JP2001164054A - 高周波融着性組成物、高周波融着性フィルム及び高周波融着性部材 - Google Patents

高周波融着性組成物、高周波融着性フィルム及び高周波融着性部材

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JP2001164054A
JP2001164054A JP31425899A JP31425899A JP2001164054A JP 2001164054 A JP2001164054 A JP 2001164054A JP 31425899 A JP31425899 A JP 31425899A JP 31425899 A JP31425899 A JP 31425899A JP 2001164054 A JP2001164054 A JP 2001164054A
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meth
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JP31425899A
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Katsuya Togawa
勝也 戸川
Takeo Kuroda
健夫 黒田
Akihiro Niki
章博 仁木
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波により発熱し、基材フィルムに容易に
融着する特性を有し、かつ、エチレン、ポリプロピレン
等のオレフィン系樹脂の物性に大きな影響を与えること
なくブレンドされた高周波融着性組成物を提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂60〜99重量部
に対し、ラジカル重合性の不飽和結合を有する単量体
(a)の重合体からなる高周波加熱用樹脂(A)が、1
〜40重量部ブレンドされてなる高周波融着性組成物で
あって、上記重合体は、少なくとも(メタ)アクリル酸
エステルが単量体として用いられていることを特徴とす
る高周波融着性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波により発熱
し、種々の材料に容易に融着する非塩化ビニル材料用の
高周波融着性組成物、並びに、該高周波融着性組成物が
用いられた高周波融着性フィルム及び高周波融着性部材
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題の高まりの中で、非ポリ
塩化ビニル材料として、ポリオレフィン樹脂が着目さ
れ、特に、食品包装用、農業用、医療用、産業資材用、
文具用、雑貨用等あらゆる分野で使用されている。
【0003】しかしながら、ポリオレフィン樹脂はポリ
塩化ビニルと異なり、その分子中に極性基を有しないた
め、高周波やマイクロ波を利用した融着が困難であっ
た。そこで、例えば、特開平6−182876号公報に
は、ポリオレフィン樹脂にフェライト等の電波吸収体を
配合及び/又は塗布することにより、ポリオレフィン材
料に高周波融着性を持たせる方法が開示されており、ま
た、特開平9−263657号公報には、水酸基を有す
る化合物からなる熱可塑性樹脂組成物を高周波融着用に
用いることが開示されている。
【0004】しかしながら、水酸基を有する熱可塑性樹
脂組成物を用いた場合には、この熱可塑性樹脂組成物
は、高周波により発熱はするものの、ポリオレフィン樹
脂との極性の違いに起因して融着性が不充分という問題
があった。
【0005】また、ポリエチレン/ポリエチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)/ポリエチレンといった3層
構造を有するポリオレフィン系高周波融着性フィルムで
は、EVA自体が発熱はするが、ポリエチレンを溶かし
て全層を融着させるには、フィルム全体を予熱して高周
波加工を行うか、又は、高周波加工装置の出力を上げる
必要があり、これまでに普及している高周波ウェルダー
加工機での対応は困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、高周波により発熱し、種々の基材に容易に融着する
特性を有し、かつ、エチレン、ポリプロピレン等のオレ
フィン系樹脂の物性に大きな影響を与えることなくブレ
ンドされた高周波融着性組成物、並びに、該高周波融着
性組成物の層を基材フィルムの外層又は基材となる部材
の表面に設けることにより、従来の塩化ビニル加工用の
装置で高周波融着が可能となる高周波融着性フィルム及
び高周波融着性部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波融着性組
成物は、ポリオレフィン系樹脂60〜99重量部に対
し、ラジカル重合性の不飽和結合を有する単量体(a)
の重合体からなる高周波加熱用樹脂(A)が、1〜40
重量部ブレンドされてなる高周波融着性組成物であっ
て、上記重合体は、少なくとも(メタ)アクリル酸エス
テルが単量体として用いられていることを特徴とするも
のである。以下に本発明を詳述する。
【0008】上記ポリオレフィン系樹脂としては特に限
定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体(EMMA)等が挙げられる。
【0009】上記ラジカル重合性の不飽和結合を有する
単量体(a)(以下、単量体(a)という)としては、
例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、カル
ボキシル基を有する化合物、水酸基を有する化合物、ア
ミド基を有する化合物、アミノ基を有する化合物、ニト
リル基を有する化合物、芳香族系化合物等が挙げられ
る。
【0010】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
類としては特に限定されず、例えば、メチル(メタ)ア
クリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピ
ル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブ
チル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オ
クチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。中でも、3級炭素を
有するtert−ブチル(メタ)アクリレートが特に好
ましい。
【0011】上記カルボキシル基を有する化合物として
は特に限定されず、例えば、(メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、(無水)フ
マル酸、カルボキシエチルアクリレート等が挙げられ
る。
【0012】上記水酸基を有する化合物としては特に限
定されず、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチルエステル、アクリル酸ヒドロキシプロピルエステ
ル、アクリル酸4−ヒドロキシブチルエステル、カプロ
ラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレ
ンオキシド変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0013】上記アミド基を有する化合物としては特に
限定されず、例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)ア
クリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルア
ミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド
等が挙げられる。
【0014】上記アミノ基を有する化合物としては特に
限定されず、例えば、ジメチルアミノメチル(メタ)ア
クリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジ
エチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられ
る。
【0015】上記ニトリル基を有する化合物としては特
に限定されず、例えば、(メタ)アクリロニトリル等が
挙げられる。上記芳香族系化合物としては特に限定され
ず、例えば、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ス
チレン等が挙げられる。上記したこれらの化合物はいず
れも、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。
【0016】本発明の高周波融着性組成物において、上
記単量体(a)の重合体には、少なくとも(メタ)アク
リル酸エステルが単量体として用いられている。従っ
て、上記重合体は、(メタ)アクリル酸エステルの単独
重合体であってもよく、(メタ)アクリル酸エステル以
外の上記単量体(a)の1種又は2種以上と、(メタ)
アクリル酸エステルとの共重合体であってもよい。
【0017】上記単量体(a)の重合体の重量平均分子
量は、1000〜500万であることが好ましい。10
00未満であると、融着後の接着力が不充分になること
があり、500万を超えると、製造時の粘度が高くな
り、製造がしにくくなる。
【0018】上記単量体(a)の重合体は、例えば、溶
液重合、塊状重合、懸濁重合、乳化重合等の公知の方法
を用いて製造することができるが、通常、トルエン、酢
酸エチル等の溶媒中で溶液重合を行うことにより容易に
製造することができる。
【0019】本発明では、高周波加熱用樹脂(A)のガ
ラス転移温度、極性及び融着性(接着性)等の物性を調
整するために、他のビニル系単量体と共重合することが
できる。
【0020】このような共重合が可能なビニル系単量体
としては特に限定されず、例えば、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル
等のビニルエーテル系単量体;N−ビニルピロリドン、
アクリロイルモルホリン等のアミノ基、アミド基、ニト
リル基以外の基を有する窒素含有ビニル単量体;酢酸ビ
ニル等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2
種以上を併用してもよい。
【0021】また、本発明で用いる高周波加熱用樹脂
(A)は、発明の目的を阻害しない範囲内で、必要に応
じて公知の各種添加剤、例えば、粘着付与樹脂、相溶化
剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、安定剤、酸化防止剤、顔
料等が添加されていてもよい。
【0022】本発明の高周波融着性組成物は、上記ポリ
オレフィン系樹脂60〜99重量部に対し、上記高周波
加熱用樹脂(A)が、1〜40重量部ブレンドされてな
るものである。上記ポリオレフィン系樹脂が60重量部
未満であると、ポリオレフィン系樹脂の含有量が少なく
なるため、ポリオレフィン系樹脂の特性が失われてしま
うことがあり、一方、ポリオレフィン系樹脂が99重量
部を超えると、高周波を印加しても他の部材に融着しに
くくなってしまう。
【0023】上記ポリオレフィン系樹脂と高周波加熱用
樹脂(A)とのブレンド方法としては特に限定されず、
例えば、バンバリーミキサー等のミキサー、ミキシング
ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー、単軸
押出し機等で混練する方法等が挙げられる。
【0024】本発明2の高周波融着性組成物は、ポリオ
レフィン系樹脂60〜99重量部に対し、ラジカル重合
性の不飽和結合を有する単量体(a)の重合体からなる
高周波加熱用樹脂(A)1〜40重量部と、スチレン系
熱可塑性エラストマー1〜20重量部とがブレンドされ
てなる高周波融着性組成物であって、上記単量体(a)
の重合体は、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルと
スチレンとが単量体として用いられており、上記単量体
(a)の合計量に対するスチレンの割合は、5〜30重
量%であることを特徴とするものである。
【0025】本発明2で用いるポリオレフィン系樹脂と
しては、本発明1で説明したものと同様のものが挙げら
れる。
【0026】また、本発明2で用いるラジカル重合性の
不飽和結合を有する単量体(a)としては、本発明1で
説明したものと同様のものが挙げられるが、本発明2で
は、得られる高周波融着性組成物の透明性を向上させる
ために、少なくとも(メタ)アクリル酸エステルとスチ
レンとが単量体として用いられている。
【0027】上記単量体(a)を用いて共重合体を製造
する際のスチレンの単量体(a)の合計量に対する割合
は、5〜30重量%である。スチレンの割合が5重量%
未満であると、透明性が低下し、一方、スチレンの割合
が30重量%を超えると、高周波による発熱が小さくな
ってしまう。
【0028】上記単量体(a)の重合体の重量平均分子
量は、本発明1の場合と同様であることが好ましい。ま
た、上記重合体は、本発明1と同様の方法により製造す
ることができる。さらに、高周波加熱用樹脂(A)の物
性を調整するために、本発明1の場合と同様に、単量体
(a)と他のビニル系単量体を共重合してもよい。
【0029】本発明2の高周波融着性組成物を調整する
際、ポリオレフィン系樹脂60〜99重量部に対し、高
周波加熱用樹脂(A)1〜40重量部とスチレン系熱可
塑性エラストマー1〜20重量部とをブレンドする。
【0030】高周波加熱用樹脂(A)が1重量部未満で
あると、高周波を印加しても他の部材に融着しにくくな
ってしまい、一方、高周波加熱用樹脂(A)が40重量
部を超えると、ポリオレフィン系樹脂の含有量が少なく
なるため、ポリオレフィン系樹脂の特性が失われてしま
うことがある。
【0031】本発明で、相溶化剤としてスチレン系熱可
塑性エラストマーをブレンドするのは、高周波加熱用樹
脂(A)の透明性を、さらに改善するためである。上記
スチレン系熱可塑性エラストマーとしては特に限定され
ず、例えば、スチレン/イソプレンブロック共重合体
(SIS)、スチレン/ブタジエンブロック共重合体
(SBS)、水添スチレン系熱可塑性エラストマー(S
EBS、SEPS、SEBC)等が挙げられる。
【0032】スチレン系熱可塑性エラストマーの添加量
が1重量部未満では、透明性が殆ど改善されず、一方、
20重量部を超えると、高周波による発熱が小さくな
る。ポリオレフィン系樹脂と高周波加熱用樹脂(A)と
スチレン系熱可塑性エラストマーとのブレンド方法とし
ては、本発明1の場合と同様の方法が挙げられる。
【0033】本発明3の高周波融着性組成物は、ポリオ
レフィン系樹脂60〜99重量部に対し、ラジカル重合
性の不飽和結合を有する単量体(a)と、ラジカル重合
性の不飽和二重結合で末端が修飾されたオレフィン系単
独重合体及び/又は共重合体(b)との共重合体からな
る高周波加熱用樹脂(B)が、1〜40重量部ブレンド
されてなることを特徴とするものである。
【0034】本発明3で用いるポリオレフィン系樹脂、
及び、ラジカル重合性の不飽和結合を有する単量体
(a)としては、本発明1で説明したものと同様のもの
が挙げられる。
【0035】また、上記ラジカル重合性の不飽和二重結
合で末端が修飾されたオレフィン系単独重合体及び/又
は共重合体(b)(以下、オレフィン系単独重合体及び
/又は共重合体(b)という)としては特に限定され
ず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
/ブチレン共重合体等が挙げられる。
【0036】また、上記オレフィン系単独重合体及び/
又は共重合体(b)の末端に存在するラジカル重合性の
不飽和二重結合を有する基としては特に限定されず、例
えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基等
が挙げられる。なお、本発明において上記(メタ)アク
リロイル基は、アクリロイル基、メタクリロイル基を総
称するものとする。
【0037】更に、上記オレフィン系単独重合体及び/
又は共重合体(b)の具体例としては、例えば、エチレ
ン/ブチレン共重合体の末端がメタクリル酸メチルで修
飾されたShell Chemical Compan
y社製の「KRATON LIQUID Polyme
r L−1253」や特開平5−194631号公報、
特開平5−247119号公報、特開平6−32847
号公報、特開平7−2928号公報等に開示されている
ポリプロピレン又はエチレン/プロピレンランダム共重
合体の末端がメタクリル酸メチルエステル等の(メタ)
アクリレートで修飾された化合物等が挙げられる。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのなかでは、L−1253等が好ましい。
【0038】上記オレフィン系単独重合体及び/又は共
重合体(b)の重量平均分子量は、1000〜10万で
あることが好ましい。重量平均分子量が1000未満で
あると樹脂の強度が弱くなることがあり、10万を超え
ると製造時の粘度が高くなりすぎることがある。より好
ましくは、2000〜50000である。
【0039】本発明3で用いる高周波加熱用樹脂(B)
は、上記単量体(a)と上記オレフィン系単独重合体及
び/又は共重合体(b)との共重合体からなる。共重合
の方法としては、本発明1で説明した方法と同様の方法
が挙げられる。
【0040】上記単量体(a)と上記オレフィン系単独
重合体及び/又は共重合体(b)との共重合比率は、単
量体の合計量に対する上記オレフィン系単独重合体及び
/又は共重合体(b)の割合が2重量%以上となる量が
好ましい。上記割合が2重量%未満になると、得られた
高周波加熱用樹脂(B)をポリオレフィン系樹脂とブレ
ンドする際に相分離することがあるからである。上記単
量体(a)とオレフィン系単独重合体及び/又は共重合
体(b)との共重合体の重量平均分子量は、1000〜
500万であることが好ましい。1000未満である
と、融着後の接着力が不充分となることがあり、500
万を超えると、製造時の粘度が高くなり、製造がしにく
くなる。
【0041】本発明3では、高周波加熱用樹脂(B)の
ガラス転移温度、極性及び融着性(接着性)等の物性を
調整するために、他のビニル系単量体を共重合すること
ができる。
【0042】このような共重合が可能な他のビニル系単
量体としては、本発明1で説明した単量体等が挙げられ
る。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用して
もよい。
【0043】また、本発明3で用いる高周波加熱用樹脂
(B)は、本発明の目的を阻害しない範囲内で、必要に
応じて公知の各種添加剤、例えば、粘着付与樹脂、相溶
化剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、安定剤、酸化防止剤、
顔料等が添付されていてもよい。
【0044】本発明3の高周波融着性組成物は、ポリオ
レフィン系樹脂60〜99重量部に対し、高周波加熱用
樹脂(B)が、1〜40重量部ブレンドされてなる。上
記ポリオレフィン系樹脂が60重量部未満であると、ポ
リオレフィン系樹脂の含有量が少なくなるため、ポリオ
レフィン系樹脂の特性が失われ、一方、上記ポリオレフ
ィン系樹脂が99重量部を超えると、高周波を印加して
も他の部材に融着しにくくなってしまう。ブレンドの方
法としては、本発明1で説明した方法と同様の方法が挙
げられる。
【0045】本発明4の高周波融着性フィルムは、熱可
塑性エラストマーからなる基材フィルムの外層に、本発
明1〜3の高周波融着性組成物からなるフィルムの層が
設けられてなることを特徴とするものである。
【0046】上記熱可塑性エラストマーとしては特に限
定されず、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(E
VA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EM
MA)等が挙げられる。
【0047】上記熱可塑性エラストマーからなる基材フ
ィルムの外層に高周波融着性組成物からなるフィルムの
層を形成する方法としては特に限定されず、例えば、基
材作製時に共押出しにより基材と一体化した表面層を形
成する方法(共押出し方法)、熱板により押圧する熱ラ
ミネート方法、基材上に押し出して積層する押し出しラ
ミネート方法等が挙げられる。
【0048】高周波融着性組成物からなるフィルムを基
材フィルムの外層として多層形成した高周波融着性フィ
ルムは、優れた高周波融着効果を示し、高周波により高
周波融着性フィルム同士で、又は、他の部材にしっかり
と融着する。
【0049】本発明5の高周波融着性部材は、熱可塑性
エラストマーからなる基材に、本発明1〜3の高周波融
着性組成物のフィルムの層が設けられてなることを特徴
とする。
【0050】上記熱可塑性エラストマーとしては、本発
明4で説明したものと同様のものが挙げられる。また、
本発明5において、基材とは、フィルム以外の種々の形
状の部材をいう。上記基材の表面に高周波融着性組成物
からなるフィルムの層を形成する方法としては、本発明
4で説明した方法と同様の方法が挙げられる。
【0051】高周波融着性組成物からなるフィルムを基
材の表面に形成した高周波融着性部材は、優れた高周波
融着効果を示し、高周波により高周波融着性部材同士
で、又は、他の部材にしっかりと融着する。
【0052】本発明1〜3の高周波融着性組成物は、本
発明4の高周波融着性フィルム又は本発明5の高周波融
着性部材に好適に用いられ、例えば、自動車の車両部
品;食品用や医療用等の包装材料;文具、雑貨、家電等
の電気部品;各種産業用資材等の幅広い分野で有用であ
る。
【0053】
【実施例】以下に実施例及び比較例を掲げて本発明を更
に詳しく説明するが、本発明はこれらのみに限定される
ものではない。
【0054】製造例1〜4 攪拌器、冷却器、温度計及び窒素ガス導入口を備えたセ
パラブルフラスコに、下記表1に示す割合のモノマーの
混合物と、トルエン70重量部及び酢酸エチル30重量
部からなる重合溶剤とを配合し、モノマー混合溶液を調
製した。各モノマーの配合割合を下記の表1に示した。
なお、上記モノマー混合物中の各モノマーの割合は、重
合により製造された共重合体のガラス転移温度がほぼ一
定になるように調製してある。
【0055】
【表1】
【0056】次に、このモノマー混合溶液を20分間窒
素ガスを用いてバブリングすることにより溶存酸素を除
去した後、セパラブルフラスコ内を窒素ガスに置換して
昇温させた。冷却管に還流液が確認された時点で、重合
開始剤として、1,1−ジ(tert−ヘキシルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日本
油脂社製、商品名:パーヘキサTMH)0.01重量部
を投入することにより沸点重合を開始した。
【0057】重合を開始してから1時間後に再度パーヘ
キサTMH0.02重量部を投入した。また、重合を開
始してから2時間後、3時間後及び4時間後に、ジ−
(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド
(日本油脂社製、商品名:パーロイル355)0.02
重量部、0.1重量部及び0.3重量部をそれぞれ投入
した。沸点重合を7時間行うことによりアクリル系共重
合体溶液が得られた。
【0058】実施例1〜7及び比較例1〜3 製造例1〜4により得られた共重合体の揮発分を80℃
で減圧乾燥し、この共重合体とポリエチレンとを溶融、
混練し、ブレンド樹脂を調製した。また、場合によって
は、相溶化剤としてスチレン/エチレン−ブチレン/ス
チレンブロック共重合体(SEBS)を加えて、溶融、
混練した。この際の共重合体、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、SEBSの割合を、下記表2に示した。
【0059】
【表2】
【0060】次に、上記工程で得られたブレンド樹脂と
EVA(VA含量25%)とを共押出しにより成形し、
ブレンド樹脂層50μm(外層)とEVA層200μm
(内層)とからなるフィルムを製造し、以下のような評
価を行った。
【0061】評価方法 (1)界面の接着強度の評価 上記方法で作製したフィルム表面に、テープを貼付し、
これをはがすときに、ブレンド樹脂層/EVA層の剥離
具合を確認した。そして、特に剥離が困難で材料破壊し
たものを◎、剥離が困難で材料破壊したものを○、簡単
に剥離することができたものを×とした。結果を下記の
表3に示した。
【0062】(2)高周波融着時間の測定 高周波ウェルダー機(精電舎電子社製)を用い、得られ
た多層フィルムの2枚をブレンド樹脂面で重ね、40.
68MHzの高周波を印加して、剥離用のサンプルを作
製した。また、この剥離用のサンプルは、高周波の印加
時間を順次、長くしながら複数個作製し、それぞれのサ
ンプルの重ね合わせた面の剥離を行い、剥離の際に材料
破壊するサンプルの高周波印加時間を下記の表3に示し
た。
【0063】(3)融着界面の観察 上記(2)のサンプルについて、融着界面の様子を調査
した。その結果を下記の表3に示した。
【0064】(4)透明性の評価 上記方法で作製したフィルムの透明性を目視により判断
し、透明と判断したものを○、やや濁りがあると判断し
たものを△、白濁していると判断したものを×とした。
結果を下記の表3に示した。
【0065】
【表3】
【0066】
【発明の効果】本発明1〜3の高周波融着性組成物は、
高周波により発熱し、基材に容易に融着する特性を有
し、しかも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフ
ィン系樹脂の物性に大きな影響を与えることなくブレン
ドされている。従って、この高周波融着性組成物は、自
動車の車両部品、包装材料、電気部品、各種産業用資材
等の幅広い分野で有用である。
【0067】また、本発明4の高周波融着性フィルム又
は本発明5の高周波融着性部材は、上記高周波融着性組
成物を用いているため、従来の塩化ビニル加工用の装置
を用いても、上記フィルムや部材同士で、又は、他の部
材に容易に融着するため、高周波融着時間を短縮するこ
とができ、安価な製品となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 23/00 (C08L 23/00 33:08 33:08 25:04) 25:04) Fターム(参考) 4F006 AA12 AA13 AA22 AB13 AB16 AB24 AB52 BA00 BA01 CA06 CA07 CA09 4F071 AA12 AA12X AA14 AA15 AA15X AA20 AA20X AA21 AA22 AA22X AA28 AA28X AA30 AA32 AA33 AA33X AA34 AA35 AA37 AA51 AA75 AA78 AH01 AH04 AH19 BC01 4F100 AK03B AK03J AK04B AK07B AK12B AK12J AK25B AK25J AL01B AL05B AL09A AL09B BA02 BA10A BA10B BA15 GB01 GB23 GB32 GB66 JB16A JB16B JL12B YY00B 4F211 AA45 AD05 AD08 AG03 AH26 TA01 TC09 TD11 TN13 4J002 BB001 BB031 BB061 BB071 BB121 BB151 BB161 BB20X BC00Y BC03X BC04X BC08X BC09X BE04X BF02X BG01X BG04X BG05X BG07X BG10X BG13X BH02X BJ00X BP01Y BP03Y FD20Y GA00 GB00 GC00 GG02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂60〜99重量部
    に対し、ラジカル重合性の不飽和結合を有する単量体
    (a)の重合体からなる高周波加熱用樹脂(A)が、1
    〜40重量部ブレンドされてなる高周波融着性組成物で
    あって、前記重合体は、少なくとも(メタ)アクリル酸
    エステルが単量体として用いられていることを特徴とす
    る高周波融着性組成物。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂60〜99重量部
    に対し、ラジカル重合性の不飽和結合を有する単量体
    (a)の重合体からなる高周波加熱用樹脂(A)1〜4
    0重量部と、スチレン系熱可塑性エラストマー1〜20
    重量部とがブレンドされてなる高周波融着性組成物であ
    って、前記単量体(a)の重合体は、少なくとも(メ
    タ)アクリル酸エステルとスチレンとが単量体として用
    いられており、前記単量体(a)の合計量に対するスチ
    レンの割合は、5〜30重量%であることを特徴とする
    高周波融着性組成物。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂60〜99重量部
    に対し、ラジカル重合性の不飽和結合を有する単量体
    (a)と、ラジカル重合性の不飽和二重結合で末端が修
    飾されたオレフィン系単独重合体及び/又は共重合体
    (b)との共重合体からなる高周波加熱用樹脂(B)
    が、1〜40重量部ブレンドされてなることを特徴とす
    る高周波融着性組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性エラストマーからなる基材フィ
    ルムの外層に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の高
    周波融着性組成物からなるフィルムの層が設けられてな
    ることを特徴とする高周波融着性フィルム。
  5. 【請求項5】 熱可塑性エラストマーからなる基材に、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の高周波融着性組成
    物のフィルムの層が設けられてなることを特徴とする高
    周波融着性部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004106513A (ja) * 2002-07-22 2004-04-08 Hiraoka & Co Ltd 難燃化ポリプロピレン系樹脂膜材
US8609773B2 (en) 2010-07-20 2013-12-17 Rohm And Haas Company Olefin/acrylic polymer blends

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