JP2001159402A - アクチュエーションシステム - Google Patents
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T50/00—Aeronautics or air transport
- Y02T50/40—Weight reduction
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- Fluid-Pressure Circuits (AREA)
Abstract
減圧弁等を用いたりする必要のない軽量化の容易なアク
チュエーションシステムを提供する。 【解決手段】 給排通路21を、所定供給圧の作動流体
を導入する供給ポート21pと、供給ポート21pから
機械式制御弁31に作動流体を供給する第1の供給通路
21aと、供給ポート21pから電気式制御弁32に作
動流体を供給する第2の供給通路21bと、で構成する
一方、片方の供給通路21aに、供給ポート21pから
機械式制御弁31に向かう供給方向に自由流路を形成す
るとともに逆流を阻止する逆止弁41を設けて、第2の
供給通路21bを通した電気式制御弁32から供給ポー
ト21p側への逆流のみを許容するように構成する。
Description
ータを用いたアクチュエーションシステムに関し、より
詳しくはフライバイワイヤ方式の制御装置に機械的制御
機構を付加したアクチュエーションシステムに関する。
補助翼等の飛行制御翼面)を機械的リンケージに頼らな
いで制御するフライ・バイ・ワイア(Fly-By-Wire:以
下、FBWという)方式の自動飛行制御システムが実現
されているが、航空機には人命尊重のため高度な安全性
と信頼性が要求されることから、FBW制御が不可能に
なるような電気系の故障が生じた場合でも操縦桿からの
手動操作入力に応じた舵面制御を可能にする必要があ
る。そこで、舵面制御アクチュエータの給排制御機構に
設けたインプットリンク(機械的入力部)と操縦桿とを
簡易的な機械的リンケージにより結合させ、機械的に操
縦制御を行うことができるバックアップ機構を併設した
ものが提案されている。
ては、例えば図3に示すようなものがあった。
空機の機体側に支持されたアクチュエータ50の油室5
3、54のうち一方に、図外の圧力流体源に接続する作
動油供給ポート62から逆止弁61を介して作動油を供
給するとともに油室53、54のうち他方から作動油を
排出し、両油室53、54を仕切るピストン52を油圧
による作動させて、航空機の舵面Wを駆動する。
及び排出は、機械式制御弁71と電気式制御弁72のう
ちいずれかによって制御され、これら制御弁71、72
のうちいずれか一方がモード切換え弁73の切換え操作
によってアクチュエータ50への作動油の給排経路に挿
入される。ここで、モード切換え弁73は、通常はソレ
ノイド弁75によって選択的に供給通路側の流体圧を供
給されて切換え操作され、常時は電気式制御弁72をア
クチュエータ50への作動油の給排経路に挿入し、電気
式制御弁72を用いたFBW制御を可能にする。
給圧が低下したり、電気系統の故障によりソレノイド弁
75がOFFとなると、モード切換え弁73は図3に示
すメカニカルモード選択位置にバネ力で復帰し、機械式
制御弁71をアクチュエータ50への作動油の給排経路
に挿入する。
油圧や電気系の故障時に、FBW制御から手動操縦によ
る機械的操縦制御に即座に切り換えることができるが、
通常のFBW制御時に突風や急操舵によってアクチュエ
ータ50の出力以上の負荷が加わり、これがアクチュエ
ータ50のみならず機体構造物にも疲労荷重として蓄積
されることから、機体構造物の疲労強度を高めておく必
要がある。そのため、燃費改善のための軽量化が困難で
あるという問題がある。
示すようなものがある(特開平9−328098号公報
参照)。
給ポート62から逆止弁61を介して導入された作動油
を減圧弁81によって減圧して機械式制御弁71及び電
気式制御弁72の供給圧ポートに供給できるようになっ
ており、この減圧弁81はパイロット圧が設定圧になる
と、出口ポート81aを減圧弁戻り流路83に接続して
作動油排出ポート63側に排出する。そして、モード切
換え弁73が電気式制御弁72をアクチュエータ50へ
の作動油給排経路に挿入するFBWモード選択位置に切
換えられているとき、電気式制御弁72の供給圧ポート
がソレノイド弁75を介して減圧弁81のパイロット圧
ポート81cに接続される。したがって、FBW制御時
に舵面Wに突風がふいたり急激な操舵がされ、ソレノイ
ド弁75の出口ポート圧力である減圧弁81のパイロッ
ト圧が設定圧に達すると、アクチュエータ50への供給
圧が減圧弁81によって減圧され、アクチュエータ50
及び機体構造物に過大な負荷が加わるのが防止される。
71をアクチュエータ50への作動油給排経路に挿入す
る機械的操縦モード時、すなわち油圧又は電気系の故障
時には、ソレノイド弁75がOFFとなって減圧弁81
のパイロット圧が常時作動油排出ポート63側の低圧と
なるから、減圧弁81は減圧作動することはなく、その
入口ポート及び出口ポートが最大開度で常時連通した状
態となる。したがって、故障時の機械的操縦モードで舵
面Wに突風がふいても、逆止弁61からアクチュエータ
50までの作動油の供給経路が閉止されて作動油がブロ
ックされ、舵面Wの位置を保つために必要なアクチュエ
ータ出力(反力)を発生させることができる。
物の軽量化を可能にするアクチュエーションシステムに
あっても、減圧時にアクチュエータ出力が低下すること
になることから、それをカバーし得るだけのアクチュエ
ータサイズの増大と減圧弁の装備による重量増加等が必
要になり、軽量化及びコスト低減の面で未だ改善の余地
があった。
増大させたり、高価な減圧弁等を用いたりすることなく
軽量化を図ることのできるアクチュエーションシステム
を提供するものである。
め、本発明は、シリンダ内に収納されたピストンの両側
に一方及び他方の流体室を形成し、両流体室への作動流
体の供給及び排出によりピストンを移動させるアクチュ
エータと、機械的操作入力により切換操作される機械式
制御弁、及び、操舵電気信号入力により切換操作される
電気式制御弁を有し、両制御弁のうち何れかにより前記
一方及び他方の流体室への作動流体の供給及び排出を制
御する給排制御機構と、前記アクチュエータに作動流体
を供給及び排出する給排通路に、前記機械式制御弁及び
電気式制御弁のうちいずれかを選択して挿入するモード
切換え弁と、外部からの機械的操作入力を前記機械式制
御弁に伝達する操作力伝達部材を有し、前記モード切換
え弁によって前記機械式制御弁が前記アクチュエータへ
の作動流体の供給及び排出通路に挿入されたとき、該操
作力伝達部材を介した操作入力により前記機械式制御弁
を作動させる機械的制御機構と、を備えたアクチュエー
ションシステムにおいて、前記給排通路を、前記流体源
からの所定供給圧の作動流体を導入する供給ポートと、
該供給ポートから前記機械式制御弁に作動流体を供給す
る第1の供給通路と、前記供給ポートから前記電気式制
御弁に作動流体を供給する第2の供給通路と、で構成す
る一方、前記第1及び第2の供給通路のうち前記第1の
供給通路に、前記供給ポートから前記機械式制御弁に向
かう供給方向に自由流路を形成するとともに前記機械式
制御弁から前記供給ポート側への逆流を阻止する逆止弁
を設けて、第2の供給通路を通した前記電気式制御弁か
ら前記供給ポート側への逆流を許容することを特徴とす
るものである。
ードの制御時にアクチュエータに大きな負荷が作用する
と、第2の供給通路を通して電気式制御弁から供給ポー
ト側に逆流が生じ、アクチュエータ及びその支持体に過
大な負荷が作用するのが防止される。一方、機械式制御
弁による故障モードでの制御時には、第1の供給通路に
配された逆止弁によって機械式制御弁から供給ポート側
への逆流が阻止されるから、逆止弁からアクチュエータ
までの作動油の供給経路が閉止されて作動流体がブロッ
クされることになる、大きな負荷荷重に対して制御位置
を保つために必要な流体圧を確保して、所要のアクチュ
エータ出力を発生させることができる。
は、前記供給ポートから電磁切換え弁を介して供給され
る操作圧によって、前記モード切換え弁が切換え操作さ
れるようにしてもよい。これにより、電気系及び油圧系
のいずれの故障時にも機械式制御弁による制御に切換え
可能となる。
側構造部材と舵面の間に介在し、該舵面を駆動するよう
にすると、突風時や急激な操舵時にアクチュエータ及び
機体側構造部材に過大な負荷が作用するのを防止するこ
とができる。
態について図面に基づいて説明する。 (第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態に係る
アクチュエーションシステムを示す図である。
って作動するアクチュエータであり、アクチュエータ1
0はシリンダ11内にピストン12を摺動自在に有し、
そのピストン12の位置を作動変圧器等の変位センサ1
2aで検出する。このアクチュエータ10は、シリンダ
11内のピストン12の軸方向両側に一方及び他方の油
室13、14(流体室)を画成したものであり、これら
二つの油室13、14のうち一方に作動油(作動流体)
を供給し他方から排出することにより、航空機の舵面駆
動部5に連結されたピストン12に油圧力を作用させ、
前記航空機の操縦翼面の1つである舵面Wを駆動するよ
うになっている。
0aで航空機の機体側構造部材1に揺動自在に支持され
ており、ピストン12のロッド部12eをシリンダ11
から突出させる伸張動作により舵面Wの舵角を大きく
し、ピストン12のロッド部12eをシリンダ11内に
引き込める収縮動作により舵面Wの舵角を小さくするこ
とができる。
給排通路20を介して作動油が供給及び排出されるよう
になっている。この給排通路20は、図外の流体源に接
続され所定供給圧の作動油を導入する作動油供給通路2
1と、アクチュエータ10から排出される作動油を蓄え
て流体供給源側に戻す図外のリザーバ回路に接続された
作動油排出ポート23rを有する作動油排出通路23
と、アクチュエータ10の油室13、14に接続され、
作動油供給通路21からの作動油をアクチュエータ10
に供給するとともにアクチュエータ10から排出された
作動油を作動油排出ポート23rに還流させるアクチュ
エータ側通路22、24及び25と、を具備している。
力により開閉及び切換操作される機械式制御弁31と、
操舵電気信号入力により開閉及び切換操作される電気式
制御弁32とが配設されている。これら機械式制御弁3
1及び電気式制御弁32は、両制御弁31、32のうち
任意の一方により油室13、14への作動油の供給及び
排出を制御することができる給排制御機構30を構成し
ている。ここで、機械式制御弁31は機械的操作入力に
より4ポートを開閉操作及び開度調節される3位置切換
え可能な弁であり、この機械式制御弁31は、第1の供
給通路21aに接続された供給圧ポート31aと、作動
油排出ポート23rに接続されたリターンポート31b
と、操作入力に応じて両ポートに接続される一対の制御
圧ポート31c、31dとを有している。また、電気式
制御弁32は、図外のFCCからの操舵電気信号Cr、
Ceにより4ポートを開閉操作及び開度調節するよう電
磁駆動される3位置切換え可能な弁であり、この電気式
制御弁32は、流体圧供給源からの作動油を導入する供
給圧ポート32aと、作動油排出ポート23rに接続さ
れたリターンポート32bと、制御信号Cr、Ceの入
力に応じて両ポート32a、32bに接続される一対の
制御圧ポート32c、32dと、を有している。
から機械式制御弁31に作動油を供給する第1の供給通
路21aと、供給ポート21pから電気式制御弁32に
作動油を供給する第2の供給通路21bと、を有してい
る。一方のアクチュエータ側通路22は一対の通路22
a、22bからなり、これら通路22a、22bは機械
式制御弁31の制御圧ポート31b、31cと6ポート
2位置切換弁であるモード切換弁33のバルブ接続ポー
ト33c、33dとに接続されている。他方のアクチュ
エータ側通路24は、電気式制御弁32の制御圧ポート
32b、32cとモード切換弁33のバルブ接続ポート
33f、33gとに接続する一対の通路24a、24b
からなる。アクチュエータ側通路25は、モード切換弁
33のアクチュエータ接続ポート33a、33bを油室
13、14に接続する一対の通路25a、25bからな
る。
給通路21bのうち、機械的操縦時の供給経路である第
1の供給通路21aには、逆止弁41が設けられてい
る。この逆止弁41は、供給ポート21pから機械式制
御弁31に向かう供給方向に自由流路を形成するととも
に、機械式制御弁31から供給ポート21p側への作動
油の逆流を阻止するようになっている。一方、第1の供
給通路21a及び第2の供給通路21bのうち、FBW
制御時の供給経路である第2の供給通路21bには、逆
止弁はなく、供給ポート21pが電気式制御弁32の供
給圧ポート32aに直接に接続されて所定供給圧の作動
油が導入されるようになっている。また、アクチュエー
タ10からの作動油の逆流によって、電気式制御弁32
の供給圧ポート32aよりもこれに接続する制御圧ポー
ト33c又33dの油圧が高くなったとき、第2の供給
通路21bを通した電気式制御弁32から供給ポート2
1p側への逆流が許容されるようになっている。
るインプットリンクであり、このインプットリンク29
は図1中の上下両端側の何れからも操作力を入力し得る
揺動式の操作力伝達部材として構成されている。すなわ
ち、インプットリンク29の第1移動端部29a(図1
中の上端部)はパイロットによって操作される図外の操
縦桿若しくはペダル等の手動操作部材に機械的リンケー
ジを介して連結されており、インプットリンク29の第
2移動端部29b(図1中の下端部)はピストン12の
ロッド部12eに揺動可能に支持されている。また、イ
ンプットリンク29は、両移動端部29a、29bの間
にサミングポイント29c(弁操作点部)を有し、第1
移動端部29aからの手動操作量と第2移動端部29b
からの機械的フィードバック量との偏差に相当する機械
的変位を、機械式制御弁31の弁操作量としてサミング
ポイント29cから出力するようになっている。
により、機械式制御弁31は、供給圧ポート31aと制
御圧ポート31c又は31dとを連通させて、油室13
又は14に流体圧供給源からの作動油を供給するととも
に、油室14又は13からの作動油をリターンポート3
1bを通して排出させることができ、さらに、供給圧ポ
ート31a及びリターンポート31bと制御圧ポート3
1c、31dとの接続を遮断して両油室13、14への
作動油の供給及び排出を停止することができる。すなわ
ち、インプットリンク29が図示したブロック位置であ
る中立位置にあるときにはアクチュエータ10の油室1
3、14に対する作動油の給排(供給及び排出)は行わ
れないが、インプットリンク29がNe方向に操作され
たときには、供給圧ポート31aと制御圧ポート31c
とが連通して油室13に流体圧供給源からの作動油が供
給されるとともに、リターンポート31bと制御圧ポー
ト31dが連通して油室14からの作動油がリターンポ
ート31bを通して排出され、アクチュエータ10は伸
張する。逆に、インプットリンク29がNr方向に操作
されたときには、供給圧ポート31aと制御圧ポート3
1dとが連通して油室14に流体圧供給源からの作動油
が供給されるとともに、リターンポート31bと制御圧
ポート31cが連通して油室13からの作動油がリター
ンポート31bを通して排出され、アクチュエータ10
は収縮する。なお、図1において、31eは機械式制御
弁31の弁体であり、31hは各ポート31a、31
b、31c及び31dが形成された略スリーブ状の操作
入力部であり、操作入力部31hはインプットリンク2
9からの操作入力に応じて弁体31eと相対移動し、各
ポート31a、31b、31c及び31dの開度を変化
させることができる。
気信号Cr、Ceに応じ弁体32eを電磁駆動すること
により、操舵電気信号Cr又はCeの信号レベルに応じ
一対の制御圧ポート32c、32dを通して油室13又
は14に前記流体圧供給源からの作動油を供給するとと
もに、油室14又は13からの作動油をリターンポート
32bを通して作動油排出ポート23rへと排出させる
ことができる。さらに、電気式制御弁32は、機械式制
御弁31と同様に、ブロック位置である中立位置にある
ときには、供給圧ポート32a及びリターンポート32
bと制御圧ポート32c、32dとの接続を遮断して油
室13、14への作動油の供給及び排出を停止すること
ができる。なお、前記操舵電気信号Crはアクチュエー
タ10を収縮させる収縮指令信号、前記操舵電気信号C
eはアクチュエータ10を伸張させる伸張指令信号であ
り、両指令信号Cr、Ceは、パイロットコマンドに対
応する舵角減少方向及び舵角増加方向の信号として、そ
れぞれ電気式制御弁32の電磁駆動部32j、32kに
入力される。
って制御弁31、32のうち何れか一方の制御圧ポート
31c、31d又は32c、32dをアクチュエータ1
0の油室13、14に接続するよう、メカニカルモード
位置[I]及びFBWモード位置[II]の2つの切換え
位置に切換えられるになっている。このモード切換弁3
3は、パイロット圧Paを導入するパイロット圧導入部
33hと、パイロット圧導入部33hからの付勢力に応
じて変位する弁体33eと、この弁体33eをパイロッ
ト圧導入部33hとは逆の方向であるメカニカルモード
位置側に付勢するスプリング33k(付勢手段)とを備
えており、パイロット圧導入部33hから弁体33jへ
の付勢力を加減することにより、制御弁31、32のう
ち任意の一方の制御圧ポート31c、31d又は32
c、32dを油室13、14に接続することができるよ
うになっている。
ト圧導入部33hには供給通路21からFBWソレノイ
ド弁35(電磁切換え弁)を介して、前記パイロット圧
Paが切換え操作圧としての供給されるようになってお
り、ソレノイド弁35のON/OFFによってパイロッ
ト圧Paが高圧又は低圧に制御され、弁体33jに対し
スプリング33kからの一方側への付勢力とパイロット
圧Paに基づく逆向きの付勢力とがそれぞれ作用するこ
とによって、モード切換弁33が切り換えられる。
ド位置[I]に切り換えられている状態を示しており、
この場合、他の位置がFBWモード位置となる。また、
同図において、35eはソレノイド弁35の弁体、35
jは弁体35eをFBWモード選択位置側に付勢する電
磁操作部、35kは電磁操作部35jに対抗して弁体3
5eをメカニカルモード選択位置側に付勢するスプリン
グである。
29及び操縦桿までの機械的リンケージは、FCCによ
るFBW制御が実行できない電気系統の故障時に、操縦
桿からの手動操舵を可能にするバックアップ機構を構成
しており、FCCからの操舵電気信号Cr、Ceにより
電気式制御弁32を作動させることができなくなるよう
な何らかの故障が生じた場合には、操縦桿からの操作入
力を給排制御機構30の機械式制御弁31に伝達し、機
械的リンケージを介した手動操縦入力によりアクチュエ
ータ10を作動させるようになっている。また、FCC
は、FBW制御を実行する間、舵面位置(舵角)を検出
するセンサ12aからのフィードバック信号や航空機の
応答(ピッチ、ロール及びヨーの応答)を観測する図示
しない運動センサ等からの信号により、上述した制御系
が正常に作動しているか否かを常時チェックし、後述す
るような舵面制御を実行する。
トによる操縦桿の手動操作量又は自動操縦のための必要
操舵量に応じてパイロットコマンドが生成される。そし
て、この入力コマンドと舵面位置センサからのフィード
バック信号等との偏差に応じた操舵電気信号Cr又はC
eが生成され、各制御系統の電気式制御弁32に入力さ
れる。このとき、FBWソレノイド弁35はパイロット
圧供給位置に電磁駆動するためのモード選択信号Sが入
力され、ON状態となっている。
位置センサからのフィードバック信号とに差が生じる
と、その偏差に応じた操舵電気信号(以下、偏差信号と
いう)Cr又はCeにより電気式制御弁32が弁体32
eを中立位置から変位させるように駆動され、制御圧ポ
ート32c、32dが開かれることで、一方の油室13
又は14に流体圧供給源からの作動油が供給されるとと
もに、他方の油室14又は13からの作動油がリターン
ポート32bを通して排出される。したがって、ピスト
ン12が油室13、14の間の差圧に応じた推力を発生
して、舵面Wを入力コマンドに対応する舵角位置へと制
御する。
12aからの信号との差がほぼゼロになると、偏差信号
Cr又はCeが初期値(例えばゼロ)となり、供給圧ポ
ート32a及びリターンポート32bと制御圧ポート3
2c及び32dとの接続が遮断されて、油室13、14
への作動油の供給及び排出が停止される。
Wに大きな空力負荷が作用したとすると、舵面Wからア
クチュエータ10、更に機体側構造部材1に加わる負荷
荷重が急激に増大する。このとき、電気式制御弁32が
いずれかの給排位置で開弁した状態で、供給通路21に
接続する一方の油室13又は14の圧力が供給圧を超え
ると、モード切換え弁33及び電気式制御弁32を介し
て、その一方の油室13又は14から供給ポート供給2
1a側への逆流が許容されることになる。したがって、
アクチュエータ10及び機体側構造部材1に過大な負荷
が作用することがない。その結果、機体側構造部材1の
強度を過度に高める必要がない。
対して出力位置が異なると、航空機の飛行姿勢が変化す
るように思われるが、舵面Wが受ける空力エネルギーの
変化が少ないため、逆に飛行姿勢は安定したものとな
る。なお、この原理を応用して軽量で快適な操舵を行う
最新のサーボ制御技術にACT(Active Control Techn
ology)がある。
W制御はできなくなるが、この場合、ソレノイド弁35
がOFFとなってパイロット圧Paが低下し、図1に示
すように、モード切換弁33が機械式制御弁31をアク
チュエータ10への作動油の供給通路及び排出通路に挿
入する。すなわち、パイロット圧Paの低下に応じて、
モード切換弁33がFBWモード位置から図中に示すメ
カニカルモード位置に切り換わり、メカニカルモードで
の機械的操縦制御が可能な状態となる。
手動操作入力によりインプットリンク29を介して機械
式制御弁31が操作され、その手動操作に応じた開度で
制御圧ポート31c、31dが開かれ、片方の油室13
又は14に流体圧供給源からの作動油が供給されるとと
もに、残りの油室14又は13からの作動油がリターン
ポート31bを通して作動油排出ポート23rに排出さ
れる。これにより、各制御系統のアクチュエータ10内
でピストン12が油室13、14の間の差圧に応じた推
力を発生し、ピストン12のロッド部12eが舵面を操
縦桿の手動操作量(パイロットコマンド)に対応する舵
角位置へと制御する。
aに配された逆止弁41によって機械式制御弁31から
供給ポート21p側への逆流が阻止されることから、舵
面Wに突風が当たったり、急激な操舵がなされたりし
て、アクチュエータ10に大きな負荷荷重が作用して
も、逆止弁41からアクチュエータ10までの作動油の
供給経路が閉止されて作動油がブロックされ、手動操作
による舵面制御位置を保つために必要な流体圧が確保さ
れるから、所要のアクチュエータ出力を発生させること
ができる。すなわち、いわゆるガストロック機能が得ら
れる。
気系統の故障と共に、供給油圧が所定値以下に低下する
油圧系統の故障が発生した場合、モード切換弁33の弁
体33eがスプリング33kによってメカニカルモード
位置に切り換えられ、機械式制御弁31がアクチュエー
タ10への作動油の供給通路及び排出通路に挿入され
て、メカニカルモードでの機械的操縦制御が可能な状態
となる。
力負荷に対して、第1の供給通路21aに配された逆止
弁41によって機械式制御弁31から供給ポート21p
側への逆流が阻止され、逆止弁41からアクチュエータ
10までの作動油の供給経路が閉止されて作動油がブロ
ックされるブロック機能によって、大きな空力負荷荷重
に対してアクチュエータ10で必要な対抗力を発生させ
たり、手動操作に応じアクチュエータ10を負荷に追従
する方向にわずかに操舵したりする最低限の操舵機能を
発揮させることができる。
舵面Wの間にアクチュエータ10を介在させて舵面Wを
駆動するアクチュエーションシステムにおいて、電気
式、機械式の制御弁31、32のうち機械式制御弁31
への作動油の供給通路21aにのみ逆流防止用の逆止弁
41を設けているので、電気式制御弁32による通常の
FBW制御モードでは、アクチュエータ10に大きな負
荷が作用したとき、第2の供給通路21bを通して電気
式制御弁32から供給ポート21p側に逆流が生じるの
を許容することで、突風時や急激な操舵時にアクチュエ
ータ10及びその支持体である機体側構造部材1に過大
な負荷荷重が作用することが防止される。さらに、機械
式制御弁31による機械的操縦制御を行う故障モードで
は、第1の供給通路21aに配された逆止弁41によっ
て機械式制御弁31から供給ポート21p側への逆流が
阻止され、逆止弁41からアクチュエータ10までの作
動油の供給経路が閉止されて作動流体がブロックされる
ことで、大きな負荷荷重に対しても制御位置を保つため
に必要な流体圧を確保して、所要のアクチュエータ出力
を発生させることができる。その結果、アクチュエータ
サイズを増大させたり、高価な減圧弁等を用いたりする
必要をなくして、メカニカルバックアップ機構付のアク
チュエーションシステムの軽量化を図ることができる。
おいては、供給ポート21pからソレノイド弁35を介
して供給されるパイロット圧Paによって、モード切換
え弁33が切換え操作されるから、電気系及び油圧系の
いずれの故障時にも機械式制御弁31による制御に切換
えることができる。 (第2実施形態)図2は、本発明の第2実施形態に係る
アクチュエーションシステムの概略構成図である。な
お、本実施形態は本発明を並列する多重液圧制御系統の
アクチュエーションシステムに適用したもので、その各
制御系統がに図2に示すように構成されているが、図中
には1系統のみを図示している。また、同図において、
上述例と同様の構成には図1と同様の符号を付し、相違
点について以下に説明する。
は、3モードに切換え可能なモード切換え弁43と、こ
れを切換え操作する2つのソレノイド弁(電磁切換え
弁)45A、45Bとを具備している。
0への作動油の給排通路20に機械式制御弁31を選択
して挿入するメカニカルモード[I]と、アクチュエー
タ10への作動油の給排通路20に電気式制御弁32を
挿入するFBWモード位置[II]と、アクチュエータ1
0の油室13、14を連通させて作動油排出ポートに接
続して他系統への従動(実質的に無抵抗でピストン移動
すること)を可能にするバイパスモード位置[III]
と、に切り換え可能な3位置切換え弁である。このモー
ド切換え弁43は、切り換え操作によってその一方側の
ストロークエンドでメカニカルモード[I]に、他方側
のストロークエンドでバイパスモード位置[III]に、
その中間でFBWモード位置[II]にそれぞれ切り換え
られる弁体43eと、弁体43eをバイパスモード位置
[III]への切り換え操作方向に付勢する第1及び第2
のパイロット圧導入部43h1、43h2と、弁体43e
をメカニカルモード[I]に付勢するスプリング43k
と、を有している。
弁45A、45Bからのパイロット圧Pa、Pbが共に
高圧のとき、モード切換弁43の弁体43eがスプリン
グ43kの付勢力に打ち勝ってバイパスモード位置[II
I]となるストロークエンドまで移動する。ここで、ソ
レノイド弁45A、45Bは、一方のソレノイド弁45
Aがモード選択信号Sc1に応じて上述例のソレノイド
弁35と同様に作動し、他方のソレノイド弁45Bが例
えば多重化された制御系統のうち1系統の油圧が所定レ
ベル以下に低下したとき、モード選択信号Sc2に応じ
て供給圧をパイロット圧導入部43h2に供給するON
状態となる。そして、ソレノイド弁45BがOFFでソ
レノイド弁45AのみがONであるとき、モード切換弁
43の弁体43eはパイロット圧導入部43h1からの
不勢力のみでスプリング43kを撓ませ、中間のFBW
モード位置[II]となる。
ぞれ、モード切換え弁43のパイロット圧導入部43h
2を作動油供給ポート21pに接続するON状態の切換
え位置と、パイロット圧導入部43h2を作動油排出ポ
ート23rに接続するOFF状態の切換え位置とに切換
え可能になっており、それぞれモード選択信号Sc1、
Sc2によりON/OFF切換えされる。
形態と同様な作用効果が期待できることに加え、ソレノ
イド弁45A、45Bのうち一方からのパイロット圧P
b又はPaが低圧で、他方からのパイロット圧Pa又は
Pbが高圧であるときには、モード切換え弁43の弁体
43eがスプリング43kの付勢力に抗してFBWモー
ド位置に移動され保持されることになり、電気式制御弁
32とアクチュエータ10の間の流体回路が開かれる。
45A、45Bからのパイロット圧Pa、Pbが共に低
圧となり、モード切換え弁43の弁体43eがスプリン
グ43kの付勢力によってメカニカルモード位置[I]
に切り換えられる。
な故障の場合には、その故障系統のソレノイド弁45
A、45Bが共にONとなり、両ソレノイド弁45A、
45Bからのパイロット圧Pa、Pbが共に高圧となっ
てバイパス・モ−ド位置[III]に切り換えられ、他系
統ではFBWモ−ドのままの状態で動くことになるが、
この場合、故障系統のアクチュエータ10は他系統のア
クチュエータ10に対して実質的に無抵抗であるため、
FBW制御を継続することができる。
が得られる。また、バイパスモードを有しているので、
アクチュエータを多重配置したシステムに好適である。
機の舵面制御用アクチュエーションシステムとして説明
したが、FBW制御される他用途の液圧アクチュエーシ
ョンシステムであってもよいことはいうまでもなく、本
発明は、機械的制御機構付きFBW制御アクチュエーシ
ョンシステム全般に広く適用することができるものであ
る。
御時にアクチュエータに大きな負荷が作用したとき、第
2の供給通路を通して電気式制御弁から供給ポート側に
逆流が生じるのを許容するようにして、アクチュエータ
及びその支持体に過大な負荷が作用するのを防止し、一
方、機械式制御弁による制御時には、第1の供給通路に
配された逆止弁によって機械式制御弁から供給ポート側
への逆流を阻止して、大きな負荷荷重に対して制御位置
を保つために必要な流体圧を確保し、所要のアクチュエ
ータ出力を得ることができる。その結果、アクチュエー
タサイズを増大させたり高価な減圧弁等を用いたりする
必要のない軽量化の容易なアクチュエーションシステム
を提供することができる。
ンシステムの概略構成図であり、そのメカニカルモード
の状態を示している。
ンシステムの概略構成図であり、そのメカニカルモード
の状態を示している。
成図である。
略構成図である。
用の電磁切換え弁) 41 逆止弁
Claims (3)
- 【請求項1】シリンダ内に収納されたピストンの両側に
一方及び他方の流体室を形成し、両流体室への作動流体
の供給及び排出によりピストンを移動させるアクチュエ
ータと、 機械的操作入力により切換操作される機械式制御弁、及
び、操舵電気信号入力により切換操作される電気式制御
弁を有し、両制御弁のうち何れかにより前記一方及び他
方の流体室への作動流体の供給及び排出を制御する給排
制御機構と、 前記アクチュエータに作動流体を供給及び排出する給排
通路に、前記機械式制御弁及び電気式制御弁のうちいず
れかを選択して挿入するモード切換え弁と、 外部からの機械的操作入力を前記機械式制御弁に伝達す
る操作力伝達部材を有し、前記モード切換え弁によって
前記機械式制御弁が前記アクチュエータへの作動流体の
供給及び排出通路に挿入されたとき、該操作力伝達部材
を介した操作入力により前記機械式制御弁を作動させる
機械的制御機構と、を備えたアクチュエーションシステ
ムにおいて、 前記給排通路を、前記流体源からの所定供給圧の作動流
体を導入する供給ポートと、該供給ポートから前記機械
式制御弁に作動流体を供給する第1の供給通路と、前記
供給ポートから前記電気式制御弁に作動流体を供給する
第2の供給通路と、で構成する一方、 前記第1及び第2の供給通路のうち前記第1の供給通路
に、前記供給ポートから前記機械式制御弁に向かう供給
方向に自由流路を形成するとともに前記機械式制御弁か
ら前記供給ポート側への逆流を阻止する逆止弁を設け
て、 第2の供給通路を通した前記電気式制御弁から前記供給
ポート側への逆流を許容することを特徴とするアクチュ
エーションシステム。 - 【請求項2】前記供給ポートから電磁切換え弁を介して
供給される操作圧によって、前記モード切換え弁が切換
え操作されることを特徴とする請求項1に記載のアクチ
ュエーションシステム。 - 【請求項3】前記アクチュエータが航空機の機体側構造
部材と舵面の間に介在し、該舵面を駆動することを特徴
とする請求項1又は2に記載のアクチュエーションシス
テム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP34001599A JP3741915B2 (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | アクチュエーションシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34001599A JP3741915B2 (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | アクチュエーションシステム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001159402A true JP2001159402A (ja) | 2001-06-12 |
JP3741915B2 JP3741915B2 (ja) | 2006-02-01 |
Family
ID=18332939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34001599A Expired - Lifetime JP3741915B2 (ja) | 1999-11-30 | 1999-11-30 | アクチュエーションシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3741915B2 (ja) |
-
1999
- 1999-11-30 JP JP34001599A patent/JP3741915B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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