JP2001160324A - ノンハロゲン難燃電線 - Google Patents

ノンハロゲン難燃電線

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JP2001160324A
JP2001160324A JP34526699A JP34526699A JP2001160324A JP 2001160324 A JP2001160324 A JP 2001160324A JP 34526699 A JP34526699 A JP 34526699A JP 34526699 A JP34526699 A JP 34526699A JP 2001160324 A JP2001160324 A JP 2001160324A
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JP34526699A
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English (en)
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Kazufumi Kimura
一史 木村
Ikuo Seki
育雄 関
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Hitachi Cable Ltd
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Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄肉でかつ優れた難燃性と耐摩耗性を兼ね備
えた新規なノンハロゲン難燃電線の提供。 【解決手段】 導体1上に内層3と外層4とからなる絶
縁層4を有するノンハロゲン難燃電線において、上記内
層3が密度0.93以上のポリエチレンからなると共
に、上記外層4がポリオレフィン100重量部に対し、
金属水酸化物を50〜300重量部混和した組成物から
なり、かつ外層4と内層3との厚さの比を1/2〜1/
5とする。これによって、薄肉でも優れた難燃性と耐摩
耗性を同時に発揮することができると共に、燃焼時に有
害物ガスを発生することもない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼時に有害なハ
ロゲンガスや腐食性ガスが発生しないノンハロゲン難燃
電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
乗用車等に用いられる車両用電線は、軽量でかつ優れた
難燃性を満足するために、難燃ポリエチレン、難燃架橋
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等からなる絶縁層を導体
の周囲に0.8〜1.0mmの厚さで被覆した薄肉難燃
電線が一般的に使用されていた。
【0003】しかしながら、この絶縁層を構成する難燃
ポリエチレンや難燃架橋ポリエチレンは、低密度ポリエ
チレンや高密度ポリエチレンに有機ハロゲン系の難燃剤
を添加して難燃性を向上させたものであるため、燃焼時
に腐食性ガスや有害なハロゲンガス等が発生し、人体や
他の部品に悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0004】そのため、最近ではこの有機ハロゲン系の
難燃剤に代えて金属水酸化物等の無機系の難燃剤が用い
られるようになってきているが、この金属水酸化物から
なる難燃剤を使用した場合、更なる軽量化のために絶縁
層の肉厚を薄く、例えば0.4mm以下の極薄肉とする
と絶縁層の耐摩耗性が著しく低下してしまうといった問
題があった。
【0005】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、薄
肉でかつ優れた難燃性と耐摩耗性を兼ね備えた新規なノ
ンハロゲン難燃電線を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、導体上に内層と外層とからなる厚さ0.4
mm以下の絶縁層を有するノンハロゲン難燃電線におい
て、上記内層が密度0.93以上のポリエチレンからな
ると共に、上記外層がポリオレフィン100重量部に対
し、金属水酸化物を50〜300重量部混和した組成物
からなり、かつ外層と内層との厚さの比が1/2〜1/
5としたものであり、これによって、薄肉であっても優
れた難燃性と耐摩耗性を同時に発揮することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0008】図1は、本発明に係るノンハロゲン難燃電
線の実施の一形態を示したものである。図示するよう
に、このノンハロゲン難燃電線は、撚り線(又は単線)
からなる導体1の周囲に、内層3と外層4とからなる二
層構造の絶縁層2を厚さ0.4mm以下の極薄肉に被覆
したものであり、この絶縁層2はパーオキサイドや電子
線、γ線等の従来周知の方法で架橋されている。
【0009】また、この内層3は密度0.93以上のポ
リエチレンからなっているのに対し、外層4はポリオレ
フィン100重量部に対し、金属水酸化物を50〜30
0重量部混和してなる組成物からなっており、しかも、
外層4と内層3との厚さの比はそれぞれ1/2〜1/5
の範囲に制限されている。
【0010】そして、このような本発明のノンハロゲン
難燃電線にあっては、後述する実施例で実証されるよう
に、外層4が優れた難燃性を発揮すると共に内層3が優
れた耐摩耗性を発揮するため、従来では困難であった薄
肉での難燃性と耐摩耗性を高い次元で両立することがで
きる。しかも、難燃剤として無機質系難燃剤である金属
水酸化物を用いているため、燃焼時に有害なハロゲンガ
スや腐食性ガスが発生しないといった優れた効果を発揮
することができる。
【0011】本発明において、内層3として密度0.9
3以上のポリエチレンを用いたのは、内層3の機械的強
度、特に耐摩耗性を向上させるためであり、好ましくは
密度0.94以上のポリエチレンを用いることが望まし
い。
【0012】また、外層4を構成する組成物のうちポリ
オレフィンとしては、エチレンプロピレンコポリマ、エ
チレンプロピレンジエンターポリマ、低密度ポリエチレ
ン、中密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖
状低密度ポリエチレン、エチレン酢酸ビニルコポリマ、
エチレンメチルアクリレート、エチレンメチルメタアク
リレート、エチレンオクテンコポリマ、エチレンブテン
コポリマ、エチレンブテンジエンターポリマ、エチレン
エチルアクリレート、ポリプロピレンといったものが挙
げられ、これらは単独で、或いは2種以上混合して使用
することが可能である。
【0013】一方、これらポリオレフィンにブレンドさ
れる金属水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム、ハイドロタルサイ
ト等が挙げられ、これらは1種或いは2種以上混合して
併用することが可能である。
【0014】ここで、この金属水酸化物の混和量を上記
ポリオレフィン100重量部に対して50〜300重量
部としたのは、50重量部未満では難燃性が不十分とな
り、反対に300重量部を超えると機械的特性や耐熱性
が低下するからであり、好ましくは100〜200重量
部の範囲である。
【0015】他方、外層4と内層3との厚さの比をそれ
ぞれ1/2〜1/5の範囲に限定したのは、外層4の有
する難燃性と、内層3の有する耐摩耗性とを高次元で両
立させるためである。
【0016】すなわち、上述したように内層3として密
度0.93以上のポリエチレンを用いることにより、内
層3の耐摩耗性を向上することができるが、このような
ポリエチレンは高結晶性であるため、難燃剤である金属
水酸化物を混和すると伸び等の機械的特性が著しく低下
してしまうことからできるだけ難燃剤を添加しないこと
が好ましい。そのため、絶縁体2全体の難燃性を向上さ
せるためには、難燃性に優れた外層4の厚さの比率をで
きるだけ高めることが考えられるが、この外層4の厚さ
が内層3の厚さの1/2を超えてしまうと内層3の厚さ
比率が減る分、耐摩耗性が低下してしまい、反対にこの
外層4の厚さが内層3の厚さの1/5未満では十分な難
燃性が得られないからである。
【0017】尚、本発明においては、上記組成の他に、
必要に応じて架橋助剤、酸化防止剤、滑剤、加工助剤、
安定剤、着色剤、表面処理剤、カーボンブラック等を適
量添加しても差し支えない。
【0018】
【実施例】次に、本発明の具体的実施例及び比較例を説
明する。
【0019】先ず、以下の表1の各例(実施例1〜5、
比較例1〜5)に示すような配合成分の各種組成物を容
量250mlの小型ミキサーに投入し、180℃で混練
してそれぞれ内外層用のコンパウンドを製造した。
【0020】次に、このようにして得られた各内層コン
パウンド及び外層コンパウンドを2層同時押出方式によ
り、外径0.18mmの銅線を37本撚り合わせた導体
上に内層厚さ0.2mm、外層厚さ0.1mmとなるよ
うに押出被覆し、次いで20Mradの電子線を照射し
て架橋して絶縁電線を製造した。尚、内層は25mm押
出機を用い、200℃で押し出し、外層は15mm押出
機を用いて200℃で押し出した。
【0021】そして、このようにして得られた各絶縁電
線について、それぞれ耐摩耗性及び難燃性の評価を行っ
た。
【0022】尚、耐摩耗性の評価方法としては、UL7
19に準じ、90°のシャープエッジ3枚を有する治具
に2ポンドの荷重を加えつつ、約30cmの距離を往復
させ、導通するまでの往復回数をカウントした。一方、
難燃性の評価方法としては、JISC−3005の傾斜
試験に準じ、鉛直方向に対して60°傾斜した隔絶塩田
線に所定時間炎を当てた後、炎を取り去り、60秒以内
で自己消火したものを合格(○)とし、反対に炎を取り
去った後60秒間経っても自己消火しないものを不合格
(×)とした。
【0023】
【表1】
【0024】この結果、表1の下欄に示すように、本発
明に係る実施例1〜5は、いずれも優れた耐摩耗性と難
燃性を発揮した。
【0025】これに対し、外層の難燃剤が本発明の規定
値より低い(40重量部)比較例1は、耐摩耗性は満足
するものの難燃性が不合格となり、また、内層に低密度
ポリエチレンを用いた比較例2では、難燃性は合格した
ものの耐摩耗性が大きく低下してしまった。また、外層
と内層との厚さの比が同じである比較例3では、同じく
耐摩耗性が大幅に低下してしまい、また、外層の厚さが
薄すぎる比較例4では、優れた耐摩耗性を発揮したもの
の、難燃性が不合格となってしまった。さらに、外層の
みからなる比較例5では当然ながら耐摩耗性が著しく低
下してしまった。
【0026】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、従来では
困難であった薄肉での難燃性と耐摩耗性を高い次元で両
立することができる。しかも、燃焼時に有害なハロゲン
ガスや腐食性ガスが発生しないため、火災時における人
体等への危険性が軽減されると共に、環境汚染防止にも
寄与することができる等といった優れた効果を発揮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノンハロゲン難燃電線の実施の一
形態を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁層 3 内層 4 外層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に内層と外層とからなる絶縁層を
    有するノンハロゲン難燃電線において、上記内層が密度
    0.93以上のポリエチレンからなると共に、上記外層
    がポリオレフィン100重量部に対し、金属水酸化物を
    50〜300重量部混和した組成物からなり、かつ外層
    と内層との厚さの比が1/2〜1/5であることを特徴
    とするノンハロゲン難燃電線。
  2. 【請求項2】 上記絶縁層の絶縁厚さが0.4mm以下
    であることを特徴とする請求項1に記載のノンハロゲン
    難燃電線。
  3. 【請求項3】 上記絶縁層が架橋されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載のノンハロゲン難燃電線。
  4. 【請求項4】 上記ポリオレフィンがエチレン系コポリ
    マであることを特徴とする請求項1に記載のノンハロゲ
    ン難燃電線。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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