JP2001164118A - 半導電性シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴムロール - Google Patents

半導電性シリコーンゴム組成物及びシリコーンゴムロール

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JP2001164118A
JP2001164118A JP35124699A JP35124699A JP2001164118A JP 2001164118 A JP2001164118 A JP 2001164118A JP 35124699 A JP35124699 A JP 35124699A JP 35124699 A JP35124699 A JP 35124699A JP 2001164118 A JP2001164118 A JP 2001164118A
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修 林田
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)下記平均組成式(1) R1 nSiO(4-n)/2
…(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1
価炭化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数で
ある。)で示され、一分子中に脂肪族不飽和基を少なく
とも2個有するオルガノポリシロキサン:
100重量
部、 (B)針状導電性酸化チタン:
1〜100重量部、 (C)分子内に金属イオンを含む部分を有する帯電防止
剤:0.5〜50重量部、 (D)硬化剤: 上記(A)
成分を硬化させ得る量 を含有してなることを特徴とする半導電性シリコーンゴ
ム組成物。 【効果】 本発明の半導電性シリコーンゴム組成物は、
特定量の針状導電性酸化チタンと分子内に金属イオンを
含む部分を有する帯電防止剤を配合したことにより、高
電圧下などに使用されるロール材料の材料固有の抵抗値
変化に対し安定化され、高電圧下における長期の使用に
耐え得る事務機等のロール材料、特に1×103〜1×
1012Ω・cmの固有抵抗値に設定された半導電性シリ
コーンゴムロール材料等に有効で、帯電ロール、転写ロ
ール、現像ロール用に好適に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化して半導電領
域で安定した抵抗値となるシリコーンゴムを与える半導
電性シリコーンゴム組成物に関し、特に1×103〜1
×1012Ω・cmの固有抵抗値に設定され、複写機やフ
ァクシミリ等のOA機器の帯電ロール、転写ロール、現
像ロール等の半導電性ロール材料等として有効に用いら
れる半導電性シリコーンゴム組成物及びこれを用いたシ
リコーンゴムロールに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】事務機
用途のゴム材料の一つとしてロール材があるが、現在ゴ
ム材料としては、シリコーンゴムをはじめとして、ウレ
タンエラストマー、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム
等の様々な材料が使用され、またこれらの複合材料も提
案されている。これらゴム材料は、電気的な絶縁用材料
として、あるいは静電気防止や電気導通路の目的で導電
化材を配合した導電性材料として様々な用途に用いられ
てきたが、近年においては、特に1×103〜1×10
12Ω・cmの中抵抗領域の半導電性材料が複写機などの
ロール材料に使用されるようになってきた。
【0003】半導電性ロール材料は、使用環境のほとん
どでゴム材料自身の抵抗値により流れる電流をコントロ
ールするために、例えば転写能力等の目的を持つために
その抵抗値の安定性が非常に重要となっている。また、
ロール材料に流れる電流値を安定化するために、更には
OPC上に電荷を有効に与えるために、100V〜10
KVの電圧をかけることが多い。
【0004】しかしながら、これらの半導電性ロール材
料は、そのほとんどがカーボン系の導電材を主に使用し
ており、カーボンを導電材料とした場合、このような高
電圧下の使用環境では導電材料であるカーボンの安定性
に限界があり、カーボン−カーボン間のストラクチャー
が断絶されたり、カーボンの気化などにより長時間使用
していると設定した抵抗値からはずれてしまうという問
題があり、特に高電圧になればなる程、また電流を流せ
ば流す程、顕著に現れてしまうという問題があった。ま
た、通常の導電性カーボンブラックを用いた場合、カー
ボンストラクチャーによるトンネル効果により、電流と
電圧の関係はオームの法則に従わず、非線形になること
が知られる(L.K.H.van Beek and
B.I.C.F.van Pul,J.Appl.Po
lymer Sci.,6,651(1962))。し
かし、精度の高い半導電領域の抵抗を管理しなければな
らない現像ロール、転写ロールをはじめとするOPC回
りのロール特性として、これら電流と電圧の非線形性は
不合理である。この問題を解決する手法として、特開平
6−192486号公報ではリン酸エステルの添加、あ
るいは特開昭63−86205号公報、特開平8−12
0176号公報ではチタン酸カリウイスカーの記述があ
るが、いずれも上記の問題を解決するには十分でない。
また、特開平10−176111号公報には導電性酸化
チタンウイスカーを配合した半導電性シリコーンゴム組
成物が提案されているが、高電圧下における抵抗値の安
定性が十分ではない。
【0005】本発明は、上記事情を改善するためになさ
れたもので、高電圧下などに使用されるロール材料の抵
抗値を安定化し得、高電圧下における電流と電圧の関係
を線形に近づけることができ、このためロール材料とし
て好適に用いることができる半導電性シリコーンゴム組
成物及びシリコーンゴムロールを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、下記平均組成式(1)で示されるオルガノポリシロ
キサン100部(重量部、以下同様)に対し、針状導電
性酸化チタンと分子内に金属イオンを含む部分を有する
帯電防止剤とを併用して配合することにより、得られた
シリコーンゴム組成物は、有機過酸化物又はオルガノハ
イドロジェンポリシロキサン/白金系触媒単独でも、ま
た有機過酸化物とオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ン/白金系触媒の併用系でも硬化し得、加工性、圧縮永
久歪に優れ、かつシリコーンゴムに安定に導電性を付与
し得るもので、その成形物は、結果的に高電圧下におい
て導電材の変質が妨げられるために材料の抵抗値変化が
少なく、長期の使用に耐え得ることから、事務機等のロ
ール材料に最適であることを知見し、本発明をなすに至
った。
【0007】従って、本発明は、 (A)下記平均組成式(1) R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、n は1.98〜2.02の正数である。) で示され、一分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロ キサン: 100部、 (B)針状導電性酸化チタン: 1〜100部、 (C)分子内に金属イオンを含む部分を有する帯電防止剤: 0.5〜50部、 (D)硬化剤: 上記(A)成分を硬化させ得る量 を含有してなることを特徴とする半導電性シリコーンゴ
ム組成物、及びこの組成物を成形してなる半導電性シリ
コーンゴムロールを提供する。
【0008】以下、本発明につき更に詳述すると、本発
明に係るシリコーンゴム組成物の第1必須成分のオルガ
ノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)で示される
ものである。
【0009】 R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1
価炭化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数で
ある。)
【0010】ここで、上記式中、R1はメチル基、エチ
ル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基、
ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェニル
基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエ
チル基等のアラルキル基、又はこれらの基の炭素原子に
結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シア
ノ基などで置換したクロロメチル基、トリフルオロプロ
ピル基、シアノエチル基などから選択される同一又は異
種の好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数
1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基である。この
場合、R1は脂肪族不飽和基(特にアルケニル基)を少
なくとも2個有していることが必要であるが、R1中の
脂肪族不飽和基の含有量は0.001〜20モル%、特
に0.025〜5モル%であることが好ましい。また、
nは1.98〜2.02の正数である。上記式(1)の
オルガノポリシロキサンは、基本的には直鎖状であるこ
とが好ましく、分子構造や重合度の異なる1種又は2種
以上の混合物であってもよい。なお、脂肪族不飽和基は
分子鎖末端にあっても、分子鎖の途中にあってもよい
が、少なくとも分子鎖末端にあることが好ましい。
【0011】更に、上記オルガノポリシロキサンは、平
均重合度が100〜20000、特に3000〜800
0であることが好ましい。
【0012】本発明で第2必須成分として用いる針状導
電性酸化チタンは、本発明の特徴的成分であり、粉体抵
抗率としては100kg/cm2加重で100Ω・cm
以下のものが望ましい。これより高いとシリコーンゴム
に十分な導電性を付与できず、大量の添加が必要になる
場合がある。市販のものとしては、FT1000(森下
産業(株)製)などが挙げられる。添加量は、(A)成
分のオルガノポリシロキサン100部に対して1〜10
0部、より好ましくは10〜90部添加することが好ま
しい。1部未満であると本発明が目的とする電気抵抗が
得られず、100部を超えるとシリコーンゴムコンパウ
ンドの加工性を大きく損ねる。
【0013】なお、針状導電性酸化チタンは、長さ0.
5〜50μm、直径0.05〜1μmであることが好ま
しい。
【0014】更に、本発明を特徴付ける帯電防止剤は、
分子内に金属イオン性基を含み、帯電防止特性を有する
ものであれば特に制限されないが、分子内に金属イオン
性基を含む部分を有するポリエーテルが特に好ましい。
これはポリエーテル、金属イオン、このカウンターイオ
ン部分を含み、分子内の金属イオンが導電性を発現し、
これが針状導電性酸化チタンの電子伝導を補い、シリコ
ーンゴムの電気抵抗電圧依存性を相乗的に小さくする。
金属イオンとしてはアルカリ金属イオン、アルカリ土類
金属イオンが例示され、特に好ましくはリチウムイオン
(L+)である。市販品としては、US600シリー
ズ、またこれをシリカに吸着させたUSS600シリー
ズ(共に三建化工(株)製)などが挙げられる。その配
合量は、(A)成分100部に対して0.5〜50部、
特に5〜50部である。
【0015】本発明において、第4必須成分の硬化剤と
しては、既知のオルガノハイドロジェンポリシロキサン
/白金系触媒(付加反応用硬化剤)又は有機過酸化物触
媒を使用し得る。
【0016】白金系触媒としては公知のものが使用で
き、具体的には白金元素単体、白金化合物、白金複合
体、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アル
デヒド化合物、エーテル化合物、各種オレフィン類との
コンプレックスなどが例示される。白金系触媒の添加量
は、第1成分のオルガノポリシロキサンに対し、白金原
子として1〜2000ppmの範囲とすることが望まし
い。
【0017】一方、オルガノハイドロジェンポリシロキ
サンは、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよ
いが、特に下記平均組成式(2)で示されるものが好ま
しい。
【0018】 Hb2 cSiO(4-b-c)/2 …(2) (但し、式中R2はR1と同様の炭素数1〜10、特に1
〜8の非置換又は置換1価炭化水素基であるが、脂肪族
不飽和結合を有さないものが好ましい。bは0.002
〜1の正数、cは1〜2.2の正数で、b+cは1.0
02〜3である。)
【0019】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、重合度が300以下のものが好ましく、ジメチル
ハイドロジェンシリル基で末端が封鎖されたジオルガノ
ポリシロキサン、ジメチルシロキサン単位とメチルハイ
ドロジェンシロキサン単位及び末端トリメチルシロキシ
単位との共重合体、ジメチルハイドロジェンシロキサン
単位(H(CH32SiO0.5単位)とSiO2単位とか
らなる低粘度流体、1,3,5,7−テトラハイドロジ
ェン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロ
キサン、1−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェ
ン−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキ
サン、1,5−ジハイドロジェン−3,7−ジヘキシル
−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサ
ンなどが例示される。
【0020】この硬化剤としてのオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの添加量は、第1成分のオルガノポリ
シロキサンの脂肪族不飽和基(特にアルケニル基)に対
して、ケイ素原子に直結した水素原子(SiH基)が5
0〜500モル%となる割合で用いられることが望まし
い。
【0021】また、有機過酸化物触媒としては、例えば
ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイ
ド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチ
ル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾ
エートなどが挙げられる。有機過酸化物触媒の添加量
は、第1成分のオルガノポリシロキサン100部に対し
て0.1〜10部、特に0.2〜5部とすればよい。
【0022】本発明に係るシリコーンゴム組成物には、
上記必須成分に加え、任意成分として本発明の効果を妨
げない範囲で必要に応じ、補強性シリカ粉末を添加して
もよい。補強性シリカ粉末は、機械的強度の優れたシリ
コーンゴムを得るために添加されるものであるが、この
目的のためには、比表面積が50m2/g以上、好まし
くは100〜300m2/gである。比表面積が50m2
/gに満たないと、硬化物の機械的強度が低くなってし
まう。このような補強性シリカとしては、例えば煙霧質
シリカ、沈降シリカ等が挙げられ、またこれらの表面を
クロロシランやヘキサメチルジシラザンなどで疎水化し
たものも好適に用いられる。
【0023】補強性シリカ粉末の添加量は、第1成分の
オルガノポリシロキサン100部に対して5〜70部、
特に10〜50部とすることが好ましく、5部未満では
添加量が少なすぎて補強効果が得られず、70部を超え
ると加工性が悪くなり、また機械的強度が低下してしま
う場合がある。
【0024】また、カーボンブラックあるいは導電性亜
鉛華等の他の導電性無機酸化物などの導電材や、増量剤
としてシリコーンゴムパウダー、ベンガラ、粉砕石英、
炭酸カルシウムなどの充填剤を添加してもよい。
【0025】更には、スポンジを成形する場合は無機,
有機の発泡剤を添加する。この発泡剤としては、アゾビ
スイソブチロニトリル、ジニトロペンタメチレンテトラ
ミン、ベンゼンスルフォンヒドラジドアゾジカルボンア
ミドなどが例示され、その添加量は、シリコーンゴムコ
ンパウンド100部に対し1〜10部の範囲が好適であ
る。このように、本発明組成物に発泡剤を添加すると、
スポンジ状のシリコーンゴムを得ることができる。
【0026】また、本発明組成物には、必要に応じて、
着色剤、耐熱性向上剤などの各種添加剤や反応制御剤、
離型剤あるいは充填剤用分散剤などを添加することは任
意とされるが、この充填剤用分散剤として使用されるジ
フェニルシランジオール、各種アルコキシシラン、カー
ボンファンクショナルシラン、シラノール基含有低分子
量シロキサンなどは、本発明の効果を損なわないように
最小限の添加量に止めることが好ましい。
【0027】更に、本発明のシリコーンゴム組成物を難
燃性、耐火性にするために、白金含有材料、白金化合物
と二酸化チタン、白金と炭酸マンガン、白金とγ−Fe
23、フェライト、マイカ、ガラス繊維、ガラスフレー
クなどの公知の添加剤を添加してもよい。
【0028】本発明に係るシリコーンゴム組成物は、上
記した成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウミ
キサー(ニーダー)などのゴム混練り機を用いて均一に
混合して、必要に応じ加熱処理を施すことにより得るこ
とができる。
【0029】このようにして得られた半導電性シリコー
ンゴム組成物は、金型加圧成形、押出成形などの種々の
成形法によって、必要とされる用途に成形することがで
きる。なお、硬化は硬化方法、成形物の肉厚により適宜
選択することができるが、通常80〜400℃で10秒
〜30日の条件にて行うことができる。
【0030】本発明の半導電性シリコーンゴム組成物
は、特にOA機器等の帯電ロール、転写ロール、現像ロ
ール等の半導電性ロール材料として好適に用いられる。
この場合、このようなロールを作製する方法としては、
ロールの種類等に応じた公知の方法を採用でき、例えば
芯金にシリコーンゴム組成物の層を形成した後、これを
硬化して、芯金に半導電性シリコーンゴム層を形成すれ
ばよいが、本発明のロールはこれに限られず、上記半導
電性シリコーンゴム組成物による半導電性シリコーンゴ
ム層を有するものである。
【0031】なお、本発明の半導電性シリコーンゴム組
成物は、その硬化物(シリコーンゴム)の固有抵抗値が
1×103〜1×1012Ω・cm、好ましくは1×104
〜1×1010Ω・cm、更に好ましくは1×105〜1
×109Ω・cmであることが好ましく、また本発明
は、この範囲において、印加電圧100Vと4000V
での抵抗値の比率が0.3以上、特に0.4以上に安定
化し得るものである。
【0032】
【発明の効果】本発明の半導電性シリコーンゴム組成物
は、特定量の針状導電性酸化チタンと分子内に金属イオ
ンを含む部分を有する帯電防止剤を配合したことによ
り、高電圧下などに使用されるロール材料の材料固有の
抵抗値変化に対し安定化され、高電圧下における長期の
使用に耐え得る事務機等のロール材料、特に1×103
〜1×1012Ω・cmの固有抵抗値に設定された半導電
性シリコーンゴムロール材料等に有効で、帯電ロール、
転写ロール、現像ロール用に好適に用いることができ
る。
【0033】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。
【0034】〔実施例1,2〕ジメチルシロキサン単位
99.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.
15モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025
モル%からなり、平均重合度が約5000であるゴム状
オルガノポリシロキサン100部に、針状導電性酸化チ
タンFT1000(森下産業(株)製)50部、帯電防
止剤US600−5(三建化工(株)製)10部及び2
0部を表1のようにロールを用いて配合し、ベースコン
パウンドを得た。
【0035】上記ベースコンパウンド100部に、硬化
剤として有機過酸化物C−21(信越化学工業(株)
製)2部、発泡剤としてアゾビスイソブチロニトリル
1.5部を添加し、40mmの押出機を用いて、表面が
プライマー101A/B(信越化学工業(株)製)で処
理された6mmの芯金と同時に押し出した後、200℃
で30分処理し、発泡ロールを得た。このロールを研磨
機を用いて直径12mmに研磨し、半導電性スポンジロ
ールを得た。
【0036】得られたスポンジロールAは、図1のよう
な電極1に挟み、芯金2との間の抵抗値を印加電圧10
0V,1000V,4000Vで測定した。なお、測定
機器3はトレックを用いた。結果を表1に示す。
【0037】〔比較例1,2〕比較例として、実施例1
で帯電防止剤を使用しない例、及び針状導電性酸化チタ
ンの代わりに1次粒径40nm,DBP吸油量110c
c/100gのアセチレンブラック(電気化学工業
(株)製)17部を使用した例を表1に併記した。
【0038】
【表1】
【0039】〔実施例3〕ジメチルシロキサン単位9
9.825モル%、メチルビニルシロキサン単位0.1
5モル%、ジメチルビニルシロキサン単位0.025モ
ル%からなり、平均重合度が約5000であるゴム状オ
ルガノポリシロキサン100部に、分散剤として末端シ
ラノール基ジメチルポリシロキサン(重合度n=10)
4部及び比表面積が200m2/gである処理シリカ
(日本アエロジル(株)製)20部を添加し、160℃
で2時間熱処理してベースコンパウンドを作製した。
【0040】上記ベースコンパウンド100部に、針状
導電性酸化チタンFT2000(森下産業(株)製)7
0部及びイオン導電性帯電防止剤USS600−50
(三建化工(株)製)40部を添加してコンパウンドを
作製した。
【0041】上記コンパウンド100部に、硬化剤とし
て2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン0.5部を混練りし、得られたコンパウン
ドを用いて直径12mm(アルミ芯金,直径6mm,ゴ
ム肉厚3mm)のロールを圧縮成形した。成形温度は1
65℃/10分、成形圧力は34.3kPa(35kg
f/cm2)であった。
【0042】〔比較例3〕比較例として、実施例3のイ
オン導電性帯電防止剤US600−50を湿式シリカニ
プシールLP(日本シリカ(株)製)に置き換えた以外
は、同様に配合してロールを得た。次に実施例1と同様
の試験を行い、表2の結果を得た。
【0043】
【表2】
【0044】表1,2の結果より、本発明の半導電性シ
リコーンゴム組成物及びロール成形品は、安定した半導
電領域を付与することが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導電性シリコーンゴムシートの抵抗を測定す
る装置を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
A 半導電性シリコーンゴムロール 1 電極 2 芯金 3 測定機器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/05 C08L 83/05 F16C 13/00 F16C 13/00 A Fターム(参考) 3J103 FA30 GA02 GA57 GA60 HA11 HA20 HA53 4F074 AA91 AA95 AC17 AE05 AG07 AG08 BA14 BB02 BB10 BB12 BB27 CA22 CC06Y DA24 DA47 DA59 4J002 CH023 CP042 CP131 DA118 DE136 DE188 DJ017 ES009 ET009 EV289 FA076 FD103 FD107 FD116 FD142 FD148 FD329 GM00 GQ00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1) R1 nSiO(4-n)/2 …(1) (但し、式中R1は同一又は異種の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、n は1.98〜2.02の正数である。) で示され、一分子中に脂肪族不飽和基を少なくとも2個有するオルガノポリシロ キサン: 100重量部、 (B)針状導電性酸化チタン: 1〜100重量部、 (C)分子内に金属イオンを含む部分を有する帯電防止剤: 0.5〜50重量部、 (D)硬化剤: 上記(A)成分を硬化させ得る量 を含有してなることを特徴とする半導電性シリコーンゴ
    ム組成物。
  2. 【請求項2】 発泡剤を配合した請求項1記載の組成
    物。
  3. 【請求項3】 硬化剤がオルガノハイドロジェンポリシ
    ロキサンと白金系触媒及び/又は有機過酸化物である請
    求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の半導電性シリ
    コーンゴム組成物を硬化して得られる半導電性シリコー
    ンゴム層を有する半導電性シリコーンゴムロール。
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