JP2001166067A - 計時装置 - Google Patents

計時装置

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JP2001166067A JP2000282377A JP2000282377A JP2001166067A JP 2001166067 A JP2001166067 A JP 2001166067A JP 2000282377 A JP2000282377 A JP 2000282377A JP 2000282377 A JP2000282377 A JP 2000282377A JP 2001166067 A JP2001166067 A JP 2001166067A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的エネルギ蓄積部及び発電部を備える計
時装置において、機械的エネルギ手動入力部および機械
的エネルギ自動入力部の両方を設けることができ、かつ
小型化できる計時装置を提供すること。 【解決手段】 手動巻上部3および自動巻上部4を、ゼ
ンマイ1を挟んで発電機2と反対側の位置に設ける。発
電機2と自動巻上部4とが重なることがなく、発電機2
を、自動巻上部4と重ならないように位置をずらす必要
がない。これにより、時計内部のスペース効率が向上
し、ムーブメントの面積を小さくすることができ、時計
の小型化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的エネルギを
蓄積する機械的エネルギ蓄積部と、この機械的エネルギ
蓄積部に蓄積された機械的エネルギを電気的エネルギに
変換する発電部とを備える計時装置に係り、特に、機械
的エネルギ蓄積部に機械的エネルギを手動により入力す
る機械的エネルギ手動入力部と、機械的エネルギ蓄積部
に機械的エネルギを自動的に入力する機械的エネルギ自
動入力部とを備える計時装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来より、ゼンマイなどの機械的エネルギ
蓄積部を利用して駆動される機械時計においては、ゼン
マイを巻き上げるための機械的エネルギ手動入力部であ
る手動巻上部のほかに、回転錘を利用した機械的エネル
ギ自動入力部である自動巻上部を設ける場合がある。こ
の際、従来は、手動巻上部と自動巻上部とが互いに干渉
しないように、当該手動巻上部および自動巻上部は、ゼ
ンマイが内蔵された香箱を挟んで互いに反対側に配置さ
れるのが一般的である。
【0003】ところで、近年、ゼンマイが開放する時の
機械エネルギを発電部である発電機で電気エネルギに変
換し、その電気エネルギにより回転制御手段を作動させ
て発電機のコイルに流れる電流値等を制御し、輪列に固
定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電
子制御式機械時計が開発されている(特開平8−575
8号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな電子制御式機械時計においては、手動巻上部と自動
巻上部との両方を設けた場合には、スペース効率が悪
く、小型化が難しいという問題があった。
【0005】すなわち、電子制御式機械時計において
は、ゼンマイと発電機との比較的大きな部品が2つ存在
する。これらは厚さ寸法も比較的大きいため、ムーブメ
ントにおいて他の部品とは平面位置が異なる場所にそれ
ぞれ配置される。また、香箱の手動巻上部に隣接した位
置には、ゼンマイから発電機に回転力を伝える輪列が配
置される。このため、香箱を挟んで手動巻上部の反対側
に配置される自動巻上部は、発電機に近接して配置され
ることになる。この際、発電機は、コイルが巻回されて
いるため最も厚さ寸法が大きく、この発電機に自動巻上
部を重ねて配置すると、時計(ムーブメント)の厚さ寸
法が大きくなってしまう。
【0006】一方、厚さ寸法を抑えるには、発電機の位
置をずらして、自動巻上部と発電機との平面位置を相違
させなければならず、ムーブメントの面積が大きくなっ
てしまう。従って、電子制御式機械時計において、手動
巻上部および自動巻上部の両方を組み込む場合には、ム
ーブメントが厚くなったり、平面サイズが大きくなり、
時計の小型化が困難であるという問題がある。また、電
子制御式機械時計に限らず、ゼンマイなどの機械的エネ
ルギ蓄積部および発電機を備える各種の計時装置におい
て、手動巻上部および自動巻上部の両方を設けようとす
る場合にも同様の問題がある。
【0007】本発明の目的は、機械的エネルギ蓄積部及
び発電部を備える計時装置において、機械的エネルギ手
動入力部および機械的エネルギ自動入力部の両方を設け
ることができ、かつ小型化できる計時装置を提供するこ
とにある。
【0008】ところで、指針を調速するための前記回路
制御手段は、発電機に接続された電気回路形成用の回路
基板を備えている。この回路基板は通常、ムーブメント
の平面サイズを小さくするために、発電機のコイルの一
部や香箱の一部に平面的に重なる位置に配置されること
が多い。しかし、このような回路基板の配置構造では、
他部品との重なり部分によってムーブメントが厚くなる
ため、時計の小型化を阻害するという問題がある。
【0009】本発明の他の目的は、機械的エネルギ蓄積
部及び発電部を備える計時装置において、発電部に接続
された電気回路形成用の回路基板を確実に設けることが
でき、かつ小型化できる計時装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、機械的エネル
ギを蓄積する機械的エネルギ蓄積部と、この機械的エネ
ルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギを電気的エネル
ギに変換する発電部とを備える計時装置であって、機械
的エネルギ蓄積部に機械的エネルギを手動により入力す
る機械的エネルギ手動入力部と、機械的エネルギ蓄積部
に機械的エネルギを自動的に入力する機械的エネルギ自
動入力部とを備え、機械的エネルギ手動入力部および機
械的エネルギ自動入力部は、機械的エネルギ蓄積部の一
方側(第1の側)に設けられ、発電部は、機械的エネル
ギ蓄積部を挟んで機械的エネルギ手動入力部および機械
的エネルギ自動入力部の反対側となる機械的エネルギ蓄
積部の他方側(第2の側)に設けられていることを特徴
とする。この際、機械的エネルギ蓄積部としては、渦巻
き状に巻かれたゼンマイ等が利用できる。
【0011】このような本発明によれば、機械的エネル
ギ手動入力部および機械的エネルギ自動入力部を、機械
的エネルギ蓄積部を挟んで発電部と反対側の位置に設け
たので、発電部と機械的エネルギ自動入力部とが重なる
ことがない。従って、発電部と機械的エネルギ自動入力
部とが重なることによるムーブメントの厚さ寸法の増大
や、この厚さ寸法の増大を防ぐために発電部および機械
的エネルギ自動入力部が平面的に重ならないように位置
をずらすことによるムーブメントの平面サイズの増大が
生じない。これにより、計時装置内部のスペース効率が
向上し、ムーブメントの面積や厚さの増大を抑えること
ができ、自動巻機構等の機械的エネルギ自動入力部を備
えた場合でも計時装置の小型化を図ることが可能とな
る。
【0012】また、機械的エネルギ手動入力部および機
械的エネルギ自動入力部は、それぞれを構成する大部分
の部品が鉄製であるため、長期間用いると部品間の摩耗
によって摩耗粉が生じるおそれがある。さらに、これら
機械的エネルギ手動入力部および機械的エネルギ自動入
力部に発電部が近接していると、この摩耗粉が発電部内
に侵入し、当該発電部が止まってしまうおそれがある。
そこで、本発明のように、機械的エネルギ手動入力部お
よび機械的エネルギ自動入力部を、機械的エネルギ蓄積
部を挟んで発電部と反対側の位置に設ければ、当該機械
的エネルギ手動入力部および機械的エネルギ自動入力部
と、発電部とを機械的エネルギ蓄積部の幅寸法分だけ離
すことが可能となり、これにより、発電部内への摩耗粉
の侵入がほとんど防止される。
【0013】さらに、機械的エネルギ手動入力部および
機械的エネルギ自動入力部は、それぞれを構成する大部
分の部品が鉄製であるため、これらを発電部に近接して
配置すると、発電部からの漏れ磁束等によって鉄損が生
じ、耐磁性能も低下するおそれがある。そこで、本発明
のように、機械的エネルギ手動入力部および機械的エネ
ルギ自動入力部を、機械的エネルギ蓄積部を挟んで発電
部と反対側の位置に設ければ、発電部から遠ざけること
が可能となるので、当該機械的エネルギ手動入力部およ
び機械的エネルギ自動入力部の鉄損の発生を抑えること
ができ、耐磁性能も向上させることが可能となる。
【0014】また、通常、機械的エネルギ手動入力部で
もある巻真は、計時装置本体に対して、突没可能となっ
ているため、巻真部分から装置内部に水分等が浸入する
おそれがある。この水分等が発電部に浸入すると、発電
部が故障するおそれがある。そこで、機械的エネルギ手
動入力部および機械的エネルギ自動入力部を巻真近傍に
配置し、発電部を機械的エネルギ蓄積部を挟んで巻真部
分から遠ざけて配置すれば、発電部に水分等が浸入する
おそれがほとんどなく、計時装置の耐久性能を向上させ
ることが可能となる。
【0015】以上において、機械的エネルギ蓄積部に蓄
積された機械的エネルギを発電部のロータに伝達する機
械的エネルギ伝達手段を、前記機械的エネルギ手動入力
部および機械的エネルギ自動入力部と、前記発電部との
間に配置することが望ましい。ここで、機械的エネルギ
伝達手段は、輪列や、タイミングベルトおよびプーリ、
チェーンおよびスプロケットホイール等で構成される。
このように構成すれば、輪列などの機械的エネルギ伝達
手段が、機械的エネルギ手動入力部および機械的エネル
ギ自動入力部と発電部との間に配置されるため、高トル
クがかかることにより機械的エネルギ手動入力部および
機械的エネルギ自動入力部で生じやすい摩耗粉が、発電
部(特にロータ)に入りにくくなり、発電部の性能を損
なうことがない。
【0016】また、本発明の計時装置は、機械的エネル
ギを蓄積する機械的エネルギ蓄積部と、この機械的エネ
ルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギを電気的エネル
ギに変換する発電部とを備える計時装置であって、外部
操作部材から計時装置の円周方向に沿って、前記機械的
エネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを手動により入力
する機械的エネルギ手動入力部、前記機械的エネルギ蓄
積部に前記機械的エネルギを自動的に入力する機械的エ
ネルギ自動入力部、機械的エネルギ蓄積部および発電部
の順に配置されていることを特徴とするものでもよい。
このような本発明によれば、機械的エネルギ手動入力部
および機械的エネルギ自動入力部と、発電部との間に、
機械的エネルギ蓄積部が配置されるため、発電部と機械
的エネルギ自動入力部とが重なることがない。従って、
計時装置内部のスペース効率が向上し、ムーブメントの
面積や厚さの増大を抑えることができ、自動巻機構等の
機械的エネルギ自動入力部を備えた場合でも計時装置の
小型化を図ることが可能となる。また、機械的エネルギ
手動入力部および機械的エネルギ自動入力部で摩耗粉が
発生しても、発電部内への摩耗粉の侵入がほとんど防止
され、性能低下を防止できる。さらに、発電部からの漏
れ磁束等による各入力部での鉄損の発生を抑えることが
できるため、耐磁性能も向上させることが可能となる。
また、機械的エネルギ手動入力部を作動させる竜頭等の
外部操作部材から発電部が離れて配置されるため、発電
部に水分等が浸入するおそれがほとんどなく、計時装置
の耐久性能を向上させることが可能となる。
【0017】前述の計時装置は、機械的エネルギ蓄積部
に蓄積された機械的エネルギの蓄積量を表示するエネル
ギー保有量表示部を備え、このエネルギー保有量表示部
は、機械的エネルギ蓄積部と前記発電部との間に設けら
れていることが望ましい。この際、前記機械的エネルギ
蓄積部が渦巻き状に巻かれたゼンマイで構成されていれ
ば、エネルギー保有量表示部としては、ゼンマイの巻き
上げ残量を表示するゼンマイ残量表示機構で構成されて
いることが好ましい。このようなエネルギー保有量表示
部は、通常、厚さが薄く、文字盤側に配置される。この
ため、エネルギー保有量表示部は、発電部の一部に重ね
て配置することが可能となり、これにより、機械的エネ
ルギ蓄積部および発電部間の文字盤側のスペースを有効
利用することが可能となる。また、エネルギー保有量表
示部がゼンマイ残量表示機構の場合、機械的エネルギ蓄
積部であるゼンマイの近傍にゼンマイ残量表示機構を設
ければ、ゼンマイ残量表示機構の構成を簡易なものにで
き、この点からも、装置内部のスペース効率を向上させ
ることが可能となる。また、前述の機械的エネルギ手動
入力部は、手動によって回転される手巻輪列を備えると
ともに、機械的エネルギ自動入力部は、機械的エネルギ
蓄積部に機械的エネルギを入力する自動巻輪列を備え、
手巻輪列は、自動巻輪列を介して機械的エネルギ蓄積部
に機械的エネルギを入力するように構成されていること
が望ましい。
【0018】このようにすれば、手巻輪列および自動巻
輪列をそれぞれ独立して設ける場合に比べて、自動巻輪
列が各入力部で共用されるので、装置の部品点数を少な
くすることが可能となる。これにより、計時装置の小型
化がより一層容易となる。
【0019】さらに、前述の機械的エネルギ蓄積部は、
渦巻き状に巻かれたゼンマイであり、機械的エネルギ自
動入力部はゼンマイの過大巻上を防止するための過大巻
上防止機構を備えていることが好ましい。このようにす
れば、ゼンマイの過大の巻き上げが簡単に防止されると
ともに、過大巻き上げによるゼンマイの破損を未然に防
ぐことが容易となる。
【0020】また、前述の過大巻上防止機構は、機械的
エネルギ自動入力部の一部の部材をスリップさせる機構
または変形させる機構を備えて構成されていることが望
ましい。例えば、前述の過大巻上防止機構は、機械的エ
ネルギ自動入力部に設けられた自動巻輪列の一部の歯車
とかなとをスリップさせるスリップ機構を備えて構成さ
れていることが望ましい。通常、ゼンマイの過大巻き上
げの防止は、当該ゼンマイに、ゼンマイの外周一周分程
度の長さ寸法を有し、ゼンマイより厚い板バネであるス
リッピング・アタッチメント等のスリップ構造を取り付
けることで行っていた。しかし、これではゼンマイの有
効長さ寸法が短くなり、計時装置の動作持続時間を長く
することが困難という問題がある。そこで、本発明のよ
うにすれば、スリップ機構を備えた過大巻上防止機構
が、機械的エネルギ自動入力部に設けられているので、
従来のスリッピング・アタッチメントが不要となり、ゼ
ンマイの有効長さ寸法を長くすることが可能となる。こ
れにより、計時装置の動作持続時間を長く延ばすことが
可能となる。
【0021】また、前述の機械的エネルギ自動入力部
は、ゼンマイを自動的に巻き上げるための自動巻レバー
を備え、過大巻上防止機構は、自動巻レバーの一部に設
けられる変形部を備えて構成されているものでもよい。
このようにすれば、ゼンマイの過大巻上防止を、自動巻
レバーに設けられる変形部によって簡単に行えるので、
この点からも、スリッピング・アタッチメント等の従来
のスリップ構造が不要となる。また、従来のスリッピン
グ・アタッチメントは、摩擦を利用するものなので、長
期間使用しても摩擦状態が変化しないように設計しなけ
ればならなかったが、本発明によれば、ゼンマイの過大
巻上防止を、自動巻レバーに設けられる変形部によって
行うので、摩擦状態の維持管理が不要となり、長期に安
定した動作が簡単な構成で実現可能となるとともに、装
置のコストも低減可能となる。
【0022】一方、本発明の時計装置は、機械的エネル
ギを蓄積する機械的エネルギ蓄積部と、この機械的エネ
ルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギを電気的エネル
ギに変換する発電部と、この発電部に接続された電気回
路を有する回路基板とを備える計時装置であって、前記
機械的エネルギ蓄積部および発電部は、時計装置の円周
方向の一部に互いに近接して配置され、前記回路基板
は、一端側が前記機械的エネルギ蓄積部の近傍で前記発
電部に接続され、他端側が前記機械的エネルギ蓄積部に
対して前記一端側とは反対側の近傍に位置し、前記一端
側を除く他の部分が当該発電部および前記機械的エネル
ギ蓄積部に平面的に重ならず、かつ時計装置の前記円周
方向の一部を除いた他の部分に沿って配置されているこ
とを特徴とする。このような場合には、機械的エネルギ
蓄積部および発電部が時計装置の円周方向の一部に互い
に近接して配置されるので、円周方向の他の部分(残り
の部分)であって、特に外周側に近い部分の配置スペー
スが周方向に連続して利用可能になる。そして、連続し
た外周側のスペースを利用することで、回路基板が発電
部および機械的エネルギ蓄積部とは全く重ならないよう
になり(発電部との接続部分を除く)、時計装置の平面
サイズを維持しながら薄くでき、小型化が図れる。この
際、機械的エネルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギ
を発電部のロータに伝達する機械的エネルギ伝達手段が
設けられているとともに、この機械的エネルギ伝達手段
は前記機械的エネルギ蓄積部、前記発電部、前記回路基
板で囲まれる位置に配置され、かつ前記回路基板が当該
機械的エネルギ伝達手段に平面的に重ならないことが好
ましい。さらに、前記機械的エネルギ蓄積部に前記機械
的エネルギを手動により入力する機械的エネルギ手動入
力部と、前記機械的エネルギ蓄積部に前記機械的エネル
ギを自動的に入力する機械的エネルギ自動入力部とを備
えているとともに、前記機械的エネルギ手動入力部は、
手動によって回転される手巻輪列を備えるとともに、前
記機械的エネルギ自動入力部は、前記機械的エネルギ蓄
積部に前記機械的エネルギを入力する自動巻輪列を備
え、前記手巻輪列および自動巻輪列は前記機械的エネル
ギ蓄積部、前記発電部、前記回路基板で囲まれる位置に
配置され、かつ前記回路基板が当該手巻輪列および自動
巻輪列に平面的に重ならないことが好ましい。これらの
ようにすれば、機械的エネルギ伝達手段、機械的エネル
ギ手動入力部の手巻輪列、機械的エネルギ自動入力部の
自動巻輪列を、機械的エネルギ蓄積部、発電部、回路基
板で囲まれる位置にコンパクトに集約した場合でも、回
路基板がそれらに重なることがなく、時計装置の厚さが
薄く維持される。また、本発明の時計装置は、前記回路
基板が可撓性を有していることが望ましく、こうするこ
とにより、例えば、回路基板を時計装置の厚さ方向に屈
曲させたり、湾曲させて配置することができ、狭い配置
スペースに柔軟に対応できる。なお、機械的エネルギ蓄
積部、発電部、機械的エネルギ手動入力部、機械的エネ
ルギ自動入力部は、前記請求項1あるいは請求項3記載
の通り配置されていてもよく、または、他の任意の配置
位置を適用できる。
【0023】そして、本発明の時計装置では、前記回路
基板は平面略三日月形状とされ、この回路基板の両端間
の略中央位置には前記発電部を制御する電子回路部品が
実装されていることが望ましい。三日月形状の回路基板
の中では、中央側が両端側に比して幅が大きいため、こ
のような幅広の部分を利用することで、水晶振動子やI
C等の電子回路部品が確実に実装される。
【0024】なお、実装スペースに余裕がある場合、蓄
電用コンデンサや整流用平滑コンデンサ等を実装しても
よい。
【0025】
【発明の実施の形態】A.第1実施形態 以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る計時装置である電
子制御式機械時計の要部を示す平面図であり、図2、図
3、図4および図5はその断面図である。
【0026】電子制御式機械時計は、機械的エネルギ蓄
積部である渦巻き状に巻かれたゼンマイ1と、このゼン
マイ1に蓄積された機械的エネルギを電気的エネルギに
変換する発電部である発電機2と、ゼンマイ1に機械的
エネルギを手動により入力する機械的エネルギ手動入力
部である手動巻上部3と、ゼンマイ1に機械的エネルギ
を自動的に入力する機械的エネルギ自動入力部である自
動巻上部4とを備えている。ここで、本実施形態におい
ては、機械的エネルギは、ゼンマイ1を巻き上げた際
に、当該ゼンマイ1に、撓み等の変形によって生じる弾
性力である。
【0027】ゼンマイ1は、香箱歯車10a、香箱真1
0bおよび香箱蓋10cからなる香箱としての香箱車1
0に内蔵され、内端が香箱真10bに固定され、外端は
あるゼンマイトルク以上で香箱歯車10aをスリップす
るように構成されている。香箱真10bには、角穴車1
1が角穴ネジ12により固定され、香箱真10bと角穴
車11とは一体で回転するようにされている。角穴車1
1は、時計方向には回転するが反時計方向には回転しな
いように、図示しないこはぜと噛み合っている。香箱歯
車10aの回転は、二番車13、三番車14、四番車1
5、五番車16、六番車17からなる輪列を介して増速
されて発電機2のロータ21に伝達される。これらの輪
列は、地板8、二番受9および輪列受7によって軸支さ
れている。
【0028】発電機2は、ロータ21およびコイルブロ
ック22、23から構成され、図1中、香箱車10の他
方側(第2の側)となる下方位置であって、当該香箱車
10(ゼンマイ1)と共に電子制御式機械時計の円周方
向の一部に互いに近接して配置されている。
【0029】ロータ21は、ロータかな21a、ロータ
磁石21b、慣性車であるロータ慣性円板21cを備え
て構成されている。ロータ慣性円板21cは、香箱車1
0からの駆動トルク変動に対しロータ21の回転速度変
動を少なくするためのものである。
【0030】コイルブロック22、23は、それぞれス
テータ(コア、磁心)24にコイル25を巻線して構成
されたものである。各ステータ24は、ロータ21に隣
接して配置されるコアステータ部24cと、前記コイル
25が巻回されるコア巻線部24bと、互いに連結され
るコア磁気導通部24aとが一体に形成されて構成され
ている。
【0031】前記各ステータ24つまり各コイル25
は、互いに平行に配置されている。そして、前記ロータ
21は、コアステータ部24c側において、その中心軸
がほぼ各コイル25間に沿った境界線上に配置され、コ
アステータ部24cが前記境界線に対してほぼ左右対称
となるように構成されている。
【0032】この際、各ステータ24のロータ21が配
置されたステータ孔24dには、図3に示すように、位
置決め部材26が配置されている。そして、各ステータ
24の長手方向の中間部分つまりコアステータ部24c
およびコア磁気導通部24a間に偏心ピンからなる位置
決め治具27を配置している。この位置決め治具27を
回すと、各ステータ24のコアステータ部24cを位置
決め部材26に当接させてその位置合わせを正確にかつ
簡単に行うことができるとともに、コア磁気導通部24
aの側面同士を確実に接触させることができる。
【0033】また、コア磁気導通部24aの裏蓋側の面
(図3では上面側)は、各コア磁気導通部24aに跨っ
て配置されたヨーク28に接触されている。これによ
り、コア磁気導通部24aでは、各コア磁気導通部24
aの側面部分を通る磁気導通経路と、コア磁気導通部2
4aの下面およびヨーク28を通る磁気導通経路との2
つの磁気導通経路が形成され、ステータ24は環状の磁
気回路を形成している。各コイル25は、各ステータ2
4のコア磁気導通部24aからコアステータ部24cに
向かう方向に対して同方向に巻線されている。これらの
各コイル25の端部は、ステータ24のコア磁気導通部
24a上(図3では下面側)に設けられたコイルリード
基板29に接続されている。このコイルリード基板2
9、ステータ24、ヨーク28は、輪列受7とこの輪列
受7にビス止めされる回路押え板29aとで挟持固定さ
れている。
【0034】発電機2からの交流電力は、昇圧整流、全
波整流、半波整流、トランジスタ整流等からなる整流回
路を通して整流された後、図1に示すコンデンサ71等
で構成された電源回路に充電供給される。整流回路や電
源回路は、時計の外周に沿った三日月形状の回路基板と
しての回路ブロック70上に形成されている。そして、
本実施形態の電子制御式機械時計は、回路ブロック70
中の電源回路からの電力でIC72や水晶振動子73を
駆動して発電機2のコイル25に流れる電流値等を制御
したり、ショートブレーキを掛けて、輪列に固定される
指針(時間情報表示装置)を正確に駆動するように構成
されている。
【0035】回路ブロック70の一端側は、香箱10
(ゼンマイ1)の近傍で発電機2のコイルリード基板2
9に機械的および電気的に接続されている。回路ブロッ
ク70の他端側は、香箱車10を挟んで一端側の反対側
であって、この香箱車10の近傍に固定されている。さ
らに、回路ブロック70は三日月形状であることによ
り、コイルリード基板29に接続された一端側を除く他
の部分が発電機2および香箱車10に平面的に重なら
ず、かつ電子制御式機械時計の円周方向に沿って設けら
れている。このことにより、発電機2、香箱車10、回
路ブロック70の全ては、電子制御式機械時計の円周方
向に沿って略環状に配置されたことになり、これらに囲
まれるようにして、各番車13〜17からなる機械的エ
ネルギ伝達手段としての輪列が配置され、この輪列に回
路ブロック70が平面的に重ならないようになってい
る。
【0036】また、三日月形状の回路ブロック70で
は、両端側の幅より中央側の幅が大きいため、この中央
位置の幅広部分に電子回路部品としてのIC72および
水晶振動子73が実装され、電気回路における配線パタ
ーン(導通ライン)の引き回しが確実に行われるように
なっている。このような回路ブロック70は、FPC
(Flexible Printed Circuit)で形成されているととも
に、地板2に設けられた回路受座76と回路受74との
間で挟持されるようになっており、この回路受74と回
路ブロック70との間には絶縁板75が介装されてい
る。
【0037】この際、回路ブロック70では、図3,5
に示すように、回路受座76および回路受74間で挟持
される中央の部分とコイルリード基板29に接続される
一端側の部分とでは、縦断面視での配置位置が上下にず
れているが、このようなずれはFPCが有するフレキシ
ビリティ(可撓性)で良好に対応可能になっている。手
動巻上部3は、図1,4に示すように、図示しない竜頭
に接続される巻真31と、つづみ車32、キチ車33、
丸穴車35および丸穴伝え車36からなる手巻輪列34
とを備えて構成され、ゼンマイ1が内蔵されている香箱
車10を挟んで前述の発電機2の反対側となる一方側
(第1の側)に配置されている。
【0038】つづみ車32は、巻真31の先端近傍に嵌
装されている。キチ車33は、巻真31の中間部分に嵌
装されるとともに、つづみ車32の端縁に係合されてい
る。丸穴車35は、キチ車33に直交するように配置さ
れており、当該キチ車33の周縁に噛み合わされる丸穴
歯車35aと、丸穴伝え車36に噛み合わされる丸穴か
な35bとを備えて構成されている。丸穴伝え車36
は、一方の端縁が前述の丸穴かな35bに噛み合わされ
ているとともに、他方の端縁が伝え車44を介して角穴
車11に係合されている。従って、竜頭を回すと、巻真
31、つづみ車32、キチ車33、丸穴車35、丸穴伝
え車36、伝え車44を介して角穴車11が回転し、ゼ
ンマイ1を巻き上げることが可能となっている。この手
巻輪列34も、発電機2、香箱車10、回路ブロック7
0で囲まれて配置され、手巻輪列34に回路ブロック7
0が平面的に重ならないようになっている。
【0039】自動巻上部4は、回転錘41と、伝え車4
4を有する自動巻輪列43と、自動巻レバー45とを備
えて構成され、前述の手動巻上部3に隣接するととも
に、当該手動巻上部3と同様に、ゼンマイ1が内蔵され
ている香箱車10を挟んで前述の発電機2の反対側とな
る一方側(第1の側)に配置されている。このため、図
1に示すように、電子制御式機械時計の中心部(指針の
軸)の周囲を、外部操作部材(竜頭)から電子制御式機
械時計の円周方向に沿って、手動巻上部3、自動巻上部
4、ゼンマイ1(香箱車10)および発電機(発電部)
2がその順序で配置されている。
【0040】回転錘41は、扇形状に形成されるととも
に、この円弧部分が時計の内側縁に沿って配置され、伝
え受46に対して回動自在にボールベアリング47で軸
支されている。伝え車44は、自動巻レバー45の先端
が係合されるラチェット歯形を持つ伝え歯車44aと、
丸穴伝え車36および角穴車11が噛み合わされるかな
44bとを備えて構成されている。
【0041】自動巻レバー45は、回転錘41と共に回
転するボールベアリング47に設けられた偏心ピン42
に嵌合される回動部45aと、この回動部45aから伝
え車44に延びる2本のアーム部45bと、各アーム部
45bの先端に設けられ、伝え歯車44aに噛み合わさ
れる引き爪部45cおよび押し爪部45dとを備えて構
成されている。この引き爪部45cおよび押し爪部45
dは、伝え車44を挟み込むように配置されている。
【0042】従って、回転錘41を回転させると、これ
に偏心ピン42を介して連結された自動巻レバー45の
アーム部45bが往復運動し、この運動を利用して、引
き爪部45cおよび押し爪部45dで伝え歯車44aを
一定の方向に回転させることが可能となっている。な
お、回転錘41が左右どちらの方向に回転しても、伝え
車44の回転方向は、常に一定の方向に回転するように
なっている。そして、伝え車44を回転させることによ
って、角穴車11が回転し、ゼンマイ1が自動的に巻き
上がるようになっている。
【0043】ここで、自動巻輪列43である伝え車44
は、前述のように、手動巻上部3でゼンマイ1を巻き上
げる際にも利用されるようになっている。言い換える
と、手動巻上部3の手巻輪列34は、伝え車44を介し
てゼンマイ1に機械的エネルギを入力するようになって
いる。つまり、手動巻上部3は、自動巻上部4の自動巻
輪列43を共用してゼンマイ1を巻き上げるようになっ
ている。
【0044】このような自動巻上部4で巻き上げられる
ゼンマイ1には、図6に示されるように、当該ゼンマイ
1の過大の巻き上げを防止するための過大巻上防止機構
であるスリッピング・アタッチメント61が設けられて
いる。
【0045】このスリッピング・アタッチメント61
は、香箱車10の約内周一周分の長さ寸法を有するとと
もに、ゼンマイ1よりも厚い板バネであり、ゼンマイ1
の最終端部に付けられ、ゼンマイ1の最外周を香箱車1
0の内側面に押し付けるものである。そして、ゼンマイ
1が全て巻き上がった状態で、さらに巻こうとする、つ
まり、ゼンマイ1に所定の回転トルク以上のトルクを加
えると、このスリッピング・アタッチメント61によっ
てゼンマイ1を香箱車10の内周面に押しつける力より
も回転トルクが勝ってスリップし、ゼンマイ1の過大巻
き上げを防止するようになっている。
【0046】以上の自動巻輪列43もまた、発電機2、
香箱車10、回路ブロック70で囲まれて配置され、手
巻輪列34に回路ブロック70が平面的に重ならないよ
うになっている。
【0047】図1〜図4に戻って、香箱車10と発電機
2との間には、ゼンマイ1に入力された機械的エネルギ
の蓄積量、言い換えれば、ゼンマイ1の巻き上げ残量を
文字盤側に表示するエネルギー保有量表示部であるゼン
マイ残量表示機構(パワーリザーブ機構、巻印機構)5
が設けられている。
【0048】ゼンマイ残量表示機構5は、第1表示伝え
車51と、表示中間車52と、第2表示伝え車53と、
第3表示伝え車54と、表示車55とを備えている。第
1表示伝え車51は、香箱真10bに固着された香箱真
かな101に噛合しており、この第1表示伝え車51の
かな51aは、表示車55の軸に回転自在に嵌合されて
いる。表示中間車52は、香箱歯車10aに固着された
香箱かな102に噛合しており、この表示中間車52の
かな52aには、第3表示伝え車54が噛合している。
【0049】第3表示伝え車54の偏心位置には、第2
表示伝え車53が回転自在に軸支されている。この第2
表示伝え車53は、第1表示伝え車51のかな51a
と、表示車55の表示歯車55aとに噛合している。
【0050】また、表示車55には、表示筒56が嵌合
されている。この表示筒56は、表示車55の文字盤側
先端に摩擦により係合し、表示車55と一体で回転す
る。この表示筒56には、ゼンマイ1の巻き上げ残量を
示す表示針57が設けられている。このようなゼンマイ
残量表示機構5は、表示車55を太陽車とし、第3表示
伝え車54に設けられた第2表示伝え車53を遊星車と
するいわゆる遊星歯車機構によって構成されている。
【0051】従って、ゼンマイ1の巻き上げ操作で角穴
車11が回転されると、そのトルクは、香箱真かな10
1から第1表示伝え車51に伝達される。ここで、ゼン
マイ1の巻き上げ時には、香箱歯車10aは停止状態の
ため、表示中間車52および第3表示伝え車54は固定
状態とされている。このため、第1表示伝え車51のか
な51aに噛合する第2表示伝え車53は、その場で自
転のみし、その回転が表示歯車55aから表示車55に
伝わり、表示筒56および針57が回転する。一方、ゼ
ンマイ1の巻き戻り時には、角穴車11が停止している
ために、香箱真かな101、第1表示伝え車51が停止
している。そして、香箱歯車10aが回転されると、そ
のトルクは、香箱かな102から表示中間車52および
第3表示伝え車54に伝わる。すると、第1表示伝え車
51が固定されているため、第2表示伝え車53がかな
51aの回りを自転しながら公転し、その回転が表示歯
車55aから表示車55に伝わり、表示筒56が回転す
る。この際、表示筒56は、巻き上げ時と逆方向に回転
するため、表示針57も逆方向に回転するようになって
いる。このため、針57によってゼンマイ1の巻き上げ
残量が表示され、時計の持続時間残量が目視可能となっ
ている。
【0052】このゼンマイ残量表示機構5は、図1,2
に示すように、厚さが薄いので、平面的には発電機2の
一部に重ねて、つまり香箱車10と発電機2との間の文
字盤側に配置されている。
【0053】このような本第1実施形態によれば、次の
ような効果が得られる。 (1)手動巻上部3および自動巻上部4を、ゼンマイ1
を挟んで発電機2と反対側の位置に設けたので、発電機
2と自動巻上部4とを時計の厚さ方向に重ねて配置する
必要がない。このため、発電機2と自動巻上部4とが重
なってムーブメントが厚くなることや、発電機2を自動
巻上部4と重ならない位置まで香箱車10から離して配
置することによってムーブメントの平面サイズが増大す
ることがない。これにより、時計内部のスペース効率が
向上し、ムーブメントの面積や厚さの増大を抑えること
ができ、手動巻上部3および自動巻上部4を備えた場合
でも時計の小型化を図ることができる。 (2)手動巻上部3および自動巻上部4を、ゼンマイ1
を挟んで発電機2と反対側の位置に設けたので、当該手
動巻上部3および自動巻上部4と、発電機2とを香箱車
10のスペース分だけ離すことができる。これにより、
長期間の使用によって、スチール部品が多い手動巻上部
3や自動巻上部4で摩耗粉が発生しても、発電機2内へ
の摩耗粉の侵入をほとんど防止できる。従って、故障の
発生確率をより一層低減でき、メンテナンス作業も軽減
できる。 (3)また、手動巻上部3および自動巻上部4を発電機
2から離れて配置できるので、手動巻上部3や自動巻上
部4への漏れ磁束を少なくでき、鉄損などの発生も抑え
ることができる。従って、時計の耐磁性能を向上させる
ことができる。 (4)手動巻上部3および自動巻上部4を手動巻上部3
を構成する巻真31近傍に配置し、発電機2をゼンマイ
1を挟んで巻真31部分から遠ざけて配置したので、発
電機2に水分等が浸入するおそれがほとんどなく、時計
の耐久性能を向上させることができる。 (5)厚さが薄く、発電機2の一部に重ねて配置できる
ゼンマイ残量表示機構5を、ゼンマイ1と発電機2との
間に設けたので、ゼンマイ1および発電機2間の文字盤
側のスペースを有効利用することができる。
【0054】また、ゼンマイ残量表示機構5は比較的強
度が小さくてよいため、黄銅等の耐磁性能に優れた非ス
チール部品で構成できる。このため、発電機2に近接し
て配置しても、耐磁性能の低下や摩耗粉による故障の発
生を防止できる。 (6)手巻輪列34は、自動巻輪列43を介してゼンマ
イ1に機械的エネルギを入力するように構成されている
ので、手巻輪列34および自動巻輪列43をそれぞれ独
立して設ける場合に比べて、自動巻輪列43を各巻上部
3、4で共用するため、時計の部品点数を少なくするこ
とができる。これにより、効率的なレイアウト設計を行
うことができ、部品点数も減少でき、時計の小型化をよ
り一層容易に行うことができるとともに、コストも低減
できる。例えば、キチ車33に噛み合う丸穴車35を直
接角穴車11に噛み合わせるようなレイアウトをする
と、丸穴車35を避けるために、伝え車44を時計外周
方向に移動させて配置しなければならず、回転錘41の
スカート部(回転錘の外周縁部分)を大きくできず、回
転錘41の回転始動性等が低下する。一方、伝え車44
の位置を動かさずに、丸穴車35を内側(ムーブメント
中心側)に移動して配置すると、キチ車33やつづみ車
32も内側に移動しなければならず、カレンダー修正機
構などのレイアウトが困難になる。これに対し、丸穴車
35を直接角穴車11に噛合させずに、自動巻輪列43
の伝え車44を介しているので、各車のレイアウトが容
易になり、スペース効率の高いレイアウトが実現できて
時計を小型化できる。 (7)自動巻上部4として、構成輪列が最も少ないつめ
レバー式のものを採用したので、各巻上部3,4の配置
スペースを小さくすることができ、時計をより小型化で
きる。 (8)手動巻上部3の丸穴車35を、丸穴歯車35aお
よび丸穴かな35bの2枚構成にしたので、トルクの大
きなゼンマイ1を用いた場合でも、手動巻上部3によっ
て容易に巻き上げることができる。すなわち、本実施形
態のような電子制御式機械時計では、ゼンマイ1からの
回転トルクを電力に変換する発電効率上、ロータ21を
高トルクで安定的に回し、しかも持続時間を長くするた
めに、トルクの強いゼンマイ1が用いられる。そのた
め、手巻きでのりゅうずトルクも高くなりやすく、さら
に自動巻上部4が設けられていれば、自動巻輪列43の
負荷もりゅうずトルクに加算されるので、従来のゼンマ
イ時計に比べておよそ40%以上もトルクが上がる。従
来、りゅうずを巻くトルクは、30〜40gfcmで大
きなりゅうずをつけても70gfcmくらいが限界であ
る。このため、手巻輪列34をキチ車33、丸穴車3
5、角穴車11のみで構成するとゼンマイ1を巻きにく
い。これに対し、本実施形態のように、丸穴歯車35
a,丸穴かな35b、丸穴伝え車36を設けて手巻輪列
34の減速比を大きくすれば(例えば、従来のゼンマイ
時計では3〜4の減速比であるが、本実施形態では6以
上の減速比にできる)、ゼンマイ1を巻きやすい手動巻
上部3にすることができる。 (9)ゼンマイ1に、自動巻上部4による当該ゼンマイ
1の過大巻上を防止するためのスリッピング・アタッチ
メント61を備えたので、ゼンマイ1の過大の巻き上げ
を簡単に防止できるとともに、過大巻き上げによるゼン
マイ1の破損を未然に防ぐことが容易にできる。 (10)ゼンマイ1が収容された比較的大きな部品である
香箱車10と、他の大きな部品の一つである発電機2と
が、電子制御式機械時計の円周方向の一部に互いに近接
して配置されるので、円周方向の他の部分であって、特
に外周側に近い部分の配置スペースを、幅狭ながらも周
方向に連続して長く利用でき、この配置スペース内に回
路ブロック70を効率的に配置できる。そして、このよ
うな外周側のスペースを利用して回路ブロック70が配
置されているから、回路ブロック70を発電機2および
香箱車10とに全く重ならないように配置でき、時計の
平面サイズを維持しながら薄くでき、一層小型化を促進
できる。 (11)また、回路ブロック70が時計の外周側に沿って
効率的に配置されていることにより、各番車13〜17
からなる輪列や、手巻輪列3、自動巻輪列4を、発電機
2、香箱車10、回路ブロック70で囲まれる位置にコ
ンパクトに集約した場合でも、回路ブロック70をそれ
らに重ならないようにでき、時計の厚さを薄く維持でき
る。 (12)回路ブロック70は、可撓性を有するFPCで形
成されているので、軽量薄型化を実現できるのに加え、
時計の厚さ方向に屈曲させて配置できる。このため、回
路受座76および回路受74間で挟持される中央の部分
とコイルリード基板29に接続される一端側の部分と
で、配置位置が上下にずれている場合でも良好に配置で
き、狭い配置スペースに柔軟に対応できる。 (13)回路ブロック70は平面三日月形状とされ、両端
間の略中央の幅広部分にIC72や水晶振動子73が実
装されているので、これらの部品回りの高密度な配線パ
ターンを確実かつ良好に形成でき、回路ブロック70の
生産性および信頼性を向上させることができる。
【0055】B.第2実施形態 図7には、本発明の第2実施形態に係る計時装置である
電子制御式機械時計の要部を示す断面図が示されてい
る。本第2実施形態は、前記第1実施形態の伝え車44
に、ゼンマイ1の過大巻上を防止するための過大巻上防
止機構であるスリップ機構62を設けたものである。
【0056】スリップ機構62は、伝え車44を構成す
る伝え歯車44aと、かな44bとを別体とし、このか
な44bと伝え歯車44aとの間にバネ部材44cを配
置することで、伝え車44に所定の回転トルク以上のト
ルクを加えると伝え歯車44aとかな44bとの間でス
リップするように構成されている。
【0057】詳しくは、伝え歯車44aの裏面には、か
な44bの端面から外周に向かって切り欠かれた凹部4
4dが形成されている。この凹部44d内には、皿バネ
等からなるバネ部材44cが配置され、両端部がそれぞ
れ伝え歯車44aおよびかな44bに当接され、このバ
ネ部材44cによって伝え歯車44aはかな44bと一
体に回転するフランジに押しつけられている。このた
め、自動巻上部4によってゼンマイ1を巻き上げている
間は、バネ部材44cの付勢力で、伝え歯車44aとか
な44bとは一体的に回転する。一方、ゼンマイ1が全
て巻き上がった状態で、さらに巻こうとする場合のよう
に、伝え車44に所定の回転トルク以上のトルクを加え
ると、伝え歯車44aとかな44bとの接触部分がスリ
ップし、角穴車11にそのトルクが伝達されないように
設定されている。これにより、ゼンマイ1の過大巻上を
防止するようになっている。
【0058】このように、伝え車44にゼンマイ1の過
大巻上を防止するスリップ機構62を設けることで、前
記第1実施形態のように、ゼンマイ1に大掛かりなスリ
ッピング・アタッチメント61を設ける必要はない。つ
まり、図8および図9に示されるように、ゼンマイ1の
最終端部に、折り返されて形成された引掛部63を形成
し、この引掛部63を香箱車10の内側面に形成した凸
部63Aに引っ掛ける簡単な構造でよい。
【0059】なお、手動巻上部3で巻き上げている場合
には、手巻輪列34の丸穴伝え車36からかな44bを
介して角穴車11にトルクが直接伝達されるので、通常
の手巻き時計と同様にゼンマイ1が巻き上げられる。
【0060】このような本第2実施形態によれば、前記
第1実施形態の(1)〜(8)と同じ効果が得られるう
え、(14)自動巻上部4にスリップ機構62を設けたの
で、従来のスリッピング・アタッチメント61が不要と
なり、同じサイズの香箱車10を用いた場合には、ゼン
マイ1の有効長さ寸法を長くすることができる。これに
より、時計の動作持続時間を長く延ばすことができる。
例えば、本実施形態では、前記第1実施形態に比べて、
持続時間を約5時間程度延長することができた。また、
持続時間を伸ばす必要がない場合には、香箱車10を小
さくでき、時計を小型化できる。 (15)スリップ機構62をゼンマイ1の一段手前の歯車
(伝え車44)に設けたので、スリップトルクがゼンマ
イ1部分に設ける場合の例えば約1/5に低減でき、皿
バネのような簡単なバネ構造を採用でき、耐久性に優れ
たものを容易に製造できる。 (16)手巻きの場合には、通常の手巻き時計と同様、操
作者がゼンマイ1に加わるトルクを感知できるために、
過大巻上げは起こらない。従来から、自動巻時計を手巻
きする場合、ゼンマイが全巻になっても、スリッピング
アタッチメントが働いてゼンマイがスリップするため、
操作者はどこでゼンマイ巻きをやめたらよいか分からな
く、余分に巻き続けてしまう問題点があったが、本実施
形態では、手巻き時計と同様に、操作者がゼンマイ1に
加わるトルクを感知でき、余分に巻続けるという問題も
解消できる。
【0061】C.第3実施形態 図10には、本発明の第3実施形態に係る計時装置であ
る電子制御式機械時計の要部を示す断面図が示されてい
る。本第3実施形態は、前記第1実施形態の自動巻レバ
ー45に、ゼンマイ1の過大巻上を防止するための過大
巻上防止機構を設けたものである。詳しくは、自動巻レ
バー45のアーム部45bには、変形部である湾曲状の
湾曲部45eが形成されている。この湾曲部45eが過
大巻上防止機構となっている。つまり、ゼンマイ1が全
て巻き上がった状態で、さらに巻こうとする場合、伝え
車44を回転させるために、自動巻レバー45の各爪4
5c、45dに所定のトルク以上のトルクを加えようと
しても、湾曲部45eが変形するため、各爪45c、4
5dに所定のトルク以上のトルクが加わることがなく、
ひいては、伝え車44が回転することがない。これによ
り、ゼンマイ1の過大巻上を防止するようになってい
る。
【0062】このような本第3実施形態によれば、前記
第1実施形態の(1)〜(8)と同じ効果が得られるう
え、(17)自動巻レバー45に過大巻上防止機構となる
湾曲部45eを設けたので、ゼンマイ1の過大巻上防止
を、湾曲部45eによって簡単にかつ確実に行うことが
できる。特に、スリッピング・アタッチメント61やス
リップ機構62は、摩擦を利用するために摩擦状態の維
持管理が必要であるが、本実施形態では、自動巻レバー
45の変形を利用しており、摩擦を利用していないの
で、注油などの管理が不要となり、長期に安定した動作
が簡単かつ省スペースの構成で実現できるとともに、時
計のコストも低減できる。
【0063】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等
を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、過大巻上防止機構としては、前記各実施形態の
ものに限らない。例えば、回転錘41とボールベアリン
グ47とをあるトルク以上でスリップするように構成
し、ゼンマイ1の過大巻上げを防止してもよい。また、
角穴車11を二体にしてあるトルク以上で互いにスリッ
プするように構成し、ゼンマイ1の過大巻上げを防止し
てもよい。さらに、回転錘41に設けられた偏心ピン4
2をばね部材上に設け、このばね部材の弾性力を設定し
て自動巻レバー45からある値以上の反力を受けた際に
偏心量を0としてゼンマイ1を巻き上げないように構成
して、ゼンマイ1の過大巻上げを防止してもよい。ま
た、偏心ピン42と係合する自動巻レバー45の穴石の
周囲にばね部を設け、ある反力以上になるとばね部が変
形して自動巻レバー45の作動量を0としてゼンマイ1
を巻き上げないように構成して、ゼンマイ1の過大巻上
げを防止してもよい。要するに、過大巻上防止機構とし
ては、ゼンマイ1の過大巻上を防止する機構であればよ
く、その形状、構造等は、実施に当たって適宜選択すれ
ばよい。
【0064】また、手巻輪列34としては、自動巻輪列
43を介して、ゼンマイ1に機械的エネルギを入力する
ようになっていたが、これに限らず、例えば、手巻輪列
34および自動巻輪列43をそれぞれ独立して設け、各
輪列毎にゼンマイ1に機械的エネルギを入力するように
構成してもよい。但し、手巻輪列34としては、自動巻
輪列43を介して、ゼンマイ1に機械的エネルギを入力
するようにすれば、自動巻輪列43を各巻上部3、4で
共用することができ、時計の部品点数を少なくすること
ができ、これにより、時計の小型化をより一層容易に行
うことができる点やレイアウトを適切にできる点で好ま
しい。
【0065】さらに、エネルギー保有量表示部として
は、前述のゼンマイ残量表示機構5に限らず、例えば、
ゼンマイ1のトルク値を表示するゼンマイトルク表示機
構でもよく、その表示の構成や方法については、実施に
当たって適宜決めればよい。また、エネルギー保有量表
示部としては、遊星歯車機構や指針を用いたものに限ら
ず、例えば、発電機2の回転制御を行うICなどでブレ
ーキ量を検出することなどでエネルギー保有量を求め、
液晶や音声などの適宜な表示部に表示するようにしても
よい。
【0066】さらに、エネルギー保有量表示部(ゼンマ
イ残量表示機構5)は必ずしも設けなくてもよい。この
場合にも、ゼンマイ残量表示機構5は、他の各巻上部
3、4と独立して香箱車10と発電機2との間に配置さ
れているので、ゼンマイ残量表示機構5を取り外すだけ
でよく、他の部品の配置などを調整する必要がない。こ
のため、ゼンマイ残量表示機構5の有無の仕様が異なっ
ても、他の手動巻上部3や自動巻上部4、発電機2等は
共通化できて製造が容易になり、かつコストも低減でき
る。同様に、自動巻上部4を設けない仕様の時計を製造
する場合でも、自動巻レバー45や回転錘41を取り外
すだけ出よく、他の部品は共通化できるため、製造が容
易になり、かつコストも低減できる。
【0067】さらに、機械的エネルギ蓄積部としては、
ゼンマイ1に限らず、ゴム、スプリング、重錘等でもよ
く、本発明を適用する対象などに応じて適宜設定すれば
よい。また、機械的エネルギ手動入力部としては、前記
実施形態の手動巻上部3に限らず、機械的エネルギ蓄積
部の種類などに応じて適宜設定すればよい。さらに、機
械的エネルギ自動入力部としては、自動巻レバー45を
用いた自動巻上部4に限らず、全歯車式のものでもよ
く、ゼンマイ1等の機械的エネルギ蓄積部に機械的エネ
ルギを自動的に入力するものであればよい。また、ゼン
マイなどの機械的エネルギ蓄積部からの機械的エネルギ
を発電機2に伝達する機械エネルギ伝達装置としては、
前記実施形態のような輪列に限らず、摩擦車、ベルト
(タイミングベルト等)およびプーリ、チェーンおよび
スプロケットホイール、ラックおよびピニオン、カム等
を利用したものでもよく、本発明を適用する機器の種類
などに応じて適宜設定すればよい。
【0068】さらに、発電機としては、ロータを回転さ
せて電磁変換により発電する発電機に限らず、圧電素子
(ピエゾ素子)に応力を加えて発電するピエゾ発電機等
の他の形式の発電機を用いてもよい。
【0069】また、時間情報表示装置としては、指針に
限らず、円板、円環状や円弧形状のものを用いてもよ
い。さらに、液晶パネル等を用いたデジタル表示式の時
間情報表示装置を用いてもよい。
【0070】本発明の計時装置としては、電子制御式機
械時計に限らず、例えば、発電機2で発電した電力を利
用してステップモータを作動させる時計等の各種の腕時
計、置き時計、クロック等の各種時計でもよい。さら
に、電池の他に補助電源として、前記ゼンマイ1や発電
機2を備える計時装置などにも適用できる。このような
本発明の計時装置は、電池等が無くても使用できるた
め、アウトドアや災害時用の計時装置としても利用でき
る。
【0071】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の計時装置
によれば、機械的エネルギ手動入力部および機械的エネ
ルギ自動入力部を、機械的エネルギ蓄積部を挟んで発電
部と反対側の位置に設けたので、発電部と機械的エネル
ギ自動入力部とが重なることがなく、また発電部を機械
的エネルギ自動入力部と重ならないように位置をずらす
必要がなく、これにより、計時装置内部のスペース効率
が向上し、ムーブメントの面積を小さくすることがで
き、計時装置の小型化を図ることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電子制御式機械
時計の要部を示す平面図である。
【図2】図1の要部を示す断面図である。
【図3】図1の要部を示す断面図である。
【図4】図1の要部を示す断面図である。
【図5】図1の要部を示す断面図である。
【図6】前記実施形態におけるゼンマイを示す平面図で
ある。
【図7】本発明の第2実施形態における電子制御式機械
時計の要部を示す断面図である。
【図8】前記実施形態におけるゼンマイを示す平面図で
ある。
【図9】前記実施形態における香箱車を示す概略平面図
である。
【図10】本発明の第3実施形態における要部を示す平
面図である。
【符号の説明】
1 機械的エネルギ蓄積部であるゼンマイ 2 発電部である発電機 3 機械的エネルギ手動入力部である手動巻上部 4 機械的エネルギ自動入力部である自動巻上部 5 エネルギー保有量表示部であるゼンマイ残量表示機
構 34 手巻輪列 43 自動巻輪列 44 伝え車 44a 伝え歯車 44b かな 45 自動巻レバー 45e 過大巻上防止機構の変形部である湾曲部 61 過大巻上防止機構であるスリッピング・アタッチ
メント 62 過大巻上防止機構であるスリップ機構 70 回路基板である回路ブロック 72 電子回路部品であるIC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H02K 21/12 H02K 21/12 G

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機械的エネルギを蓄積する機械的エネル
    ギ蓄積部と、この機械的エネルギ蓄積部に蓄積された機
    械的エネルギを電気的エネルギに変換する発電部とを備
    える計時装置であって、 前記機械的エネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを手動
    により入力する機械的エネルギ手動入力部と、前記機械
    的エネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを自動的に入力
    する機械的エネルギ自動入力部とを備え、 前記機械的エネルギ手動入力部および機械的エネルギ自
    動入力部は、前記機械的エネルギ蓄積部の一方側に設け
    られ、前記発電部は、前記機械的エネルギ蓄積部を挟ん
    で前記機械的エネルギ手動入力部および機械的エネルギ
    自動入力部の反対側となる前記機械的エネルギ蓄積部の
    他方側に設けられていることを特徴とする計時装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の計時装置において、 機械的エネルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギを発
    電部のロータに伝達する機械的エネルギ伝達手段が、前
    記機械的エネルギ手動入力部および機械的エネルギ自動
    入力部と、前記発電部との間に配置されていることを特
    徴とする計時装置。
  3. 【請求項3】 機械的エネルギを蓄積する機械的エネル
    ギ蓄積部と、この機械的エネルギ蓄積部に蓄積された機
    械的エネルギを電気的エネルギに変換する発電部とを備
    える計時装置であって、 外部操作部材から計時装置の円周方向に沿って、前記機
    械的エネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを手動により
    入力する機械的エネルギ手動入力部、前記機械的エネル
    ギ蓄積部に前記機械的エネルギを自動的に入力する機械
    的エネルギ自動入力部、機械的エネルギ蓄積部および発
    電部の順に配置されていることを特徴とする計時装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の計時装
    置において、 前記機械的エネルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギ
    の蓄積量を表示するエネルギー保有量表示部を備え、 このエネルギー保有量表示部は、前記機械的エネルギ蓄
    積部と前記発電部との間に設けられていることを特徴と
    する計時装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の計時装
    置において、 前記機械的エネルギ蓄積部は、渦巻き状に巻かれたゼン
    マイであり、 前記エネルギー保有量表示部は、前記ゼンマイの巻き上
    げ残量を表示するゼンマイ残量表示機構を備えて構成さ
    れていることを特徴とする計時装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の計時装
    置において、前記機械的エネルギ手動入力部は、手動に
    よって回転される手巻輪列を備えるとともに、前記機械
    的エネルギ自動入力部は、前記機械的エネルギ蓄積部に
    前記機械的エネルギを入力する自動巻輪列を備え、 前記手巻輪列は、前記自動巻輪列を介して前記機械的エ
    ネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを入力するように構
    成されていることを特徴とする計時装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の計時装
    置において、 前記機械的エネルギ蓄積部は、渦巻き状に巻かれたゼン
    マイであり、 前記機械的エネルギ自動入力部は前記ゼンマイの過大巻
    上を防止するための過大巻上防止機構を備えていること
    を特徴とする計時装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の計時装置において、 前記過大巻上防止機構は、前記機械的エネルギ自動入力
    部の一部の部材をスリップさせる機構または変形させる
    機構を備えて構成されていることを特徴とする計時装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の計時装置において、 前記過大巻上防止機構は、前記機械的エネルギ自動入力
    部に設けられた自動巻輪列の一部の歯車とかなとをスリ
    ップさせるスリップ機構を備えて構成されていることを
    特徴とする計時装置。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の計時装置において、 前記機械的エネルギ自動入力部は、前記ゼンマイを自動
    的に巻き上げるための自動巻レバーを備え、 前記過大巻上防止機構は、前記自動巻レバーの一部に設
    けられる変形部を備えて構成されていることを特徴とす
    る計時装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    に記載の時計装置において、 この発電部に接続された電気回路を有する回路基板を備
    えているとともに、前記機械的エネルギ蓄積部および発
    電部は、時計装置の円周方向の一部に互いに近接して配
    置され、 前記回路基板は、一端側が前記機械的エネルギ蓄積部の
    近傍で前記発電部に接続され、他端側が前記機械的エネ
    ルギ蓄積部に対して前記一端側とは反対側の近傍に位置
    し、前記一端側を除く他の部分が当該発電部、前記機械
    的エネルギ蓄積部、前記機械的エネルギ手動入力部を構
    成する手巻輪列、前記機械的エネルギ自動入力部を構成
    する自動巻輪列に平面的に重ならず、かつ時計装置の前
    記円周方向の一部を除いた他の部分に沿って配置されて
    いることを特徴とする時計装置。
  12. 【請求項12】 機械的エネルギを蓄積する機械的エネ
    ルギ蓄積部と、この機械的エネルギ蓄積部に蓄積された
    機械的エネルギを電気的エネルギに変換する発電部と、
    この発電部に接続された電気回路を有する回路基板とを
    備える計時装置であって、 前記機械的エネルギ蓄積部および発電部は、時計装置の
    円周方向の一部に互いに近接して配置され、 前記回路基板は、一端側が前記機械的エネルギ蓄積部の
    近傍で前記発電部に接続され、他端側が前記機械的エネ
    ルギ蓄積部に対して前記一端側とは反対側の近傍に位置
    し、前記一端側を除く他の部分が当該発電部および前記
    機械的エネルギ蓄積部に平面的に重ならず、かつ時計装
    置の前記円周方向の一部を除いた他の部分に沿って配置
    されていることを特徴とする時計装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の時計装置におい
    て、 機械的エネルギ蓄積部に蓄積された機械的エネルギを発
    電部のロータに伝達する機械的エネルギ伝達手段が設け
    られているとともに、この機械的エネルギ伝達手段は前
    記機械的エネルギ蓄積部、前記発電部、前記回路基板で
    囲まれる位置に配置され、かつ前記回路基板が当該機械
    的エネルギ伝達手段に平面的に重ならないことを特徴と
    する時計装置。
  14. 【請求項14】 請求項12または請求項13に記載の
    時計装置において、 前記機械的エネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを手動
    により入力する機械的エネルギ手動入力部と、前記機械
    的エネルギ蓄積部に前記機械的エネルギを自動的に入力
    する機械的エネルギ自動入力部とを備えているととも
    に、 前記機械的エネルギ手動入力部は、手動によって回転さ
    れる手巻輪列を備えるとともに、前記機械的エネルギ自
    動入力部は、前記機械的エネルギ蓄積部に前記機械的エ
    ネルギを入力する自動巻輪列を備え、 前記手巻輪列および自動巻輪列は前記機械的エネルギ蓄
    積部、前記発電部、前記回路基板で囲まれる位置に配置
    され、かつ前記回路基板が当該手巻輪列および自動巻輪
    列に平面的に重ならないことを特徴とする時計装置。
  15. 【請求項15】 請求項12ないし請求項14のいずれ
    かに記載の時計装置において、前記回路基板が可撓性を
    有していることを特徴とする時計装置。
  16. 【請求項16】 請求項12ないし請求項15のいずれ
    かに記載の時計装置において、 前記回路基板は平面略三日月形状とされ、この回路基板
    の両端間の略中央位置には前記発電部を制御する電子回
    路部品が実装されていることを特徴とする時計装置。
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