JP2001158072A - ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース - Google Patents

ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース

Info

Publication number
JP2001158072A
JP2001158072A JP34363699A JP34363699A JP2001158072A JP 2001158072 A JP2001158072 A JP 2001158072A JP 34363699 A JP34363699 A JP 34363699A JP 34363699 A JP34363699 A JP 34363699A JP 2001158072 A JP2001158072 A JP 2001158072A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
blister
film
mount
case
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34363699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4501041B2 (ja
Inventor
Kozo Maeda
浩三 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP34363699A priority Critical patent/JP4501041B2/ja
Publication of JP2001158072A publication Critical patent/JP2001158072A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4501041B2 publication Critical patent/JP4501041B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷効果及び加工時の張力及び熱に対する安
定性に優れたブリスター包装用フィルム台紙、及びブリ
スター包装開封時の開封性に優れたブリスターケースを
提供する。 【解決手段】 少なくともA,B2種以上の層からなる
複合ポリエステルフィルムであって、微細な空洞を含有
するB層とこれに隣接する最外層には実質的に空洞を含
有しないA層とを有する、不透明度が0.3以上、見掛
け密度が1.3g/cm3以下、厚みが25μm以上で
あることを特徴とするブリスター包装用フィルム台紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯ブラシ、各種電
器用部品その他の店頭販売用の外装ケースとして好適な
ブリスターケース用台紙およびブリスターケースに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、歯ブラシ、電器用コード、乾電
池、化粧品その他の店頭販売用ケースとして、ブリスタ
ーケースが広く普及している。このブリスターケースは
ポリ塩化ビニル(以下PVCと称する)、ポリエチレン
テレフタレート(以下、PETと称する)などのシート
から成形されたブリスタードームと、ブリスタードーム
の開口部側に熱融着されたブリスター台紙とから構成さ
れている。
【0003】従来、一般的なブリスターケースとして、
ブリスタードームにPVCを用い、ブリスター台紙には
厚紙を基材として用いられたものが使用されてきた。し
かし近年、PVCは燃焼時の有害ガスや、ダイオキシン
問題などの観点から敬遠され、安全性の高いPET基材
への移行が急激に進みつつある。加えて、台紙に紙が用
いられていたため、台紙をドームから剥がし内容物を取
りだそうとする場合、下記に示すような多くの課題を抱
えていた。 (1)紙が層状に破れ(以下劈壊と称する)取り出しに
くい場合がある。 (2)展示中の環境湿度により紙が寸法変化しブリスタ
ーケースが変形したり、カールし易い。 (3)内容物が水分を嫌う場合、紙層の透湿により変化
し易い。 (4)ブリスターケースがゴミとして処分される場合、
プラスチックと紙の分別がし難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの課題に対し、
台紙の紙の表面にプラスチックフィルムをラミネートす
る方法が適用されているが、これとてもカール等の問題
が完全に解決するには至らず、また紙の両面にフィルム
をラミネートする工程が増えること等からコストアップ
の要因となっている。更に、台紙をフィルム素材に変更
しようとする試みも数多くなされている。しかし、通常
の透明なプラスチックフィルム等の場合には、台紙とし
ての説明書きなど、表裏の印刷が見にくいこと、TiO
2などの隠蔽材を含有するタイプの場合は、比重が高く
大幅なコストアップになることなどから実用上使用され
るに至っていない。
【0005】そこで、一般的に合成紙と呼ばれる、外観
が紙質に近く内部に空洞を含有するタイプの白色ポリオ
レフィン系フィルム素材なども適用されている、この場
合には前述した紙の水分による問題点は解消されるが、
基材中に空洞を含有することから、ドームから台紙を剥
がそうとする場合に表層付近に破れを生じ劈壊を起こす
ため、そのままの単体では実用上の使用に耐えない。そ
のため、更に空洞を含まない透明なプラスチックフィル
ム、例えば2軸延伸PETフィルムを表面にラミネート
することにより表層を強化して用いられているのが実態
である。しかし、この場合には、貼り合わすべきフィル
ム及びラミネート加工に要する費用が必要となるため、
コストが大幅に増大することになり好ましくない。ま
た、このようなオレフィン、例えばポリプロピレン系空
洞含有フィルム素材を用いる場合は、耐熱性に乏しい
為、印刷やヒートシールのためのホットメルト樹脂を加
工する際に寸法変化が大きくなり、収率低下や生産性悪
化の原因となる。そのため、更にコストアップとなるば
かりでなく、ラミネート時のカール等の問題も抱えてい
る。更に、リサイクルという観点からは、廃棄する場合
にドームの材料であるPETと区別して廃棄することが
困難である、等の問題も有している。
【0006】これに対し、上記空洞含有ポリオレフィン
系フィルムの代わりに、空洞含有ポリエステルフィルム
を用いることが検討されている。この場合、ポリオレフ
ィン系に比べ耐熱性に優れること、ドームと同一素材の
PETが主体であること等から、収率や廃棄上の問題に
対しては有利である。しかし、空洞含有タイプのためド
ームから台紙を剥がそうとする場合、表層付近に破れを
生じる劈壊の問題は残る。 このため表層に空洞を含有
していない別のPETフィルムを貼り合わせざるを得ず
コストアップとなっている。すなわち、本発明の目的
は、印刷効果及び加工時の張力及び熱に対する安定性に
優れたブリスター包装用フィルム台紙、及びブリスター
包装開封時の開封性に優れたブリスターケースを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
状況に鑑み、なされたものであって、上記の課題を解決
することができたブリスター包装用フィルム台紙及びブ
リスターケースとは、以下のとおりである。即ち、本発
明の第1の発明は、少なくともA,B2種以上の層から
なる複合ポリエステルフィルムであって、微細な空洞を
含有するB層とこれに隣接する最外層には実質的に空洞
を含有しないA層とを有する、不透明度が0.3以上、
見掛け密度が1.3g/cm3以下、厚みが25μm以
上であることを特徴とするブリスター包装用フィルム台
紙である。第2の発明は、少なくとも片面に印刷層、更
にA層側表面に熱接着性樹脂層からなるヒートシール層
を設けたことを特徴とする第1の発明に記載のブリスタ
ー包装用フィルム台紙である。第3の発明は、プラスチ
ック基材からなるブリスタードームの開口部が第2の発
明に記載のブリスター包装用フィルム台紙により閉鎖さ
れていることを特徴とするブリスターケースである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のブリスター包装用フィル
ム台紙に用いられる積層ポリエステルフィルムは、ポリ
エステル樹脂と前記ポリエステル樹脂に非相溶な熱可塑
性樹脂が混合された重合体混合物からなる未延伸ポリエ
ステルフィルムを少なくとも1軸に配向することにより
製造される微細な空洞を含有するポリエステル層(B)
の少なくとも片面に、非相溶成分を実質的に含まない熱
可塑性樹脂からなる層を同時に設ける、所謂共押出し法
によって得られる実質的に空洞を含有しない層(A)を
設けることによって得られる。特に、表面から3μmま
でに含まれる空洞含有率が8体積%以下であり、かつフ
ィルム全体の平均空洞含有率が10〜50体積%である
空洞含有ポリエステルフィルム積層体である場合が好ま
しい。
【0009】さらに、実質的に空洞を含有しない熱可塑
性樹脂からなる層(A)は、ポリエステル樹脂から構成
されていることが好ましく、ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂から構成されていることが特に好ましい。前記層
(A)の厚みは3μm以上が好ましく、5μm以上であ
る場合が特に好ましい。A層の厚みが3μm未満の場合
には台紙を剥がす場合に生じる劈壊を十分に防止するこ
とが出来ない。厚い方の上限は特にないが空洞含有フィ
ルムB層による紙質的効果や印刷等の2次加工適性、風
合い等に影響するクッション性が阻害されることやフィ
ルム全体の密度が高くなり易いため10μm以上は実用
的でない。また、表面から3μmまでに含まれる空洞含
有率が8体積%を超える場合は、台紙を剥がした際に表
層で劈壊が生じ易くなるため好ましくない。
【0010】本発明のB層を構成するポリエステルと該
ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂を混合させた重
合体混合物は、例えば各樹脂のチップを混合し押出機内
で溶融混練後押出して固化する方法や、予め混練機によ
って両樹脂を混練したものを更に押出機より溶融押出し
て固化する方法や、ポリエステルの重合工程においてポ
リエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂を添加し、攪拌分
散して得たチップを溶融押出して固化する方法などによ
っても得られる。
【0011】前記重合体混合物には、用途に応じて着色
剤、耐光剤、蛍光剤、帯電防止剤などを添加することも
可能である。得られた重合体混合物は、更に速度差をも
ったロール間での延伸(ロール延伸)やクリップに把持
して拡げていくことによる延伸(テンター延伸)や空気
圧によって拡げることによる延伸(インフレーション延
伸)などによって少なくとも1軸に配向処理する。配向
処理することにより、ポリエステルと該ポリエステルと
非相溶性の空洞発現剤の界面で剥離が起こり空洞が発現
する。
【0012】したがって、ポリエステルに混合させる該
ポリエステルに非相溶性の熱可塑性樹脂の量は、目的と
する空洞の量によって異なってくるが、重合体混合物全
体に対して3重量%〜35重量%が好ましい。3重量%
未満では、空洞の生成量を多くすることに限界があり、
目的の柔軟性や軽量性や描画性が得られない。逆に、4
0重量%以上では、ポリエステルフィルムの持つ耐熱性
や強度が著しく損なわれる。
【0013】該重合体混合物を配向処理する条件は、空
洞の生成と密接に関係する。したがって、本目的を達成
するための条件はたとえば、もっとも一般的に行われて
いる逐次2軸延伸工程を例に挙げると、該重合体混合物
の連続シートを長手方向にロール延伸した後に、幅方向
にテンター延伸する逐次2軸延伸法の場合、以下のよう
になる。
【0014】ロール延伸においては、多数の空洞を発生
させるため、延伸温度をポリエステルのガラス転移温度
(Tg)〜Tg+30℃とし、延伸倍率を1.2〜5倍
とするのが好ましい。テンター延伸においては、破断せ
ずに安定製膜するため温度を80〜140℃、倍率を
1.2〜5倍とするのが好ましい。
【0015】延伸配向処理した空洞含有フィルムは、1
30℃以上、好ましくは180℃以上で熱固定を行う
と、高温での寸法安定性を向上させることができる。本
発明においては、表層(A層)と中心層(B層)を積層
した、いわゆる複合フィルムとしなければならない。そ
の方法は特に限定されるものではない。しかし生産性を
考慮すると、表層と中心層の原料は別々の押出機から押
出し、1つのダイスに導き未延伸シートを得た後、少な
くとも1軸に配向させる、いわゆる共押出法による積層
がもっとも好ましい。
【0016】かくして得られた空洞含有ポリエステル系
フィルムは、表面から深さ3μmまでの層に含まれる空
洞含有率が8体積%以下であり、かつ全体層の平均空洞
率が10体積%以上であることが好ましい。表面から深
さ3μmまでの表層に含まれる空洞含有率が8体積%よ
り多い場合は、表面強度の良好なものが得られず、前述
の如く層間の劈壊を生じ易くなる。表面から深さ3μm
までの表層に含まれる空洞含有率が4%以下である場合
が特に好ましい。また、空洞含有率が8体積%以下であ
る表層部の厚みが3μmよりも薄い場合も、表面強度の
良好なものが得られにくい。従って本発明では、中央部
より空洞の少ないA層の表層部分は、深さが3μm以上
であり、そこに含まれる空洞含有率は4体積%以下であ
る場合が最も望ましい。さらに全体層としては、空洞の
平均含有率が10体積%以上であることが好ましい。全
体層の平均空洞含有率が10体積%より少ない場合は、
空洞含有ポリエステル系フィルム特有の柔軟性が不十分
となり、また風合い、クッション性も不足する。
【0017】かくして得られる、積層ポリエステルフィ
ルムは不透明度が0.3以上、見掛け密度が1.3g/
cm3以下、厚みが25μm以上であることが必要であ
る。不透明度が0.3未満の場合には、台紙として用い
る場合、表裏の印刷内容の識別が困難であったり、ブリ
スター包装としての意匠効果が乏しくなるため好ましく
ない。特に、0.6以上である場合が好ましく用いられ
る。見掛け密度が1.3g/cm3を超える場合には、
クッション性、紙質感が乏しくなるとともに打ち抜き性
など加工時の特性も好ましくない。なかでも1.2g/
cm3以下0.8g/cm3以上である場合が最も好まし
く用い得る。厚みが25μm未満の場合には、台紙とし
ての腰や強度が不足するため実用に耐えない。好ましく
は50μm、特に好ましくは75μm以上の場合がブリ
スター用台紙として実用的に用い得る。厚い方は特に制
限はないが取り扱い性、コスト等の観点から250μm
程度までが実用的である。
【0018】本発明のフィルム台紙は、前記微細な空洞
を含有するB層の少なくとも片面に実質的に空洞を含有
しないA層を有する必要があるが、その構成がA/B2
層、A/B/A3層何れであってもかまわない。3層の
場合、外層のA層は本発明の目的を満たす限り、必要に
より同種の樹脂組成であっても異種であっても構わな
い。また、A層は必ずしも1層である必要はなく、場合
によって、A層の上に他の実質的に空洞を含まないA層
樹脂を重ねて3層以上の層構成としても勿論構わない。
複合される表層樹脂には本発明の目的を損なわない限
り、必要により、滑り性、接着性、印刷性、隠蔽性、帯
電防止性その他の機能を付与するために、種々の添加
剤、例えば界面活性剤、無機・有機の種々の粒子、ワッ
クス、第3成分としての樹脂などを添加しても勿論構わ
ない。更に、必要によりA層表面に印刷性の向上や、熱
接着性樹脂との接着性の向上、帯電防止性の付与、更に
は防汚性付与や艶出しなど種々の付加的機能性向上のた
めに各種の樹脂や処理剤などをコーティングすることも
出来る。
【0019】以上の様にして得られたフィルムは、ブリ
スター包装用台紙として用いられる。台紙として用いる
場合にはブリスタードームの内容物を封入するためにド
ーム開口部と接着することにより閉鎖する必要がある。
接着する方法は、ブリスター自動包装機などでは通常、
所謂ヒートシールと呼ばれる熱接着法がとられる。具体
的には、台紙側に熱溶融性の樹脂を積層し容器ドームと
の接触面を加熱することにより接着される。この様な熱
接着性の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン
などのオレフィン系樹脂単独または共重合体、混合体等
や、ポリ酢酸ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニ
リデン共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニル共重
合体、その他等の各種ビニル系重合体更にはウレタン系
共重合体、ポリエステル系共重合体等が使用条件に応じ
て適宜選択される。
【0020】この様な熱接着性樹脂を前記台紙用複合ポ
リエステルフィルムに積層する方法としては、熱接着性
樹脂を溶融押出し機により該台紙用複合ポリエステルフ
ィルム上に押出すことによる押出しコーティング法また
は押出しラミネート法や、高温で溶融状態にした該熱接
着性樹脂をダイコーティング法、グラビアロールコーテ
ィング法等の方法により塗布する方法等公知の方法が任
意に適用できる。
【0021】前記熱接着性樹脂層の必要厚みは、ブリス
ター包装により包装すべき内容物の種類、形状、大き
さ、重量などによりそれぞれ必要とされる接着力等の要
求特性が異なるため、目的に応じて、材料、厚みが選択
されるが、通常は多い場合で80μm程度から少ない場
合で5μm程度である。例えば、歯ブラシ用である場合
には、エチレン−酢酸ビニル系の共重合体によるホット
メルト樹脂を、グラビアコーティング法により、30μ
m程度塗布することが出来る。
【0022】通常はこの様な、台紙として用いる場合に
は、該台紙表面に内容物の説明書きや、意匠効果の目的
で印刷が施される。印刷の方法は、厚み、サイズ、連続
かまたは枚葉か等により、オフセット印刷、グラビア印
刷、スクリーン印刷その他の中から任意の方法が採用出
来るが、最も一般的には連続によるグラビア印刷が用い
られる。通常、構成上は前記台紙用複合ポリエステルフ
ィルム上に印刷が施された後その上に該熱接着性樹脂が
付与される。よって、最も効率的にはグラビア印刷の後
連続的に熱接着性樹脂を塗布する方法が好ましく挙げら
れ、コスト的にも有利である。
【0023】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明するが、
もとより本実施例の内容にのみ限定されるものでは無
い。例中の各種評価項目は、以下の方法によって行っ
た。
【0024】(不透明度)マクベス濃度計TR−972
型を使用し、Gフィルター下での透過光による光学濃度
を測定した。
【0025】(見掛け密度)フィルムを10cm×10
cmの正方形に正確に切り出し、その厚みを50点測定
して平均厚みt(μm)を求める。次に、サンプルの重
量を0.1mgまで測定しW(g)とし、次式により算
出した値を見掛け密度とした。 見掛け密度(g/cm3)=(W/t)×100
【0026】(張力下熱寸法変化)印刷及びホットメル
ト加工時の温度および張力を想定し、フィルムに対し2
0kg/m幅の張力下において、80℃及び120℃で
30分間の熱処理を行い、処理前後のフィルム長さ方向
の寸法変化率を測定した。表示は伸び(処理前に対し処
理後の長さが長くなったもの)を+、縮み(処理前に対
し処理後の長さが短くなったもの)を−として下記式に
より行った。 張力下熱寸法変化率(%)=(処理後の長さ/処理前の
長さ)×100
【0027】(開封性)ドームに熱接着されたフィルム
台紙を、手で高速で剥がした際、台紙の劈壊および破れ
の発生状況を以下の3段階で評価した。 ○:台紙に劈壊、破れが無くきれいに剥がれる △:台紙表面に一部劈壊が生じる ×:台紙が完全に剥離できずに破れてしまう
【0028】(印刷効果)台紙用フィルムの片面に、グ
ラビアインキによる文字印刷を、更に反対面に絵柄印刷
を行い、蛍光燈に透かした時の文字判別性を目視により
判定した。 ○:文字と絵柄が裏表はっきりと判別できる △:判別できるが文字と絵柄が一部重なって見える ×:文字と絵柄が重なって表裏の印刷が判別し難い
【0029】(ブリスター包装用台紙の作製) 実施例1 B層の原料として、固有粘度0.62dl/gのポリエ
チレンテレフタレート樹脂80重量%、メルトフローイ
ンデックスが2.0g/10分のポリスチレン15重量
%、平均粒径0.3μmのアナターゼ型二酸化チタン5
重量%を用いた。また、A層の原料として、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂95重量%、平均粒径0.3μm
のルチル型二酸化チタン5重量%を用いた。これらの原
料を各々別の2軸スクリュー押出機でT−ダイスより2
90℃で溶融押出しし、冷却回転ロール上で静電気的に
密着固化し、厚さが830μmで各層がそれぞれA/B
/A=50/730/50μmの重合体混合物からなる
未延伸シートを得た。この未延伸シートをロール延伸機
により83℃で縦方向に3.5倍延伸を行い、引き続き
テンターで130℃で横方向に3.4倍延伸した後、テ
ンター内で235℃で4%幅方向に緩和させながら熱処
理し、内部に多数の空洞を含有するポリエステルフィル
ムを得た。
【0030】得られたフィルムの厚みは75μm、各層
の厚みは概ねB/A/B=4.5μm/66μm/4.
5μmであった。得られたフィルムの全体の空洞含有率
は21体積%であった。また、表層から約5μmの深さ
まで空洞の少ない部分が存在していた。得られた空洞含
有フィルムの不透明度は0.72、見掛け密度は1.1
0g/cm3であった。この複合フィルムの表層両面に
コロナ放電処理を行った後、グラビアインキ(東洋イン
キ製造(株)社製PANNカラー)を用い片面に文字及
びバーコードを、反対面にベタ部を含む絵柄を40m/
minの速度でグラビア印刷を行った。その後続いて該
絵柄印刷面上に、加熱溶融状態のエチレン−酢酸ビニル
共重合体系熱接着性樹脂をグラビアロール法により凸部
の高さが50μm(35g/m2)となるように凹凸上
に塗布し、熱接着性フィルム台紙サンプルを得た。
【0031】実施例2 未延伸シートの総厚みを1100μmとし、更に縦及び
横方向に延伸後の総厚みを100μm、各層の厚み構成
をA/B/A=5μm/90μm/5μmとなるように
各条件を調整した以外は、実施例1と同様にして熱接着
性フィルム台紙サンプルを得た。印刷及び熱接着性樹脂
塗布前の空洞含有複合フィルムの不透明度は0.97、
見掛け密度は1.11g/cm3であった。
【0032】比較例1 1種の押出し機からB層の原料のみをT−ダイスに押出
し、単層のシートを得、延伸後の厚みが75μmの単層
の空洞含有フィルムとなるように調整した以外は、実施
例1と同様にして熱接着性フィルム台紙サンプルを得
た。印刷及び熱接着性樹脂塗布前の空洞含有複合フィル
ムの空洞含有率は23%であり、不透明度は0.73、
見掛け密度は1.08g/cm3であった。
【0033】比較例2 台紙用フィルムとして、80μmの空洞含有タイプのポ
リオレフィン系フィルム(商品名ユポ:王子油化合成紙
(株)社製)を用いた以外は実施例1と同様にして熱接
着性フィルム台紙サンプルを得た。印刷及び熱接着性樹
脂塗布前の空洞含有フィルムの、不透明度は0.71、
見掛け密度は0.70g/cm3であった。
【0034】比較例3 台紙用フィルムとして、75μmの空洞を含有しない透
明タイプのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品
名E5100:東洋紡績(株)社製)を用いた以外は実
施例1と同様にして熱接着性フィルム台紙サンプルを得
た。印刷及び熱接着性樹脂塗布前のフィルムの、不透明
度は0.04、見掛け密度は1.40g/cm3であっ
た。
【0035】(ブリスタードーム/台紙接着モデルの作
製)ブリスタードームと台紙用フィルムの熱接着評価の
モデルとして、200μmのアモルファス(未延伸)ポ
リエチレンテレフタレートシート(A−PET)に実施
例及び比較例で作製した台紙用各種フィルムの熱接着性
樹脂層面を重ね、ヒートシーラーに供し120℃(熱板
表面温度)で2秒間の熱接着を行い、開封性評価用サン
プルとした。全ての評価結果を、表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の複合ポリエステルフィルムは、
従来の空洞含有タイプポリオレフィンフィルムや空洞含
有ポリエステルフィルム、更には空洞を含有していない
ポリエステルフィルム等に比べ、不透明性に優れている
ため、良好な印刷効果を有し、加工時の張力及び熱に対
する安定性に優れるとともに、ブリスター包装開封時に
も劈壊や破れを生じないため、更に別のフィルムを貼り
合わせる必要も無く、特性的にも、コスト的にもブリス
ター包装用台紙として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E067 AA11 AB99 BA15A BA25A BB14A BB18A BB22A BB25A CA24 EA06 EE02 EE06 EE32 FB02 GD05 GD08 4F100 AA21H AK01D AK12 AK41A AK41B AK42 AK68 AL05 AR00C BA02 BA04 BA07 BA10B BA10C BA10D CA13 DJ06A GB16 GB48 GB71 HB31C JA13 JL01 JL05 JL12D JL14 JN02 YY00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともA,B2種以上の層からなる
    複合ポリエステルフィルムであって、微細な空洞を含有
    するB層とこれに隣接する最外層には実質的に空洞を含
    有しないA層とを有する、不透明度が0.3以上、見掛
    け密度が1.3g/cm3以下、厚みが25μm以上で
    あることを特徴とするブリスター包装用フィルム台紙。
  2. 【請求項2】 少なくとも片面に印刷層、更にA層側表
    面に熱接着性樹脂層からなるヒートシール層を設けたこ
    とを特徴とする請求項1記載のブリスター包装用フィル
    ム台紙。
  3. 【請求項3】 プラスチック基材からなるブリスタード
    ームの開口部が請求項2に記載のブリスター包装用フィ
    ルム台紙により閉鎖されていることを特徴とするブリス
    ターケース。
JP34363699A 1999-12-02 1999-12-02 ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース Expired - Fee Related JP4501041B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34363699A JP4501041B2 (ja) 1999-12-02 1999-12-02 ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34363699A JP4501041B2 (ja) 1999-12-02 1999-12-02 ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001158072A true JP2001158072A (ja) 2001-06-12
JP4501041B2 JP4501041B2 (ja) 2010-07-14

Family

ID=18363067

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34363699A Expired - Fee Related JP4501041B2 (ja) 1999-12-02 1999-12-02 ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4501041B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112046042A (zh) * 2020-07-16 2020-12-08 温州市嘉丽隆包装有限公司 一种易撕型泡罩食品包装封口膜的加工方法及其包装产品

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08112887A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JPH08192870A (ja) * 1995-01-12 1996-07-30 Sunstar Inc ブリスターケース
JPH1059410A (ja) * 1996-08-13 1998-03-03 Jms Co Ltd 放射線滅菌用包装材料及び包装体
JPH11263862A (ja) * 1998-03-18 1999-09-28 Toray Ind Inc 白色ポリエステルフィルム

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08112887A (ja) * 1994-10-17 1996-05-07 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
JPH08192870A (ja) * 1995-01-12 1996-07-30 Sunstar Inc ブリスターケース
JPH1059410A (ja) * 1996-08-13 1998-03-03 Jms Co Ltd 放射線滅菌用包装材料及び包装体
JPH11263862A (ja) * 1998-03-18 1999-09-28 Toray Ind Inc 白色ポリエステルフィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112046042A (zh) * 2020-07-16 2020-12-08 温州市嘉丽隆包装有限公司 一种易撕型泡罩食品包装封口膜的加工方法及其包装产品

Also Published As

Publication number Publication date
JP4501041B2 (ja) 2010-07-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5585193A (en) Machine-direction oriented label films and die-cut labels prepared therefrom
ES2235997T3 (es) Films y etiquetas formados a partir de composiciones basadas en polipropileno.
TWI361754B (en) Tear resistant peelable seal for containers
JP2005500559A (ja) Hdpeラベルフィルム
JP4458751B2 (ja) インモールド成形用ラベル
WO2002002312A1 (fr) Film stratifie facile a detacher
CA2226770C (en) Polymeric films
JP3707858B2 (ja) 感圧粘着ラベル
JP3957009B2 (ja) 易剥離性積層フィルム
WO2010073696A1 (ja) ラベル付き容器とその製造方法
EP0860271A1 (en) A sheet for packaging material
JP4526214B2 (ja) 易剥離性積層フィルム
JP4501041B2 (ja) ブリスター包装用フィルム台紙及びブリスターケース
JPH06329161A (ja) 緩衝性袋
JP3490187B2 (ja) 抗引裂性が向上した複合積層樹脂フィルム
JP4501047B2 (ja) 容器蓋材用複合ポリエステルフィルム及びそれを用いたカップ容器
JP3589534B2 (ja) 結束紐
JP3145133B2 (ja) クーポン券付インモールド用ラベル
JP2001030430A (ja) カバーフィルム
JP4378092B2 (ja) スクリーン
JP2006248066A (ja) 積層ポリプロピレン系フイルム
JP2003200969A (ja) ピロー包装袋
JPH1077067A (ja) ブリスターパック用台紙
JP2022190283A (ja) 容器
JP2721362B2 (ja) ラベルの貼着方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090904

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090910

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100325

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100407

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4501041

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130430

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140430

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees