JP2001171567A - 装軌式車両の走行モータ装置 - Google Patents

装軌式車両の走行モータ装置

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JP2001171567A
JP2001171567A JP35766699A JP35766699A JP2001171567A JP 2001171567 A JP2001171567 A JP 2001171567A JP 35766699 A JP35766699 A JP 35766699A JP 35766699 A JP35766699 A JP 35766699A JP 2001171567 A JP2001171567 A JP 2001171567A
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cover
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Masaru Ito
勝 伊藤
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドラム本体や側面カバーの破損、ドラム内の
潤滑油の漏洩を抑え、走行モータ装置を長期に亘って円
滑に作動させる。 【解決手段】 ドラム本体22の開口部端面22Bに、
複数の内径側ボルト穴23と、複数の外径側ボルト穴2
4とを設け、内径側ボルト穴23に螺入される内径側ボ
ルト26を用いて側面カバー25をドラム本体22に締
着すると共に、外径側ボルト穴24に螺入される外径側
ボルト29を用いて保護カバー28をドラム本体22に
締着し、この保護カバー28によって側面カバー25を
保護する構成とする。これにより、側面カバー25、内
径側ボルト26に岩石等が衝突するのを保護カバー28
によって防止でき、ドラム本体22や側面カバー25の
破損やドラム21内の潤滑油が外部に漏洩するのを抑
え、走行モータ装置11を長期に亘って円滑に作動させ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル、油圧クレーン等の履帯を備えた装軌式車両に好適に
用いられる装軌式車両の走行モータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、油圧ショベル、油圧クレーン等
の装軌式車両は、下部走行体と、該下部走行体上に旋回
可能に搭載され、作業装置が設けられた上部旋回体とか
らなっている。そして、下部走行体には、泥濘地、不整
地等を走行するため、走行モータ装置によって回転駆動
される履帯が設けられている。
【0003】ここで、この種の従来技術による装軌式車
両の走行モータ装置は、通常、車体に固着して設けられ
た支持部材と、該支持部材の一側に固着して設けられた
走行モータと、前記支持部材の他側に回転可能に設けら
れた有蓋筒状のドラムと、該ドラム内に設けられ前記走
行モータの回転を減速して該ドラムに伝達する遊星歯車
減速装置と、前記ドラムの外周に設けられ履帯と噛合し
て該履帯を回転駆動するスプロケットとにより大略構成
されている。
【0004】そして、上述した従来技術による走行モー
タ装置のドラムは、内部に遊星歯車減速装置を収容する
筒状のドラム本体と、該ドラム本体の開口部端面にボル
トを用いて締着され、ドラム本体の開口部を施蓋する側
面カバーとからなり、該側面カバーによって、遊星歯車
減速装置等を潤滑する潤滑油をドラム内に封止する構成
となっている。
【0005】ところで、油圧ショベルが採石場等の岩石
の多い作業現場を走行したり、土砂等の掘削作業を行う
ときには、岩石等が走行モータ装置のドラムに衝突する
ことが多く、この岩石等が衝突することにより、ドラム
の側面カバー、あるいは側面カバーをドラム本体に締着
するボルトが損傷、変形してしまうことがある。
【0006】このように、ドラムの側面カバーや側面カ
バーをドラム本体に締着するボルトが損傷、変形等を生
じた場合には、ドラム本体や側面カバーの強度が低下す
ることにより、岩石の衝突等による大きな外力が作用し
たときにドラム本体や側面カバーが破損し、ドラム内に
収容された遊星歯車減速装置等が損傷してしまうという
不具合がある。
【0007】また、ドラムの側面カバーや側面カバーを
ドラム本体に締着するボルトが損傷、変形等を生じるこ
とにより、側面カバーがドラム本体から離脱したり、ド
ラム本体と側面カバーとの間に隙間が生じた場合には、
ドラム内の潤滑油が外部に漏れてしまい、ドラム内に収
容した遊星歯車減速装置を適正に潤滑することができ
ず、走行モータ装置の円滑な作動が妨げられるという不
具合がある。
【0008】このような不具合を改良するため、他の従
来技術として、実開平2−143216号公報に示すよ
うに、ドラム本体の開口部を施蓋する側面カバーを、ド
ラム本体の開口部端面にボルトによって締着される側面
カバー本体と、該側面カバー本体と共通のボルトによっ
てドラム本体の開口部端面に固着され、ドラム本体の外
周に嵌合する円筒状の防護カバーと、該防護カバーの端
面に他のボルトによって締着され側面カバー本体と対面
する補助側面カバーとから構成し、補助側面カバーによ
って側面カバーを岩石等の衝突から保護できるようにし
た装軌式車両の走行モータ装置が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した他の
従来技術による走行モータ装置は、側面カバー本体と防
護カバーとを、ドラム本体の径方向の内側に位置するボ
ルト(以下、内径側ボルトという)によってドラム本体
の開口部端面に共締めし、この防護カバーの端面にドラ
ム本体の径方向の外側に位置する他のボルト(以下、外
径側ボルトという)によって補助側面カバーを締着する
構成となっており、補助側面カバーは、外径側ボルト、
防護カバー、内径側ボルトを介して側面カバー本体と一
体化している。
【0010】このため、岩石等が補助側面カバーに衝突
したときの衝撃が、外径側ボルト、防護カバーを通じて
側面カバー本体をドラム本体に締着する内径側ボルトに
伝わり、該内径側ボルトが損傷、変形等を生じる虞れが
ある。
【0011】従って、他の従来技術による走行モータ装
置においても、側面カバー本体をドラム本体に締着する
内径側ボルトが損傷することにより、ドラム本体や側面
カバーが破損し、ドラム内に収容された遊星歯車減速装
置等が損傷したり、ドラム内の潤滑油が外部に漏洩し、
遊星歯車減速装置を適正に潤滑することができなくなる
という問題がある。
【0012】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、ドラム本体や側面カバーの破損、ドラ
ム内の潤滑油の漏洩等を防止し、長期に亘って円滑に作
動できるようにした装軌式車両の走行モータ装置を提供
することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、車体に固着して設けられた支持部材
と、該支持部材の一側に固着して設けられた走行モータ
と、前記支持部材の他側に回転可能に設けられた有蓋筒
状のドラムと、該ドラム内に設けられ前記走行モータの
回転を減速して該ドラムに伝達する遊星歯車減速装置
と、前記ドラムの外周に設けられ履帯と噛合して該履帯
を回転駆動するスプロケットとからなる装軌式車両の走
行モータ装置に適用される。
【0014】そして、請求項1の発明の特徴は、前記ド
ラムは、筒状のドラム本体と、該ドラム本体の開口部端
面に設けられた複数の内径側ボルト穴と、該内径側ボル
ト穴よりも径方向の外側に位置して前記ドラム本体の開
口部端面に設けられた複数の外径側ボルト穴と、前記内
径側ボルト穴に螺入された内径側ボルトにより前記ドラ
ム本体に締着され、該ドラム本体の開口部を施蓋する側
面カバーと、前記外径側ボルト穴に螺入された外径側ボ
ルトにより該側面カバーと対面して前記ドラム本体に締
着され、前記側面カバーを保護する保護カバーとにより
構成したことにある。
【0015】このように構成したことにより、ドラム本
体の開口部を施蓋する側面カバーを、保護カバーによっ
て岩石の衝突等から保護することができ、該側面カバー
の損傷、変形等を抑えることができる。しかも、側面カ
バーは、内径側ボルト穴に螺入した内径側ボルトによっ
てドラム本体に締着され、保護カバーは、内径側ボルト
穴よりも径方向の外側に位置する外径側ボルト穴に螺入
した外径側ボルトによってドラム本体に締着されている
ので、保護カバーに岩石等が衝突したときの衝撃が、側
面カバーや側面カバーを締着する内径側ボルトに伝わる
のを阻止し、これら側面カバーや内径側ボルトの損傷を
抑えることができる。
【0016】請求項2の発明は、保護カバーとドラム本
体の開口部端面との間には、側面カバーと内径側ボルト
とを収容する収容空間を形成する構成としたことにあ
る。
【0017】このように構成したことにより、保護カバ
ーを外径側ボルトによってドラム本体に締着した状態
で、保護カバーとドラム本体の開口部端面との間に収容
空間が形成され、この収容空間内に側面カバーと内径側
ボルトとを収容することができるので、これら側面カバ
ーと内径側ボルトとを岩石等から保護することができ
る。
【0018】請求項3の発明は、保護カバーの外周側に
は、全周に亘ってドラム本体の外周に嵌合する筒状嵌合
部を設ける構成としたことにある。
【0019】このように構成したことにより、岩石等が
保護カバーに衝突したときに該保護カバーがドラム本体
に対して位置ずれするのを阻止でき、保護カバーが側面
カバーや内径側ボルトに衝突するのを抑えることができ
る。
【0020】請求項4の発明は、保護カバーには、外径
側ボルトの頭部を収容する複数のボルト頭収容穴を設け
る構成としたことにある。
【0021】このように構成したことにより、保護カバ
ーを外径側ボルトを用いてドラム本体に締着した状態
で、当該外径側ボルトの頭部を保護カバーのボルト頭収
容穴内に収容することができ、外径側ボルトの頭部を岩
石等から保護することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明による装軌式車両の
走行モータ装置の実施の形態を、油圧ショベルに適用し
た場合を例に挙げ、図1ないし図6を参照しつつ詳細に
説明する。
【0023】まず、図1ないし図5は本発明による第1
の実施の形態を示し、図中、1は装軌式の下部走行体、
2は下部走行体1上に旋回可能に搭載され、該下部走行
体1と共に油圧ショベルの車体を構成する上部旋回体
で、該上部旋回体2の前部側には、作業装置3が俯仰動
可能に設けられている。
【0024】ここで、下部走行体1は、トラックフレー
ム4を備え、該トラックフレーム4に設けられた左,右
のサイドフレーム4A(一方のみ図示)には、長さ方向
の一端側にアイドラ5が設けられ、長さ方向の他端側に
後述の走行モータ装置11が設けられている。そして、
アイドラ5と走行モータ装置11のスプロケット19と
の間には履帯6が巻回され、走行モータ装置11によっ
て履帯6を回転駆動することにより、下部走行体1が走
行する構成となっている。
【0025】11は下部走行体1に設けられた走行モー
タ装置で、該走行モータ装置11は、後述の支持部材1
2、走行モータ13、スプロケット19、ドラム21、
遊星歯車減速装置32,33,34等により大略構成さ
れている。
【0026】12は下部走行体1のトラックフレーム4
に固着して設けられた段付き円筒状の支持部材で、該支
持部材12は、サイドフレーム4Aの長さ方向の他端側
に設けられたブラケット4Bに固着され、走行モータ1
3、ドラム21を支持するものである。
【0027】13は支持部材12の左,右方向の一側に
固着して設けられた走行モータで、該走行モータ13
は、油圧モータにより構成されている。そして、走行モ
ータ13は、上部旋回体2側に設けられた油圧ポンプ
(図示せず)から給排される圧油によって回転するもの
である。
【0028】14はドラム21内に回転可能に設けられ
走行モータ13によって回転する回転軸で、該回転軸1
4の軸方向の一端側は、走行モータ13の出力軸に連結
されている。また、回転軸14の軸方向の他端側には、
後述の太陽歯車32Aが設けられている。
【0029】15は軸受16,17を介して支持部材1
2に回転可能に支持された環状のスプロケット取付板
で、該スプロケット取付板15には、ボルト18を用い
てスプロケット19が取付られると共に、内周側にはボ
ルト20を用いて後述のドラム21が取付けられてい
る。従って、スプロケット19は、スプロケット取付板
15を介してドラム21と一体化し、履帯6に噛合して
いる。そして、スプロケット19は、走行モータ13が
作動することによりドラム21と一体に回転し、履帯6
を回転駆動するものである。
【0030】21はスプロケット取付板15にボルト2
0を用いて取付けられ、支持部材12の左,右方向の他
側に回転可能に設けられた有蓋円筒状のドラムで、該ド
ラム21は、後述のドラム本体22、側面カバー25、
保護カバー28等により構成されている。
【0031】22はドラム21を構成する円筒状のドラ
ム本体で、該ドラム本体22は、軸方向の一端側がスプ
ロケット取付板15にボルト20を用いて固着され、軸
受16,17を介して支持部材12に回転可能に支持さ
れている。ここで、ドラム本体22の軸方向の他端側は
側方に向けて開口する開口部22Aとなり、該開口部2
2Aの外周側は平坦な開口部端面22Bとなっている。
また、ドラム本体22の内周側には全周に亘って内歯歯
車22Cが形成されている。
【0032】23,23,…はドラム本体22の開口部
端面22Bに螺設された複数の内径側ボルト穴で、これ
ら各内径側ボルト穴23は、図3に示すように、開口部
端面22Bのうち径方向の内側に寄った位置に、周方向
に等しい間隔をもって形成されている。
【0033】24,24,…はドラム本体22の開口部
端面22Bに螺設された複数の外径側ボルト穴で、これ
ら各外径側ボルト穴24は、図3に示すように、開口部
端面22Bのうち、内径側ボルト穴23よりも径方向の
外側に寄った位置に、周方向に等しい間隔をもって形成
されている。
【0034】25はドラム本体22の開口部端面22B
に固着され、開口部22Aを施蓋する側面カバーで、該
側面カバー25は、図5に示すように、ドラム本体22
の開口部22Aに嵌合する嵌合凸部25Aと、該嵌合凸
部25Aよりも大径のフランジ部25Bとにより、全体
として段付き円板状に形成されている。そして、フラン
ジ部25Bには、上述の各内径側ボルト穴23に対応す
る位置に複数のボルト挿通穴25C,25C,…が穿設
されている。
【0035】26,26,…は側面カバー25をドラム
本体22に締着する複数の内径側ボルトで、該各内径側
ボルト26は、側面カバー25のボルト挿通穴25Cに
挿通され、ドラム本体22の内径側ボルト穴23に螺入
されるものである。これにより、側面カバー25は、嵌
合凸部25Aをドラム本体22の開口部22Aに嵌合さ
せた状態で、各内径側ボルト26によってドラム本体2
2に締着され、該ドラム本体22の開口部22Aを施蓋
している。
【0036】27は各内径側ボルト26よりも内周側に
位置してドラム本体22の開口部端面22Bと側面カバ
ー25のフランジ部25Bとの間に設けられた環状シー
ルで、該環状シール27は、例えば環状のガスケット、
環状に塗布したシール剤、Oリング等からなっている。
そして、環状シール27は、後述の遊星歯車減速装置3
2,33,34等を潤滑するための潤滑油をドラム21
内に封止するものである。
【0037】28は側面カバー25と対面してドラム本
体22に固着された保護カバーで、該保護カバー28
は、側面カバー25の外径寸法よりもやや大きな外径寸
法をもった円板部28Aと、側面カバー25よりも径方
向の外側に位置して円板部28Aの外周側に環状に形成
され、ドラム本体22の開口部端面22Bに当接する環
状段差部28Bと、該環状段差部28Bの外周側に全周
に亘って円筒状に設けられた円筒状嵌合部28Cと、上
述の各外径側ボルト穴24に対応して環状段差部28B
に穿設された複数のボルト挿通穴28D,28D,…
と、該各ボルト挿通穴28Dと同じ位置で保護カバー2
8の表面側に開口し、ボルト挿通穴28Dよりも大径な
ボルト頭収容穴28E,28E,…とにより、段付き円
筒状に形成されている。
【0038】29,29,…は保護カバー28をドラム
本体22に締着する複数の外径側ボルトで、該各外径側
ボルト29は、側面カバー25から径方向の外側に離間
した位置で、保護カバー28のボルト挿通穴28Dに挿
通され、ドラム本体22の外径側ボルト穴24に螺入さ
れるものである。これにより、保護カバー28は、円筒
状嵌合部28Cをドラム本体22の外周に嵌合させた状
態で、各外径側ボルト29により側面カバー25と対面
した状態でドラム本体22に締着され、側面カバー25
を保護している。
【0039】ここで、図5に示すように、保護カバー2
8に設けた環状段差部28Bの内径寸法Aは、側面カバ
ー25の外径寸法aよりも大きく(A>a)設定され、
環状段差部28Bの深さ寸法Bは、内径側ボルト26に
より側面カバー25をドラム本体22に締着した状態
で、該ドラム本体22の開口部端面22Bから突出した
内径側ボルト26の軸方向寸法bよりも大きく(B>
b)設定されている。
【0040】30は保護カバー28とドラム本体22の
開口部端面22Bとの間に形成された収容空間で、該収
容空間30は、保護カバー28に設けた環状段差部28
Bの内周側に円形に形成されている。そして、ドラム本
体22に内径側ボルト26を用いて側面カバー25を締
着し、外径側ボルト29を用いて保護カバー28を締着
した状態で、側面カバー25と各内径側ボルト26と
は、保護カバー28に当接することなく収容空間30内
に収容される。これにより、岩石等が保護カバー28に
衝突したときの衝撃が、保護カバー28から側面カバー
25、各内径側ボルト26に伝わるのを阻止できる構成
となっている。
【0041】また、保護カバー28の円筒状嵌合部28
Cがドラム本体22の外周に嵌合することにより、保護
カバー28に岩石等が衝突したときに、該保護カバー2
8がドラム本体22に対して位置ずれするのを抑え、側
面カバー25、各内径側ボルト26に衝突するのを防止
できる構成となっている。
【0042】さらに、保護カバー28の各ボルト頭収容
穴28Eの深さ寸法Cは、外径側ボルト29の頭部29
Aの軸方向寸法cよりも大きく(C>c)設定されてい
る。これにより、保護カバー28をドラム本体22に締
着する各外径側ボルト29の頭部29Aが、保護カバー
28のボルト頭収容穴28E内に収容され、岩石等が外
径側ボルト29の頭部29Aに衝突することにより該外
径側ボルト29が損傷するのを防止できる構成となって
いる。
【0043】31は各外径側ボルト29よりも内周側に
位置してドラム本体22の開口部端面22Bと保護カバ
ー28との間に設けられた環状シールで、該環状シール
31は、例えば環状のガスケット、環状に塗布したシー
ル剤、Oリング等からなっている。そして、環状シール
31は、ドラム21内の潤滑油がドラム本体22と側面
カバー25との間から漏れたときに、この潤滑油を収容
空間30内に封止し、外部に漏洩するのを防止するもの
である。
【0044】32はドラム21内に設けられた1段目の
遊星歯車減速装置で、該遊星歯車減速装置32は、回転
軸14の軸方向他端側に形成された太陽歯車32Aと、
該太陽歯車32Aとドラム本体22の内歯歯車22Cと
に噛合する複数の遊星歯車32Bと、該各遊星歯車32
Bを回転可能に支持するキャリア32C等により構成さ
れている。
【0045】33は2段目の遊星歯車減速装置で、該遊
星歯車減速装置33は、上述のキャリア32Cにスプラ
イン結合された太陽歯車33Aと、該太陽歯車33Aと
内歯歯車22Cとに噛合する複数の遊星歯車33Bと、
該各遊星歯車33Bを回転可能に支持するキャリア33
C等により構成されている。
【0046】34は3段目の遊星歯車減速装置で、該遊
星歯車減速装置34は、上述のキャリア33Cにスプラ
イン結合された太陽歯車34Aと、該太陽歯車34Aと
内歯歯車22Cとに噛合する複数の遊星歯車34Bと、
該各遊星歯車34Bを回転可能に支持するキャリア34
C等により構成されている。
【0047】そして、これら各遊星歯車減速装置32,
33,34は、走行モータ13の回転を3段に減速して
ドラム21に伝達することにより、該ドラム21と共に
スプロケット19を高トルクで回転させるものである。
【0048】本実施の形態による走行モータ装置11は
上述の如き構成を有するもので、走行モータ13が回転
すると、この走行モータ13の回転が各遊星歯車減速装
置32,33,34によって3段減速されてドラム21
に伝達され、ドラム21が高トルクで回転する。
【0049】そして、ドラム21に固着されたスプロケ
ット19が回転することにより、該スプロケット19に
噛合した履帯6が回転駆動され、油圧ショベルが走行動
作を行う。
【0050】ここで、油圧ショベルが採石場等の岩石の
多い作業現場を走行したり、土砂等の掘削作業を行うと
きには、図2に示すように、岩石R等がドラム21に衝
突する。この場合、ドラム21の側面カバー25、およ
び該側面カバー25をドラム本体22に締着する各内径
側ボルト26は、保護カバー28とドラム本体22の開
口部端面22Bとの間に形成された収容空間30内に収
容されているので、これら側面カバー25、各内径側ボ
ルト26を保護カバー28によって岩石R等から確実に
保護することができる。
【0051】しかも、側面カバー25を各内径側ボルト
26を用いてドラム本体22に締着し、保護カバー28
を各内径側ボルト26とは異なる各外径側ボルト29を
用いてドラム本体22に締着することにより、岩石R等
が保護カバー28に衝突したときの衝撃が、保護カバー
28から側面カバー25、各内径側ボルト26に伝わる
のを阻止することができ、側面カバー25、各内径側ボ
ルト26の損傷、変形を確実に抑えることができる。
【0052】このため、ドラム本体22や側面カバー2
5の破損を防止し、ドラム21内の遊星歯車減速装置3
2,33,34等を適正に作動させることができる。ま
た、ドラム21内に封入された潤滑油が外部に漏れるの
を防止し、ドラム21内の潤滑油によって各遊星歯車減
速装置32,33,34等を常時適正に潤滑することが
でき、長期に亘って走行モータ装置11を円滑に作動さ
せることができる。
【0053】また、保護カバー28の外周側に、全周に
亘ってドラム本体22の外周に嵌合する円筒状嵌合部2
8Cを設けたので、岩石R等が保護カバー28に衝突し
たときに該保護カバー28がドラム本体22に対して位
置ずれすることがなく、保護カバー28が側面カバー2
5、各内径側ボルト26に衝突してこれらを損傷させる
のを防止することができる。
【0054】さらに、保護カバー28に複数のボルト頭
収容穴28Eを設けることにより、保護カバー28をド
ラム本体22に締着する各外径側ボルト29の頭部29
Aを、ボルト頭収容穴28E内に収容し、保護カバー2
8の表面から隠蔽することができるので、岩石R等が外
径側ボルト29の頭部29Aに衝突するのを抑えること
ができる。これにより、外径側ボルト29、あるいは外
径側ボルト29が螺入されるドラム本体22の外径側ボ
ルト穴24が損傷するのを防止し、各外径側ボルト29
によって保護カバー28を確実に締着しておくことがで
きるので、保護カバー28によって側面カバー25を長
期に亘って保護することができる。
【0055】次に、図6は本発明による第2の形態を示
し、本実施の形態の特徴は、ドラム本体の開口部端面を
段付き形状とすることにより、保護カバーとドラム本体
の開口部端面との間に収容空間を形成したことにある。
なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と
同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略する
ものとする。
【0056】図中、41は第1の実施の形態によるドラ
ム本体22に代えて本実施の形態に適用したドラム本体
で、該ドラム本体41の軸方向の他端側は側方に向けて
開口する開口部41Aとなり、該開口部41Aの外周側
には、径方向の内側に位置し内径側ボルト穴23が螺設
された内径側開口部端面41Bと、径方向の外側に位置
して内径側開口部端面41Bから軸方向に突出し、外径
側ボルト穴24が螺設された外径側開口部端面41Cと
が段付き形状に形成されている。また、ドラム本体41
の内周側には、全周に亘って内歯歯車41Dが形成され
ている。
【0057】そして、側面カバー25は、内径側ボルト
穴23に螺入される内径側ボルト26により、嵌合凸部
25Aをドラム本体41の開口部41Aに嵌合させた状
態で、該ドラム本体41の内径側開口部端面41Bに締
着されている。
【0058】42は第1の実施の形態による保護カバー
28に代えて本実施の形態に適用した保護カバーで、該
保護カバー42は、円板部42A、円筒状嵌合部42
B、各ボルト挿通穴42C、各ボルト頭収容穴42D等
からなっている。
【0059】ここで、保護カバー42は、ボルト挿通穴
42Cに挿通した外径側ボルト29を外径側ボルト穴2
4に螺入することにより、円筒状嵌合部42Bをドラム
本体41の外周に嵌合させた状態で、該ドラム本体41
の外径側開口部端面41Cに締着されている。そして、
外径側ボルト29の頭部29Aは、保護カバー42のボ
ルト頭収容穴42D内に収容されている。
【0060】43は保護カバー42とドラム本体41の
内径側開口部端面41Bとの間に形成された円形の収容
空間で、該収容空間43は、側面カバー25と各内径側
ボルト26とを収容するものである。これにより、岩石
等が保護カバー42に衝突したときの衝撃が、保護カバ
ー42から側面カバー25、各内径側ボルト26に伝わ
るのを阻止できる構成となっている。
【0061】本実施の形態は上述の如き構成を有するも
ので、本実施の形態においても、ドラム21の側面カバ
ー25、および該側面カバー25をドラム本体22に締
着する各内径側ボルト26を、収容空間43内に収容す
ることにより、これら側面カバー25、各内径側ボルト
26を岩石R等から確実に保護することができる。
【0062】なお、上述した実施の形態では、装軌式車
両として油圧ショベルを例に挙げたが、本発明はこれに
限らず、例えば油圧クレーン、ブルドーザ等の他の装軌
式車両に広く適用することができる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述した如く、請求項1の発明によ
れば、ドラム本体の開口部端面に、内径側ボルト穴と、
該内径側ボルト穴よりも径方向の外側に位置して外径側
ボルト穴とを設け、内径側ボルト穴に螺入された内径側
ボルトによりドラム本体に側面カバーを締着し、外径側
ボルト穴に螺入された外径側ボルトにより、ドラム本体
に側面カバーを保護する保護カバーを締着する構成とし
たので、側面カバーに岩石等が衝突するのを保護カバー
によって阻止することができ、該側面カバーの損傷、変
形等を抑えることができる。
【0064】しかも、保護カバーは、内径側ボルト穴よ
りも径方向の外側に位置する外径側ボルト穴に螺入した
外径側ボルトによってドラム本体に締着されているの
で、保護カバーに岩石等が衝突したときの衝撃が、側面
カバーや側面カバーを締着する内径側ボルトに伝わるの
を阻止し、これら側面カバーや内径側ボルトの損傷を抑
えることができる。これにより、側面カバーによってド
ラム本体の開口部を確実に閉塞し、ドラム内に潤滑油を
常時保持しておくことができるので、長期に亘って走行
モータ装置を円滑に作動させることができる。
【0065】また、請求項2の発明によれば、保護カバ
ーとドラム本体の開口部端面との間には、側面カバーと
内径側ボルトとを収容する収容空間を形成する構成とし
たので、保護カバーを外径側ボルトによってドラム本体
に締着した状態で、保護カバーとドラム本体の開口部端
面との間に収容空間が形成され、この収容空間内に側面
カバーと内径側ボルトとを収容することができる。これ
により、側面カバー、内径側ボルトを岩石等から確実に
保護することができる上に、岩石等が保護カバーに衝突
したときの衝撃が側面カバー、内径側ボルトに伝わるの
を抑えることができる。
【0066】また、請求項3の発明によれば、保護カバ
ーの外周側に、全周に亘ってドラム本体の外周に嵌合す
る筒状嵌合部を設ける構成としたので、岩石等が保護カ
バーに衝突したときに、保護カバーがドラム本体に対し
て位置ずれするのを抑え、保護カバーが側面カバーや締
着部材に衝突するのを一層確実に抑えることができる。
【0067】さらに、請求項4の発明によれば、保護カ
バーに、外径側ボルトの頭部を収容する複数のボルト頭
収容穴を設ける構成としたので、外径側ボルトを用いて
保護カバーをドラム本体に締着した状態で、外径側ボル
トの頭部を保護カバーのボルト頭収容穴内に収容し、保
護カバーの表面から隠蔽することができる。このため、
岩石等が外径側ボルトの頭部に衝突するのを抑え、当該
外径側ボルトが損傷するのを防止することができ、保護
カバーを確実に締着しておくことができるので、保護カ
バーによって側面カバーを長期に亘って保護することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による走行モータ装
置を備えた油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】走行モータ装置、履帯等を図1中の矢示II−II
方向からみた断面図である。
【図3】ドラム本体、内径側ボルト穴、外径側ボルト
穴、側面カバー、保護カバー等を示す分解斜視図であ
る。
【図4】走行モータ、支持部材、遊星歯車減速装置、ス
プロケット、ドラム等を示す断面図である。
【図5】図4中のドラム本体、内径側ボルト、外径側ボ
ルト、側面カバー、保護カバー等を拡大して示す要部拡
大断面図である。
【図6】第2の実施の形態によるドラム本体、内径側ボ
ルト、外径側ボルト、側面カバー、保護カバー等を拡大
して示す図5と同様の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 下部走行体(車体) 2 上部旋回体(車体) 6 履帯 11 走行モータ装置 12 支持部材 13 走行モータ 19 スプロケット 21 ドラム 22,41 ドラム本体 22A,41A 開口部 22B 開口部端面 23 内径側ボルト穴 24 外径側ボルト穴 25 側面カバー 26 内径側ボルト 28,42 保護カバー 28C,42B 円筒状嵌合部 28E,42D ボルト頭収容穴 29 外径側ボルト 29A 頭部 30,43 収容空間 32,33,34 遊星歯車減速装置 41B 内径側開口部端面 41C 外径側開口部端面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に固着して設けられた支持部材と、
    該支持部材の一側に固着して設けられた走行モータと、
    前記支持部材の他側に回転可能に設けられた有蓋筒状の
    ドラムと、該ドラム内に設けられ前記走行モータの回転
    を減速して該ドラムに伝達する遊星歯車減速装置と、前
    記ドラムの外周に設けられ履帯と噛合して該履帯を回転
    駆動するスプロケットとからなる装軌式車両の走行モー
    タ装置において、 前記ドラムは、筒状のドラム本体と、該ドラム本体の開
    口部端面に設けられた複数の内径側ボルト穴と、該内径
    側ボルト穴よりも径方向の外側に位置して前記ドラム本
    体の開口部端面に設けられた複数の外径側ボルト穴と、
    前記内径側ボルト穴に螺入された内径側ボルトにより前
    記ドラム本体に締着され、該ドラム本体の開口部を施蓋
    する側面カバーと、前記外径側ボルト穴に螺入された外
    径側ボルトにより該側面カバーと対面して前記ドラム本
    体に締着され、前記側面カバーを保護する保護カバーと
    により構成したことを特徴とする装軌式車両の走行モー
    タ装置。
  2. 【請求項2】 前記保護カバーと前記ドラム本体の開口
    部端面との間には、前記側面カバーと内径側ボルトとを
    収容する収容空間を形成する構成としてなる請求項1に
    記載の装軌式車両の走行モータ装置。
  3. 【請求項3】 前記保護カバーの外周側には、全周に亘
    って前記ドラム本体の外周に嵌合する筒状嵌合部を設け
    る構成としてなる請求項1または2に記載の装軌式車両
    の走行モータ装置。
  4. 【請求項4】 前記保護カバーには、前記外径側ボルト
    の頭部を収容する複数のボルト頭収容穴を設ける構成と
    してなる請求項1,2または3に記載の装軌式車両の走
    行モータ装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005049413A1 (ja) * 2003-11-18 2005-06-02 Komatsu, Ltd. クローラ式走行装置及びピボットシャフト
US7249641B2 (en) 2003-11-18 2007-07-31 Komatsu Ltd. Crawler type traveling apparatus and pivot shaft
JP2012179926A (ja) * 2011-02-28 2012-09-20 Komatsu Ltd 履帯式走行車両の終減速装置およびこれを備えた履帯式走行車両
JP2016020122A (ja) * 2014-07-14 2016-02-04 コベルコ建機株式会社 走行減速機保護構造及び装軌式作業機械
WO2020170326A1 (ja) * 2019-02-19 2020-08-27 日立建機株式会社 装軌式車両

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