JP2001165155A - パラレルリンク機構支持用軸受とパラレルリンク機構と移動装置 - Google Patents

パラレルリンク機構支持用軸受とパラレルリンク機構と移動装置

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JP2001165155A
JP2001165155A JP34501899A JP34501899A JP2001165155A JP 2001165155 A JP2001165155 A JP 2001165155A JP 34501899 A JP34501899 A JP 34501899A JP 34501899 A JP34501899 A JP 34501899A JP 2001165155 A JP2001165155 A JP 2001165155A
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JP34501899A
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Shoji Noguchi
昭治 野口
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NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型で、且つ、高性能なパラレルリンク機構
支持用軸受8を、安価に提供する。 【解決手段】 内輪13の外周面の円周方向複数個所に
間欠的に、円周方向に対し直角方向に断面円弧形の内側
係合溝14を、それぞれ形成する。この内輪13の周囲
に設ける外輪15の内周面の円周方向複数個所に、上記
各内側係合溝14と対向する状態で、断面円弧形の外側
係合溝16を、それぞれ形成する。上記各内側係合溝1
4と各外側係合溝16との間に複数のボール18を、保
持器17により保持した状態で、これら各内側係合溝1
4と各外側係合溝16とに沿う転動を自在に設ける。上
記内輪13は第一のリンク素子5又は第二のリンク素子
6の端部に外嵌固定し、上記外輪15は移動台又は固定
台の隅部に結合固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明に係るパラレルリン
ク機構支持用軸受とパラレルリンク機構と移動装置と
は、例えば移動台の上面に載置した試料又は加工物等の
載置物を、固定台に対し空間上で所定位置に移動させる
と共に、この載置物を所定の向きに傾ける等の為に利用
する。
【0002】
【従来の技術】試料や加工物等の載置物を、空間上で所
定位置から別の所定位置に移動させると共に、この載置
物を所定の向きに傾ける等する為の移動装置として従来
から、例えば図5に示す様なものが用いられている。こ
の移動装置1は、それぞれがパラレルリンク機構を構成
する、固定台2と、この固定台2の上方に設けた移動台
3と、これら固定台2と移動台3との間に設けた複数本
(図示の例では6本)の脚部9、9とを備える。このう
ち、各脚部9、9は、互いに直列に配置した第一、第二
のリンク素子5、6と、これら第一、第二のリンク素子
5、6の間部分に設けた伸縮機構7、7とを備える。そ
して、上記移動台3の隅部と各第一のリンク素子5、5
の上端部との間部分、及び上記固定台2の隅部と各第二
のリンク素子6、6の下端部との間部分に、それぞれパ
ラレルリンク機構支持用軸受8、8を設けている。
【0003】上記各伸縮機構7、7は、例えば図示の様
に、上記各第一のリンク素子5、5の下端部に結合固定
したピストン10、10と、上記各第二のリンク素子
6、6の上端部に結合固定したシリンダ11、11とか
ら構成する。そして、これら各シリンダ11、11内
を、図示しない給排装置に通じさせ、この給排装置から
上記各シリンダ11、11内に空気等の作動流体を給排
する事により、上記各脚部9、9の全長を伸縮させる様
にしている。上記給排装置による各シリンダ11、11
内への作動流体の給排は、図示しない制御器により制御
している。又、上記各パラレルリンク機構支持用軸受
8、8は、上記移動台3又は固定台2の隅部複数個所
を、上記各第一のリンク素子5、5又は各第二のリンク
素子6、6の端部に対して、揺動変位を自在に支持して
いる。
【0004】上述の様な移動装置1の使用時には、前記
給排装置により前記各シリンダ11、11内に作動流体
を給排する。そして、この様な作動流体の給排により、
上記各脚部9、9の全長が、所定の長さ分伸張又は収縮
し、これに伴って、上記移動台3の上記固定台2に対す
る傾斜角度及び高さが変化する。従って、この移動台3
の上面に試料等の載置物12を載置すれば、空間上で所
定位置から別の所定位置にこの載置物12を移動すると
共に、この載置物12を所定の向きに傾けた状態とし、
又は、傾けた載置物12を水平な状態とする事ができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この様な移動装置1を
構成する各パラレルリンク機構支持用軸受8、8として
従来から、球体部と、この球体部の外側に設けこの球体
部との滑りを自在とする球面部をその内側に設けた球形
部とから成る、所謂ボール継手を用いたものが多く使用
されている。この様なボール継手を用いたパラレルリン
ク機構支持用軸受の場合、構造が単純である為、安価に
造れるが、内側の球体部と、外側の球形部との接触部が
滑り状態となる為、この接触部が摩耗し易く、耐久性を
十分に確保する事が難しい。
【0006】又、この様なボール継手を用いたものは、
全体を鍛造加工で造る為に、摺動部分の形状を高精度に
する事が難しく、又、上記球体部と球形部とを緩く接触
させる為、剛性を十分に確保する事が難しい。この為、
軸受の全長が負荷の変動に伴って伸縮したり、この軸受
を用いたパラレルリンク機構の運動精度を十分に確保で
きなくなる可能性がある。又、この様な軸受は、上記球
体部の外側の大半部を上記球形部が覆う構造となる為、
軸受の全長が大きくなる事が避けられず、上記パラレル
リンク機構全体の剛性が不足したり、このパラレルリン
ク機構を用いた移動装置の大型化を招く原因となる。
【0007】一方、上記球体部と球形部との間に複数の
玉を組み込んで、上記パラレルリンク機構支持用軸受
8、8とする事も、従来から行なわれている。但し、こ
の場合には、上記各玉と球体部及び球形部との隙間の調
整が難しい。この為、前記第一のリンク素子5又は第二
のリンク素子6を、移動台3又は固定台2に対し揺動さ
せるのに要するトルク(揺動トルク)が不安定になる可
能性がある。
【0008】又、特許2556820号公報、又は同じ
く2589276号公報に記載された、球体の外面と球
状ハウジングの内面との間に複数個の玉を設けた転がり
軸受を用いて、上記各パラレルリンク機構支持用軸受
8、8とする事も考えられる。但し、これら各広報に記
載された転がり軸受を用いた場合でも、やはり軸受の全
長が大きくなる事が避けられない。又、この転がり軸受
を用いた場合、複数の玉を球状ハウジングの内部に組み
込む作業が面倒である。又、軸受の剛性を確保する為に
設定する予圧は、これら複数の玉と、これら複数の玉と
接触する、球体の外面及び球状ハウジングの内面との形
状精度により影響を受ける為、この予圧を適正に確保し
た軸受を安定して造るのは難しい。又、上記軸受に組み
込む複数の玉が少ない場合には、これら各玉の配置が上
記軸受内で何れかの側に片寄って、この軸受の剛性が不
均一になる可能性がある。
【0009】この様な問題を解決する為に、特許261
4430号公報、又は特開平11−125237号広報
に記載された軸受を用いて、上記各パラレルリンク機構
支持用軸受8、8とする事も考えられる。即ち、これら
各広報には、2個の部材を一体に結合し、内面を球面状
にした外輪と、この外輪の内側に配置した球体部との間
に、複数の玉を設け、これら各玉を保持器により転動自
在に保持した軸受が記載されている。この様な軸受を用
いた場合、上記各玉の組み込み性が比較的良好になり、
しかも、これら各玉の配置が軸受の内部で何れかの側に
片寄って、この軸受の剛性が不均一になる事をなくせ
る。但し、この軸受の剛性を確保する為に設定する予圧
を、適正に確保した軸受を安定して造るのは、やはり難
しい。又、軸受の全長も十分に小さくできるとは言えな
い。本発明は、上述した様な事情に鑑みて発明したもの
である。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明のパラレルリンク機
構支持用軸受は、支持部材の複数個所を複数本のリンク
に対し揺動を自在に支持するパラレルリンク機構支持用
軸受であって、この支持部材とリンクとのうちの一方の
端部に結合固定される内輪と、この内輪の外周面の円周
方向複数個所に間欠的に、それぞれ円周方向に対し直角
方向に形成された断面円弧形の内側係合溝と、上記内輪
の周囲に設けられ、上記支持部材とリンクとのうちの他
方の端部に結合固定される外輪と、この外輪の内周面で
上記各内側係合溝と対向する位置に、それぞれ円周方向
に対し直角方向に形成された断面円弧形の外側係合溝
と、上記内輪の外周面と外輪の内周面との間に配置さ
れ、上記内側、外側両係合溝に整合する位置にそれぞれ
ポケットを設けた保持器と、これら各ポケットの内側に
1個ずつ保持された状態で上記内側、外側両係合溝に沿
う転動を自在とされた複数のボールとから成る。
【0011】更に、請求項2に記載したパラレルリンク
機構支持用軸受の場合には、上記外輪の外周面にフラン
ジ部が設けられており、このフランジ部の円周方向複数
個所に、ボルトを挿通自在な取付孔が設けられている。
【0012】
【作用】上述の様に構成する本発明のパラレルリンク機
構支持用軸受によれば、前述した従来の支持軸受で生じ
る様な問題を、何れもなくせる。即ち、本発明のパラレ
ルリンク機構支持用軸受によれば、リンクに対する支持
部材の揺動を、複数のボールの転動により行なえる為、
パラレルリンク機構支持用軸受の剛性及び耐久性を十分
に確保する事ができる。特に、本発明に於いては、この
軸受の剛性を確保する為に設定する予圧が、外輪の内周
面の一部に設けた外側係合溝と、内輪の外周面の一部に
設けた内側係合溝と、各ボールとの形状精度により影響
を受ける。一方、これら外側係合溝と内側係合溝とボー
ルとの形状精度を確保する事は容易に行なえる為、適正
な予圧を確保した軸受を、安定して造る事が容易にな
る。更に、本発明の場合には、各ボールの組み込みを容
易に行なえ、しかもこれら各ボールは保持器により保持
している為、これら各ボールが軸受内で何れかの側に片
寄って、この軸受の剛性が不均一になる事をなくせる。
【0013】更に、本発明のパラレルリンク機構支持用
軸受として、従来から自動車の動力伝達部等に用いられ
ているツェッパ型の等速ジョイントと同様の構造を用い
る事ができる。そして、その場合には、パラレルリンク
機構支持用軸受を造る際に、この等速ジョイントの生産
設備の全部又は一部を利用できる為、このパラレルリン
ク機構支持用軸受のコストの低減を図れる。一方、本発
明のパラレルリンク機構支持用軸受として、非等速式の
ジョイントの構造を用いても良く、その場合には、構造
を比較的単純にできる為、その分、多量生産する場合に
は、パラレルリンク機構支持用軸受のコストの低減を図
れる。しかも、本発明のパラレルリンク機構支持用軸受
は全長を小さくできるので、このパラレルリンク機構支
持用軸受を組み込んだパラレルリンク機構を用いた装置
の小型化を図れる。
【0014】更に、請求項2に記載したパラレルリンク
機構支持用軸受によれば、パラレルリンク機構支持用軸
受を構成するリンクと、支持部材との間に装着する事が
容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜5は、請求項1〜2に対応
する、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本
発明の特徴は、支持部材の複数個所を複数本のリンクに
対し揺動を自在に支持するパラレルリンク機構支持用軸
受に於いて、前述した様な種々の問題をなくすべく、従
来から自動車の動力伝達部等に用いられているツェッパ
型の等速ジョイントと類似した構造を用いた点にある。
本例のパラレルリンク機構支持用軸受を組み込む移動装
置のその他の部分の構成及び作用に就いては、前述した
従来構造と同様である為、重複する図示並びに説明は省
略若しくは簡略化して、以下、本発明の特徴部分を中心
に説明する。
【0016】本発明のパラレルリンク機構支持用軸受8
は、内輪13と、この内輪13の周囲に設けた外輪15
と、保持器17と、複数のボール18、18とから成
る。このうち、内輪13の外周面には、断面が円弧形で
ある内側係合溝14、14を6本、円周方向に亙り間欠
的に且つ等間隔に、それぞれ円周方向に対し直角方向
(図1の左右方向)に形成している。又、上記外輪15
の内周面で、上記各内側係合溝14、14と対向する位
置には、やはり断面が円弧形である外側係合溝16、1
6を6本、それぞれ円周方向に対し直角方向に形成して
いる。
【0017】又、上記内輪13の外周面と外輪15の内
周面との間には、断面が円弧形で全体が円環状の保持器
17を配置している。尚、この保持器17の内外両周
面、上記内輪13の外周面、並びに上記外輪15の内周
面は、それぞれ上記内輪13の中心軸aと外輪15の中
心軸bとの交点oを中心とする球面上に位置させると共
に、上記内、外両輪13、15の中心軸a、b同士を一
致させた状態(図1の状態)で、上記保持器17の内外
両周面と上記内輪13の外周面及び外輪15の内周面と
が、隙間を介して対向する様にしている。
【0018】又、この保持器17の円周方向6箇所位置
で、上記内側、外側両係合溝14、16に整合する位置
には、それぞれポケット19を円周方向に亙り間欠的に
形成し、これら各ポケット19の内側にそれぞれ1個ず
つ、合計6個の前記ボール18、18を保持している。
これら各ボール18、18は、それぞれ上記各ポケット
19に保持された状態で、上記内側、外側両係合溝1
4、16に沿い転動自在である。又、上記各ポケット1
9は図3に示す様に、円周方向に長い矩形若しくは長円
形とし、上記内輪13の中心軸aと上記外輪15の中心
軸bとが互いに傾斜する事により、円周方向に隣り合う
ボール18、18同士の間隔が変化した場合でも、この
変化を吸収できる様にしている。
【0019】更に、本例の場合には、上記各内側係合溝
14、14の底面14a、14aと上記各外側係合溝1
6、16の底面16a、16aとを、互いに同じ曲率半
径を有する円弧状としている。又、上記各内側係合溝1
4、14の底面14a、14aの曲率半径の中心を、上
記内輪13の中心軸aに対し直交する平面上で、前記交
点oから互いに等しい長さ分上記各底面14a、14a
と反対側に離れた点上に位置させている。そして、上記
各外側係合溝16、16の底面16a、16aの曲率半
径の中心を、上記外輪15の中心軸bに対し直交する平
面上で、上記交点oから互いに等しい長さ分上記各底面
16a、16aと反対側に離れた点上に位置させてい
る。
【0020】又、本例の場合には、上記外輪15の片半
部(図1の右半部)外周面に全周に亙りフランジ部20
を、直径方向外方に突出する状態で設けている。そし
て、このフランジ部20の円周方向複数個所(図示の例
では6個所)に取付孔21、21を、それぞれ形成して
いる。これら各取付孔21、21は、上記フランジ部2
0を、支持部材である、固定台2又は移動台3(図5参
照)の端部に固定する為の複数のボルト(図示せず)
を、それぞれ挿通自在としている。尚、上記各ボール1
8、18の転動部分での潤滑は、前記軸受8の内部に封
入したグリースや固形油により行なう。尚、この潤滑を
固形油により行なう場合には、メンテナンスフリー化や
上記軸受8内のシール性確保の効果を期待できる。
【0021】上述の様に構成する本発明のパラレルリン
ク機構支持用軸受の使用時には、パラレルリンク機構を
組み込んだ移動装置1をそれぞれ構成する、第一のリン
ク素子5又は第二のリンク素子6(図5参照)の端部
と、移動台3又は固定台2の端部複数個所との間に、そ
れぞれ設ける。この為に、本例の場合には、前記外輪1
5に設けたフランジ部20と、前記移動台3又は固定台
2の隅部とを、上記各取付孔21、21を挿通させた複
数のボルトにより結合固定する。そして、前記内輪13
を、上記第一リンク5素子又は第二のリンク素子6の端
部に外嵌固定する。
【0022】上述の様に構成する本発明のパラレルリン
ク機構支持用軸受によれば、上記移動台3又は固定台2
の端部複数個所を上記各第一のリンク素子5又は各第二
のリンク素子6の端部に対し揺動を自在に支持する事が
できる。即ち、図4に示す様に、内外両輪13、15同
士が揺動して、これら内外両輪13、15の中心軸両軸
a、b同士が不一致となり、これら両軸a、bが角度θ
分互いに傾斜する際には、前記各ボール18、18が前
記内側、外側両係合溝14、16に沿って転動する事に
より、上記中心軸a、b同士の変位を許容する。尚、こ
の様な揺動は、第一のリンク素子5又は第二のリンク素
子6の端部が上記外輪15の一部と衝合するか、上記各
ボール18、18が上記内側係合溝14又は外側係合溝
16の端部に達するか迄行なう事ができる。尚、パラレ
ルリンク機構支持用軸受8が、上記各ボール18、18
が内側係合溝14又は外側係合溝16の端部に達する事
により、上記揺動を制限する構造である場合には、上記
内、外輪13、15の軸方向寸法を大きくする事によ
り、上記揺動の角度を大きくする事ができる。
【0023】上述の様な本発明のパラレルリンク機構支
持用軸受を組み込んで構成する本発明の移動装置の使用
時には、図示しない給排装置により、各伸縮機構7、7
を構成する各シリンダ11、11内に作動流体を給排す
る。そして、この作動流体の給排により各脚部9、9
(図5)の全長が、それぞれ所定の長さ分伸張若しくは
収縮し、上記移動台3の上記固定台2に対する傾斜角度
及び高さが変化する。この結果、上記移動台3の上面に
載置した試料等の載置物12(図5)を、空間上で所定
位置から別の所定位置に移動させると共に、この載置物
12を所定の向きに傾けた状態とし、又は、傾けた載置
物12を水平な状態とする事ができる。
【0024】特に、本発明のパラレルリンク機構支持用
軸受によれば、前述した従来の支持軸受で生じる様な問
題を、何れもなくせる。即ち、本発明のパラレルリンク
機構支持用軸受によれば、第一のリンク素子5又は第二
のリンク素子6に対する移動台3又は固定台2の揺動
を、複数のボール18、18の転動により行なえる為、
パラレルリンク機構支持用軸受8の剛性及び耐久性を十
分に確保する事ができる。特に、本発明に於いては、パ
ラレルリンク機構支持用軸受8の剛性を確保する為に設
定する予圧が、外輪15の内周面の一部に設けた外側係
合溝16、16と、内輪13の外周面の一部に設けた内
側係合溝14、14と、各ボール18、18との形状精
度により影響を受ける。一方、これら外側係合溝16、
16と内側係合溝14、14とボール18、18との形
状精度を確保する事は容易に行なえる為、適正な予圧を
確保した軸受を安定して造る事が容易になる。そして、
この様にパラレルリンク機構支持用軸受8に適正な予圧
を付与する事ができれば、上記各ボール18、18と上
記外側係合溝16、16及び内側係合溝14、14との
間の隙間をなくせて、上記パラレルリンク機構支持用軸
受8の剛性を十分に確保できる。この結果、このパラレ
ルリンク機構支持用軸受8を組み込んで構成する移動装
置1の剛性及び運動精度を十分に確保する事ができる。
【0025】尚、この様にパラレルリンク機構支持用軸
受8に適正な予圧を付与する為の調整は、内部に組み込
む各ボール18、18の外径を適切に選択する事により
行なう。この様な各ボール18、18は、従来から等速
ジョイントに組み込んでいるものをそのまま使用でき、
しかも、この様な等速ジョイントに組み込んでいるボー
ルには、外径がμmの単位で異なったものがある為、上
記調整を行なう事が容易になる。更に、本発明の場合に
は、前記揺動を上記複数のボール18、18の転動に基
づいて行なう為、この揺動の際に生じる摩擦力を十分に
小さくして、前記移動装置1の作動に要する駆動力を十
分に小さくできる。
【0026】更に、本発明の場合には、各ボール18、
18の組み込みを容易に行なえる。しかも、これら各ボ
ール18、18は保持器17により保持している為、こ
れら各ボール18、18が上記パラレルリンク機構支持
用軸受8の何れかの側に片寄って、このパラレルリンク
機構支持用軸受8の剛性が不均一になる事をなくせる。
更に、本例のパラレルリンク機構支持用軸受8の場合、
構造が比較的単純である為、その分、生産性が良好であ
り、パラレルリンク機構支持用軸受8のコストの低減を
図れる。しかも、本発明のパラレルリンク機構支持用軸
受の場合、内側に設ける部材である内輪13を球体状の
部材としないので、その分、全長を小さくして、このパ
ラレルリンク機構支持用軸受を組み込んだ移動装置1の
小型化を図れる。
【0027】更に、本例のパラレルリンク機構支持用軸
受8の場合には、前記外輪15の外周面に、この外輪1
5を前記移動台3又は固定台2に結合する為のフランジ
部20及び取付孔21、21を設けている。この為、前
記第一のリンク素子5又は第二のリンク素子6の端部
と、前記移動台3又は固定台2の端部複数個所との間に
装着する事が容易になる。
【0028】尚、本例のパラレルリンク機構支持用軸受
8は、仮に上記内輪13と外輪15との間で回転力の伝
達を行なわせた場合に、回転の伝達が不等速に行なわれ
る。但し、本発明の対象となるパラレルリンク機構支持
用軸受では、第一のリンク素子5又は第二のリンク素子
6の端部と移動台3又固定台2の隅部との間で回転力の
伝達を行なう事はない。要は、上記第一のリンク素子5
又は第二のリンク素子6の端部と移動台3又は固定台2
の隅部との揺動を自在とするものであれば良い。従っ
て、上述の様に本例のパラレルリンク機構支持用軸受8
を、非等速式のジョイントの構造を用いたものとして
も、これによる不都合はない。
【0029】尚、本例の場合と異なり、本発明のパラレ
ルリンク機構支持用軸受として、上記内輪13と外輪1
5との間で回転力の伝達を行なわせると仮定した場合
に、これら内輪13と外輪15との間で回転力を等速で
伝達する構造を用いても良い。その場合には、パラレル
リンク機構支持用軸受の構造が本例の場合よりも複雑に
なるが、その代わり、パラレルリンク機構支持用軸受と
して、従来から自動車の動力伝達部等に用いられている
ツェッパ型の等速ジョイントをそのまま利用できる。従
って、パラレルリンク機構支持用軸受として、汎用のツ
ェッパ型等速ジョイントを利用できて、パラレルリンク
機構支持用軸受が少数のみ必要な場合でも、低コストで
調達できる。
【0030】又、本例の場合には、上記内輪13を上記
第一のリンク素子5(又は第二のリンク素子6)に結合
固定し、上記外輪15を上記移動台3(又は固定台2)
に結合固定しているが、上記内輪13をこの移動台3
(又は固定台2)の端部に固定した軸に外嵌固定し、上
記外輪15を上記第一のリンク素子5(又は第二のリン
ク素子6)の端部に結合固定する事もできる。
【0031】
【発明の効果】本発明のパラレルリンク機構支持用軸受
とパラレルリンク機構と移動装置とは、以上に述べた通
り構成され作用するので、小型で、且つ、高性能なパラ
レルリンク機構と移動装置とを、安価に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の1例を、第一のリンク素
子(第二のリンク素子)と結合した状態で示す、図2の
A−X−B断面図。
【図2】第一のリンク素子(第二のリンク素子)を省略
した状態で示す、図1の右方から見た図。
【図3】保持器の一部を外径側から見た状態で示す図。
【図4】内輪と外輪とが揺動した状態で示す、図1と同
様の図。
【図5】移動装置の1例を示す略斜視図。
【符号の説明】 1 移動装置 2 固定台 3 移動台 5 第一のリンク素子 6 第二のリンク素子 7 伸縮機構 8 パラレルリンク機構支持用軸受 9 脚部 10 ピストン 11 シリンダ 12 載置物 13 内輪 14 内側係合溝 14a 底面 15 外輪 16 外側係合溝 16a 底面 17 保持器 18 ボール 19 ポケット 20 フランジ部 21 取付孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16H 21/46 B23Q 1/04 Fターム(参考) 3C048 BB20 BC01 CC04 DD00 3J012 AB04 BB03 EB02 EB14 FB10 GB10 3J101 AA02 AA32 AA42 AA54 AA63 BA34 BA44 BA53 BA54 BA55 FA31 FA53 GA13 3J105 AA22 AA35 AB07 AC01 CA01 CB16 CB73 CF01 CF11

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部材の複数個所を複数本のリンクに
    対し揺動を自在に支持するパラレルリンク機構支持用軸
    受であって、この支持部材とリンクとのうちの一方の端
    部に結合固定される内輪と、この内輪の外周面の円周方
    向複数個所に間欠的に、それぞれ円周方向に対し直角方
    向に形成された断面円弧形の内側係合溝と、上記内輪の
    周囲に設けられ、上記支持部材とリンクとのうちの他方
    の端部に結合固定される外輪と、この外輪の内周面で上
    記各内側係合溝と対向する位置に、それぞれ円周方向に
    対し直角方向に形成された断面円弧形の外側係合溝と、
    上記内輪の外周面と外輪の内周面との間に配置され、上
    記内側、外側両係合溝に整合する位置にそれぞれポケッ
    トを設けた保持器と、これら各ポケットの内側に1個ず
    つ保持された状態で上記内側、外側両係合溝に沿う転動
    を自在とされた複数のボールとから成るパラレルリンク
    機構支持用軸受。
  2. 【請求項2】 外輪の外周面にフランジ部が設けられて
    おり、このフランジ部の円周方向複数個所に、ボルトを
    挿通自在な取付孔が設けられている、請求項1に記載し
    たパラレルリンク機構支持用軸受。
  3. 【請求項3】 1対の支持部材と、これら両支持部材同
    士の間に設けられた複数本のリンクと、これら各リンク
    の両端部と上記各支持部材との間にそれぞれ設けられ
    た、請求項1又は請求項2に記載したパラレルリンク機
    構支持用軸受とを備えるパラレルリンク機構。
  4. 【請求項4】 1対の支持部材を、それぞれ固定台と移
    動台とし、各リンクを、互いに直列に配置した第一のリ
    ンク素子及び第二のリンク素子と、これら第一、第二の
    両リンク素子の端部同士の間に設けられ、これら第一、
    第二の両リンク素子を組み合わせた部分の全長を伸縮自
    在とする伸縮機構とにより構成する、請求項3に記載し
    たパラレルリンク機構を備える移動装置。
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