JP2001170578A - 洗浄液吸引装置 - Google Patents
洗浄液吸引装置Info
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Abstract
を吸引除去する洗浄液吸引装置を提供する。 【解決手段】被洗浄物であるガラス基板25に残留する
膜状の洗浄液26は、吸引ノズル22によって吸引され
て除去される。このとき、吸引ノズル22の先端部29
の面積A2が、吸引孔32の面積A1の3倍以上である
ので、吸引時に吸引ノズルの先端面29と、膜状の洗浄
液26の上面との間の間隙が負圧となる。これによっ
て、吸引ノズル22は、洗浄液26に非接触で、洗浄液
を吸引することができる。このように、吸引ノズル22
が、洗浄液26に接触しないので、吸引ノズル22が洗
浄液26に含まれる汚染物によって汚染されることが防
止でき、吸引ノズル22が、洗浄液およびガラス基板2
5の二次汚染の原因とならない。
Description
びプラズマディスプレイパネル(PDP)などのフラッ
トパネルディスプレイあるいは半導体基板などの製造工
程で用いられ、被洗浄物の洗浄後に被洗浄物に残留する
洗浄液を吸引して除去する洗浄液吸引装置に関する。
用されている従来の洗浄液の除去方式について説明す
る。図5は、エアナイフ1を用いた洗浄液の除去方式を
示す模式図であり、図6は、ヘラ型の除去器9を用いた
洗浄液の除去方式を示す模式図である。被洗浄物である
ガラス基板2は、複数の搬送ローラ3によって搬送方向
Bに搬送され、洗浄装置5から噴射される洗浄液によっ
て洗浄される。このとき、ガラス基板の一表面11上に
膜状の洗浄液8が残留したまま、搬送ローラ3によって
搬送方向Bに搬送される。
置5の搬送方向B下流側に配置される。このエアナイフ
1のスリット状の噴出口6からは、加圧された気体が噴
出されており、この気体の圧力によって気体カーテン7
が形成される。この気体カーテン7が、前述の膜状の洗
浄液8を堰止めることによってガラス基板2から洗浄液
が除去される。このエアナイフ1による除去方式では、
噴出される気体の圧力を調節することによって、除去す
る洗浄液の量を制御することが可能である。
洗浄装置5の搬送方向B下流側に配置され、シート状の
ゴムなどから成る。前述の気体カーテン7と同様に、こ
の除去器9が膜状の洗浄液8を堰止めることによってガ
ラス基板2から洗浄液が除去される。前述の膜状の洗浄
液8をガラス基板2から完全に除去する場合には、除去
器9の下端10をガラス基板2の一表面11に接触させ
る。すると、搬送ローラ3の搬送力と除去器9の変形に
よって生じる圧力とによって、除去器9はガラス基板2
に密着するので、膜状の洗浄液8を完全に拭い取ること
ができる。また、膜状の洗浄液8の一部だけを除去する
場合には、除去器9の下端10とガラス基板2の一表面
11との間に間隙を設ければよい。これによって、除去
器9の下端10よりも高い位置にある洗浄液のみを堰止
めて除去することができる。このように、間隙の距離を
調節することによって、ガラス基板2上に残留する洗浄
液の膜厚さを制御することができる。
は、洗浄液を導入する導入口と、導入された洗浄液を被
洗浄物に噴射する噴射口と、噴射された洗浄液を回収す
る排出口とが一体的に形成された洗浄ノズルが記載され
ている。この洗浄ノズルによれば、洗浄に使用された後
の洗浄液を、被洗浄物上に残留させることなく回収でき
る。
装置の洗浄のメカニズムを示す図である。洗浄の対象
物、たとえばガラス基板2に対して、圧力、振動および
熱などの物理的なエネルギ12を与えることによって、
ガラス基板2の一表面11から汚染物13を洗浄液8中
に浮き上がらせる。その後、浮き上がらせた汚染物13
を洗浄液8中に拡散させる。これによって、浮き上がら
せた汚染物13が、再びガラス基板2に再付着すること
が防止され、ガラス基板2の一表面11が洗浄される。
すなわち、ガラス基板2の洗浄効率を向上させるために
は、洗浄時に与える物理的なエネルギ12を強くした
り、あるいは浮き上がった汚染物13がガラス基板2に
再付着する前に汚染物13を洗浄液8中に拡散させた
り、あるいは浮き上がった汚染物13がガラス基板2に
再付着する前に、ガラス基板2から洗浄液8を除去すれ
ばよい。
させたとしても、汚染物13を含有する洗浄液8に洗浄
後のガラス基板2は接触しているので、ガラス基板2が
再び汚染されてしまうという問題が発生する。図5に示
すエアナイフ1による除去方式では、気体カーテン7に
よって洗浄液8が堰止められる堰止め部14に、汚染さ
れた洗浄液が集中し、この堰止め部14で汚染が進行す
る確率が高くなる。また、同様にヘラ型の除去器9によ
る除去方式では、除去器9が洗浄液8を堰止める堰止め
部15で汚染が進行する確率が高くなる。この問題は、
洗浄液8を堰止めて除去する上述の2つの方式では解決
することはできない。
状態で搬送方向Bに搬送することによって、残留した膜
状の洗浄液8が保護膜として機能し、ガラス基板2の一
表面11が大気によって汚染されることが防止される。
しかしながら、残留する洗浄液8の量が少量であると、
搬送中に洗浄液が揮発してしまい、洗浄液8中の汚染物
13などの溶解成分がシミとして残ってしまう恐れがあ
る。このため、ガラス基板2の一表面11に残留する洗
浄液8は、搬送中に完全に揮発してしまわない程度の量
を残す必要がある。
し、かつ洗浄液を完全に揮発させないようにガラス基板
2の一表面11に残留する洗浄液を所定量に制御する必
要がある。しかしながら、図5に示すエアナイフ1によ
る除去方式では、噴出口6から噴出される気体の圧力を
制御することは困難であるため、残留させる洗浄液8の
量を制御することも難しい。一方、図6に示すヘラ型の
除去器9による除去方式では、除去器9の下端10とガ
ラス基板2の一表面11との距離を制御することによっ
て残留させる洗浄液の量を容易に制御できる。しかし、
この方式では除去器9が汚染物13を含む洗浄液8に常
に接触しているため、除去器9が汚染されてしまい、除
去器9が二次汚染の原因となってしまう。
開示される洗浄ノズルでは、洗浄液を被洗浄物から完全
に除去してしまうので、前述の洗浄液8による保護膜を
持たないため、大気による汚染が発生するといった問題
があった。
物が、残留する洗浄液によって再び汚染されてしまうこ
とを防止する洗浄液吸引装置を提供することである。
浄物を洗浄液によって洗浄した後に、被洗浄物の一表面
上に膜状に残留する洗浄液を吸引ノズルによって吸引し
て除去する洗浄液吸引装置において、前記膜状の洗浄液
の上面に、前記吸引ノズルの先端面がわずかな間隙を開
けて配置され、吸引ノズルから洗浄液を吸い上げて除去
することを特徴とする洗浄液吸引装置である。
液によって洗浄され、被洗浄物の一表面上に膜状の洗浄
液が残留する。この膜状の洗浄液は、吸引ノズルによっ
て吸引されて除去される。このとき、吸引ノズルの先端
面と、膜状の洗浄液の上面との間には、わずかな間隙が
設けられており、吸引ノズルは膜状の洗浄液に非接触で
洗浄液を吸引して除去する。このように、吸引ノズル
は、洗浄に使用された後の汚染物が含まれる洗浄液に接
触しないので、吸引ノズルが洗浄液中の汚染物によって
汚染されることが防止される。これによって、吸引ノズ
ルが洗浄液および被洗浄物の二次汚染の原因となること
はない。また、吸引ノズルが被洗浄物にあたって被洗浄
物に物理的な損傷を与えることがない。
対向する前記吸引ノズルの先端面の面積が、吸引ノズル
の吸引孔の面積の3倍以上であることを特徴とする。
積が、吸引孔の面積の3倍以上であれば、吸引時に吸引
ノズルの先端面と膜状の洗浄液の上面とによって挟まれ
るわずかな間隙に、負圧雰囲気の領域を形成することが
できるので、吸引ノズルが膜状の洗浄液に接触していな
い状態で、効率よく洗浄液を吸引することができる。こ
のようにして吸引された洗浄液は、吸引孔を通って排出
される。このとき吸引孔の面積よりも広い領域で洗浄液
の吸引を行うことができる。このように、吸引時に吸引
ノズルが洗浄に使用された後の膜状の洗浄液に接触する
ことがないので、吸引ノズルが洗浄液中の汚染物によっ
て汚染されることが防止される。また、吸引ノズルが洗
浄液および被洗浄物の二次汚染の原因となることがな
い。
引された洗浄液を一時的に貯留する貯留空間を有し、貯
留空間に臨み、貯留空間内に排出された洗浄液を排出す
る排出孔が設けられる箱体を備え、前記吸引ノズルは、
その上端面が貯留空間内で、前記排出孔の上端部よりも
高い位置に配置されて箱体に接続されることを特徴とす
る。
部が箱体の底壁から貯留空間内に突出して箱体に接続さ
れ、この箱体には貯留空間内の空気を吸引する吸引ポン
プが接続される。吸引ポンプが駆動すると、貯留空間内
の空気が吸引されて負圧となり、洗浄液は吸引ノズルか
ら吸引される。吸引された洗浄液は、吸引ノズルの上端
面から箱体内部に排出される。箱体内部に排出された洗
浄液は、箱体内部の貯留空間に一時的に貯留され、排出
孔から吸引されて排出される。上述のように吸引ノズル
と吸引ポンプとの間に、箱体を介在させることによっ
て、吸引ポンプの吸引圧力が一時的に低下するなどとい
った不安定な状態になったとしても、貯留空間がバッフ
ァとなり、吸引ノズルからの吸引力を安定化することが
できる。
する排出孔が形成される。吸引ノズルの上端面は、この
排出孔の上端よりも高い位置に配置されており、貯留空
間内の洗浄液の液面は、排出孔の上端より上になること
がないので、洗浄液の吸引中に、負圧の偏りが発生し
て、洗浄液を吸引できなくなったり、あるいは吸引ポン
プが停止したとしても、貯留空間に貯留されている洗浄
液が、被洗浄物に逆流することが防止される。これによ
って、被洗浄物に逆流する洗浄液は、吸引孔に残留する
量だけとなり、被洗浄物の再汚染を最小限にすることが
できる
洗浄液吸引装置21の模式図であり、図2は洗浄液吸引
装置21の簡略化した断面図であり、図3は吸引ノズル
22の先端面29を示す図である。本発明の洗浄液吸引
装置21は、たとえば液晶表示素子などの製造工程で使
用され、平板状の被洗浄物を洗浄液によって洗浄した後
に、被洗浄物の一表面上に膜状に残留する洗浄液を吸引
ノズル22によって吸引して除去する装置である。
基板25は、被洗浄面41を上方に向けた状態で、複数
個の搬送ローラ24によって搬送方向Bに搬送される。
ガラス基板25の上方には、洗浄装置23が配置され、
この洗浄装置23は、被洗浄面41に向けて洗浄液を噴
射して、ガラス基板25を洗浄する。洗浄されたガラス
基板25は、その被洗浄面41上に洗浄に使用された後
の洗浄液が膜状に残留したまま、搬送ローラ24によっ
て搬送方向Bに搬送される。この膜状の洗浄液26は、
被洗浄面41に付着していた汚れなどの汚染物を含有し
ており、洗浄後のガラス基板25の搬送中に、この汚染
物が被洗浄面41に再付着する恐れがある。このため、
被洗浄面41から、この膜状の洗浄液26を除去する必
要があり、洗浄装置23の搬送方向B下流側で、かつガ
ラス基板25の上方に、本発明の洗浄液吸引装置21を
配置する。
引装置21について説明する。洗浄液吸引装置21は、
1本または複数本の吸引ノズル22と、この吸引ノズル
22が接続される箱体39と、箱体内部の貯留空間28
を減圧するための吸引用配管27とによって構成され
る。
あり、中央部には、長手方向(図2の上下方向)に貫通
する吸引孔32が形成される。図3に示すように、先端
面29の面積A2は、吸引孔32の面積A1の3倍以上
(A2≧3A1)であり、好ましくは、10倍以上10
0倍以下とする。なお、本実施形態では、吸引孔32の
直径D1は3mmであり、面積A1は2.25πmm2
である。また先端面29の直径D2は18mmであり、
面積A2は81πmm2である。すなわち、先端面29
の面積A2は、吸引孔32の面積A1の36倍である。
33が形成され、この排出孔33に、吸引用配管27が
その一端部が貯留空間28に配置した状態で接続され
る。この吸引用配管27の他端部には、吸引ポンプ(図
示せず)が接続される。吸引ノズル22は、その上端面
30が貯留空間28に突出し、先端面29が箱体の下に
突出するように配置された状態で、箱体39に取付けら
れる。このとき、上端面30は吸引用配管27の上端4
4よりも高い位置に配置され、先端面29は膜状の洗浄
液41に臨む。
の洗浄液26の吸引方法について説明する。ガラス基板
2上の膜状の洗浄液26を吸引するとき、まず膜状の洗
浄液26の上端面と、吸引ノズル22の先端面29とを
所定のわずかな間隙t1を開けてそれぞれ対向させる。
本実施形態では、この所定のわずかな間隙t1は、1m
m以上5mm以下の値が選ばれる。
管27を介して貯留空間28が減圧されると、吸引孔3
2から吸引ノズル22の外部の空気が貯留空間28に吸
引される。このとき前述したように、吸引ノズル22の
先端面29の面積A2が吸引孔32の面積A1の3倍以
上、本実施形態では36倍も大きいために、吸引ノズル
22の先端面29と、膜状の洗浄液26の上端面49と
の間に負圧雰囲気の領域40が発生する。このように負
圧雰囲気領域40が発生すると、膜状の洗浄液の上端面
49が、吸引ノズル22の先端面29側に吸い寄せられ
る。すると、吸い寄せられた洗浄液は、吸引孔32に流
入し、吸引孔32を通って上端面30から貯留空間28
に排出される。上述のように構成することによって、吸
引ノズル22の先端面29と、膜状の洗浄液26との間
にわずかな間隙t1を設けても、洗浄液を吸引すること
ができる。すなわち、吸引ノズル22が、膜状の洗浄液
26に非接触の状態で洗浄液を吸引することができるの
で、吸引ノズル22が、汚染物を含有する洗浄液によっ
て汚染されることがない。これによって、吸引ノズル2
2がガラス基板25の二次汚染の原因となることはな
い。また、吸引ノズル22がガラス基板25にあたって
ガラス基板25が破損することもない。
28に一時的に貯留される。貯留空間28に貯留された
洗浄液は、吸引ポンプ(図示せず)に吸引されて、矢符
46に示すように吸引用配管27を通って排出される。
排出された洗浄液は、廃棄処分されるか、あるいは循環
して再利用される。
空間28の減圧が行われなくなったり、あるいは何らか
の要因で貯留空間28の減圧状態が一時的に弱くなった
としても、貯留空間28の気体の体積がバッファとな
り、吸引ノズル22の吸引圧力を安定化することができ
る。
上端面29は、吸引用配管27の上端44よりも高い位
置に配置されており、かつ貯留された洗浄液の液面は、
この上端44よりも上になることがないので、吸引ポン
プ(図示せず)による吸引力に偏りが発生して、負圧雰
囲気領域40に洗浄液を吸引するのに必要な負圧が得ら
れなくなったとき、吸引ポンプ(図示せず)を停止した
とき、あるいは複数本のうちの一部の吸引ノズル22が
吸引できなくなったときなどに、貯留空間28に貯留さ
れている洗浄液がガラス基板2に逆流することが防止さ
れる。これによって、ガラス基板2に逆流する洗浄液
は、吸引孔32に残留する量だけとなり、ガラス基板2
の再汚染を最小限に抑えることができる。
を調節することによって、ガラス基板2上の洗浄液を所
定量だけ残すことができる。
特性についての検討を行った。図4は、実験装置図であ
る。洗浄液吸引装置21と、2台の吸引ポンプ34a,
34bとの間には、ドレインタンク37が介在され、ド
レインタンク37と洗浄液吸引装置21とは、2本の吸
引用配管27によって接続され、ドレインタンク37
と、吸引ポンプ34a,34bとは配管36によって接
続される。
a,34bの排気特性を示す。表1に示すように吸引用
配管27の配管径が1インチのとき、第1吸引ポンプ3
4aは、箱体内部の気体を毎分300リットル排気で
き、第2吸引ポンプ34bは、毎分500リットル排気
でき、2台の吸引ポンプ34a,34bを同時に使用す
ると毎分650リットル排気できる。また吸引用配管2
7の配管径が1/2インチのとき、第1吸引ポンプ34
aは、箱体内部の気体を毎分315リットル排気でき、
第2吸引ポンプ34bは毎分400リットル排気でき、
2台の吸引ポンプ34a,34bを同時に使用すると、
毎分450リットル排気できる。
た。洗浄液吸引装置21には、全部で29本の吸引ノズ
ル22を接続した。そのうち約半数の15本の吸引ノズ
ル22を目止めすることができる。吸引用配管27は、
その配管径が1/2インチまたは1インチのものを使用
した。配管36のドレインタンク37に接続される側の
配管径は約100mmであり、吸引ポンプ34a,34
bに接続される側の配管径は約40mmである。2台の
吸引ポンプ34a,34bは、第2吸引ポンプ34bの
み使用するか、あるいは2台の吸引ポンプ34a,34
bをともに使用した。ガラス基板25上に残留する洗浄
液26の液膜厚さt2は2mmとした。膜状の洗浄液2
6の上端面49と、吸引ノズル22の先端面29との間
隙t1を1〜7mmのいずれかに変化させた。なお、本
実験では、洗浄液として水を使用した。
洗浄液吸引装置21が、膜状の洗浄液26を吸引したか
否かを観測した。その結果が表2に示される。表2にお
いて、記号○は、全ての吸引ノズル22によって洗浄液
が吸引されたことを示し、記号△は、一部の吸引ノズル
22によって洗浄液が吸引されたことを示し、記号×
は、洗浄液が吸引されなかったことを示す。
または3mmのときは、どの条件においても全ての吸引
ノズル22によって洗浄液が吸引されることが判った。
間隙距離t1が4mmで、吸引用配管27の配管径が1
/2インチのときは、一部の吸引ノズル22によって洗
浄液が吸引されており、間隙距離t1が4mmで吸引用
配管27の配管径が1インチのときは、全ての吸引ノズ
ル22へ洗浄液が吸引されることが判った。間隙距離t
1が5mm、吸引用配管27の配管径が1/2インチ
で、吸引ポンプ34bのみを駆動したときは、洗浄液は
吸引されなかった。間隙距離t1が5mm、吸引用配管
27の配管径が1/2インチで、第1および第2吸引ポ
ンプ34a,34bをともに駆動したときは、一部の吸
引ノズル22のみによって洗浄液が吸引されていること
が判った。間隙距離t1が5mm、吸引用配管27の配
管径が1インチで、第2吸引ポンプ34bのみを駆動し
たときは、一部の吸引ノズル22のみによって、洗浄液
が吸引されることが判った。間隙距離t1が5mm、吸
引用配管27の配管径が1インチで、第1および第2吸
引ポンプ34a,34bをともに駆動したときは、全て
の吸引ノズル22によって洗浄液が吸引されていること
が判った。間隙距離t1が、6mm以上になると、どの
条件下においても、洗浄液が吸引されていないことが判
った。
わち吸引ノズル22の先端面29と膜状の洗浄液26の
上端面49との距離が、3mm以下になると全ての条件
下において吸引が行われることが判った。また、洗浄液
吸引装置21によって、洗浄液を吸引するためには、間
隙距離t1は、少なくとも5mm以下にすると良いこと
が判った。
液26を吸引し、箱体内部31の貯留空間28に貯留さ
れた洗浄液の水位が、所定の高さに達するまでの時間を
測定した。この測定結果から、洗浄液吸引装置21の単
位時間あたりの洗浄液の吸引量を算出した。その結果を
表3に示す。なおこの実験において、吸引用配管27
は、配管径が1インチのものを使用した。
のみを駆動し、29本の全ての吸引ノズル22で、膜状
の洗浄液を吸引したとき、間隙距離t1が1mmの場合
では、2362.6g/minの洗浄液を吸引すること
ができ、間隙距離t1が2mmの場合では、2850.
8g/minの洗浄液を吸引することができ、間隙距離
t2が3mmの場合では、583.6g/minの洗浄
液を吸引できることが判った。またこのとき、負圧雰囲
気領域40の圧力は、−30mmHg(9.73kP
a)であった。また、第1および第2吸引ポンプ34
a,34bを駆動し、29本の全ての吸引ノズル22で
膜状の洗浄液26を吸引したとき、間隙距離t1が1m
mの場合では、2438.6g/minの洗浄液を吸引
することができ、間隙距離t1が2mmの場合では、2
480.8g/minの洗浄液を吸引することができ、
間隙距離t1が3mmの場合では、2487.9g/m
inの洗浄液を吸引できることが判った。またこのと
き、負圧雰囲気領域40の圧力は−100mmHg
(8.80kPa)であった。また第1および第2吸引
ポンプ34a,34bを駆動し、かつ29本のうちの1
5本の吸引ノズル22を目止めして、残りの14本の吸
引ノズル22で膜状の洗浄液26を吸引したとき、間隙
距離t1が1mmの場合では、1774.4g/min
の洗浄液を吸引することができ、間隙距離t1が2mm
の場合では、1737.4g/minの洗浄液を吸引す
ることができ、間隙距離t1が3mmの場合では、19
42.8g/minの洗浄液を吸引できることが判っ
た。このとき、負圧雰囲気領域40の圧力は、−120
mmHg(8.53kPa)であった。
1/2インチのときの洗浄液の吸液量は、最大でも約1
リットル/min(約1000g/min)であったの
に対して、吸引用配管27の配管径を1インチにする
と、洗浄液の吸液量は、間隙距離t1および吸引ポンプ
34の排気容量にかかわらず、約2.5リットル/mi
n(約2500g/min)と安定していることが判っ
た。
浄物に残留する膜状の洗浄液は、吸引ノズルによって吸
引されて除去される。このとき、吸引ノズルの先端面
と、膜状の洗浄液の上端面との間には、わずかな間隙が
形成されており、吸引ノズルは、膜状の洗浄液に非接触
で洗浄液を吸引する。このように、吸引ノズルは、洗浄
に使用された後の汚染物を含有する洗浄液に接触せずに
洗浄液を吸引するので、吸引ノズルが、洗浄液中の汚染
物によって汚染されることが防止される。これによっ
て、吸引ノズルが洗浄液および被洗浄物の二次汚染の原
因となることはない。また、吸引ノズルが被洗浄物にあ
たって被洗浄物に物理的な損傷を与えることもない。
の面積は、吸引孔の面積の3倍以上であるため、吸引時
には、吸引ノズルの先端面と膜状の洗浄液の上面との間
のわずかな間隙に、負圧雰囲気の領域が形成される。こ
れによって、吸引ノズルが膜状の洗浄液に接触しない状
態で、洗浄液を吸引することができる。このとき、吸引
孔の面積よりも広い領域で洗浄液の吸引を行うことがで
きる。
は、貯留空間内で、排出孔の上端よりも高い位置に配置
されており、かつ貯留された洗浄液の液面は、この上端
よりも上になることがないので、洗浄液の吸引中に、負
圧の偏りが発生して、洗浄液を吸引できなくなったり、
あるいは吸引ポンプを停止したときに貯留空間に貯留さ
れている洗浄液が、被洗浄物に逆流することが防止され
る。これによって被洗浄物に逆流する洗浄液は、吸引孔
に残留する量だけとなり、被洗浄物の再汚染を最小限に
することができる。
ンプとの間に、箱体を介在させることによって、吸引ポ
ンプの吸引圧力が一時的に低下するなどといった不安定
な状態となったとしても、貯留空間内の気体の体積がバ
ッファとなって、吸引ノズルの吸引圧力を安定化するこ
とができる。
用いた洗浄液の除去方式を示す模式図である。
る。
実験装置図である。
を示す模式図である。
方式を示す模式図である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 平板状の被洗浄物を洗浄液によって洗浄
した後に、被洗浄物の一表面上に膜状に残留する洗浄液
を吸引ノズルによって吸引して除去する洗浄液吸引装置
において、 前記膜状の洗浄液の上面に、前記吸引ノズルの先端面が
わずかな間隙を開けて配置され、吸引ノズルから洗浄液
を吸い上げて除去することを特徴とする洗浄液吸引装
置。 - 【請求項2】 前記膜状の洗浄液の上面に対向する前記
吸引ノズルの先端面の面積が、吸引ノズルの吸引孔の面
積の3倍以上であることを特徴とする請求項1記載の洗
浄液吸引装置。 - 【請求項3】 前記吸引ノズルによって吸引された洗浄
液を一時的に貯留する貯留空間を有し、貯留空間に臨
み、貯留空間内に排出された洗浄液を排出する排出孔が
設けられる箱体を備え、 前記吸引ノズルは、その上端面が貯留空間内で、前記排
出孔の上端部よりも高い位置に配置されて箱体に接続さ
れることを特徴とする請求項1または2記載の洗浄液吸
引装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35632899A JP3538353B2 (ja) | 1999-12-15 | 1999-12-15 | 洗浄液吸引装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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