JP2001159548A - ガスメータにおける計測流量異常判定方法、流体流量の計測異常判定装置、並びに、電子式ガスメータ - Google Patents

ガスメータにおける計測流量異常判定方法、流体流量の計測異常判定装置、並びに、電子式ガスメータ

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JP2001159548A
JP2001159548A JP34459899A JP34459899A JP2001159548A JP 2001159548 A JP2001159548 A JP 2001159548A JP 34459899 A JP34459899 A JP 34459899A JP 34459899 A JP34459899 A JP 34459899A JP 2001159548 A JP2001159548 A JP 2001159548A
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fluid
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Toshihiko Suzuki
年彦 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体通路における通過流量を計測するに当た
り、計測流量の正常又は異常を認識すること。 【解決手段】 流量計測手段Bを用いて計測した流体通
路Aを通過する流体の流量の正常又は異常を判定する装
置であって、前記流体通路Aの上流側における流体と下
流側における流体との圧力差を計測する圧力差計測手段
PSと、前記流体通路Aを通過する流体の流量に対応し
て予め定められた前記圧力差の基準値のうち、前記流量
計測手段Bを用いて計測した流量に対応する圧力差の基
準値を、前記圧力差計測手段PSにより計測された前記
圧力差と比較する圧力差比較手段91Aと、前記圧力差
比較手段91Aの比較結果を基に、前記計測した流量の
正常又は異常を判定する判定手段91Bとを備えること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス等の流体の流
量を計測する際の異常を判定する方法とその装置、並び
に、ガスの計測流量の異常を判定する電子式ガスメータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LPガスや都市ガス等の集団ガス供給設
備において使用されるガスメータやガス漏洩検知装置
が、ガス使用量の表示のためやガス漏洩有無の判定のた
めに行うガス流量の計測は、一般に、通過するガスの流
速等、ガス通路内でのガス流量に応じて変化する物理量
にガス通路の断面積を乗じることで行われる。
【0003】ところで、ガスが流れる通路には、ガス中
に含まれる塵埃等の不純物が付着することがあり、その
ような不純物の付着が顕著になると、通路の断面積が変
化することがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した不純物の付着
等によりガス通路の断面積に変化が生じると、ガス流量
に応じて変化する物理量にガス通路の断面積を乗じるこ
とで計測されるガス流量と実際のガス流量との誤差を大
きくする要因となり、計測精度の悪化につながるので問
題となる。
【0005】また、ガスメータやガス漏洩検知装置にお
いては、ガス流量を計測するに当たり、比較的高流量に
おいて計測精度の高いセンサと比較的低流量において計
測精度の高いセンサとを使い分けて、計測精度の向上を
広い範囲で図ることが提案されている。
【0006】そのような場合には、例えば、特開平8−
270900号公報のガス漏洩検知装置のように、高流
量用通路に対して低流量用通路を分岐合流させた部分を
ガス流路中に設けて、特にガスの流量が少ない場合に
は、高流量用通路の弁体を閉じて低流量用通路にしかガ
スが流れないようにし、弁体が開いている状態では比較
的高流量において検出精度の高いセンサを用いて行って
いた流量計測を、比較的低流量において計測精度の高い
センサを用いて行うことになる。
【0007】また、この特開平8−270900号公報
のガス漏洩検知装置では、ダイヤフラムの両面に作用す
るダイヤフラムの上流側のガス圧力とダイヤフラムの下
流側のガス圧力との差の変化により、ダイヤフラムを上
下に変位させ、このダイヤフラムの上下変位をリンク機
構により水平方向の直線往復運動に変換すると共に、弁
体の中央に連結された作動部材を水平方向に移動可能に
支持させ、リンク機構により変換された水平方向の直線
往復運動を作動部材に伝達することで、高流量用通路の
弁座に対して弁体を開閉駆動させるようにしている。
【0008】そのため、この特開平8−270900号
公報のガス漏洩検知装置のように、比較的高流量におい
て計測精度の高いセンサと比較的低流量において計測精
度の高いセンサとを使い分ける場合には、弁体が開閉動
作する流量に合わせて流量計測に反映させるセンサを高
流量用と低流量用との間で切り換える必要がある。
【0009】しかし、経年変化によってリンク機構に動
作不良が発生すると、開閉駆動すべき流量に達しても弁
体が開閉駆動されず、流量計測に反映させるセンサの切
り換え時点と弁体が実際に開閉駆動する時点とにずれが
生じる場合がある。
【0010】そして、そのようなずれが生じると、例え
ば、弁体が閉じていて低流量用通路にしかガスが流れな
いにも拘わらず、流量計測に反映させるセンサが低流量
用から高流量用に切り換えられてしまい、計測されるガ
ス流量と実際のガス流量との間に誤差を生むことになり
かねない。
【0011】本発明は前記事情に鑑みなされたもので、
本発明の目的は、上述したガスを始めとする各種流体に
ついて、流体通路における通過流量を計測するに当た
り、計測流量の正常又は異常を認識することができるガ
スメータにおける計測流量異常判定方法と、流体流量の
計測異常判定装置、並びに、電子式ガスメータを提供す
ることにある。
【0012】前記目的を達成する請求項1乃至請求項3
に記載した本発明はガスメータにおける計測流量異常判
定方法に関し、請求項4乃至請求項6に記載した本発明
は流体流量の計測異常判定装置に関し、請求項7に記載
した本発明は電子式ガスメータに関する。
【0013】
【課題を解決するための手段】そして、請求項1に記載
した本発明のガスメータにおける計測流量異常判定方法
は、内部のガス通路を通過するガスの流量を計測して積
算するガスメータにおいて、前記ガス通路の上流側にお
けるガスと下流側におけるガスとの圧力差を計測し、前
記計測した圧力差及び前記計測した流量の相関関係の有
無を判定し、前記相関関係の有無の判定結果を基に、前
記計測した流量の正常又は異常を判定するようにしたこ
とを特徴とする。
【0014】また、請求項2に記載した本発明のガスメ
ータにおける計測流量異常判定方法は、請求項1に記載
した本発明のガスメータにおける計測流量異常判定方法
において、前記計測した圧力差及び前記計測した流量の
相関関係の有無の判定を、前記ガス通路を通過するガス
の流量に対応して予め定められた前記圧力差の基準値と
前記計測した圧力差との比較により行うようにした。
【0015】さらに、請求項3に記載した本発明のガス
メータにおける計測流量異常判定方法は、請求項1又は
2に記載した本発明のガスメータにおける計測流量異常
判定方法において、前記ガス通路が、該ガス通路を通過
するガスの流量に応じて経路が高流量用経路と低流量用
経路との間で切り換えられるように構成されており、前
記ガス通路の経路を前記高流量用経路と前記低流量用経
路との間で切り換える際の該ガス通路を通過するガスの
基準的流量と前記計測した流量とを比較し、該比較の結
果と、前記計測した圧力差及び前記計測した流量の相関
関係の有無の判定結果とを基に、前記計測した流量の異
常原因を判定するようにした。
【0016】また、請求項4に記載した本発明の流体流
量の計測異常判定装置は、図1に基本構成図で示すよう
に、流量計測手段Bを用いて計測した流体通路Aを通過
する流体の流量の正常又は異常を判定する装置であっ
て、前記流体通路Aの上流側における流体と下流側にお
ける流体との圧力差を計測する圧力差計測手段PSと、
前記流体通路Aを通過する流体の流量に対応して予め定
められた前記圧力差の基準値のうち、前記流量計測手段
Bを用いて計測した流量に対応する圧力差の基準値を、
前記圧力差計測手段PSにより計測された前記圧力差と
比較する圧力差比較手段91Aと、前記圧力差比較手段
91Aの比較結果を基に、前記計測した流量の正常又は
異常を判定する判定手段91Bとを備えることを特徴と
する。
【0017】さらに、請求項5に記載した本発明の流体
流量の計測異常判定装置は、請求項4に記載した本発明
の流体流量の計測異常判定装置において、前記流体通路
Aが、該流体通路Aを通過する流体の流量に応じて所定
箇所が弁体59により開閉される高流量用通路Cと、該
高流量用通路Cのうち少なくとも前記所定箇所をバイパ
スし前記高流量用通路Cの最大流量よりも低い最大流量
での流体の通過を可能とする低流量用通路Dとを有して
おり、前記判定手段91Bが、前記弁体59により前記
所定箇所が開閉される際の前記流体通路Aを通過する流
体の基準流量を前記計測した流量と比較する流量比較手
段91Cと、該流量比較手段91Cの比較結果及び前記
圧力差比較手段91Aの比較結果を基に、異常であると
判定した前記計測した流量の異常原因を判定する原因判
定手段91Dとを有しているものとした。
【0018】また、請求項6に記載した本発明の流体流
量の計測異常判定装置は、請求項4又は5に記載した本
発明の流体流量の計測異常判定装置において、前記判定
手段91Bの判定結果を表示する判定結果表示手段50
をさらに備えるものとした。
【0019】さらに、請求項7に記載した本発明の電子
式ガスメータは、請求項4、5又は6記載の流体流量の
計測異常判定装置を内蔵する電子式ガスメータであっ
て、前記計測した流量が異常であると前記判定手段91
Bが判定した際に、該計測した流量に異常がある旨を電
話回線経由で遠隔監視用ホストコンピュータに送出する
ための、通報データを生成、出力する通報データ生成出
力手段91Eを備えていることを特徴とする。
【0020】請求項1に記載した本発明のガスメータに
おける計測流量異常判定方法によれば、ガス通路の下流
側が連通するガス消費源においてガスが消費されると、
その消費量に応じた流量のガスが、ガス供給源側に連通
するガス通路の上流側から下流側に流れると共に、ガス
通路の上流側におけるガスの圧力と下流側におけるガス
の圧力の間に、ガスの流量に応じた差が生じる。
【0021】したがって、ガス通路を通過するガスの流
量と、ガス通路の上流側におけるガスと下流側における
ガスとの圧力差との間には、一定の相関関係が成り立
ち、実際に計測したガスの流量が、計測した圧力差との
間にこの相関関係を持たないのであれば、その計測した
ガスの流量が正常でなく異常であることになる。
【0022】また、請求項2に記載した本発明のガスメ
ータにおける計測流量異常判定方法によれば、請求項1
に記載した本発明のガスメータにおける計測流量異常判
定方法において、ガスの流量と圧力差との間に成り立つ
相関関係上から導かれる、計測したガスの流量に対応す
るガスの圧力差の基準値と、実際に計測したガスの圧力
差とを比較することで、計測したガスの流量と計測した
ガスの圧力差との間に相関関係があるか否かが判定され
る。
【0023】さらに、請求項3に記載した本発明のガス
メータにおける計測流量異常判定方法によれば、請求項
1又は2に記載した本発明のガスメータにおける計測流
量異常判定方法において、計測したガスの流量と計測し
た圧力差との間に相関関係を成り立たせるのに関与する
要素が、ガス通路Aを通過するガスの経路が高流量用経
路である状態と低流量用経路である状態とでは異なる。
【0024】したがって、ガスの基準的流量と計測した
流量とを比較することで、計測したガスの流量と計測し
た圧力差との間に相関関係を成り立たせるのに関与する
要素が特定されることになる。
【0025】また、請求項4に記載した本発明の流体流
量の計測異常判定装置によれば、流体通路Aの内部にお
いて流体の流れが発生すると、その流量に応じた圧力差
が流体通路Aの上流側の流体と下流側の流体との間に生
じるので、流体通路Aを通過する流体の流量と、流体通
路Aの上流側における流体と下流側における流体との圧
力差との間には、一定の相関関係が成り立つことにな
る。
【0026】したがって、流体通路Aの上流側の流体と
下流側の流体との間の圧力差を圧力差計測手段PSによ
り計測し、流量計測手段Bを用いて計測した流体の流量
に対応する、流体通路Aの上流側の流体と下流側の流体
との間の圧力差の基準値と、圧力差計測手段PSにより
計測した圧力差とを圧力差比較手段91Aにより比較し
た結果、両者に相違があれば、判定手段91Bによっ
て、流量計測手段Bを用いて計測した流体の流量が正常
でなく異常であると判定されることになる。
【0027】さらに、請求項5に記載した本発明の流体
流量の計測異常判定装置によれば、請求項4に記載した
本発明の流体流量の計測異常判定装置において、高流量
用通路Cの所定箇所を弁体59が開いている状態と、高
流量用通路Cの所定箇所を弁体59が閉じている状態と
では、流体通路Aを通過する流体の流量と、流体通路A
の上流側における流体と下流側における流体との圧力差
との間に相関関係を成り立たせるのに関与する要素が異
なる。
【0028】したがって、流量計測手段Bを用いて計測
した流体の流量が正常でなく異常であると判定手段91
Bによって判定された場合、流体の基準流量と計測した
流量とを流量比較手段91Cにより比較すると、その比
較結果から、流体通路Aを通過する流体の流量と、流体
通路Aの上流側における流体と下流側における流体との
圧力差との間に相関関係を成り立たせるのに関与する要
素が特定され、この特定された要素の中から、計測した
流量の異常原因となる要素が、原因判定手段91Dによ
って判定されることになる。
【0029】また、請求項6に記載した本発明の流体流
量の計測異常判定装置によれば、請求項4又は5に記載
した本発明の流体流量の計測異常判定装置において、判
定手段91Bの判定結果が判定結果表示手段50に表示
されると、流量計測手段Bを用いて計測した流体の流量
が正常か異常かが、外部から視覚的に確認されるように
なる。
【0030】さらに、請求項7に記載した本発明の電子
式ガスメータによれば、電子式ガスメータに請求項4、
5又は6記載の流体流量の計測異常判定装置を採用する
場合、計測した流量が異常であると判定手段91Bによ
って判定されると、通報データが通報データ生成出力手
段91Eにより生成、出力されることになる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明による電子式ガスメ
ータの実施形態を、本発明によるガスメータにおける計
測流量異常判定方法や流体流量の計測異常判定装置と共
に、図面を参照して説明する。
【0032】図2は本発明の一実施形態に係る電子式ガ
スメータの概略構成を示す正面図であり、本実施形態の
電子式ガスメータ(以下、ガスメータと略記する)は、
図2中引用符号1で示す平面視矩形のハウジングと、こ
のハウジング1内に収容される流路切換ユニット55
(図3参照)は、有蓋状の蓋部3、筒状の胴部5、並び
に、有底状の底部7により、上下に3分割できるように
構成されている。
【0033】前記蓋部3には、図3にハウジング1の縦
断面図で示すように、不図示のガス供給源側に接続され
るガス流入口9と、不図示のガス消費源側に接続される
ガス流出口11とが形成されている。
【0034】前記胴部5には、蓋部3を上端に組み付け
た状態でガス流入口9に連通する第1チャンバ13と、
蓋部3を上端に組み付けた状態でガス流出口11に連通
する第2チャンバ15とが、隔壁17により仕切られて
形成されていると共に、図4に平面図で示すように、ガ
ス流入口9及びガス流出口11のいずれとも連通しない
第3チャンバ19が、隔壁21,23により仕切られて
形成されている。
【0035】前記第2チャンバ15は、図3に示すよう
に、隔壁17の下端から水平に延設された隔壁25によ
り第1チャンバ13の下方に一部延出していて、この隔
壁25に形成された弁ポート27(所定箇所に相当)を
介して第1チャンバ13に連通しており、この弁ポート
27には、ポート上下位置調整用のリング部材29がね
じ嵌合されている。
【0036】そして、第2チャンバ15には、この第2
チャンバ15におけるガスの圧力を計測する第2圧力セ
ンサPS2が設けられている。
【0037】前記第1チャンバ13には、この第1チャ
ンバ13におけるガスの圧力を計測する第1圧力センサ
PS1が設けられていると共に、計量ユニット31が設
けられていて、この計量ユニット31の内部には、図4
に示すように、上下両端が開放された主流路33と、こ
の主流路33と並行に配設された副流路35とが形成さ
れている。
【0038】前記副流路35は、図5に計量ユニットの
要部拡大断面図で示すように、ガス流入口9に連通する
導入部35aを上端に有すると共に第1チャンバ13に
連通する導出部35bを下端に有する筒状を呈してい
る。
【0039】そして、計量ユニット31の側壁には、副
流路35の内部を通過するガスの流量を計測するための
例えば超音波センサからなる一対の流量センサ37a,
37bが取着されており、これら流量センサ37a,3
7bのセンス部は、導入部35a及び導出部35bの近
傍に各々配置されている。
【0040】尚、副流路35の内部を通過するガスの流
量の流量センサ37a,37bによる計測は、流量セン
サ37aから送信された超音波信号が流量センサ37b
に受信されるまでの往路伝搬時間と、流量センサ37b
から送信された超音波信号が流量センサ37aに受信さ
れるまでの復路伝搬時間との時間差を取り、これに、副
流路35の構造等に依存する所定の係数を乗じることで
行われる。
【0041】前記第3チャンバ19は、電子式ガスメー
タの電気制御駆動系の回路基板(図示せず)や、後述す
るマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略記す
る。)91(図8参照)を始めとする各種電気部品等を
収容するための空間であり、この第3チャンバ19に
は、図4に示すように、隔壁21と計量ユニット31と
の間に架設された通線管39を介して、流量センサ37
a,37bの信号線(図示せず)が引き込まれる。
【0042】また、前記隔壁21には、取付板41を介
して筒状の低流量用通路42が支持されており、この低
流量用通路42の一端には第1チャンバ13に連通する
導入部42aが設けられていると共に、低流量用通路4
2の他端には、隔壁23及び取付板41間の第4チャン
バ45に連通する導出部42bが設けられている。
【0043】さらに、前記隔壁21には、低流量用通路
42の内部を通過するガスの流量を計測するための例え
ば超音波センサからなる一対の流量センサ43a,43
bが取着されており、これら流量センサ43a,43b
のセンス部は、導入部42a及び導出部42bの近傍に
各々配置されている。
【0044】尚、低流量用通路42の内部を通過するガ
スの流量の流量センサ43a,43bによる計測は、副
流路35の内部を通過するガスの流量の流量センサ37
a,37bによる計測と同様に、流量センサ43aから
送信された超音波信号が流量センサ43bに受信される
までの往路伝搬時間と、流量センサ43bから送信され
た超音波信号が流量センサ43aに受信されるまでの復
路伝搬時間との時間差を取り、これに、低流量用通路4
2の構造等に依存する所定の係数を乗じることで行われ
る。
【0045】尚、第4チャンバ45と第2チャンバ15
とは、隔壁23に形成された遮断弁ポート47を介して
連通している。
【0046】また、以後の説明では、説明の簡略化のた
め、流量センサ37a,37bを総称して高流量域用流
量検出センサ37と呼び、流量センサ43a,43bを
総称して低流量域用流量検出センサ43と呼ぶと共に、
流量センサ37a,37bが各々出力する信号を総称し
て高流量域用流量検出センサ37の検出信号と呼び、流
量センサ43a,43bが各々出力する信号を総称して
低流量域用流量検出センサ43の検出信号と呼ぶことに
する。
【0047】前記底部7は、図3に示すように、胴部5
の下端に組み付けた状態で、第1乃至第4の各チャンバ
13,15,19,45の下端を各々閉塞するように構
成されており、図2中引用符号49は、胴部5の正面に
設けられた液晶ディスプレイによる流量表示器、図4中
引用符号51は、遮断弁ポート47を開閉する遮断弁、
53はこの遮断弁51を開閉駆動させる電磁ソレノイド
を各々示す。
【0048】そして、上述したハウジング1において
は、計量ユニット31、第1チャンバ13、弁ポート2
7、並びに、第2チャンバ15により、ガス流入口9か
ら内部に流入したガスをガス流出口11に導くための、
請求項中のガス流路に相当するメイン流路が構成されて
おり、このうち、第2チャンバ15を除くメイン流路部
分が、請求項中の高流量用通路に相当している。
【0049】また、上述したハウジング1においては、
低流量用通路42、第4チャンバ45、及び、遮断弁ポ
ート47により、弁ポート27をバイパスして第1チャ
ンバ13と第2チャンバ15とを連通し、弁ポート27
の最大流量よりも低い最大流量でのガスの通過を可能と
する、請求項中の低流量用通路に相当するバイパス流路
が構成されている。
【0050】尚、上述したマイコン91は、詳細につい
ては後述するが、高流量域用流量検出センサ37からの
検出信号に、副流路35とメイン流路とのガス通過流量
の比を乗じることで、メイン流路を通過するガスの流量
を計測し、また、低流量域用流量検出センサ43からの
検出信号により、バイパス流路を通過するガスの流量を
計測する。
【0051】そして、計測したガスの流量やその時系列
変化のパターンを基にマイコン91は、ガス流出口11
よりもガス消費源側におけるガスの漏洩の有無を判定
し、ガスの漏洩があると判定した場合には、電磁ソレノ
イド53を作動させて開放状態の遮断弁ポート47を遮
断弁51により閉塞させる。
【0052】前記流路切換ユニット55は、ダイヤフラ
ム57、主弁59(弁体に相当)、及び、これらダイヤ
フラム57から主弁59に動力を伝達するリンク機構6
1を有している。
【0053】前記ダイヤフラム57は、図3に示すよう
に、ダイヤフラムケース63の上ケース63a及び下ケ
ース63bにより周縁部分を挟持されてダイヤフラムケ
ース63内に収容されて、このダイヤフラムケース63
と共に、ハウジング1の蓋部3内に位置する第1チャン
バ13の上部部分に配置されており、ダイヤフラム57
の上面57aと上ケース63aとの間に低圧室65を構
成すると共に、ダイヤフラム57の下面57bと下ケー
ス63bとの間に高圧室67を構成している。
【0054】前記低圧室65は、図4に示すように下端
が第4チャンバ45に連通する圧力導入通路69と、図
3に示すようにダイヤフラムケース63の上ケース63
aと蓋部3との間に形成される空間71と、上ケース6
3aに形成された通孔63cと、遮断弁ポート47とを
介して、第2チャンバ15に連通しており、前記高圧室
67は、ダイヤフラムケース63の下ケース63bに形
成された開口63dを介して、第1チャンバ13に連通
している。
【0055】そして、ダイヤフラム57は、上面57a
とダイヤフラムケース63の上ケース63aとの間に介
設されたコイルスプリング73の弾発力により、図3中
想像線で示す低圧室65側の上限箇所から、図3中実線
で示す高圧室67側の下限箇所に向けて付勢されてお
り、ダイヤフラム57の下面57bに受ける第1チャン
バ13内のガスの圧力と、上面57aに受ける第2チャ
ンバ15内のガスの圧力との圧力差の変化に応じて、上
限箇所及び下限箇所の相互間で上下方向に変位するよう
に構成されている。
【0056】尚、図3中引用符号75は、ダイヤフラム
57の下面57bの中央とダイヤフラムケース63の下
ケース63b周縁部とに両端が各々枢着された補助アー
ムを示し、この補助アーム75は、ダイヤフラム57の
上下方向への変位に伴い下ケース63bに対する枢着点
を中心として揺動するように構成されている。
【0057】前記主弁59は、前記弁ポート27のリン
グ部材29より一回り大きい外形で形成されており、こ
の主弁59の上面略中央には、図6に流路切換ユニット
55の拡大正面図で示すように、棒状の支持部材77の
下端が連結されており、この支持部材77の上部部分
は、補助アーム75が枢着された箇所に近いダイヤフラ
ムケース63の下ケース63bの周縁部から延設された
略L字状のブラケット79の先端に取着されたスラスト
軸受81により、支持部材77のスラスト方向に移動可
能に支持されている。
【0058】前記リンク機構61は、下端が支持部材7
7の上端に枢着された第1リンクレバー83と、この第
1リンクレバー83の上端に下端が枢着された第2リン
クレバー85と、この第2リンクレバー85の略中間箇
所に一端が枢着された第3リンクレバー87とを有して
おり、第2リンクレバー85の上端は、ブラケット79
が延設されたダイヤフラムケース63の下ケース63b
の周縁部箇所に枢着されていて、第3リンクレバー87
の他端は、前記補助アーム75の略中間箇所に枢着され
ている。
【0059】尚、前記ブラケット79の先部にはガイド
フレーム89(ガイド部材に相当)が取着されていて、
ブラケット79から水平に延出しており、このガイドフ
レーム89の先端寄り部分にはガイド孔89aが形成さ
れていて、このガイド孔89aには、ダイヤフラム57
の下面57bの中央から垂設されたガイドシャフト91
の先端部分がスラスト方向に移動可能に挿通されてい
る。
【0060】上述のように構成された本実施形態のガス
メータの、特に、流路切換ユニット55における流路切
換は、大体次のようにして行われる。
【0061】まず、不図示のガス消費源側でのガスの消
費が行われてないものとして、不図示のガス供給源側に
ガス流入口9を接続すると共にガス消費源側にガス流出
口11を接続してガスメータを設置すると、第2チャン
バ15及びガス流出口11を介してガス消費源側にガス
が流出しない。
【0062】したがって、この時点では、上ケース63
aの通孔63c、蓋部3の空間71、圧力導入通路6
9、並びに、遮断弁ポート47を介して低圧室65に連
通する第2チャンバ15内のガスからダイヤフラム57
の上面57aが受ける圧力と、高圧室67に連通する第
1チャンバ13内のガスからダイヤフラム57の下面5
7bが受ける圧力とのバランスの関係で、ダイヤフラム
57がコイルスプリング73の弾発力により下動して高
圧室67側の下限箇所に位置することになる。
【0063】このため、補助アーム75は、図6に示す
ように、下限箇所のダイヤフラム57と略平行して水平
に延在し、この補助アーム75の略中間箇所に他端が枢
着された第3リンクレバー87の一端により第2リンク
レバー85の略中間箇所が下方に押し下げられて、この
第2リンクレバー85の下端に上端が枢着された第1リ
ンクレバー83と、この第1リンクレバー83の下端に
上端が枢着された支持部材77とを介して、主弁59が
下動し、リング部材29の上端に主弁59が着座して弁
ポート27が閉塞される。
【0064】この状態でガス消費源側でガスの消費が行
われ始めると、弁ポート27が主弁59により閉塞され
ていることから、第2チャンバ15及びガス流出口11
を介してガス消費源側にガスが流出し、これに伴って、
ガス流入口9から、第1チャンバ13、低流量用通路4
2、第4チャンバ45、並びに、遮断弁ポート47を介
して第2チャンバ15にガスが流入し、さらに、ガス流
出口11を介してガス消費源側に流出するようになる。
【0065】そして、この状態でのガスの流量は、低流
量域用流量検出センサ43からの検出信号を基に前記マ
イコン91により計測される。
【0066】また、上述したように主弁59が弁ポート
27を閉塞している状態において、ガス消費源側でガス
の消費量が増し、第2チャンバ15及びガス流出口11
を介してガス消費源側に流出するガスの流量が増加し
て、第2チャンバ15内のガスからダイヤフラム57の
上面57aが受ける圧力と、第1チャンバ13内のガス
からダイヤフラム57の下面57bが受ける圧力とのバ
ランスが変化すると、コイルスプリング73の弾発力に
抗してダイヤフラム57が下限箇所から上限箇所に変位
する。
【0067】すると、ダイヤフラム57の下面57bの
中央に枢着された補助アーム75が、ダイヤフラムケー
ス63の下ケース63b周縁部への枢着点を中心として
揺動し、この揺動に伴い、図7に流路切換ユニット55
の拡大正面図で示すように、補助アーム75の略中間箇
所に他端が枢着された第3リンクレバー87の一端によ
り第2リンクレバー85の略中間箇所が上方に引き上げ
られて、この第2リンクレバー85の下端に上端が枢着
された第1リンクレバー83と、この第1リンクレバー
83の下端に上端が枢着された支持部材77とを介し
て、主弁59が上動し、リング部材29の上端から主弁
59が離間して弁ポート27が開放される。
【0068】したがって、第2チャンバ15及びガス流
出口11を介してガス消費源側にガスが流出するのに伴
って、ガス流入口9から、計量ユニット31、第1チャ
ンバ13、及び、弁ポート27を介して第2チャンバ1
5にガスが流入すると共に、計量ユニット31、第1チ
ャンバ13、低流量用通路42、第4チャンバ45、並
びに、遮断弁ポート47を介して第2チャンバ15にガ
スが流入し、さらに、これら2つの経路で第2チャンバ
15に流入したガスが、ガス流出口11を介してガス消
費源側に流出するようになる。
【0069】そして、この状態でのガスの流量は、高流
量域用流量検出センサ37からの検出信号を基に前記マ
イコン91により計測される。
【0070】前記マイコン91は、図8にガスメータの
電気的な概略構成のブロック図で示すように、CPU9
1a、RAM91b、及び、ROM91cを有してお
り、このうち、CPU91aには、RAM91b及びR
OM91cの他、前記高流量域用流量検出センサ37、
低流量域用流量検出センサ43、流量表示器49、警報
表示器50、電磁ソレノイド53、第1及び第2の圧力
センサPS1,PS2、不揮発性メモリ(以下、「NV
M」と略記する。)93、並びに、NCU95が各々接
続されている。
【0071】前記RAM91bは、各種データ記憶用の
データエリア及び各種処理作業に用いるワークエリアを
有しており、前記ROM91cには、CPU91aに各
種処理動作を行わせるための制御プログラムが格納され
ている。
【0072】前記警報表示器50は、マイコン91によ
り計測流量に異常があると判別された際に、その旨を警
報として表示するように構成されている。
【0073】前記NVM93は、ガス流入口9からガス
流出口11に向けてハウジング1の内部を流れるガスの
流量と、その流量に応じて第1チャンバ13内のガスと
第2チャンバ15内のガスとの間に発生するはずの圧力
差の基準値とを関連付けたテーブルが格納されている。
【0074】但し、本実施形態のガスメータでは、ダイ
ヤフラム57の変位に伴いリンク機構61を介して伝達
される動力によって、主弁59が弁ポート27を開いて
いる状態と閉じている状態とでは、ガスが流れる経路が
先に説明したように異なるので、それらを考慮した内容
でテーブルが構築されている。
【0075】ここで、NVM93に格納されているテー
ブルの具体的な内容を、ガス流入口9からガス流出口1
1に向けてハウジング1の内部を流れるガスの流量を横
軸に取り、その流量に応じて第1チャンバ13内のガス
と第2チャンバ15内のガスとの間に発生するはずの圧
力差を縦軸に取った、図9のグラフを参照して説明す
る。
【0076】図9に示すように、●印の点でプロットさ
れている流量増加時における流量−圧力差の相関と、▲
印の点でプロットされている流量減少時における流量−
圧力差の相関とは、いずれも、ガス流入口9からガス流
出口11に向けてハウジング1の内部を流れるガスの流
量が比較的少なく、ダイヤフラム57が下限箇所に位置
して主弁59が弁ポート27を閉塞している状態では、
ガスの流量の増加に対する圧力差の増加の度合いが比較
的大きく、反対に、ガスの流量が比較的多く、ダイヤフ
ラム57が上限箇所に位置して主弁59が弁ポート27
を開放している状態では、ガスの流量の増加に対する圧
力差の増加の度合いが比較的小さい。
【0077】そこで、流量増加時と流量減少時の変動幅
に若干の誤差範囲を含めて、図9中一点鎖線Xで囲んだ
領域を、主弁59が弁ポートを閉塞している低流量時に
おける、ガス流量に対する圧力差の基準値の相関関係の
成立する範囲(以下、「低流量時正常相関範囲」とい
う。)とし、図9中二点鎖線Yで囲んだ領域を、主弁5
9が弁ポートを開放している高流量時における、ガス流
量に対する圧力差の基準値の相関関係の成立する範囲
(以下、「高流量時正常相関範囲」という。)として、
これら低流量時正常相関範囲X及び高流量時正常相関範
囲Yを示すデータが、NVM93に格納されている。
【0078】尚、図9中破線Zで囲んだ領域は、流量増
加時と流量減少時とで異なる主弁59が弁ポート27を
開閉する際のガスの流量の変動幅に、若干の誤差範囲を
含めた、弁正常切換流量領域を示し、この弁正常切換流
量領域Zのデータも、NVM93に併せて格納されてい
る。
【0079】前記NCU95は、マイコン91によりガ
スの供給圧に異常があると判別された際に、その旨を電
話回線網TPを介して遠隔地の管理ホストコンピュータ
(図示せず)に通報するための発呼動作を行うもので、
電話回線網接続用の通信インタフェース回路(以下、
「通信I/F回路」と称する。)95aを介して電話回
線網TPに接続されている。
【0080】次に、前記ROM91cに格納された制御
プログラムに従いCPU91aが行う処理を、図10乃
至図12のフローチャートを参照して説明する。
【0081】ガスメータ1内の不図示の電池が接続され
てマイコン91が起動し、プログラムがスタートする
と、CPU91aは、まず、図10にメインルーチンの
フローチャートで示すように、初期設定を実行する(ス
テップS1)。
【0082】このステップS1における初期設定では、
RAM91bのワークエリアに設けられた各種フラグエ
リアのフラグを「0」に設定する他、このワークエリア
に設けられた各種バッファエリアのクリア等を行う。
【0083】ステップS1の初期設定が済んだならば、
以後は、流量計測処理(ステップS3)と、計測異常検
出処理(ステップS5)とを、サイクリックに繰り返し
て実行する。
【0084】そして、ステップS3の流量計測処理で
は、図11にサブルーチンのフローチャートで示すよう
に、まず、所定のサンプリング周期Tが経過したか否か
を確認し(ステップS301)、経過していない場合は
(ステップS301でN)、経過するまでステップS3
01をリピートし、経過した場合は(ステップS301
でY)、流量フラグエリアのフラグF1が「0」である
か否かを確認する(ステップS303)。
【0085】流量フラグF1が「0」でない場合は(ス
テップS303でN)、後述するステップS313に進
み、「0」である場合は(ステップS303でY)、低
流量域用流量検出センサ43の出力に、低流量用通路4
2の断面積Slowとサンプリング周期Tとを乗じる等
して、サンプリング周期T中のガスの時間流量Qtを計
測した後(ステップS305)、前回のサンプリング周
期Tが経過した際に計測された時間流量Qt´との比較
により、計測した時間流量Qtが前回から増加している
か否かを確認する(ステップS307)。
【0086】時間流量Qtが前回から増加していない場
合は(ステップS307でN)、後述するステップS3
21に進み、増加した場合は(ステップS307で
Y)、弁ポート27を閉塞している主弁59が弁ポート
27を開放する開弁流量Qopを時間流量Qtが上回っ
ているか否かを確認する(ステップS309)。
【0087】開弁流量Qopを上回っていない場合は
(ステップS309でN)、ステップS321に進み、
上回っている場合は(ステップS309でY)、流量フ
ラグF1を「1」に設定した後(ステップS311)、
ステップS321に進む。
【0088】一方、ステップS303において流量フラ
グF1が「0」でない場合(N)に進ステップS313
では、高流量域用流量検出センサ37の出力に、副流路
35の断面積Shiとサンプリング周期Tとを乗じる等
して、サンプリング周期T中のガスの時間流量Qtを計
測し、次に、前回のサンプリング周期Tが経過した際に
計測された時間流量Qt´との比較により、計測した時
間流量Qtが前回から減少しているか否かを確認する
(ステップS315)。
【0089】時間流量Qtが前回から減少していない場
合は(ステップS315でN)、ステップS321に進
み、減少した場合は(ステップS315でY)、弁ポー
ト27を開放している主弁59が弁ポート27を閉塞す
る閉弁流量Qclを時間流量Qtが下回っているか否か
を確認する(ステップS317)。
【0090】閉弁流量Qclを下回っていない場合は
(ステップS317でN)、ステップS321に進み、
下回っている場合は(ステップS317でY)、流量フ
ラグF1を「0」に設定した後(ステップS319)、
ステップS321に進む。
【0091】ステップS321では、ステップS305
やステップS313で計測した時間流量Qtを前回のサ
ンプリング周期Tが経過した際までに累計された積算流
量Qに加算して、積算流量Qを更新し、更新した積算流
量Qに流量表示器49の表示を更新した後(ステップS
323)、流量計測処理を終了して図10のメインルー
チンにリターンする。
【0092】次に、ステップS5の計測異常検出処理で
は、図12にサブルーチンのフローチャートで示すよう
に、まず、第1及び第2の各圧力センサPS1,PS2
の出力を基に、第1チャンバ13内のガスと第2チャン
バ15内のガスとの圧力差Psを計測し(ステップS5
01)、続いて、ステップS305やステップS313
で計測した時間流量Qtに対応する流量箇所において、
NVM93に格納されたデータ上の低流量時正常相関範
囲X、高流量時正常相関範囲Y、及び、弁正常切換流量
領域Zのいずれかの範囲内に、圧力差Psが収まってい
るか否かを確認する(ステップS503)。
【0093】範囲内に圧力差Psが収まっている場合は
(ステップS503でY)、第1乃至第4の各異常フラ
グエリアのフラグF3,F5,F7,F9をいずれも
「0」に設定し(ステップS505)、警報表示器50
において異常警報が表示されていればそれを終了させた
後(ステップS507)、計測異常検出処理を終了して
図10のメインルーチンにリターンする。
【0094】一方、範囲内に圧力差Psが収まっていな
い場合は(ステップS503でN)、流量フラグF1が
「0」であるか否かを確認し(ステップS509)、
「0」でない場合は(ステップS509でN)、後述す
るステップS517に進み、「0」である場合は(ステ
ップS509でY)、ステップS501で計測した圧力
差Psが低流量時正常相関範囲Xに対して高いか否かを
確認する(ステップS511)。
【0095】低流量時正常相関範囲Xに対して高い場合
は(ステップS511でY)、第1異常フラグF3を
「1」に設定すると共に、他の異常フラグF5,F7,
F9をいずれも「0」に設定した後(ステップS51
3)、ステップS523に進み、高くない場合は(ステ
ップS511でN)、第2異常フラグF5を「1」に設
定すると共に、他の異常フラグF3,F7,F9をいず
れも「0」に設定した後(ステップS515)、ステッ
プS523に進む。
【0096】一方、ステップS509において流量フラ
グF1が「0」でない場合(N)に進むステップS51
7では、ステップS501で計測した圧力差Psが高流
量時正常相関範囲Yに対して高いか否かを確認する。
【0097】高流量時正常相関範囲Yに対して高い場合
は(ステップS517でY)、第3異常フラグF7を
「1」に設定すると共に、他の異常フラグF3,F5,
F9をいずれも「0」に設定した後(ステップS51
9)、ステップS523に進み、高くない場合は(ステ
ップS517でN)、第4異常フラグF9を「1」に設
定すると共に、他の異常フラグF3,F5,F7をいず
れも「0」に設定した後(ステップS521)、ステッ
プS523に進む。
【0098】ステップS523では、第1乃至第4の各
異常フラグF3,F5,F7,F9のうち「0」でない
フラグに応じた異常警報を警報表示器50に表示させ、
次に、第1乃至第4の各異常フラグF3,F5,F7,
F9のうち「0」でないフラグに対応する内容の異常が
ある旨を示す通報データを生成し(ステップS52
5)、異常警報処理を行った後(ステップS527)、
計測異常検出処理を終了して図10のメインルーチンに
リターンする。
【0099】尚、前記ステップS527の異常警報処理
では、フローチャート上での詳細な図示は省略するもの
の、ステップS525において生成した通報データを電
話回線網TPを介して不図示の管理ホストコンピュータ
に通報するための発呼動作をNCU95に行わせ、管理
ホストコンピュータとの間の電話回線が形成されたなら
ば、前記通報データをNCU95から通信I/F回路9
5aを介して電話回線網TPに送出させる。
【0100】以上の説明からも明らかなように、本実施
形態では、図12のフローチャートにおけるステップS
503が、請求項中の圧力差比較手段91A及び判定手
段91Bに対応する処理となっており、図11のフロー
チャートにおけるステップS305乃至ステップS30
9と、ステップS313乃至ステップS317とが、請
求項中の流量比較手段91Cに対応する処理となってい
る。
【0101】また、本実施形態では、図12中のステッ
プS509、ステップS511、及び、ステップS51
7が、請求項中の原因判定手段91Dに対応する処理と
なっており、図12中のステップS525及びステップ
S527が、請求項中の通報データ生成出力手段91E
に対応する処理となっている。
【0102】さらに、本実施形態では、高流量域用流量
検出センサ37及び低流量域用流量検出センサ43によ
り、請求項中の流量計測手段Bが構成されている。
【0103】次に、上述のように構成された本実施形態
のガスメータ1の動作(作用)について説明する。
【0104】まず、ガスメータ1が動作を開始すると、
サンプリング周期T毎に、弁ポート27を経由する高流
量時の経路と、弁ポート27を経由しない低流量時の経
路とのうち、その時点でのガスの流量に応じた経路を流
れるガスの時間流量Qtが、弁体59により弁ポート2
7が閉塞されている場合には低流量域用流量検出センサ
43の出力を基にして、また、弁体59により弁ポート
27が開放されている場合には高流量域用流量検出セン
サ37の出力を基にして、計測される。
【0105】また、上述したガスの流量の計測と併せ
て、サンプリング周期T毎に、第1チャンバ13内のガ
スと第2チャンバ15内のガスとの圧力差Psが、第1
及び第2の各圧力センサPS1,PS2の出力を基にし
て、計測される。
【0106】そして、前回のサンプリング周期Tの到来
時から引き続いて、計測された時間流量Qtが、主弁5
9により弁ポート27が開放される閾値である開弁流量
Qopを上回っていなければ、この時間流量Qtに対応
するNVM93の格納データ上の低流量時正常相関範囲
Xに、第1チャンバ13内のガスと第2チャンバ15内
のガスとの圧力差Psが収まっているか否かが確認され
る。
【0107】ここで、圧力差Psが低流量時正常相関範
囲Xに収まっていれば、警報表示器50による警報表示
は行われず、圧力差Psが低流量時正常相関範囲Xを上
回っていれば、主弁59が弁ポート27を閉塞している
状態にしては圧力差Psが正常な範囲よりも高過ぎるの
で、低流量時の経路上のどこかに異物が付着しているも
のとして、その旨が警報表示器50により警報表示され
る。
【0108】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、低流量時の経路上のどこかに異物が付着して
いる旨が通報される。
【0109】一方、圧力差Psが低流量時正常相関範囲
Xを下回っていれば、主弁59が弁ポート27を閉塞し
ている状態にしては圧力差Psが正常な範囲よりも低過
ぎるので、低流量域用流量検出センサ43に何らかの異
常が発生しているものとして、その旨が警報表示器50
により警報表示される。
【0110】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、低流量域用流量検出センサ43に何らかの異
常が発生している旨が通報される。
【0111】これに対し、前回のサンプリング周期Tの
到来時には開弁流量Qopを上回っていなかった時間流
量Qtが、今回は開弁流量Qopを上回っていれば、こ
の時間流量Qtに対応するNVM93の格納データ上の
高流量時正常相関範囲Yに、第1チャンバ13内のガス
と第2チャンバ15内のガスとの圧力差Psが収まって
いるか否かが確認される。
【0112】ここで、圧力差Psが高流量時正常相関範
囲Yに収まっていれば、警報表示器50による警報表示
は行われず、高流量時正常相関範囲Yを上回っていれ
ば、主弁59が弁ポート27を開放している状態にして
は圧力差Psが正常な範囲よりも高過ぎるので、弁体5
9による弁ポート27の開放が不十分であったり、或
は、副流路35に異物が付着しているものとして、その
旨が警報表示器50により警報表示される。
【0113】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、副流路35に異物が付着している旨が通報さ
れる。
【0114】一方、圧力差Psが高流量時正常相関範囲
Yを下回っていれば、主弁59が弁ポート27を開放し
ている状態にしては圧力差Psが正常な範囲よりも低過
ぎるので、ダイヤフラム57やリンク機構61といった
弁体59を開閉駆動させるための機構部分に動作不良が
発生しているものとして、その旨が警報表示器50によ
り警報表示される。
【0115】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、弁体59を開閉駆動させるための機構部分に
動作不良が発生している旨が通報される。
【0116】また、前回のサンプリング周期Tの到来時
から引き続いて、計測された時間流量Qtが、主弁59
により弁ポート27が開放される閾値である閉弁流量Q
clを下回っていなければ、この時間流量Qtに対応す
るNVM93の格納データ上の高流量時正常相関範囲Y
に、第1チャンバ13内のガスと第2チャンバ15内の
ガスとの圧力差Psが収まっているか否かが確認され
る。
【0117】ここで、圧力差Psが高流量時正常相関範
囲Yに収まっていれば、警報表示器50による警報表示
は行われず、高流量時正常相関範囲Yを上回っていれ
ば、主弁59が弁ポート27を開放している状態にして
は圧力差Psが正常な範囲よりも高過ぎるので、弁体5
9による弁ポート27の開放が不十分であったり、或
は、副流路35に異物が付着しているものとして、その
旨が警報表示器50により警報表示される。
【0118】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、副流路35に異物が付着している旨が通報さ
れる。
【0119】一方、圧力差Psが高流量時正常相関範囲
Yを下回っていれば、主弁59が弁ポート27を開放し
ている状態にしては圧力差Psが正常な範囲よりも低過
ぎるので、ダイヤフラム57やリンク機構61といった
弁体59を開閉駆動させるための機構部分に動作不良が
発生しているものとして、その旨が警報表示器50によ
り警報表示される。
【0120】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、弁体59を開閉駆動させるための機構部分に
動作不良が発生している旨が通報される。
【0121】また、前回のサンプリング周期Tの到来時
には閉弁流量Qclを下回っていなかった時間流量Qt
が、今回は閉弁流量Qclを下回っていれば、この時間
流量Qtに対応するNVM93の格納データ上の低流量
時正常相関範囲Xに、第1チャンバ13内のガスと第2
チャンバ15内のガスとの圧力差Psが収まっているか
否かが確認される。
【0122】ここで、圧力差Psが低流量時正常相関範
囲Xに収まっていれば、警報表示器50による警報表示
は行われず、圧力差Psが低流量時正常相関範囲Xを上
回っていれば、主弁59が弁ポート27を閉塞している
状態にしては圧力差Psが正常な範囲よりも高過ぎるの
で、低流量時の経路上のどこかに異物が付着しているも
のとして、その旨が警報表示器50により警報表示され
る。
【0123】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、低流量時の経路上のどこかに異物が付着して
いる旨が通報される。
【0124】一方、圧力差Psが低流量時正常相関範囲
Xを下回っていれば、主弁59が弁ポート27を閉塞し
ている状態にしては圧力差Psが正常な範囲よりも低過
ぎるので、低流量域用流量検出センサ43に何らかの異
常が発生しているものとして、その旨が警報表示器50
により警報表示される。
【0125】これと共に、NCU95により不図示の管
理ホストコンピュータに対する発呼動作が行われ、この
管理ホストコンピュータとの間の電話回線が形成される
と、NCU95及び通信I/F回路95aを介して電話
回線網TPに通報データが送出され、管理ホストコンピ
ュータに、低流量域用流量検出センサ43に何らかの異
常が発生している旨が通報される。
【0126】このように本実施形態のガスメータ1によ
れば、高流量域用流量検出センサ37や低流量域用流量
検出センサ43を用いてガスの時間流量Qtを計測する
に当たり、ガスの流れにおける弁ポート27の上流側の
第1チャンバ13と下流側の第2チャンバ15とでガス
の圧力を第1及び第2の圧力センサPS1,PS2によ
り各々計測し、それらの圧力差Psが、計測したガスの
時間流量Qtに対応する流量箇所において、NVM93
に格納されたデータ上の低流量時正常相関範囲X、高流
量時正常相関範囲Y、及び、弁正常切換流量領域Zのい
ずれの範囲内にも収まらない場合には、計測した時間流
量Qtが異常であるものと判定する構成とした。
【0127】このため、ガスの流量に応じたダイヤフラ
ム57の変位により主弁59が弁ポート27を開閉する
ことで、この弁ポート27を経由する高流量時の経路
と、弁ポート27を経由しない低流量時の経路との間で
経路が切り換えられるガスメータにおいては、ガスの流
量とガスの上流側及び下流側の圧力差Psとの間にある
相関関係を成り立たせるのに関与する要素が、ガスの経
路によって異なるという特殊事情を考慮した上で、計測
したガスの流量に異常があることを判定し、かつ、計測
したガスの流量と計測した圧力差Psとの間に相関関係
を成り立たせるために関与する要素に対象を絞って、計
測したガスの流量の異常原因をも判定することができ
る。
【0128】尚、計測した時間流量Qtが異常であるも
のと判定した際に、その原因を含めて異常である旨を、
NCU95から電話回線網TPを介して管理ホストコン
ピュータに通報データとして送出するに当たり、本実施
形態においては、異常であると判定したならば即通報デ
ータを送出する構成としたが、異常であるとの判定が複
数回連続した場合にのみ行ったり、或は、例えば30日
といった一定期間の間に、供給圧が低下していると判定
した回数が所定の回数に達した場合にのみ行うようにし
てもよい。
【0129】そして、そのようにすれば、計測した流量
に異常が発生していることをある程度の確実性を以て認
識した上で、警報出力や通報が実行されるようになり、
警報出力や通報の信頼性を向上させることができるの
で、有利である。
【0130】また、計測した時間流量Qtが異常である
ものと判定した際に、その原因を含めて異常である旨
を、NCU95から電話回線網TPを介して管理ホスト
コンピュータに通報データとして送出するための構成
は、省略してもよいが、本実施形態のようにその構成を
設ければ、計測した流量が異常であると判定された時点
で、その旨を遠隔監視用ホストコンピュータに迅速に通
報し、必要な対策を早い段階で取らせるようにすること
ができるので、有利である。
【0131】さらに、計測した時間流量Qtが異常であ
るものと判定した際に、異常である旨を警報表示器50
に表示させるための構成は、省略してもよいが、本実施
形態のようにその構成を設ければ、計測した流量が異常
であると判定された時点で、その旨をガスメータにおい
て外部から視覚的に確認可能として、ガスメータにおい
て計測されて流量表示器49に積算表示されている流量
の信頼性の有無を、客観的に認識可能なように報知する
ことができるので、有利である。
【0132】また、本実施形態では、第1及び第2の圧
力センサPS1,PS2により計測した上流側と下流側
とのガスの圧力差Psを、NVM93に格納されたデー
タ上の低流量時正常相関範囲X、高流量時正常相関範囲
Y、及び、弁正常切換流量領域Zのうち、計測したガス
の時間流量Qtに対応する流量箇所における圧力差Ps
の基準範囲に収まるか否かによって、計測した時間流量
Qtが異常であるか否かを判定する構成としたが、計測
した流量と計測した圧力差Psとが互いの相関関係を成
り立たせる組み合わせであるか否かを確認するのであれ
ば、計測した時間流量Qtが異常であるか否かを他のや
り方で判定する構成としてもよい。
【0133】しかし、本実施形態のように、計測したガ
スの時間流量Qtから、この時間流量Qtに対応する圧
力差Psの基準範囲を一旦割り出し、この圧力差Psの
基準範囲と計測した圧力差Psとを比較することで、計
測した時間流量Qtが異常であるか否かを判定する構成
とすれば、圧力差Psという単一の要素を基準にして判
定を行う分だけ、計測したガスの流量が正常か異常かの
判定を容易にすることができるので、有利である。
【0134】さらに、本実施形態では、ガスの流量に応
じて経路を高流量用と低流量用との間で切り換えるガス
メータを例に取って説明したが、本発明は、そのような
経路を切り換える構成を有していないガスメータは勿
論、ガス漏れ検出装置等、ガスの流量を計測する必要の
あるものであれば経路切換構造の有無を問わず他のガス
用機器にも広く適用可能であり、さらに、ガスといった
気体に限らず液体の流量を計測する装置にも同様に適用
可能であることは言うまでもない。
【0135】
【発明の効果】以上に説明したように請求項1に記載し
た本発明のガスメータにおける計測流量異常判定方法に
よれば、内部のガス通路を通過するガスの流量を計測し
て積算するガスメータにおいて、前記ガス通路の上流側
におけるガスと下流側におけるガスとの圧力差を計測
し、前記計測した圧力差及び前記計測した流量の相関関
係の有無を判定し、前記相関関係の有無の判定結果を基
に、前記計測した流量の正常又は異常を判定するように
した。
【0136】このため、ガス通路を通過するガスの流量
とガス通路の上流側及び下流側におけるガスの圧力差と
の間に、通常ならば成り立つはずの一定の相関関係が成
り立つかどうかによって、ガスの流量の積算値の精度に
影響を及ぼす要因となる、計測したガスの流量が正常か
であるのか異常であるのかを、確実に判定することがで
きる。
【0137】また、請求項2に記載した本発明のガスメ
ータにおける計測流量異常判定方法によれば、請求項1
に記載した本発明のガスメータにおける計測流量異常判
定方法において、前記計測した圧力差及び前記計測した
流量の相関関係の有無の判定を、前記ガス通路を通過す
るガスの流量に対応して予め定められた前記圧力差の基
準値と前記計測した圧力差との比較により行うようにし
た。
【0138】このため、請求項1に記載した本発明のガ
スメータにおける計測流量異常判定方法において、計測
したガスの流量が正常か異常かを判定するに当たって、
ガス通路の上流側及び下流側におけるガスの圧力差とい
う単一の要素を基準にして、計測したガスの流量が正常
か異常かの判定を、容易に行うことができる。
【0139】さらに、請求項3に記載した本発明のガス
メータにおける計測流量異常判定方法によれば、請求項
1又は2に記載した本発明のガスメータにおける計測流
量異常判定方法において、前記ガス通路が、該ガス通路
を通過する流体の流量に応じて経路が高流量用経路と低
流量用経路との間で切り換えられるように構成されてお
り、前記ガス通路の経路を前記高流量用経路と前記低流
量用経路との間で切り換える際の該ガス通路を通過する
ガスの基準的流量と前記計測した流量とを比較し、該比
較の結果と、前記計測した圧力差及び前記計測した流量
の相関関係の有無の判定結果とを基に、前記計測した流
量の異常原因を判定するようにした。
【0140】このため、請求項1又は2に記載した本発
明のガスメータにおける計測流量異常判定方法におい
て、ガス通路を通過するガスの流量に応じてガス通路の
経路を高流量用経路と低流量用経路との間で切り換える
構成が採用されている場合、計測したガスの流量と計測
した圧力差との間に相関関係を成り立たせるのに関与す
る要素が、ガス通路を通過するガスの経路が高流量用経
路である状態と低流量用経路である状態とでは異なると
いう特殊事情を考慮に入れて、計測したガスの流量に異
常があることを判定し、かつ、計測したガスの流量と計
測した圧力差との間に相関関係を成り立たせるために関
与する要素に対象を絞って、計測したガスの流量の異常
原因をも判定することができる。
【0141】また、請求項4に記載した本発明の流体流
量の計測異常判定装置によれば、流量計測手段を用いて
計測した流体通路を通過する流体の流量の正常又は異常
を判定する装置であって、前記流体通路の上流側におけ
る流体と下流側における流体との圧力差を計測する圧力
差計測手段と、前記流体通路通過する流体の流量に対応
して予め定められた前記圧力差の基準値のうち、前記流
量計測手段を用いて計測した流量に対応する圧力差の基
準値を、前記圧力差計測手段により計測された前記圧力
差と比較する圧力差比較手段と、前記圧力差比較手段の
比較結果を基に、前記計測した流量の正常又は異常を判
定する判定手段とを備える構成とした。
【0142】このため、流体通路の上流側及び下流側に
おける流体の実際に計測した圧力差と、実際に計測した
流量で流体通路を流体が通過することで流体通路の上流
側と下流側との間に生じるはずの流体の基準的な圧力差
とを比較し、両者が合致するか相違するかを確認するこ
とで、計測した流体の流量が正常か異常かを確実に判定
することができる。
【0143】さらに、請求項5に記載した本発明の流体
流量の計測異常判定装置によれば、請求項4に記載した
本発明の流体流量の計測異常判定装置において、前記流
体通路が、該流体通路を通過する流体の流量に応じて所
定箇所が弁体により開閉される高流量用通路と、該高流
量用通路のうち少なくとも前記所定箇所をバイパスし前
記高流量用通路の最大流量よりも低い最大流量での流体
の通過を可能とする低流量用通路とを有しており、前記
判定手段が、前記弁体により前記所定箇所が開閉される
際の前記流体通路を通過する流体の基準流量を前記計測
した流量と比較する流量比較手段と、該流量比較手段の
比較結果及び前記圧力差比較手段の比較結果を基に、異
常であると判定した前記計測した流量の異常原因を判定
する原因判定手段とを有している構成とした。
【0144】このため、請求項4に記載した本発明の流
体流量の計測異常判定装置において、ガス通路を通過す
るガスの流量に応じてガス通路の経路を高流量用経路と
低流量用経路との間で切り換える構成が採用されている
場合、計測したガスの流量と計測した圧力差との間に相
関関係を成り立たせるのに関与する要素が、ガス通路を
通過するガスの経路が高流量用経路である状態と低流量
用経路である状態とでは異なるという特殊事情を考慮に
入れて、計測したガスの流量に異常があることを判定
し、かつ、計測したガスの流量と計測した圧力差との間
に相関関係を成り立たせるために関与する要素に対象を
絞って、計測したガスの流量の異常原因をも判定するこ
とができる。
【0145】また、請求項6に記載した本発明の流体流
量の計測異常判定装置によれば、請求項4又は5に記載
した本発明の流体流量の計測異常判定装置において、前
記判定手段の判定結果を表示する判定結果表示手段をさ
らに備える構成とした。
【0146】このため、請求項4又は5に記載した本発
明の流体流量の計測異常判定装置において、計測した流
体の流量が正常であるのか異常であるのかを外部から視
覚的に確認可能として、計測流量の信頼性の有無を客観
的に認識可能なように報知することができる。
【0147】さらに、請求項7に記載した本発明の電子
式ガスメータによれば、請求項4、5又は6記載の流体
流量の計測異常判定装置を内蔵する電子式ガスメータで
あって、請求項4、5又は6記載の流体流量の計測異常
判定装置を内蔵する電子式ガスメータであって、前記計
測した流量が異常であると前記判定手段が判定した際
に、該計測した流量に異常がある旨を電話回線経由で遠
隔監視用ホストコンピュータに送出するための、通報デ
ータを生成、出力する通報データ生成出力手段を備えて
いる構成とした。
【0148】このため、電子式ガスメータに請求項4、
5又は6記載の流体流量の計測異常判定装置を採用する
場合に、計測した流量が異常であると判定された時点
で、その旨を遠隔監視用ホストコンピュータに迅速に通
報し、必要な対策を早い段階で取らせるようにすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガス供給圧異常検出装置の基本構
成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る電子式ガスメータの
概略構成を示す正面図である。
【図3】ダイヤフラムが下限箇所に位置する状態におけ
る図2のハウジングの縦断面図である。
【図4】図2の胴部の平面図である。
【図5】図3の計量ユニットの拡大断面図でである。
【図6】主弁により弁ポートが閉塞された状態における
図3の流路切換ユニットの拡大正面図である。
【図7】主弁により弁ポートが開放された状態における
図3の流路切換ユニットの拡大正面図である。
【図8】図2の電子式ガスメータの電気的な概略構成を
示すブロック図である。
【図9】図8の不揮発性メモリに格納されているテーブ
ルの具体的な内容を説明するための、ガスの流量を横軸
に取り、その流量に応じて発生するはずの圧力差を縦軸
に取ったグラフである。
【図10】図8のマイクロコンピュータのROMに格納
された制御プログラムに従いCPUが行う処理を示すメ
インルーチンのフローチャートである。
【図11】図10の流量計測処理を示すサブルーチンの
フローチャートである。
【図12】図10の計測異常検出処理を示すサブルーチ
ンのフローチャートである。
【符号の説明】 50 判定結果表示手段 59 弁体 91 マイクロコンピュータ 91a CPU 91b RAM 91c ROM 91A 圧力差比較手段 91B 判定手段 91C 流量比較手段 91D 原因判定手段 91E 通報データ生成出力手段 A 流体通路 B 流量計測手段 C 高流量用通路 D 低流量用通路 PS 圧力差計測手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部の流体通路を通過する流体の流量を
    計測して積算するガスメータにおいて、 前記流体通路の上流側における流体と下流側における流
    体との圧力差を計測し、 前記計測した圧力差及び前記計測した流量の相関関係の
    有無を判定し、 前記相関関係の有無の判定結果を基に、前記計測した流
    量の正常又は異常を判定するようにした、 ことを特徴とするガスメータにおける計測流量異常判定
    方法。
  2. 【請求項2】 前記計測した圧力差及び前記計測した流
    量の相関関係の有無の判定を、前記流体通路を通過する
    流体の流量に対応して予め定められた前記圧力差の基準
    値と前記計測した圧力差との比較により行うようにした
    請求項1記載のガスメータにおける計測流量異常判定方
    法。
  3. 【請求項3】 前記流体通路は、該流体通路を通過する
    流体の流量に応じて経路が高流量用経路と低流量用経路
    との間で切り換えられるように構成されており、前記流
    体通路の経路を前記高流量用経路と前記低流量用経路と
    の間で切り換える際の該流体通路を通過する流体の基準
    的流量と前記計測した流量とを比較し、該比較の結果
    と、前記計測した圧力差及び前記計測した流量の相関関
    係の有無の判定結果とを基に、前記計測した流量の異常
    原因を判定するようにした請求項1又は2記載のガスメ
    ータにおける計測流量異常判定方法。
  4. 【請求項4】 流量計測手段を用いて計測した流体通路
    を通過する流体の流量の正常又は異常を判定する装置で
    あって、 前記流体通路の上流側における流体と下流側における流
    体との圧力差を計測する圧力差計測手段と、 前記流体通路通過する流体の流量に対応して予め定めら
    れた前記圧力差の基準値のうち、前記流量計測手段を用
    いて計測した流量に対応する圧力差の基準値を、前記圧
    力差計測手段により計測された前記圧力差と比較する圧
    力差比較手段と、 前記圧力差比較手段の比較結果を基に、前記計測した流
    量の正常又は異常を判定する判定手段と、 を備えることを特徴とする流体流量の計測異常判定装
    置。
  5. 【請求項5】 前記流体通路は、該流体通路を通過する
    流体の流量に応じて所定箇所が弁体により開閉される高
    流量用通路と、該高流量用通路のうち少なくとも前記所
    定箇所をバイパスし前記高流量用通路の最大流量よりも
    低い最大流量での流体の通過を可能とする低流量用通路
    とを有しており、前記判定手段は、前記弁体により前記
    所定箇所が開閉される際の前記流体通路を通過する流体
    の基準流量を前記計測した流量と比較する流量比較手段
    と、該流量比較手段の比較結果及び前記圧力差比較手段
    の比較結果を基に、異常であると判定した前記計測した
    流量の異常原因を判定する原因判定手段とを有している
    請求項4記載の流体流量の計測異常判定装置。
  6. 【請求項6】 前記判定手段の判定結果を表示する判定
    結果表示手段をさらに備える請求項4又は5記載の流体
    流量の計測異常判定装置。
  7. 【請求項7】 請求項4、5又は6記載の流体流量の計
    測異常判定装置を内蔵する電子式ガスメータであって、 前記計測した流量が異常であると前記判定手段が判定し
    た際に、該計測した流量に異常がある旨を電話回線経由
    で遠隔監視用ホストコンピュータに送出するための、通
    報データを生成、出力する通報データ生成出力手段を備
    えている、 ことを特徴とする電子式ガスメータ。
JP34459899A 1999-12-03 1999-12-03 ガスメータにおける計測流量異常判定方法、流体流量の計測異常判定装置、並びに、電子式ガスメータ Abandoned JP2001159548A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002310765A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Osaka Gas Co Ltd ガスメータ
JP2016206089A (ja) * 2015-04-27 2016-12-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 ガスメータ評価システム及びこれに用いられるガスメータ
JP2018005672A (ja) * 2016-07-05 2018-01-11 サーパス工業株式会社 流量調整装置
CN114353702A (zh) * 2021-12-06 2022-04-15 北京动力机械研究所 一种基于视觉检测的旋转开口调节面积测量装置

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JP2002310765A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Osaka Gas Co Ltd ガスメータ
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