JP2001168847A - 位相差吸収装置、加入者線端局装置、位相差吸収方法および記録媒体 - Google Patents

位相差吸収装置、加入者線端局装置、位相差吸収方法および記録媒体

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JP2001168847A
JP2001168847A JP35052099A JP35052099A JP2001168847A JP 2001168847 A JP2001168847 A JP 2001168847A JP 35052099 A JP35052099 A JP 35052099A JP 35052099 A JP35052099 A JP 35052099A JP 2001168847 A JP2001168847 A JP 2001168847A
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clock
phase difference
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Tadashi Yabuki
匡 矢吹
Shigeto Yokoo
滋人 横尾
Atsushi Kaga
淳 加賀
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受信データが無いときの動作を保証し、より
低コストで低消費電力の位相差吸収装置、加入者線端局
装置、位相差吸収方法および記録媒体を提供することを
目的とする。 【解決手段】 プリアンブル検出部101により受信デ
ータRECDの先頭に付随したプリアンブルを検出した
ら、受信クロックに基づきFIFO105への受信デー
タRECDの書込みを開始し、また、FIFO105に
データが存在するときに、システムクロックSCKに基
づきFIFO105からの読出データREADの読出し
を開始し、またクロック位相検出部111により、FI
FO105の書込アドレスCNTWと読み出しアドレス
CNTRが規定差を維持できなくなることを検出したと
きは、FIFO105とプリアンブル検出部103のリ
セットを行って、FIFO105の書込みおよび読出し
を自動的に停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バーストデータの
フレーム構成を持つデジタル伝送システムの位相差吸収
装置、加入者線端局装置、位相差吸収方法および該位相
差吸収方法を実行させるためのプログラムを記録した記
録媒体に係り、特に、受信データが無いときの動作を保
証すると共に、常時回路を動作させることなくシステム
内のシステムクロックと受信データから抽出される受信
クロックとの位相差吸収を可能として、より低コストで
低消費電力の位相差吸収装置、加入者線端局装置、位相
差吸収方法および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の位相差吸収装置および位相差吸収
方法としては、例えば、特開平1−170249号公報
に開示された「送受信速度変換方式」がある。本従来例
の位相差吸収装置および位相差吸収方法は、低速システ
ムから高速システムへのデータ送出、並びに高速システ
ムから低速システムへのデータ送出に適用されて、送受
信クロックの速度差を吸収するものである。
【0003】図3には、低速システムから高速システム
へのデータ送出に適用した従来の位相差吸収装置であっ
て、受信クロックRCKが低速で送信クロックTCKが
高速である低速/高速変換用の速度変換機構のブロック
図を示す。同図において、低速/高速変換用の速度変換
機構は、受信データRECDを受信クロックRCKに応
じて積込む第1先入れ先出しバッファ31と、送信クロ
ックTCKを受信クロックRCKとの速度比に応じて分
周して受信クロックRCKと同一速度の分周クロック3
6を発生する分周回路35と、第1先入れ先出しバッフ
ァ31の最終段に受信データが存在することを示す信号
37を分周クロック36に基づき同期化する第1同期化
用レジスタ38と、第1同期化用レジスタ38からの同
期化信号39が真の場合にのみ分周クロック36を通過
させたデータ取出し信号41を第1先入れ先出しバッフ
ァ31に出力する第1ゲート回路42と、データ取出し
信号41に基づき第1先入れ先出しバッファ31から送
信すべきデータを取出し、該出力データ43を分周クロ
ック36に応じてラッチし、送信データ45を出力する
第1データ保持用レジスタ44とを備えた構成である。
【0004】図3の構成によれば、第1先入れ先出しバ
ッファ31から高速出力側へのデータ取出しは、第1先
入れ先出しバッファ31にデータが存在する場合に、低
速入力側の速度と同一速度で且つ高速出力側の送信クロ
ックに同期して正しく行われる。このため、入力データ
が第1先入れ先出しバッファ31に滞留する時間は、送
受信クロックの位相差の分だけとなり、第1先入れ先出
しバッファ31は該位相差を吸収するのに必要な最小限
の深さを持つだけで良い。
【0005】また図4には、高速システムから低速シス
テムへのデータ送出に適用した従来の位相差吸収装置で
あって、受信クロックRCKが高速で送信クロックTC
Kが低速である高速/低速変換用の速度変換機構のブロ
ック図を示す。同図において、高速/低速変換用の速度
変換機構は、受信データRECDを積込む第2先入れ先
出しバッファ51と、受信クロックRCKを送信クロッ
クTCKとの速度比に応じて速度変換し、受信データR
ECDを第2先入れ先出しバッファ51に積込むための
送信クロックTCKと同一速度のデータ積込み信号54
を発生するデータ積込み制御回路55と、第2先入れ先
出しバッファ51の最終段に受信データが存在すること
を示す信号57を送信クロックTCKに基づき同期化す
る第2同期化用レジスタ58と、第2同期化用レジスタ
58からの同期化信号59が真の場合にのみ送信クロッ
クTCKを通過させたデータ取出し信号61を第2先入
れ先出しバッファ51に出力する第2ゲート回路62
と、データ取出し信号61に基づき第2先入れ先出しバ
ッファ51から送信すべきデータを取出し、該出力デー
タ63を送信クロックTCKに応じてラッチし、送信デ
ータ65を出力する第2データ保持用レジスタ64とを
備えた構成である。
【0006】図4の構成によれば、第2先入れ先出しバ
ッファ51への高速入力側からのデータ積込みは、低速
出力側の速度と同一速度の信号により行われ、また、第
2先入れ先出しバッファ51から低速出力側へのデータ
取出しは、第2先入れ先出しバッファ51にデータが存
在する場合に、低速出力側の送信クロックに同期して行
われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の位相差吸収装置にあっては、当該位相差吸収方法
を、バーストデータのフレーム構成を持つデジタル伝送
システムにおける受信データの位相差吸収に適用した場
合には、当該位相差吸収装置を構成する回路が常時動作
すると共に、受信データから抽出される受信クロックと
システム内のシステムクロックとの同期が、受信データ
が無いときには保証されないという問題点があった。ま
た、受信データが無いときの動作保証をするためには、
受信データを保持する先入れ先出しバッファの書込み制
御および読出し制御の不整合を防ぐべく、データ入力時
にリセットを行う必要があった。
【0008】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであって、バーストデータのフレーム構成を持
つデジタル伝送システムにおいて、受信データが無いと
きの動作を保証すると共に、常時回路を動作させること
なくシステム内のシステムクロックと受信データから抽
出される受信クロックとの位相差吸収を可能として、よ
り低コストで低消費電力の位相差吸収装置、加入者線端
局装置、位相差吸収方法および記録媒体を提供すること
を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の請求項1に係る位相差吸収装置は、シリア
ルの送信データまたは受信データが先頭にプリアンブル
を持ち、バーストデータのフレーム構成を持つ伝送シス
テムの位相差吸収装置において、当該伝送システムのシ
ステムクロックに基づき送信または受信の制御を行う送
受信制御部と、前記受信データから受信クロックを抽出
する受信クロック生成部と、前記受信データのプリアン
ブルにより該受信データの先頭を検出するプリアンブル
検出部と、前記プリアンブル検出部により前記受信デー
タの先頭を検出した時に前記受信クロックに基づき該受
信データの書込みを開始し、当該先入れ先出しバッファ
中にデータが存在するときに前記システムクロックに基
づき読出しを行う先入れ先出しバッファと、前記先入れ
先出しバッファの書込みアドレスおよび読出しアドレス
を比較するクロック位相検出部とを具備し、前記クロッ
ク位相検出部は、前記先入れ先出しバッファの書込みア
ドレスおよび読出しアドレスの差が所定値を下回った時
に、前記先入れ先出しバッファの書込みおよび読出しを
停止させるものである。
【0010】また、請求項2に係る位相差吸収装置は、
請求項1に記載の位相差吸収装置において、前記受信デ
ータを受信する区間を予想して、該受信区間だけ有効と
なるイネーブル信号を生成する受信区間設定手段を具備
し、前記イネーブル信号に基づき、前記プリアンブル検
出部の動作並びに前記先入れ先出しバッファの書込みお
よび読出しを前記受信区間のみ行わせるものである。
【0011】また、請求項3に係る加入者線端局装置
は、シリアルの送信データまたは受信データが先頭にプ
リアンブルを持ち、バーストデータのフレーム構成を持
つ加入者線端局装置において、当該加入者線端局装置の
システムクロックに基づき送信または受信の制御を行う
送受信制御部と、前記受信データから受信クロックを抽
出する受信クロック生成部と、前記受信データのプリア
ンブルにより該受信データの先頭を検出するプリアンブ
ル検出部と、前記プリアンブル検出部により前記受信デ
ータの先頭を検出した時に前記受信クロックに基づき該
受信データの書込みを開始し、当該先入れ先出しバッフ
ァ中にデータが存在するときに前記システムクロックに
基づき読出しを行う先入れ先出しバッファと、前記先入
れ先出しバッファの書込みアドレスおよび読出しアドレ
スを比較するクロック位相検出部とを具備し、前記クロ
ック位相検出部において、前記先入れ先出しバッファの
書込みアドレスおよび読出しアドレスの差が所定値を下
回った時に、前記先入れ先出しバッファの書込みおよび
読出しを停止して、前記システムクロックと前記受信ク
ロックの位相差を吸収するものである。
【0012】また、請求項4に係る加入者線端局装置
は、請求項3に記載の加入者線端局装置において、前記
受信データを受信する区間を予想して、該受信区間だけ
有効となるイネーブル信号を生成する受信区間設定手段
を具備し、前記イネーブル信号に基づき、前記プリアン
ブル検出部の動作並びに前記先入れ先出しバッファの書
込みおよび読出しを前記受信区間のみ行わせるものであ
る。
【0013】また、請求項5に係る位相差吸収方法は、
シリアルの送信データまたは受信データが先頭にプリア
ンブルを持ち、バーストデータのフレーム構成を持つ伝
送システムにおいて、当該伝送システムのシステムクロ
ックに基づき送信または受信の制御を行う送受信制御部
と、前記受信データから受信クロックを抽出する受信ク
ロック生成部と、前記受信データを一時的に保持する先
入れ先出しバッファとを備えて、前記システムクロック
と前記受信クロックの位相差を吸収する位相差吸収方法
であって、前記受信データのプリアンブルにより該受信
データの先頭を検出するプリアンブル検出ステップと、
前記プリアンブル検出ステップにより前記受信データの
先頭を検出した時に、前記受信クロックに基づき前記先
入れ先出しバッファへの該受信データの書込みを開始す
る書込みステップと、前記先入れ先出しバッファにデー
タが存在するときに前記システムクロックに基づき読出
しを行う読出しステップと、前記先入れ先出しバッファ
の書込みアドレスおよび読出しアドレスを比較するクロ
ック位相検出ステップとを具備し、前記クロック位相検
出ステップにおいて、前記先入れ先出しバッファの書込
みアドレスおよび読出しアドレスの差が所定値を下回っ
た時に、前記プリアンブル検出ステップ、前記書込みス
テップおよび前記読出しステップを停止するものであ
る。
【0014】また、請求項6に係る位相差吸収方法は、
請求項5に記載の位相差吸収方法において、前記受信デ
ータを受信する区間を予想して受信区間を設定する受信
区間設定ステップを具備し、前記プリアンブル検出ステ
ップ、前記書込みステップおよび前記読出しステップを
前記受信区間のみ行わせるものである。
【0015】また、請求項7に係るコンピュータにより
読み取り可能な記録媒体は、請求項5または6に記載の
位相差吸収方法をコンピュータに実行させるためのプロ
グラムとして記録したものである。
【0016】本発明の請求項1に係る位相差吸収装置、
請求項3に係る加入者線端局装置、請求項5に係る位相
差吸収方法および請求項7に係る記録媒体では、プリア
ンブル検出部(プリアンブル検出ステップ)により、受
信データから受信クロック生成部によって抽出された受
信クロックに基づき、受信データの先頭に付随したプリ
アンブルを検出し、先入れ先出しバッファへの受信デー
タの書込みは、(書込みステップにおいて、)プリアン
ブル検出部(プリアンブル検出ステップ)により受信デ
ータの先頭を検出した時に、受信クロックに基づき開始
され、また、先入れ先出しバッファからのデータの読出
しは、(読出しステップにおいて、)該先入れ先出しバ
ッファにデータが存在するときにシステムクロックに基
づき行われる。また、クロック位相検出部(クロック位
相検出ステップ)では、先入れ先出しバッファの書込み
アドレスおよび読出しアドレスを比較しており、これら
の差が所定値を下回った時に、プリアンブル検出部およ
び先入れ先出しバッファをリセットして、プリアンブル
検出部の動作(プリアンブル検出ステップ)、並びに先
入れ先出しバッファの書込み(書込みステップ)および
読出し(読出しステップ)を停止する。
【0017】受信データが無くなった場合は、受信クロ
ックとシステムクロックが同期しなくなるので、先入れ
先出しバッファの書込みアドレスと読出しアドレスが規
定されたアドレスの差を維持できなくなる。このことを
利用して、本発明では、書込みアドレスおよび読出しア
ドレスの差が所定値を下回った時は、受信データが無く
なったと判断して、先入れ先出しバッファとプリアンブ
ル検出部のリセットを行うことにより、先入れ先出しバ
ッファの書込みおよび読出しを自動的に停止している。
なお、プリアンブル検出部(プリアンブル検出ステッ
プ)においてプリアンブルの検出がなされた場合には、
再度受信データの書込みが開始されることになる。
【0018】このように、先入れ先出しバッファの書込
みおよび読出しに不整合が発生した場合には、受信デー
タが無いと判断して、先入れ先出しバッファの書込みお
よび読出しを自動的に停止するので、バーストデータの
フレーム構成を持つデジタル伝送システムにおいて、受
信データが無いときの動作が保証されると共に、より簡
単な回路構成で常時回路を動作させることなく、システ
ム内のシステムクロックと受信データから抽出される受
信クロックとの位相差吸収を可能として、低コスト化お
よび低消費電力化を図ることができる。
【0019】また、請求項2に係る位相差吸収装置、請
求項4に係る加入者線端局装置、請求項6に係る位相差
吸収方法および請求項7に係る記録媒体では、受信区間
設定手段(受信区間設定ステップ)により、受信データ
を受信する区間を予想して該受信区間だけ有効となるイ
ネーブル信号を生成し、このイネーブル信号に基づい
て、プリアンブル検出部の動作(プリアンブル検出ステ
ップ)並びに先入れ先出しバッファの書込みおよび読出
し(書込みステップおよび読出しステップ)を受信区間
のみ行わせるようにしている。
【0020】このように、受信データが受信される区間
が予想されるようなデジタル伝送システムにおいて、受
信データが受信される区間のイネーブル信号を生成し、
プリアンブル検出部の動作と先入れ先出しバッファの書
込みおよび読出しの動作とを受信区間のみとし、それ以
外はリセットを行うことにより、受信データが無い場合
の動作保証を行うことが可能となり、通信の信頼性を向
上させると共に、デジタル伝送システムの信頼性向上に
寄与することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の位相差吸収装置、
加入者線端局装置、位相差吸収方法および記録媒体の実
施の形態について、〔第1の実施形態〕、〔第2の実施
形態〕の順に図面を参照して詳細に説明する。なお、そ
れぞれの実施形態の説明では、本発明に係る位相差吸収
装置、加入者線端局装置および位相差吸収方法について
詳述するが、本発明に係る記録媒体については、位相差
吸収方法を実行させるためのプログラムを記録した記録
媒体であることから、その説明は以下の位相差吸収方法
の説明に含まれるものである。
【0022】〔第1の実施形態〕図1は本発明の第1の
実施形態に係る位相差吸収装置の構成図である。本実施
形態の位相差吸収装置は、シリアルの送信データと受信
データが先頭にプリアンブルを持ち、バーストデータの
フレーム構成を持つデジタル伝送システムにおいて、伝
送システム内のシステムクロックと受信データから抽出
される受信クロックとの位相差を吸収するものである。
本実施形態の位相差吸収装置は、例えば加入者線端局装
置(加入者線終端装置)に適用される。また、特開平1
−170249号公報「送受信速度変換方式」に例示さ
れている複数のホストおよびワークステーションをLA
N接続したシステムにおける速度変換アダプタの速度変
換機構もその適用例である。
【0023】図1において、本実施形態の位相差吸収装
置は、受信クロック生成部101、プリアンブル検出部
103、FIFO105、FIFOライトアドレスカウ
ンタ107、FIFOリードアドレスカウンタ109お
よびクロック位相検出部111を備えて構成されてい
る。なお、図示しないが、伝送システムのシステムクロ
ックSCKに基づきデータの送信または受信の制御を行
う送受信制御部をも備えており、その他、本発明の特徴
的部分に関係しない構成要素についても省略する。
【0024】先ず、受信データRECDは、伝送フレ−
ム中に同期用のプリアンブル、同期ワ−ドおよび実デ−
タを含んだ構成となっている。受信クロック生成部10
1は、受信された受信データRECDからシステムクロ
ックSCKに同期した受信クロックRCKを抽出して生
成する。
【0025】また、プリアンブル検出部103では、受
信クロックRCKに基づき、受信データRECDのプリ
アンブルを所定ビット検出することにより受信データR
ECDの先頭を検出し、出力であるプリアンブル検出信
号PADを有効として出力する。
【0026】また、FIFO105は先入れ先出し(Fi
rst-In First-Out)バッファであり、受信データREC
Dを受信クロックRCKに基づき書込んで一時的に保持
し、システムクロックSCKに基づき読出して読出デー
タREADを得る。ここで、FIFO105への受信デ
ータRECDの書込みは、プリアンブル検出部103に
より受信データRECDの先頭を検出した時、即ちプリ
アンブル検出信号PADが有効になった時に開始され、
また、FIFO105からの読出データREADの読出
しは、当該先入れ先出しバッファ中にデータが存在する
時、即ちFIFO105のエンプティが解除される時に
より開始される。
【0027】また、FIFOライトアドレスカウンタ1
07は、FIFO105への受信データRECDの書込
みが行われる毎にインクリメントされ、一方、FIFO
リードアドレスカウンタ109も、FIFO105から
の読出データREADの読出しが行われる毎にインクリ
メントされる。具体的には、プリアンブル検出信号PA
Dを、FIFOライトアドレスカウンタ107では受信
クロックRCKに基づき、またFIFOリードアドレス
カウンタ109ではシステムクロックSCKに基づきそ
れぞれ計数して、FIFOライトアドレスカウンタ10
7からはライトアドレスCNTWを、またFIFOリー
ドアドレスカウンタ109からはリードアドレスCNT
Rをそれぞれ出力している。
【0028】さらに、クロック位相検出部111では、
FIFO105の書込みアドレスおよび読出しアドレス
を比較して、これらの差が所定値を下回った時に、FI
FO105の書込みおよび読出しを停止させている。具
体的には、ライトアドレスCNTWとリードアドレスC
NTRが一致した場合に、出力であるリセット信号RS
Tを有効とし、該リセット信号RSTをプリアンブル検
出部103、FIFOライトアドレスカウンタ107お
よびFIFOリードアドレスカウンタ109に供給し
て、これらの構成要素をリセットしている。
【0029】ライトアドレスCNTWとリードアドレス
CNTRは、受信データRECDが存在する場合には一
定の位相を保っているが、受信データRECDが無くな
った場合には、受信クロックRCKが自走してしまって
システムクロックSCKとの整合(同期)がとれなくな
るので、FIFO105のライトアドレスCNTWとリ
ードアドレスCNTRが所定の差を維持できなくなる。
このことを利用して、本実施形態では、整合が取れなく
なる状態をクロック位相検出部111によって監視し
て、ライトアドレスCNTWとリードアドレスCNTR
が一致した場合にリセット信号RSTを有効とし、FI
FO105の書込み/読出し動作を自動的に停止してい
る。
【0030】次に、本実施形態の位相差吸収装置(加入
者線端局装置)における位相差吸収方法をまとめれば、
先ず、プリアンブル検出ステップでは、プリアンブル検
出部103により、受信データRECDから受信クロッ
ク生成部101によって抽出された受信クロックRCK
に基づき、受信データRECDの先頭に付随したプリア
ンブルを検出する。次に、書込みステップでは、プリア
ンブル検出ステップにおいて受信データRECDの先頭
を検出した時に、FIFO105への受信データREC
Dの書込みを受信クロックに基づき開始する。また、読
出しステップでは、FIFO105にデータが存在する
時に、FIFO105からの読出データREADの読出
しをシステムクロックSCKに基づき行う。また、クロ
ック位相検出ステップでは、クロック位相検出部111
において、FIFO105のライトアドレスCNTWと
リードアドレスCNTRを比較しており、両者が一致し
た時に、リセット信号RSTによりプリアンブル検出部
103、FIFOライトアドレスカウンタ107および
FIFOリードアドレスカウンタ109をリセットする
ことにより、FIFO105の書込み/読出し動作を自
動的に停止する。
【0031】なお、本実施形態の位相差吸収装置におい
て、プリアンブル検出部103、FIFOライトアドレ
スカウンタ107、FIFOリードアドレスカウンタ1
09およびクロック位相検出部111をDSP(デジタ
ル信号プロセッサ)等で代替して構成することも可能で
ある。この場合、上記位相差吸収方法の各ステップはD
SP上のプログラムで実現されることになる。
【0032】以上のように、本実施形態の位相差吸収装
置(加入者線端局装置)および位相差吸収方法では、受
信クロック生成部101によって抽出された受信クロッ
クRCKに基づき、プリアンブル検出部101により受
信データRECDの先頭に付随したプリアンブルを検出
したら、受信クロックに基づきFIFO105への受信
データRECDの書込みを開始し、また、FIFO10
5にデータが存在するときに、システムクロックSCK
に基づきFIFO105からの読出データREADの読
出しを開始し、また、受信データRECDが無くなった
場合には受信クロックRCKとシステムクロックSCK
が同期しなくなることから、クロック位相検出部111
により、FIFO105の書込アドレスCNTWと読み
出しアドレスCNTRが規定されたアドレスの差を維持
できなくなること(両者の一致)を検出した時は、FI
FO105とプリアンブル検出部103のリセットを行
って、FIFO105の書込みおよび読出しを自動的に
停止するようにしている。
【0033】これにより、バーストデータのフレーム構
成を持つデジタル伝送システムにおいて、受信データR
ECDが無いときの動作が保証されると共に、より簡単
な回路構成で常時回路を動作させることなく、システム
内のシステムクロックSCKと受信データRECDから
抽出される受信クロックRCKとの位相差を吸収するこ
とができ、バースト的に受信される受信データRECD
をシステムクロックSCKに同期して出力することが簡
易な回路で可能となる。つまり、その結果として、位相
差吸収装置(加入者線端局装置)の低コスト化および低
消費電力化を図ることができる。さらに、1つのFIF
O105(先入れ先出しバッファ)により伝送速度変換
および伝送フォ−マット変換を行うことが可能となり、
安価なデジタル伝送システムを構成することが可能とな
る。
【0034】〔第2の実施形態〕次に、図2は本発明の
第2の実施形態に係る位相差吸収装置の構成図である。
本実施形態の位相差吸収装置は、第1の実施形態と同様
に、シリアルの送信データと受信データが先頭にプリア
ンブルを持ち、バーストデータのフレーム構成を持つデ
ジタル伝送システムにおいて、伝送システム内のシステ
ムクロックと受信データから抽出される受信クロックと
の位相差を吸収するものである。
【0035】図2において、本実施形態の位相差吸収装
置は、第1の実施形態と同様に、受信クロック生成部1
01、プリアンブル検出部203、FIFO105、F
IFOライトアドレスカウンタ107、FIFOリード
アドレスカウンタ109およびクロック位相検出部11
1を備えて構成されている。なお、図示しないが、伝送
システムのシステムクロックSCKに基づきデータ送受
信の制御を行う送受信制御部、並びに、受信データRE
CDを受信する区間を予想して該受信区間だけ有効とな
るイネーブル信号DENを生成する受信区間設定手段を
も備えている。また、プリアンブル検出部203以外の
構成要素については第1の実施形態と同等であるので詳
細な説明を省略する。
【0036】プリアンブル検出部203には、受信区間
設定手段からのイネーブル信号DENが入力されてお
り、受信クロックRCKに基づき、受信データRECD
のプリアンブルを所定ビット検出することにより受信デ
ータRECDの先頭を検出し、プリアンブル検出信号P
ADを出力するというプリアンブル検出部203の動作
(プリアンブル検出ステップ)が、イネーブル信号DE
Nで規定される受信区間のみ行われる。
【0037】その結果、プリアンブル検出部203から
出力されるプリアンブル検出信号PADおよび受信クロ
ックRCKも、イネーブル信号DENで規定される受信
区間にだけ有効となり得るので、FIFO105の書込
みおよび読出し(書込みステップおよび読出しステッ
プ)の動作も、受信区間のみ行われることとなる。
【0038】このように、本実施形態の位相差吸収装置
(加入者線端局装置)および位相差吸収方法では、受信
データRECDが受信される区間が予想されるようなデ
ジタル伝送システムにおいて、受信データRECDが受
信される区間のイネーブル信号DENを生成し、プリア
ンブル検出部203の動作とFIFO105の書込みお
よび読出しの動作とを受信区間のみとし、それ以外はリ
セットを行うことにより、受信データRECDが無い場
合の動作保証を行うことが可能となり、通信の信頼性を
向上させると共に、デジタル伝送システムの信頼性向上
に寄与することができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の位相差吸
収装置、加入者線端局装置、位相差吸収方法および記録
媒体によれば、プリアンブル検出部(プリアンブル検出
ステップ)により受信データの先頭に付随したプリアン
ブルを検出し、先入れ先出しバッファへの受信データの
書込みは受信データの先頭を検出した時に受信クロック
に基づき開始され、先入れ先出しバッファからのデータ
の読出しは該先入れ先出しバッファにデータが存在する
ときにシステムクロックに基づき行われ、また、クロッ
ク位相検出部(クロック位相検出ステップ)では、先入
れ先出しバッファの書込みアドレスおよび読出しアドレ
スを比較して、これらの差が所定値を下回った時には、
プリアンブル検出部の動作(プリアンブル検出ステッ
プ)、並びに先入れ先出しバッファの書込み(書込みス
テップ)および読出し(読出しステップ)を停止するこ
ととし、先入れ先出しバッファの書込みおよび読出しに
不整合が発生した場合には受信データが無いと判断し
て、先入れ先出しバッファの書込みおよび読出しを自動
的に停止することとしたので、バーストデータのフレー
ム構成を持つデジタル伝送システムにおいて、受信デー
タが無いときの動作が保証されると共に、より簡単な回
路構成で常時回路を動作させることなく、システム内の
システムクロックと受信データから抽出される受信クロ
ックとの位相差吸収を可能として、低コスト化および低
消費電力化を図り得る位相差吸収装置、加入者線端局装
置、位相差吸収方法および記録媒体を提供することがで
きる。
【0040】また、本発明によれば、受信データが受信
される区間が予想されるようなデジタル伝送システムに
おいて、受信データが受信される区間のイネーブル信号
を生成し、プリアンブル検出部の動作と先入れ先出しバ
ッファの書込みおよび読出しの動作とを受信区間のみと
したので、受信データが無い場合の動作保証を行うこと
が可能となり、通信の信頼性を向上させると共に、デジ
タル伝送システムの信頼性向上に寄与することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る位相差吸収装置
の構成図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る位相差吸収装置
の構成図である。
【図3】従来の位相差吸収装置(低速/高速変換用の速
度変換機構)のブロック図である。
【図4】従来の位相差吸収装置(高速/低速変換用の速
度変換機構)のブロック図である。
【符号の説明】
101 受信クロック生成部 103,203 プリアンブル検出部 105 FIFO(先入れ先出しバッファ) 107 FIFOライトアドレスカウンタ 109 FIFOリードアドレスカウンタ 111 クロック位相検出部 RECD 受信データ SCK システムクロック RCK 受信クロック PAD プリアンブル検出信号 CNTW FIFOライトアドレス CNTR FIFOリードアドレス RST リセット信号 READ 読み出しデータ DEN 受信データイネーブル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04Q 11/04 304 H04Q 11/04 304K (72)発明者 加賀 淳 宮城県仙台市泉区明通二丁目五番地 株式 会社松下通信仙台研究所内 Fターム(参考) 5K028 AA14 BB04 CC02 KK33 MM05 NN32 PP15 SS02 SS12 SS26 5K034 AA05 BB01 DD02 EE03 HH23 HH42 PP05 TT02 5K047 AA01 AA09 BB01 GG06 HH53 JJ02 MM26 MM57 MM60 5K069 AA08 BA02 CA02 CA03 CB03 CB04 CB08 DA06 DB12 DB15 EA11 EA18 FA15 FA26 FC02 GA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリアルの送信データまたは受信データ
    が先頭にプリアンブルを持ち、バーストデータのフレー
    ム構成を持つ伝送システムの位相差吸収装置において、 当該伝送システムのシステムクロックに基づき送信また
    は受信の制御を行う送受信制御部と、 前記受信データから受信クロックを抽出する受信クロッ
    ク生成部と、 前記受信データのプリアンブルにより該受信データの先
    頭を検出するプリアンブル検出部と、 前記プリアンブル検出部により前記受信データの先頭を
    検出した時に前記受信クロックに基づき該受信データの
    書込みを開始し、当該先入れ先出しバッファ中にデータ
    が存在するときに前記システムクロックに基づき読出し
    を行う先入れ先出しバッファと、 前記先入れ先出しバッファの書込みアドレスおよび読出
    しアドレスを比較するクロック位相検出部と、を有し、 前記クロック位相検出部は、前記先入れ先出しバッファ
    の書込みアドレスおよび読出しアドレスの差が所定値を
    下回った時に、前記先入れ先出しバッファの書込みおよ
    び読出しを停止させることを特徴とする位相差吸収装
    置。
  2. 【請求項2】 前記受信データを受信する区間を予想し
    て、該受信区間だけ有効となるイネーブル信号を生成す
    る受信区間設定手段を有し、 前記イネーブル信号に基づき、前記プリアンブル検出部
    の動作並びに前記先入れ先出しバッファの書込みおよび
    読出しを前記受信区間のみ行わせることを特徴とする請
    求項1記載の位相差吸収装置。
  3. 【請求項3】 シリアルの送信データまたは受信データ
    が先頭にプリアンブルを持ち、バーストデータのフレー
    ム構成を持つ加入者線端局装置において、 当該加入者線端局装置のシステムクロックに基づき送信
    または受信の制御を行う送受信制御部と、 前記受信データから受信クロックを抽出する受信クロッ
    ク生成部と、 前記受信データのプリアンブルにより該受信データの先
    頭を検出するプリアンブル検出部と、 前記プリアンブル検出部により前記受信データの先頭を
    検出した時に前記受信クロックに基づき該受信データの
    書込みを開始し、当該先入れ先出しバッファ中にデータ
    が存在するときに前記システムクロックに基づき読出し
    を行う先入れ先出しバッファと、 前記先入れ先出しバッファの書込みアドレスおよび読出
    しアドレスを比較するクロック位相検出部と、を有し、 前記クロック位相検出部において、前記先入れ先出しバ
    ッファの書込みアドレスおよび読出しアドレスの差が所
    定値を下回った時に、前記先入れ先出しバッファの書込
    みおよび読出しを停止して、前記システムクロックと前
    記受信クロックの位相差を吸収することを特徴とする加
    入者線端局装置。
  4. 【請求項4】 前記受信データを受信する区間を予想し
    て、該受信区間だけ有効となるイネーブル信号を生成す
    る受信区間設定手段を有し、 前記イネーブル信号に基づき、前記プリアンブル検出部
    の動作並びに前記先入れ先出しバッファの書込みおよび
    読出しを前記受信区間のみ行わせることを特徴とする請
    求項3記載の加入者線端局装置。
  5. 【請求項5】 シリアルの送信データまたは受信データ
    が先頭にプリアンブルを持ち、バーストデータのフレー
    ム構成を持つ伝送システムにおいて、 当該伝送システムのシステムクロックに基づき送信また
    は受信の制御を行う送受信制御部と、 前記受信データから受信クロックを抽出する受信クロッ
    ク生成部と、 前記受信データを一時的に保持する先入れ先出しバッフ
    ァと、を備えて、前記システムクロックと前記受信クロ
    ックの位相差を吸収する位相差吸収方法であって、 前記受信データのプリアンブルにより該受信データの先
    頭を検出するプリアンブル検出ステップと、 前記プリアンブル検出ステップにより前記受信データの
    先頭を検出した時に、前記受信クロックに基づき前記先
    入れ先出しバッファへの該受信データの書込みを開始す
    る書込みステップと、 前記先入れ先出しバッファにデータが存在するときに前
    記システムクロックに基づき読出しを行う読出しステッ
    プと、 前記先入れ先出しバッファの書込みアドレスおよび読出
    しアドレスを比較するクロック位相検出ステップと、を
    有し、 前記クロック位相検出ステップにおいて、前記先入れ先
    出しバッファの書込みアドレスおよび読出しアドレスの
    差が所定値を下回った時に、前記プリアンブル検出ステ
    ップ、前記書込みステップおよび前記読出しステップを
    停止することを特徴とする位相差吸収方法。
  6. 【請求項6】 前記受信データを受信する区間を予想し
    て受信区間を設定する受信区間設定ステップを有し、 前記プリアンブル検出ステップ、前記書込みステップお
    よび前記読出しステップを前記受信区間のみ行わせるこ
    とを特徴とする請求項5記載の位相差吸収方法。
  7. 【請求項7】 請求項5または6に記載の位相差吸収方
    法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして
    記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
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