ヨウ素
成分含有量14.9%、有効ヨウ素含有量11.9%、
ヨウ素イオン成分含有量3.0%であり、I2からI-
の転換率が60%(添加I2の1/3質量部がI-に転換
した時を100%とする)であり、反応が不完全であっ
た。
【0041】また、上記処理を施したPVP−I錯体を
さらに80℃で4時間、次いで90℃で6時間加熱処理
したものについてヨウ素成分含有量を測定したところ、
総ヨウ素成分含有量15.7%、有効ヨウ素含有量1
0.2%、ヨウ素イオン成分含有量5.5%となった。
【0042】ここで、上記の比較例3でも示したよう
に、PVP−I錯体はPMVI−I錯体と同一条件では
全く安定化せず、さらなる高い温度で長時間加熱する必
要がある。すなわち、各錯体の製造時においては、PM
VI−I錯体の方が、非常にマイルドな条件下で調製可
能なことがわかる。
【0043】上記実施例2で調製したPMVIおよび実
施例3で調製したPMVI−I錯体を用いて以下の試験
を実施し、実施例3で製造されたものが単なる混合物で
はなく、錯体であることを確認した。
【0044】試験例3(熱分析) 実施例2で調製したPMVIおよび実施例3で調製した
PMVI−I錯体をTG−DTAにより熱分析した結果
を表3に示す。
【0045】
【表3】 PMVIおよびPMVI−Iともに100℃までに吸湿
分の揮発が認められるものの、以降分解開始温度(PM
VI:320℃、PMVI−I:160℃)付近まで溶
融等の相転移、および極端な減量は認められず安定であ
る。PMVI−I錯体については分解開始点以前に含有
する有効ヨウ素成分の揮発に伴う減量は何ら認められ
ず、このことからPMVIとヨウ素は明らかに錯体を形
成しているものであることがわかる。
【0046】試験例4(錯体からのヨウ素揮発性試験お
よび保存安定性試験) 実施例3で調製したPMVI−I錯体、および比較例3
にて実施例3と同一の温度条件下で調製したPVP−I
錯体3gをポリエチレン製の袋に充填し、ヒートシール
したのち、ろ紙で作製した袋に入れ密封し、さらにこれ
をポリエチレン製の袋に入れ、ヒートシールしてからガ
ラス瓶に入れて、40℃で30日間保存し、揮発ヨウ素
によるろ紙の着色の有無からヨウ素の揮発性を評価し
た。また、30日保存後の錯体中の有効ヨウ素含有量を
測定し、保存安定性を評価した。その結果を表4に示
す。
【0047】
【表4】 比較例−3にて実施例3のPMVI−I錯体と同一の条
件で調製したPVP−Iは、I2からI-への転換率が低
いため、この条件で調製したPVP−Iは完全な錯体を
形成していない。そのためヨウ素の揮発性が認められ
た。これに対しPMVI−I錯体からはヨウ素の揮発性
は全く認められず、ヨウ素成分がPMVIと錯体を形成
していて、非常に安定化していることがわかる。また、
PMVI−I錯体には、有効ヨウ素含有量に何ら変化が
ないように、保存中に有効ヨウ素が失活することもな
く、保存安定性にも極めて優れるものであることがわか
る。
【0048】以上の試験例の結果から明らかなように、
実施例3で調製されたPMVI−I錯体は単にPMVI
とヨウ素との混合物ではなく、互いに錯体を形成し、安
定化しているものに他ならない。
【0049】[殺菌生成物の製造および性能評価] 実施例4(PMVI−I系殺菌性組成物) 50mlネジ口三角フラスコに、実施例3で調製したP
MVI−I錯体5.0gを入れ、この中に蒸留水45.
0gを添加してキャップをし、次いで室温下で撹拌して
溶解させ、PMVI−Iを含有する殺菌性組成物を得
た。この溶液中の有効ヨウ素濃度をチオ硫酸ナトリウム
水溶液で直接滴定して測定したところ0.98%であっ
た。
【0050】実施例5(PMVI−I系殺菌性組成物) 100mlネジ口三角フラスコに、ヨウ素1.0gおよ
びヨウ化ナトリウム0.6gを入れ、これに蒸留水8
8.4gを添加し、この中に実施例2で調製したPMV
I(平均分子量14.0万)10.0gを撹拌しながら
添加し、キャップをして室温下で撹拌を継続して溶解さ
せ、ヨウ素、ヨウ化ナトリウムおよびPMVIを含有し
てなる殺菌性組成物を得た。この溶液中の有効ヨウ素濃
度をチオ硫酸ナトリウム水溶液で直接滴定して測定した
ところ0.91%であった。
【0051】比較例4(PVP−I系殺菌性組成物) 50mlネジ口三角フラスコに、比較例3で90℃まで
加熱処理して調製したPVP−I錯体5.0gを入れ、
この中に蒸留水45.0gを添加して室温下で撹拌して
溶解させPVP−Iを含有する殺菌性組成物を得た。こ
の溶液中の有効ヨウ素濃度をチオ硫酸ナトリウム水溶液
で滴定して測定したところ0.99%であった。
【0052】比較例5(PVP系殺菌性組成物) 100mlネジ口三角フラスコに、ヨウ素1.0gおよ
びヨウ化ナトリウム0.6gを入れ、これに蒸留水8
8.4gを添加し、この中に市販のPVP(PVP−K
30の日本薬局方のものを使用、平均分子量4.0万)
10.0gを撹拌しながら添加し、キャップをして室温
下で撹拌を継続して溶解させ、ヨウ素、ヨウ化ナトリウ
ムおよびPVPを含有してなる殺菌性組成物を得た。こ
の溶液中の有効ヨウ素濃度をチオ硫酸ナトリウム水溶液
で直接滴定して測定したところ0.94%であった。
【0053】比較例6(ヨウ素・ヨウ化ナトリウム水溶
液) 100ml三角フラスコに、ヨウ素1.0gおよびヨウ
化ナトリウム1.2gを入れ、これに蒸留水97.8g
を添加して室温下で撹拌して溶解させ、ヨウ素−ヨウ化
ナトリウム水溶液を得た。このヨウ素−ヨウ化ナトリウ
ム水溶液中の有効ヨウ素濃度をチオ硫酸ナトリウム水溶
液で直接滴定して測定したところ0.99%であった。
【0054】実施例3で調製したPMVI−I錯体、実
施例4および5で調製した殺菌組成物のヨードホールと
しての性能について、以下の試験を行い、評価した。
【0055】試験例5(PMVI−I錯体の水溶性試
験) 実施例3で調製したPMVI−I錯体、および比較例2
で調製したPEVI−I錯体について、25℃における
水への溶解度の測定を行った。その結果を表5に示す。
【0056】
【表5】 上記試験例より明らかなように、PMVI−I錯体は2
0%を超える濃度の水溶液が調製可能なことに対し、P
EVI−I錯体は僅か0.8%しか水に溶解させ得るこ
としかできず、両者には大きな隔たりがあり、PEVI
−I錯体はヨードホールとしての適性が極めて低いもの
である。
【0057】試験例6(40℃保存安定性試験) 実施例4および5で調製したPMVI−I系殺菌性組成
物、比較例4および5で調製したPVP−I系殺菌性組
成物について、これらの溶液をガラス製容器に入れて密
栓し、40℃の恒温器内で30日間保存し、含有する有
効ヨウ素濃度の残存率を測定し、また、併せて不溶物析
出の有無、液性変化の観察を行い、ヨウ素の安定性を評
価した。これらの結果を表6に示す。
【0058】
【表6】 上記結果より、いずれの系においても固形化した錯体を
溶解して調製した殺菌性組成物の方が保存時の有効ヨウ
素の損失が少なく、有効ヨウ素残存率はPMVI−I系
とPVP−I系とではほとんど差のないことがわかる。
また保存時に不溶物が析出したり、あるいは溶液自体が
分離、増粘する等の性状の変化は見られず、PMVI−
I系組成物は、PVP−I系組成物のものと同等の保存
安定性を示すものであることがわかる。
【0059】試験例7(希釈時の安定性) 実施例4および5で調製したPMVI−I系殺菌性組成
物について、それぞれ水で、5倍、10倍、100倍へ
と希釈し、水との混和性、不溶性ヨウ素の析出の有無を
観察し、同時に希釈液中の有効ヨウ素濃度を測定した。
その結果、希釈時に不溶性の遊離ヨウ素を析出するよう
なことは全くなく、容易に混和した。また、希釈液は希
釈率に見合った濃度の有効ヨウ素を含有する溶液とな
り、実用濃度に希釈しても全く問題はなかった。
【0060】試験例8(ヨウ素の揮発性試験) 実施例4および5で調製したPMVI−I系殺菌性組成
物、比較例4および5で調製したPVP−I系殺菌組成
物、比較例6で調製したヨウ素・ヨウ化ナトリウム水溶
液についてこの溶液30mlを50mlビーカーに入
れ、室温下(25〜28℃)で24時間スターラーにて
撹拌(600rpm)し、一定時間経過する毎に溶液中の有効
ヨウ素濃度を測定し、溶液からのヨウ素の揮発性を評価
した。その結果を表7に示す。
【0061】
【表7】 比較例6のヨウ素・ヨウ化ナトリウム水溶液は、溶液か
らのヨウ素揮発による有効ヨウ素濃度の著しい低下が見
られるのに対し、PMVI−I系組成物およびPVP−
I系組成物は経時での溶液中の有効ヨウ素濃度の減少は
全く見られず、開放状態での撹拌のため、水分蒸発によ
る有効ヨウ素濃度の増大が認められている。すなわち、
このことは組成物中のヨウ素がポリマーと錯体を形成
し、水よりもヨウ素が極めて揮発し難い状態にあること
を示している。従って、PMVI−I系組成物は、ヨウ
素による刺激性、腐食性が抑制されたヨードホールとな
りうるものである。
【0062】試験例9(起泡性試験) 実施例5で調製したPMVI−I系殺菌性組成物および
比較例5で調製したPVP−I系殺菌性組成物を、実際
に殺菌剤として使用するレベルに近い100および10
00倍に希釈した水溶液について、これらの水溶液25
mlを250mlメスシリンダーに入れ、底部よりガラ
スボールフィルターを介して窒素ガスを1300ml/
minの流量で30秒通気し、発生した泡容積量を測定
して起泡性を評価した。その結果を表8に示す。
【0063】
【表8】 上記試験より、PMVI−Iを実際に殺菌剤として使用
するに当たっては起泡性が非常に少なく、既存のPVP
−Iと同等ないしはそれ以下であり、極めて取り扱い性
に優れるものであることがわかる。
【0064】以上の各試験結果から明らかなように、P
MVI−I系殺菌性組成物は保存安定性やヨウ素保持性
能において、PVP−I系殺菌性組成物と同等ないしは
それ以上の性能を有し、またこの組成物を実用濃度に希
釈して殺菌剤として利用するにあたってはPVP−Iよ
りも起泡性が低く、取り扱いやすいものであり、ヨード
ホールとしての有用性が極めて高いものである。
【0065】試験例10(殺菌性評価) 実施例5で調製したPMVI−I系殺菌性組成物および
比較例5で調製したPVP−I系殺菌性組成物を用い、
この組成物を水で希釈し、有効ヨウ素濃度が50pp
m、100ppm、および200ppmの各水溶液を調
製し、これらの水溶液のバクテリアに対する殺菌性試験
を、以下の方法で実施した。すなわち、表9に示す供試
菌株をブイヨン培地に接種し37℃で24時間培養した
菌液を生理食塩水で1×106 コ/mlに希釈したもの
を供試菌液とし、この供試菌液0.1mlを上記殺菌性
組成物の希釈液10mlに添加し、20℃の温水浴に浸
し振盪し、0.5分、1分、3分および5分経過毎に0.
1mlを分取してブイヨン寒天培地に接種し、37℃で
24時間培養して生育の有無を観察し、殺菌性を評価し
た。生育が認められたものについては「+」、生育が阻
止されたものについては「−」で表し、その結果を表1
0に示す。
【0066】
【表9】
【0067】
【表10】
【0068】上記結果からわかるように、PMVI−I
錯体を実用濃度に希釈し、殺菌剤として使用するにあた
っては、充分な殺菌効果を有するものである。
【0069】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のMVI
は非常に好ましい水溶性ポリマーになり得る新規物質で
ある。すなわち、これを重合してなるPMVIはその高
い水溶性、および水溶液にした際の低泡性、優れた動粘
度特性から、製剤素材としての適正が非常に高い新規な
水溶性ポリマーである。
【0070】また、本発明のPMVIはヨウ素と錯体を
形成する性質を有し、特にヨードホール基材としての性
能が高く、PMVIとヨウ素からなる固形状のPMVI
−I錯体は非常に安定であり、かつ高い水溶性を有する
ことから、そのもの自身を固形ヨードホールとして利用
することができ、特にこの錯体を調製するにあたって
は、従来より固形ヨードホールとして広範に利用されて
いるPVP−I錯体を調製するよりも低温かつ短時間で
調製できるという利点がある。
【0071】さらに、上記本発明のPMVI−I錯体を
水等の溶媒に溶解するか、あるいはPMVIを構成する
各成分を各々別々に溶解させてなる本発明の組成物は、
溶液中においてもPMVIとヨウ素成分が錯体を形成し
て安定化し、広範に利用されるPVP−I系のヨードホ
ールと同等以上の性能を有し、非常に有用な殺菌性組成
物となりうるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/765 A61K 31/765 33/18 33/18 47/10 47/10 A61P 31/04 A61P 31/04 C07D 233/32 C07D 233/32 C08F 8/18 C08F 8/18 (72)発明者 中村 光雄 千葉県袖ヶ浦市長浦580番地32 三井化学 株式会社内 (72)発明者 関 亮一 千葉県袖ヶ浦市長浦580番地32 三井化学 株式会社内 (72)発明者 山口 秀幸 千葉県茂原市茂原1579番地 (72)発明者 川森 貴幸 千葉県茂原市茂原1517番地 Fターム(参考) 4C076 AA12 CC31 DD37 FF36 FF67 4C086 AA01 AA02 BC38 FA02 HA28 MA01 MA02 MA03 MA04 MA05 MA08 NA03 NA07 NA14 ZB35 4H011 AA02 BA06 BB09 BB18 BB19 BC03 BC18 DA13 DH08 4J100 AQ19P BA11P CA01 CA31 DA01 HA55 HB01 HB24 HB29 HB42 JA53

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)〔化1〕 【化1】 で表される1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリジ
    ノン。
  2. 【請求項2】 下記式(II)〔化2〕 【化2】 (式中、nは2以上の整数である)で表されるポリ(1
    −メチル−3−ビニル−2−イミダゾリジノン)。
  3. 【請求項3】 平均分子量が1000〜1000000
    である請求項2に記載のポリ(1−メチル−3−ビニル
    −2−イミダゾリジノン)。
  4. 【請求項4】 ヨウ素と、請求項2または3に記載のポ
    リ(1−メチル−3−ビニル−2−イミダゾリジノン)
    とからなる錯体。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の錯体を媒体中に含
    有させてなる殺菌性組成物。
  6. 【請求項6】 ヨウ素、ヨウ化物およびポリ(1−メチ
    ル−3−ビニル−2−イミダゾリジノン)を溶媒に溶解
    してなる殺菌性組成物。
  7. 【請求項7】 組成物中のヨウ素含有量が0.001〜
    10質量%の範囲にある請求項5または6に記載の殺菌
    性組成物。
  8. 【請求項8】 ヨウ化物含有量が、ヨウ素の量に対して
    10〜200質量%である請求項6に記載の殺菌性組成
    物。
  9. 【請求項9】 組成物中のポリ(1−メチル−3−ビニ
    ル−2−イミダゾリジノン)含有量が0.01〜30質
    量%である請求項5〜8のいずれかに記載の殺菌性組成
    物。
  10. 【請求項10】 ヨウ化物が、ヨウ化ナトリウム、ヨウ
    化カリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化マグネシウム、
    ヨウ化アンモニウム、およびヨウ化水素の群から選ばれ
    る一種または二種以上のものである請求項6に記載の殺
    菌性組成物。
  11. 【請求項11】 溶媒が水、エタノール、メタノール、
    イソプロピルアルコールの群から選ばれる一種または二
    種以上のものである請求項6に記載の殺菌性組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009529013A (ja) * 2006-03-06 2009-08-13 ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー 特別なアゾール化合物を用いるヨウ素含有殺生物剤の安定化

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