JP2001073967A - 偏心スラスト軸受 - Google Patents

偏心スラスト軸受

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JP2001073967A
JP2001073967A JP24955899A JP24955899A JP2001073967A JP 2001073967 A JP2001073967 A JP 2001073967A JP 24955899 A JP24955899 A JP 24955899A JP 24955899 A JP24955899 A JP 24955899A JP 2001073967 A JP2001073967 A JP 2001073967A
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thrust bearing
eccentric
ball
eccentric thrust
ball unit
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JP24955899A
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Takashi Sada
隆 佐田
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Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/50Other types of ball or roller bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/10Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for axial load mainly
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2360/00Engines or pumps
    • F16C2360/42Pumps with cylinders or pistons

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Abstract

(57)【要約】 【課題】偏心スラスト軸受において、動作円滑性に優れ
かつ軸受負荷容量の増大に対応できる構造とすること。 【解決手段】偏心スラスト軸受10では、径方向内外に
同心状に配設される2つの環体14,15の間に多数の
ボール16群を周方向に連続的に隣接して配置した状態
で保持させる形態、すなわち、いわば総玉軸受のような
形態としている。これにより、ボール16の使用数を可
能な限り多くできるようになるから、従来のボール使用
タイプの偏心スラスト軸受に比べて軸受負荷容量を大幅
に増大できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばスクロール
圧縮機などにおける偏心旋回運動を支持する偏心スラス
ト軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスクロール圧縮機では、フレーム
に対して偏心旋回運動する旋回スクロール部材を偏心ス
ラスト軸受を介して支持するようになっている。
【0003】この種の偏心スラスト軸受は、例えば特開
平11−93950号公報や特開平10−184676
号公報に示すように、2枚一対のレースの各内面におけ
る円周数カ所に設けられる円形軌道溝内に、転動体を1
つずつ旋回転動可能に配設した構成になっている。
【0004】前者の公報では、転動体としてボールを用
いており、また、後者の公報では、転動体としてそろば
ん玉のようないわゆる両円錐ころを用いている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記ボールを用いた従
来の偏心スラスト軸受では、動作円滑性に優れているも
のの、ボールの使用数が限られるために、軸受負荷容量
を増加するうえで限界がある。一方、上記両円錐ころを
用いた従来の偏心スラスト軸受では、軸受負荷容量の増
加に対応しうるものの、旋回スクロール部材の偏心旋回
運動量が一時的に変化すると、両円錐ころのすべりが発
生し、動作円滑性が低下することが指摘される。
【0006】このような事情に鑑み、本発明は、偏心ス
ラスト軸受において、動作円滑性に優れかつ軸受負荷容
量の増大に対応できる構造とすることを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明第1の偏心スラス
ト軸受は、偏心旋回運動する可動部材と、この可動部材
の軸方向に対向配置される固定部材との間に介装される
もので、両部材間に偏心回転可能に介装されるボールユ
ニットを有し、このボールユニットが、径方向内外に同
心状に配設される複数の環体と、各環体の対向環状空間
に周方向に隣接して介装される多数のボールとを含む。
【0008】この構成では、いわば総玉軸受のような形
態としているから、ボールの使用数を可能な限り多くで
きるようになって、従来のボール使用タイプの偏心スラ
スト軸受に比べて軸受負荷容量を大幅に増大できるよう
になる。また、従来例のようにボールや両円錐ころを円
形軌道溝の内周壁に摺接させて案内する形態でないか
ら、可動部材の回転抵抗を低減できるようになる他、貧
潤滑条件など苛酷な環境での使用においても動作円滑性
ならびに耐摩耗性が向上する。しかも、可動部材の偏心
旋回運動量が一時的に変化しても、ボール群の転がり動
作を維持できるから、従来の両円錐ころ使用タイプの偏
心スラスト軸受のようなすべり現象を防止できるなど、
動作円滑性が保たれることになる。
【0009】本発明第2の偏心スラスト軸受は、上記第
1の構成において、前記一方部材の少なくとも内径側お
よび他方部材の少なくとも外径側に、前記ボールユニッ
トの偏心回転動作に伴い前記環体あるいはボールに対し
て干渉して該ボールユニットの偏心回転動作範囲を規制
するフランジがそれぞれ相手部材側へ向けて突設されて
いる。
【0010】この構成では、ボール群が両部材に対して
接触するとともに、ボールユニットが径方向に変位した
ときに両部材の各フランジに対してボールユニットの各
環体あるいはボール群が当接して径方向内外への抜け出
しが阻止されるようになるから、ボールユニットの偏心
転がり範囲が規制されるようになる。
【0011】本発明第3の偏心スラスト軸受は、偏心旋
回運動する可動部材と、この可動部材の軸方向に対向配
置される固定部材との間に介装されるもので、前記可動
部材に固定される可動側レースと、固定部材に固定され
る固定側レースと、両レース間に偏心回転可能に介装さ
れるボールユニットとを有し、前記ボールユニットが、
径方向内外に同心状に配設される複数の環体と、各環体
の対向環状空間に周方向に隣接して介装される多数のボ
ールとを含む。
【0012】この構成では、レースを備える点を必須と
したものであり、基本的な作用は上記第1の偏心スラス
ト軸受と同様である。
【0013】本発明第4の偏心スラスト軸受は、上記第
3の構成において、前記一方レースの少なくとも内径側
および他方レースの少なくとも外径側に、前記ボールユ
ニットの偏心回転動作に伴い前記環体あるいはボールに
対して干渉して該ボールユニットの偏心回転動作範囲を
規制するフランジがそれぞれ相手レース側へ向けて突設
されている。
【0014】この構成では、レースを備える点を必須と
したものであり、基本的な作用は上記第2の偏心スラス
ト軸受と同様である。
【0015】本発明第5の偏心スラスト軸受は、上記第
1ないし第4の構成において、前記ボールユニットが、
周方向隣り合わせに配列される複数のボール群が径方向
に複数段配設されている。
【0016】この構成では、ボール群を多段にしている
から、軸受負荷容量をさらに増大できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。
【0018】図1ないし図6に本発明の実施形態1を示
している。図1は、スクロール圧縮機の断面図、図2
は、偏心スラスト軸受の分解斜視図、図3は、偏心スラ
スト軸受の内部構成を示す平面図、図4は、図3の
(4)−(4)線断面の矢視図、図5は、図4において
可動側レースを偏心させた状態を示す図、図6は、偏心
スラスト軸受の動作説明に用いる模式図である。
【0019】図例のスクロール圧縮機1は、一般的に周
知の構成であり、例えばモータ軸などの回転軸2を回転
駆動して、その軸端の偏心軸部2aに連結されてある旋
回スクロール部材3を偏心旋回運動させることにより、
旋回スクロール部材3と固定スクロール部材4との間の
圧縮室容積を変化させて圧縮室内の流体の圧縮を行うも
のである。
【0020】なお、回転軸2は、フレーム5に対して2
つの転がり軸受6,7を介して支持されており、また、
回転軸2の偏心軸部2aは、旋回スクロール部材3の円
筒形ボス部3aに対して転がり軸受8を介して嵌入装着
されている。さらに、旋回スクロール部材3とフレーム
5との間には、旋回スクロール部材3の偏心旋回運動を
支持するための偏心スラスト軸受10が配設されてい
る。
【0021】この実施形態では、上述した偏心スラスト
軸受10の構成に特徴があるので、以下で詳細に説明す
る。
【0022】偏心スラスト軸受10は、上下2枚のレー
ス11,12の間にボールユニット13が非分離に介装
されている。
【0023】上側のレース11は、旋回スクロール部材
3の下面に固定状態で取り付けられており、その内径端
縁には、板厚方向下向きに突出するフランジ11aが一
体的に形成されている。この上側のレース11は、旋回
スクロール部材3と一体に偏心旋回運動するので、以下
において可動側レースと呼ぶ。
【0024】下側のレース12は、フレーム5の上面に
固定状態で取り付けられており、その外径端縁には、板
厚方向上向きに突出するフランジ12aが一体的に形成
されている。この下側のレース12は、フレーム5に固
定されて不動となるので、以下において固定側レースと
呼ぶ。
【0025】なお、上記両レース11,12を旋回スク
ロール部材3やフレーム5に対して固定するためには、
図示しないが、例えば両者に凹凸部を振り分けて設け
て、それらを凹凸嵌合させることにより行うことができ
る。
【0026】ボールユニット13は、径方向内外に同心
状に配設される2つの環体14,15と、これら2つの
環体14,15の対向環状空間に対して周方向隣り合わ
せに転動可能な状態で介装される多数のボール16群と
から構成されている。
【0027】内側環体14の外周面および外側環体15
の内周面には、周溝14a,15aが設けられており、
この周溝14a,15aの両側の輪状突起に対する各ボ
ール16の軸方向での引っ掛かりによって、2つの環体
14,15間に各ボール16が自転および公転可能な状
態で非分離に保持される形態になっている。
【0028】なお、2つの環体14,15の軸方向寸法
は、図4に示すように、ボール16の直径寸法よりも若
干小さく、かつ、各レース11,12のフランジ11
a,12a間の離間間隔寸法よりも大きく設定されてお
り、それにより、ボール16群のみが2つのレース1
1,12に対して接触するとともに、ボールユニット1
3が径方向に変位したときに2つのレース11,12の
各フランジ11a,12aに対して各環体14,15が
当接して径方向内外への抜け出しが阻止されるようにな
っている。つまり、ボールユニット13の偏心転がり範
囲が、各レース11,12のフランジ11a,12aに
よって規制されるようになっている。
【0029】そして、上述した各レース11,12は、
JIS規格SUJ2やSAE規格5120などの金属材
に必要に応じて焼入れ・焼き戻し処理(ずぶ焼入れ)あ
るいは浸炭硬化処理を施したもの、あるいはセラミック
スなどにより形成される。また、ボールユニット13の
環体14,15は、JIS規格SPCC、SPCDなど
の鋼材あるいは各種の合成樹脂材により形成されてお
り、ボールユニット13のボール16は、一般的な軸受
鋼などの金属材あるいはセラミックスなどにより形成さ
れる。なお、セラミックス材としては、例えば窒化珪素
を主体とし、焼結助剤として、イットリアおよびアルミ
ナ、その他、適宜、窒化アルミ、酸化チタン、スピネル
を用いたものの他、アルミナや炭化珪素、ジルコニア、
窒化アルミなどが挙げられる。具体的には、イットリア
を1.5〜5.5重量%、窒化アルミを1〜2重量%、
アルミナを2〜4.5重量%、酸化チタンを0.5〜
1.0重量%とし、残りを窒化珪素とするセラミックス
を用いるのが好ましい。
【0030】上述した偏心スラスト軸受10では、旋回
スクロール部材3および可動レース11が、図6(a)
ないし(d)に示すように、その中心点OがO1,O
2,O3,O4へと経時的に偏心旋回運動させられる
と、それらの動きに合わせてボールユニット13が、各
レース11,12の各フランジ11a,12aで規制さ
れる範囲内において転動することになる。このように、
旋回スクロール部材3の偏心旋回運動が多数のボール1
6群による転がり動作により案内されるので、前記偏心
旋回運動が円滑になる。
【0031】以上説明したように、本実施形態の偏心ス
ラスト軸受10では、多数のボール16群を内外2つの
環体14,15の間に周方向に連続的に隣接して配置し
た状態で保持させる形態、すなわち、いわば総玉軸受の
ような形態とすることにより、ボール16の使用数を可
能な限り多くさせているから、ボール16の使用数に応
じて軸受負荷容量を増大できるようになり、従来のボー
ル使用タイプの偏心スラスト軸受に比べて軸受負荷容量
を大幅に増大できるようになる。
【0032】また、従来例のようにボールや両円錐ころ
を円形軌道溝の内周壁に摺接させて案内する形態でない
から、旋回スクロール部材3の回転抵抗を低減できるよ
うになる他、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用におい
ても動作円滑性ならびに耐摩耗性を向上させることがで
きるようになる。
【0033】しかも、旋回スクロール部材3の偏心旋回
運動量が一時的に変化しても、ボール16群の転がり動
作を維持できるから、従来の両円錐ころ使用タイプの偏
心スラスト軸受のようなすべり現象を防止できるなど、
動作円滑性が保たれることになる。
【0034】また、上記偏心スラスト軸受10では、各
レース11,12とボールユニット13とが分離しうる
形態になっているものの、ボールユニット13だけみれ
ば、多数のボール16群が非分離になっているから、取
り扱いが容易になるとともに、組み付けや保守点検時の
取り外しが容易となる。しかも、各レース11,12お
よびボールユニット13のいずれかが経時的な摩耗や損
傷などが発生した場合に、該当するものだけを独立して
交換できるようになるので、軸受全体を交換する場合に
比べてランニングコストを低減できるという点で有利と
なる。
【0035】図7ないし図10に本発明の実施形態2を
示している。図7は、偏心スラスト軸受の分解斜視図、
図8は、図7の偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面
図、図9は、図8の(9)−(9)線断面の矢視図、図
10は、図9において可動側レースを偏心させた状態を
示す図である。
【0036】この実施形態2では、ボールユニット13
の2つの環体14,15について、軸方向寸法を各レー
ス11,12のフランジ11a,12a間の離間間隔寸
法よりも小さく設定することにより、ボールユニット1
3が径方向に変位したときに2つのレース11,12の
各フランジ11a,12aに対してボール16が当接し
て径方向内外への抜け出しが阻止されるようになってい
る。
【0037】このような形態でボールユニット13の偏
心転がり範囲を規制するようにしていれば、旋回スクロ
ール部材3の偏心旋回半径を上記実施形態に比べて大き
くできるようになる点で有利である。但し、この場合、
各レース11,12の各フランジ11a,12aの内径
側角部について、テーパ状の面取り11b,12bを設
けることにより、ボール16の万一の損傷を阻止するの
が好ましい。
【0038】図11ないし図14に本発明の実施形態3
を示している。図11は、偏心スラスト軸受の分解斜視
図、図12は、図11の偏心スラスト軸受の内部構成を
示す平面図、図13は、図12の(13)−(13)線
断面の矢視図、図14は、図13において可動側レース
を偏心させた状態を示す図である。
【0039】この実施形態3では、ボールユニット13
のボール16群を径方向2段に配列している。そのため
に、ボールユニット13について、径方向2段のボール
16群を保持するために、径方向内外に同心状に配設さ
れる3つの環体14,15,17を用いる構成としてい
る。なお、最小径の環体17の内周面にも周溝17aが
設けられている。また、中間に位置する環体14には、
その外周面だけでなく、内周面にも周溝14bが設けら
れている。
【0040】このような構成では、上記実施形態1,2
に比べてさらに軸受負荷容量を増大できるようになる。
もちろん、ボール16群を径方向2段以上とすることも
可能である。
【0041】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。 (1) 上記各実施形態では、2つのレース11,12
に1つずつフランジ11a,12aを設けた例を挙げて
いるが、各レース11,12の内・外径の2カ所にそれ
ぞれフランジを設けるようにしてもよい。 (2) 上記各実施形態において、各レース11,12
の内面やボール16の少なくともいずれかに固体潤滑剤
をコーティングしたり、あるいは特殊な表面処理を施し
たりすれば、貧潤滑条件など苛酷な環境での使用におい
ても優れた動作円滑性ならびに耐摩耗性を発揮させるこ
とができる。
【0042】なお、前述の固体潤滑剤としては、例えば
金、銀、銅などの軟質金属、PTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)などのふっ素系樹脂、あるいはDLC
(ダイヤモンドライクカーボン)などが挙げられる。
【0043】また、前述の特殊な表面処理としては、例
えばリン酸マンガン塩処理が挙げられる。このリン酸マ
ンガン塩処理は、処理対象物の表面を洗浄、アルカリ脱
脂処理、イオン交換水で洗浄した後、表面調整剤で前処
理して処理対象物の表面にリン酸マンガン塩化合物の水
溶液を用いた被膜形成処理を施すものである。これによ
り、処理対象物の表面では、リン酸マンガン塩化合物に
よる表面腐食と、その表面上でのリン酸マンガン塩の結
晶の析出とが生じることになり、処理対象物の表面に、
前記表面腐食作用により微小で浅い凹凸(初期凹凸)が
形成されるとともに、表面全体にリン酸マンガン塩から
なる被膜が形成される。この被膜の形成以前の処理対象
物の表面には、比較的大きな凹凸が不均一に偏在してい
るが、前記腐食作用によって、不均一な凹凸が小さくな
らされてまんべんなく存在する微小な凹凸とされる。ま
た、被膜も前記処理対象物の表面凹凸にならって波打っ
て形成される。このような凹凸を有する被膜は、所要の
潤滑性を有しているので、初期なじみ性が確保されるこ
とになり、また、波打ち形状の被膜における凹凸の谷部
にオイルなどの潤滑成分が保持されるので、長期にわた
る円滑動作性が確保されることになる。
【0044】
【発明の効果】本発明の偏心スラスト軸受では、いわば
総玉軸受のような形態とすることにより、ボールの使用
数を可能な限り多くさせているから、ボールの使用数に
応じて軸受負荷容量を増大できるようになり、従来のボ
ール使用タイプの偏心スラスト軸受に比べて軸受負荷容
量を大幅に増大できるようになる。
【0045】また、従来例のようにボールや両円錐ころ
を円形軌道溝の内周壁に摺接させて案内する形態でない
から、可動部材の回転抵抗を低減できるようになる他、
貧潤滑条件など苛酷な環境での使用においても動作円滑
性ならびに耐摩耗性を向上させることができるようにな
る。
【0046】また、可動部材の偏心旋回運動量が一時的
に変化しても、ボール群の転がり動作を維持できるか
ら、従来の両円錐ころ使用タイプの偏心スラスト軸受の
ようなすべり現象を防止できるなど、動作円滑性が保た
れることになる。
【0047】また、本発明の偏心スラスト軸受では、ボ
ールユニットのボール群と環体とを非分離に構成してい
るから、取り扱いが容易になるとともに、組み付けや保
守点検時の取り外しが容易となる。しかも、各レースお
よびボールユニットのいずれかが経時的な摩耗や損傷な
どが発生した場合に、該当するものだけを独立して交換
できるようになるので、軸受全体を交換する場合に比べ
てランニングコストを低減できるという点で有利とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の偏心スラスト軸受を用い
たスクロール圧縮機の断面図
【図2】偏心スラスト軸受の分解斜視図
【図3】偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面図
【図4】図3の(4)−(4)線断面の矢視図
【図5】図4において可動側レースを偏心させた状態を
示す図
【図6】偏心スラスト軸受の動作説明に用いる模式図
【図7】本発明の実施形態2の偏心スラスト軸受の分解
斜視図
【図8】図7の偏心スラスト軸受の内部構成を示す平面
【図9】図8の(9)−(9)線断面の矢視図
【図10】図9において可動側レースを偏心させた状態
を示す図
【図11】本発明の実施形態3の偏心スラスト軸受の分
解斜視図
【図12】図11の偏心スラスト軸受の内部構成を示す
平面図
【図13】図12の(13)−(13)線断面の矢視図
【図14】図13において可動側レースを偏心させた状
態を示す図
【符号の説明】
1 スクロール圧縮機 2 回転軸 2a 回転軸の偏心軸部 3 旋回スクロール部材 4 固定スクロール部材 5 フレーム 10 偏心スラスト軸受 11 可動側レース 11a 可動側レースのフランジ 12 固定側レース 12a 固定側レースのフランジ 13 ボールユニット 14 内側環体 14a 内側環体の外周溝 15 外側環体 15a 外側環体の内周溝 16 ボール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H039 AA03 AA12 BB05 BB08 CC02 CC08 CC10 CC23 3J012 AB20 BB02 EB20 FB10 HB04 3J101 AA02 AA42 AA43 AA53 AA62 BA10 BA23 BA45 BA50 BA57 BA70 DA02 DA03 EA02 EA03 EA22 EA31 EA33 EA41 EA42 EA44 EA47 EA78 FA60 GA29

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏心旋回運動する可動部材と、この可動部
    材の軸方向に対向配置される固定部材との間に介装され
    る偏心スラスト軸受であって、 両部材間に偏心回転可能に介装されるボールユニットを
    有し、 このボールユニットが、径方向内外に同心状に配設され
    る複数の環体と、各環体の対向環状空間に周方向に隣接
    して介装される多数のボールとを含む、ことを特徴とす
    る偏心スラスト軸受。
  2. 【請求項2】請求項1の偏心スラスト軸受において、 前記一方部材の少なくとも内径側および他方部材の少な
    くとも外径側に、前記ボールユニットの偏心回転動作に
    伴い前記環体あるいはボールに対して干渉して該ボール
    ユニットの偏心回転動作範囲を規制するフランジがそれ
    ぞれ相手部材側へ向けて突設されている、ことを特徴と
    する偏心スラスト軸受。
  3. 【請求項3】偏心旋回運動する可動部材と、この可動部
    材の軸方向に対向配置される固定部材との間に介装され
    る偏心スラスト軸受であって、 前記可動部材に固定される可動側レースと、固定部材に
    固定される固定側レースと、両レース間に偏心回転可能
    に介装されるボールユニットとを有し、 前記ボールユニットが、径方向内外に同心状に配設され
    る複数の環体と、各環体の対向環状空間に周方向に隣接
    して介装される多数のボールとを含む、ことを特徴とす
    る偏心スラスト軸受。
  4. 【請求項4】請求項3の偏心スラスト軸受において、 前記一方レースの少なくとも内径側および他方レースの
    少なくとも外径側に、前記ボールユニットの偏心回転動
    作に伴い前記環体あるいはボールに対して干渉して該ボ
    ールユニットの偏心回転動作範囲を規制するフランジが
    それぞれ相手レース側へ向けて突設されている、ことを
    特徴とする偏心スラスト軸受。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4の偏心スラスト軸受にお
    いて、 前記ボールユニットが、周方向隣り合わせに配列される
    複数のボール群が径方向に複数段配設されている、こと
    を特徴とする偏心スラスト軸受。
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