JP2001172210A - アルコール化合物の製造法 - Google Patents

アルコール化合物の製造法

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JP2001172210A
JP2001172210A JP35575599A JP35575599A JP2001172210A JP 2001172210 A JP2001172210 A JP 2001172210A JP 35575599 A JP35575599 A JP 35575599A JP 35575599 A JP35575599 A JP 35575599A JP 2001172210 A JP2001172210 A JP 2001172210A
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JP
Japan
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group
acetate
halogen atom
alkyl group
propionate
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JP35575599A
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English (en)
Inventor
Junzo Odera
純蔵 大寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール化合物の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 一般式(1) R1COOR2(1) (式中、R1およびR2は、置換されていてもよいアルキ
ル、アラルキル、アリール、アリル。)で示されるエス
テル化合物と一般式(2) R3OH(2) (式中、R3は置換されていてもよいアルキル、アラル
キル、アリール、アリル。)で示されるアルコール化合
物とを有機スズ化合物の存在下、反応させることによる
一般式(3)R2OH(3)で示されるアルコール化合
物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エステル化合物の
エステル交換反応を利用したアルコール化合物の製造法
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】アル
コール化合物は、医薬、農薬等の製造に広く用いられる
有用な化合物である。エステル化合物を出発原料とし、
アルコール化合物を得る方法としては、例えば、酸性ま
たは塩基性条件下での加水分解反応(例えば、Org. Syn
th. Col. Vol. I, 418 (1941)記載の方法)が知られて
いる。しかしながらこの反応では、酸や塩基に弱い官能
基を有するエステル化合物を原料として用いた場合、こ
れらの官能基が攻撃を受けてしまい、目的とするアルコ
ールを選択性よく得ることができないという問題点があ
った。
【0003】
【課題を解決するための手段】かかる問題点を解決する
ために、鋭意検討した結果、種々のエステル化合物を、
有機スズ化合物の存在下、他のアルコール化合物とエス
テル交換反応させることによって、各種官能基が耐えう
る中性の穏和な条件下で目的とするアルコール化合物を
得る方法を見いだし本発明に至った。
【0004】すなわち、本発明は、一般式(1)R1
OOR2(1)(式中、R1およびR2は、それぞれ独立
に、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、シロキシ基、低
級アルコキシカルボニル基、低級アシル基もしくは低級
アシルアミノ基で置換されていてもよいアルキル基;ハ
ロゲン原子、低級アルコキシ基、シロキシ基、低級アル
コキシカルボニル基、低級アシル基もしくは低級アシル
アミノ基で置換されていてもよいアラルキル基;また
は、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ
基、シロキシ基、低級ハロゲン化アルキル基、低級アル
コキシカルボニル基、低級アシル基もしくは低級アミノ
アシル基で置換されていてもよいアリール基;または、
ハロゲン原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、シ
ロキシ基、低級ハロゲン化アルキル基、低級アルコキシ
カルボニル基、低級アシル基もしくは低級アミノアシル
基で置換されていてもよいアリル基を表す。)で示され
るエステル化合物と一般式(2) R3OH(2) (式中、R3はハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基
で置換されていてもよいアルキル基;ハロゲン原子もし
くは低級アルコキシ基で置換されていてもよいアラルキ
ル基;または、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、もしくは低級ハロゲン化アルキル基で置換
されていてもよいアリール基;または、ハロゲン原子、
低級アルキル基、低級アルコキシ基で置換されていても
よいアリル基を表す。)で示されるアルコール化合物と
を有機スズ化合物の存在下、反応させることを特徴とす
る、一般式(3) R2OH(3) (式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示されるア
ルコール化合物の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。一般式(1)で示されるエステル化合物におい
て、R1のアルキル基としては、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、イソプロピル
基、t−ブチル基、イソアミル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられ、こ
れらのアルキル基を置換する置換基のハロゲン原子とし
ては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子が挙
げられ、低級アルコキシ基としては、例えば、メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、i−プロ
ポキシ基、t−ブトキシ基、メチレンジオキシ基等が挙
げられ、シロキシ基としては、例えば、トリメチルシロ
キシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロピルシロ
キシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基、トリフェニル
シロキシ基、ジフェニルメチルシロキシ基等が挙げら
れ、低級アルコキシカルボニル基としては、例えば、メ
トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブト
キシカルボニル基等が挙げられ、低級アシル基として
は、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル
基、ブタノイル基等が挙げられ、低級アシルアミノ基と
しては、例えば、アセチルアミノ基、t−ブトキシカル
ボニルアミノ基等が挙げられる。
【0006】R1のアラルキル基としては、例えば、ベ
ンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、α−
ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基等が挙げら
れ、これらのアラルキル基を置換する置換基のハロゲン
原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素
原子が挙げられ、低級アルコキシ基としては、例えば、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、メチレンジオキシ
基等が挙げられ、シロキシ基としては、例えば、トリメ
チルシロキシ基、トリエチルシロキシ基、トリイソプロ
ピルシロキシ基、t−ブチルジメチルシロキシ基、トリ
フェニルシロキシ基、ジフェニルメチルシロキシ基等が
挙げられ、低級アルコキシカルボニル基としては、例え
ば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t
−ブトキシカルボニル基等が挙げられ、低級アシル基と
しては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロピオニ
ル基、ブタノイル基等が挙げられ、低級アシルアミノ基
としては、例えば、アセチルアミノ基、t−ブトキシカ
ルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0007】R1のアリール基としては、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントリル
基等が挙げられ、これらのアリール基を置換する置換基
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、沃素原子が挙げられ、低級アルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、低級アル
コキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブ
トキシ基、メチレンジオキシ基等が挙げられ、シロキシ
基としては、例えば、トリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基、t−ブチ
ルジメチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、ジフ
ェニルメチルシロキシ基等が挙げられ、低級ハロゲン化
アルキル基としては、例えば、モノクロロメチル基、ジ
クロロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロメチル
基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロ
エチル基等が挙げられ、低級アルコキシカルボニル基と
しては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカル
ボニル基、t−ブトキシカルボニル基等が挙げられ、低
級アシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基、ブタノイル基等が挙げられ、低級
アシルアミノ基としては、例えば、アセチルアミノ基、
t−ブトキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0008】R1のアリル基を置換する置換基のハロゲ
ン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃
素原子が挙げられ、低級アルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、t−ブチル基等が挙げられ、低級アルコキシ基
としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ
基、メチレンジオキシ基等が挙げられ、シロキシ基とし
ては、例えば、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロ
キシ基、トリイソプロピルシロキシ基、t−ブチルジメ
チルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基、ジフェニル
メチルシロキシ基等が挙げられ、低級ハロゲン化アルキ
ル基としては、例えば、モノクロロメチル基、ジクロロ
メチル基、トリクロロメチル基、フルオロメチル基、ト
リフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル
基等が挙げられ、低級アルコキシカルボニル基として
は、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニ
ル基、t−ブトキシカルボニル基等が挙げられ、低級ア
シル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、プ
ロピオニル基、ブタノイル基等が挙げられ、低級アシル
アミノ基としては、例えば、アセチルアミノ基、t−ブ
トキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
【0009】また、R2のアルキル基、アラルキル基、
アリール基、アリル基は、R1について例示したものと
同様のものを例示することができる。
【0010】R3のアルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、イソ
プロピル基、t−ブチル基、イソアミル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げ
られ、これらのアルキル基を置換する置換基のハロゲン
原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素
原子が挙げられ、低級アルコキシ基としては、例えば、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、メチレンジオキシ
基等が挙げられる。
【0011】R3のアラルキル基としては、例えば、ベ
ンジル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、α−
ナフチルメチル基、β−ナフチルメチル基等が挙げら
れ、これらのアラルキル基を置換する置換基のハロゲン
原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素
原子が挙げられ、低級アルコキシ基としては、例えば、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、
i−プロポキシ基、t−ブトキシ基、メチレンジオキシ
基等が挙げられる。
【0012】R3のアリール基としては、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントリル
基等が挙げられ、これらのアリール基を置換する置換基
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、沃素原子が挙げられ、低級アルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、低級アル
コキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブ
トキシ基、メチレンジオキシ基等が挙げられ、低級ハロ
ゲン化アルキル基としては、例えば、モノクロロメチル
基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、フルオロ
メチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフ
ルオロエチル基等が挙げられる。
【0013】R3のアリル基を置換する置換基のハロゲ
ン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃
素原子が挙げられ、低級アルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、t−ブチル基等が挙げられ、低級アルコキシ基
としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ
シ基、ブトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブトキシ
基、メチレンジオキシ基等が挙げられる。
【0014】本発明に用いられる一般式(1)で示され
るエステル化合物の具体例としては、例えば、酢酸エチ
ル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブ
チル、酢酸n−オクチル、酢酸オクタン−2−イル、酢
酸オクタン−4−イル、酢酸2−メチルウンデカ−2−
イル、酢酸3−ブロモプロピル、酢酸4−クロロブチ
ル、酢酸2−メトキシエチル、酢酸3−エトキシプロピ
ル、酢酸7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル
オキシ)ヘプチル、酢酸(2,2−ジメチル−1,3−
ジオキソラン−4−イル)メチル、酢酸トリメチルシロ
キシエチル、酢酸t−ブチルジメチルシロキシエチル、
酢酸4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ブチル、酢酸
7−(t−ブチルジメチルシロキシ)ヘプチル、酢酸3
−(t−ブトキシカルボニル)プロピル、酢酸11−メ
トキシカルボニルウンデシル、酢酸2−ブタノン−3−
イル、酢酸2−ペンタノン−5−イル、酢酸2−アセチ
ルアミノエチル、酢酸3−(t−ブトキシカルボニルア
ミノ)プロピル、酢酸ベンジル、酢酸1−フェニルエチ
ル、酢酸2−フェニルエチル、酢酸2−メチル−1−フ
ェニルプロパン−2−イル、酢酸1,2,3,4−テト
ラヒドロナフチル、酢酸2−フリルメチル、酢酸4−ク
ロロベンジル、酢酸4−ブロモベンジル、酢酸4−メト
キシベンジル、酢酸2−エトキシベンジル、酢酸4−
(t−ブチルジメチルシロキシ)ベンジル、酢酸4−メ
トキシカルボニルベンジル、酢酸4−アセチルベンジ
ル、酢酸4−アセチルアミノベンジル、酢酸2−フェニ
ル−2−アセチルアミノエチル、酢酸フェニル、酢酸4
−クロロフェニル、酢酸2−トルイル、酢酸3−トルイ
ル、酢酸4−トルイル、酢酸4−(t−ブチル)フェニ
ル、酢酸4−メトキシフェニル、酢酸4−(t−ブチル
ジメチルシロキシ)フェニル、酢酸4−トリフルオロメ
チルフェニル、酢酸4−メトキシカルボニルフェニル、
酢酸4−アセチルフェニル、酢酸4−アセチルアミノフ
ェニル、酢酸アリル、酢酸2−クロロ−2−プロペニ
ル、酢酸メタリル、酢酸クロチル、酢酸プレニル、酢酸
ゲラニル、酢酸3−メトキシ−2−プロペニル、酢酸3
−(t−ブチルジメチルシロキシ)−2−プロペニル、
酢酸4−クロロ−2−ブテニル、酢酸3−(t−ブトキ
シカルボニル)−2−プロペニル、酢酸4−オキシ−2
−ペンテニル、酢酸3−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−2−プロペニル、
【0015】プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プ
ロピル、プロピオン酸i−プロピル、プロピオン酸n−
ブチル、プロピオン酸n−オクチル、プロピオン酸オク
タン−2−イル、プロピオン酸オクタン−4−イル、プ
ロピオン酸2−メチルウンデカ−2−イル、プロピオン
酸3−ブロモプロピル、プロピオン酸4−クロロブチ
ル、プロピオン酸2−メトキシエチル、プロピオン酸3
−エトキシプロピル、プロピオン酸7−(テトラヒドロ
−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチル、プロピオ
ン酸(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル)メチル、プロピオン酸トリメチルシロキシエチ
ル、プロピオン酸t−ブチルジメチルシロキシエチル、
プロピオン酸4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ブチ
ル、プロピオン酸7−(t−ブチルジメチルシロキシ)
ヘプチル、プロピオン酸3−(t−ブトキシカルボニ
ル)プロピル、プロピオン酸11−メトキシカルボニル
ウンデシル、プロピオン酸2−ブタノン−3−イル、プ
ロピオン酸2−ペンタノン−5−イル、プロピオン酸2
−アセチルアミノエチル、プロピオン酸3−(t−ブト
キシカルボニルアミノ)プロピル、プロピオン酸ベンジ
ル、プロピオン酸1−フェニルエチル、プロピオン酸2
−フェニルエチル、プロピオン酸2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−2−イル、プロピオン酸1,2,3,4
−テトラヒドロナフチル、プロピオン酸2−フリルメチ
ル、プロピオン酸4−クロロベンジル、プロピオン酸4
−ブロモベンジル、プロピオン酸4−メトキシベンジ
ル、プロピオン酸2−エトキシベンジル、プロピオン酸
4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ベンジル、プロピ
オン酸4−メトキシカルボニルベンジル、プロピオン酸
4−アセチルベンジル、プロピオン酸4−アセチルアミ
ノベンジル、プロピオン酸2−フェニル−2−アセチル
アミノエチル、プロピオン酸フェニル、プロピオン酸4
−クロロフェニル、プロピオン酸2−トルイル、プロピ
オン酸3−トルイル、プロピオン酸4−トルイル、プロ
ピオン酸4−(t−ブチル)フェニル、プロピオン酸4
−メトキシフェニル、プロピオン酸4−(t−ブチルジ
メチルシロキシ)フェニル、プロピオン酸4−トリフル
オロメチルフェニル、プロピオン酸4−メトキシカルボ
ニルフェニル、プロピオン酸4−アセチルフェニル、プ
ロピオン酸4−アセチルアミノフェニル、プロピオン酸
アリル、プロピオン酸2−クロロ−2−プロペニル、プ
ロピオン酸メタリル、プロピオン酸クロチル、プロピオ
ン酸プレニル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸3
−メトキシ−2−プロペニル、プロピオン酸3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−2−プロペニル、プロピオ
ン酸4−クロロ−2−ブテニル、プロピオン酸3−(t
−ブトキシカルボニル)−2−プロペニル、プロピオン
酸4−オキシ−2−ペンテニル、プロピオン酸3−(t
−ブトキシカルボニルアミノ)−2−プロペニル、
【0016】フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸n−プ
ロピル、フェニル酢酸i−プロピル、フェニル酢酸n−
ブチル、フェニル酢酸n−オクチル、フェニル酢酸オク
タン−2−イル、フェニル酢酸オクタン−4−イル、フ
ェニル酢酸2−メチルウンデカ−2−イル、フェニル酢
酸3−ブロモプロピル、フェニル酢酸4−クロロブチ
ル、フェニル酢酸2−メトキシエチル、フェニル酢酸3
−エトキシプロピル、フェニル酢酸7−(テトラヒドロ
−2H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチル、フェニル
酢酸(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−
イル)メチル、フェニル酢酸トリメチルシロキシエチ
ル、フェニル酢酸t−ブチルジメチルシロキシエチル、
フェニル酢酸4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ブチ
ル、フェニル酢酸7−(t−ブチルジメチルシロキシ)
ヘプチル、フェニル酢酸3−(t−ブトキシカルボニ
ル)プロピル、フェニル酢酸11−メトキシカルボニル
ウンデシル、フェニル酢酸2−ブタノン−3−イル、フ
ェニル酢酸2−ペンタノン−5−イル、フェニル酢酸2
−アセチルアミノエチル、フェニル酢酸3−(t−ブト
キシカルボニルアミノ)プロピル、フェニル酢酸ベンジ
ル、フェニル酢酸1−フェニルエチル、フェニル酢酸2
−フェニルエチル、フェニル酢酸2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−2−イル、フェニル酢酸1,2,3,4
−テトラヒドロナフチル、フェニル酢酸2−フリルメチ
ル、フェニル酢酸4−クロロベンジル、フェニル酢酸4
−ブロモベンジル、フェニル酢酸4−メトキシベンジ
ル、フェニル酢酸2−エトキシベンジル、フェニル酢酸
4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ベンジル、フェニ
ル酢酸4−メトキシカルボニルベンジル、フェニル酢酸
4−アセチルベンジル、フェニル酢酸4−アセチルアミ
ノベンジル、フェニル酢酸2−フェニル−2−アセチル
アミノエチル、フェニル酢酸フェニル、フェニル酢酸4
−クロロフェニル、フェニル酢酸2−トルイル、フェニ
ル酢酸3−トルイル、フェニル酢酸4−トルイル、フェ
ニル酢酸4−(t−ブチル)フェニル、フェニル酢酸4
−メトキシフェニル、フェニル酢酸4−(t−ブチルジ
メチルシロキシ)フェニル、フェニル酢酸4−トリフル
オロメチルフェニル、フェニル酢酸4−メトキシカルボ
ニルフェニル、フェニル酢酸4−アセチルフェニル、フ
ェニル酢酸4−アセチルアミノフェニル、フェニル酢酸
アリル、フェニル酢酸2−クロロ−2−プロペニル、フ
ェニル酢酸メタリル、フェニル酢酸クロチル、フェニル
酢酸プレニル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸3
−メトキシ−2−プロペニル、フェニル酢酸3−(t−
ブチルジメチルシロキシ)−2−プロペニル、フェニル
酢酸4−クロロ−2−ブテニル、フェニル酢酸3−(t
−ブトキシカルボニル)−2−プロペニル、フェニル酢
酸4−オキシ−2−ペンテニル、フェニル酢酸3−(t
−ブトキシカルボニルアミノ)−2−プロペニル、
【0017】安息香酸エチル、安息香酸n−プロピル、
安息香酸i−プロピル、安息香酸n−ブチル、安息香酸
n−オクチル、安息香酸オクタン−2−イル、安息香酸
オクタン−4−イル、安息香酸2−メチルウンデカ−2
−イル、安息香酸3−ブロモプロピル、安息香酸4−ク
ロロブチル、安息香酸2−メトキシエチル、安息香酸3
−エトキシプロピル、安息香酸7−(テトラヒドロ−2
H−ピラン−2−イルオキシ)ヘプチル、安息香酸
(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イ
ル)メチル、安息香酸トリメチルシロキシエチル、安息
香酸t−ブチルジメチルシロキシエチル、安息香酸4−
(t−ブチルジメチルシロキシ)ブチル、安息香酸7−
(t−ブチルジメチルシロキシ)ヘプチル、安息香酸3
−(t−ブトキシカルボニル)プロピル、安息香酸11
−メトキシカルボニルウンデシル、安息香酸2−ブタノ
ン−3−イル、安息香酸2−ペンタノン−5−イル、安
息香酸2−アセチルアミノエチル、安息香酸3−(t−
ブトキシカルボニルアミノ)プロピル、安息香酸ベンジ
ル、安息香酸1−フェニルエチル、安息香酸2−フェニ
ルエチル、安息香酸2−メチル−1−フェニルプロパン
−2−イル、安息香酸1,2,3,4−テトラヒドロナ
フチル、安息香酸2−フリルメチル、安息香酸4−クロ
ロベンジル、安息香酸4−ブロモベンジル、安息香酸4
−メトキシベンジル、安息香酸2−エトキシベンジル、
安息香酸4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ベンジ
ル、安息香酸4−メトキシカルボニルベンジル、安息香
酸4−アセチルベンジル、安息香酸4−アセチルアミノ
ベンジル、安息香酸2−フェニル−2−アセチルアミノ
エチル、安息香酸フェニル、安息香酸4−クロロフェニ
ル、安息香酸2−トルイル、安息香酸3−トルイル、安
息香酸4−トルイル、安息香酸4−(t−ブチル)フェ
ニル、安息香酸4−メトキシフェニル、安息香酸4−
(t−ブチルジメチルシロキシ)フェニル、安息香酸4
−トリフルオロメチルフェニル、安息香酸4−メトキシ
カルボニルフェニル、安息香酸4−アセチルフェニル、
安息香酸4−アセチルアミノフェニル、安息香酸アリ
ル、安息香酸2−クロロ−2−プロペニル、安息香酸メ
タリル、安息香酸クロチル、安息香酸プレニル、安息香
酸ゲラニル、安息香酸3−メトキシ−2−プロペニル、
安息香酸3−(t−ブチルジメチルシロキシ)−2−プ
ロペニル、安息香酸4−クロロ−2−ブテニル、安息香
酸3−(t−ブトキシカルボニル)−2−プロペニル、
安息香酸4−オキシ−2−ペンテニル、安息香酸3−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−2−プロペニル、
【0018】ビニル酢酸エチル、ビニル酢酸n−プロピ
ル、ビニル酢酸i−プロピル、ビニル酢酸n−ブチル、
ビニル酢酸n−オクチル、ビニル酢酸オクタン−2−イ
ル、ビニル酢酸オクタン−4−イル、ビニル酢酸2−メ
チルウンデカ−2−イル、ビニル酢酸3−ブロモプロピ
ル、ビニル酢酸4−クロロブチル、ビニル酢酸2−メト
キシエチル、ビニル酢酸3−エトキシプロピル、ビニル
酢酸7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキ
シ)ヘプチル、ビニル酢酸(2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−4−イル)メチル、ビニル酢酸トリメ
チルシロキシエチル、ビニル酢酸t−ブチルジメチルシ
ロキシエチル、ビニル酢酸4−(t−ブチルジメチルシ
ロキシ)ブチル、ビニル酢酸7−(t−ブチルジメチル
シロキシ)ヘプチル、ビニル酢酸3−(t−ブトキシカ
ルボニル)プロピル、ビニル酢酸11−メトキシカルボ
ニルウンデシル、ビニル酢酸2−ブタノン−3−イル、
ビニル酢酸2−ペンタノン−5−イル、ビニル酢酸2−
アセチルアミノエチル、ビニル酢酸3−(t−ブトキシ
カルボニルアミノ)プロピル、ビニル酢酸ベンジル、ビ
ニル酢酸1−フェニルエチル、ビニル酢酸2−フェニル
エチル、ビニル酢酸2−メチル−1−フェニルプロパン
−2−イル、ビニル酢酸1,2,3,4−テトラヒドロ
ナフチル、ビニル酢酸2−フリルメチル、ビニル酢酸4
−クロロベンジル、ビニル酢酸4−ブロモベンジル、ビ
ニル酢酸4−メトキシベンジル、ビニル酢酸2−エトキ
シベンジル、ビニル酢酸4−(t−ブチルジメチルシロ
キシ)ベンジル、ビニル酢酸4−メトキシカルボニルベ
ンジル、ビニル酢酸4−アセチルベンジル、ビニル酢酸
4−アセチルアミノベンジル、ビニル酢酸2−フェニル
−2−アセチルアミノエチル、ビニル酢酸フェニル、ビ
ニル酢酸4−クロロフェニル、ビニル酢酸2−トルイ
ル、ビニル酢酸3−トルイル、ビニル酢酸4−トルイ
ル、ビニル酢酸4−(t−ブチル)フェニル、ビニル酢
酸4−メトキシフェニル、ビニル酢酸4−(t−ブチル
ジメチルシロキシ)フェニル、ビニル酢酸4−トリフル
オロメチルフェニル、ビニル酢酸4−メトキシカルボニ
ルフェニル、ビニル酢酸4−アセチルフェニル、ビニル
酢酸4−アセチルアミノフェニル、ビニル酢酸アリル、
ビニル酢酸2−クロロ−2−プロペニル、ビニル酢酸メ
タリル、ビニル酢酸クロチル、ビニル酢酸プレニル、ビ
ニル酢酸ゲラニル、ビニル酢酸3−メトキシ−2−プロ
ペニル、ビニル酢酸3−(t−ブチルジメチルシロキ
シ)−2−プロペニル、ビニル酢酸4−クロロ−2−ブ
テニル、ビニル酢酸3−(t−ブトキシカルボニル)−
2−プロペニル、ビニル酢酸4−オキシ−2−ペンテニ
ル、ビニル酢酸3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)
−2−プロペニル等が挙げられる。
【0019】エステル化合物(1)に作用させるアルコ
ール化合物の具体例としては、例えば、メタノール、エ
タノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−
ブタノール、t−ブタノール、3−クロロプロパノー
ル、3−ブロモプロパノール、メトキシメタノール、2
−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、ベン
ジルアルコール、4−クロロベンジルアルコール、4−
メトキシベンジルアルコール、フェノール、4−クロロ
フェノール、2−クレゾール、3−クレゾール、4−ク
レゾール、4−メトキシフェノール、4−トリフルオロ
メチルフェノール、アリルアルコール、2−クロロ−2
−プロペニルアルコール、7メタリルアルコール、クロ
チルアルコール、プレニルアルコール、3−メトキシ−
2−プロペニルアルコール等が挙げられる。
【0020】本反応は有機スズ化合物の存在下実施され
る。係る有機スズ化合物の具体例としては、例えば、ジ
n−ブチルスズオキシド、ジn−ブチルスズジメトキシ
ド、ジn−ブチルスズジラウレート、ジn−ブチルスズ
ジアクリレート、ジn−ブチルスズビス(2−エチルヘ
キサノエート)、ジn−ブチルスズマレエート、ジn−
ブチルスズアジペート、ビス(ジn−ブチルクロロス
ズ)オキシド、ジn−オクチルスズオキシド、ジn−オ
クチルスズマレエート、ジn−ペンチルスズオキシド、
ジi−ペンチルスズオキシド、ジn−へキシルスズオキ
シド、ジn−ブチルスズジn−ブトキシド、ジn−ブチ
ルブトキシクロロスズ、ビス(ジn−ブチルクロロス
ズ)オキシド2量体、ジフェニルスズオキシド、ジフェ
ニルスズジメトキシド、ジフェニルスズジラウレート、
ジフェニルスズジアクリレート、ジフェニルスズビス
(2−エチルヘキサノエート)、ジフェニルスズマレエ
ート、ジフェニルスズアジペート、ビス(ジフェニルク
ロロスズ)オキシド、ジフェニルスズジn−ブトキシ
ド、ジフェニルブトキシクロロスズ、ビス(ジフェニル
クロロスズ)オキシド2量体等、一般式(4) [R4 2Sn(OH)m(X)2-m(H2O)nk(4) (式中、R4はハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基
で置換されていてもよいアルキル基;または、ハロゲン
原子、低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基で置換
されていてもよいアリール基を表し、Xはハロゲン原
子、NO3、OCOCH3もしくはOSO2CF3を表し、
kは2または1を表し、mは0または1を表し、nは0
または1を表す。)で示される有機スズ化合物等が挙げ
られる。
【0021】有機スズ化合物の中でも、特に一般式
(4)で示される有機スズ化合物を使用した場合に高い
反応性を示す。
【0022】一般式(4)示される有機スズ化合物にお
いて、R4のアルキル基としては、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、イソプロピ
ル基、t−ブチル基、イソアミル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げら
れ、これらのアルキル基を置換する置換基のハロゲン原
子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原
子が挙げられ、低級アルコキシ基としては、例えば、メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、i
−プロポキシ基、t−ブトキシ基、メチレンジオキシ基
等が挙げられる。
【0023】R4のアリール基としては、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基、アントラニル基、フェナントリル
基等が挙げられ、これらのアリール基を置換する置換基
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素
原子、沃素原子が挙げられ、低級アルキル基としては、
例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピ
ル基、ブチル基、t−ブチル基等が挙げられ、低級アル
コキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、
プロポキシ基、ブトキシ基、i−プロポキシ基、t−ブ
トキシ基、メチレンジオキシ基等が挙げられる。
【0024】係る一般式(4)で示される有機スズ化合
物の具体例としては、例えば、ジn−ブチルスズジフロ
リド、ジn−ブチルスズジクロリド、ジn−ブチルスズ
ジブロミド、ジt−ブチルスズジクロリド、ジn−ブチ
ルスズジアセテート、ジn−オクチルスズジクロリド、
ジn−オクチルスズジアセテート、ジシクロヘキシルス
ズジブロミド、ジn−ブチルスズジトリフラート、ビス
(ジt−ブチルクロロヒドロキシスズ)、ビス(ジt−
ブチルヒドロキシスズナイトレート)、ビス(ジt−ブ
チルヒドロキシスズトリフラート)・2水和物、ビス
(ジn−ブチルヒドロキシスズトリフラート)・2水和
物、ジフェニルスズジフロリド、ジn−ブチルスズジク
ロリド、ジフェニルスズジブロミド、ジフェニルスズジ
アセテート、ジフェニルスズジトリフラート、ビス(ジ
フェニルクロロヒドロキシスズ)、ビス(ジフェニルヒ
ドロキシスズナイトレート)、ビス(ジフェニルヒドロ
キシスズトリフラート)・2水和物、ビス(ジフェニル
ヒドロキシスズトリフラート)・2水和物、等が挙げら
れ、特にビス(ジt−ブチルクロロヒドロキシスズ)を
使用した場合に優れた収率および優れた選択性で目的と
するアルコール化合物を得ることができる。
【0025】本反応は、溶媒の存在または非存在下に行
われる。用いられる溶媒としては、炭化水素、ハロゲン
化炭化水素、エーテル類、ニトリル類、アミド類等が挙
げられる。また、アルコール化合物(2)を溶媒として
過剰量使用することもできる。
【0026】アルコール化合物(2)の使用量は、エス
テル化合物(1)に対して、通常、1〜50モル倍程
度、好ましくは1〜10モル倍程度である。また、必要
であればアルコール化合物(2)を溶媒として過剰量使
用してもよい。
【0027】有機スズ化合物の使用量は、エステル化合
物(1)に対して、通常、0.001〜100モル%程
度、好ましくは0.01〜20モル%程度である。反応
温度は、通常、−80〜200℃程度であり、好ましく
は0〜150℃程度である。なお、エステル化合物
(1)、アルコール化合物(2)、有機スズ化合物およ
び場合によっては溶媒を加える順序は特に限定されず、
また、これらを同時に加えることも可能である。反応後
は、通常の後処理操作を行い目的物を得ることができ
る。また、生成物を蒸留、再結晶、クロマトグラフィー
等の操作により精製することもできる。
【0028】かかる製造法によって得られる一般式
(3)で示されるアルコール化合物の具体例としては例
えば、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノー
ル、n−ブタノール、n−オクタノール、オクタン−2
−オール、オクタン−4−オール、2−メチルウンデカ
−2−オール、3−ブロモプロパノール、4−クロロブ
タノール、2−メトキシエタノール、3−エトキシプロ
パノール、7−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イ
ルオキシ)ヘプタノール、(2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−4−イル)メタノール、トリメチルシ
ロキシエタノール、t−ブチルジメチルシロキシエタノ
ール、4−(t−ブチルジメチルシロキシ)ブタノー
ル、7−(t−ブチルジメチルシロキシ)ヘプタノー
ル、3−(t−ブトキシカルボニル)プロパノール、1
1−メトキシカルボニルウンデカノール、2−ブタノン
−3−オール、2−ペンタノン−5−オール、2−アセ
チルアミノエタノール、3−(t−ブトキシカルボニル
アミノ)プロパノール、ベンジルアルコール、1−フェ
ニルエタノール、2−フェニルエタノール、2−メチル
−1−フェニルプロパン−2−オール、1,2,3,4
−テトラヒドロナフトール、2−フリルメタノール、4
−クロロベンジルアルコール、4−ブロモベンジルアル
コール、4−メトキシベンジルアルコール、2−エトキ
シベンジルアルコール、4−(t−ブチルジメチルシロ
キシ)ベンジルアルコール、4−メトキシカルボニルベ
ンジルアルコール、4−アセチルベンジルアルコール、
4−アセチルアミノベンジルアルコール、2−フェニル
−2−アセチルアミノエチルアルコール、フェノール、
4−クロロフェノール、2−クレゾール、3−クレゾー
ル、4−クレゾール、4−(t−ブチル)フェノール、
4−メトキシフェノール、4−(t−ブチルジメチルシ
ロキシ)フェノール、4−トリフルオロメチルフェノー
ル、4−メトキシカルボニルフェノール、4−アセチル
フェノール、4−アセチルアミノフェノール、アリルア
ルコール、2−クロロ−2−プロペノール、メタリルア
ルコール、クロチルアルコール、プレニルアルコール、
ゲラニオール、3−メトキシ−2−プロペノール、3−
(t−ブチルジメチルシロキシ)−2−プロペノール、
4−クロロ−2−ブテノール、3−(t−ブトキシカル
ボニル)−2−プロペノール、4−オキシ−2−ペンテ
ノール、3−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−2−
プロペノール等が挙げられる。
【0029】
【発明の効果】本発明の製造法により、エステル化合物
を原料とし、医農薬の重要な中間体となり得るアルコー
ル化合物を、中性の穏和な条件下、有利に得ることがで
きる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これに限定されるものではない。
【0031】実施例1 20mLシュレンク菅に酢酸2−フェニルエチル82m
g(0.5mmol)およびJ. Organomet. Chem. 198
5, 287, 163に記載の方法に従って合成したビス(ジt
−ブチルクロロヒドロキシスズ)14.3mg(0.0
25mmol)を加え、更にメタノール5mLを加え溶
解した後、室温(30℃)で3.5時間攪拌した。反応
混合物をシリカゲルを用いて濾過して触媒を除いた後、
ガスクロマトグラフィーを用いて収率を求めたところ、
得られた2−フェニルエタノールの収率は98%であっ
た。
【0032】比較例1 実施例1において、有機スズ化合物(ビス(ジt−ブチ
ルクロロヒドロキシスズ))に代え、スカンジウムトリ
フラートを使用する以外は実施例1と同様に反応させた
ところ、得られた2−フェニルエタノールの収率は40
%であった。
【0033】実施例2〜10 実施例1に準じ、有機スズ化合物および反応条件を変え
て実施した例を表1に示す。
【表1】
【0034】実施例11〜24 実施例1に準じ、エステル化合物および反応条件を変え
て実施した例を表2に示す。
【表2】
【0035】実施例25 20mLシュレンク菅に酢酸1−フェニルエチル82m
g(0.5mmol)、酢酸2−フェニルエチル82m
g(0.5mmol)およびビス(ジt−ブチルクロロ
ヒドロキシスズ)14.3mg(0.025mmol)
を加え、更に0℃でメタノール5mLを加え溶解した
後、0℃で30時間攪拌した。反応混合物をシリカゲル
を用いて濾過して触媒を除いた後、ガスクロマトグラフ
ィーを用いて収率を求めたところ、得られた1−フェニ
ルエタノールの収率は6%(原料酢酸フェニルエチルの
残存率93%)、2−フェニルエタノールの収率は96
%(原料酢酸フェニルエチルの残存率3%)であった。
この結果から、1級アルコールの方が2級アルコールよ
りも生成しやすいことが分かる。
【0036】実施例26 20mLシュレンク菅に酢酸オクタン−2−イル86m
g(0.5mmol)、酢酸2−メチル−1−フェニル
プロパン−2−イル96mg(0.5mmol)および
ビス(ジt−ブチルクロロヒドロキシスズ)28.6m
g(0.05mmol)を加え、更にメタノール2.5
mLおよびTHF2.5mLを加え溶解した後、50℃
で48時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却後、シ
リカゲルを用いて濾過して触媒を除き、ガスクロマトグ
ラフィーを用いて収率を求めたところ、得られたオクタ
ン−2−オールの収率は87%(原料酢酸オクタン−2
−イルの残存率11%)、2−メチル−1−フェニルプ
ロパン−2−オールの収率は2%(原料酢酸2−メチル
−1−フェニルプロパン−2−イルの残存率98%)で
あった。この結果から、2級アルコールの方が3級アル
コールよりも生成しやすいことが分かる。
【0037】実施例27 20mLシュレンク菅に酢酸フェニル68mg(0.5
mmol)、酢酸2−フェニルエチル82mg(0.5
mmol)およびビス(ジt−ブチルクロロヒドロキシ
スズ)28.6mg(0.05mmol)を加え、更に
0℃でメタノール2.5mLおよびアセトニトリル2.
5mLを加え溶解した後、0℃で1時間攪拌した。反応
混合物をシリカゲルを用いて濾過して触媒を除いた後、
ガスクロマトグラフィーを用いて収率を求めたところ、
得られたフェノールの収率は77%(原料酢酸フェニル
の残存率15%)、2−フェニルエタノールの収率は7
%(原料酢酸2−フェニルエチルの残存率83%)であ
った。この結果から、芳香族アルコールの方が1級アル
コールよりも生成しやすいことが分かる。
【0038】実施例28 20mLシュレンク菅に(S)−1−フェニルエチルア
セテート82mg(0.5mmol)およびビス(ジt
−ブチルクロロヒドロキシスズ)14.3mg(0.0
25mmol)を加え、更にメタノール2.5mLを加
え溶解した後昇温し、還流条件下24時間攪拌した。反
応混合物を減圧下蒸留し、1−フェニルエタノールを9
0%の収率で得た。得られた1−フェニルエタノールを
20mLシュレンク菅に加え、ピリジン10mLに溶解
し、氷冷攪拌下無水酢酸5mLを滴下し、通常のアセチ
ル化反応を行った。得られた1−フェニルエチルアセテ
ートの光学純度をHPLC(ダイセルChiralOD
カラム;イソプロパノール/ヘキサン=1/9、1.0
mL/min)で分析したところ、100%ee(S)
であった。この結果から、本反応でラセミ化は進行して
いないことが分かる。
【0039】実施例29 20mLシュレンク菅に(S)−2−アセチルアミノ−
2−フェニルエチルアセテート111mg(0.5mm
ol)およびビス(ジt−ブチルクロロヒドロキシス
ズ)14.3mg(0.025mmol)を加え、更に
メタノール2.5mLおよびTHF2.5mLを加え溶
解し、室温(30℃)で5.5時間攪拌した。得られた
2−アセチルアミノ−2−フェニルエタノール(収率9
2%)を20mLシュレンク菅に加え、ピリジン10m
Lに溶解し、氷冷攪拌下無水酢酸5mLを滴下し、通常
のアセチル化反応を行った。得られた2−アセチルアミ
ノ−2−フェニルエチルアセテートの光学純度をHPL
C(ダイセルChiralADカラム;イソプロパノー
ル/ヘキサン=1/9、1.0mL/min)で分析し
たところ、100%ee(S)であった。この結果か
ら、本反応でラセミ化は進行していないことが分かる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) R1COOR2(1) (式中、R1およびR2は、それぞれ独立に、ハロゲン原
    子、低級アルコキシ基、シロキシ基、低級アルコキシカ
    ルボニル基、低級アシル基もしくは低級アシルアミノ基
    で置換されていてもよいアルキル基;ハロゲン原子、低
    級アルコキシ基、シロキシ基、低級アルコキシカルボニ
    ル基、低級アシル基もしくは低級アシルアミノ基で置換
    されていてもよいアラルキル基;または、ハロゲン原
    子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、シロキシ基、
    低級ハロゲン化アルキル基、低級アルコキシカルボニル
    基、低級アシル基もしくは低級アミノアシル基で置換さ
    れていてもよいアリール基;または、ハロゲン原子、低
    級アルキル基、低級アルコキシ基、シロキシ基、低級ハ
    ロゲン化アルキル基、低級アルコキシカルボニル基、低
    級アシル基もしくは低級アミノアシル基で置換されてい
    てもよいアリル基を表す。)で示されるエステル化合物
    と一般式(2) R3OH(2) (式中、R3はハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基
    で置換されていてもよいアルキル基;ハロゲン原子もし
    くは低級アルコキシ基で置換されていてもよいアラルキ
    ル基;または、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級ア
    ルコキシ基、もしくは低級ハロゲン化アルキル基で置換
    されていてもよいアリール基;または、ハロゲン原子、
    低級アルキル基、低級アルコキシ基で置換されていても
    よいアリル基を表す。)で示されるアルコール化合物と
    を有機スズ化合物の存在下、反応させることを特徴とす
    る、一般式(3) R2OH(3) (式中、R2は前記と同じ意味を表す。)で示されるア
    ルコール化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】有機スズ化合物が、一般式(4) [(R42Sn(OH)m(X)2-m(H2O)n
    k(4) (式中、R4はハロゲン原子もしくは低級アルコキシ基
    で置換されていてもよいアルキル基;または、ハロゲン
    原子、低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基で置換
    されていてもよいアリール基を表し、Xはハロゲン原
    子、NO3、OCOCH3もしくはOSO2CF3を表し、
    kは2または1を表し、mは0または1を表し、nは0
    または1を表す。)で示される有機スズ化合物である請
    求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(1)で示されるエステル化合物の
    1が1級アルキル基である請求項1または2に記載の
    製造法。
  4. 【請求項4】一般式(2)で示されるアルコール化合物
    のR3が1級アルキル基である請求項1、2または3に
    記載の製造法。
  5. 【請求項5】一般式(1)で示されるエステル化合物の
    1がメチル基である請求項1、2または4に記載の製
    造法。
  6. 【請求項6】一般式(2)で示されるアルコール化合物
    のR3がメチル基である請求項1、2、3または5に記
    載の製造法。
  7. 【請求項7】有機スズ化合物が[(t-Bu)2Sn(O
    H)(Cl)]2である請求項1、3、4、5または6
    に記載の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103420865A (zh) * 2013-08-27 2013-12-04 罗梅 一种手性酰胺晶体化合物的制备及合成方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103420865A (zh) * 2013-08-27 2013-12-04 罗梅 一种手性酰胺晶体化合物的制备及合成方法

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