JP2001164100A - 超高分子量ポリイミドとポリエステルとからなる樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

超高分子量ポリイミドとポリエステルとからなる樹脂組成物の製造方法

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JP2001164100A
JP2001164100A JP34738999A JP34738999A JP2001164100A JP 2001164100 A JP2001164100 A JP 2001164100A JP 34738999 A JP34738999 A JP 34738999A JP 34738999 A JP34738999 A JP 34738999A JP 2001164100 A JP2001164100 A JP 2001164100A
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Toyoaki Ishiwatari
豊明 石渡
Jirou Sadanobu
治朗 定延
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミドの重合度が高く、溶融粘度が著し
く高い為、溶融粘度差があるポリエステルとポリイミド
とから成る樹脂組成物を容易に製造できる方法を提供す
ることである。 【解決手段】 還元粘度5.0以上30以下である超高
分子量ポリイミドとポリエステルとから主としてなる樹
脂組成物を製造するに際し、該ポリイミド存在下でポリ
エステル重合を行うことを特徴とする超高分子量ポリイ
ミドとポリエステルとからなる樹脂組成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主としてポリイミ
ドとポリエステルとからなる樹脂組成物を製造する方法
に関する。より詳しくは、超高分子量ポリイミドとポリ
エステルからなる樹脂組成物を効率的に製造する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(PET)と非
晶性ポリ(エーテル)イミドであるULTEMとは相溶化す
ることは既に知られており、これによってPETのガラス
転移温度が向上することは知られている(例えば、USP4
141927,特公平3-58384号公報、J. Appl. Polym. Sci.
(1993) vol.48 p.935,Polymer Bulletin(1994) vol.3
3p.113,Macromolecules(1995) vol.1 .28 2845 な
ど)。ポリブチレンテレフタレート(PBT)についても同
様である(例えば、USP4141927)。また、ポリエチレン
ナフタレート(PEN)についても同様の報告が既になされ
ている(例えば、ANTEC 1995 p.1453,POLYMER Vol.3
6 Number23 1995 p.4449,RESEARCH DISCLOSURE 1987
p.677,特開平7-228761号公報)。
【0003】しかしながら、上述のポリエステルとULTE
Mとは、該ポリエステルのガラス転移温度とULTEMのガラ
ス転移温度にかなりの差があることに起因して溶融粘度
の差が大きい為、両者のブレンドが通常困難である。従
って、両者の混合をよくする為には、エクストルーダー
などで混合効率を上げる他、高温で混合時間を長くする
必要があるが、かかる方法ではポリマーが熱劣化を起こ
すなどの不都合を生ずるといった問題があった。
【0004】一方、脂環族ジアミンと芳香族ジカルボン
酸無水物よりなる脂環族芳香族ポリイミド(例えば、特
開昭48-60194号公報)は、分子構造にエーテル結合を持
たないので、ULTEMのような非晶性ポリエーテルイミド
よりもガラス転移温度が高く、そのため益々ポリエステ
ルと混合するのが難しくなる。
【0005】また、ポリイミドの重合度が非常に高く、
用いられるポリエステルの溶融粘度よりも、著しく高い
場合において、実質的にポリイミドとポリエステルの混
練は不可能であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
エステルと超高分子量ポリイミドとからなる樹脂組成物
を製造する方法を提供することである。本発明の他の目
的は、ポリイミドの重合度が高く、溶融粘度が著しく高
い為、溶融粘度差があるポリエステルとポリイミドとか
ら成る樹脂組成物を容易に製造できる方法を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、超高分子
量ポリイミド存在下でポリエステルを重合せしめること
によって、溶融粘度差が大きいポリエステルと該ポリイ
ミドとが容易に混合できること、該ポリイミドのガラス
転移温度がポリエステルのガラス転移温度に比較して著
しく高いポリエステルがポリイミドと容易に混合できる
ことを見出した。
【0008】即ち、本発明は、還元粘度5.0以上30
以下である超高分子量ポリイミドとポリエステルとから
主としてなる樹脂組成物を製造するに際し、該ポリイミ
ド存在下で該ポリエステルの重合を行うことを特徴とす
る超高分子量ポリイミドとポリエステルとからなる樹脂
組成物の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルと
は、主たる酸成分は芳香族ジカルボン酸成分及び/又は
脂肪族ジカルボン酸成分であり、炭素数6〜12の芳香
族ジカルボン酸を主たる酸成分とするものが好ましい。
かかる芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジ
フェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジ
カルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル
酸、クロロテレフタル酸、ニトロテレフタル酸などが例
示できる。上記ジカルボン酸成分は2種以上を組み合わ
せることができる。
【0010】また、ポリエステルを構成するグリコール
成分としては、炭素数2〜20のものが好ましく、例え
ばエチレングリコール、トリメチレングリコール、テト
ラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、オ
クタメチレングリコール、デカメチレングリコール、ド
デカメチレングリコールなどの如き脂肪族グリコール;
1,4−シクロへキシレンジメタノールの如き脂環族グ
リコール;およびハイドロキノン、メチルハイドロキノ
ン、ブチルハイドロキノン、アミルハイドロキノン、レ
ゾルシン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン[ビスフェノールA]、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)シクロヘキサン[ビスフェノールZ]、ビス(4
−ヒドロキシフェニルエーテル)などの如き芳香族ジヒ
ドロキシ化合物を挙げることができる。上記グリコール
成分は2種以上を組み合わせることができる。
【0011】また、上記ポリエステルは、上記ジカルボ
ン酸成分及びグリコール成分以外にオキシ安息香酸、オ
キシナフトエ酸、β−ヒドロキシエトキシ安息香酸など
のヒドロキシカルボン酸成分を含んでいてもよい。
【0012】本発明に用いるポリエステルとしては、例
えばポリエチレンテレフタレート、ポリテトラメチレン
テレフタレート、ポリ(1,2−エチレン−2,6−ナフタ
レンジカルボキシレート)等を挙げることができる。本
発明におけるポリエステルは単独で用いてもよく、2種
以上を組み合わせて用いることもできる。
【0013】本発明に用いるポリイミドは、分子量が非
常に大きい半芳香族ポリイミドであり、例えば下記式
(1)
【0014】
【化2】
【0015】で表されるものを挙げることができる。
【0016】ここでR1は、炭素数3以上30以下の芳
香族有機基、脂環族アルキレン基又は脂肪族アルキレン
基であり、これらは該ポリイミドがポリエステルと非反
応性の置換基(例えばアルキル基、アルコキシ基等)を
含んでもよい。この中でR1は、脂肪族アルキレン基が
好ましい。これらは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
【0017】具体的には、芳香族有機基として例えば下
記式(2)
【0018】
【化3】
【0019】で示されるものを好ましく挙げることがで
きる。中でも、下記式(3)
【0020】
【化4】
【0021】で表される、m−フェニレンジアミンから
導かれる基が特に好ましい。
【0022】また、炭素数3〜30の脂肪族アルキレン
基及び脂環族アルキレン基として具体的には、以下に挙
げるジアミン化合物またはジイソシアネートから誘導さ
れイミド結合を形成するものを例示することができる。
例えばイソホロンジアミン、シクロヘキサンジアミン、
1,8−ジアミノ−p−メンタン、2,2,4−または2,4,
4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、エチレンジア
ミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミ
ン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、
デカメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ド
デカメチレンジアミン、またはこれらのジアミンをジイ
ソシアネートに置き換えたもの(例えばイソホロンジイ
ソシアネート)などが挙げられる。この中で、オクタメ
チレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレン
ジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレン
ジアミンから誘導される脂肪族アルキレン基がより好ま
しい。
【0023】Arは、炭素数6以上13以下の芳香族基で
あり、ポリエステルと非反応性の置換基(例えばアルキ
ル基、アルコキシ基等)を含んでいてもよい。かかるA
rとしては、例えば下記式(4)
【0024】
【化5】
【0025】が挙げられる。
【0026】上記式において、R2は炭素数6〜30の
2価の、置換基を含んでもよい芳香族基である。ここ
で、R2としては、例えば下記式(5)
【0027】
【化6】
【0028】を挙げることができる。
【0029】さらに、Arとしては、無水ピロメリット
酸から誘導される基がより好ましい。
【0030】本発明における超高分子量ポリイミドの製
造方法は、一般的に知られているどの方法を用いても構
わない。例えば、上述の原料のジカルボン酸無水物とジ
アミンから先ず得られるポリアミド酸を加熱閉環する
か、または、無水酢酸とピリジン、カルボジイミド、亜
燐酸トリフェニルなどの化学的脱水剤を用いて化学閉環
してもよいし、ジカルボン酸無水物をメタノールやエタ
ノールの様な低級アルコールで中間的に部分エステルや
全エステルとした後、チオニルクロライドや塩素、五塩
化燐などで酸クロリド化し、該当ジアミンと反応させた
後、環化反応を行ってもよい。また、芳香族エーテルを
含むポリイミドの場合、芳香族ニトロ基及びフェノール
性ヒドロキシル基とからの、エーテル化反応による重合
してもよい。また、このようにして得られたポリイミド
が結晶性であると、例えば固相重合せしめてより高重合
度化できるので好適である。
【0031】該超高重合度ポリイミドとは、該ポリイミ
ドがフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(重量比
60/40)に溶解し、35℃、ポリマー濃度0.25
g/dlで測定し決定した還元粘度が5.0以上であ
り、上限は30程度である。更には7.0以上25.0
以下が好ましく、10.0以上20以下が特に好まし
い。なお、ポリイミドの溶解性が著しく低い場合は、代
替溶媒としてp-クロロフェノール/テトラクロロエタン
混合溶媒(重量比60/40)を用いて還元粘度を決定
してもよい。
【0032】即ち、本発明に用いるポリイミドは、より
具体的には、上記半芳香族ポリイミドを固相重合せしめ
て得られた上記重合度の結晶性ポリイミドが特に好まし
い。
【0033】本発明においては、上記ポリイミドの存在
下で、ポリエステルの重合を行う。本発明におけるポリ
エステル重合は一般に知られている製造方法でよく、特
に限定しない。例えばジカルボン酸とグリコールとを直
接エステル化反応せしめる方法、ジカルボン酸エステル
誘導体とグリコールとをエステル交換反応させた後、重
縮合せしめる製造方法、ジカルボン酸とグリコールから
なるジカルボン酸エステル誘導体を重縮合せしめる製造
方法などが挙げられる。
【0034】更に具体的には、上記ポリイミドと共に、
ポリエステルの各原料を反応容器に入れ、触媒の存在下
でエステル交換反応あるいはエステル化反応を行い、更
に触媒の存在下高真空で重縮合を行って、所望の還元粘
度のポリエステルを製造する方法を用いることができ
る。エステル交換反応及び重縮合触媒は特に限定される
ものではなく、従来技術において用いられている触媒を
用いることが出来る。上記エステル交換触媒としては、
チタン、マンガン、マグネシウム、ゲルマニウム、カル
シウムなどが例示され、上記重縮合触媒としては、チタ
ン、ニオブ、ゲルマニウム、スズ、アンチモンなどの化
合物が例示され、これら2種以上を併用して用いること
もできる。上述のポリエステル重合をポリイミド存在下
で行う。
【0035】ポリイミド存在下でのポリエステル重合と
はポリエステルの還元粘度が0.3以下までにポリイミ
ドを添加し、該ポリイミド中でポリエステルを重合せし
めることを言う。ここで言うポリエステルの還元粘度と
は、フェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(重量比
60/40)中35℃、ポリマー濃度0.25g/dl
で測定した還元粘度である。ポリエステルの還元粘度が
0.3より高い時にポリイミドを添加すると、重合中の
ポリエステル自体の粘度が高い為、ポリイミドのポリエ
ステルへの溶解性が悪く、効率的に重合が進行せず、樹
脂組成物の製造が困難である。ポリエステルの還元粘度
は0.25以下であるときポリイミドを添加することが
より好ましい。さらに好ましくは、エステル交換反応を
要するポリエステル重合方法の場合は、原料仕込み時ま
たはエステル交換終了時にポリイミドを添加するのが好
ましく、エステル交換反応を要しない製造方法の場合、
原料仕込み時にポリイミド添加するのが好ましい具体例
として挙げられる。即ち、添加するポリイミドの溶解性
が最も効率的な時期に添加するのが最も好ましい。
【0036】ポリイミドの添加量としては、特に制限さ
れないが、得られる樹脂組成物全体が100重量部とし
て重量部比でポリエステル:ポリイミドが重量比で9
9.9:0.1〜5:95のものが好ましい。該ポリイ
ミドが0.1重量部より少ないとポリイミドの添加効果
も少ない。好ましくは99:1〜50:50であり、よ
り好ましくは99:1〜60:40である。
【0037】さらに、本発明のポリイミドとポリエステ
ルとから成る樹脂組成物は、フェノール/テトラクロロ
エタン混合溶媒(重量比60/40)中35℃で測定し
た還元粘度が0.2以上が好ましい。0.2未満では得
られる樹脂組成物の機械物性が不十分となる。より好ま
しい範囲は0.25以上である。上限は特に制限は無い
が、成形性などを考慮すると実用的には6程度である。
【0038】本発明における樹脂組成物は、ポリイミド
成分とポリエステル成分とが良好に相溶し、均一な混合
物である。ここで言う相溶するとは、更に添加剤など第
3成分を含まない場合、樹脂組成物のガラス転移温度
(Tg)が一つになることを指す。
【0039】例えば樹脂組成物のTgをTg(b)、ホ゜リエステル成
分のTgをTg(e)、ポリイミド成分のTgをTg(i)とし、DSC
で測定した時(昇温速度20℃/分)、 1)ポリイミド成分のTgよりポリエステル成分のTgが
高い場合 Tg(e)>Tg(b)>Tg(i) 2)ポリイミド成分のTgよりポリエステル成分のTgが
低い場合 Tg(e)<Tg(b)<Tg(i) 3)ポリイミド成分のTgとポリエステル成分のTgが等
しい場合 Tg(e)=Tg(b)=Tg(i) である。そして樹脂組成物は溶融状態で白く濁らず透明
であることを言う。
【0040】また、本発明における樹脂組成物に対して
さらに必要に応じて各種の添加剤を配合することも可能
である。こうした添加剤としては、ガラス繊維、金属繊
維、アラミド繊維、セラミック繊維、チタン酸カリウィ
スカー、炭素繊維、アスベストのような繊維状強化剤、
タルク、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、酸化チタ
ン、酸化アルミニウム、ガラスフレーク、ミルドファイ
バー、金属フレーク、金属粉末のような各種充填剤、燐
酸エステル、亜燐酸エステルに代表されるような熱安定
剤あるいは酸化安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑
剤、顔料、難燃化剤、難燃助剤、可塑剤、結晶核剤など
を挙げることができる。
【0041】
【発明の効果】超高重合度のポリイミドは、ポリエステ
ルとの溶融粘度差が著しい為、通常混合が困難でありポ
リイミドとポリエステルとの樹脂組成物を得ることが難
しかったが、本発明によれば、ポリエステルとポリイミ
ドとを極めて容易にかつ効率的に混合することが可能で
あるので、かかる樹脂組成物の生産性が非常に高いもの
である。更に、本発明によれば従来法による混合時のポ
リエステルの熱劣化を最小限に留めた樹脂組成物が得ら
れる。
【0042】本発明の方法で得られる樹脂組成物は、繊
維、フィルム、飲料ボトル等をはじめとし、各種成型品
に応用でき、その工業的意義は極めて大きい。
【0043】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を説明するが、本
発明は実施例にのみ限定されるものではない。実施例に
おいてポリマー(ポリイミド、樹脂組成物)の還元粘度
はフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(重量比6
0/40)を用い、35℃にて測定した値から決定し
た。また、示差走査熱量計(DSC)の測定は、ポリマ
ーを20℃/分で融点(Tm)+30℃まで昇温した
後、正確を期す為、サンプルを取り出してドライアイス
で急冷した後、再度20℃/分で昇温してガラス転移温
度(Tg)を求めた。
【0044】[ポリイミド合成例]攪拌装置、温度コン
トロール装置及び共沸脱水塔を備えた反応器に窒素雰囲
気下、N−メチル−2−ピロリドンを2.5kg、トルエン
を0.7kg仕込み、次いで1,12−ジアミノドデカ
ン200.37g(1.0mol)を仕込み溶解せしめ、
該反応溶液を25℃に調温した後、ピロメリット酸二無
水物218.12g(1.0mol)を添加し、0.5時
間反応せしめて、ポリアミック酸溶液を得た。次いで、
120℃に昇温し、窒素雰囲気下のまま、2時間攪拌
し、更に、150℃に昇温し、トルエン/水共沸還流せ
しめ、水を脱水した。
【0045】反応終了後、反応液中の析出物を濾過し、
アセトンにて洗浄し、次いで水(80℃)にて3回洗浄
し、粉体として半芳香族ポリイミド375gを得た。該
ポリイミドは融点293.0℃、ηsp/C=2.06であっ
た。
【0046】得られたポリイミド130gを攪拌装置、
窒素流入口及び窒素流出口を備えた反応器に仕込み、常
圧窒素雰囲気(窒素流量:2L/min)下、260℃
にて8時間、粉体のまま固相重合を実施した。得られた
超高重合度ポリイミドの融点は296.6℃、還元粘度
は12.71であった。
【0047】[実施例1]攪拌装置及び真空留出系を備え
た反応器に、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
エステル10.98g(0.045mol)、エチレン
グリコール5.86g(0.0945mol)、上述の
結晶性半芳香族ポリイミド0.668g及びテトラブチ
ルチタネート4.6mg(0.0135mmol)を仕
込み、常圧下窒素雰囲気中200℃で30分エステル交
換反応を行った後、常圧下で290℃に昇温し、15分
攪拌した。この際、ポリエステルオリゴマーとポリイミ
ドは均一になり透明な溶融体となった。次に、200m
mHg下、300℃まで昇温し、さらに100mmHg
下で310℃まで昇温し、この温度において20mmH
gで15分、さらに0.3mmHgで30分重合を継続
した。
【0048】得られたポリイミドとポリエチレンナフタ
レートとから成る樹脂組成物は透明であり、還元粘度
0.937、Tm262.7℃、Tg112.9℃であ
って、両者は相溶性が良好であった。
【0049】[比較例1]上記合成例の超高分子量ポリイ
ミド5重量%及びポリエチレンナフタレート(ηsp/C=
0.80)95wt%を30mmφ同軸回転2軸エクストルー
ダー(池貝鉄鋼(株)製PCM-30)を用いて、ポリマー温度
310℃、平均滞留時間20分の条件下で、ブレンドを
試みたが、ポリイミドの一部が粉体のまま吐出され、均
一なブレンド体は得られなかった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 還元粘度5.0以上30以下である超高
    分子量ポリイミドとポリエステルとから主としてなる樹
    脂組成物を製造するに際し、該ポリイミド存在下でポリ
    エステル重合を行うことを特徴とする超高分子量ポリイ
    ミドとポリエステルとからなる樹脂組成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリイミドが下記式(1) 【化1】 (ただし、R1は、ポリエステルと非反応性の置換基を
    含んでいてもよい炭素数3以上30以下の2価の芳香族
    有機基、脂肪族アルキレン基及び脂環族アルキレン基か
    らなる群から選ばれる少なくとも1種であり、Arは、
    ポリエステルと非反応性の置換基を含んでいてもよい炭
    素数6以上45以下の芳香族基である。)で示される繰
    り返し単位からなる請求項1記載の樹脂組成物の製造方
    法。
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