JP2001162894A - データ通信装置およびデータ通信方法 - Google Patents

データ通信装置およびデータ通信方法

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JP2001162894A JP34742699A JP34742699A JP2001162894A JP 2001162894 A JP2001162894 A JP 2001162894A JP 34742699 A JP34742699 A JP 34742699A JP 34742699 A JP34742699 A JP 34742699A JP 2001162894 A JP2001162894 A JP 2001162894A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入出力ポートの数を増やさずに双方向通信を
行うことができるプリンタ制御回路を提供する。 【解決手段】 本発明は、リング状に接続された3つの
回路モジュールM1,M2,M3を有し、これら回路モ
ジュール間で単方向にパケットを伝送する。回路モジュ
ールM1は例えばホストコンピュータとのデータの送受
を行い、回路モジュールM2は例えば画像処理を行い、
回路モジュールM3は例えばプリンタメカを制御する。
単方向にのみパケットを伝送するため、データ伝送速度
を高速化できるとともに、擬似的な双方向通信が可能に
なる。また、単方向にのみデータを伝送するため、入出
力ポートの数を削減することができる。さらに、各モジ
ュール間でパケット通信を行うため、所望のモジュール
に所望のデータを確実に送り届けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の回路モジュ
ール間でデータ通信を行うデータ通信装置に関し、例え
ば、プリンタに内蔵される複数の回路モジュール間、あ
るいはプリンタに内蔵される回路モジュールとプリンタ
のオプション機器に内蔵される回路モジュールとの間で
のデータ通信などに適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタを制御するプリンタ制御回路
は、通常、複数の回路モジュールで構成されている。例
えば、図11は、ホストコンピュータとの信号の送受を
行うIFモジュール11と、画像処理を行う画像処理モ
ジュール12と、プリンタの機構部分を制御するメカ制
御モジュール13とを有するプリンタ制御回路の従来例
を示している。これらモジュールはそれぞれ別個のCP
UやASICを有し、通常はそれぞれ別基板で構成されてい
る。
【0003】各モジュールは、入出力ポートを有し、隣
接するモジュールとの間で互いに信号の送受を行う。例
えば、図11の場合、IFモジュール11と画像処理モ
ジュール12との間で信号の送受を行い、また、画像処
理モジュール12とメカ制御モジュール13との間で信
号の送受を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図11に示すように、
隣接する2つの入出力ポート間で双方向にデータを送受
する場合、単方向にデータを送信する場合に比べて、入
出力ポートの数を減らせる反面、データの伝送速度が遅
くなるという問題がある。
【0005】また、複数の回路モジュールを双方向バス
に接続してデータの送受信を行う場合、通信準備が整う
までに時間がかかり、バスを制御するプロトコルも面倒
になるため、所望の回路モジュールに対して迅速にデー
タを送信できないという問題がある。
【0006】本発明は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、入出力ポートの数を増やさず
に双方向通信を行うことができるデータ通信装置および
データ通信方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1の発明は、リング状に接続され単方向
にパケットを送信可能な3つ以上の回路モジュールを備
え、 前記3つ以上の回路モジュールはそれぞれ、前段
の回路モジュールからのパケットを受信する入力ポート
と、次段の回路モジュールにパケットを送信する出力ポ
ートとを有する。
【0008】請求項1の発明では、3つ以上の回路モジ
ュールをリング状に接続して単方向にのみパケットを送
信するため、入出力ポートの数を増やすことなく、各回
路モジュール間で高速にデータ伝送を行うことができ
る。
【0009】請求項2の発明では、ヘッダ部とデータ部
でパケットを構成するため、パケットを受信した回路モ
ジュールは、パケットのヘッダ部により、自分宛のパケ
ットか否かを判断することができる。
【0010】請求項3の発明では、各回路モジュール間
のデータ伝送量を考慮に入れて、各回路モジュールの接
続順序を定めるため、データ伝送量の多い回路モジュー
ル同士を隣接して配置するようにすれば、効率よくデー
タ伝送を行うことができる。
【0011】請求項4の発明では、プリンタに内蔵、あ
るいはプリンタに接続されるオプション機器に内蔵され
る回路モジュール間でパケット伝送を行うため、データ
伝送速度を高速化できるとともに、入出力ポート数を削
減できる。
【0012】請求項5の発明では、各回路モジュールで
のデータ処理結果をパケットの形態で次段の回路モジュ
ールに伝送するため、各回路モジュール間でやり取りさ
れる信号線を削減することができる。
【0013】請求項6の発明は、3つ以上の回路モジュ
ールをリング状に接続して、各モジュール間で単方向に
パケットを伝送するデータ通信方法であって、前記パケ
ットは、送信先の回路モジュールの論理アドレス情報
と、送信元の回路モジュールの論理アドレス情報と、送
信先の回路モジュールへのデータと、該データのデータ
長とを含んでおり、送信元の回路モジュールが送信した
パケットは、他のすべての回路モジュールを通過した後
に自己に戻ってくるようにしたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るデータ通信装
置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0015】(第1の実施形態)図1は本発明に係るデ
ータ通信装置の第1の実施形態の概略構成図である。図
1のデータ通信装置は、3つの回路モジュールM1,M
2,M3をリング状に接続して単方向(図の矢印方向)
にのみデータ伝送を行う点に特徴がある。回路モジュー
ルM1は例えばホストコンピュータとのデータの送受を
行い、回路モジュールM2は例えば画像処理を行い、回
路モジュールM3は例えばプリンタメカを制御するもの
である。
【0016】これら回路モジュールM1,M2,M3
は、図2(a)に示すようなプリント基板で構成されて
いてもよいし、図2(b)に示すようなLSIチップで
構成されていてもよい。あるいは、LSIチップ内の個
々の回路ブロックを回路モジュールとして取り扱っても
よい。また、すべての回路モジュールがプリンタに内蔵
されていてもよいし、一部の回路モジュールがプリンタ
本体に内蔵され、その他の回路モジュールは外付けのオ
プション機器に内蔵されていてもよい。
【0017】回路モジュールM1は、回路モジュールM
2にデータを送信するための出力ポートと、回路モジュ
ールM3からのデータを受信するための入力ポートとを
有する。回路モジュールM2は、回路モジュールM3に
データを送信するための出力ポートと、回路モジュール
M1からのデータを受信するための入力ポートとを有す
る。回路モジュールM3は、回路モジュールM1にデー
タを送信するための出力ポートと、回路モジュールM2
からのデータを受信するための入力ポートとを有する。
【0018】各回路モジュールは、図3に示すようなデ
ータ構成のパケットを送受する。図3のパケットは、宛
先を示すヘッダ部と、それに続くデータ部とで構成され
る。パケットを受信した回路モジュールは、自分宛のパ
ケットか否かをヘッダ部で判断し、自分宛のパケットで
あればデータ部のデータを受け取り、自分宛のパケット
でなければ、そのパケットを次の回路モジュールに送信
する。また、ヘッダ部に複数の宛先を記録することによ
り、複数の回路モジュールに同一パケットを伝送するこ
ともできる。
【0019】回路モジュールの入力ポートから出力ポー
トにパケットを伝送する際には、シリアルに伝送しても
よいし、パラレルに伝送してもよい。シリアルに伝送す
れば、ポート数を削減できるが、データ伝送に時間がか
かってしまう。逆にパラレルに伝送すれば、データ伝送
を高速化できるが、ポート数が増えてしまう。このた
め、システムが要求するデータ伝送速度とポートの制限
数とを考慮に入れて、シリアルに伝送するかパラレルに
伝送するかを決定すればよい。
【0020】各回路モジュールは、リング状に接続され
ているため、単方向にパケットを伝送しても、すべての
回路モジュールにパケットを送り届けることができる。
送信されたパケットは、各回路モジュール間を一巡し
て、元の回路モジュールに戻ってくる。これにより、送
信元の回路モジュールは、他のすべての回路モジュール
にパケットが伝送されたことを認識する。この場合、同
一のパケットを何度も伝送することを避けるために、送
信元のパケットは、自分に戻ってきたパケットを廃棄す
るのが望ましい。
【0021】各回路モジュールは、パケットを単に受け
渡しする場合と、受信したパケットを加工変形して次の
回路モジュールに送信する場合がある。後者の場合、例
えば、回路モジュールM1は、プリンタのコマンドを含
むパケットを回路モジュールM2に送信し、回路モジュ
ールM2は、パケット中のコマンドを解釈してドット情
報に変換し、ドット情報を含むパケットを回路モジュー
ルM3に送信する。また、回路モジュールM3は、パケ
ットに含まれるドット情報に基づいて、プリンタの印字
ヘッドから吐出されるインクの制御を行う。
【0022】このように、プリンタの処理順序に従って
各回路モジュールを配置すれば、各回路モジュールの処
理結果をパケットの形態で次の処理を行う回路モジュー
ルに伝送でき、効率よく印字処理を行うことができる。
【0023】各回路モジュールに設けられる入出力ポー
トの形態は種々のものが考えられる。例えば、所定のバ
ス幅のコネクタを介して各回路モジュール間でパケット
の送受を行ってもよいし、USB端子やIEEE1394端子な
どを介して各回路モジュール間でパケットの送受を行っ
てもよい。
【0024】本実施形態の場合、データは単方向にしか
流れないため、入出力ポートの構成を簡略化できるとと
もに、データの伝送速度を向上できる。すなわち、双方
向にデータを送受する場合、双方向バッファなどを設け
なければならないため、構成が複雑になり、また、デー
タの切り替え制御に時間がかかることから、データの伝
送速度が制限されてしまうが、本実施形態のように単方
向にデータ伝送を行う場合、データの切り替え制御が不
要な分だけ高速にデータ伝送を行える。
【0025】データの伝送速度をさらに向上させたい場
合は、各回路モジュール間で送受されるデータ量に応じ
て回路モジュールの接続順序を決定すればよい。例え
ば、回路モジュールM1がIF回路モジュール、回路モ
ジュールM2が画像処理回路モジュール、回路モジュー
ルM3がメカ制御回路モジュールの場合、回路モジュー
ルM1から回路モジュールM2へのデータ伝送量と、回
路モジュールM2から回路モジュールM3へのデータ伝
送量とが多いのに対し、回路モジュールM2から回路モ
ジュールM1へのデータ伝送量と回路モジュールM3か
ら回路モジュールM2へのデータ伝送量は少ない。
【0026】このため、図1に示すように、回路モジュ
ールM1,M2,M3の順に接続すれば、最も効率よく
データを伝送でき、平均的なデータ伝送速度を向上でき
る。
【0027】このように、本実施形態では、複数の回路
モジュールをリング状に接続し、各回路モジュール間で
パケットを単方向に伝送するため、データ伝送速度を高
速化できるとともに、擬似的な双方向通信が可能にな
る。また、単方向にのみデータを伝送するため、入出力
ポートの数を削減することができる。さらに、各モジュ
ール間でパケット通信を行うため、所望のモジュールに
所望のデータを確実に送り届けることができる。
【0028】(第2の実施形態)第2の実施形態は、第
1の実施形態の一具体例であり、各モジュール内にデー
タを伝送するデータチャネルと、制御情報を伝送する制
御チャネルとを設けたものである。
【0029】図4は本発明に係るデータ通信装置の第2
の実施形態の概略構成図である。図のデータ通信装置
は、図1と同様に、3つの回路モジュールM1,M2,
M3をリング状に接続して単方向にのみデータ伝送を行
うものである。
【0030】各回路モジュールM1,M2,M3はそれ
ぞれ、データを伝送するデータチャネル1と、制御情報
を伝送する制御チャネル2と、データおよび制御情報が
入出力されるコネクタ3とを有する。
【0031】隣接するコネクタ3間には転送バス4が接
続されている。転送バス4のバス幅は、例えば、8ビッ
ト、16ビットおよび32ビットから選択可能である。
また、転送バス4には、アドレス線が1本設けられてい
る。このアドレス線の論理により、データチャネル1用
のデータと制御チャネル2用のデータとを区別すること
ができる。
【0032】各回路モジュール間では、非同期通信を行
う。このため、送信元の回路モジュールのシステムクロ
ックと、送信先の回路モジュールのシステムクロックと
は、互いに非同期で構わない。
【0033】通信速度は、送信元と送信先の各回路モジ
ュールのシステムクロックのうち、周波数が低い方のシ
ステムクロックに合わせる。また、1パケットのデータ
を転送するのに、システムクロックが2クロック分必要
とされる。したがって、送信元と送信先の各回路モジュ
ールのシステムクロックがともに40MHzであれば、転
送速度は20MHzになる。
【0034】図4のデータ通信装置は、例えばプリンタ
内部に設けられる。データチャネル1では、印刷データ
の転送を行う。制御チャネル2では、プリンタ制御コマ
ンド、プリンタ・メンテナンス・コマンド、および通信
制御コマンドなどの制御情報の転送を行う。
【0035】送信先の回路モジュールが、何らかの事情
により、送信元の回路モジュールの印刷データを受信で
きない場合でも、通信を遮断させることなく、制御チャ
ネル2に切り換えてコマンドの通信を継続することがで
きる。
【0036】また、制御チャネル2に流れるコマンド
は、データチャネル1に流れる印刷データよりも通信の
優先順序が高く設定されている。このため、送信元の回
路モジュールは、データチャネル1への印刷データと制
御チャネル2へのコマンドとの双方が存在する場合に
は、制御チャネル2へのコマンドを優先させて送信す
る。
【0037】転送バスを介して伝送される信号には、送
信元の回路モジュールが送信先の回路モジュールに送信
する信号と、送信先の回路モジュールが送信元の回路モ
ジュールに送信する信号とが含まれている。
【0038】送信先への信号の中には、送信先アドレス
を指定するアドレス信号ADxxと、送信データ信号DATA
xxと、データの送信を通知するストローブ信号STBxxと
が存在する。また、送信元への信号の中には、データの
受信準備が整ったことを通知するアクノリッジ信号(通
信準備完了信号)ACKxxと、データの受信準備が整って
いないことを通知するナック信号(通信不能信号)NACK
xxとが存在する。
【0039】図5は回路モジュール内の各部のタイミン
グ波形図であり、図5(a)はアドレス信号ADxxが変
化する場合のタイミング波形図、図5(b)はアドレス
信号ADxxが変化しない場合のタイミング波形図であ
る。
【0040】図5(a)に示すように、送信元の回路モ
ジュールは、アクノリッジ信号ACKxxがローレベルの間
に、アドレス信号ADxxとデータ信号DATAxxを送信先の
回路モジュールに送信し、かつ、ストローブ信号STBxx
をハイレベルにする。ストローブ信号STBxxがハイレベ
ルになった後、受信準備が整った時点で、送信先の回路
モジュールはアクノリッジ信号ACKxxをハイレベルにす
る。
【0041】また、アドレス信号ADxxが変化しない場
合には、図5(b)に示すように、送信元の回路モジュ
ールは、アクノリッジ信号ACKxxがローレベルの間に、
アドレス信号ADxxとデータ信号DATAxxを送信元の回路
モジュールに送信し、かつ、ストローブ信号STBxxをハ
イレベルにする。
【0042】一方、図6は送信元の回路モジュールが何
らかの理由でデータの受信ができない場合のタイミング
波形図である。この場合、送信先の回路モジュールは、
送信元の回路モジュールがストローブ信号STBxxをハイ
レベルにしたときに、ナック信号NACKxxをハイレベルに
する(図6の時刻t1)。これにより、送信元の回路モ
ジュールは、送信先の回路モジュールがデータの受信が
できないことを認識する。
【0043】この場合、送信元の回路モジュールは、次
回の出力機会まで、送信先へのデータを保持しなければ
ならない。送信元の回路モジュールは、送信できなかっ
た回路モジュールと同じアドレスを指定して同一データ
を再送してもよいし、別の回路モジュールに対応する別
のアドレスを指定して同一データを再送してもよい。
【0044】また、図7は送信先の回路モジュールがア
クノリッジ信号ACKxxもナック信号NACKxxも返さなかっ
た場合のタイミング波形図である。送信先の回路モジュ
ールが休止状態の場合などでは、送信元の回路モジュー
ルにアクノリッジ信号ACKxxもナック信号NACKxxも返さ
ない場合がある。このような場合、送信元の回路モジュ
ールは、図7に示すように、ストローブ信号STBxxをハ
イレベルに保持し続ける。
【0045】また、図8は送信元の回路モジュールがア
クノリッジ信号ACKxxとナック信号NACKxxを同時に受信
した場合のタイミング波形図である。このような場合、
送信元の回路モジュールは、ナック信号NACKxxを優先さ
せ、送信先の回路モジュールがデータを受信できなかっ
たと判断する。
【0046】次に、制御チャネル2を介して伝送される
データの形式について説明する。上述したように、本実
施形態では、制御チャネル2に対してパケットを伝送す
る。
【0047】図9はパケットのデータ構成を示す図であ
る。図示のように、パケットは、送信先アドレス領域2
1と、送信元アドレス領域22と、データ長領域23
と、コマンド領域24とで構成される。
【0048】送信先アドレス領域21は、パケット送信
先の回路モジュールの論理アドレスを示す領域であり、
この領域21はさらに、全回路モジュールを指定するブ
ロードキャスト論理アドレス領域と、特定の回路モジュ
ールの論理アドレスを指定する個別論理アドレス領域と
に分かれている。
【0049】送信元アドレス領域22は、パケット送信
元の回路モジュールの論理アドレスを示す領域である。
データ長領域23は、コマンド領域のデータ長(単位バ
イト)を示す領域であり、この領域には任意のコマンド
が格納される。
【0050】各回路モジュールは、他の回路モジュール
にコマンドを伝送する際、送信先の回路モジュールが本
データ通信装置に実際に実装されているか否かを検知す
る必要がある。また、送信先の回路モジュールが実装さ
れている場合には、送信先の回路モジュールの論理アド
レスと、送信元である自己の論理アドレスを検知する必
要がある。
【0051】このため、本データ通信装置は、電源投入
時に、実際に実装されている回路モジュールの確認と、
これら回路モジュールの論理アドレスの確認とを行う。
【0052】各回路モジュール間での通信方法には、大
きく分けて、ブロードキャスト・コマンド通信とピア・
トゥ・ピア・コマンド通信との2つがある。また、通信
されるコマンドの種類としては主に、プリンタ制御コマ
ンド、プリンタ・メンテナンス・コマンドと回路モジュ
ール間の通信制御コマンドとがある。
【0053】図10はデータの通信手順を示すフローチ
ャートである。回路モジュール間でデータ通信を行うに
は、マスターとなる回路モジュール(以下、マスター回
路モジュールと呼ぶ)を定める必要がある。そこで、デ
ータ通信装置の電源投入直後にディップスイッチ等の状
態を調べて、マスターとなる回路モジュールを検出する
(ステップS1)。なお、マスター以外の回路モジュー
ルはすべてスレーブ(以下、スレーブ回路モジュールと
呼ぶ)として扱う。
【0054】次に、マスター回路モジュールは、ブロー
ドキャスト・パケットを送信する(ステップS2)。こ
のパケットを受信したスレーブ回路モジュールは、自己
のID番号をマスター回路モジュール宛てに送信する
(ステップS3)。
【0055】マスター回路モジュールは、すべてのスレ
ーブ回路モジュールからのID番号を受信すると、各ス
レーブ回路モジュールに対して論理アドレスを割り当て
る(ステップS4)。
【0056】マスター回路モジュールは、すべてのスレ
ーブ回路モジュールからのID番号を受信すると、各ス
レーブ回路モジュールに割り当てた論理アドレスすべて
を記録した論理アドレス一覧表をパケットにしてブロー
ドキャスト送信する(ステップS5)。
【0057】各スレーブ回路モジュールは、このパケッ
トを受信し、自己に割り当てられた論理アドレスと、他
のすべての回路モジュールの論理アドレスとを認識し、
これらの情報をモジュール内で記憶する(ステップS
6)。
【0058】マスター回路モジュールは、ステップS4
で送信したパケットが戻ってくると、すべてのスレーブ
回路モジュールにこのパケットが送信されたことを認識
し、各スレーブ回路モジュールにパケットの通信を許可
する通信許可パケットをブロードキャスト送信する(ス
テップS7)。
【0059】スレーブ回路モジュールは、このパケット
を受信すると、必要に応じて通信を行う(ステップS
8)。
【0060】上述した各実施形態では、本発明をプリン
タの回路モジュールに適用する例について説明したが、
本発明はプリンタ以外の目的にも幅広く適用可能であ
る。また、図1や図4では、3つの回路モジュールM
1,M2,M3をリング状に接続する例を説明したが、
リング状に接続される回路モジュールの数には特に制限
はない。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、3つ以上の回路モジュールをリング状に接続して
単方向にのみパケットを送信するため、入出力ポートの
数を増やすことなく、各回路モジュール間で高速にデー
タ伝送を行うことができる。また、送信されたパケット
はすべての回路モジュールを通過するため、特定の回路
モジュールにパケットを届けることができるだけでな
く、複数の回路モジュールにパケットを届けることもで
きる。
【0062】さらに、各回路モジュール間のデータ伝送
量を考慮に入れて各回路モジュールの接続順序を設定す
れば、効率よくデータ伝送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るデータ通信装置の第1の実施形態
の概略構成図。
【図2】(a)は回路モジュールをプリント基板で構成
する例、(b)は回路モジュールをLSIチップで構成
する例を示す図。
【図3】パケットのデータ構成を示す図。
【図4】本発明に係るデータ通信装置の第2の実施形態
の概略構成図。
【図5】(a)はアドレス信号ADxxが変化する場合の
タイミング波形図、(b)はアドレス信号ADxxが変化
しない場合のタイミング波形図。
【図6】送信元の回路モジュールが何らかの理由でデー
タの受信ができない場合のタイミング波形図。
【図7】送信先の回路モジュールがアクノリッジ信号AC
Kxxもナック信号NACKxxも返さなかった場合のタイミン
グ波形図。
【図8】送信元の回路モジュールがアクノリッジ信号AC
Kxxとナック信号NACKxxを同時に受信した場合のタイミ
ング波形図。
【図9】パケットのデータ構成を示す図。
【図10】データの通信手順を示すフローチャート。
【図11】プリンタ制御回路の従来例を示す図。
【符号の説明】
M1,M2,M3 モジュール 11 IFモジュール 12 画像処理モジュール 13 メカモジュール

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング状に接続され単方向にパケットを送
    信可能な3つ以上の回路モジュールを備え、 前記3つ以上の回路モジュールはそれぞれ、前段の回路
    モジュールからのパケットを受信する入力ポートと、次
    段の回路モジュールにパケットを送信する出力ポートと
    を有することを特徴とするデータ通信装置。
  2. 【請求項2】前記パケットは、宛先の回路モジュールに
    関する情報を格納するヘッダ部と、前記宛先の回路モジ
    ュールに送信するデータを格納するデータ部と、を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載のデータ通信装置。
  3. 【請求項3】各回路モジュール間のデータ伝送量を考慮
    に入れて、前記3つ以上の回路モジュールの接続順序を
    定めることを特徴とする請求項1または2に記載のデー
    タ通信装置。
  4. 【請求項4】前記リング状に接続された3つ以上の回路
    モジュールは、プリンタに内蔵、あるいはプリンタに接
    続されるオプション機器に内蔵されるものであり、 ホストコンピュータとデータの送受を行うためのインタ
    フェース機能を有する回路モジュールと、プリンタ・コ
    マンドを印字ドット情報に変換する画像処理を行う回路
    モジュールと、プリンタの機構部分を制御する回路モジ
    ュールとを少なくとも有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のデータ通信装置。
  5. 【請求項5】前記3つ以上の回路モジュールのそれぞれ
    は、前段の回路モジュールから送られてきたパケットを
    用いてデータ処理を行って新たなパケットを生成し、新
    たに生成したパケットを次段の回路モジュールに送信す
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のデ
    ータ通信装置。
  6. 【請求項6】3つ以上の回路モジュールをリング状に接
    続して、各モジュール間で単方向にパケットを伝送する
    データ通信方法であって、 前記パケットは、送信先の回路モジュールの論理アドレ
    ス情報と、送信元の回路モジュールの論理アドレス情報
    と、送信先の回路モジュールへのデータと、該データの
    データ長とを含んでおり、 送信元の回路モジュールが送信したパケットは、他のす
    べての回路モジュールを通過した後に自己に戻ってくる
    ようにしたことを特徴とするデータ通信方法。
JP34742699A 1999-12-07 1999-12-07 データ通信装置およびデータ通信方法 Expired - Fee Related JP3871177B2 (ja)

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