JP2001161637A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JP2001161637A
JP2001161637A JP35193899A JP35193899A JP2001161637A JP 2001161637 A JP2001161637 A JP 2001161637A JP 35193899 A JP35193899 A JP 35193899A JP 35193899 A JP35193899 A JP 35193899A JP 2001161637 A JP2001161637 A JP 2001161637A
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宏樹 森山
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Hiroyuki Yamamiya
広之 山宮
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Abstract

(57)【要約】 【課題】体腔内をスムーズに移動させる推進力を得ら
れ、自動推進の際、挿入部先端面から体腔壁に対して必
要以上の押圧力がかかることを確実に防止した内視鏡装
置を提供すること。 【解決手段】モータ40の駆動軸43が1回転すること
により、当接部材38がガイド部材37の貫通孔内を1
往復するようになっている。当接部材38は、ガイド部
材37の貫通孔内を先端側に移動している途中でピスト
ン部材36に当接する。この当接部材38がピストン部
材36に衝突すると、この衝突によってピストン部材3
6が先端側に移動させられ、プッシングロッド34が先
端側に移動して、このプッシングロッド34の先端面が
打突面35aに打突して振動が発生する。この打突によ
って発生する力量は、自力推進する挿入部20の先端面
が腸壁を押圧したとき、最大で単位面積当たり3 Kg/cm
2 の押圧力が発生するように設定してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前進方向の推進力
を与えながら内視鏡の挿入部を目的部位に向けて挿入す
る内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】体腔内に細長の挿入部を挿入することに
より、体腔内の臓器を観察したり、必要に応じ、処置具
チャンネル内に処置具を挿通して、各種治療及び処置の
できる内視鏡が広く利用されている。
【0003】近年、前記内視鏡挿入部の先端側に設けら
れている湾曲部に操作ワイヤを接続し、この操作ワイヤ
を電動モータによって牽引することによって上下/左右
に湾曲させながら内視鏡を目的観察部位まで挿入してい
た。
【0004】しかし、大腸などのように360°のルー
プを描く部位や複雑に入り組んだ部位に内視鏡をスムー
ズに挿通させることは熟練技術を要する極めて難しいも
のであり、内視鏡を目的部位まで挿通するのに手間取る
ことによって、患者に苦痛を与えるおそれもあった。そ
のため、挿入性の向上について、数多くの提案がなされ
ている。
【0005】例えば、特公平4−63686号公報には
内視鏡挿入部の挿通用チャンネル内を挿通させたプッシ
ングロッドの先端部を挿入部内に設けた当接部に打突さ
せ、このプッシングロッドを繰り返し押し引き動作させ
ることにより挿入部の先端部に振動を与え、この振動を
前進方向の推進力とした内視鏡装置が提案されている。
そして、この内視鏡装置ではプッシングロッドの押し引
きを手で行ってプッシングロッドを当接部に打突させる
構成であるため、術者の力加減によって打突力が大きく
変化し、当然大きな打突力を加えられているときには推
進力が大きくなり、小さな打突力が加わっている場合に
は推進力が小さくなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公平4−63686号公報に示した内視鏡装置では推進
力の大きさについては何もふれられておらず、推進力の
力量が過大である場合、体腔壁に穿孔が生じさせるおそ
れがある。例えば、文献(「細径大腸内視鏡・CF−S
Vの安全性の検討」 宇野 良治著,医器学67巻7号
(1997))には、理論的に、内視鏡による機械的穿孔
は、内視鏡で大腸壁を押す力が大腸壁の強さを上回った
ときに生じ、この大腸壁の強さは、圧縮強さで表され、
大腸内視鏡検査を施行されることの少なくない70歳台
の人の大腸で考えた場合、単位面積当たり3〜4 Kg/cm
2 の力が腸壁に加わったとき、理論上、穿孔する可能性
が高いと記述されている。本発明は上記事情に鑑みてな
されたものであり、体腔内をスムーズに移動させる推進
力を得られ、自動推進の際、挿入部先端面から体腔壁に
対して必要以上の押圧力がかかることを確実に防止した
内視鏡装置を提供することを目的にしている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡装置は、
内視鏡挿入部の少なくとも一部に、挿入部を前進させる
推進力を発生させる推進力発生手段を備えた内視鏡装置
であって、前記推進力発生手段により発生する力量を、
この自力推進する挿入部先端面が体腔壁を押圧したとき
発生する押圧力を踏まえて、所定量に設定している。
【0008】この構成によれば、発生する推進力によっ
て内視鏡の挿入部が体腔内を自力推進しているとき、挿
入部先端面が体腔壁を押圧した場合でも、挿入部先端面
が体腔壁を押圧する力が予め所定量に設定してあるの
で、自力推進する内視鏡挿入部の先端面によって体腔壁
に穿孔が発生する等の不具合が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1ないし図6は本発明の第1実
施形態に係り、図1は内視鏡装置の構成を説明する図、
図2は推進力発生手段の構成を説明する図、図3は駆動
制御スイッチを説明する図、図4はプッシングロッドの
作用を説明する図、図5は挿入部形状とプッシングロッ
ドの先端面と打突面との関係を説明する図、図6は推進
力発生手段を備えた内視鏡の作用を説明する図である。
【0010】なお、図4(a)は初期状態を示す図、図
4(b)は当接部材がピストン部材に当接した状態を示
す図、図4(c)はプッシングロッドが当接部に当接し
た状態を示す図、図4(d)はピストン部材が戻されて
いく状態を示す図、図5(a)は挿入部全体が一直線形
状のときの関係を説明する図、図5(b)は可撓管部湾
曲形状のときの関係を説明する図、図5(c)は可撓管
部がループ形状のときの関係を説明する図である。
【0011】図1に示すように本実施形態の内視鏡装置
1は、CCD10などの固体撮像素子を細長な挿入部2
0の先端部21に内蔵した大腸内に挿通される電子内視
鏡2と、この電子内視鏡2に挿通されているライトガイ
ドケーブル11に照明光を供給するための照明ランプ3
a及び集光レンズ3bを内蔵した光源装置3と、前記C
CD10を駆動するドライブ回路4a及び前記CCD1
0で光電変換されて伝送された電気信号を画像信号に変
換する信号処理回路4bを備えた信号処理装置4と、前
記信号処理回路4bで生成された画像信号を表示する画
面5aを備えたモニタ5とで主に構成されている。
【0012】前記電子内視鏡2の挿入部20は、先端側
から順に前記CCD10等を内蔵した先端硬質部14を
有する先端部21と、この先端部21に連設する複数の
関節駒12,…,12を連接して形成された湾曲部22
と、この湾曲部22に接続管13を介して連設された柔
軟な可撓管部23とで構成されている。
【0013】前記挿入部20の内部には前記湾曲部22
を所望の方向に湾曲させる湾曲操作用ワイヤ15,1
5、や前記先端硬質部14の打突面(図2に示す符号3
5a)に繰り返し当接してこの挿入部20に前進方向の
推進力を与える後述する推進力発生手段の打突手段を構
成するプッシングロッド(図2に示す符号34)を進退
自在に挿通した挿通管24、図示しない送気チューブ、
送水チューブ、処置具チャンネルチューブ等の内視鏡内
蔵物が挿通配置されている。
【0014】前記挿入部20の基端部には前記湾曲部2
2を湾曲操作するための湾曲操作ノブ6a等を備えた操
作部6が設けられている。この挿入部20の基端部と操
作部6の先端部とは折れ止め部材25を介して連結され
ており、内部には打突手段を構成する前記プッシングロ
ッド34の先端面を打突面35aに繰り返し当接させて
推進力を得るための駆動力を出力する駆動部30が設け
られている。
【0015】また、前記湾曲操作ノブ6aは、例えば術
者が操作することによって操作部6内に設けられている
ドラム6bが回動してこのドラム6bに巻回されている
湾曲操作用ワイヤ15が牽引操作されて湾曲部22を術
者の所望する方向に湾曲させるようになっている。な
お、符号6cは体腔内に処置具等を案内する処置具チャ
ンネルチューブに連通する処置具挿入口である。
【0016】前記操作部6の側部からは前記光源装置3
に着脱自在に接続される光源コネクタ7aを基端部に備
えたユニバーサルコード7が延出している。前記光源コ
ネクタ7aの側部には電気コネクタ7bが設けられてお
り、この電気コネクタ7bと前記信号処理装置4とに着
脱自在な外部ケーブル8を接続することによって信号処
理装置4と前記CCD10とが信号線16を介して接続
される。
【0017】このことにより、前記光源装置3より供給
された照明光で照らされた大腸の光学像がCCD10で
撮像され、このCCD10で光電変換された画像信号が
信号線16を介して前記信号処理装置4の信号処理回路
4bに伝送され、この信号処理回路4bで映像信号に処
理されて前記モニタ5の画面5a上に内視鏡画像が表示
されて観察を行えるようになっている。
【0018】ここで、推進力発生手段の構成及び作用を
説明する。推進力発生手段の構成を具体的に説明する。
【0019】図2に示すように前記挿通管24の一端部
は、前記先端硬質部14の中央部近傍の基端側に凸部と
して形成されプッシングロッド配置凹部35を備えた当
接部31に接続固定されている。一方、前記挿通管24
の他端部は、前記操作部6の内部に配置されている支持
板32の先端側に形成した前記プッシングロッド34が
挿通する貫通孔を形成した接続凸部33に接続固定され
ている。
【0020】前記挿通管24の内部には軸方向の圧縮力
に対して強く、可撓性並びに滑り性に優れた細径のロッ
ド材で形成したプッシングロッド34が進退自在に挿通
配置されるようになっている。
【0021】前記プッシングロッド34の先端面は、前
記プッシングロッド配置凹部35の底面である打突面3
5aに所定の間隔で対峙し、このプッシングロッド34
の基端部は推進力発生手段を構成するピストン部材36
に一体的に固設されている。このピストン部材36は、
前記支持板32の基端側に配設した略パイプ形状の推進
力発生手段を構成するガイド部材37の貫通孔内に進退
自在に配置されている。
【0022】前記ガイド部材37の貫通孔内には前記ピ
ストン部材36同様、貫通孔内を進退自在に移動する打
突手段を構成する当接部材38が配置されている。この
当接部材38には駆動力を発生する駆動部30となる例
えばモータ40の回転駆動力を前記当接部材38に直線
運動として伝達するピストンクランク機構を構成する第
1クランク構成部材41が軸支されている。このモータ
40の駆動軸43には前記第1クランク構成部材41に
回動自在な第2クランク構成部材42が固定されてい
る。
【0023】つまり、前記モータ40の駆動軸43が1
回転することにより、このモータ40の回転駆動力が駆
動軸43、第2クランク構成部材42及び第1クランク
構成部材41を介して、前記当接部材38がガイド部材
37の貫通孔内を1往復するようになっている。
【0024】そして、前記当接部材38は、ガイド部材
37の貫通孔内を先端側に移動している途中で前記ピス
トン部材36に当接するようになっている。この当接部
材38がピストン部材36に衝突すると、この衝突によ
ってピストン部材36が先端側に移動させられてプッシ
ングロッド34が先端側に移動していく。そして、前記
プッシングロッド34の先端面が打突面35aに打突し
て振動が発生する。
【0025】前記ガイド部材37の貫通孔内にはさら
に、前記ピストン部材36を基端側に付勢する推進力発
生手段を構成するスプリング39が配置されている。こ
のスプリング39が配置されていることにより、前記当
接部材38の衝突によって先端側に移動したピストン部
材36がスプリング39の付勢力によって再び基端側の
元の位置まで移動する構成になっている。
【0026】前記モータ40は、前記操作部6に固設さ
れており、操作部6に設けたON/OFF制御を行う出
力状態制御手段であり、告知手段を兼ねる駆動制御スイ
ッチ(以下第1スイッチと略記する)6d(図1参照)
を操作することにより、モータ制御部30aを介して回
転駆動するようになっている。なお、符号6eはモータ
40の回転数の制御を行う回転数制御スイッチ(以下第
2スイッチと略記する)であり、矢印に示すように回転
操作することによって回転数を変化させて打突リズムを
変化させられるようになっている。
【0027】図3に示すように前記第1スイッチ6d
は、破線に示す突出状態と実線に示す前記回転数制御ス
イッチ6eと略同じ突出高さに保持されるようになって
いる。そして、前記第1スイッチ6dを破線状態から実
線状態に押し込み操作することにより、前記モータ40
を停止状態から駆動状態にして前記プッシングロッド3
4の先端面が打突面35aに繰り返し打突して挿入部2
0を前進させる推進力が発生する。
【0028】また、前記第1スイッチ6dは、モータ4
0が駆動状態であるときと、停止状態状態であるときと
で突出量が大きく変化するこうせいであるため、術者、
並びに関係者は第1スイッチ6dの突出状態を視認する
ことによって瞬時にモータ40が駆動状態であるか否か
の判断を行える。
【0029】推進力発生手段の作用を具体的に説明す
る。図4(a)に示すように初期状態において、ピスト
ン部材36と当接部材38とはガイド部材37内で所定
距離離れた位置関係になっている。また、このときプッ
シングロッド34の先端面は打突面35aに離れた状態
で対峙している。
【0030】推進力を発生させるため、第1スイッチ6
dを所定位置まで押し込んでモータ40を連続的に回転
させるとともに回転数制御スイッチ6eを操作してモー
タ40を所望の回転数で駆動させる。
【0031】すると、モータ40の駆動軸43が回転を
開始して、クランク構成部材41,42が移動し、図4
(b)に示すように第1クランク構成部材41に軸支し
ている当接部材38がガイド部材37内を矢印に示すよ
うに挿入部軸方向先端側に向かって移動していく。そし
て、ガイド部材37内に配置されているピストン部材3
6に当接する。
【0032】次に、図4(c)に示すように前記当接部
材38がピストン部材36に衝突することによって、こ
のピストン部材36はスプリング39の付勢力に抗して
矢印に示すように挿入部軸方向先端側に向かって移動さ
せられる。このことによって、このピストン部材36に
固設されているプッシングロッド34がプッシングロッ
ド配置凹部35内を打突面35aに向かって移動してい
く。そして、前記プッシングロッド34の先端面が打突
面35aに打突して振動が発生する。
【0033】次いで、図4(d)に示すように前記打突
面35aに打突したプッシングロッド34は、前記ピス
トン部材36がスプリング39の付勢力によって矢印に
示すようにガイド部材37内を挿入部軸方向基端側に移
動して前記図4(a)に示した初期状態位置に戻ってい
く。このとき、前記当接部材38も駆動軸43に固定さ
れているクランク構成部材41,42がガイド部材37
内を矢印に示すように挿入部軸方向基端側に移動して図
4(a)に示す初期状態位置に戻っていく。
【0034】そして、上述した一連の動作を繰り返し行
うことによって、プッシングロッド34の先端面が打突
面35aに連続的に打突して推進力が発生する。
【0035】なお、前記モータ40の駆動力を当接部材
38に伝達するため、モータ40の駆動軸43にピスト
ンクランク機構を構成する第2クランク構成部材42を
固定しているが、モータ40の駆動力を歯車列を介して
ピストンクランク機構に伝達する構成等であってもよ
い。
【0036】また、前記第1スイッチ6dは、押し込み
操作によって制御状態が切り換わる押しボタンスイッチ
に限定されるものではなく、回転スイッチやフットスイ
ッチなどであってもよい。いずれの場合でも、モータ4
0の動作状態を術者に知らしめる告知手段は操作部に設
けられる。そして、この告知手段としては目視にて容易
に確認できるものであれば発光部、或いは音により告知
するもの、把持する手に振動で告知するもの等であって
もよい。
【0037】ここで、前記プッシングロッド34の先端
面が打突面35aに打突したとき発生する力量について
説明する。本実施形態においては、自力推進する挿入部
20の先端面によって腸壁に穿孔が発生することを防止
するため、自力推進する挿入部20の先端面が腸壁を押
圧したときの単位面積当たりの押圧力を最大で、理論上
穿孔する可能性が高いと記述されている単位面積当たり
の下限値である3 Kg/cm2 になるように所定量を設定し
ている。
【0038】つまり、この所定量を元に、プッシングロ
ッド34の先端面が打突面35aに打突したときに発生
する力量を設定することにより、自力推進する挿入部2
0の先端面が腸壁を押圧したとき、最大で単位面積当た
り3 Kg/cm2 の押圧力が発生するようにしている。
【0039】そしてさらに、この所定量を踏まえて力量
を設定する際、前記プッシングロッド34の基端部に配
置されているピストン部材36がスプリング39によっ
て付勢支持されているため、挿入部20の挿入形状が変
化することによって図5(a),(b),(c)に示す
ようにプッシングロッド34の先端面と打突面35aと
の間隔が変化することを考慮に入れて設定している。
【0040】つまり、図5(a)に示すように挿入部2
0全体が一直線形状である場合と、図5(b)に示すよ
うに可撓管部23が湾曲した形状である場合と、図5
(c)に示すように可撓管部23がループ形状である場
合とでは、プッシングロッド34の先端面と打突面35
aとの間隔L1 ,L2 ,L3 と広がる方向に変化する。
したがって、プッシングロッド34の先端面と打突面3
5aとの間隔が離れることによって、プッシングロッド
34の先端面が打突面35aに打突したときの力量が小
さくなっていく。
【0041】このため、本実施形態においてはプッシン
グロッド34の先端面と打突面35aとの距離が最も近
い状態となる、図5(a)に示す位置関係における力量
で所定量になるように設定している。このことにより、
大腸など曲がりくねった管腔内に挿入されている状態
で、力量が大きくなることを防止している。
【0042】図6参照して内視鏡2の挿入部20を大腸
へ挿入する際の作用を説明する。まず、術者は図に示す
ように挿入部20を肛門91から直腸に挿入し、曲がり
くねったS状結腸92に向けて挿通していく。次に、挿
入部20の先端部21がS状結腸92近くに到達したと
判断したとき、前記スイッチ6d,6eを操作してモー
タ40を所望の回転数で駆動させる。次いで、所定の湾
曲操作及び捻じり操作を行う。すると、打突によって発
生する推進力を得て、挿入部20が曲がりくねったS状
結腸92を進んでいく。
【0043】ここで、万一挿入部20の先端面が大腸壁
に当接した場合でも、挿入部20の先端面が大腸壁を押
圧する押圧力が直線形状で最大3 Kg/cm2 に設定されて
いるので、曲がりくねった大腸内で挿入部先端面が3 K
g/cm2 以上の押圧力で大腸壁を押圧することがない。こ
のため、推進力で進んでいる挿入部先端面によって大腸
壁に穿孔が生じることが防止される。
【0044】そして、S状結腸92を通過した後も、上
述したように適宜モータ40の駆動操作或いは、湾曲操
作、捻じり操作を行って、挿入部20の先端部21を、
下行結腸93、脾湾曲94、横行結腸95、肝湾曲9
6、上行結腸97、盲腸98等目的部位に向けて進めて
いく。
【0045】このように、プッシングロッドの先端面が
打突面に打突したとき発生する力量を、この繰り返しの
打突によって発生する推進力によって進む挿入部先端面
の押圧力を挿入部直線状態で最大、理論上穿孔する可能
性が高いといわれる下限値である3 Kg/cm2 に設定した
ことによって、推進力によって前進する内視鏡挿入部の
先端面が大腸壁に当接することによって、この大腸壁に
穿孔が生じることを確実に防止することができる。
【0046】なお、本実施形態においては内視鏡の挿入
部が挿入される部位を大腸としているが、挿入部位は大
腸に限定されるものではなく、他の体腔であってもよ
い。また、内視鏡先端面の押圧力が規制される観察部位
であれば、人体等医療用に限らず、工業用内視鏡にも応
用可能である。さらに、所定量の値も挿入される目的部
位に対応して変化するものである。
【0047】また、推進力発生手段は上述した先端硬質
部の打突面にプッシングロッドの先端面を繰り返し当接
させて挿入部に前進方向の推進力を与えた打突によるも
のに限定されるものではなく、例えば図7に示すように
挿入部20の先端部21の外周面に流体を内視鏡後方側
に噴出する噴出口18を複数設け、この噴出口18,
…,18から流体を噴出させて挿入部20に前進方向の
推進力を与える液体噴出方式や図8(a)に示すように
挿入部20の先端部にバルーン等で構成される一対の膨
縮部26a,26bを設ける一方、その膨縮部26a,
26bの間に伸縮部27を設け、図8(b)ないし図8
に示すように第1膨縮部26a及び第2膨縮部26bの
膨張、収縮を繰り返し行うとともに、前記第1膨縮部2
6aと第2膨縮部26bとの膨張状態、収縮状態を変化
させる毎に、前記伸縮部27を繰り返し伸縮させること
によって挿入部20を芋虫が前進するように前進させる
芋虫方式等であってもよい。
【0048】図9ないし図11は本発明の第2実施形態
に係り、図9は挿入部先端面位置検出手段を設けた内視
鏡装置の概略構成を説明する図、図10は判定用色度を
説明する図、図11は色度を判定してモータを停止させ
るまでのフローチャートである。本実施形態の内視鏡装
置1Aは、前記第1実施形態の内視鏡装置1において、
万一、プッシングロッド34の先端面と打突面35aと
の間隔がL1 以下になる等の要因で、プッシングロッド
34の先端面が打突面35aに打突したとき発生する力
量が増加することによって、自力推進する挿入部20の
体腔壁を押圧する力が3 Kg/cm2 を超えることによって
発生する不具合を確実に防止するものである。
【0049】そのため、本実施形態においては患者の安
全を確保する目的で、挿入部20先端面と腸壁との距離
が当接状態であるか否かを検出するための挿入部先端面
位置検出手段を設け、この挿入部先端面位置検出手段の
検出結果に基づいて前記モータ40を出力状態から停止
状態に切り換え制御する推進力停止手段を設けている。
【0050】図に示すように本実施形態においては信号
処理装置4の信号処理回路4bに、挿入部先端面位置検
出手段となる色度判定回路50を設けている。この信号
処理回路4bに入力されるR,G,B各フィールドの画
像信号は、まずプリアンプ51に供給され、CCD10
から出力された電気信号を増幅してCDS(相関2重サ
ンプリング回路)52に出力される。
【0051】前記CDS52では前記CCD10からの
読み出し信号をダブルサンプリングしてホールドした
後、A/D変換器53に出力する。このA/D変換器5
3では、入力された信号をデジタル信号に変換して信号
処理回路54に出力する。
【0052】前記信号処理回路54では、入力された画
像信号に対してホワイトバランス処理、ガンマ変換処
理、輪郭強調処理及びRGB同時化処理等の所定の信号
処理を施した後、D/A変換器55及び色度判定回路5
0に出力する。
【0053】前記D/A変換器55では入力されたデジ
タルの映像信号をアナログ信号に変換した後、75Ωド
ライバ56を通してアナログの映像信号をモニタ5に出
力する。このことによって、前記モニタ5の画面上にC
CD10のとらえた内視鏡画像が表示される。
【0054】一方、前記色度判定回路50は、入力され
たデジタルの映像信号から被写体の色度分析を行って色
度を算出する色度算出回路57と、この色度算出回路5
7で算出した色度を比較するカラーテーブル58とで構
成され、この比較結果が所定の色度を超えている場合に
前記モータ40の駆動を停止させるモータ停止信号を推
進力停止手段であるモータ停止信号発生回路59から前
記モータ制御部30aに出力するようになっている。
【0055】そして、このモータ停止信号発生回路59
からモータ停止信号が出力されて、前記モータ40の駆
動が停止すると、前記第1スイッチ6dは前記図3に示
した実線位置から破線位置に戻るようになっている。
【0056】ここで、色度判定回路50の作用を簡単に
説明する。挿入部20の先端面に配置されている観察窓
を通してとらえた大腸壁の内視鏡観察画像がモニタ5に
表示されいるとき、前記先端面が大腸壁に密着すると、
観察窓は大腸壁によって塞がれる。このとき、モニタ画
面は、暗くなるのではなく、「赤玉」と言われる画面全
体が一様な赤色に変化する。これは、大腸など生体の体
腔壁は、一般に、赤味がかった色をしており、体腔壁に
先端面が密着した状態、あるいは非常に近づいた状態に
なると、ピントが合わなくなるためである。前記色度判
定回路50はこの「赤玉」状態を利用するものである。
【0057】つまり、図10に示すように前記カラーテ
ーブル58には画面が「赤玉」状態になる以前の所定の
色度を判定用色度として設定している。このため、図1
1に示すようにCCD10によって撮像を開始すると、
まずステップS1で前記信号処理回路54から色度判定
回路50に送られてき信号は、色度算出回路57で色度
が算出される。
【0058】次に、ステップS2に移行してこの色度算
出回路57で算出色度と判定用色度とを比較する。ここ
で、算出色度が判定用色度より「赤玉」状態に近いと判
断したときにステップS3に移行する。
【0059】このステップS3では瞬時にモータ停止信
号発生回路59からモータ制御部30aに向けてモータ
停止信号を出力する。このことにより、前記モータ40
の駆動が停止される。一方、前記色度算出回路57で算
出した算出色度が判定用色度を超えていないときにはス
テップS1に移行して、前記信号処理回路54から色度
判定回路50に入力される信号の比較を繰り返し行う。
その他の構成は前記第1実施形態と同様であり同部材に
は同符合を付して説明を省略する。
【0060】上述のように構成した内視鏡装置1Aの作
用を説明する。前記図6に示すようにまず、術者は挿入
部20を肛門91から直腸に挿入し、曲がりくねったS
状結腸92に向けて挿通していく。次に、挿入部20の
先端部21がS状結腸92近くに到達したと判断したと
き、前記スイッチ6d,6eを操作してモータ40を所
望の回転数で駆動させる。次いで、所定の湾曲操作及び
捻じり操作を行う。すると、打突によって発生する推進
力を得て、挿入部20が曲がりくねったS状結腸92を
進んでいく。
【0061】ここで、万一挿入部先端面が大腸壁に当接
しそうな状態になると、モニタ5の画面の赤色が徐々に
増加していく。このことは、色度判定回路50では常に
判定されているので、算出色度が所定の色度である判定
用色度に到達した段階で前記モータ停止信号発生回路5
9からモータ停止信号が出力されてモータ40の駆動を
停止させる。このことにより、挿入部先端面が大腸壁に
当接する前に推進力の発生が停止する。
【0062】そして、手元操作を行った後、再びモータ
40を駆動させてS状結腸92を通過させ、その後も上
述したように適宜モータ40の駆動操作を行う一方、湾
曲操作或いは捻じり操作を行って、挿入部20の先端部
21を、下行結腸93、脾湾曲94、横行結腸95、肝
湾曲96、上行結腸97、盲腸98等目的部位に向けて
進めていく。
【0063】このように、色度算出回路及びモータ停止
信号発生回路を設け、CCDでとらえた内視鏡画像の色
度を常に算出し、この算出色度と判定用色度と比較し、
算出色度が万一判定用色度を超えたときには、推進力を
発生させるモータの駆動を一旦停止させているので、自
力推進する内視鏡挿入部が体腔壁に当接して大腸壁に穿
孔を生じることを確実に防止することができる。このこ
とによって、大腸など曲がりくねった形状部における挿
入作業を安全に行える。
【0064】なお、色度分析ではなく、各画素毎の濃度
ヒストグラムを生成して、得られたヒストグラムと設定
された閾値とを比較する濃度分析によって挿入部先端面
が体腔壁に近接したことを判定するようにしてもよい。
【0065】図12は本発明の第3実施形態に係る押圧
力検知手段を設けた内視鏡装置の概略構成を説明する図
である。
【0066】本実施形態の内視鏡装置1Bでは前記第2
実施形態の内視鏡装置1Aと同様、自力推進する挿入部
20が体腔壁を押圧したとき発生する押圧力が3 Kg/cm
2 を超えることによって発生する不具合を確実に防止す
るものである。
【0067】図に示すように本実施形態においては、患
者の安全を確保する目的で、挿入部20の先端面に押圧
力検知手段として圧力センサ61を設けている。この圧
力センサ61は、例えば先端面の正面及び上下左右の5
箇所に配置してある。
【0068】そして、この圧力センサ61の測定値は、
例えば信号処理装置4内に設けた圧力判定回路62に伝
送される。この圧力判定回路62では挿入部20の先端
面が体腔壁を押圧する実際の押圧力が判定用圧力として
設定した例えば2.7 Kg/cm2 を超えた場合に、モータ
停止信号発生回路59から前記モータ40の駆動を停止
させるモータ停止信号を前記モータ制御部30aに出力
するようになっている。その他の構成は前記第2実施形
態と同様であり、同部材に同符合を付して説明を省略す
る。
【0069】上述のように構成した内視鏡装置1Bの作
用を説明する。前記図6に示すようにまず、術者は挿入
部20を肛門91から直腸に挿入し、曲がりくねったS
状結腸92に向けて挿通していく。次に、挿入部20の
先端部21がS状結腸92近くに到達したと判断したと
き、前記操作スイッチ6d,6eを操作してモータ40
を所望の回転数で駆動させる。次いで、所定の湾曲操作
及び捻じり操作を行う。すると、打突によって発生する
推進力を得て、挿入部20が曲がりくねったS状結腸9
2を進んでいく。
【0070】ここで、挿入部20先端面が大腸壁に当接
すると、対応する圧力センサ61が押圧力検出し、この
検出結果を圧力判定回路62に伝送する。そして、この
圧力判定回路62では伝送され検出結果である測定圧力
が判定用圧力を超えた場合にモータ停止信号をモータ停
止信号発生回路59から出力してモータ40の駆動を停
止させる。このことにより、挿入部20の先端面が大腸
壁を3 Kg/cm2 で押圧する以前に推進力の発生がなくな
る。
【0071】そして、手元操作を行った後、再びモータ
40を駆動させてS状結腸92を通過させ、その後も上
述したように適宜モータ40の駆動操作を行う一方、湾
曲操作或いは捻じり操作を行って、挿入部20の先端部
21を、下行結腸93、脾湾曲94、横行結腸95、肝
湾曲96、上行結腸97、盲腸98等目的部位に向けて
進めていく。
【0072】このように、挿入部先端面が大腸壁を実際
に押圧している状態のときの押圧力を挿入部先端面に配
置した圧力センサによって検出し、この検出結果である
圧力センサの測定圧力が判定用圧力を超えたとき、推進
力を発生させるモータの駆動を一旦停止させることによ
って、自力推進する内視鏡挿入部が体腔壁を3 Kg/cm2
を超える力で押圧して大腸壁に穿孔を生じることを確実
に防止することができる。
【0073】また、圧力センサを設け、この測定結果を
常に圧力判定回路で判定することにより、挿入部の先端
面が体腔壁を押圧している状態であても挿入部を押し進
める推進力を得ることができる。
【0074】これらのことによって、大腸など曲がりく
ねった形状部における挿入作業をよりスムーズにかつ安
全に行える。
【0075】図13及び図14は本発明の第4実施形態
に係り、図13は駆動制御スイッチの他の構成を示す
図、図14は本実施形態の内視鏡装置の構成例を説明す
る概略図である。
【0076】なお、図14(a)は挿入部先端面位置検
出手段を設けた内視鏡装置の概略図、図14(b)は押
圧力検知手段を設けた内視鏡装置の概略図である。
【0077】図13に示すように本実施形態の駆動制御
スイッチ(以下第1スイッチと略記する)65は、モー
タ40Aの出力を可変させる、告知手段を兼ねる出力可
変制御手段であり、突出状態を例えば破線に示す位置、
一点鎖線に示す位置、二点鎖線に示す位置、実線に示す
位置のように4段階に切り換え可能である。そして、こ
のスイッチ65の突出状態を切り換え操作することによ
って、モータ出力駆動制御部30bを介してモータ40
Aの出力が例えば大出力状態、中出力状態、小出力状
態、停止状態の4段階に変更される。
【0078】したがって、前記モータ40Aの出力を切
り換えることよって、当接部材38がピストン部材36
に衝突するときの衝突力が変化するので、前記ピストン
部材36の先端側への移動量も変化し、プッシングロッ
ド34の先端面が打突面35aに打突したとき発生する
力量が変化する。
【0079】そして、本実施形態の内視鏡装置1Cでは
このモータ40Aを大出力状態で回転駆動させたとき、
プッシングロッド34の先端面が打突面35aに打突す
ることによって発生する力量が所定量より大きくなるよ
うに設定してある。また、中出力状態で回転駆動させた
ときに発生する力量を略所定量と同じになるように設定
している。そして、小出力状態で回転駆動させたときに
発生する力量を所定量以下に設定している。
【0080】したがって、大出力状態でモータ40Aが
回転駆動したとき発生する推進力によって挿入部20が
自力推進しているとき、万一、挿入部20の先端面が体
腔壁に押圧すると、そのとき発生する押圧力は単位面積
当たり3 Kg/cm2 を越すことになって体腔壁に穿孔を発
生させるおそれがある。
【0081】このため、図14(a),(b)に示すよ
うに本実施形態の内視鏡装置1C,1Dにおいては、推
進力によって挿入部20が自力推進しているとき、挿入
部20の先端面が体腔壁を押圧することによって穿孔が
生じることを防止するため、前記色度判定回路50又は
前記圧力センサ61及び圧力判定回路62と、前記モー
タ40Aの出力状態を変更する指示信号を出力する推進
力変更手段であるモータ出力変更回路66とを設けてい
る。
【0082】つまり、図14(a)の患者の安全を確保
する目的で色度判定回路50を設けた内視鏡装置1Cで
は、モータ出力変更回路66からモータ制御部30aに
指示信号が出力された段階で挿入部20の先端面が体腔
壁に当接していない。このため、この指示信号が出力さ
れた後、前記モータ40Aの出力状態を中出力状態或い
は小出力状態に切り換え制御する。
【0083】一方、図14(b)の患者の安全を確保す
る目的で前記圧力センサ61及び圧力判定回路62を設
けた内視鏡装置1Dではモータ出力変更回路66からモ
ータ制御部30aに指示信号が出力された段階で挿入部
20の先端面が体腔壁に当接している。このため、この
指示信号が出力された後、前記モータ40Aの出力状態
を小出力状態又は停止状態に切り換え制御する。なお、
前記指示信号が出力された後に切り換える出力状態は術
者の好みによって選択されるものであり、前記内視鏡装
置1Cにおいてモータ40Aの出力状態を停止状態に制
御するようにしてもよい。
【0084】前記図6に示すようにまず、術者は挿入部
20を肛門91から直腸に挿入し、曲がりくねったS状
結腸92に向けて挿通していく。次に、挿入部20の先
端部21がS状結腸92近くに到達したと判断したと
き、前記操作スイッチ6d,6eを適宜操作してモータ
40を所望の出力及び回転数で駆動させる。次いで、所
定の湾曲操作及び捻じり操作を行う。すると、打突によ
って発生する推進力を得て、挿入部20が曲がりくねっ
たS状結腸92を進んでいく。
【0085】ここで、挿入部先端面が大腸壁に当接(或
いは近接)すると、モータ出力変更回路66から指示信
号が出力されてモータ40Aの出力状態が患者の安全を
配慮した出力状態に切り換わる。このため、たとえ大出
力状態の推進力で挿入部20が進んでいる状態であって
も、挿入部20の先端面が大腸壁を3 Kg/cm2 を超える
力で押圧して穿孔を生じさせることが確実に防止され
る。
【0086】そして、S状結腸92を通過した後も、上
述したように適宜モータ40の出力及び回転数を設定し
て推進力を好みの状態にする一方、湾曲操作或いは捻じ
り操作を行って、挿入部20の先端部21を、下行結腸
93、脾湾曲94、横行結腸95、肝湾曲96、上行結
腸97、盲腸98等目的部位に向けて進めていく。その
他の構成及び作用は上述した実施形態と同様であり、同
部材には同符合を付して説明を省略する。
【0087】このように、モータの出力を可変にする一
方、このモータの出力を駆動制御スイッチによって切り
換え可能に構成し、モータの出力状態を変更して、最大
推進力を所定量より大きく設定することを可能にする一
方、挿入部先端面位置検出手段又は押圧力検知手段を設
け、これら挿入部先端面位置検出手段又は押圧力検知手
段を介してモータ出力変更回路から出力される指示信号
に基づいてモータの出力状態を、穿孔を生じさせない出
力状態に切り換え制御する構成にしたことによって、自
力推進する挿入部の先端面が体腔壁を押圧して穿孔を生
じさせることを確実に防止することができる。
【0088】また、挿入部先端面位置検出手段又は押圧
力検知手段を設け、常に挿入部先端面と体腔壁との位置
関係を把握しながら、必要に応じてモータ出力変更回路
によってモータの出力状態を切り換え操作することによ
って、より効率良く挿入部を前進させる推進力を得るこ
とができる。
【0089】このことによって、大腸など曲がりくねっ
た形状部における挿入作業をよりスムーズにかつ安全に
行える。
【0090】なお、本実施形態においては駆動制御スイ
ッチを4段階に切り換え可能にしてモータの出力を4段
階に段階的に変化するように構成しているが、スイッチ
の切り換え及びモータ出力の切り換えは4段階に限定さ
れるものではなく、それ以下であってもそれ以上であっ
ても又は押し込み量の変化によって連続的に変化するも
のであっても良い。
【0091】また、前記駆動制御スイッチは押し込み量
が変化するスイッチに限定されるものではなく、図15
(a),(b)に示すような回転式スイッチ68や図示
しない一度触れることによって動作状態が変更されるタ
ッチスイッチ等であってもよい。そして、どのようなス
イッチを用いる場合においても操作部6に告知手段とし
て出力状態を表す文字(図中「大」,「H」等、或いは
記号或いは発光部、振動部を設けるものとする。
【0092】さらに、上述した実施形態においては、図
16(a)に示すように前記駆動制御スイッチ6d,6
5のように一度押し込み操作すると、連続的に推進力を
発生し、次の操作があることによって推進力の発生を停
止させる構成としていたがこれに限らず、図16(b)
に示すように操作ボタンに振れている間、推進力を発生
し、操作ボタンとの接触状態が解除されると推進力が停
止するもの、或いは図16(c)に示すように一度操作
することによって術者の設定した所定時間(t)だけ推
進力を発生させるものなどであってもよい。
【0093】なお、本発明は、以上述べた実施形態のみ
に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々変形実施可能である。
【0094】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
【0095】(1)内視鏡挿入部の少なくとも一部に、
挿入部を前進させる推進力を発生させる推進力発生手段
を備えた内視鏡装置において、前記推進力発生手段によ
り発生する力量を、この自力推進する挿入部先端面が体
腔壁を押圧したとき発生する押圧力を踏まえて、所定量
に設定した内視鏡装置。
【0096】(2)前記推進力発生手段は、内視鏡挿入
部内を挿通するプッシングロッドの先端面を打突面に打
突させる打突手段を有し、この打突によって発生する振
動を前記挿入部を前進させる推進力にする付記1記載の
内視鏡装置。
【0097】(3)前記所定量は、打突によって自力推
進する内視鏡挿入部の先端面が体腔壁を押圧したとき、
理論上穿孔する可能性が高い単位面積当たり押圧力を元
に設定される付記1記載の内視鏡装置。
【0098】(4)前記打突手段を出力状態又は停止状
態のどちらか一方に制御する出力状態制御手段を有する
付記2記載の内視鏡装置。
【0099】(5)前記出力状態制御手段は、出力状態
であるか否かを告知する告知手段を有する付記4記載の
内視鏡装置。
【0100】(6)前記内視鏡挿入部の先端面が体腔壁
近傍に位置していることを検出する挿入部先端面位置検
出手段を設け、この挿入部先端面位置検出手段の検出結
果に基づいて、前記出力状態制御手段を停止制御する推
進力停止手段を備える付記4記載の内視鏡装置。
【0101】(7)前記内視鏡挿入部の先端面に、挿入
部先端面が体腔壁を押圧しているときの押圧力を検出す
る押圧力検知手段を設け、この押圧力検知手段の検出結
果に基づいて、前記出力状態制御手段を停止制御する推
進力停止手段を備える付記4記載の内視鏡装置。
【0102】(8)内視鏡挿入部内を挿通するプッシン
グロッドの先端面を打突手段によって打突面に打突さ
せ、発生する振動を前記挿入部を前進させる推進力にす
る推進力発生手段を備えた内視鏡装置に、内視鏡挿入部
の先端面が体腔壁近傍に位置していることを検出する挿
入部先端面位置検出手段又は内視鏡挿入部の先端面に挿
入部先端面が体腔壁を押圧しているときの押圧力を検出
する押圧力検知手段の少なくとも一方を設けるとき、前
記打突手段によって、前記プッシングロッドを前記打突
面に打突させたとき発生する力量を所定量以上に設定し
た付記2記載の内視鏡装置。
【0103】(9)前記打突手段は、前記出力状態を可
変制御する出力可変制御手段を有する付記8記載の内視
鏡装置。
【0104】(10)前記出力可変制御手段は、前記出
力状態を告知する告知手段を有する付記9記載の内視鏡
装置。
【0105】(11)前記挿入部先端面位置検出手段の
検出結果に基づいて、前記出力可変制御手段の出力状態
を所定量以下又は停止状態に制御する推進力変更手段を
有する付記8記載の内視鏡装置。
【0106】(12)前記押圧力検知手段の検出結果に
基づいて、前記出力可変制御手段の出力状態を所定量以
下又は停止状態に制御する推進力変更手段を具備する付
記8記載の内視鏡装置。
【0107】(13)前記推進力発生手段は、挿入部先
端部から流体を噴出させて前記挿入部を前進させる推進
力にする付記1記載の内視鏡装置。
【0108】(14)前記推進力発生手段は、挿入部に
設けた一対の膨縮部と、この膨縮部同士を連結する伸縮
部とで構成され、膨縮部の膨張状態及び伸縮部の収縮状
態の変化を前記挿入部を前進させる推進力にする付記1
記載の内視鏡装置。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、体
腔内をスムーズに移動させる推進力を得られ、自動推進
の際、挿入部先端面から体腔壁に対して必要以上の押圧
力がかかることを確実に防止した内視鏡装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図6は本発明の第1実施形態に係
り、図1は内視鏡装置の構成を説明する図
【図2】推進力発生手段の構成を説明する図
【図3】駆動制御スイッチを説明する図
【図4】プッシングロッドの作用を説明する図
【図5】挿入部形状とプッシングロッドの先端面と打突
面との関係を説明する図
【図6】推進力発生手段を備えた内視鏡の作用を説明す
る図
【図7】推進力発生手段の他の構成を説明する図
【図8】推進力発生手段の別の構成を説明する図
【図9】図9ないし図11は本発明の第2実施形態に係
り、図9は挿入部先端面位置検出手段を設けた内視鏡装
置の概略構成を説明する図
【図10】判定用色度を説明する図
【図11】色度を判定してモータを停止させるまでのフ
ローチャート
【図12】本発明の第3実施形態に係る押圧力検知手段
を設けた内視鏡装置の概略構成を説明する図
【図13】図13及び図14は本発明の第4実施形態に
係り、図13は駆動制御スイッチの他の構成を示す図
【図14】本実施形態の内視鏡装置の構成例を説明する
概略図
【図15】駆動制御スイッチの構成例を示す図
【図16】スイッチ操作と推進力との関係を説明するタ
イミングチャート図
【符号の説明】
2…電子内視鏡 6…操作部 14…先端硬質部 24…挿通管 31…当接部 34…プッシングロッド 35…プッシングロッド配置凹部 35a…打突面 36…ピストン部材 37…ガイド部材 38…当接部材 39…スプリング 40…モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山宮 広之 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大島 睦巳 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 矢部 久雄 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H040 BA23 DA12 DA21 DA43 DA55 GA11 4C061 AA00 BB02 CC06 DD03 FF25 GG25 HH51 JJ06 JJ11 LL02 MM02 NN01 SS11 TT03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内視鏡挿入部の少なくとも一部に、挿入
    部を前進させる推進力を発生させる推進力発生手段を備
    えた内視鏡装置において、 前記推進力発生手段により発生する力量を、この自力推
    進する挿入部先端面が体腔壁を押圧したとき発生する押
    圧力を踏まえて、所定量に設定したことを特徴とする内
    視鏡装置。
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