JP2001166119A - 三角錐型キューブコーナー再帰反射素子 - Google Patents
三角錐型キューブコーナー再帰反射素子Info
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Abstract
光学特性である、高輝度性、即ち、該三角錐型反射素子
正面から入射した光の反射輝度に代表される反射輝度が
優れることのみならず、入射角特性、回転角特性が大幅
に改善される再帰反射シートを提供する。 【解決手段】 三角錐型反射素子の光学軸が、該光学軸
と底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から素子対が共有
する底辺(x、x、・・・・)までの距離(q)と、該素子
の頂点(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に下され
た垂線と該底面(Sx−Sx’)との交点(P)から該素
子対が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離(p)
との差(q−p)がプラス(+)又はマイナス(−)と
なる方向に、該光学軸と該垂線のなす角度が0.5〜1.5度
となるように傾いていることを特徴とする三角錐型キュ
ーブコーナー再帰反射素子。
Description
錐型キューブコーナー再帰反射シートに関する。より詳
しくは、本発明は、道路標識、工事標識等の標識類、自
動車、オードバイ等の車両のナンバープレート類、衣
料、救命具等の安全資材類、看板等のマーキング、可視
光、レーザー光あるいは赤外光反射型センサー類の反射
板等において有用な再帰反射体を構成する、三角錐型キ
ューブコーナー再帰反射素子などの再帰反射素子(以下
単に、再帰反射素子若しくは単に反射素子ともいう)及
びその集合体に関する。
する再帰反射体はよく知られており、その再帰反射性を
利用した該反射体は上記のごとき利用分野で広く利用さ
れている。中でも三角錐型キューブコーナー再帰反射素
子(以下、単に三角錐型反射素子又はCC反射素子とも
いう)などの内部全反射原理を利用した三角錐型キュー
ブコーナー再帰反射体(以下、CC再帰反射体ともい
う)は、従来のマイクロ硝子球を用いた再帰反射体に比
べ、光の再帰反射効率が格段に優れており、その優れた
再帰反射性能により年々用途が拡大しつつある。
素子は、その反射原理から素子の持つ光学軸(三角錐型
キューブコーナー再帰反射素子を構成する互いに90°
の角度で交差する3個の面から等しい距離にある該三角
錐の頂点を通る軸)と入射光線とがなす角度(以下これ
を入射角という)が小さい角度の範囲では良好な再帰反
射効率を示すが、入射角が大きくなるに連れて再帰反射
効率は急激に低下する(すなわち入射角特性が劣る)。
また、その三角錐型反射素子を構成する透明媒体の屈析
率と空気の屈折率との比によって定まる内部全反射条件
を満足する臨界角度(αc)未満の角度で三角錐型反射
素子面に入射した光源は、該素子の界面で全反射するこ
となく、該素子の背面に透過するために、三角錐型反射
素子を用いる再帰反射シートは、一般に入射角特性が劣
るという欠点があった。
ほぼ全面にわたって光の入射した方向に光を反射させる
ことができるために、マイクロ硝子球型反射素子のよう
に球面収差などの原因によって反射光が広い角度に発散
して反射することはない。しかしながら、反射光のこの
狭い発散角度は実用面においては、例えば自動車のヘッ
ドランプから発せられた光が交通標識で再帰反射したと
き、その光軸から離れた位置にいる例えば運転者の目に
は達しにくいという不都合が生じ易い。このような不都
合は、特に自動車と交通標識との距離が近接したとき
に、光線の入射軸と運転者と反射点とを結ぶ軸(観測
軸)とがなす角度(観測角)が増大するためにますます
増大する(すなわち観測角特性が劣る)。
ート、特に三角錐型キューブコーナー型再帰反射シート
に関しては、古くから多くの提案が知られており、種々
の改良検討がなされている。
国特許第 2,310,790 号においては、薄いシートの上に
様々な形の再帰反射素子を設置してなる再帰反射シート
およびそれらシートの製造方法について述べられてい
る。上記米国特許に例示されている三角錐型反射素子
は、頂点を底面三角形の中心に位置した光学軸の傾斜の
ない(すなわち、底面に対して光学軸が垂直である)三
角錐型反射素子や、頂点の位置が底面三角形の中心に位
置していない光学軸の傾斜した三角錐型反射素子が例示
されており、接近してくる自動車に対して効率的に光を
反射させることが記載されている。また、三角錐型反射
素子の大きさとしては、素子の深さとして1/10 イン
チ(2,540 μm)以内であることが記載されている。ま
た、そのFig15には、図示されている三角錐型反射素子
の底面三角形の長辺と短辺の長さの比率から求めると、
光学軸の傾斜角度(θ)が約 6.5°である三角錐型反射
素子が示されている。
許には、本発明に示されるような極めて小さい三角錐型
反射素子についての具体的な開示は存在せず、また、優
れた観測角特性や入射角特性を与えるために、三角錐型
反射素子がどのような大きさ及び光学軸の傾斜を有する
ことが必要かなどについては何らの記載も示唆もされて
いない。
(+)となる方向に傾斜している」とは、後に詳述する
ように、三角錐型反射素子の光学軸と該三角錐型反射素
子の底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から、該素子対
が共有する底辺(x、x、…)までの距離(q)〔これ
は交点(Q)から、該素子対が共有する底辺(x、x、
…)を含む該底面(Sx−Sx’)に垂直な平面(Lx−
Lx)までの距離と同じ]と、該素子の頂点から底面
(Sx−Sx’)に下された垂線と該底面(Sx−Sx’)
との交点(P)から該素子対が共有する底辺(x、x、
…)までの距離(p)〔これは交点(P)から該垂直な
平面(Lx−Lx)までの距離と同じ〕との差(q−p)
がプラス(+)となるような方向に光学軸が傾いている
ことを意味するものとする。また逆に、(q−p)がマ
イナス(−)となるような方向に光学軸が傾いていると
きには、以降「光学軸がマイナス(−)となる方向に傾
斜している」と表示するものとする。
2,706 号においては薄いシート上に底面の三角形の形状
が正三角形である、所謂、正三角錐型キューブコーナー
再帰反射素子(したがって、その光学軸は底面に対して
垂直である)を、その底面が共通面上に最密充填状とな
るように並べられた再帰反射シートについて述べられて
いる。このStamm の米国特許では、光学軸の傾斜により
広角性を改善する手段に関してはまったく記載されてい
ない。
パ特許第 137,736B1 号においては、薄いシート上に、
底面の三角形の形状が二等辺三角形である傾斜三角錐型
キューブコーナー再帰反射素子が、その底面が共通面上
に最密充填状となるように並べられた再帰反射シートに
ついて述べられている。この特許に記載の三角錐型キュ
ーブコーナー再帰反射素子の光学軸の傾斜は、マイナス
(−)方向に傾斜しており、その傾斜角は約7°〜13°
であることが示されている。
許第 5,138,488 号においても、同様に薄いシート上
に、底面の三角形の形状が二等辺三角形である傾斜三角
錐型キューブコーナー再帰反射素子が、その底面が共通
面上に最密充填状となるように並べられた再帰反射シー
トについて開示されている。この米国特許においては、
該三角錐型反射素子の光学軸は、お互いに向き合って対
を成す二つの三角錐型反射素子が互いに共有する辺の方
向に傾斜しており、その傾斜角は約2°〜5°であり、
素子の大きさが 25μmから 100μmであることが規定
されている。
第 548,280B1 号においては、光学軸の傾きの方向が、
対をなす二つの素子の共通の辺を含みかつ共通平面に垂
直な面と素子の頂点との距離が、素子の光学軸が共通平
面と交差する点と該垂直な面との距離に等しくなく、そ
の傾斜角は約2°〜5°であり、素子の大きさが 25μ
mから 100μmであることが記載されている。
548,280B1 号においては、光学軸の傾きがプラス
(+)及びマイナス(−)の両方を含む約2°〜5°の
範囲となっている。しかし、Szczech の上記米国特許及
ぴヨーロツパ特許の実施例には、光学軸の傾斜角度が−
8.2°、−9.2°及び−4.3°で、素子の高さ(h)が 8
7.5μmの三角錐型反射素子しか具体的には開示されて
いない。
特許第 2,310,790 号;Stamm の米国特許第 3,712,706
号;Hoopman のヨーロッパ特許第137,736B1 号;Szczec
h の米国特許第 5,138,488 号、ヨーロッパ特許第548,2
80B1 号等の三角錐型キューブコーナー再帰反射素子
は、いずれも、光の入射及び反射の中核をなす多数の三
角錐型反射素子の底面が同一平面上にある点で共通して
おり、かように底面が同一平面にある三角錐型反射素子
で構成された再帰反射シートは、いずれも入射角特性が
劣る、すなわち光線の該三角錐型反射素子に対する入射
角が増大すると、再帰反射輝度が急激に減少するという
欠点を有している。
シートに望まれる基本的な光学特性として、高輝度性、
すなわち、該シート正面から入射した光の反射輝度に代
表される反射輝度の高さ(大きさ)、及び、広角性が要
求され、さらに広角性に関しては、観測角特性、入射角
特性、回転角特性の三性能が要求される。
ーブコーナー再帰反射素子から構成された再帰反射シー
トは、いずれも、入射角特性が低くかつ概して観測角特
性も満足すべきものではなかったのに対して、本発明者
らは、近年において、該三角錐型反射素子の底面(X−
X’)上に一底辺を有する面(c面)の該素子の頂点
(H1、H2)からの深さ(h’)〔頂点(H1、H2)の
底面(X−X’)からの高さと同じ〕を、該三角錐型反
射素子の該c面と実質的に直角に交差する2面(a面、
b面)の底辺(z、w)を包含する面(仮想面Z−
Z’)の該頂点からの深さ(h)より実質的に大とする
ことにより、かような三角錐型反射素子から構成された
再帰反射シートの入射角特性を改善することができるこ
とを発見した。この本発明者らの発明は、1998年4月30
日に国際公開されたWO98/18028号公報に発表されてい
る。
特性及び回転角特性が改善された三角錐キューブコーナ
ー再帰反射素子(CC反射素子)を提供することを目的
とするものである。
目的及び利益は、共通する一底面(Sx−Sx’)の上に
突出した三角錐型キューブコーナー再帰反射素子が、互
いに該底面(Sx−Sx’)上の1つの底辺(x)を共有
して、相対峙して該底面(Sx−Sx’)上に最密充填状
に配置されており、該底面(Sx−Sx’)は該三角錐型
反射素子が共有する多数の該底辺(x、x、・・・・)を包
含する共通の一平面であり、相対峙する二つの三角錐型
反射素子は該底面(Sx−Sx’)上の共有する底辺
(x、x、・・・・)を含み、かつ該底面(Sx−Sx’)に
垂直な平面(Lx−Lx、Lx−Lx、・・・・)に対して実質
的に対称となるように向き合った実質的に同一形状の素
子対をなしており、該三角錐型反射素子の光学軸が、該
光学軸と該底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から該素
子対が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離(q)
と、該素子の頂点(H1、H2)から該底面(Sx−
Sx’)に下された垂線と該底面(Sx−Sx’)との交
点(P)から該素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)
までの距離(p)との差(q−p)がプラス(+)又は
マイナス(−)となる方向に、該光学軸と該垂線のなす
角度が0.5〜1.5度となるように傾いていることを特徴と
する三角錐型キューブコーナー再帰反射素子によって達
成される。
頂点(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に下された
垂線に対して、該頂点を経由する光学軸が、(q−p)
がプラス(+)又はマイナス(−)となる方向に、0.6
〜1.4゜傾いている三角錐型キューブコーナー再帰反射
素子が好ましい。
光学軸が、該光学軸と該底面(Sx−Sx’)との交点
(Q)から該素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)ま
での距離(q)と、該素子の頂点(H1、H2)から該底
面(Sx−Sx’)に下された垂線と該底面(Sx−
Sx’)との交点(P)から該素子対が共有する底辺
(x、x、・・・・)までの距離(p)との差(q−p)が
プラス(+)となる方向に、0.6〜1.4゜傾いている三角
錐型キューブコーナー再帰反射素子が、さらに、好適で
ある。
ナー再帰反射素子は、相対峙する二つの三角錐型反射素
子の共有する底辺(x、x、・・・・)を含む底面(Sx−
Sx’)から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)ま
での高さをhxとし、該三角錐型反射素子の他の一方の
底辺(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−Sy’)から該
三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhy
とし、かつ該三角錐型反射素子のさらに他の底辺(z、
z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)から該三角錐型反
射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhzとした場合
に、hxが、hy及びhzよりも実質的に大である三角錐
型キューブコーナー再帰反射素子である。
ナー再帰反射素子は、相対峙する二つの三角錐型反射素
子の共有する底辺(x、x、・・・・)を含む底面(Sx−
Sx’)から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)ま
での高さをhxとし、該三角錐型反射素子の他の一方の
底辺(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−Sy’)から該
三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhy
とし、かつ該三角錐型反射素子のさらに他の底辺(z、
z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)から該三角錐型反
射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhzとした場合
に、hyとhzが実質的に同一であって、hxがhy及びh
zよりも実質的に大である三角錐型キューブコーナー再
帰反射素子である。
ナー再帰反射素子は、該三角錐型反射素子の光学軸が、
該光学軸と該底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から該
素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離
(q)と、該素子の頂点(H1、H2)から該底面(Sx
−Sx’)に下された垂線と該底面(Sx−Sx’)との
交点(P)から該素子対が共有する底辺(x、x、・・・
・)までの距離(p)との差(q−p)がマイナス
(−)となる方向に、傾いており、かつ相対峙する二つ
の三角錐型反射素子の共有する底辺(x、x、・・・・)を
含む底面(Sx−Sx’)から該三角錐型反射素子の頂点
(H1、H2)までの高さをhxとし、該三角錐型反射素
子の他の一方の底辺(y、y、・・・・)を含む底面(Sy
−Sy’)から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)
までの高さをhyとし、かつ該三角錐型反射素子のさら
に他の底辺(z、z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)
から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さ
をhzとした場合に、hyとhzが実質的に同一であっ
て、hxがhy及びhzよりも実質的に小である三角錐型
キューブコーナー再帰反射素子である。
ナー再帰反射素子は、上記hxとhyとhzのいずれかの
少なくとも2つが実質的に相違し、該hx、hy及びhz
の最も大であるものをhmaxとし、最も小であるものを
hminとした場合に、 1.03 < hmax/hmin < 1.3 である三角錐型キューブコーナー再帰反射素子である。
ナー再帰反射素子は、上記hx、hy及びhzがいずれも5
0μm以上であり、かつ500μm以下である三角錐型キュ
ーブコーナー再帰反射素子である。
ナー再帰反射素子は、上記hx、hy及びhzがいずれも6
0〜200μmである三角錐型キューブコーナー再帰反射素
子である。
ーナー再帰反射素子の三つの傾斜面(a1面、b1面、c
1面)又は(a2面、b2面、c2面)が互いに交差するこ
とによって形成される少なくとも1つのプリズム面角の
大きさが89.5゜〜90.5゜の範囲内で、90.000゜から僅か
に偏差している三角錐型キューブコーナー再帰反射素子
が好適である。
型キューブコーナー再帰反射素子がシート状をなしてい
る三角錐型キューブコーナー再帰反射シートが好まし
い。
る。図1-A及び図1-Bには、本発明の一対の三角錐型キュ
ーブコーナー再帰反射素子(CC反射素子)R1及びR2
の一態様が示されており、図1-Aはその一反射素子の平
面図であり、図1-Bは図1-Aの点C2、H2、H1、C1を包
含し、かつ多数の各対をなす反射素子が共有する底辺
(x、x、・・・・)を包含する共通の底面(Sx−Sx’)
に対して垂直な反射素子R1及びR2の断面図である。
H2は、それぞれ該反射素子R1及びR2のキューブコー
ナーの頂点を表し、該反射素子R1及びR2は共有する一
底面(Sx−Sx’)上に突出しており、互いに該底面
(Sx−Sx’)上の一つの底辺(x、x、・・・・)を共有
して相対峙して、該底面(Sx−Sx’)上に最密充填上
に配置されたCC再帰反射体における一組のCC反射素
子対を構成している。
素子R1の頂点H1から底面(Sx−Sx’)に対して直角
をなす垂線を示し、点線(H1−Q)は該反射素子R1の
頂点H1を通る光学軸を示し、従って、該反射素子R1の
傾きはθで表されている。
のCC反射素子R1及びR2が共有する一底面(Sx−
Sx’)上において、該反射素子R1及びR2が共有する
一底辺(x、x、・・・・)を示し、図1-Bにおいて、該反
射素子の頂点から該底面(Sx−S x’)に対する垂線と
の交点はPで示され、また該反射素子R1の頂点H1を経
由する光学軸と該底面(Sx−Sx’)との交点はQで示
される。
反射素子R1及びR2が共有する一底面(Sx−Sx’)上
の、該両素子R1及びR2が共有する一底辺(x)上の、
該共有する一底面(Sx−Sx’)に対して垂直な面を示
す。
Sx’)に垂直な上記平面(Lx−Lx)に対して実質的
に対称となるように向き合った実質的に同一形状の素子
対をなしており、後述する図3-A、図3-B、及び図4-A、
図4-Bも同様である。
素子R1の光学軸(H1−Q)の傾き〔共有する底面(S
x−Sx’)に対する傾き〕がプラス(+)であるという
ことは、(q−p)がプラス(+)であること、マイナ
ス(−)であるということは、(q−p)がマイナス
(−)であることを意味し、また、(q−p)が0の場
合は、該光学軸が、多数の対をなす反射素子の底辺
(x、x、・・・・)を包含する共通の底面(Sx−Sx’)
に対して直角をなすことを意味する。
反射素子が、0.5〜1.5゜傾いている光学軸を有すること
を特徴とするものであり、特に0.6〜1.4゜傾いている光
学軸を有するものが好適である。なお、図1-Bにおい
て、光学軸の傾きθは、傾斜状態を理解しやすくするた
めに、本発明のCC反射素子の傾き0.5〜1.5゜の値では
なく、約5゜程度に強調して示しており、後述する図3-
B、図4-Bも同様である。
ち、前記の(q−p)〕がプラス(+)の方向に傾いて
も、或いはマイナス(−)の方向に傾いてもよいが、光
学軸がにプラス(+)となる方向に傾いている方が好適
である。
型反射素子の光学軸が、該光学軸と該底面(Sx−
Sx’)との交点(Q)から該素子対が共有する底辺
(x、x、・・・・)までの距離(q)と、該素子の頂点
(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に下された垂線
と該底面(Sx−Sx’)との交点(P)から該素子対が
共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離(p)との差
(q−p)がプラス(+)となる方向に、0.6〜1.4゜傾
いている三角錐型キューブコーナー再帰反射素子が好適
である。
発明の反射素子は、特に入射角特性のみならず、回転角
特性が優れていることが分かった。
の三角錐型キューブコーナー再帰反射素子(CC反射素
子)R1及びR2の他の一態様が示されており、図2は反
射素子が配置されたCC再帰反射体の平面図であり、図
3-Aは図2に示されたCC再帰反射体の一組の素子対を
示した平面図であり、図3-Bは図3-Aの点C2、H2、
H 1、C1を包含し、かつ多数の各対をなす反射素子が共
有する底辺(x、x、・・・・)を包含する共通の底面(S
x−Sx’)に対して垂直な反射素子R1及びR2の断面図
である。
b2及びc2は配置された多数の反射素子、例えば図2-A
の反射素子R1及びR2の各傾斜面を示し、xは隣接する
反射素子、例えばR1及びR2の各傾斜面(c1面)と傾
斜面(c2面)とが共有する底辺を示し、yはR1及びR
2とは別個の隣接する反射素子の傾斜面(b1面)と傾斜
面(b2面)とが共有する底辺を示し、zはさらに別個
の隣接する反射素子の傾斜面(a1面)と(a2面)とが
共有する底辺を示す。上記底辺(x、x、・・・・)を共有
して隣接する反射素子は、上記底辺(x、x、・・・・)を
含み、かつ該底面(Sx−Sx’)に垂直な平面(Lx−
Lx、Lx−Lx、・・・・)に対して実質的に対称となるよ
うに向き合った実質的に同一形状の素子対をなし、相対
峙して該底面(Sx−Sx’)上に最密充填状に配置され
ている。
は多数の該底辺(x、x、・・・・)を包含する底面を示
し、点線Sy−Sy’は多数の該底辺(y、y、・・・・)を
包含する底面を示し、点線Sz−Sz’は多数の該底辺
(z、z、・・・・)を包含する底面を示す。また、h
xは、相対峙する二つの三角錐型反射素子の共有する底
辺(x、x、・・・・)を含む底面(Sx−Sx’)から該三
角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さを示し、
hyは他の底辺(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−
Sy’)から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)ま
での高さを示し、hzは該三角錐型反射素子のさらに他
の底辺(z、z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)から
該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さを示
している。
面(Sy−Sy’)及び底面(Sz−Sz’)よりも低い位
置にあり、かつ、底面(Sy−Sy’)と底面(Sz−
Sz’)とは同一平面上にある。すなわち、hxが、hy
及びhzよりも大であって、かつhyとhzとは同一であ
る。
面(b1面、b2面)は傾斜面(c1面、c2面)によって
わずかに切り取られた形状をなし、傾斜面(a1面、a2
面)及び傾斜面(b1面、b2面)は四角形状、傾斜面
(c1面、c2面)は五角形状をなしている。
CC反射素子と同様、該CC反射素子対の有している光
学軸(H1−Q、H2−Q)は、該CC反射素子の頂点
(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に下された垂線
と該底面(Sx−Sx’)との交点(P)から、該CC反
射素子対が共有する底辺(x)までの距離(p)と、光
学軸と該底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から該CC
反射素子対が共有する底辺(x)までの距離(q)との
差(q−p)がプラス(+)となるような方向に、0.5
〜1.5゜傾いている。
錐型キューブコーナー再帰反射素子(CC反射素子)R
1及びR2の更に他の一態様が示されており、図4-Aはそ
の一反射素子の平面図であり、図4-Bは図4-Aの点C2、
H2、H1、C1を包含し、かつ多数の各対をなす反射素
子が共有する底辺(x、x、・・・・)を包含する共通の底
面(Sx−Sx’)に対して垂直な反射素子R2及びR1の
断面図である。
・・)を包含する底面(Sx−Sx’)は、多数の該底辺
(y、y、・・・・)包含する底面(Sy−Sy’)及び多数
の該底辺(z、z、・・・・)包含する底底面(Sz−
Sz’)よりも高い位置にあり、かつ、底面(Sy−
Sy’)と底面(Sz−Sz’)とは同一平面上にある。
すなわち、hxが、hy及びhzよりも小であって、かつ
hyとhzとは同一である。
(a1面、a2面)及び傾斜面(b1面、b2面)によって
わずかに切り取られた形状をなし、傾斜面(a1面、a2
面)、傾斜面(b1面、b2面)はいずれも四角形であ
り、傾斜面(c1面、c2面)は三角形である。
反射素子対の有している光学軸(H1−Q、H2−Q)
は、該CC反射素子の頂点(H1、H2)から該底面(S
x−Sx’)に下された垂線と該底面(Sx−Sx’)との
交点(P)から、該CC反射素子対が共有する底辺
(x)までの距離(p)と、光学軸と該底面(Sx−
Sx’)との交点(Q)から該CC反射素子対が共有す
る底辺(x)までの距離(q)との差(q−p)がマイ
ナス(−)となるような方向に、0.5〜1.5゜傾いてい
る。
のCC反射素子の共有する底辺(x、x、・・・・)を含む
底面(Sx−Sx’)から該CC反射素子の頂点(H1、
H2)までの高さをhxとし、該CC反射素子の他の一方
の底辺(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−Sy’)から
該CC反射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhyと
し、かつ該CC反射素子のさらに他の底辺(z、z、・・
・・)を含む底面(Sz−Sz’)から該CC反射素子の頂
点(H1、H2)までの高さをhzとした場合に、hx、h
y及びhzが同一でもよいし、異なっていてもよいが、入
射角特性の観点からすると、該光学軸が(q−p)がプ
ラス(+)となる方向に傾いている場合には、hxが、
hy及びhzよりも実質的に大であることが好ましい。
(−)となる方向に傾いている場合には、hxが、hy及
びhzよりも実質的に小であることが好ましい。
なくとも2つが実質的に相違し、該hx、hy及びhzの
最も大であるものをhmaxとし、最も小であるものをh
minとした場合に、 1.03 < hmax/hmin < 1.3 であることが好ましく、 1.05 < hmax/hmin < 1.2 であることが更に好ましい。
射素子は、該CC反射素子の3つの傾斜面(c1面、c2
面)の面積、傾斜面(a1面、a2面)の面積及び傾斜面
(b 1面、b2面)の面積を、略等しい面積とすることが
できるために、三面反射して再帰反射する光線量を増大
することができる。
のいずれもが好ましくは50〜500μm、さらに好ましくは
60〜200μmであることが推奨される。高さhx、hy又は
hzのいずれかが50μm未満の場合は、反射素子の大きさ
が小さくなりすぎるために、反射素子の平面開口面積に
より定まる回折効果により、再帰反射光の発散が過大と
なり、正面輝度特性が低下する。また、高さhx、hy又
はhzのいずれかが500μmを超える場合には、シートの
厚さが過大となり、柔軟なシートが得られにくいため好
ましくない。
ム面である三つの傾斜面(a1面、b1面、c1面)又は
(a2面、b2面、c2面)が互いに交差することによっ
て形成される三つのプリズム面角は、実質的に直角とな
るが、必ずしも厳密な意味で直角(90.000゜)でなく、
直角から極く僅かに角度偏差を与えるようにすることが
好ましい。該プリズム面角に極く僅かに角度偏差を与え
ることによって、得られるCC反射素子からの反射光を
適度に発散させることができる。しかしながらこの角度
偏差を大きくし過ぎると、得られるCC反射素子からの
反射光が発散し過ぎて再帰反射性能が低下するので、こ
れら三つの傾斜面(a1面、b1面、c1面)又は(a
2面、b2面、c2面)が互いに交差することによって形
成される少なくとも一つプリズム面角の大きさは、一般
に89.5゜〜90.5゜、好ましくは89.7゜〜90.3゜の範囲内で、
90.000゜から僅かに偏差するのが好ましい。
反射素子(CC反射素子)は、多数のCC反射素子を集
合させてCC再帰反射体として利用するが、多数のCC
反射素子をシート状に加工して三角錐型キューブコーナ
ー型再帰反射シートを作成し、目的の物体、例えば車
輌、交通標識上に設置して使用してもよく、また、多数
のCC反射素子を直接目的の物体上に形成して利用して
もよく、その利用される形態に制限はないが、一般にシ
ート状に加工されて利用される。
角錐型キューブコーナー再帰反射シートの好適な構造の
一態様について、その断面図である図5を参照しながら
説明する。
素子(R1、R2)が最密充填状に配置された反射素子
層、2はCC反射素子を保持する保持体層であり、10
は光の入射方向である。反射素子層(l)およぴ保持体
層(2)は一体であるのが普通であるが、別々の層を積
層しても構わない。本発明における再帰反射シートの使
用目的、使用環境に応じて表面保護層(4)、観察者に
情報を伝達したりシートの着色のための印刷層(5)、
CC反射素子の裏面に水分が侵入するのを防止するため
の密封封入構造を達成するための結合材層(6)、結合
材層(6)を支持する支持体層(7)、および、該再帰
反射シートを他の構造体に貼付するために用いる接着剤
層(8)と剥離材層、例えば剥離フィルム(9)とを設
けることができる。
用いたのと同じ樹脂を用いることが出来るが耐候性を向
上する目的で表面保護層(4)中に紫外線吸収剤、光安
定剤及び酸化防止剤などをそれぞれ単独あるいは組み合
わせて配合してもよい。さらに、着色剤としての各種の
有機顔科、無機顔科および染料などを含有させることが
出来る。
保持体層(2)の間、あるいは、表面保護層(4)の上
やCC反射素子(l)の反射面上に設置することが出
来、通常グラビア印刷、スクリーン印刷およびインクジ
ェット印刷などの手段により設置可能である。
(2)を構成する材料としては本発明の一つの目的であ
る柔軟性を満足するものであれば特に限定されるもので
はないが、光学的透明性、均一性のあるものが好まし
い。本発明において使用し得る材料の例としては、ポリ
カーボネート樹脂、塩化ビニール樹脂、(メタ)アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステ
ル樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂やポリプロピレ
ン樹脂などのポリオレフィン樹脂、セルロース系樹脂及
びポリウレタン樹脂などを例示できる。
反射条件を満足する臨界角度を大きくする目的でキュー
ブコーナー再帰反射素子背面に空気層(3)を設置する
のが一般的である。使用条件下において水分の侵入によ
る臨界角の低下および金属層の腐食などの不具合を防止
するために、反射素子層(1)と支持体層(7)とは結
合剤層(6)によって密封封入されるのが好ましい。こ
の密封封入の方法としては米国特許第 3,190,178 号、
第 4,025,159 号、日本公開実用新案昭和 50-28669 号
等に示されている方法が採用できる。結合剤層(6)に
用いる樹脂としては(メタ)アクリル樹脂、ポリエステ
ル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂などがあげら
れ、接合の方法としては公知の熱融着性樹脂接合法、熱
硬化性樹脂接合法、紫外線硬化性樹脂接合法、電子線硬
化性樹脂接合法などが適宜採用可能である。
(7)の全面にわたって塗布しうるし、再帰反射素子層
との接合部分に印刷法などの方法により選択的に設置す
ることも可能である。
は再帰反射素子層を構成する樹脂や一般のフィルム成形
可能な樹脂、繊維、布、ステンレスやアルミニウムなど
の金属箔または板をそれぞれ単独または複合して用いる
ことができる。
ガラス板、プラスチック板などに貼付するために用いる
接着層(8)および該接着剤のための剥離層(9)は、
適宜、公知のものを選択することができる。
型キューブコーナー型再帰反射シートは、一般に、前記
図5に示したCC反射素子を上、下反転させて、光線1
0が表面保護層(1)の上方から入射するように使用さ
れる。したがって、以上述べたようなCC反射素子の形
状が、反転された凹形状として金属製のベルト上に最密
充填状に配置されたキューブコーナー成形用金型を用
い、この成形用金型に、後記するような柔軟で且つ光学
的透明性、均一性に優れた適宜の樹脂シートを加熱押圧
して、該金型の形状を樹脂シートに反転・転写させて製
造することができる。
的な製造方法については、例えば前記 Stamm 特許に詳
細に記載されており、本発明においてもこの方法に準じ
た方法を採用することができる。
た基材の上に、先端角度が67.5〜73.5゜程度の超硬質の
バイト(例えばダイアモンドバイト、タングステンカー
バイド製バイト等)を用いて、2つの方向(図2のy方
向及びz方向)に、目的のCC反射素子の形状に即し
て、それぞれの方向の繰り返しピッチ及び溝の深さ(h
y、hz)、並びに相互の交差角度を定めて、断面形状が
V字型の平行溝を切削し、次いで、第3方向(x方向)
を、先端角度が69.0〜72.0゜程度の同様の超硬質バイト
を用いて、形成されているy方向溝とz方向溝との交点
を通り、これら二方向の交差角度(ここでは鋭角の方を
「交差角度」という)の補角を二等分するような繰り返
しピッチ(図2の線xの繰り返しピッチ)でV字型平行
溝を切削することにより、凸状の微小な三角錐が最密充
填状に配置されたマイクロプリズム母型を作成する。
びz方向の繰り返しピッチ210.3〜214.2μm、溝の深さ
(hy、hz)50〜500μm、相互の交差角度 59.1〜60.9
°;そしてx方向の溝のピッチ208.6〜216.4μm、深さ
(hx)38.5〜650μm程度の範囲である。
削に際しては、一般に、それぞれの溝の断面が二等辺三
角形状となるように行うが、必要に応じて、これらの三
方向の溝のうち少なくとも一つの方向の溝の断面が、二
等辺三角形状から僅かにずれるように切削することも可
能である。その具体的方法としては、先端の形状が左右
非対称のバイトを用いて切削したり、左右対称のバイト
を僅かに傾けて切削するなどの方法を例示することがで
きる。このように溝の断面を二等辺三角形状から僅かに
ずらすことにより、得られるCC反射素子の三つの傾斜
面(a1面、b1面、c1面)又は(a2面、b2面、c
2面)のそれぞれのプリズム面角のうち少なくとも一つ
のプリズム面角に、直角( 90°)から極く僅かに角度
偏差を与えることができ、これによってCC反射素子か
らの反射光を完全な再帰反射の方向から適度に発散させ
ることが可能となる。
用いることのできる基材としては、ビッカース硬さ(Jl
S Z 2244)が 300 以上、特に 380 以上の金属材料が好
ましく、具体的には、例えば、アモルファス銅、電析ニ
ッケル、アルミニウム等を挙げることができ、合金系材
料としては、例えば、銅−亜鉛合金(真鍮)、銅−錫−
亜鉛合金、ニッケル−コバルト合金、ニッケルー亜鉛合
金、アルミニウム合金等を挙げることができる。
用も可能であり、切削加工時に軟化して高精度の切削が
困難となるなどの不都合が生じにくい等の理由から、そ
のガラス転移点が 150℃以上、特に 200℃以上で且つロ
ックウェル硬さ(JlS Z 2245)が 70 以上、特に 75 以
上の合成樹脂からなる材料であるのが好ましく、具体的
には、例えば、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポ
リブチレンフタレート系樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリイミド系樹
脂、ポリアリレート系樹脂、ポリエーテルサルフオン系
樹脂、ポリエーテルイミド系樹脂及びセルローストリア
セテート系樹脂等を挙げることができる。
通常の樹脂成形法、例えば、押出成形法、カレンダー成
形法、溶液キャスト法等により行うことができ、必要に
応じてさらに加熱処理、延伸処理等の処理を行うことが
できる。かくして作成される平板の平面には、上記の方
法によって製造されるプリズム母型から電鋳金型を作成
する際の導電処理及び/又は電鋳加工を容易にするた
め、予備導電処理を施すことができる。予備導電処理と
しては、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、クロム、ニ
ツケル、セレン等の金属を蒸着する真空蒸着法、これら
の金属を用いる陰極スパッタリング法、銅やニッケルを
用いる無電解メッキ法等が挙げられる。また、合成樹脂
にカーボンブラック等の導電性微粉末や有機金属塩等を
配合し、平板それ自体に導電性をもたせるようにしても
よい。
の表面に電鋳加工が施されて金属被膜が形成される。こ
の金属被膜を母型表面から取り外すことにより、本発明
の三角錐型コーナーキューブ型再帰反射シートの成形に
用いるための金属製金型を作成することができる。
必要に応じてその表面を洗浄した後、直ちに電鋳加工を
行うことができるが、合成樹脂製マイクロプリズム母型
の場合には、電鋳加工を行うに先だって、先ず母型のプ
リズム表面に導電性を付与させるための導電処理を施す
必要がある。この導電処理としては、例えば、銀鏡処
理、無電解メッキ処理、真空蒸着処理、陰極スパッタリ
ング処理などが採用可能である。
述の方法で形成した母型の表面をアルカリ洗剤などによ
り洗浄してその油成分などの汚れを除去した後、タンニ
ン酸などの表面活性化剤を用いて活性化処理を行い、次
いで速やかに硝酸銀溶液を用いて銀鏡化する方法が挙げ
られる。この銀鏡化は硝酸銀水溶液と還元剤(ブドウ糖
やグリオキザール等)水溶液の二筒式ノズルガンを用い
たスプレー法、硝酸銀水溶液と還元剤水溶液との混合液
中に浸漬する浸漬法などが採用しうる。また、銀鏡被膜
の厚さは電鋳時の導電性が満足される範囲で薄い方が好
ましく、例えば、0.1μm以下の厚さを例示しうる。
ど用いられる。無電解ニッケルメッキ液においては、ニ
ッケルの水可溶性金属塩として硫酸ニッケルや塩化ニッ
ケルなどを用いることができ、これに錯化剤としてクエ
ン酸塩やリンゴ酸塩を主成分とした溶液、及び還元剤と
して次亜リン酸ナトリウム、ホウ素化水素ナトリウム、
アミンボランなどを加えたものがメッキ液として用いら
れる。
面の洗浄を行った後、真空装置に入れ、金、銀、銅、ア
ルミニウム、亜鉛、ニッケル、クロム、セレン等の金属
を加熱気化させて、冷却されている該母型表面に析出さ
せて導電被膜を形成させることによって行うことができ
る。また、陰極スパッター処理は、平滑で所望の金属箔
を装着できる陰極板と被処理材科を載せるアルミニウム
又は鉄など金属製の陽極台が内部に設けられている真空
装置に、真空蒸着処理と同様に処理した母型を入れて陽
極台上に置き、真空蒸着の場合に用いたと同様の金属の
箔を陰極に取り付けて荷電してグロー放電を起こさせ、
これにより発生する陽イオン流を陰極の金属箔に衝突さ
せることにより金属原子又は微粒子を蒸発させ、これを
該母型表面に析出させて導電被膜を形成させることによ
り行うことができる。これらの方法において形成される
導電被膜の厚さとしては、例えば、300Åの厚さが例
示される。
して平滑で均一な電鋳層を形成するためには、上記の導
電処理は該母型の全面にわたって均一に施す必要があ
る。導電処理が不均一な場合には、導雷性の悪い部分の
電鋳層表面の平滑性が低下したり、又は電鋳層が形成さ
れず欠損部分となってしまうなどの不具合を生じる可能
性がある。
銀鏡処理の直前に処理面をアルコールなどの溶剤で処理
することにより銀鏡液の濡れを改善する方法を採用しう
るが、本発明において形成される合成樹脂製プリズム母
型は凹部分が非常に深く鋭角なために、濡れの改善が不
十分となりがちである。この凹形状に基づく導電被膜の
不具合は蒸着処理などにおいても起こり易い。
一なものとするために、しばしば活性化処理が行われ
る。この活性化処理としては、例えば、10重量%スルフ
ァミン酸水溶液に浸漬する方法等を採用することができ
る。
鋳加工を行った場合には、銀の層は電鋳層と一体化され
て合成樹脂製の母型から容易に剥離されるが、無電解メ
ッキや陰極スパッタリング処理でニッケルなどの導電被
膜を形成した場合は、合成樹脂表面と該導電被膜との密
着が良いために、電鋳加工後の電鋳層と合成樹脂層との
剥離が困難となる場合がある。そのようなときには、電
鋳加工に先だって導電被膜層の上にクロメート処理など
の所謂剥離処理を行うのがよい。その場合、導電被膜層
は剥離後に合成樹脂層上に残留する。
プリズム母型は、このような各種の前処理を行った後、
電鋳加工により該導電被膜層の上に電鋳層が形成され
る。また、金属製プリズム母型は、前記のように必要に
応じてその表面を洗浄した後、該金属上に直接電鋳層が
形成される。
ン酸ニッケル 60 重量%水溶液中、40℃、電流条件 10
A/dm2 程度の条件下で行われる。電鋳層の形成速度と
しては、例えば、48 時間/mm 以下程度とすることによ
り均一な電鋳層が得られやすく、それ以上の形成速度に
おいては表面の平滑性の欠如や電鋳層の中に欠損部分が
生じるなどの不具合が起こりやすい。
耗性の改善を目的として、コバルトなどの成分を加えた
ニッケル・コバルト合金電鋳を行うこともできる。コバ
ルトを10〜15重量%加えることにより、得られる電
鋳層のビッカース硬度Hvを300〜400 にまで硬くする
ことが可能であるので、得られる電鋳金型を用いて合成
樹脂を成形し、本発明の三角錐型キューブコーナー型再
帰反射シートを製造するに際して、該金型の耐久性を改
善することが可能となる。
第l世代の電鋳金型は、さらに第2世代の電鋳金型を作
成するのに用いる電鋳マスターとして、繰り返し用いる
ことができる。従って、一つのプリズム母型から幾つも
の電鋳金型を作成することが可能である。
断された後に、合成樹脂によるマイクロプリズムシート
の成形を行うための最終的な金型の大きさまで組み合せ
接合して用いることができる。この接合の方法として
は、切断端面を単に突き合わせる方法や組み合わせた接
合部分を、例えば電子ビーム溶接、YAGレーザー溶
接、炭酸ガスレーザー溶接などの方法で溶接する方法な
どが採用可能である。
用金型として合成樹脂の成形に用いられる。この合成樹
脂成形の方法としては圧縮成形や射出成形を採用するこ
とができる。
ッケル電鋳金型、所定の厚さの合成樹脂シート及びクッ
ション材として厚さ5mm 程度のシリコーンゴム製シー
トを、所定の温度に加熱された圧縮成形プレスに挿入し
た後、成形圧の 10〜20%の圧力下で 30 秒予熱を行っ
た後、180〜250℃、10〜30kg/cm2 程度の条件下で約2
分間加熱加圧することにより行うことができる。しかる
のち、加圧状態のままで室温まで冷却して圧力を開放す
ることにより、プリズム成形品を得ることが可能であ
る。
約 0.5mm の薄肉電鋳金型を、前記溶接法により接合し
てエンドレスベルト金型を作成し、このべルト金型を加
熱ロールと冷却ロールとからなるl対のロール上に設置
して回転させ、加熱ロール上にあるベルト金型に、溶融
した合成樹脂をシート状の形状で供給し、l個以上のシ
リコーン製ロールで加圧成形を行った後、冷却ロール上
でガラス転移点温度以下に冷却して、ベルト金型から引
き剥がすことにより連続したシート状の製品を得ること
が可能である。
る。 実施例1 表面を平坦に研削した100mm角の真鍮板の上に、第1方
向(第2図のy方向)と第2方向(第2図のz方向)
を、先端角度が68.53゜のダイアモンドバイトを用いて、
第1方向及び第2方向の繰り返しピッチが210.88μm、
溝の深さ(hy、h z)が100μmであって、第1方向と第
2方向との交差角度が58.76゜となるように断面形状がV
字の平行溝を繰り返しのパターンでフライカッティング
法によって切削した。
角度が71.52゜のダイアモンドバイトを用いて、繰り返し
ピッチ(第1図の線xの繰り返しピッチ)が214.92μ
m、溝の深さ(hx)が100μm、第1方向及び第2方向と
第3方向との交差角度が60.62゜となるようにV字平行溝
を切削して、真鍮板上に三角錐型反射素子の仮想面(S
x−Sx')からの高さ(hx)が100μmの凸形状の多数の
三角錐型キューブコーナーが最密充填状に配置された母
型を形成した。この三角錐型反射素子の光学軸傾斜角θ
は+1゜であり、三角錐を構成する三面のプリズム面角
はいずれも90゜であった。
質がニッケルであって、形状が反転された凹形状のキュ
ーブコーナー成形用金型を作成した。この成形用金型を
用いて、厚さ200μmのポリカーボネート樹脂シート(三
菱エンジニアリングプラスティックス株式会社製「ユー
ピロン E2000」)を成形温度200℃、成形圧力50kg/cm2
の条件で圧縮成形した後に、加圧下で30℃まで冷却して
から樹脂シートを取り出して、表面に支持体層の厚さが
約250μmで、hx=hy=hz=100μmのキューブコー
ナーを最密充填状に配置したポリカーボネート樹脂製の
三角錐型キューブコーナー型再帰反射シートを作成し
た。
度が第1方向(y方向)と第2方向(z方向)が68.53゜
で、第3方向(x方向)が71.52゜のダイアモンドバイト
を用いて、第1方向と第2方向との繰り返しピッチが21
0.88μm、切削溝の深さ(hy、hz)が100μm、第1方
向と第2方向との交差角度が58.76゜であり、また第3方
向の繰り返しピッチが214.92μm、切削溝の深さ(hx)
が110μmとなるように断面形状がV字の溝を繰り返しの
パターンでフライカッティング法によって切削し、真鍮
板上に三角錐型反射素子の仮想面(Sy−Sy')からの
高さ(hy)が100μmの凸形状の多数の三角錐型キュー
ブコーナーが最密充填状に配置された母型を形成した。
この三角錐型反射素子の光学軸傾斜角θは+1゜であっ
た。またhmax/hminは110/100=1.100であった。
凹形状のキューブコーナー成形用金型を作成し、これを
用いて実施例1と同様のポリカーボネート樹脂シートを
同様の成形条件で圧縮成形して、表面に支持体層の厚さ
が約250μmで、hy=hz=100μm、hx=110μmのキュ
ーブコーナーを最密充填状に配置したポリカーボネート
樹脂製の三角錐型キューブコーナー型再帰反射シートを
作成した。
向と第2方向を、先端角度が72.53゜のダイアモンドバイ
トを用いて、第1方向及び第2方向の繰り返しピッチが
213.5μm、溝の深さ(hy、hz)が100μmであって、第
1方向と第2方向との交差角度が61.21゜となるように断
面形状がV字の平行溝を繰り返しのパターンでフライカ
ッティング法によって切削した。
角度が69.52゜のダイアモンドバイトを用いて、繰り返し
ピッチ(第1図の線xの繰り返しピッチ)が209.67μ
m、溝の深さ(hx)が100μm、第1方向及び第2方向と
第3方向との交差角度が59.40゜となるようにV字平行溝
を切削して、真鍮板上に三角錐型反射素子の仮想面(S
x−Sx')からの高さ(hx)が100μmの凸形状の多数の
三角錐型キューブコーナーが最密充填状に配置された母
型を形成した。この三角錐型反射素子の光学軸傾斜角θ
は-1゜であり、三角錐を構成する三面のプリズム面角は
いずれも90゜であった。
凹形状のキューブコーナー成形用金型を作成し、これを
用いて実施例1と同様のポリカーボネート樹脂シートを
同様の成形条件で圧縮成形して、表面に支持体層の厚さ
が約250μmで、hx=hy=h z=100μmのキューブコー
ナーを最密充填状に配置したポリカーボネート樹脂製の
三角錐型キューブコーナー型再帰反射シートを作成し
た。
度が第1方向(y方向)と第2方向(z方向)が72.53゜
で、第3方向(x方向)が69.52゜のダイアモンドバイト
を用いて、第1方向と第2方向との繰り返しピッチが21
3.50μm、切削溝の深さ(hy、hz)が100μm、第1方
向と第2方向との交差角度が61.21゜であり、また第3方
向の繰り返しピッチが209.67μm、切削溝の深さ(hx)
が90μmとなるように断面形状がV字の溝を繰り返しの
パターンでフライカッティング法によって切削し、真鍮
板上に三角錐型反射素子の仮想面(Sy−Sy')からの
高さ(hy)が100μmの凸形状の多数の三角錐型キュー
ブコーナーが最密充填状に配置された母型を形成した。
この三角錐型反射素子の光学軸傾斜角θは−1゜であっ
た。またhmax/hminは100/90=1.11であった。
凹形状のキューブコーナー成形用金型を作成し、これを
用いて実施例1と同様のポリカーボネート樹脂シートを
同様の成形条件で圧縮成形して、表面に支持体層の厚さ
が約250μmで、hy=hz=100μm、hx=90μmのキュー
ブコーナーを最密充填状に配置したポリカーボネート樹
脂製の三角錐型キューブコーナー型再帰反射シートを作
成した。
度が第1方向(y方向)と第2方向(z方向)および第3
方向(x方向)が70.53゜のダイアモンドバイトを用い
て、第1方向と第2方向および第3方向の繰り返しピッ
チが212.13μm、また第1方向と第2方向との交差角度
が60.00゜となるように断面形状がV字の溝を繰り返しの
パターンでフライカッティング法によって切削し、真鍮
板上にキューブコーナー再帰反射素子の高さが100μmの
凸形状の多数の三角錐型キューブコーナーが最密充填状
に配置された母型を形成した。この反射素子の光学軸傾
斜角θは0゜、三角錐を構成する三面のプリズム面角は
いずれも90゜であった。
脂製の三角錐型キューブコーナー型再帰反射シートを作
成した。
度が第1方向(y方向)と第2方向(z方向)が62.53゜
で、第3方向(x方向)が74.37゜のダイアモンドバイト
を用いて、第1方向と第2方向との繰り返しピッチが20
7.68μmで第3方向の繰り返しピッチが225.42μm、また
第1方向と第2方向との交差角度が54.86゜となるように
断面形状がV字の溝を繰り返しのパターンでフライカッ
ティング法によって切削し、真鍮板上に反射素子の高さ
が100μmの凸形状の多数の三角錐型キューブコーナーが
最密充填状に配置された母型を形成した。このキューブ
コーナー再帰反射素子の光学軸傾斜角θは+4゜、三角
錐を構成する三面のプリズム面角はいずれも90゜であっ
た。
脂製の三角錐型キューブコーナー型再帰反射シートを作
成した。
2で作成した三角錐型再帰反射シートについて再帰反射
係数を測定し、その値を示した〔反射輝度の単位は、い
ずれも(cd/ Lx・m2)〕。
射体―光学的特性―測定法に規定された測光的測定方法
に基づいて行い、観測角と入射角の組合せを0.2°/5
°、0.2°/30°として測定した。また測定試料の回転
角については、第3方向のV溝の方向を0°と定め、測定
試料をその方向から90°回転させた方向を回転角90°と
して測定を行った。
成した三角錐型再帰反射シートについて入射角特性を見
るために、観測角を0.2°と一定にし、入射角を5゜,1
0゜,15゜,20゜,25゜および30°と変えて各試料の再
帰反射係数を測定し、図6に、入射角を横軸とし、縦軸
には各入射角における再帰反射係数を入射角5゜におけ
る再帰反射係数で除した値を輝度変化率として示した。
に、観測角を0.2°、入射角を5゜と一定にし、回転角
を0°から180°と変えて各試料の再帰反射係数を測定
し、図7に、回転角を横軸とし、縦軸には、各回転角に
おける再帰反射係数をそれぞれの試料について最大値を
示す再帰反射係数で除した値を輝度変化率として示し
た。
に、本発明に基づく実施例1〜4に示した再帰反射シー
トはいずれも高い入射角においても再帰反射係数の低下
は少なく、また回転角の変化に対しても再帰反射係数の
変化が少ないのに対し、比較例1で作成した再帰反射シ
ートは入射角15゜以上で著しい輝度低下が見られ、また
比較例2で作成した反射シートは回転角90゜における輝
度低下が顕著であった。
Sx’)の上に突出した三角錐型キューブコーナー再帰
反射素子が、互いに該底面(Sx−Sx’)上の1つの底
辺(x)を共有して、相対峙して該底面(Sx−Sx’)
上に最密充填状に配置されており、該底面(Sx−
Sx’)は該三角錐型反射素子が共有する多数の該底辺
(x、x、・・・・)を包含する共通の一平面であり、相対
峙する二つの三角錐型反射素子は該底面(Sx−Sx’)
上の共有する底辺(x、x、・・・・)を含み、かつ該底面
(Sx−Sx’)に垂直な平面(Lx−Lx、Lx−Lx、・・
・・)に対して実質的に対称となるように向き合った実質
的に同一形状の素子対をなしており、該三角錐型反射素
子の光学軸が、該光学軸と該底面(Sx−Sx’)との交
点(Q)から該素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)
までの距離(q)と、該素子の頂点(H1、H2)から該
底面(Sx−Sx’)に下された垂線と該底面(Sx−
Sx’)との交点(P)から該素子対が共有する底辺
(x、x、・・・・)までの距離(p)との差(q−p)が
プラス(+)又はマイナス(−)となる方向に、該光学
軸と該垂線のなす角度が0.5〜1.5度となるように傾いて
いることを特徴とする三角錐型キューブコーナー再帰反
射素子である。
般に三角錐型反射素子に望まれる基本的な光学特性であ
る、高輝度性、即ち、該三角錐型反射素子正面から入射
した光の反射輝度に代表される反射輝度が優れることの
みならず、入射角特性、回転角特性が大幅に改善され
る。
底面上にあり、光学軸の傾きがプラス(+)となる方向
に傾いている本発明のCC反射素子対の平面図であり、
(1-B)は該CC反射素子対の断面図である。
のうち、底辺(x)が他の底辺(y)及び底辺(z)よ
りも深く形成され、光学軸の傾きがプラス(+)となる
方向に傾いている本発明のCC反射素子対が配置された
CC再帰反射体の平面図である。
る1組のCC反射素子対の平面図であり、(3-B)は該
CC反射素子対の断面図である。
底辺(z)のうち、底辺(x)が他の底辺(y)及び底
辺(z)よりも浅く形成され、光学軸の傾きがマイナス
(−)となる方向に傾いている本発明の1組のCC反射
素子対の平面図であり、(4-B)は該CC反射素子対の
断面図である。
ューブコーナー再帰反射シートの一態様の構造を示す断
面図である。
作成した三角錐型キューブコーナー再帰反射シートの入
射角特性を示す図である。
作成した三角錐型キューブコーナー再帰反射シートの回
転角特性を示す図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 共通する一底面(Sx−Sx’)の上に突
出した三角錐型キューブコーナー再帰反射素子が、互い
に該底面(Sx−Sx’)上の1つの底辺(x)を共有し
て、相対峙して該底面(Sx−Sx’)上に最密充填状に
配置されており、該底面(Sx−Sx’)は該三角錐型反
射素子が共有する多数の該底辺(x、x、・・・・)を包含
する共通の一平面であり、相対峙する二つの三角錐型反
射素子は該底面(Sx−Sx’)上の共有する底辺(x、
x、・・・・)を含み、かつ該底面(Sx−Sx’)に垂直な
平面(Lx−Lx、Lx−Lx、・・・・)に対して実質的に対
称となるように向き合った実質的に同一形状の素子対を
なしており、該三角錐型反射素子の光学軸が、該光学軸
と該底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から該素子対が
共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離(q)と、該
素子の頂点(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に下
された垂線と該底面(Sx−Sx’)との交点(P)から
該素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離
(p)との差(q−p)がプラス(+)又はマイナス
(−)となる方向に、該光学軸と該垂線のなす角度が0.
5〜1.5度となるように傾いていることを特徴とする三角
錐型キューブコーナー再帰反射素子。 - 【請求項2】 該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)
から該底面(Sx−Sx’)に下された垂線に対して、該
頂点を経由する光学軸が、(q−p)がプラス(+)又
はマイナス(−)となる方向に、0.6〜1.4゜傾いている
請求項1に記載の三角錐型キューブコーナー再帰反射素
子。 - 【請求項3】 該三角錐型反射素子の光学軸が、該光学
軸と該底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から該素子対
が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離(q)と、
該素子の頂点(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に
下された垂線と該底面(Sx−Sx’)との交点(P)か
ら該素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離
(p)との差(q−p)がプラス(+)となる方向に、
0.6〜1.4゜傾いている請求項1又は2のいずれかに記載
の三角錐型キューブコーナー再帰反射素子。 - 【請求項4】 相対峙する二つの三角錐型反射素子の共
有する底辺(x、x、・・・・)を含む底面(Sx−Sx’)
から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さ
をhxとし、該三角錐型反射素子の他の一方の底辺
(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−Sy’)から該三角
錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhyと
し、かつ該三角錐型反射素子のさらに他の底辺(z、
z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)から該三角錐型反
射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhzとした場合
に、hxが、hy及びhzよりも実質的に大である請求項
1〜3のいずれかに記載の三角錐型キューブコーナー再
帰反射素子。 - 【請求項5】 相対峙する二つの三角錐型反射素子の共
有する底辺(x、x、・・・・)を含む底面(Sx−Sx’)
から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さ
をhxとし、該三角錐型反射素子の他の一方の底辺
(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−Sy’)から該三角
錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhyと
し、かつ該三角錐型反射素子のさらに他の底辺(z、
z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)から該三角錐型反
射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhzとした場合
に、hyとhzが実質的に同一であって、hxがhy及びh
zよりも実質的に大である請求項1〜4のいずれかに記
載の三角錐型キューブコーナー再帰反射素子。 - 【請求項6】 該三角錐型反射素子の光学軸が、該光学
軸と該底面(Sx−Sx’)との交点(Q)から該素子対
が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離(q)と、
該素子の頂点(H1、H2)から該底面(Sx−Sx’)に
下された垂線と該底面(Sx−Sx’)との交点(P)か
ら該素子対が共有する底辺(x、x、・・・・)までの距離
(p)との差(q−p)がマイナス(−)となる方向
に、傾いており、かつ相対峙する二つの三角錐型反射素
子の共有する底辺(x、x、・・・・)を含む底面(Sx−
Sx’)から該三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)ま
での高さをhxとし、該三角錐型反射素子の他の一方の
底辺(y、y、・・・・)を含む底面(Sy−Sy’)から該
三角錐型反射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhy
とし、かつ該三角錐型反射素子のさらに他の底辺(z、
z、・・・・)を含む底面(Sz−Sz’)から該三角錐型反
射素子の頂点(H1、H2)までの高さをhzとした場合
に、hyとhzが実質的に同一であって、hxがhy及びh
zよりも実質的に小である、請求項1又は2のいずれか
に記載の三角錐型キューブコーナー再帰反射素子。 - 【請求項7】 上記hxとhyとhzのいずれかの少なく
とも2つが実質的に相違し、該hx、hy及びhzの最も
大であるものをhmaxとし、最も小であるものをhminと
した場合に、 1.03 < hmax/hmin < 1.3 である請求項1〜6のいずれかに記載の三角錐型キュー
ブコーナー再帰反射素子。 - 【請求項8】 上記hx、hy及びhzがいずれも50μm
以上であり、かつ500μm以下である請求項1〜7のい
ずれかに記載の三角錐型キューブコーナー再帰反射素
子。 - 【請求項9】 上記hx、hy及びhzがいずれも60〜200
μmである請求項1〜7のいずれかに記載の三角錐型キ
ューブコーナー再帰反射素子。 - 【請求項10】 該三角錐型キューブコーナー再帰反射
素子の三つの傾斜面(a1面、b1面、c1面)又は(a2
面、b2面、c2面)が互いに交差することによって形成
される少なくとも1つのプリズム面角の大きさが89.5゜
〜90.5゜の範囲内で、90.000゜から僅かに偏差している
請求項1〜9のいずれかに記載の三角錐型キューブコー
ナー再帰反射素子。 - 【請求項11】 前記の相対峙する二つの三角錐型キュ
ーブコーナー再帰反射素子が互いに底辺(x、x、・・・
・)を共有しながら、最密充填状に配置されてシート状
をなしている請求項1〜10のいずれかに記載の三角錐
型キューブコーナー再帰反射シート。
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