JP2001168316A - 超高速撮影用撮像素子 - Google Patents

超高速撮影用撮像素子

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JP2001168316A
JP2001168316A JP2000296208A JP2000296208A JP2001168316A JP 2001168316 A JP2001168316 A JP 2001168316A JP 2000296208 A JP2000296208 A JP 2000296208A JP 2000296208 A JP2000296208 A JP 2000296208A JP 2001168316 A JP2001168316 A JP 2001168316A
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剛治 江藤
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    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/148Charge coupled imagers
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で超高速連続撮影が可能な撮像素
子を提供する。 【解決手段】 撮像素子は、フレームトランスファー型
である。遮断膜114の窓部115に対応する各電荷転
送路123の要素123bに入射線の強度に応じた電荷
が発生する。発生した電荷は電荷転送電極116〜11
8から印加される電圧により電荷転送路123上を移送
される。各電荷転送電極116〜118の窓部115に
対応する部分116a〜118aの電荷移送方向の寸法
が、遮断膜114で覆われている部分116b〜118
bの電荷移送方向の寸法よりも大きい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料の破壊や爆発、高
速流等の高速運動の連続撮影に適した超高速撮影用撮像
素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常の固体撮像素子による撮影速度は、
撮像素子から撮像素子外に画像情報を読み出す読み出し
線の情報転送能力で制限される。正確に言えば、画像情
報読み出しの前段階の処理を行うアウトプット回路と、
後の段階の処理を行うADコンバータの情報処理能力、
すなわちサンプリング・レートで制限される。現在使用
されている撮像素子の標準的な最大サンプリング・レー
トは、8ビット変換で25メガヘルツ(25,000,
000画素/秒)程度である。例えば撮像面の上に配置
された10万もしくは100万の画素の画像条報を1本
の読み出し線を通して読み出すとき、撮影速度の上限は
250枚/秒(25,000,000/1,000,0
00)もしくは25枚/秒(25,000,000/
1,000,000)となる。
【0003】撮像素子の高速化を図るために、以下の2
つの方法が使われてきた。一つは、読み出し回路、読み
出し線、ADコンバータの組の数をできる限り増やす方
法である。この方式の撮像素子は、並列読み出し型撮像
素子と呼ばれている。本発明者は、16本の読み出し線
を持つ並列読み出し型撮像素子を備えたビデオカメラを
既に提供している。このビデオカメラでは、256×2
56の画素数に対して撮影速度は4,500枚/秒であ
る(例えば、江藤剛治:4500枚/秒の高速度ビデオ
カメラ,テレビジョン学会誌,Vol.46,No.
5,543−549頁,1992年,参照)。
【0004】他の一つは、各画素ごとに画素周辺に多数
の画像情報が蓄積できる領域を設け、撮影中は画像情報
を撮像素子外に読み出すことなく、撮像素子内に連続的
に蓄積し、撮影終了後にゆっくり撮像素子外に読み出す
方式である。この方式の撮像素子を、本発明者は画素周
辺記録型撮像素子(ISIS: In-situ Storage Image Sens
or)と呼んでいる。このISISでは全画素並列で画像
情報を記録するので、究極の超高速連続撮影が可能にな
る。例えば256×256画素の場合は65,536
(256×256)並列処理で画像情報を記録すること
になり、16並列読み出し等と比べて桁違いに高速の撮
影が可能になる。
【0005】このISIS型の撮像素子についても、本
発明者らにより既にいくつかの撮像素子が開発もしくは
提案されている。(例えば、Takeharu ETOH et al.: Im
proved design of an ISIS for a video camera of 1,0
00,000 pps, Proceedings ofHigh-Speed Imaging and S
equence Analysis, SPIE Vol. 3642, p127-132, 1999,
参照)
【0006】これらのISIS型の撮像素子の多くは、
画像情報蓄積手段としてCCD(電荷結合素子)を使用
している。
【0007】通常のCCD型撮像素子は、図17に示す
インターライントランスファーCCD型撮像素子10
(IT―CCD型撮像素子という。)と、図18に示す
フレームトランスファーCCD型撮像素子11(FT―
CCD型撮像素子という。)に大別される。
【0008】上記IT-CCD型撮像素子では、光を電
荷に変換する光電変換部12(通常フォトダイオードが
使用される。)と、CCDで構成される電荷転送路13
(蓄積部)とを別々に水平面上に配置している。電荷転
送路13は、図示しない遮断膜により光が当たらないよ
うにしている。また、光電変換部12と電荷転送路13
の間にインプットゲート14を設けている。入射光強度
に応じて光電変換部12で発生した電荷は、このインプ
ットゲート14を介して電荷転送路13に移送される。
遮断膜を設けている分だけ開口率(受光部全体に対する
遮光されていない窓部の面積比)が小さくなるので、窓
部の上部にマイクロレンズを付けて実質開口率を大きく
している。
【0009】一方、上記FT―CCD型撮像素子の撮像
面15上では、電荷転送路13が光電変換部を兼ねてい
る。また、電荷転送路13の上部に図示しない透明電極
を付け、この透明電極を通過して入射した光により発生
した電荷を、透明電極に印加する電圧を変化させること
により転送する。ただし、電荷転送中も光が入射し電荷
が発生し続けるので、撮像面15の下部に1フレーム分
の遮光されたCCDからなる画像情報保存領域16を設
けてある。撮影時には、ある時間露光した後は、非常に
早い速度で1フレーム分の画像情報を撮像面15から画
像情報保存領域16に移送し、次の露光中にゆっくり撮
像素子外に読み出す構造としている。このFT−CCD
型撮像素子では、全ての構造を単純なCCDで構成する
ことができる。また電荷転送路13上にも光が入射する
ので開口率は大きく、マイクロレンズを取付ける必要が
ない。
【0010】このようにインプット・ゲートやマイクロ
レンズが無いだけFT-CCD型撮像素子の方がIT―
CCD型撮像素子より構造が簡単である。そのため、初
期のCCD型撮像素子は、FT−CCD型であった。
【0011】しかし、FT―CCD型撮像素子では、透
明電極を介して入射する光をとらえるので、透明電極に
吸収されやすい波長帯の光に対する感度が低い。通常、
透明電極はポリシリコン製であり、いかに薄くしても、
波長の短い青色光の吸収が大きくなる。また電荷転送中
も光が入射するので、明るい光の部分が縦の線状に伸び
て写る、いわゆるスミアが大きくなる。このスミアを防
止するには、転送中の光の入射を遮断するための機械的
もしくは電気的な高速シャッターを撮像素子の前面に設
ける等の工夫が必要となる。IT−CCD型撮像素子で
はこれらの問題点が大きく改善されるので、最近のCC
D型撮像素子の多くはIT―CCD型か、さらにそれを
改善したタイプである。
【0012】ISISについても、図19に示すKos
onockyらが開発したCCD型撮像素子(F. W. Ko
sonocky et al.: 360×360-element very-high frame-r
ateburst-image sensor, Digest of Technical Papers,
ISSC 96, p182-183, 1996,参照)も、図20及び図2
1に示す本発明者が既に提案した撮像素子(例えば、江
藤剛治他3名の上記の文献参照)も全てIT―CCD型
を基本としている。すなわち、これらの撮像素子では、
各画素が大型のフォトダイオード115を持ち、その横
に小さな多数の電荷蓄積要素を持つCCD型の記録部1
35を持ち、その間をインプットゲート114で接続し
ている。
【0013】一方、図22のように基本構造としてFT
―CCD型を使用することもできる。図22に示すFT
−CCD型撮像素子では、図18のFT―CCD型撮像
素子の受光面全面を遮断膜17で覆い、この遮断膜17
に互いに位置をずらして光が通る窓部18を開けてい
る。窓部18より下部の15個のCCD要素19a〜1
9dは遮断膜で覆われているので画像情報蓄積部として
使用することができる。すなわち、窓部18に対応する
CCD要素19aで発生した第1の画像の画像情報(電
荷)は、まず窓部18の直下のCCD要素19bに蓄積
される。次に、この第1の画情報が1段下のCCD要素
19cに転送されるのと同時に、窓部18に対応するC
CD要素19aで発生した第2の画像の画像情報が各窓
18の直下のCCD要素19bに蓄積される。同様の処
理を繰り返すことにより、CCD要素19bからCCD
要素19dに連続15枚分の画像情報が蓄積される。撮
像素子前面に設けたシャッターを閉じた後、通常のFT
-CCD型撮像素子と同様に画像情報を逐次垂直方向に
転送し、さらに受光面外に設けられた水平CCDを通し
て読み出し回路から蓄積された画像情報を逐次ゆっくり
読み出すことができる。この図22に示すFT-CCD
型撮像素子を基本構造とする場合、図19から図21に
示すIT―CCD型撮像素子を基本構造にする場合に比
べて十分簡単な構造になり、製造コストを低減し、ノイ
ズ発生を抑制することができる。
【0014】図22では窓部18の配置は正方ます目状
になっていない。これに対して、図23に示すように窓
部18を設けると共に、撮像面を4:1の勾配で斜めに
し配置すると、窓部18は正方配置となる。この場合C
CDを設計する基本軸36と、窓部18の中心を結ぶ画
素配置の直交軸37が4:1の勾配で斜めに交差してい
る。この図23の構成により、直交画素配置のISIS
を容易に実現できる(特開2000−268010号参
照)。
【0015】高速撮影では現象の生起と撮影のタイミン
グを合わせることが難しい。例えば、上記図22の撮像
素子では連続15枚の画像を撮影することができるが、
この撮像素子で1/100万秒間隔で撮影を行うと、撮
影は15/100万秒で終了する。従って、15/10
0万秒タイミングがずれただけで撮影したい現象を全く
撮影できない。
【0016】この問題を解決する手段の一つとして、連
続上書き撮影がある。これは対象とする現象が生起する
前に連続上書き撮影を開始し、現象が生起したことを確
認した直後に連続上書き撮影を終了し、過去に遡って記
録されている画像情報を読み出す方法である。現象の生
起を予測して、その直前に撮影を開始することと、現象
の生起を確認した後撮影を終了することを比べると、後
者の方が格段に容易である。
【0017】これを実現するには、例えば図23に示す
ように各窓部18の直上のCCD要素にドレーン38を
設ければよい。ただし、このドレーン38は撮影中は機
能するようにし、撮影終了後の読み出し時には機能しな
いようにする。
【0018】通常のCCD型撮像素子のドレーンには大
別して2種の目的がある。一つは過剰な入射光に対して
発生した過剰電荷が周囲の画素にあふれ出るブルーミン
グ現象を防ぐために、過剰電荷が自動的に素子外にあふ
れ出るようにするオーバーフロードレーン機能である。
他の一つは、電荷転送1段ごとに一旦たまった電荷を一
斉に撮像素子外に排出する電荷一斉排出機能であり、フ
ォトダイオードからCCD転送路への電荷の不完全転送
が原因のスミアの防止等に使われる。
【0019】ISISではさらにこれらに連続上書き用
ドレーンを追加すればよい。連続上書き用ドレーンは構
造的には電荷一斉排出ドレーンの一種である。ただし、
電子シャッターやスミア防止のためのドレーンの場合は
電荷転送1ステップごとに機能させるのに対し、ISI
Sにおける連続上書き用ドレーンでは撮影開始直前にオ
ンし、撮影中はオン状態を維持し、撮影終了直後にオフ
させる。
【0020】ISISではこれらのドレーン機能も非常
に重要であるので、ドレーンに関する既存の技術につい
て具体的に説明する。ドレーンの構造には鉛直ドレーン
構造と水平ドレーン構造がある。
【0021】FT―CCD型撮像素子の鉛直ドレーンで
は、遮光された画像保存領域16の最上段のCCD要素
(図18の39)の上部に電極を設け、この電極に強い
電圧を印加して電荷をCCD転送路の鉛直下方に送り、
撮像素子のチップ裏面から排出する。1フレーム分を単
に撮像面内で垂直下方に一斉に転送するために必要な時
間は、電荷蓄積時間すなわち1フレーム全部の読み出し
時間に比べて十分短い。読み出し時間が長いのは、フレ
ーム転送後、蓄積部分から1画素づつ読み出すからであ
る。したがって、受光面の下辺に1行のドレーンを設け
ておけば、ほぼ一斉に電荷を排出することができる。
【0022】IT―CCD型撮像素子の鉛直ドレーンで
は、チップ裏面に強い負の電圧をかけ、各フォトダイオ
ードの下面に作った電位障壁の弱い部分からチップ裏面
に電荷を排出する。
【0023】一方、上記水平ドレーンでは、電荷転送路
やフォトダイオードに隣接してドレーンを設け、その間
に電位障壁を設けて通常はドレーンの方に電荷が流出し
ないようにしておく。電位障壁の上部に設けた電極に電
圧をかけると、電位障壁が下がり、電荷が電荷転送路や
フォトダイオードから側方のドレーンに排出される。ド
レーンに排出された電荷は、ドレーンの上部に配線した
電線を介して素子外に排出される。あるいは、ドレーン
直下の電位障壁の弱い部分を通じてチップ裏面から素子
外に電荷を排出する。
【0024】なお、ドレーン用の電極にかける強い電圧
を適当なタイミングでオン・オフすると、電子シャッタ
ーとして使用することができる。
【0025】図23に示すように各窓部18の直上のC
CD要素40にドレーン38を設けると、撮影中は常時
16ステップ前に撮影された画像情報がドレーン38か
ら連続的に撮像素子外に排出され、常に最新の15枚分
の画像情報がCCD蓄積要素に記録されることになる。
【0026】撮影終了後は撮像素子の前面に設けたシャ
ッターを閉じ、ドレーン電圧を解除し、ドレーン機能が
働かないようにしてから、通常のCCD操作で素子内に
保存されている画像情報を撮像素子の外部に読み出す。
【0027】ここで注意することは、連続上書き撮影用
のドレーンについては、撮影中はドレーンが機能する状
態を維持し、撮影終了後はドレーンが機能しない状態に
維持されることである。すなわちドレーン機能をオン・
オフするための電極と、オン・オフするための電圧を送
るための送電手段が新たに必要になるが、オン・オフ操
作は撮影中には行われず、その直前と直後にのみ行われ
る。
【0028】通常は電極に送る電圧操作のために、撮像
素子表面に一層の金属線もしくはポリシリコン線を配置
することが必要になる。この線によりドレーン電極に電
圧を印加すると、電荷はドレーンを通じて、撮像素子の
裏面から排出される。撮像素子上に電極を作るための導
電膜の数は少ないほど設計、製造が容易であるので、一
層の線を追加することは大きな負担となる。
【0029】鉛直ドレーンでは通常チップ裏面から電圧
をかけるので、チップ表面上に新たな配線を必要としな
い。しかし電子シヤッター用の電荷一斉排出、オーバー
フロー、連続上書きの3目的のドレーンは、それぞれの
操作や設置位置が異なるので、3機能全てをチップ裏面
にかける電庄のオン・オフや電圧レベルの制御だけで実
現するのは困難である。チップ裏面からだけでなく、上
面からも鉛直ドレーン制御電圧を送ることができれば、
これらの組み合わせ制御が格段に容易になる。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】図22の撮像素子の最
大の問題点は、開口率が小さくなることである。図22
の場合の開口率は1/16すなわち6.25%しかな
い。さらに例えば図22の構造で連続画像枚数を100
枚にすると、開口率はわずかに1%(1/100)とな
る。
【0031】これに対する一つの解決法として、図24
に示すように窓部55を縦長にすることが考えられる。
しかし、この場合、以下の2つの問題が生じる。
【0032】図24の例では、CCD要素56a〜56
dが窓部55に対応しているが、露光時間内にこの4つ
の要素で発生した電荷を、遮光された画像情報蓄積部の
CCD要素56e〜56fに送ってはじめて、画像情報
が保存される。すなわち1回の保存にCCD要素56の
4個分を転送する必要があり、1個の画像情報を蓄積す
るには4個のCCD要素56が必要とする。すなわち、
第1に転送速度が図22の場合に比べて1/4に低下す
る。また蓄積可能な画像の枚数が1/4に減少する。
【0033】以上の課題を解決するために、図25に示
すように細長い窓部55に対して細長い1個のCCD要
素72を設け、大きなピッチで画像情報を転送する方法
が考えられる。しかし、CCD要素の長さをあまり大き
くすると、電荷の転送に問題が生じる。すなわち、図2
6に示すように通常のCCDでは、隣り合う電極73、
74、75に3段階の電圧をかけても、CCD転送路内
の電位分布は理想的な階段状の電位分布76とはなら
ず、階段の角の部分が緩やかに曲がった電位分布77と
なる。この緩やかに曲がる効果を電界フリンジ効果と呼
んでいる。これにより転送方向に電位勾配が生じるの
で、フラットな部分が長い理想的な階段状の電位分布7
6に比べて、はるかに転送速度が大きくなる。
【0034】図25のように極端に長いCCD要素72
では電位勾配の中に長いフラットな部分ができ、その中
を電荷が移動するための時間が大きくなり、転送速度が
低下する。設計条件や製作条件によっては、電荷の転送
方向に向かって負の電位勾配が生じて電荷がトラップさ
れる場所、すなわち電位のポケットが生じる可能性もあ
る。図25の場合には何らかの原因で小さな電位のポケ
ットが生じても電界フリンジ効果で解消される。しか
し、CCDピッチがあまり大きくなると電界フリンジが
機能する長さが相対的に短くなり、このような効果が期
待できなくなる。
【0035】最後に、通常のドレーンに加えて、連続上
書きのためのドレーンをいかに簡単な構造で新たに追加
するかという課題がある。連続上書き用のドレーンをオ
ン・オフするには、チップ裏面電圧だけでなく、チップ
上面からもドレーン制御電圧を送ることができれば、ド
レーンの設計と操作が容易になる。
【0036】本発明は、以上のような従来の撮像素子に
おける問題に鑑み、FT−CCD型撮像素子を基本と
し、簡単な構造で超高速連続撮影が可能な撮像素子を提
供することを課題としている。
【0037】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に第1の発明は、それぞれ複数の要素を備える電荷結合
素子からなり、互いに並設された複数の電荷転送路と、
これらの電荷転送路と交差し、かつ、電荷転送路の各要
素対して複数設けられた電荷転送電極と、上記電荷転送
路及び電荷転送電極を覆って入射線を遮断する遮断膜
と、この遮断膜に設けられた入射線を通過させる複数の
窓部と、上記窓部に対応する各電荷転送路の要素に入射
線の強度に応じた電荷が発生し、この発生した電荷は上
記電荷転送電極から印加される電圧により電荷転送路上
を移送され、かつ、各電荷転送電極の窓部に対応する部
分の電荷移送方向の寸法が、各電荷転送電極の上記遮断
膜で覆われている部分の電荷移送方向の寸法よりも大き
い、超高速撮影用撮像素子を提供するものである。
【0038】この超高速撮影用撮像素子は、フレームト
ランスファー型であるため、インターライントランスフ
ァー型に比べて基本構造が簡単になる。また、各電荷転
送電極の窓部に対応する部分の電荷移送方向の寸法が、
各電荷転送電極の上記遮断膜で覆われている部分の電荷
移送方向の寸法よりも大きいので、開口率が大きくな
る。さらに、大きなピッチで電荷を転送することがで
き、窓部での電荷の転送速度すなわち撮影速度が大きく
なる。さらにまた、窓部での要素の数は電荷転送電極の
幅の比に逆比例して減少し、1つの画像を蓄積するため
に必要な要素の数が小さくなると共に、素子内に蓄積可
能な画像の枚数が増加する。このように第1の発明の超
高速撮影用撮像素子は、基本構造が簡単で、開口率が比
較的大きく、より高速で撮影でき、かつ連続撮影枚数が
大きい。
【0039】各電荷転送電極の上記窓部に対応する部分
は、上記電荷移送方向の上流側及び/又は下流側が電荷
転送路の延在方向に対して直角でない角度で交差するこ
とが好ましい。
【0040】この場合、上部及び/又は下部の長さが長
くなり、それだけ電界フリンジ効果が生じる面積が大き
くなるので、転送速度を上げると同時に、転送路内に電
位のポケットが生じることを防ぐことができる。これら
上部及び/又は下部がくさび形、波形、櫛の歯形等であ
れば、辺長は非常に大きくなり、電界フリンジ効果が生
じる面積をより大きくすることができる。
【0041】また、上記遮断膜は導電性材料からなり、
上記各電荷転送路毎に、その電荷転送路を通過する窓部
と同数設けられた電荷排出手段と、上記遮断膜を介して
上記電荷排出手段に駆動電圧を供給する電圧源とを備
え、撮像中は上記電圧源から上記電荷排出手段に駆動電
圧を供給して電荷排出手段を作動状態で維持し、非撮像
時には上記電圧印加手段から電荷排出手段への駆動電圧
供給を停止して電荷排出手段を非作動状態で維持するこ
とが好ましい。
【0042】この場合、遮断膜をドレーン電圧制御用導
電膜として利用することができ、新たな導電膜の導入を
避けることができる。すなわち、遮断膜の面積は非常に
大きく、電気容量が大きいのでこれに電子シャッター用
のように急激に変化する電圧をかけることは難しい。ま
た、遮断膜は撮像面のほぼ全面を覆っているので、撮影
中に転送1ステップごとに急激に変化する電圧をかける
と、画質に影響を与える可能性があるため、通常は送電
膜としては使わない。しかし、連続上書き用ドレーンに
ついては、撮影中は常にオンであり、撮影終了直後に読
み出しのためにオフとする。このオン・オフ操作は、撮
影中の電荷転送電極の操作に比べてはるかに遅くて良
い。また、撮影中はオンのままなので、オン・オフ時の
電圧変化による画質への影響はない。したがって遮断膜
を連続上書きのためのドレーン電圧送電用導電膜として
利用でき、新たな導電膜を追加する必要がないので、よ
り簡単な構造で3種のドレーンの組み合わせを実現でき
る。
【0043】第2の発明は、上記特徴を持つ超高速撮影
用撮像素子を1個又は複数個備える撮影装置を提供する
ものである。この撮影装置により、超高速で高機能の連
続撮影が可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、図面に示す本発明の実施形
態を詳細に説明する。 (第1実施形態)図1は撮影装置全体の構成を示す。レ
ンズ101に入射した光は外部シャッター102を通過
して超高速撮影用撮像素子103上のチップ104上の
撮像面105上に結像する。撮影中は入射した光の強度
に応じて電荷が生じるが、過剰な入射光により生じた過
剰電荷は、ドレーン線106を通じてアースに排出され
る。撮影後は読み出し線107を通じて撮像素子内に蓄
積された画像情報(この場合は電荷)は、ADコンバー
タ108によりデジタル情報に変換された後、バッファ
メモリー109に蓄えられる。さらに画像情報処理装置
110により連続する1枚1枚の画像情報に変換された
のち、撮影装置外に出力される。この画像情報はモ二夕
ー111により画像として目で見ることができる。
【0045】また、撮影装置は、全体的に制御するため
のタイミング・コントローラー112を備えている。さ
らに、撮影装置は、CCD型撮像素子を制御するために
必要な数種の電圧を発生するための定電圧発生装置11
3を備えている。
【0046】図2には、撮像素子の撮像面105の一部
を拡大して表示している。図3は転送路部分の電荷転送
方向の断面図、すなわち図20におけるIII−III断面を
示している。III―III断面は窓部の部分を通過する断面
である。ただし、タングステン線124は実際には同一
平面内にある。図4は転送方向とは直角方向の断面図、
すなわち図2におけるIV―IV断面を示している。
【0047】撮像面はアルミニウム製の遮断膜114で
覆われていて、光を通す窓部115が開いている。
【0048】図5は細長い窓部115と、ポリシリコン
電極からなる電荷転送電極116,117,118を概
念的に示したものである。電荷転送電極116,11
7,118は、窓部115に対応する部分116a,1
17b,117cの幅(電荷移送方向の寸法)が、遮断
膜114で覆われている部分116b,117b,11
8bの幅よりも広くなっている。本実施形態では、窓部
115に対応する部分116a,117b,117cの
幅が遮断膜114で覆われている部分116b,117
b,118bの幅の4倍となっている。
【0049】図6から図10は、撮像素子の積層構造を
具体的に示したのである。図6は電極や遮断膜を取り除
いた状態の基板を示している。基板にはドナー・イオン
やアクセプター・イオンを拡散もしくはインプラント
(打ち込み)することにより、電荷転送路122(n領
域からなる。)、チャネル・ストップ123(p+領域
からなる。)を設けている。
【0050】図7、図8、図9は1層目、2層目、3層
目の各電荷転送電極116、117、118を、絶縁膜
を介して順次重ねた状態を示している。図10は電荷転
送電極116、117、118に電荷転送のための電圧
を送るタングステン線124をさらに設けた状態を示し
ている。上層のタングステン線124と下層の電荷転送
電極116、117、118は、コンタクト・ポイント
125により鉛直方向に電気的に接続されている。上記
図2は、タングステン線124の上にさらに遮断膜11
4を設けた状態である。
【0051】窓部115から入射する光の強度に応じた
電荷が電荷転送路123の窓部115に対応する要素1
23a(図5及び図6参照)に発生する。そして、電荷
転送電極116、117、118に印加する電圧を変化
させると、この電荷は遮光部分のCCD要素123b
(図5及び図6参照)に転送され、画像情報として保存
される。この操作を繰り返すと、最初の画像情報が窓部
の直下の窓部の直上のCCD要素に達した時点で、連続
12枚の画像が保存される。このとき外部シャッター1
02を閉じる。これにより新たな電荷は生じない。
【0052】この状態で通常のCCD転送路123の電
荷移送操作を行えば、保存された電荷(画像情報)は逐
次下方に転送され、撮像面外の下方に設けられた水平C
CD(図示せず。)を通じて1つづつアウトプット回路
(図示せず。)に送られる。画像情報は、さらに撮像素
子外のADコンバータ108でデジタル情報に交換され
た後、バッファ・メモリー109に蓄積され、画像情報
処理装置110により処理される。
【0053】この超高速撮影用撮像素子は、フレームト
ランスファー型であるため、インターライントランスフ
ァー型に比べて基本構造が簡単になる。また、各電荷転
送電極116,117,118の窓部115に対応する
部分116a,117a,118aの電荷移送方向の寸
法が、各電荷転送電極116,117,118の遮断膜
114で覆われている部分116b,117b,118
bの電荷移送方向の寸法よりも大きいので、開口率が大
きくなる。さらに、大きなピッチで電荷を転送すること
ができ、窓部115での電荷の転送速度すなわち撮影速
度が大きくなる。さらにまた、窓部115におけるCC
CD転送路123の要素123aの数は1個であるの
で、1つの画像に対応する電荷を蓄積するために必要な
要素123bの数は1個であり、撮像素子内に多数枚数
の画像を蓄積可能である。このように本実施形態の超高
速撮影用撮像素子は、基本構造が簡単で、開口率が比較
的大きく、より高速で撮影でき、かつ連続撮影枚数が大
きい。
【0054】(第2実施形態)図11及び図12に示す
本発明の第2実施形態の超高速撮影用撮像素子では、窓
部115の部分で電荷転送路123の電荷移送方向と直
交する方向の寸法を広げている。また、これに対応して
電荷転送路123にゆるやかな曲線部分123cを設け
ている。さらに、窓部115の直上の電荷転送路123
の右側方に連続上書きのためのドレーン128を設けて
いる。
【0055】また、窓部115の周囲をアルミニウム製
の遮断膜114の1層下にあるタングステン層132で
縁取りしている。これは窓部115から周辺の電荷転送
路123に光や光電子が入り、スミア現象を起こすこと
を軽減するためである。
【0056】本実施形態の撮像素子は、第1実施形態と
比較して開口率が大きくなり、光感度が飛躍的に向上す
るとともに、連続上書きが可能になるので、超高速撮影
において、現象生起と撮影停止のタイミングを合わせる
ことが極めて容易になる。
【0057】また、上記曲線部分123cを利用して、
上書き読み出しのためのドレーン128を設けるための
スペースを十分確保することができる。したがってドレ
ーン領域の左側の窓部との間に十分長い広さのチャネル
ストップ領域129を作ることができ、ドレーン電極1
32に高電圧をかけても、それが図において左側の窓部
115の部分での電荷の転送効率に悪影響を及ぼすこと
を避けることができる。
【0058】開口率が大きいということ以外で、第1実
施形態との基本的な違いは連続上書き用のドレ一ン12
8を設けていることである。したがってこれについてま
ず説明する。
【0059】この連続上書き用のドレ一ン128以外
に、窓部115の下面に通常の鉛直ドレーンを設け、チ
ップ裏面にかける電圧が低いときにはオーバーフロード
レーンとして、高い電圧をかけると電荷一斉排出ドレー
ンとして機能するようにしている。これは通常良く用い
られるドレーン構造であるので説明を省略する。
【0060】以下、連続上書き用のドレーン128につ
いて詳細に説明する。図12に示すように、基板内にp
領域130を設け、その電位障壁により電荷が裏面に逃
げないようにしている。ドレーン128の下部にはn領
域からなる電荷の流出経路、いわば穴131があいてお
り、ドレーン128に入った電荷は全て自動的にチップ
裏面から撮像素子外に排出される。
【0061】なお、オーバーフロードレーンでは完全に
穴をあけるかわりに弱いp領域としておき、電荷が過剰
に蓄積するとそのために電位障壁が下がって(いわば穴
があいて)電荷が裏面から排出されるようになってい
る。また、裏面から強い電圧をかけた場合も電位障壁に
穴が開いて電荷が一斉に排出される。
【0062】図12に示すよう、連続上書き用のドレー
ン128ではドレーン上面にドレーン電極132が設け
られている。連続上書き時には、電圧源100によりド
レーン電極132に高電圧を印加し、電荷転送路123
との間のチャネルストップ領域129の電位障壁を下げ
て電荷をドレーン128側に移す。このときドレーン1
28の部分にも大きな電圧がかかるので、電荷排出用ド
レーンについても底部に弱いp領域があってもよい。こ
の場合でもドレーン電極132に印加される電圧により
底部の電位障壁に穴が開く。具体的には、コンタクトポ
イント133において,最上面のアルミニウム製の遮断
膜114からその下層のタングステン清掃の遮光層13
4を通じてドレーン電極132に電圧が印加される。
【0063】第2実施形態のその他の機能および操作は
第1実施形態と同じである。すなわち、窓部115で発
生した電荷は電荷転送路123に送られ、ドレーン12
8まで達すると自動的に素子外に排出される。従って、
図11において太線で示すように、電荷転送路123が
画像情報蓄積領域となり、ここに常に連続40枚の最新
の画像が蓄積される。
【0064】撮影対象現象が生起すると、この連続上書
き操作を停止し、外部シャッターを閉じるとともに、ド
レーン電圧を解除して電荷が電荷転送路123側を流れ
るようにしてから、蓄積された画像情報をゆっくり撮像
素子外に読み出す。
【0065】このように連続上書き用ドレーンは、撮影
直前にオンし、撮影直後にオフするだけなので、撮影中
に急激にオン・オフする必要がない。したがって電気容
量の大きい遮断膜114を通じて電圧を送っても、電圧
の転送時間遅れは問題にならない。また撮影中の急激な
電圧変化がないので、画質にも影響をおよぼさない。こ
のように遮断膜を通電用の層の一つとして使うことがで
き、連続上書きという重要な機能を追加したにもかかわ
らず、撮像面上部に新たに通電用の配線を追加する必要
がない。
【0066】(第3実施形態)図13は本発明の第3実
施形態を示している。この第3実施形態は電荷転送電極
の窓部115に対応する部分136、137、138が
電荷転送方向に対して直角ではなく斜行し、くさび形に
なっている。そのため、これらの部分136、137、
138の電界フリンジの生じる辺長、すなわちこれらの
上下(電荷移送方向上流側及び下流側)にある電極の重
複部分139、140の長さが非常に長くなる。その結
果、窓部115の面積に対する、図中斜線で示す電界フ
リンジ発生領域141の面積の割合が大きくなってい
る。
【0067】図14は、本実施形態におけるポテンシャ
ル150と電荷の転送方向151を示している。この図
14から明らかなように、本実施形態では、電荷転送路
の窓部115に対応する部分電位のフラット部分の長さ
が縮小され、電荷の転送速度が大きくなるとともに、局
所的な電位のポケットによる電荷の不完全転送の確率が
大幅に減少する。
【0068】(第4実施形態)図15に示す本発明の第
4実施形態は、電荷移送電極の窓部115に対応する部
分156、157、158の形状が第2実施形態と異な
る。すなわち、電荷移送方向上流側及び下流側にある電
極の重複部分139、140がそれぞれM字状及びW字
状となっている。そのため、電荷移送電極の重複部分が
直線状である第2実施形態と比較して、重複部分13
9,140の長さが非常に大きく、窓部115の面積に
対する、電界フリンジ発生領域141の面積の割合が非
常に大きく、電界フリンジ効果が有効に作用する。
【0069】図16は、本実施形態におけるポテンシャ
ル150と電荷の転送方向151を示している。この図
16から明らかなように、電荷はX字状に広がったり接
近したりしながら転送される。
【0070】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、オーバーフ
ロードレーンや電荷の一斉排出による電子シャッター機
能を付けてもよい。むしろ撮像素子ではそれが一般的で
ある。
【0071】電界フリンジ効果を補助するために、窓部
分の転送路にはじめからわずかに電位勾配を付けておい
ても良い。このため、窓部分で不純物濃度を転送方向に
向けてわずかに増大させても良い。
【0072】カラー化するときはカラーフィルターアレ
ーを乗せ、実質開口率を上げるときは各窓部にマイク口
・シリンドリカル・レンズを乗せてもよい。オンチップ
・マイクロレンズは実質開口率の向上だけでなく、光を
窓部の中心部に集める効果があり、窓部の周辺部分から
窓部に隣接する転送路に光または光電子が拡散するのを
防ぐ効果もある。
【0073】入射光は可視光とは限らない。紫外線、近
赤外線、弱いX線等の他の電磁波でもよいし、電子波の
ような粒子線でもよい。ただし弱いX線や電子流等の場
合は別途これらを遮断する材料からなる遮断膜(図示し
ていない)を重ねる必要がある。紫外線はポリシリコン
に吸収されるので、ポリシリコン電極を非常に薄くする
か、紫外線を通す材料で電荷駆動電極を作る必要があ
る。
【0074】金属層はアルミニウムやタングステンであ
る必要はない。また遮光層をタングステン、電荷転送駆
動電圧送付をアルミニウム線としてもよし、両者を同一
材料で構成してもよい。
【0075】電界フリンジ効果を高めるための電極形状
は、第3実施形態及び第4実施形態のものに限定されな
い。すなわち、電荷転送電極の窓部に対応する部分の電
荷移送方向の上流側及び/又は下流側が、電荷転送路の
延在方向に対して直角でない角度で交差すればよい。具
体的には、電極形状をくさび形、波形、櫛の歯形等と
し、電極の重複部分が逆位相又は同位相の折れ線や曲線
とすればよい。
【0076】窓部周辺を取り巻くチャネル・ストップ領
域の中に、細いn領域の帯を設け、窓部周辺から外部に
拡散した光や光電子を集め、ドレーンから排出してもよ
い。
【0077】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の超高速撮影用撮像素子は、フレームトランスファー型
であるため、インターライントランスファー型に比べて
基本構造が簡単になる。また、各電荷転送電極の窓部に
対応する部分の電荷移送方向の寸法が、各電荷転送電極
の上記遮断膜で覆われている部分の電荷移送方向の寸法
よりも大きいので、開口率が大きくなる。さらに、大き
なピッチで電荷を転送することができ、窓部での電荷の
転送速度すなわち撮影速度が大きくなる。さらにまた、
窓部での要素の数は電荷転送電極の幅の比に逆比例して
減少し、1つの画像を蓄積するために必要な要素の数が
小さくなると共に、素子内に蓄積可能な画像の枚数が増
加する。このように第1の発明の超高速撮影用撮像素子
は、基本構造が簡単で、開口率が比較的大きく、より高
速で撮影でき、かつ連続撮影枚数が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の撮像素子を備える撮影装置を
示す概略図である。
【図2】 撮像面を示す部分正面図である。
【図3】 図2のIII−III線での断面図である。
【図4】 図2のIV−IV線での断面図である。
【図5】 電荷移送電極の配置を示す概略図である。
【図6】 基板表面の部分拡大正面図である。
【図7】 第1層の電荷移送電極を示す部分拡大正面図
である。
【図8】 第1層及び第2層の電荷移送電極を示す部分
拡大正面図である。
【図9】 第1層、第2層及び第3層の電荷移送電極を
示す部分拡大正面図である。
【図10】 第1層、第2層及び第3層の電荷移送電極
並びにタングステン線を示す部分拡大正面図である。
【図11】 第2実施形態の撮像素子の撮像面を示す部
分拡大正面図である。
【図12】 図11のXII−XII線での断面図である。
【図13】 第3実施形態の撮像素子の撮像面を示す部
分拡大正面図である。
【図14】 第3実施形態におけるポテンシャル及び電
荷転送経路を示す部分拡大正面図である。
【図15】 第4実施形態の撮像素子の撮像面を示す部
分拡大正面図である。
【図16】 第4実施形態におけるポテンシャル及び電
荷転送経路を示す部分拡大正面図である。
【図17】 インターライントランスファーCCD型撮
像素子を示す概略図である。
【図18】 フレームトランスファCCD型撮像素子を
示す概略図である。
【図19】 画素周辺記録型撮像素子を示す概略図であ
る。
【図20】 他の画素周辺記録型撮像素子を示す概略図
である。
【図21】 画素ごとにCCD型画像情報蓄積部とMO
S型増幅読み出し回路を備えるISISを示す概略図で
ある。
【図22】 フレームトランスファCCD型のISIS
を示す概略図である。
【図23】 フレームトランスファCCD型のISIS
を示す概略図である。
【図24】 フレームトランスファCCD型のISIS
を示す概略図である。
【図25】 フレームトランスファCCD型のISIS
を示す概略図である。
【図26】 3相駆動CCDの構造及び原理を示す概略
図である。
【符号の説明】
101 レンズ 102 外部シャッター 103 撮像素子 104 チップ 105 撮像面 106 ドレーン線 107 読み出し線 108 ADコンバータ 109 バッファメモリー 110 画像処理装置 111 モ二ター 112 タイミングコントローラ 113 定電圧発生装置 114 アルミニウム遮断膜 115 窓部 116、117、118、136、137、138、1
56、157、158電荷移送電極 122 転送路 123 チャネル・ストップ 124 タングステン線 125 コンタクト・ポイント 128 ドレーン 129 チャネル・ストップ 130 p領域 131 p領域中のn領域の穴 132 ドレーン電極 133 コンタクトポイント 134 遮光枠 139、140 電極重複部分 141 電界フリンジ発生領域
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01L 31/10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数の要素を備える電荷結合素
    子からなり、互いに並設された複数の電荷転送路と、 これらの電荷転送路と交差し、かつ、電荷転送路の各要
    素対して複数設けられた電荷転送電極と、 上記電荷転送路及び電荷転送電極を覆って入射線を遮断
    する遮断膜と、 この遮断膜に設けられた入射線を通過させる複数の窓部
    と、 上記窓部に対応する各電荷転送路の要素に入射線の強度
    に応じた電荷が発生し、この発生した電荷は上記電荷転
    送電極から印加される電圧により電荷転送路上を移送さ
    れ、かつ、 各電荷転送電極の窓部に対応する部分の電荷移送方向の
    寸法が、各電荷転送電極の上記遮断膜で覆われている部
    分の電荷移送方向の寸法よりも大きい、超高速撮影用撮
    像素子。
  2. 【請求項2】 各電荷転送電極の上記窓部に対応する部
    分は、上記電荷移送方向の上流側及び/又は下流側が電
    荷転送路の延在方向に対して直角でない角度で交差す
    る、請求項1に記載の超高速撮影用撮像素子。
  3. 【請求項3】 上記遮断膜は導電性材料からなり、 上記各電荷転送路毎に、その電荷転送路を通過する窓部
    と同数設けられた電荷排出手段と、 上記遮断膜を介して上記電荷排出手段に駆動電圧を供給
    する電圧源とを備え、撮像中は上記電圧源から上記電荷
    排出手段に駆動電圧を供給して電荷排出手段を作動状態
    で維持し、非撮像時には上記電圧印加手段から電荷排出
    手段への駆動電圧供給を停止して電荷排出手段を非作動
    状態で維持する、請求項1又は請求項2に記載の超高速
    撮影用撮像素子。
  4. 【請求項4】 上記請求項1から請求項3のいずれか1
    項に記載の超高速撮影用撮像素子を備える撮影装置。
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