JP2001161655A - 生体電気インピーダンス測定装置 - Google Patents
生体電気インピーダンス測定装置Info
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Abstract
ることなく、簡単な回路構成で素子の故障や破損時に人
体へ過大電流が流れるという異常状態の対策を行うこ
と。 【解決手段】人体に流入する測定交流電流を発生する手
段と、その間の電圧値を測定する手段と、生体電気イン
ピーダンス値を演算する手段やそれらの制御・演算をお
こなう演算処理部(CPU)等からなる生体電気インピ
ーダンス測定回路部と、人体に接触する電極との間にコ
ンデンサを挿入する構成、あるいはコンデンサと並列に
抵抗を挿入する構成とする。
Description
ス法により人体の総重量のうち脂肪が占める割合を表す
体脂肪率や、その重量である体脂肪量あるいは体水分量
といった身体組成を測定するインピーダンス測定装置に
関するものであり、詳しくは測定装置における回路素子
が故障時等に、人体へ悪影響を及ぼさないような安全対
策に関するものである。
することで身体の組成を推定できることが、The Americ
an Journal of Clinical Nutrition,41(4)810-817 1985
"Assessment of fat-free mass using bioelectrical
impedance measurement of the human body"により知
られている。この原理を利用し、身体に含まれている体
脂肪量を測定する技術として、身体の手足といった末端
間のインピーダンスを四端子電極法で測定し、被測定者
の体重、身長、性別、年齢などの個人身体情報と、測定
したインピーダンス値から、体脂肪量を測定する方法が
知られており、体脂肪量と同時に被測定者の体重も同時
に測定する装置が、特公平5−49050号に開示され
ている。また、これを利用した様々な装置も、実際に市
場に普及している。
示すような構成から成っている。この図5は、生体電気
インピーダンス法を用いた一般的な体脂肪計の構成を簡
単に表したブロック図である。測定者は電流電極72
A、72Bおよび電圧電極73A、73Bに身体の末端
である左右の手や足が接するようにする。スイッチ群8
7の測定開始スイッチを押すと、CPU80からの信号
により、電流供給部81が測定電流である50kHz、
500μA程度の交流電流を発生する。この交流電流は
測定電流であり、電流電極72A、72Bより被測定者
の体内に流入され、電圧電極73A、73B間の電圧値
を電圧検出部82によって検出され、生体電気インピー
ダンス値を求められる。予め設定されている測定者の身
体情報と求められた生体電気インピーダンス値とから体
脂肪率または体脂肪量を推定し、表示回路88に結果を
表示するものである。この各電極72A、72B、73
A、73Bに接続されている電流供給部81や電圧検出
部82は、信号を増幅する増幅器(オペアンプ)や抵
抗、コンデンサといった複数の電子部品から構成されて
いる。
され、この定電圧供給部90によって生成され出力され
る定格電圧(Vdd及び−Vdd)によって測定回路全
般は駆動するものであり、CPU80を含む各ICに接
続され一定電圧を供給する。この定電圧供給部90に
は、一般的に三端子レギュレータ等が用いられる。
よる体脂肪計は、電極を皮膚に直接接触させる構成であ
って、測定中は実際に微弱な交流電流を体内に流すこと
で、体脂肪率や体脂肪量の測定を行うものである。
や電圧検出部82には、種々の電子部品が用いられてい
るが、これらの電子部品は精密な構成であるため、静電
気や高温状態といった何らかの負荷が回路や部品に加わ
った場合、これらの電子部品が故障する恐れがあり、ま
た体脂肪計を落下してしまった時には、電子部品の端子
が基板から取れてしまう可能性もあった。そのような場
合には電流の制御を正常に行えず、各電極72A、72
B、73A、73Bを通して予想以上の電流が身体に流
れてしまう可能性があった。
るため、身体に一定以上の電流が流れると、痺れや痛み
を感じることがある。図1は、電流値と種別、その電流
が流れたときの影響を表した表である。この表をみる
と、人体は1mA以上の電流が流れるとその電流を感じ
始める。最初は僅かな感触であるが、電流が大きくなる
につれ、感じる痛みは強くなる。そして20mA程度が
人間が耐えることができ、その状態から自己の判断、能
力によって離脱できる限界の電流値とされる。
間その電流が流れた場合を表したものであり、女性や小
児の場合には、この値よりもかなり低い電流で、同様の
症状が現れると考えられる。
流が流れた場合には、人体に多大な負荷が加わる。従っ
て電気を用いる機器においては、人体に悪影響を及ぼさ
ないような対策が望まれており、特に電流を人体に流す
ことによって生体電気インピーダンス値を求める体脂肪
計においては、電気的安全の面から改善が望まれてい
た。
定電流を常に測定し、規定値以上となったら回路の電源
をオフしてしまう方法が考えられる。あるいは、測定回
路部と電極板との間に高抵抗を入れ、測定電流を制限し
てしまう方法が考えられていた。
ス法による体脂肪計の回路素子の故障や寿命時での体脂
肪測定の体内流入電流の異常対策には、前述した通り幾
つか考えられるが、前記の規定値以上で電源をオフする
方法では、測定器全体の回路構成が複雑となり、部品点
数も増えるためにコストアップになる。
入れる方法では、回路構成としては簡単に行えるが、生
体電気インピーダンスの測定で回路側が人体のインピー
ダンスより高抵抗となり測定値誤差に影響を及ぼし、従
って体脂肪率及び体脂肪量の測定精度を下げることに繋
がる。
たものであり、生体電気インピーダンス測定の測定精度
を下げることなく簡単な回路構成で、素子の故障や破損
時に人体へ過大電流が流れるという異常状態の対策を行
うことであり、その対策された体脂肪や体水分といった
身体組成に関する指標を推定することが可能な生体電気
インピーダンス測定装置を提供することである。
れば、被測定者の皮膚に接触する複数の電極を有し、交
流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気インピーダ
ンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求め、被測
定者の身体組成に関する指標を推定する生体電気インピ
ーダンス測定装置において、前記電極と、生体電気イン
ピーダンスを測定する測定回路部との間に、コンデンサ
を挿入した構成により提供される。
者の皮膚に接触する複数の電極を有し、交流電流を被測
定者の体内に流入し、生体電気インピーダンス法に基づ
き生体電気インピーダンス値を求め、被測定者の身体組
成に関する指標を推定する生体電気インピーダンス測定
装置において、前記電極と、生体電気インピーダンスを
測定する測定回路部との間に、コンデンサと抵抗を並列
に挿入した構成により提供される。
者の皮膚に接触する複数の電極を有し、交流電流を被測
定者の体内に流入し、生体電気インピーダンス法に基づ
き生体電気インピーダンス値を求め、被測定者の身体組
成に関する指標を推定する生体電気インピーダンス測定
装置において、前記電極のうち、電流供給用の電極と生
体電気インピーダンスを測定する測定回路部との間には
コンデンサを挿入した構成により提供される。
定用の電極と生体電気インピーダンスを測定する測定回
路部との間にもコンデンサを挿入する構成により提供さ
れる。
者の皮膚に接触する複数の電極を有し、交流電流を被測
定者の体内に流入し、生体電気インピーダンス法に基づ
き生体電気インピーダンス値を求め、被測定者の身体組
成に関する指標を推定する生体電気インピーダンス測定
装置において、前記電極のうち、電流供給用の電極と生
体電気インピーダンスを測定する測定回路部との間には
コンデンサと抵抗を並列に挿入した構成により提供され
る。
定用の電極と生体電気インピーダンスを測定する測定回
路部との間にもコンデンサと抵抗を挿入する構成により
提供される。
者の皮膚に接触する複数の電極を有し、交流電流を被測
定者の体内に流入し、生体電気インピーダンス法に基づ
き生体電気インピーダンス値を求め、被測定者の身体組
成に関する指標を推定する生体電気インピーダンス測定
装置において、前記電極と、生体電気インピーダンスを
測定する測定回路部との間に、コンデンサを電極に近い
側に挿入し、静電対策用のダイオードを測定回路に近い
側に接続した構成により提供される。
者の皮膚に接触する複数の電極を有し、交流電流を被測
定者の体内に流入し、生体電気インピーダンス法に基づ
き生体電気インピーダンス値を求め、被測定者の身体組
成に関する指標を推定する生体電気インピーダンス測定
装置において、前記電極と、生体電気インピーダンスを
測定する測定回路部との間に、コンデンサと抵抗を並列
に電極に近い側に挿入し、静電気対策用のダイオードを
測定回路に近い側に接続した構成により提供される。
インピーダンス測定装置は、電極と生体電気インピーダ
ンスを測定する測定回路部との間に挿入するコンデンサ
がセラミックコンデンサを用いる構成により提供され
る。
測定装置では、人体に流入する測定交流電流を発生する
手段と、その間の電圧値を測定する手段と、生体電気イ
ンピーダンス値を演算する手段やそれらの制御・演算を
おこなう演算処理部(CPU)等からなる生体電気イン
ピーダンス測定回路部と、人体に接触する電極との間に
コンデンサを挿入する構成、あるいはコンデンサと並列
に抵抗を挿入する構成とする。
子として、直流エネルギーの伝送には無限大の阻止作用
が働き、周波数の増加に従って阻止作用が減少するとい
う性質を持つ。コンデンサと逆のインピーダンス周波数
特性を持つインダクタンスと、周波数に依存しない抵抗
との組合せにより、コンデンサは種々の電気エネルギー
の伝送回路を構成する。このことについては、電気回路
に関する各参考書に記載の事項であるので、ここでは詳
しく説明しないが、電流の周波数fが0Hz、即ち直流
電流の場合は、コンデンサに電流が流れない。従って被
測定者の人体には交流電流のみが流入可能なものとし、
直流電流は流入しない構成となる。これにより、測定回
路部の電子部品が故障した場合に、予想以上の直流電流
が人体に流入することを回避可能となる。尚、本発明に
おける測定回路部とは電圧測定側に限定した回路の一部
を指すものではなく、生体電気インピーダンスの測定に
必要な電流供給部や電圧検出部といった素子全般を含め
た総称として用いているものである。
する。図2は、本発明を用いた第一実施例である生体電
気インピーダンス法による、両足間測定型の体脂肪計の
外観図である。体脂肪計1は測定面となる本体上部側
に、電流電極2A,2Bと電圧電極3A,3Bの4つの
電極を有しており、測定した体脂肪に関する情報を表示
する表示部4と、測定者の個人データを入力するのに用
いる数値変更ボタン5及び設定ボタン6がある。本体前
面には、体脂肪測定を行う時に押す測定開始スイッチ7
がある。従って、外観としては、従来の体脂肪計と特に
変わりはない。
更ボタン5及び設定ボタン6を用いて、身長、体重、性
別、年齢といった個人情報を登録しておく。実際の体脂
肪測定は、測定者が測定開始スイッチ7を押すことで、
測定開始状態となり、測定者は体脂肪計の測定面にある
電極部に足の裏が接触するように素足で載るものであ
る。この時、左足の爪先および踵が電流電極2A及び電
圧電極3Aにそれぞれ接触するようにし、右足の爪先お
よび踵が電流電極2B及び電圧電極3Bにそれぞれ接す
るように載る。従って、使用方法においても従来の体脂
肪計と比べて特別な違いはない。
ンピーダンス法に基づく体脂肪計の回路構成を示すブロ
ック図である。体脂肪計1の内部測定回路には、各種の
演算処理や制御を行うCPU10がある。このCPU1
0からの処理命令により、測定電流となる交流電流を生
成する正弦波発生部11が接続され、正弦波発生部11
からの出力信号により、定電流を発生する定電流回路オ
ペアンプU12を含む定電流回路部12が接続されてお
り、定電流回路部12の出力端子はコンデンサC1を介
して電流電極2Bに接続され、一方の端子は基準抵抗1
3、コンデンサC2を介してもう一方の電流電極2Aに
接続されている。
及びC4を介してアナログスイッチIC1に接続されて
いる。このアナログスイッチIC1は、基準抵抗13に
接続されており、基準抵抗13と身体のインピーダンス
測定を切り替えるものである。この基準抵抗13は、測
定電流の電流経路内に設けられており、測定者の両足間
を含む一定経路に電流を流しておき、基準抵抗13を繋
いだ時の電圧値と、生体の両足間に切り替えた時の電圧
値を測定することで、正確に求められている基準抵抗1
3との電圧比較を行うことができ、これにより生体電気
インピーダンスの測定がより正確なものとなる。また、
アナログスイッチIC1は、測定された電圧値信号を増
幅する電圧増幅オペアンプU14を含む電圧増幅回路部
14に接続されており、電圧波形を整形する検波回路1
5、整形された電圧波形のデータを、アナログ値からデ
ジタル値に変換するA/D変換器16があり、A/D変
換器16によって生成されたデジタル値はCPU10に
入る。
更ボタン5、設定ボタン6及び測定開始スイッチ7を有
するスイッチ群17と、求められた生体電気インピーダ
ンス値および予め設定記憶された測定者の個人情報よ
り、推定された体脂肪率または体脂肪量といった体脂肪
に関する情報を表示する表示部4を含む表示回路18も
繋がれている。従って、CPU10は入力した測定電流
値と検出された測定電圧値から生体電気インピーダンス
値を演算し、記憶設定してある個人情報と求められた生
体電気インピーダンス値から体脂肪率または体脂肪量を
推定し、表示部4に表示する。
され、この定電圧供給部20によって生成し出力される
定格電圧(Vdd)によって測定回路全般は駆動するも
のであり、CPU10を含む各素子に接続され一定電圧
を供給する。この定電圧供給部20は、一般的に三端子
レギュレータ等を組み合わせて構成し、定格電圧Vd
d、−Vddを出力する。
24は、静電破壊対策用のものであり、これは、例えば
絨毯等で帯電した靴下や衣類等が各電極2A、2B、3
A、3Bに接触した場合には、静電気により電極から数
kVの電圧が掛かる可能性がある。それによる回路の破
壊することを防ぐために、各電極と測定回路との間に高
電圧がかかった場合に、Vddまたは−Vddに電流が
逃げるようダイオードを設けることにより、過大な電流
が回路側に流れないようにするものである。
設けた素子であるが、ここで先ず、コンデンサC1〜C
4が設けられてない回路で、回路素子が故障した場合に
ついて述べる。
が各電極2A、2B、3A、3Bに足の裏が接触するよ
うに載った時に、仮に、静電破壊対策用のダイオードD
11とD22が静電気により故障した、あるいは既に故
障していたとする。Vddは+4V、−Vddは−4V
であった場合には、D11とD22は導通状態であるた
め、2B、2A間には8Vの電位差が生じることにな
る。この2B、2A間にそれぞれ左右の爪先が接触して
いたとすると、人体の両足間にも8Vの電圧がかかるこ
とになる。一般成人男性の両足間インピーダンスは、5
00Ω程度とされるので、この両足間には、 8(V)/500(Ω)=16(mA) と、16mAの直流電流が流れることとなる。この16
mAの電流が人体に与える影響は、図1によると、自力
でその状況から離脱できるとはいえ、かなりの苦痛を伴
うレベルの電流であるとされる。
壊、故障した場合に電極間に数Vの電位差が生じ、その
時に人体が電極に接触すると、数十mAの電流が流れる
恐れがある。この状況は、静電破壊対策用のダイオード
が故障した場合に限らず、静電気が回路に加わったり、
脂肪計自体を落下するといった負荷が加わった場合に、
例えば、定電流回路オペアンプU12が壊れ、オペアン
プの出力がVddまたは−Vddの電圧となったり、ア
ナログスイッチIC1が壊れ、内部でVddまたは−電
源と、各電極板と接続されているICの端子とが導通状
態となった場合にも各電極間に数Vの電位差が発生し、
前述のような状態が起きうるものである。尚、両足間イ
ンピーダンスは測定者により異なり、また、回路の定格
電圧Vdd、−Vddも設計方法、測定精度等により異
なるものであるので、必ずしもこの上述の電流が全ての
人に流れる訳ではないが、それ以上に電流が流れること
も考えられる。
に設けられている場合について説明する。体脂肪率を測
定しようと体脂肪計に測定者が各電極2A、2B、3
A、3Bに足の裏が接触するように載った時に、仮に、
静電破壊対策用のダイオードD11とD22が静電気に
より故障した、あるいは既に故障していたとする。この
時、D11とD22は導通状態となるが、測定者が電極
2A、2Bに接触するように体脂肪計に載っていたとし
ても、コンデンサC1及びC2が経路内に挿入されてい
るため直流電流は流れることがない。従って、このコン
デンサを電極と測定回路の間に挿入しておけば、人体内
を数十mAの直流電流が流れるというような異常は回避
できることになる。
ても正常動作時には、生体電気インピーダンスの測定電
流としては、一般的に50kHz、500μA程度の交
流電流を用いるので、コンデンサを交流電流が流れるこ
とは可能であり、測定上、特に支障はない。
周波数が50kHzであれば、容量として0.1μF以
上であれば測定精度に影響を及ぼすようなことはない。
また、このコンデンサC1〜C4の種類としては、一般
的な安価なセラミックコンデンサを用いれば十分である
が、電解コンデンサやフィルムコンデンサあるいは圧膜
チップ抵抗といったチップ部品を用いても問題はない。
接続してもよく、本発明の第二実施例として、各コンデ
ンサと並列に抵抗が接続されている場合を示す。図4
は、第二実施例の体脂肪計の回路構成を示すブロック図
であり、各コンデンサC1〜C4と並列に、抵抗R1〜
R4が接続されている。これらの抵抗は1MΩ程度の高
抵抗である。
1〜C4を挿入した場合に、測定しようと測定者が電極
に接触した際に、僅かに電位差が生じ、コンデンサC1
〜C4には電荷が溜まる可能性がある。あるいはアナロ
グスイッチIC1は、基準抵抗13と身体のインピーダ
ンス測定を切り替えているが、基準抵抗を測定中には、
身体のインピーダンスを測定するための身体中を流れて
いた電流が回路側に流れることが出来ず、コンデンサC
1〜C4に充電されてしまう。これは回路上の特性とし
て、測定電流の誤差要因となりうるものである。この各
コンデンサC1〜C4に抵抗R1〜R4を並列に接続し
ておくと、コンデンサに溜まった電荷を放電する事がで
きる。従って、抵抗をコンデンサと並列に接続すること
で、誤差要因を減らすことができ、より測定精度を維持
することができる。
R4を以外の回路部品は、第一実施例に示したものと同
一のもので構成でき、同一の動作をするものである。
が各電極2A、2B、3A、3Bに足の裏が接触するよ
うに載った時に、仮に、静電破壊対策用のダイオードD
11とD22が静電気により故障した、あるいは既に故
障していたとする。この時、D11とD22は導通状態
となるが、測定者が電極2A、2Bに接触するように体
脂肪計に載っていたとしても、コンデンサC1及びC2
が経路内に挿入されているため、コンデンサ側C1、C
2を通って直流電流は流れることがない。また、抵抗側
R1、R2には、電流が僅かに流れるのみである。仮
に、8Vの電圧がかかり、各抵抗R1、R2の値が1M
Ωであると、電流経路内には、人体を含め2MΩ以上の
抵抗分が存在することになり、その間に流れる電流値
は、8(V)/2(MΩ)=4(μA)となり、僅か4
μAしか流れないことになる。この電流値は、図1の表
による最小感知電流よりも、遙かに低い値であるため、
人間はその電流を感じることもなく、たとえ人体内に流
入したとしても支障のないものである。従って、このコ
ンデンサと抵抗を並列に電極と測定回路の間に挿入した
場合においても、人体内を数十mAの直流電流が流れる
というような、異常状態は回避できることになる。
した場合にも、生体電気インピーダンスの測定電流は、
一般的に50kHz、500μA程度の交流電流を用い
るので、コンデンサを交流電流が流れることは可能であ
り、コンデンサと並列に高抵抗が接続されていたとして
も、測定上、特に支障はない。
セラミックコンデンサ、抵抗はカーボン抵抗と、それぞ
れ一般的な安価なものでよい。
測定回路の間に静電気対策のダイオードが接続されてお
り、コンデンサまたはコンデンサと抵抗を並列に挿入す
る場所として、そのダイオードの接続点と各電極の間と
した。これにより回路の故障の原因となる静電気が電極
から回路側に流れることがないよう、Vddまたは−V
ddに逃がすことができ、更に仮にダイオードが故障し
た場合に、電極から人体へ過大電流が流れることも、コ
ンデンサの作用により防ぐことが可能となる。
足間で生体電気インピーダンスを測定するものについて
のみ説明したが、本発明はこれに限られるものではな
く、両手間で測定するもの、あるいは手足間で測定する
もの、その他各部位の生体電気インピーダンスを測定す
る場合にも適当な箇所に電極を接触させる事が考えられ
るが、その場合にも本発明を適用することは可能であ
り、本発明を限定するものではない。
ーダンスから測定者の体脂肪を測定する装置として説明
したが、これに限ることなく測定者の体水分や筋肉量と
いった様々な身体組成に関する指標を測定する装置に適
用することが可能である。
て、静電気対策用のダイオードが故障した場合について
のみ説明したが、想定外の電流が流れることは、この状
況に限ることではなく、種々の部品が破損した場合にお
いても、起こり得るものであり、本発明を適用する測定
回路部の構成は、これに限るものではない。
るいはコンデンサと並列に抵抗を挿入する構成を述べた
が、本発明は人体を含む電流経路上に直流電流が流れな
い構成であればよいものであり、コンデンサあるいはコ
ンデンサと並列に抵抗を挿入する数を適宜変更してもよ
い。
抗を並列に挿入する個所として、電流供給用の電極側だ
けとして、電圧測定用の電極側にはそれらを挿入しない
形態としてもよい。これは、電圧測定用の回路側はハイ
インピーダンスのため、素子の故障時に電流が生体側に
流れにくく、人体に影響を与える程度の電流が流れる危
険性は低いためである。
位別の生体電気インピーダンスを測定する、8電極測定
法のように電極の数が増えた場合にも適用することがで
きるものであり、コンデンサあるいはコンデンサと並列
に抵抗を各電極と測定回路部との間に適宜挿入する構成
とすればよい。
者の身体組成に関する指標を測定する生体電気インピー
ダンス測定装置において、本発明の各電極と測定回路間
にコンデンサを挿入する構成を用いれば、生体電気イン
ピーダンス測定の測定精度を下げることなく、簡単な回
路構成で素子の故障や破損時に人体へ過大電流が流れる
という異常対策を行うことできる。
測定者の身体組成に関する指標を測定する生体電気イン
ピーダンス測定装置において、本発明の各電極と測定回
路間にコンデンサと抵抗を並列に挿入する構成を用いれ
ば、コンデンサに溜まった電荷を放電することができる
ため誤差要因を低減でき、コンデンサだけを挿入したと
きよりもより高精度な生体電気インピーダンス測定が可
能となる。
またはコンデンサと抵抗を並列に挿入し、電圧測定用の
電極側にはコンデンサまたはコンデンサと抵抗を並列に
任意に挿入する構成とすれば、直流電流の流入する可能
性が高い電流供給側は常に対策されており、また、電圧
測定用の電極から生体側へは測定回路側がハイインピー
ダンスであるため電流が流れにくいため、生体に影響を
与える程度の電流が各電極から流れる恐れを十分に抑え
ることができる。
並列に抵抗を挿入する構成として、電極に近い側にコン
デンサまたはコンデンサと抵抗を並列に挿入し、測定回
路に近い側に静電気対策用のダイオードを接続している
構成とすれば、生体電気インピーダンス測定の測定精度
を下げることなく、簡単な回路構成で素子の故障や破損
時に人体へ過大電流が流れるという異常対策と、静電気
による回路故障の防止を行うことでき、人体にも測定装
置にも安全なものとなる。
ンサを用いた場合には、部品単価が安いので、コンデン
サを複数個使用する構成としても、殆どコストアップせ
ずに対策されたインピーダンス測定器を提供することが
可能である。
回路を表すブロック図
回路を表すブロック図
ブロック図
Claims (9)
- 【請求項1】 被測定者の皮膚に接触する複数の電極を
有し、交流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気イ
ンピーダンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求
め、被測定者の身体組成に関する指標を推定する生体電
気インピーダンス測定装置において、 前記電極と、生体電気インピーダンスを測定する測定回
路部との間に、コンデンサを挿入したことを特徴とする
生体電気インピーダンス測定装置。 - 【請求項2】 被測定者の皮膚に接触する複数の電極を
有し、交流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気イ
ンピーダンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求
め、被測定者の身体組成に関する指標を推定する生体電
気インピーダンス測定装置において、 前記電極と、生体電気インピーダンスを測定する測定回
路部との間に、コンデンサと抵抗を並列に挿入したこと
を特徴とする生体電気インピーダンス測定装置。 - 【請求項3】 被測定者の皮膚に接触する複数の電極を
有し、交流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気イ
ンピーダンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求
め、被測定者の身体組成に関する指標を推定する生体電
気インピーダンス測定装置において、 前記電極のうち、電流供給用の電極と生体電気インピー
ダンスを測定する測定回路部との間にはコンデンサを挿
入したことを特徴とする生体電気インピーダンス測定装
置。 - 【請求項4】 請求項3において、更に電圧測定用の電
極と生体電気インピーダンスを測定する測定回路部との
間にもコンデンサを挿入したことを特徴とする生体電気
インピーダンス測定装置。 - 【請求項5】 被測定者の皮膚に接触する複数の電極を
有し、交流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気イ
ンピーダンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求
め、被測定者の身体組成に関する指標を推定する生体電
気インピーダンス測定装置において、 前記電極のうち、電流供給用の電極と生体電気インピー
ダンスを測定する測定回路部との間にはコンデンサと抵
抗を並列に挿入したことを特徴とする生体電気インピー
ダンス測定装置。 - 【請求項6】 請求項5において、更に電圧測定用の電
極と生体電気インピーダンスを測定する測定回路部との
間にもコンデンサと抵抗を挿入したことを特徴とする生
体電気インピーダンス測定装置。 - 【請求項7】 被測定者の皮膚に接触する複数の電極を
有し、交流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気イ
ンピーダンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求
め、被測定者の身体組成に関する指標を推定する生体電
気インピーダンス測定装置において、 前記電極と、生体電気インピーダンスを測定する測定回
路部との間に、コンデンサを電極に近い側に挿入し、静
電対策用のダイオードを測定回路に近い側に接続したこ
とを特徴とする生体電気インピーダンス測定装置。 - 【請求項8】 被測定者の皮膚に接触する複数の電極を
有し、交流電流を被測定者の体内に流入し、生体電気イ
ンピーダンス法に基づき生体電気インピーダンス値を求
め、被測定者の身体組成に関する指標を推定する生体電
気インピーダンス測定装置において、 前記電極と、生体電気インピーダンスを測定する測定回
路部との間に、コンデンサと抵抗を並列に電極に近い側
に挿入し、静電気対策用のダイオードを測定回路に近い
側に接続したことを特徴とする生体電気インピーダンス
測定装置。 - 【請求項9】 前記、コンデンサはセラミックコンデン
サである請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の
生体電気インピーダンス測定装置。
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