JP2002250338A - スラスト軸受装置 - Google Patents

スラスト軸受装置

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JP2002250338A
JP2002250338A JP2001184900A JP2001184900A JP2002250338A JP 2002250338 A JP2002250338 A JP 2002250338A JP 2001184900 A JP2001184900 A JP 2001184900A JP 2001184900 A JP2001184900 A JP 2001184900A JP 2002250338 A JP2002250338 A JP 2002250338A
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Japan
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support plate
turning
roller
intermediate wheel
fixed
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Application number
JP2001184900A
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English (en)
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Hideto Yui
秀人 由井
Hirotoshi Aramaki
宏敏 荒牧
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/42Pumps with cylinders or pistons

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  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】スラスト力の高負荷作用時に、摩耗や転がり疲
れに対して有利であり、従って長寿命化をはかれ、かつ
生産性が良く、コスト低下が図れる旋回部材のスラスト
軸受装置を提供する。 【解決手段】中間輪13における固定支持板9の軌道面13b
と、旋回支持板8側の軌道面13aとは、固定支持板9に対
する旋回支持板8の偏心に応じて偏心しているので、固
定支持板9と旋回支持板8との間に生じるスラスト力を、
固定支持板9と中間輪13との間に配置されたころ10、及
び中間輪13と旋回支持板8との間に配置されたころ20に
おいて、それぞれ線接触で受けることができ、それによ
り高速旋回時における高負荷に対しても、摩耗量を減少
させ、また面圧が減少することから転がり疲れに対して
も有効となり、スラスト軸受装置の長寿命を図ることが
できる。更に中間輪13における固定支持板9側の軌道面1
3bと、旋回支持板8側の軌道面13aとを、固定支持板9に
対する旋回支持板8の偏心に応じて偏心させることによ
り、自転以外のころの挙動を抑制し、ころの摩耗を更に
抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラスト力を受け
る偏心回転運動を行う部材を支持可能なスラスト軸受装
置に関し、例えばスクロール圧縮機等に使用されて、ス
ラスト力を受けるスクロール部材等の旋回部材を支持す
ると好適なスラスト軸受装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スクロール圧縮機は、旋回部材及び固定
部材に渦巻き状隔壁を各々設け、両隔壁間に形成される
圧縮室を、旋回部材の旋回に伴って容積変化させること
により圧縮動作を行うものである。かかるスクロール圧
縮機は回転式圧縮機の一種で、小型で弁機構がなく、ま
た流体の圧縮が連続的であり、従来の往復式等の圧縮機
に比較して、トルク変動や振動、騒音が少なく、高速運
転が可能であることから、近年実用化が活発に進められ
ている。
【0003】ここで、旋回部材は、自転を伴うことなく
旋回半径Eで旋回するものであり、この自転阻止及び旋
回支持のために、図10に示すような、ボールを旋回部
材と固定部材との間に介在させているボールカップリン
グが提案されている。
【0004】図10において、旋回部材501及び固定
部材502には、ボール503の移動範囲を制限する凹
部501a、502aが設けられてあり、直径がDの凹
部501a、502aの中心間距離E’は、ボール50
3が円軌道で転がり自在なように、旋回半径に略等しく
設計されている。
【0005】このような凹部501a、502aの代わ
りに、溝断面が円弧状の環状の軌道輪を、前記旋回半径
に等しい軌道直径に形成したものも提案されており(例
えば、特開昭55−155916号公報)、かかる例で
は、旋回部材と固定部材との間にボールを介在させてい
るものが一般的である。また複式スラスト玉軸受におい
て、中間輪両面の転動体の軌道溝を互いに偏心させた偏
心複式スラスト玉軸受が提案されている(特開平5−8
7128号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにボールを用いたカップリングでは、ボールと軌道輪
の接触が点接触となり、面圧が高く又弾性変形を伴うた
め、高速、高負荷の条件下での長期使用には耐えられな
いなどの寿命等に関わる問題がある。特に、ボールの接
触面は、冷媒と冷凍機油の混合液で潤滑されており、潤
滑性能は乏しく、高面圧においては摩耗が発生しやす
い。また高圧ガスのリークを防ぐには、軸受において高
い剛性を要するので、できるだけ大きな径のボールの多
数個使用が必要となるが、このため装置が大型となって
しまう傾向がある。
【0007】これに対し、近年、スクロール圧縮機の小
型化の要求に伴う耐高負荷仕様のスラスト軸受装置が要
求されるようになってきている。また、小径で同出力を
得るために定格回転がより高くなる傾向も顕著となって
おり、従ってボール及び軌道輪にとって摩耗や剥離の面
で、非常に厳しくなってきているといえる。
【0008】これに対し、接触部の面圧を下げることを
目的に点接触を線接触にするために、転動要素としてソ
ロバン珠形状の両円錐ころを用いた軸受装置が提案され
ている(例えば特開平10−184676号公報)。し
かしながら、かかる軸受装置は、高速運転時における全
両円錐ころの位相のずれ、両円錐ころ端部の摩耗、両円
錐ころ保持プレートのポケット面の摩耗、また製造及び
組立技術などの問題に起因して、未だ実用化されるに至
っていないといえる。
【0009】本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてな
されたものであって、スラスト力の高負荷作用時に、摩
耗や転がり疲れに対して有利であり、従って長寿命化を
はかれ、かつ生産性が良く、コスト低下が図れる旋回部
材のスラスト軸受装置を提供することを目的とするもの
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のスラスト軸受装置は、固定部材と、前記固
定部材に対して偏心回転運動を行う旋回部材と、前記固
定部材と前記旋回部材との間に配置された中間輪と、前
記固定部材と前記中間輪との間、及び前記中間輪と前記
旋回部材との間に配置された複数のころとを有し、前記
中間輪における前記固定部材側の軌道面と、前記旋回部
材側の軌道面とは、前記固定部材に対する前記旋回部材
の偏心に応じて偏心していることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明のスラスト軸受装置は、固定部材と、前
記固定部材に対して偏心回転運動を行う旋回部材と、前
記固定部材と前記旋回部材との間に配置された中間輪
と、前記固定部材と前記中間輪との間、及び前記中間輪
と前記旋回部材との間に配置された複数のころとを有
し、前記中間輪における前記固定部材側の軌道面と、前
記旋回部材側の軌道面とは、前記固定部材に対する前記
旋回部材の偏心に応じて偏心しているので、前記固定部
材と前記旋回部材との間に生じるスラスト力を、前記固
定部材と前記中間輪との間に配置されたころ、及び前記
中間輪と前記旋回部材との間に配置されたころにおい
て、それぞれ線接触で受けることができ、それにより高
速旋回時における高負荷に対しても、摩耗量を減少さ
せ、また面圧が減少することから転がり疲れに対しても
有効となり、スラスト軸受装置の長寿命を図ることがで
きる。更に、前記中間輪における前記固定部材側の軌道
面と、前記旋回部材側の軌道面とを、前記固定部材に対
する前記旋回部材の偏心に応じて偏心させることによ
り、自転以外のころの挙動を抑制し、ころの摩耗を更に
抑制することができる。また前記中間輪が回転軸の速度
と同一速度で回転し、前記ころの周速が増し、油膜が確
保されやすくなるため、摩耗に対して長寿命とすること
が可能となる。
【0012】更に、前記中間輪における前記固定部材側
の軌道面と、前記旋回部材側の軌道面とは、テーパ形状
となっていると、前記中間輪がラジアル方向力を受ける
ことができる。よって、前記軸受装置にラジアル力が付
与される作動条件下でも、前記中間輪は、前記ころを介
し円滑に回転することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。図1は、第1の実施
の形態にかかるスラスト軸受装置を含むスクロール圧縮
機の断面図である。図2は、図1の構成をII-II線に沿
って切断した矢印方向に見た図である。図3は、第1の
実施の形態にかかるころの正面図である。
【0014】図1において、円筒状の筐体6内に配置さ
れた略円盤状の固定部材1に、略円盤状の旋回部材2が
対向している。固定部材1の対向面から突出する渦巻き
状の隔壁1aは、旋回部材2に向かって延在し、その対
向面に当接している。一方、旋回部材2の対向面から突
出する渦巻き状の隔壁2aも、固定部材1に向かって延
在し、その対向面に当接している。従って、隔壁1a、
2aにより渦巻き状の通路である圧縮室7が形成されて
いる。圧縮室7は、スクロール圧縮機の中央で、固定部
材1の内部に形成された通路1bに連通し、これを介し
て外部に、流体を圧送できるようになっている。
【0015】旋回部材2は、固定部材1とは反対側の面
に、開口2cを有するボス部2bを設けている。開口2
cには、例えばラジアルニードル軸受などの軸受5を介
して駆動軸4の端部が挿入されており、従って旋回部材
2は、駆動軸4に対して回転自在に支持されている。
【0016】旋回部材2におけるボス部2bの周囲に
は、円盤状の旋回支持板8が配置されている。一方、筐
体6の旋回部材2に対向する面には、円盤状の固定支持
板9が配置されている。
【0017】旋回支持板8は、旋回部材2の軸線Pを中
心として周方向に連続して延在する浅溝8aを形成して
いる。かかる浅溝8a内には、薄いリング状の旋回軌道
輪11が配置されている。
【0018】一方、固定支持板9は、旋回部材2の軸線
Pに対して距離Eだけシフトした固定部材1の軸線Qを
中心として、周方向に連続して延在する浅溝9aを形成
している。かかる浅溝9a内には、薄いリング状の固定
軌道輪12が配置されている。
【0019】旋回軌道論11と固定軌道輪12との間に
は、薄い円盤状の中間輪13が配置されており、更に、
旋回軌道輪11と中間輪13との間、及び中間輪13と
固定軌道輪12との間には、それぞれ複数のころ10が
配置されている。尚、ころ10は、保持器16によって
保持されている。
【0020】一対の軌道輪11、12の対向面及び中間
輪13の対向面両面には、ころ10を転走させる軌道面
11a、12a、13a、13bがそれぞれ設けられて
いる。中間輪13の軸方向両面の各軌道面13a、13
bは、平面となっているため、ころ10が運動可能な円
周軌道の中心間距離が、旋回部材2の旋回半径Eに略等
しく運動が可能である。
【0021】ころ径は特に指定しないが、ころ径が小さ
いと高面圧となり、ころ径が大きいとスラスト軸受装置
自体の寸法が大きくなってしまう。従って、ころ径を
D、ころ軌道面の接触部内径をDi、ころ軌道面の接触
部外径をDeとすると、D≦0.1×(Di+De)/
2が好ましく、0.01×(Di+De)/2≦D≦
0.05×(Di+De)/2にすると更に好ましい。
【0022】ころ数は荷重条件及びサイズによって決定
され、特に指定しないが、ころ数が少ないと高面圧とな
り、耐モーメント荷重に不利である。ころ数が多いとト
ルクが大きくなり発熱も大きくなる。従って、ころ数を
Zとすると、0.2×(Di+De)/2≦Z≦1.0
×(Di+De)/2にすると好ましい。
【0023】ころ長さをLとした場合、ころ径Dとの比
であるL/Dの値は特に指定しないが、L/Dの値が小
さいとスキュー滑りが発生しやすく、大きいとスピン滑
りの値が大きくなり、それに伴い発熱が大きくなる。従
って、1≦L/D≦5が好ましく、2≦L/D≦4とす
ると更に好ましい。
【0024】ここで、図15に示すころ角部拡大図のよ
うに、ころ10において軌道輪11、12及び中間輪1
3とに接触する軌道面接触部10aの形状はストレート
としている。またころ端面10b、10c(図3)の形
状は、ストレートとなっており、ころ10の軌道面10
aと端面10b、10cの接続部は、任意の半径R2の
曲面形状でクラウニングが施されている。ここで、ころ
端面10b、10cとクラウニング半径R2との接続
は、任意の半径R5で、またころ軌道面10aとクラウ
ニング半径R2との接続は、任意の半径R4で、滑らか
に接続されている。
【0025】また図3に示すように、ころ端面10b、
10cの形状は任意の半径R3の曲面形状であるころの
ものを用いてもよい、またころの端面形状は平面形、円
すい形、とがり形、クランクピン形、段付形等であって
よく、特にころ端面形状は指定しない。
【0026】ここで、R2の値が小さいとエッジロード
が発生しやすく、大きいと接触面積が小さくなることか
ら負荷容量が小さくなるとともに、ころのスキューが発
生しやすくなる。よって、図15に示すように、ころ端
面の半径方向及びころ転勤面の軸方向にストレート部
(平坦部)が存在するころにおいて、ころ端面平坦部か
らころ転動面平坦部までのころ軸方向の距離をrxと
し、ころ転動面平坦部からころ端面平坦部までのころ半
径方向の距離をryとし、ry/rxをころエッジ部の
落ち量と規定すると、0.1≦ry/rx≦5の範囲内
に設定することが好ましく、0.5≦ry/rx≦3と
すると更に好ましい。ここで、R2の値としては、0.
1≦R2≦D/2が好ましい。
【0027】また図3や図4に示すように、ころ端面若
しくはころ転動面に平坦部が存在しないころの場合は、
平坦部ではなく、頂点からの距離としてrx及びryを
置き換えてもよい。
【0028】本実施の形態においては、固定部材である
固定軌道輪12と、旋回部材である旋回軌道輪13と、
ころ10とでスラスト軸受装置を構成している。
【0029】次に、本実施の形態のスラスト軸受装置の
効果を説明する。旋回部材2は、駆動軸4の駆動によ
り、旋回半径Eで旋回運動をする。それにより、隔壁2
aが蠕動し、圧縮室7の内部の流体を押し出すことがで
きる。
【0030】ここで、両軌道輪11、12は、中間輪1
3に対して、各面の軌道面11a、12aの円周中心
P、Q回りに各々回転自在であるが、図2で明らかなよ
うに、中間輪13両面の軌道面13a、13b上を、こ
ろ10が互いに偏心した状態で転走するようにセッティ
ングされている。従って、スクロール圧縮機の動作時
に、ころ10は、受けたスラスト荷重により、ころ10
の転がり方向、つまり、両軌道輪11、12の回転中心
P、Q回りに回転し、偏心運動を許容するようになって
いる。そのため、一方の軌道輪、例えば図中下方側の軌
道輪12を固定で使用し、中間輪13が旋回することに
よって、各ころ10は、旋回支持板8を介した旋回部材
2の旋回運動に伴って、両軌道輪11、12の軌道面1
1a、12aと、中間輪13の軌道面13a、13bと
の間で転走し、それにより他方の軌道輪11の偏心回転
の支持が可能になる。
【0031】したがって、旋回部材2は、固定部材1に
対して常に一定の偏心関係を保ちながら旋回運動が可能
になり、それによりスクロール圧縮機の円滑な圧縮動作
が行われることとなる。圧縮ガス圧により、旋回部材2
には大きなスラスト荷重が作用するが、このスラスト荷
重がころ10と中間輪13及び各軌道輪11、12を介
して支持される。しかし、ころ10と軌道輪11、12
及び中間輪13との接触部は線接触であるため、転動体
としてボールを用いた場合に比べ、面圧をより低く抑え
ることができる。
【0032】ここで、線接触部に発生するスピン滑りを
抑えるために、面圧が許容される範囲で、ころ10の軌
道面接触部10aの長さを短くすることによって、スラ
スト軸受装置の発熱を抑えることができる。尚、軌道面
接触部の形状を、本実施の形態ではストレートとした
が、図4に示す変形例のように、ころ10の軌道面接触
部10aを半径R1の曲線で構成することによって、ス
ラスト軸受装置の発熱を更に抑えることもできる。
【0033】R1の値を小さくするとスピン滑りが小さ
くなるが、スキューが発生しやすくなる。従って、R1
の値としては、ころ長さL≦R1が好ましい。
【0034】またエッジロードを防ぐために、ころの軌
道面接触部と端面の接続部を適切に設定される半径R2
の曲線で接続することが望ましい。更にころ10にニー
ドルローラを用いれば、複段式にしても高さを小さくす
ることができ、旋回部材2の倒れを抑え、安定した旋回
運動が可能となる。
【0035】R2の値が小さいとエッジロードが発生し
やすく、大きいと接触面積が小さくなり負荷容量が小さ
くなり、ころのスキューが発生しやすくなる。よってク
ラウニングR2の値は、0.1≦R2≦D/2が好まし
い。
【0036】又、ころ10,両軌道輪11、12、中間
輪13、保持器16の材質は、特に限定されないが、耐
食性を向上させるステンレス鋼や、高炭素クロム軸受
鋼、それに窒化処理や浸炭処理及び溶射膜等の表面硬化
処理を施して表面高度を高めた鋼等が望ましい。また、
潤滑不良に対して損傷が生じ難いセラミック等を用いる
ことも摩耗防止に有効である、軌道輪11、12、中間
輪13、保持器16の材質としてプレス鋼板を用いると
非常に安価となる。
【0037】ころ10、軌道輪11、12、中間輪13
の表面中心線平均粗さRaの値としては、小さい方が油
膜が形成されやすいことから、ころ10の転動面表面粗
さの値としては、0.1μmRa以下が好ましく、0.
05μmRa以下が更に好ましい。軌道輪11,12,
中間輪13の軌道面粗さの値としては、0.5μmRa
以下が好ましく、0.2μmRa以下が更に好ましい。
【0038】勿論、スラスト軸受装置の各要素に同一材
料を使用する必要はなく、材料を組み合わせて使用して
も良い。
【0039】以下に、本発明の第2の実施の形態を説明
する。図5は、第2の実施の形態にかかるスラスト軸受
装置の軸線方向断面図であり、スクロール圧縮機につい
ては省略している。図6は、図5のVI-VI線に沿って切
断し矢印方向に見た図である。本実施の形態において
は、旋回軌道輪を省略して旋回支持板108にその機能
を持たせており、また固定軌道輪を省略して固定支持板
109にその機能を持たせている。尚、上述した実施の
形態と同様の構成を有する部材には同じ記号を付して説
明を省略する。
【0040】旋回支持板108は、図5における下面か
ら突出し周方向に連続したリング状隔壁である、保持器
16を案内する内側案内部108aを有し、又、固定支
持板109は、図5における上面から突出した円筒壁で
ある、保持器16を案内する内側案内部109aを有し
ている。更に、中間輪113は、図5における上面から
突出した周方向に連続するリング状隔壁である、保持器
16を案内する第1外側案内部113aと、図5におけ
る下面から突出した周方向に連続するリング状隔壁であ
る、保持器16を案内する第2外側案内部113bとを
有している。本実施の形態は、旋回部材2の自転を防止
するために、旋回案内構造を設けた例である。
【0041】本実施の形態のように、旋回軌道輪を省略
して旋回支持板108にその機能を持たせ、また固定軌
道輪を省略して固定支持板109にその機能を持たせる
ことで、スラスト軸受装置の低コスト、サイズ縮小が可
能となり、部品点数を削減でき、またスラスト軸受装置
として組込み作業が簡単になる。
【0042】更に、本実施の形態では、旋回支持板10
8、固定支持板109、及び中間輪113に、ころ10
を保持している保持器16の案内部108a、109
a、113a、113bを設けているために、中間輪1
3両(図で上下)面のころ10が必ず互いに偏心して転
走することとなるために、一対の支持板108、109
の回転中心P、Qが互いに偏心し、それにより動作を円
滑に行えることになる。
【0043】また本実施の形態では、旋回支持板108
(すなわち旋回部材2(図1))の自転を防止するため
に、固定支持板109の図中上面に4本の案内ピン11
7を植設している。案内ピン117の図中上端は、図6
から形状が明らかなように、旋回支持板108の図中下
面に形成された4つの円形の案内用孔108bに収容さ
れており、動作時にこの中で案内されるために、旋回支
持板108と固定支持板109の相対的なかつ円滑な旋
回を確保するとともに、相対的な回転を阻止することが
できる。
【0044】本実施の形態では、案内ピン117を固定
支持板109に固定しているが、旋回支持板108に固
定し、固定支持板109に案内用孔を設けても構わな
い。又、本実施の形態では、案内ピン117を案内用孔
108bで案内する構造としているが、旋回支持板10
8即ち旋回部材2(図1)の自転を防止する機能を満た
す上で、特に案内ピン形状や案内構造を指定するもので
はない。また、案内構造の個数は限定されないが、旋回
部材2のバランスを考え、等間隔に2〜8箇所程度設け
ることが望ましい。
【0045】以下に、本発明の第3の実施の形態を説明
する。図7は、第3の実施の形態にかかるスラスト軸受
装置の軸線方向断面図であり、スクロール圧縮機につい
ては省略している。図8は、図7のVIII-VIII線に沿っ
て切断し矢印方向に見た図である。尚、上述した実施の
形態と同様の構成を有する部材には同じ記号を付して説
明を省略する。
【0046】本実施の形態では、図9に示す円すい形状
のころ210を用いた構成を有しており、又、旋回部材
2(図1)の自転を防止するために、玉転動体223を
用い軌道溝208c、209cを設けた例である。
【0047】本実施の形態のように、ころ210を角度
αを持つ円すい形状とし、ころ210と接触する軌道
面、つまり固定部材1及び旋回部材2(図1)に、支持
板208、209を介してそれぞれ固定されている軌道
輪211、212の軌道面211a、212a、及びそ
れらに対向する中間輪213の軌道面213a、213
bの形状をテーパ角αのテーパ(円錐形状)にし、その
延長線の交点を、各々の回転中心上に位置する点S、T
になるようにすると、接触面におけるスピン滑りを抑え
ることができ、スラスト軸受装置の発熱を抑えることが
可能となる。ここでころ210と、軌道面211a、2
12a、213a、213bとの接触面でエッジロード
を発生させないよう、図9に示すように、ころ210の
軌道面接触部210aと端面210b、210cのつな
ぎ部は、それぞれ半径R5,R4のR形状が望ましい。
また、ころ210の端面を軌道輪211、212に設け
たつば部211b、212bにより規制することで、こ
ろ210の位置決めを行うと良い。
【0048】また本実施の形態は、旋回部材2(図1)
の自転を防止するために、固定支持板209と旋回支持
板208に一対のリング状軌道溝(それぞれ断面形状が
半円)209c、208cを設け、対向するこれら軌道
溝209c、208cで形成される空間内に玉転動体2
23を配置している。軌道溝209c、208cと玉転
動体223の寸法関係を、接触させた状態での玉ピッチ
円直径が旋回部材2の旋回直径と等しくなるように設定
することによって、スラスト軸受装置の動作時に、軌道
溝209c、208cで形成される空間内を円周軌道で
玉転動体223が転走し、それにより旋回部材2(図
1)の自転を防止することができる。
【0049】本実施例では、玉転動体223とその軌道
溝209c、208cで旋回運動を案内する構造として
いるが、旋回部材2の自転を防止する機能を満たす上
で、第2の実施の形態と同様、特に案内構造を指定する
ものではない。又、本実施の形態では、旋回軌道輪21
1、固定軌道輪212、中間輪213の軌道面を全てテ
ーパ形状にしているが、各々のころ20に対し、どちら
か一方のみテーパ形状とし、他方を軸方向に対し垂直の
平面にしても構わない。
【0050】以下に、本発明の第4の実施の形態を説明
する。図11は、第4の実施の形態にかかるスラスト軸
受装置の軸線方向断面図である。図12は、図11のXI
I-XII線に沿って切断し矢印方向に見た図である。
【0051】本実施の形態にかかる軸受装置も、スクロ
ール圧縮機に適用した例であり、図11において、円筒
状の筐体306内に配置された略円盤状の固定部材1
に、略円盤状の旋回部材2が対向している。固定部材1
の対向面から突出する渦巻き状の隔壁1aは、旋回部材
2に向かって延在し、その対向面に当接している。一
方、旋回部材2の対向面から突出する渦巻き状の隔壁2
aも、固定部材1に向かって延在し、その対向面に当接
している。従って、隔壁1a、2aにより渦巻き状の通
路である圧縮室7が形成されている。圧縮室7は、スク
ロール圧縮機の中央で、固定部材1の内部に形成された
通路1bに連通し、これを介して外部に、流体を圧送で
きるようになっている。
【0052】旋回部材2は、固定部材1とは反対側の面
に、開口2cを有するボス部2bを設けている。開口2
cには、例えばラジアルニードル軸受などの軸受5Aを
介して偏心軸304の端部が挿入されており、従って旋
回部材2は、偏心軸304に対して回転自在に支持され
ている。
【0053】偏心軸304は、駆動軸320の図11で
上端に取り付けられた偏心板320aに軸線をシフトさ
せた状態で取り付けられている。尚、偏心板320に
は、回転バランス調整用のウェイト320bが取り付け
られている。筐体306の図11で下方には、開口30
6aが形成されている。開口306aには、例えばラジ
アルニードル軸受などの軸受5Bを介して駆動軸320
が挿入されている。従って駆動軸320が回転すること
により、偏心軸304は、駆動軸320の軸線Q周りに
回転移動できるようになっている。
【0054】旋回部材2におけるボス部2bの周囲に
は、円盤状の旋回支持板308が配置されている。一
方、筐体306の旋回部材2に対向する面には、円盤状
の固定支持板309が配置されている。
【0055】旋回支持板308は、旋回部材2の軸線P
を中心として周方向に連続して延在する浅溝308aを
形成している。かかる浅溝308a内には、薄いリング
状の旋回軌道輪311が配置されている。
【0056】一方、固定支持板309は、旋回部材2の
軸線Pに対して距離Eだけシフトした固定部材1(即ち
駆動軸320)の軸線Qを中心として、周方向に連続し
て延在する浅溝309aを形成している。かかる浅溝3
09a内には、薄いリング状の固定軌道輪312が配置
されている。
【0057】旋回軌道輪311と固定軌道輪312との
間には、薄い円盤状の中間輪313が配置されており、
更に、旋回軌道輪311と中間輪313との間、及び中
間輪313と固定軌道輪312との間には、それぞれ複
数のころ10が配置されている。尚、図3に示すものと
同じ形状のころ10は、保持器316によって保持され
ている。
【0058】一対の軌道輪311、312の対向面及び
中間輪313の対向面両面には、ころ10を転走させる
テーパ状の軌道面311a、312a、313a、31
3bがそれぞれ設けられている。中間輪313の軸方向
両面の各軌道面313a、313bは、テーパ状面とな
っているため、ころ10が運動可能な円周軌道の中心間
距離が、旋回部材2の旋回半径Eに略等しく運動が可能
であると共に、ラジアル荷重を受けることができる。本
実施の形態においては、固定部材である固定軌道輪31
2と、旋回部材である旋回軌道輪311と中間輪313
と、ころ10とでスラスト軸受装置を構成している。
【0059】次に、本実施の形態のスラスト軸受装置の
効果を説明する。旋回部材2は、駆動軸320の回転に
より偏心駆動される偏心軸304の駆動により、旋回半
径Eで旋回運動をする。それにより、隔壁2aが蠕動
し、圧縮室7の内部の流体を押し出すことができる。
【0060】ここで、両軌道輪311、312は、中間
輪313に対して、各面の軌道面311a、312aの
円周中心P、Q回りに各々回転自在であるが、図12で
明らかなように、中間輪313両面の軌道面313a、
313b上を、ころ10が互いに偏心した状態で転走す
るようにセッティングされている。従って、スクロール
圧縮機の動作時に、ころ10は、受けたスラスト荷重に
より、ころ10の転がり方向、つまり、両軌道輪31
1、312の回転中心P、Q回りに回転し、偏心運動を
許容するようになっている。そのため、一方の軌道輪、
例えば図中下方側の軌道輪312を固定で使用し、中間
輪313が旋回することによって、各ころ10は、旋回
支持板308を介した旋回部材2の旋回運動に伴って、
両軌道輪311、312の軌道面311a、312a
と、中間輪313の軌道面313a、313bとの間で
転走し、それにより他方の軌道輪311の偏心回転の支
持が可能になる。
【0061】したがって、旋回部材2は、固定部材1に
対して常に一定の偏心関係を保ちながら旋回運動が可能
になり、それによりスクロール圧縮機の円滑な圧縮動作
が行われることとなる。圧縮ガス圧により、旋回部材2
には大きなスラスト荷重が作用するが、このスラスト荷
重がころ10と中間輪313及び各軌道輪311、31
2を介して支持される。しかし、ころ10と軌道輪31
1、312及び中間輪313との接触部は線接触である
ため、転動体としてボールを用いた場合に比べ、面圧を
より低く抑えることができる。又、本実施の形態では、
ころ10を転動自在に支持する軌道面311a、312
a、313a、313bがテーパ状となっているので、
スラスト荷重のみならずラジアル荷重を受けることがで
きる。よって、旋回部材2の旋回運動に伴って、ころ1
0を介して、中間輪313が駆動されやすく、より滑ら
かにころ10が転がることにより、非常に安定した旋回
運動を得ることができる。
【0062】尚、ころ軌道面の軸方向形状が、本実施例
ではストレートとなっているが、図4に示すように半径
R1を設けることによって、スラスト軸受装置部の発熱
を抑えることが有効である。またエッジロードを防ぐた
めに、ころの軌道面と端面の接続部を適切な半径R2を
設定することが望ましい。ころ転動体にニードルローラ
を用いること によって複式にしても高さを小さくする
ことができ、旋回スクロール部材の倒れを抑え、安定し
た旋回運動が可能となる。
【0063】また本実施の形態では、旋回部材2の自転
を防止するために、図12に示すように、固定支持板3
09に固定された案内ピン317が、旋回支持板308
に設けられている案内用孔318内で案内されるように
なっており、それにより両軌道輪311,312の相対
的なかつ円滑な旋回を保証するとともに、相対的な回転
を阻止することができる。本実施の形態では、案内ピン
317を固定支持板309に固定しているが、旋回支持
板308に固定し、固定支持板309に案内用孔を設け
ても構わない。更にころ転動体10、軌道輪311、3
12、中間輪313の材質は特に限定せず、高炭素クロ
ム軸受鋼や、それに表面硬化処理を施して表面高度を高
めた鋼、耐食性を向上させたステンレス鋼また潤滑不良
に対して損傷が生じ難いセラミック等を用いることが望
ましい。また保持器316の材質も特に限定しない、勿
論、スラスト軸受装置の全部材に同一材料を使用すると
は限らず、材料を組み合わせて使用しても良い。
【0064】以下に、本発明の第5の実施の形態を説明
する。図13は、第5の実施の形態にかかるスラスト軸
受装置の軸線方向断面図である。尚、上述した実施の形
態と同様の構成を有する部材には同じ記号を付して説明
を省略する。
【0065】図13においては、図11の実施の形態に
対して、軌道輪311,312を省略し、旋回支持板4
08と固定支持板409に直接テーパ状の軌道面408
aと、409aを形成しており、これに合わせて中間輪
413の形状も異なっている。
【0066】本実施の形態のように、旋回支持板408
と固定支持板409に直接テーパ状の軌道面408a
と、409aを形成することで、スラスト軸受装置の低
コスト、サイズ縮小が可能となり、部品点数を削減で
き、スラスト軸受装置として組込み作業が簡単になる。
又、本実施の形態例では、中間輪413にころ転動体1
0を保持している保持器416の案内面(軌道面413
a、413bの一部を流用)を設けているために、中間
輪413両面のころ転動体10が必ず互いに偏心して転
走するために、固定部材1と旋回部材2の回転中心P、
Qが互いに偏心することになる。
【0067】更に本実施の形態は、旋回部材2の自転を
防止するために、ころ転動体による旋回案内構造を設け
ている。より具体的には、旋回部材2の自転を防止する
ために、旋回支持板408の図13で下面に設けられて
いる円形案内用孔408bと、固定支持板409の図1
3で上面に設けられている円形案内用孔409b間に配
置された案内用ころ419が、両孔の内周面を転走する
ことによって旋回部材2が案内されるために、固定部材
1に対する相対的なかつ円滑な旋回を保証するととも
に、相対的な回転を阻止している。また案内用ころ41
9は外周面で転がり運動を行うために摩耗を防ぐことが
できる。本実施の形態では、案内用ころ419を案内用
孔409b、408bで案内する構造としているが、当
業者に良く知られている案内に玉を用いたものや、オル
ダムリング式の案内構造、ピン・アンド・リング式の案
内構造など、旋回部材2の自転を防止する機能を満たす
上で、特に案内ころ形状や案内構造を指定するものでは
ない。また、案内構造の個数は限定されないが、旋回部
材のバランスを考え、等配に2〜8箇所程度が望まし
い。ここでころ転動体10は、ニードルころを用いてい
るが、図9に示すような、テーパ形状のころを用いても
構わない。
【0068】以下に、本発明の第6の実施の形態を説明
する。図14は、第6の実施の形態にかかるスラスト軸
受装置の軸線方向断面図である。尚、上述した実施の形
態と同様の構成を有する部材には同じ記号を付して説明
を省略する。
【0069】本実施の形態では、図1の実施の形態に対
して、旋回軌道輪を省略して旋回支持板508にその機
能を持たせており、また固定軌道輪を省略して固定支持
板509にその機能を持たせ、保持器516は、中間輪
513に形成した円筒状案内面516a、516bによ
り、その半径方向内端側を案内される構造としている。
又、上述の実施の形態と同様に、旋回部材2の自転を防
止するために、案内ピン517を固定支持板509に固
定し、中間輪513の外周外方を延在させて、回転支持
板508の案内孔518に係合させている。
【0070】本実施の形態では、偏心板320aから延
在するウェイト320bを取り付けた固定ピン320c
によって、中間輪513は強制的に回転駆動される構成
となっている。即ち、中間輪513が軸線方向に移動可
能に支持されながら、固定ピン320c及び中間輪51
3に係合したキー320dを用いて、それらと一体的に
回転駆動されると、固定支持板509と中間輪513間
のころ10及び旋回支持板508と中間輪513間のこ
ろ10が駆動されやすく、より滑らかに転がることによ
って、非常に安定した旋回運動を得ることができる。こ
こで、本実施の形態の中間輪513は、駆動軸320に
固定されている回転バランス調整用ウェイト320bを
取り付ける固定ピン320cに固定されたキー320b
を用いて強制駆動されるようになっているが、例えば切
欠等を用いても良く、スラスト力を中間輪駆動部で受け
ないために軸方向に移動可能ならば、駆動構造及び駆動
手法は、特に指定するものではない。中間輪513を駆
動する機能を満たす上で、案内構造及び案内位置を指定
するものではない。
【0071】
【発明の効果】本発明のスラスト軸受装置は、固定部材
と、前記固定部材に対して偏心回転運動を行う旋回部材
と、前記固定部材と前記旋回部材との間に配置された中
間輪と、前記固定部材と前記中間輪との間、及び前記中
間輪と前記旋回部材との間に配置された複数のころとを
有し、前記中間輪における前記固定部材側の軌道面と、
前記旋回部材側の軌道面とは、前記固定部材に対する前
記旋回部材の偏心に応じて偏心しているので、前記固定
部材と前記旋回部材との間に生じるスラスト力を、前記
固定部材と前記中間輪との間に配置されたころ、及び前
記中間輪と前記旋回部材との間に配置されたころにおい
て、それぞれ線接触で受けることができ、それにより高
速旋回時における高負荷に対しても、摩耗量を減少さ
せ、また面圧が減少することから転がり疲れに対しても
有効となり、スラスト軸受装置の長寿命を図ることがで
きる。更に、前記中間輪における前記固定部材側の軌道
面と、前記旋回部材側の軌道面とを、前記固定部材に対
する前記旋回部材の偏心に応じて偏心させることによ
り、自転以外のころの挙動を抑制し、ころの摩耗を更に
抑制することができる。従って、従来のスクロール圧縮
機のボールカップリングでは得られない格別な長寿命効
果を得ることから性能向上となり、小型軽量化かつ生産
性に優れ、更にコスト低下を図ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかるスラスト軸受装置を
含むスクロール圧縮機の断面図である。
【図2】図1の構成をII-II線に沿って切断した矢印方
向に見た図である。
【図3】第1の実施の形態にかかるころの正面図であ
る。
【図4】変形例にかかるころの正面図である。
【図5】第2の実施の形態にかかるスラスト軸受装置を
含むスクロール圧縮機の断面図である。
【図6】図5の構成をVI-VI線に沿って切断した矢印方
向に見た図である。
【図7】第3の実施の形態にかかるスラスト軸受装置を
含むスクロール圧縮機の断面図である。
【図8】図7の構成をVIII-VIII線に沿って切断した矢
印方向に見た図である。
【図9】第3の実施の形態にかかるころの正面図であ
る。
【図10】従来技術にかかるボールカップリングを示す
図である。
【図11】第4の実施の形態にかかるスラスト軸受装置
を含むスクロール圧縮機の断面図である。
【図12】図4の構成をXII-XII線に沿って切断した矢
印方向に見た図である。
【図13】第5の実施の形態にかかるスラスト軸受装置
を含むスクロール圧縮機の断面図である。
【図14】第6の実施の形態にかかるスラスト軸受装置
を含むスクロール圧縮機の断面図である。
【図15】ころの角部拡大図である。
【符号の説明】
1 固定部材 2 旋回部材 4、320 駆動軸 5、5A、5B ラジアルニードル軸受 6、306 筐体 7 圧縮室 8、108,208、308、408、508 旋回支
持板 9、109,209、309,409,509 固定支
持板 10、210 ころ 11、211、311 旋回軌道輪 12、212、312 固定軌道輪 13、113,213、414,513 中間輪 16、316、416 保持器 117、317,517 案内ピン 118、318,518 案内用孔 23 玉転動体 208c、209c 軌道溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H029 AA02 BB21 BB31 BB44 CC17 3H039 AA01 BB02 BB04 BB07 CC22 3J101 AA14 AA16 AA25 AA27 AA32 AA42 AA53 AA54 AA62 AA73 AA81 BA05 BA06 DA02 EA03 EA06 EA41 FA31 FA44 FA51 FA53 GA29

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定部材と、 前記固定部材に対して偏心回転運動を行う旋回部材と、 前記固定部材と前記旋回部材との間に配置された中間輪
    と、 前記固定部材と前記中間輪との間、及び前記中間輪と前
    記旋回部材との間に配置された複数のころとを有し、 前記中間輪における前記固定部材側の軌道面と、前記旋
    回部材側の軌道面とは、前記固定部材に対する前記旋回
    部材の偏心に応じて偏心していることを特徴とするスラ
    スト軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記中間輪における前記固定部材側の軌
    道面と、前記旋回部材側の軌道面とは、テーパ形状とな
    っていることを特徴とする請求項1に記載の軸受装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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