JP2001161492A - 部材の嵌め合い構造 - Google Patents

部材の嵌め合い構造

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JP2001161492A
JP2001161492A JP37626899A JP37626899A JP2001161492A JP 2001161492 A JP2001161492 A JP 2001161492A JP 37626899 A JP37626899 A JP 37626899A JP 37626899 A JP37626899 A JP 37626899A JP 2001161492 A JP2001161492 A JP 2001161492A
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Tomokazu Murakami
智一 村上
Toshiyuki Horiki
敏幸 堀木
Takeshi Touchi
武 登内
Kayoko Nishimura
加代子 西村
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Kokuyo Co Ltd
Takano Co Ltd
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Kokuyo Co Ltd
Takano Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各部略等横断面状の嵌合凸部を相対移動可能に
支持する嵌合凹部を有する部材を成形すると、嵌合凹部
が抜きテーパを有するものとなり、嵌合時に嵌合凸部と
嵌合凹部間に隙間が生じ、相対移動時にがたつきや騒音
を生じやすいものとなる。 【解決手段】第1、第2の嵌合凹部611、612と第
1、第2の軸部43、511間にスペーサ部材7を設
け、このスペーサ部材7が、その外周に第1、第2の嵌
合凹部611、612のテーパ面611a、612aに
略対応するテーパ面7aを有し第1、第2の嵌合凹部6
11、612に略密接して嵌合するものであるととも
に、第1、第2の軸部43、511を略密接状態で支持
し得る各部略等横断面状の内嵌合凹部7bを具備してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部材同士を嵌め合
う時に生じるがたつきを有効に防止し得る部材の嵌め合
い構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、軸等の嵌合凸部を嵌め合わせて
支持する嵌合凹部を有している軸受等の部材がある。こ
の種の部材を樹脂等で成形する場合には、部材の外周形
状に略対応する凹部を第1の成形型に設けておくととも
に、前記嵌合凹部の内周形状に略対応する凸部を有する
第2の成形型を別途準備しておき、前記第1、第2の成
形型を組み合わせ、両者間に成形品の厚みに略対応した
キャビティを形成した後、このキャビティに連通した注
入口から樹脂等の成形材料を注入、固化する。しかる
後、成形品を成形型から抜き外すが、この際、抜き作業
を円滑に行うために予め成形型の適宜必要箇所に抜きテ
ーパ面を設けておく。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにして成形した軸受は、成形後、前記嵌合凹部が抜き
テーパ面を有するものとなる。そのため、嵌合凸部が各
部略等横断面状である場合には、嵌合時に、両者間にテ
ーパ面の傾斜角度分だけ縦断面略楔形の隙間が生じるこ
ととなる。そのため、特に、嵌合凸部と嵌合凹部とが相
対移動を行う際、がたつきを生じたり、互いに衝突して
騒音を生じるなどの弊害を生じやすくなる。
【0004】従来から軸受に対する軸の滑りを良好なも
のにしたり、部材の軽量化や大量生産化を図るなどの目
的で、軸受等の部材は樹脂等で成形することが広く行わ
れている。しかしながら、この種の成形品の軸受の場合
には、上述したようながたつきや騒音の問題が常に付き
まとうものであった。特に、軸受に対する軸の滑りをよ
くするためには、軸受と軸間に一定のクリアランスが必
要となるが、この際、長尺な部材程、両者間のがたつき
が小さくなる。しかしながら、部材が長尺なものほど、
成形時の抜き作業を円滑に行うために軸受の嵌合凹部の
内周に抜きテーパ面が必要となり、上述したがたつきや
騒音等の問題が生じやすいものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明は、成形時に形成した抜きテーパ面を有
する嵌合凹部或いは嵌合凸部の何れか一方に、各部略等
横断面状の他方を嵌め合う場合に、両者間に生じる隙間
を解消し得るようなスペーサ部材を設けて両者間の嵌合
精度を向上させ、がたつきや騒音を防止するようにして
いる。
【0006】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明は、第1の部材
が成形時に形成した抜きテーパ面を有する嵌合凹部を具
備してなり、第2の部材が前記嵌合凹部に挿入されて相
対移動可能に支持される各部略等横断面状の嵌合凸部を
具備してなり、前記嵌合凹部に嵌合凸部を嵌合させる部
材の嵌め合い構造であって、前記嵌合凹部と嵌合凸部間
にスペーサ部材を設け、前記スペーサ部材が、その外周
に前記嵌合凹部の抜きテーパ面に略対応したテーパ面を
有し該嵌合凹部に略密接して嵌合するものであるととも
に、前記嵌合凸部を略密接状態で支持し得る各部略等横
断面状の内嵌合凹部を具備していることを特徴とするも
のである。
【0007】このような構成のものであると、成形時に
形成した抜きテーパ面を有する嵌合凹部に各部略等横断
面状の嵌合凸部を嵌め合う場合に、前記スペーサ部材が
嵌合凸部と嵌合凹部間の隙間を解消するため、両者間の
嵌合精度を向上することができる。したがって、両者が
相対移動を行った場合等に、がたつきや騒音の発生を有
効に防止することが可能となる。嵌合凹部と嵌合凸部間
の相対移動を円滑に行うためには、両者間に一定のクリ
アランスが必要となるが、この際、長尺な部材程、両者
間のがたつきが小さくなる。しかしながら、部材が長尺
なものほど、成形時の抜き作業を円滑に行うために嵌合
凹部の内周に抜きテーパ面が必要となり、成形品の場
合、逆にがたつきや騒音等の問題が生じやすいものであ
ったが、上述したような構成のものであると、長尺な部
材であっても、これらの問題を有効に解消することが可
能となる。このように、軸受等の嵌合凹部を有する成形
品の部材に嵌合凸部を嵌め合わせる場合に問題となって
いたがたつきや騒音を防止することができるので、広く
軸受等の部材を樹脂成形品等とすることが可能となり、
嵌合凸部と嵌合凹部間の相対移動を円滑なものとし得る
とともに、部材の軽量化や大量生産化等を図ることが可
能となる。
【0008】本発明の他の態様としては、第1の部材が
成形時に形成した抜きテーパ面を外周に有する嵌合凸部
を具備してなり、第2の部材が前記嵌合凸部を挿入して
相対移動可能に支持する各部略等横断面状の嵌合凹部を
具備してなり、前記嵌合凹部に嵌合凸部を嵌合させる部
材の嵌め合い構造であって、前記嵌合凹部と嵌合凸部間
にスペーサ部材を設け、前記スペーサ部材が、前記嵌合
凹部に略密接に嵌合するものであるとともに、前記嵌合
凸部の抜きテーパ面に略対応したテーパ面を有し該嵌合
凸部に略密接して嵌合する内嵌合凹部を有するものが挙
げられる。
【0009】この場合にも、前述した請求項1記載の発
明と同様の作用が得られるものである。具体的な実施の
形態としては、前記嵌合凹部と嵌合凸部とを相対回転可
能に嵌め合わせているものや、前記嵌合凹部と嵌合凸部
とを相対直線運動可能に嵌め合わせているものが挙げら
れる。
【0010】具体的な実施の形態としては、嵌合凹部と
嵌合凸部間の隙間が漸次増大する側のスペーサ部材の端
部と、第1、第2の部材の何れか一方の部材との間に押
圧部を設け、前記一方の部材に軸心方向に沿って外力が
働いた場合に、前記押圧部が、嵌合凹部と嵌合凸部間の
隙間が漸次減少する側に向かってスペーサ部材を押圧す
ることにより前記内嵌合凹部と嵌合凸部との密着度を増
加させるようにしているものが挙げられる。このような
構成のものであると、例えば、部材に外力が働いたり、
部材自身の荷重等がかかった場合に、前記押圧部が、ス
ペーサ部材を嵌合凹部と嵌合凸部間の隙間が漸次減少す
る側に向かって押圧し、前記スペーサ部材が嵌合凹部と
嵌合凸部間に生じる縦断面略楔形の隙間にくい込むこと
になる。これにより、スペーサ部材を嵌合凸部側に押し
付ける押圧力が働き、スペーサ部材の内嵌合凹部と嵌合
凸部との密着度が増加して嵌合精度をより向上させるこ
とが可能となる。
【0011】押圧部の具体的な実施の形態としては、押
圧部が、テーパ面の傾斜角度が漸次増大する側のスペー
サ部材の端部と一方の部材との間に設けた弾性変形可能
な弾性体であるものや、押圧部が、嵌合凹部と嵌合凸部
間の隙間が漸次増大する側の端部を一方の部材の一部と
略当たる位置まで延長したスペーサ部材の延長端である
ものが挙げられる。
【0012】さらにスペーサ部材の好適な実施の形態と
しては、スペーサ部材が、成形品であることが望まし
い。スペーサ部材が成形品であっても、成形時に内嵌合
凹部を各部略等横断面状なものとし、内嵌合凹部に抜き
テーパ面を形成せずに嵌合凸部と略密接に嵌合するよう
な形状とするには、スペーサ部材が、テーパ面を形成す
る母線に沿って一部を開放したものや、スペーサ部材
が、テーパ面を形成する母線に沿って分割した対をなす
半割部材から構成されていることが望ましい。
【0013】好適な実施の形態としては、回転可能な家
具の肘掛けに適用される部材の嵌め合い構造であって、
肘掛けが、肘を置くための肘掛け本体と、前記肘掛け本
体を支持する肘支持体と、前記肘掛け本体を肘支持体に
対して回転可能に取り付けるリンク機構とを具備してな
り、前記嵌合凹部が、リンク機構の軸受部に設けてあ
り、前記嵌合凸部が、肘掛け本体或いは肘支持体から突
出し前記軸受部に挿入して回転可能に支持される軸部で
あり、前記軸受部と軸部間に前記スペーサ部材を介在さ
せた状態で両者を嵌合させているものが挙げられる。
【0014】さらに他の好適な実施の形態としては、上
下動可能な家具の肘掛けに適用される部材の嵌め合い構
造であって、肘掛けが、肘を置くための肘掛け本体と、
前記肘掛け本体を支持するものであり、家具本体に取り
付けた取付ベースと前記取付ベースに上下動可能に支持
される可動部とから構成される肘支持体とを具備してな
り、前記嵌合凸部が、前記取付ベースの上端部であり、
前記嵌合凹部が、下方を開口させて前記可動部の下端側
に設けてあり、前記取付ベースと可動部間に前記スペー
サ部材を介在させた状態で両者を嵌合させているものが
挙げられる。
【0015】
【実施例】<第1実施例>以下、本発明の第1実施例に
ついて図1〜図5を参照して説明する。本実施例では、
部材の嵌め合い構造を椅子の肘掛けに適用した場合につ
いて説明する。
【0016】具体的に説明すると、この椅子Aは、図1
に示すように、椅子本体1と、椅子本体1の左右側方に
設けた肘掛け2とを具備している。椅子本体1は、脚羽
根11の中央から起立する支柱12に座13を支持さ
せ、この座13の後方に背凭れ14を取り付けているも
のである。肘掛け2は、図1〜図3に示すように、座1
3の左右両縁近傍の下面から上方に向けて突出して設け
た肘支持体3と、この肘支持体3の上端部に台座4を介
して取り付けた肘掛け本体5とを具備している。
【0017】台座4は、肘支持体3の上端部に設けた平
面視台形をなす金属製の平板状の台座本体41と、前記
台座本体41の略全体を被覆する合成樹脂製の台座カバ
ー42とを具備してなる。前記台座カバー42は、後方
内側のコーナー部の上面の一部に円柱を切除した際にで
きる形状と同等の形状を有する凹部421を有し、この
凹部421の一部を後方に開放している。また、台座本
体41の前縁側の一部からは上方に突出する各部略等横
断面状の第1の軸部43が溶接してあり、この第1の軸
部43を、前記台座カバー42に設けた貫通孔422を
介して上方に表出している。
【0018】肘掛け本体5は、座13の側方にあってそ
の長手方向が前後方向に略合致することとなる図1中想
像線及び図4中実線で示す第1の使用位置Pに配置した
際に、平面視において前記台座4を完全に覆い、且つそ
の前方、後方及び外側方にオーバーハングする状態で台
座4に支持されるもので、少なくとも板状の肘当てベー
ス51と、この肘当てベース51の上面に形成される肘
当て本体52とから構成されている。
【0019】そして、本実施例では、前記台座4にリン
ク機構6を介して前記肘掛け本体5を回転可能に取り付
けるようにしている。そして、回転の際、肘掛け本体5
に対して、椅子本体1の側方に位置する図1中想像線及
び図4中実線で示す第1の使用位置Pと椅子本体1の前
方に位置する図1中実線及び図4中想像線で示す第2の
使用位置Qとの間で着座者の周囲を一定の軌跡に沿って
移動させるガイド機能を前記リンク機構6に付与してい
る。
【0020】リンク機構6は、第1リンク要素61及び
第2リンク要素62を具備している。第1リンク要素6
1は、図3に示すように、平面視菱形をなす樹脂成形品
である。この第1リンク要素61は、台座4と肘当てベ
ース51の間に一定の厚み寸法をもってスペーサ的に介
在させて配置されるもので、長尺な対角線上に位置する
一方の対角に下方に開口するボス孔状をなす第1の軸受
部61aを有し、他方の対角に上方に開口するボス孔状
をなす第2の軸受部61bを有している。そして、第1
の軸受部61aを軸部43及びボルトVを介し台座4の
前方内側のコーナー部に回転可能に取り付け、第2の軸
受部61bを軸部511及びボルトVを介し肘掛け本体
5の外縁近くであって前後方向ほぼ中央位置の下面に回
転可能に取り付けている。なお、図3及び図5中符号C
で示すものは、第1のリンク要素61を所定角度に安定
保持するクリックストップ機構である。
【0021】一方、第2リンク要素62は、互いに平行
をなす第1、第2の平板部621、622と、両平板部
621、622間を連結する位置にあって第1の平板部
621から起立して第2の平板部622に終わる起立部
623とを具備してなるもので、第1の平板部621の
下面から第2の平板部622の上面までの距離は、前記
第1リンク要素61の厚み寸法にほぼ合致させてある。
第1の平板部621は、前記台座4の凹部421に対応
した円柱形状をなしており、この第1の平板部621の
端部を台座4の凹部421内に位置づけてボルト(図示
せず)を介し台座4の後方内側のコーナー部に回転可能
に取り付けるとともに、第2の平板部622の端部をボ
ルト(図示せず)を介し肘当てベース51の外縁近くで
あって後端よりの下面に回転可能に取り付けている。
【0022】このような構成のものにおいて、本実施例
では、図3及び図5に示すように、第1の部材たる前記
第1のリンク要素61が成形時に形成したテーパ面61
1a、612aを有する第1、第2の嵌合凹部611、
612を具備してなり、第2の部材たる台座4或いは肘
当てベース51が前記第1、第2の嵌合凹部611、6
12に挿入されて相対回転可能に支持される嵌合凸部た
る第1、第2の軸部43、511とを具備してなり、前
記第1、第2の嵌合凹部611、612と第1、第2の
軸部43、511間に部材の嵌め合い構造を適用してい
る。
【0023】すなわち、第1リンク要素61は、樹脂成
形品であるため、ボス孔状の第1、第2の嵌合凹部61
1、612を成形する際、成形型からの抜き易さを図る
ために、予めこれら嵌合凹部611、612の内周面を
形成する成形型の凸部に抜きテーパ面をつけている。そ
のため、成形後の第1、第2の嵌合凹部611、612
も内周にテーパ面611a、612aを有することとな
る。したがって、これら嵌合凹部611、612に各部
略等横断面状である円筒状の第1、第2の軸部43、5
11を挿入すると、両者間にテーパ面611a、612
aのテーパ傾斜角度分だけ隙間が生じ、がたつきや騒音
の原因となる。そのため、本実施例では、第1の嵌合凹
部611と第1の軸部43間、及び第2の嵌合凹部61
2と第2の軸部511間にそれぞれスペーサ部材7を介
在させて両者間に生じる隙間を解消し、ひいては回転動
作時、第1、第2の嵌合凹部611、612と第1、第
2の軸部43、511間に生じるがたつきや騒音を防止
するものである。
【0024】各部の構成について具体的に説明する。第
1の嵌合凹部611は、第1リンク要素61の第1の軸
受部61aに設けた下方に開口するボス孔状をなすもの
で、内周面が漸次下方に行くほど傾斜角度が増大するテ
ーパ面611aとなっている。第1の軸部43は、前記
台座カバー42に設けた貫通孔422を介して台座カバ
ー42の上方へ突出してある金属製の各部略等横断面状
の円筒部材である。
【0025】スペーサ部材7は、前記第1リンク要素6
1と同じ樹脂素材により成形した樹脂成形品である。こ
のスペーサ部材7は、その外周に前記第1の嵌合凹部6
11のテーパ面611aに対応したテーパ傾斜角度のテ
ーパ面7aを有し該嵌合凹部611に略密接して嵌合す
るものであるとともに、前記軸部43を略密接状態で支
持し得る各部略等横断面状の内嵌合凹部7bを具備して
いる。また、このスペーサ部材7は、テーパ面7aを形
成する母線に沿って肉厚部の一部を開放したものであ
る。前述したように、このスペーサ部材7も前記第1リ
ンク要素61と同様に樹脂成形品であり、軸部43を挿
入するための内嵌合凹部7bを有するものであるが、こ
の内嵌合凹部7bは各部略等横断面状であり内周にテー
パ面を有するものではない。これは、前記スペーサ部材
7は、内嵌合凹部7bを成形する際に、抜きテーパ面を
つけて対応するのではなく、部材の弾性変形を利用して
成形型から成形品を抜き外すようにしている。特に、こ
のスペーサ部材7は、比較的小形で薄形であり、さらに
前述したようにテーパ面7aを形成する母線に沿って肉
厚部の一部を開放しているため、抜きテーパ面を設けず
とも、部材の弾性変形を利用して比較的容易に成形型か
ら成形品を抜き外すことが可能となるものである。
【0026】このような構成のものにおいて、第1リン
ク要素61を台座4に取り付ける際には、前記第1の軸
部43の外側にスペーサ部材7を装着した状態で、前記
第1の嵌合凹部611と第1の軸部43とを嵌合させ
る。前記第1の軸受部61aには、前記第1の嵌合凹部
611の内側に上方に凹陥した第1の凹陥部613が設
けてあり、この第1の凹陥部613の底壁に設けたねじ
挿入孔613aから挿入したボルトVを台座4に設けた
ねじ孔4aに締結し、このボルトV及び前記軸部43を
介し第1リンク要素61を台座4に回転可能に取り付け
ている。このように、本実施例では、回転時のがたつき
を有効に防止するため、前記第1の軸部43と第1の軸
受部61aを嵌合させているだけでなく、さらに、第1
の凹嵌部613の底壁に設けたねじ挿入孔613aと、
ボルトVの軸上端部とを嵌合させて回転を規制するよう
にしている。なお、この軸上端部には、ねじ溝は切って
いない。
【0027】また、本実施例では、テーパ面7aの傾斜
角度が漸次増大する側のスペーサ部材7の端部7cと、
台座4との間に弾性変形可能な弾性体たるOリング8を
設け、第1リンク要素61に荷重やボルトVの締め付け
力が働いた場合に、前記Oリング8がスペーサ部材7を
テーパ面7aの傾斜角度が漸次減少する側に向かって押
圧することにより前記スペーサ部材7の内嵌合凹部7b
と第1の軸部43との密着度を増加させるようにしてい
る。具体的には、第1リンク要素61に荷重やボルトV
の締め付け力が働いた場合に、前記Oリング8が、スペ
ーサ部材7をテーパ面の傾斜角度が漸次減少する方向に
向かって押圧し、前記スペーサ部材7が第1の嵌合凹部
611と軸部43間に形成される縦断面楔形の隙間にく
い込むことになる。これにより、スペーサ部材7を第1
の軸部43に押し付ける押圧力が働き、スペーサ部材7
の内嵌合凹部7bと第1の軸部43との密着度が増加す
る。また、本実施例では、前述したようにスペーサ部材
7のテーパ面7aを形成する母線に沿って肉厚部の一部
を開放しているので、第1リンク要素61に荷重やボル
トVの締め付け力が働いた場合に、スペーサ部材7は、
開放部分を小さくする方向に弾性変形して第1の軸部4
3に密着する。
【0028】一方、第2の嵌合凹部612は、前述した
ように、第1リンク要素61の第2の軸受部61bに設
けた上方に開口するボス孔状をなすもので、内周面が漸
次上方に行くほど傾斜角度が増大するテーパ面612a
となっている。第2の軸部511は、肘当てベース51
の下面より突出した各部略等横断面状の円筒部である。
【0029】そして、これら第2の嵌合凹部612と第
2の軸部511間にも前述したスペーサ部材7と同様の
構成を有するものを上下反転させて介在させ、さらに、
テーパ面7aの傾斜角度が漸次増大する側のスペーサ部
材7の端部7cと、肘当てベース51との間に前記Oリ
ング8を設け、肘掛け本体5自身の荷重や、ボルトVの
締め付け力が働いた場合に、前記Oリング8がスペーサ
部材7をテーパ面7aの傾斜角度が漸次減少する側に向
かって押圧することにより前記スペーサ部材7の内嵌合
凹部7bと軸部511との密着度を増加させるようにし
ている。なお、スペーサ部材7及びOリング8の構成
は、前述したものと同様であるため、同様の符号を付け
て説明を省略する。
【0030】しかして、第1リンク要素61に肘当てベ
ース51を取り付ける際には、前記第2の軸部511の
外周に前記スペーサ部材7を装着した状態で、前記第2
の嵌合凹部612と第2の軸部511とを嵌合させる。
前記第2の軸受部61bには、前記第2の嵌合凹部61
2の内側に下方に凹陥した第2の凹陥部614が設けて
あり、この第2の凹陥部614の頂壁に設けたねじ挿入
孔614aから挿入したボルトVを肘当てベース51に
設けたナット部材Nに締結し、このボルトV及び前記軸
部511を介し第1リンク要素61と肘当てベース51
とを回転可能に連結している。このように、本実施例で
は、回転時のがたつきを有効に防止するため、前記第2
の軸部511と第2の軸受部61bを嵌合させているだ
けでなく、さらに、第2の凹嵌部614の底壁に設けた
ねじ挿入孔614aと、ボルトVの軸下端部とを嵌合さ
せて回転を規制するようにしている。なお、この軸下端
部には、ねじ溝は切っていない。
【0031】このような構成のものであると、第1リン
ク要素61が成形時に形成したテーパ面611a、61
2aを有する第1、第2の嵌合凹部611、612を具
備してなり、台座4及び肘当てベース51が前記第1、
第2の嵌合凹部611、612に挿入されて相対回転可
能に支持される各部略等横断面状の第1、第2の軸部4
3、511を具備してなる場合に、前記スペーサ部材7
が第1、第2の嵌合凹部611、612と第1、第2の
軸部43、511間の隙間を解消するため、両者間の嵌
合精度を向上することができる。したがって、第1リン
ク要素61が台座4や肘掛け本体5に対して相対回転運
動を行った場合等に、がたつきや騒音の発生を有効に防
止することが可能となる。また、本実施例の肘掛け2
は、台座4と肘掛本体5の離間距離を大きく設定して両
者とリンク機構6間で使用者が指を挟むのを防止するよ
うにしているため、第1、第2の軸部43、511が比
較的長尺なものである。そのため、特に成形時の抜き作
業を円滑に行うために軸受の嵌合凹部内周に抜きテーパ
面が必要となり、軸部と軸受部に隙間を生じて回転動作
時のがたつきが問題となりやすいものであったが、前記
スペーサ部材7を利用することにより、この問題が有効
に解消されることになる。このように軸受等を成形品に
より形成する場合に問題となっていたがたつきや騒音が
防止されるので、広く軸受等を樹脂成形品等で形成する
ことが可能となり、嵌合凸部と嵌合凹部間の相対移動を
円滑なものとするとともに、部材の軽量化や大量生産化
等を図ることが可能となる。特に回転動作を行うもの
は、がたつきを生じやすいものであるが、本実施例で
は、台座4と第1のリンク要素61の間に2箇所の嵌合
部分を設け、また、第1のリンク要素61と肘当てベー
ス51間にも2箇所の嵌合部分を設けて回転を規制し、
がたつきを有効に防止するようにしている。
【0032】テーパ面7aの傾斜角度が漸次増大する側
のスペーサ部材7の端部7cと、台座4及び肘当てベー
ス51との間にOリング8を設けているので、例えば、
肘掛け本体5自身の荷重や肘掛け本体5に荷重やボルト
Vの締め付け力が働いた場合に、前記Oリング8が、ス
ペーサ部材7をテーパ面7aの傾斜角度が漸次減少する
方向に向かって押圧し、前記スペーサ部材7が第1、第
2の嵌合凹部611、612と第1、第2の軸部43、
511間に生じる断面楔形の隙間にくい込むことにな
る。これにより、スペーサ部材7を第1、第2の軸部4
3、511に押し付ける押圧力が働き、スペーサ部材7
の内嵌合凹部7bと第1、第2の軸部43、511との
密着度が増加して両者間の嵌合精度をより向上させるこ
とが可能となる。
【0033】Oリング8が、弾性変形可能な弾性体であ
るので、台座4或いは肘当てベース51がスペーサ部材
7を押圧する際の衝撃力が緩和されるだけでなく、Oリ
ング8の弾性変形を利用して第1、第2の軸部43、5
11に対するスペーサ部材7の押し付け力を適宜調整す
ることができる。スペーサ部材7が、成形品であるの
で、第1リンク要素61とスペーサ部材7を同じ成形素
材により成形することも可能となり、低コスト化を図る
ことが可能となる。
【0034】スペーサ部材7が、テーパ面7aを形成す
る母線に沿って一部を開放したものであるので、スペー
サ部材7が成形品であっても、成形時に内嵌合凹部7b
を各部略等横断面状のものとし、内嵌合凹部7bに抜き
テーパ面を形成せずに第1、第2の軸部43、511と
略密接に嵌合するような形状に成形することが可能とな
る。
【0035】なお、本発明における構成は、以上説明し
たものに限定されないのは勿論であり、被支持部材や支
持部材は上述した実施例のものに限定されない。また、
第1の部材が成形時に形成した抜きテーパ面を外周に有
する嵌合凸部を具備してなり、第2の部材が前記嵌合凸
部を挿入して相対移動可能に支持する各部略等横断面状
の嵌合凹部を具備してなるものであってもよい。この場
合には、前記嵌合凹部と嵌合凸部間にスペーサ部材を設
け、前記スペーサ部材が、前記嵌合凹部に略密接に嵌合
するものであるとともに、前記嵌合凸部の抜きテーパ面
に略対応したテーパ面を有し該嵌合凸部に略密接して嵌
合する内嵌合凹部を有するものである。
【0036】さらに、本実施例では、スペーサ部材7を
押圧する押圧部としてOリング8を設けるようにした
が、この押圧部が、テーパ面7aの傾斜角度が漸次増大
する側の端部7cを台座4或いは肘当てベース51の一
部と略当たる位置まで延長したスペーサ部材7の延長端
であってもよい。このような構成のものであると、別途
の部材により押圧部を形成することが不要となるととも
に、スペーサ部材と第1、第2の部材との間に押圧部を
介在させる作業が不要となるので、部品点数の削減や組
立の簡略化を図ることができる。
【0037】その他の構成も本発明の趣旨を逸脱しない
範囲で種々変形が可能である。 <第2実施例>以下、本発明の第2実施例について図6
〜図10を参照して説明する。本実施例では、部材の嵌
め合い構造を椅子の肘掛けに適用した場合について説明
する。
【0038】具体的に説明すると、この椅子Aは、図6
に示すように、椅子本体1と、椅子本体1の左右側方に
設けた肘掛け2とを具備している。椅子本体1は、脚羽
根11の中央から起立する支柱12に座13を支持さ
せ、この座13の後方に背凭れ14を取り付けているも
のである。肘掛け2は、図6及び図7に示すように、座
13の左右両縁近傍の下面から上方に向けて突出して設
けた肘支持体3と、この肘支持体3の上端部に台座4及
びリンク機構6を介して図6中想像線で示すような椅子
本体1の側方に位置する第1の使用位置Pと椅子本体1
の前方に位置する図6中実線で示すような第2の使用位
置Qとの間で移動可能に取り付けた肘掛け本体5とを具
備している。
【0039】肘支持体3は、座13の左右両縁近傍の下
面に取り付けた取付ベース31と、前記取付ベース31
に対して図7に示すように上下動可能に支持された可動
部32とを具備しているものである。そして、本実施例
では、本発明の部材の嵌め合い構造を、前記取付ベース
31と、前記可動部32間に適用している。
【0040】すなわち、図8及び図9に示すように、第
1の部材たる可動部32が成形時に形成したテーパ面3
21aを有する嵌合凹部321を具備してなり、第2の
部材たる取付ベース31が前記嵌合凹部321に挿入さ
れて相対上下可能に支持される各部略等横断面状の嵌合
凸部たる支柱部312を具備してなり、前記嵌合凹部3
21に支柱部312を嵌合させる部材の嵌め合い構造で
あり、前記嵌合凹部321と支柱部312間にスペーサ
部材9を設けるようにしている。
【0041】以下、各部の構成について詳述する。取付
ベース31は、図6及び図7に示すように、座13の左
右両縁近傍の下面に取り付けた略平板状の取付部311
と、前記取付部311から上方に向けて突出して設けた
横断面略卵形の支柱部312とを具備している。可動部
32は、前記支柱部312を挿入し得る下方に開口した
嵌合凹部321を有する中空体である。この可動部32
は、樹脂成形品であるため、成形時、嵌合凹部321を
形成する場合、成形型から成形品を容易に抜き得るよう
に、予め嵌合凹部321の内周面を形成する成形型に抜
きテーパ面をつけている。そのため、成形後の嵌合凹部
321がテーパ面321aを有することとなり、これら
嵌合凹部321に各部略等横断面状である支柱部312
を挿入すると、支柱部312と嵌合凹部321間にテー
パ面321aのテーパ傾斜角度分だけ隙間が生じ、がた
つきや騒音の原因となる。したがって、本実施例では、
前述したように嵌合凹部321と支柱部312間にスペ
ーサ部材9を介在させて回転動作時、嵌合凹部321と
支柱部312間に生じるがたつきや騒音を防止するもの
である。
【0042】スペーサ部材9は、前記可動部32と同じ
樹脂材料により成形した樹脂成形品であり、支柱部31
2の軸心方向にそって取り付けられる長尺なものであ
る。このスペーサ部材9は、その外周に前記嵌合凹部3
21の抜きテーパ面321aに略対応したテーパ面9a
を有し該嵌合凹部321に略密接して嵌合するものであ
るとともに、前記支柱部312を略密接状態で支持し得
る各部略等横断面状の内嵌合凹部9bを具備している。
また、このスペーサ部材9は、テーパ面9aを形成する
母線に沿って分割した対をなす半割部材91、92から
構成されている。前述したように、このスペーサ部材9
も前記可動部32と同様に樹脂成形品であり、半割部材
91、92を組み合わせて支柱部312を挿入するため
の内嵌合凹部9bを形成するものであるが、この内嵌合
凹部9bは各部等略断面形状であり内周にテーパ面を有
するものではない。これは、前記スペーサ部材9は、成
形時に内嵌合凹部9bを成形する際に、抜きテーパ面を
つけて対応するのではなく、前述したようにスペーサ部
材9を半割構造にして対応している。
【0043】しかして、取付ベース31に可動部32を
取り付ける場合には、支柱部321の外周或いは可動部
32の内周に前記スペーサ部材9を適宜の手段で取付
け、両者間にスペーサ部材9を介在させた状態で可動部
32の嵌合凹部321に支柱部312を挿入する。な
お、取付ベース31と可動部32間には、取付ベース3
1に対して可動部32を上下動させる場合に該可動部3
2を所定の位置で安定保持する保持機構やロック機構が
設けてあるが、本実施例では詳しい説明を省略するとと
もに、図面においてもこれらの機構を省略している。
【0044】このような構成のものであると、前記スペ
ーサ部材9が可動部32の嵌合凹部321と支柱部31
2間の隙間を解消するため、両者間の嵌合精度を向上す
ることができる。したがって、可動部32が支柱部31
2に対して上下動を行った場合等に、がたつきや騒音の
発生を有効に防止することが可能となる。このように嵌
合凹部321を有する部材を成形する場合に問題となっ
ていた嵌合凹部321と嵌合凸部である支柱部312間
に生じるがたつきを防止することにより、広く嵌合凹部
321を有する部材等を樹脂成形品等で形成することが
可能となり、両部材間の相対移動を円滑なものとすると
ともに、部材の軽量化や大量生産化等を図ることが可能
となる。
【0045】スペーサ部材9が、成形品であるので、可
動部32とスペーサ部材9を同じ成形素材により成形す
ることも可能となり、低コスト化を図ることが可能とな
る。スペーサ部材9が、テーパ面9aを形成する母線に
沿って分割した対をなす半割部材から構成されているの
で、スペーサ部材9が成形品であっても、成形時に内嵌
合凹部9bを各部略等横断面状のものとし、内嵌合凹部
9bに抜きテーパ面を形成せずに支柱部312と略密接
に嵌合するような形状に成形することが可能となる。
【0046】次に、第1の部材に対して第2の部材を相
対的に上下移動可能に嵌め合い、両者間にスペーサ部材
を介在させた一変形例について以下に説明する。図10
は、前述した椅子Aの取付ベース31の支柱部312が
上方に開口した嵌合凹部313を有するものであり、そ
の嵌合凹部313に台座4を支持する金属製の嵌合凸部
たる軸部Pを上下動可能に嵌合しているものである。な
お、使用時には、前記軸部P及びスペーサ部材109を
外部から隠蔽するためのカバー等が適宜取り付けられ
る。
【0047】前記支柱部312は、合成樹脂製のもので
あり、嵌合凹部313が、その内周面にテーパ面313
aを有しているものである。一方、前記軸部Pは、金属
製のものであるため、各部略等横断面状である。したが
って、嵌合時、両者間に隙間を生じ、がたつきの原因と
なる。そのため、前述した第2実施例の構成のものと同
様に、両者312、P間に、スペーサ部材109を設
け、軸部Pを支柱部312に対して上下動させた場合の
がたつきや騒音を防止するようにしている。スペーサ部
材109は、その外周に前記嵌合凹部313のテーパ面
313aに略対応したテーパ面109aを有し該嵌合凹
部313に略密接して嵌合するものであるとともに、前
記軸部Pを略密接状態で支持し得る各部略等横断面状の
内嵌合凹部109bを具備しているものである。このス
ペーサ部材109は、テーパ面109aを形成する母線
に沿って分割した対をなす半割部材1091、1092
から構成されている。
【0048】なお、このものは、第2実施例の前半部分
で説明した構成のものと略同様の作用効果を奏するた
め、その説明を省略する。なお、本発明における構成
は、以上説明したものに限定されないのは勿論であり、
本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能であ
る。
【0049】
【発明の効果】本発明は、以上説明したような構成で実
施され以下に記載されるような効果を奏する。すなわ
ち、本発明は、前記嵌合凹部と嵌合凸部間にスペーサ部
材を設け、前記スペーサ部材が、その外周に前記嵌合凹
部の抜きテーパ面に略対応したテーパ面を有し該嵌合凹
部に略密接して嵌合するものであるとともに、前記嵌合
凸部を略密接状態で支持し得る各部略等横断面状の内嵌
合凹部を具備しているものであるので、前記スペーサ部
材が嵌合凸部と嵌合凹部間の隙間を解消し、嵌合精度を
向上させ、両者が相対移動を行った場合等に、がたつき
や騒音の発生を有効に防止する。このように嵌合凹部を
有する部材を成形品により形成する場合に問題となって
いたがたつきや騒音を防止することにより、広く軸受等
の部材を樹脂成形品等で形成することが可能となり、嵌
合凸部と嵌合凹部間の相対移動を円滑なものとするとと
もに、部材の軽量化や大量生産化等を図ることが可能と
なる。
【0050】第1の部材が成形時に形成した抜きテーパ
面を外周に有する嵌合凸部を具備してなり、第2の部材
が前記嵌合凸部を挿入して相対移動可能に支持する各部
略等横断面状の嵌合凹部を具備してなり、前記嵌合凹部
に嵌合凸部を嵌合させる部材の嵌め合い構造であって、
前記嵌合凹部と嵌合凸部間にスペーサ部材を設け、前記
スペーサ部材が、前記嵌合凹部に略密接に嵌合するもの
であるとともに、前記嵌合凸部の抜きテーパ面に略対応
したテーパ面を有し該嵌合凸部に略密接して嵌合する内
嵌合凹部を有するものである場合にも、前述した請求項
1記載の発明と同様の効果が得られるものである。
【0051】前記嵌合凹部と嵌合凸部とを相対回転可能
に嵌め合わせているならば、回転動作時に両者間に生じ
るがたつきや騒音を有効に防止することができる。前記
嵌合凹部と嵌合凸部とを相対直線運動可能に嵌め合わせ
ているならば、相対直線運動時に両者間に生じるがたつ
きや騒音を有効に防止することができる。嵌合凹部と嵌
合凸部間の隙間が漸次増大する側のスペーサ部材の端部
と、第1、第2の部材の何れか一方の部材との間に押圧
部を設け、前記一方の部材に軸心方向に沿って外力が働
いた場合に、前記押圧部が、嵌合凹部と嵌合凸部間の隙
間が漸次減少する側に向かってスペーサ部材を押圧する
ことにより前記内嵌合凹部と嵌合凸部との密着度を増加
させるようにしているものならば、例えば、部材に外力
が働いたり、部材自身の荷重等がかかった場合に、前記
押圧部が、スペーサ部材を嵌合凹部と嵌合凸部間の隙間
が漸次減少する側に向かって押圧し、前記スペーサ部材
が嵌合凹部と嵌合凸部間に生じる縦断面略楔形の隙間に
くい込むことになる。これにより、スペーサ部材を嵌合
凸部側に押し付ける押圧力が働き、スペーサ部材の内嵌
合凹部と嵌合凸部との密着度が増加して嵌合精度をより
向上させることが可能となる。
【0052】押圧部が、テーパ面の傾斜角度が漸次増大
する側のスペーサ部材の端部と一方の部材との間に設け
た弾性変形可能な弾性体であるならば、一方の部材がス
ペーサ部材を押圧する際の衝撃力が緩和されるだけでな
く、弾性体の弾性変形を利用して嵌合凸部に対するスペ
ーサ部材の押し付け力を適宜調整することができる。押
圧部が、嵌合凹部と嵌合凸部間の隙間が漸次増大する側
の端部を一方の部材の一部と略当たる位置まで延長した
スペーサ部材の延長端であるならば、別途の部材により
押圧部を形成することが不要となるとともに、スペーサ
部材と一方の部材との間に押圧部を介在させる作業が不
要となるので、部品点数の削減や組立の簡略化を図るこ
とができる。
【0053】スペーサ部材が、成形品であるならば、第
1の部材とスペーサ部材を同じ成形素材により成形する
ことも可能となり、低コスト化を図ることが可能とな
る。スペーサ部材が、テーパ面を形成する母線に沿って
一部を開放したものであるならば、スペーサ部材が成形
品であっても、成形時に内嵌合凹部を等断面状なものと
し、内嵌合凹部に抜きテーパ面を形成せずに嵌合凸部と
略密接に嵌合するような形状に成形することが可能とな
る。
【0054】スペーサ部材が、テーパ面を形成する母線
に沿って分割した対をなす半割部材から構成されている
ならば、スペーサ部材が成形品であっても、成形時に内
嵌合凹部を等断面状なものとし、内嵌合凹部に抜きテー
パ面を形成せずに嵌合凸部と略密接に嵌合するような形
状に成形することが可能となる。回転可能な家具の肘掛
けに適用される部材の嵌め合い構造であって、肘掛け
が、肘を置くための肘掛け本体と、前記肘掛け本体を支
持する肘支持体と、前記肘掛け本体を肘支持体に対して
回転可能に取り付けるリンク機構とを具備してなり、前
記嵌合凹部が、リンク機構の軸受部に設けてあり、前記
嵌合凸部が、肘掛け本体或いは肘支持体から突出し前記
軸受部に挿入して回転可能に支持される軸部であり、前
記軸受部と軸部間に前記スペーサ部材を設けているなら
ば、肘掛け本体を肘支持体に対して回転する際に、がた
つきや騒音が防止され、回転動作が非常に円滑なものと
なり、本発明の部材の嵌め合い構造の効果が有効に発揮
されることとなる。
【0055】上下動可能な家具の肘掛けに適用される部
材の嵌め合い構造であって、肘掛けが、肘を置くための
肘掛け本体と、前記肘掛け本体を支持するものであり、
家具本体に取り付けた取付ベースと前記取付ベースに上
下動可能に支持される可動部とから構成される肘支持体
とを具備してなり、前記嵌合凸部が、前記取付ベースの
上端部であり、前記嵌合凹部が、下方を開口させて前記
可動部の下端側に設けてあり、前記取付ベースと可動部
間に前記スペーサ部材を設けているならば、肘掛け本体
の高さ調整を行うべく可動部を取付ベースに対して上下
動させる際に、がたつきや騒音が防止され、上下動作が
非常に円滑なものとなり、本発明の部材の嵌め合い構造
の効果が有効に発揮されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における椅子を示す全体斜
視図。
【図2】同要部を示す側面図。
【図3】同要部を示す分解斜視図。
【図4】同作用説明図。
【図5】同要部を示す拡大断面図。
【図6】本発明の第2実施例における椅子を示す全体斜
視図。
【図7】同要部を示す側面図。
【図8】同要部を示す分解斜視図。
【図9】同拡大断面図。
【図10】同一変形例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…家具本体(椅子本体) 2…肘掛け 3…肘支持体 31…第2の部材(取付ベース) 312…嵌合凸部(支柱部) 32…第1の部材(可動部) 321、313…嵌合凹部 321a、313a…テーパ面 4…第2の部材(台座) 43…嵌合凸部(第1の軸部) 5…肘掛け本体 51…第2の部材(肘当てベース) 511…嵌合凸部(第2の軸部) 6…リンク機構 61…第1の部材(第1リンク要素) 611…嵌合凹部(第1の嵌合凹部) 612…嵌合凹部(第2の嵌合凹部) 7…スペーサ部材 7a…テーパ面 7b…内嵌合凹部 8…弾性体(Oリング) 9、109…スペーサ部材 91、92、1091、1092…半割部材 9a、109a…テーパ面 9b、109b…内嵌合凹部 A…家具(椅子)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀木 敏幸 長野県伊那市西春近下河原5331 タカノ株 式会社家具開発部内 (72)発明者 登内 武 長野県伊那市西春近下河原5331 タカノ株 式会社家具開発部内 (72)発明者 西村 加代子 大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コ クヨ株式会社内 Fターム(参考) 3J105 AA02 AA03 AA05 AA12 AA13 AB06 AB08 AC01 BB45 BC22

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の部材が成形時に形成した抜きテーパ
    面を有する嵌合凹部を具備してなり、第2の部材が前記
    嵌合凹部に挿入されて相対移動可能に支持される各部略
    等横断面状の嵌合凸部を具備してなり、前記嵌合凹部に
    嵌合凸部を嵌合させる部材の嵌め合い構造であって、 前記嵌合凹部と嵌合凸部間にスペーサ部材を設け、前記
    スペーサ部材が、その外周に前記嵌合凹部の抜きテーパ
    面に略対応したテーパ面を有し該嵌合凹部に略密接して
    嵌合するものであるとともに、前記嵌合凸部を略密接状
    態で支持し得る各部略等横断面状の内嵌合凹部を具備し
    ていることを特徴とする部材の嵌め合い構造。
  2. 【請求項2】第1の部材が成形時に形成した抜きテーパ
    面を外周に有する嵌合凸部を具備してなり、第2の部材
    が前記嵌合凸部を挿入して相対移動可能に支持する各部
    略等横断面状の嵌合凹部を具備してなり、前記嵌合凹部
    に嵌合凸部を嵌合させる部材の嵌め合い構造であって、 前記嵌合凹部と嵌合凸部間にスペーサ部材を設け、前記
    スペーサ部材が、前記嵌合凹部に略密接に嵌合するもの
    であるとともに、前記嵌合凸部の抜きテーパ面に略対応
    したテーパ面を有し該嵌合凸部に略密接して嵌合する内
    嵌合凹部を有するものであることを特徴とする部材の嵌
    め合い構造。
  3. 【請求項3】前記嵌合凹部と嵌合凸部とを相対回転可能
    に嵌め合わせていることを特徴とする請求項1又は2記
    載の部材の嵌め合い構造。
  4. 【請求項4】前記嵌合凹部と嵌合凸部とを相対直線運動
    可能に嵌め合わせていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の部材の嵌め合い構造。
  5. 【請求項5】嵌合凹部と嵌合凸部間の隙間が漸次増大す
    る側のスペーサ部材の端部と、第1、第2の部材の何れ
    か一方の部材との間に押圧部を設け、前記一方の部材に
    軸心方向に沿って外力が働いた場合に、前記押圧部が、
    嵌合凹部と嵌合凸部間の隙間が漸次減少する側に向かっ
    てスペーサ部材を押圧することにより前記内嵌合凹部と
    嵌合凸部との密着度を増加させるようにしていることを
    特徴とする請求項1、2、3又は4記載の部材の嵌め合
    い構造。
  6. 【請求項6】押圧部が、弾性変形可能な弾性体であるこ
    とを特徴とする請求項5記載の部材の嵌め合い構造。
  7. 【請求項7】押圧部が、嵌合凹部と嵌合凸部間の隙間が
    漸次増大する側の端部を一方の部材の一部と略当たる位
    置まで延長したスペーサ部材の延長端であることを特徴
    とする請求項5又は6記載の部材の嵌め合い構造。
  8. 【請求項8】スペーサ部材が、成形品であることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の部材
    の嵌め合い構造。
  9. 【請求項9】スペーサ部材が、テーパ面を形成する母線
    に沿って一部を開放したものであることを特徴とする請
    求項8記載の部材の嵌め合い構造。
  10. 【請求項10】スペーサ部材が、テーパ面を形成する母
    線に沿って分割した対をなす半割部材から構成されてい
    ることを特徴とする請求項8記載の部材の嵌め合い構
    造。
  11. 【請求項11】回転可能な家具の肘掛けに適用される部
    材の嵌め合い構造であって、肘掛けが、肘を置くための
    肘掛け本体と、前記肘掛け本体を支持する肘支持体と、
    前記肘掛け本体を肘支持体に対して回転可能に取り付け
    るリンク機構とを具備してなり、前記嵌合凹部が、リン
    ク機構の軸受部に設けてあり、前記嵌合凸部が、肘掛け
    本体或いは肘支持体から突出し前記軸受部に挿入して回
    転可能に支持される軸部であり、前記軸受部と軸部間に
    前記スペーサ部材を介在させた状態で両者を嵌合させて
    いることを特徴とする請求項1、2、4、5、6、7、
    8、9又は10記載の部材の嵌め合い構造。
  12. 【請求項12】上下動可能な家具の肘掛けに適用される
    部材の嵌め合い構造であって、肘掛けが、肘を置くため
    の肘掛け本体と、前記肘掛け本体を支持するものであ
    り、家具本体に取り付けた取付ベースと前記取付ベース
    に上下動可能に支持される可動部とから構成される肘支
    持体とを具備してなり、前記嵌合凸部が、前記取付ベー
    スの上端部であり、前記嵌合凹部が、下方を開口させて
    前記可動部の下端側に設けてあり、前記取付ベースと可
    動部間に前記スペーサ部材を介在させた状態で両者を嵌
    合させていることを特徴とする請求項1、3、4、5、
    6、7、8、9又は10記載の部材の嵌め合い構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003079479A (ja) * 2001-09-17 2003-03-18 Itoki Crebio Corp 椅子及びその肘掛け装置
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