JP2001156162A - ウエハ支持部材 - Google Patents

ウエハ支持部材

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JP2001156162A
JP2001156162A JP34067499A JP34067499A JP2001156162A JP 2001156162 A JP2001156162 A JP 2001156162A JP 34067499 A JP34067499 A JP 34067499A JP 34067499 A JP34067499 A JP 34067499A JP 2001156162 A JP2001156162 A JP 2001156162A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウエハ支持部材において、高温に加熱された状
態で静電吸着力やプラズマを発生させるため、各内部電
極と電気的に接続された給電端子に通電すると、各給電
端子や金属製のパイプあるいは金属製のリング体を接合
するロウ材層中の銀イオンが板状セラミック体の表面を
移動するイオンマイグレーションが発生し、端子間が短
絡して使用できなくなる。 【解決手段】ウエハWの設置面5以外の板状セラミック
体2表面に、内部電極3,4と電気的に接続される給電
端子6,7及び他の金属部材を、銀を含むロウ材層を介
して各々接合して成るウエハ支持部材1において、前記
内部電極4の下方にあるセラミック層中に、給電端子
6,7との接合部におけるロウ材層8,9の外周より大
きい外周を有する導体層17a,17bを各々埋設する
とともに、上記給電端子6,7とその上方の導体層17
a,17bとをそれぞれ電気的に接続して同電位とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエハ等の
ウエハを保持するのに用いるウエハ支持部材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程において、
半導体ウエハ(以下、単にウエハという)に薄膜を形成
するPVD、CVD等の成膜装置や、ウエハに微細加工
を施すドライエッチング装置では、ウエハを高精度に保
持するために静電チャックやサセプタの如きウエハ支持
部材が用いられている。
【0003】図5は従来のウエハ支持部材を真空処理室
内に設置した状態の概略を示す断面図で、このウエハ支
持部材21は、円盤状をした板状セラミック体22から
成り、板状セラミック体22の上面をウエハの設置面2
5とするとともに、その内部に、設置面25側から順
に、静電吸着用としての一対の内部電極23、及び加熱
用としての内部電極24をそれぞれ埋設したもので、板
状セラミック体22の下面には、各内部電極23,24
と電気的に接続された給電端子26,27が、銀を含む
ロウ材層28,29を介して接合されている。
【0004】また、設置面25の中央には板状セラミッ
ク体22を貫通するガス導入孔30を有するとともに、
前記ガス導入孔30と連通する溝31を有し、ガス導入
孔30の入り口側には、金属製のパイプ32が銀を含む
ロウ材層33を介して接合されている。
【0005】さらに、このウエハ支持部材21は、金属
製のリング体34を介して真空処理室39内に気密に設
置されており、前記ウエハ支持部材21とリング体34
とは、銀を含むロウ材層35を介して接合されている。
なお、36はウエハ支持部材21の上方に設置されたプ
ラズマ発生用電極であり、ウエハ支持部材21に備える
静電吸着用の内部電極23を他方のプラズマ発生用の電
極として共用するようになっている。
【0006】そして、このウエハ支持部材21にてウエ
ハWに各種処理を施すには、設置面25にウエハWを載
せるとともに、一対の内部電極23間に直流電圧を印加
することにより、ウエハWと内部電極23との間に誘電
分極によるクーロン力や微少な漏れ電流によるジョンソ
ン・ラーベック力等の静電吸着力を発現させ、設置面2
5上のウエハWを強制的に吸着して固定するとともに、
内部電極24に通電することにより、設置面25に固定
したウエハWを加熱し、パイプ32を介してガス導入孔
30よりウエハWと設置面25との間の溝31にHeガ
スを供給することで、ウエハWの均熱化を図り、さらに
一対の内部電極23とプラズマ発生用電極36との間に
高周波電力を印加することによりプラズマを発生させる
ようになっており、この状態で真空処理室39内に成膜
用ガスを供給すれば、ウエハW上に薄膜を形成すること
ができ、また真空処理室39内にエッチング用ガスを供
給すれば、ウエハW上に微細な回路パターンを形成する
ことができ、さらに真空処理室39内にクリーニング用
ガスを供給すれば、ウエハ支持部材21や真空処理室3
9の表面に付着する成分を除去することができるように
なっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、成膜、
エッチング、クリーニング等の各種処理を施すにあた
り、ウエハ支持部材21は、加熱用の内部電極24によ
って300℃以上に加熱されることがあり、このような
高温に加熱された状態で静電吸着力やプラズマを発生さ
せるため、一対の内部電極23と電気的に接続されてい
る給電端子26間に通電すると、各給電端子26,27
やパイプ32あるいはリング体34を接合するロウ材層
28,29,33,35中の銀イオンが板状セラミック
体22の表面を移動するイオンマイグレーションが発生
し、一対の内部電極23の給電端子26間、内部電極2
3の給電端子26と内部電極24の給電端子27間、各
給電端子26とパイプ32間、あるいは各給電端子26
とリング体34間が連通すると、静電吸着力やプラズマ
を発生させることができなくなったり、ウエハ支持部材
21を発熱させることができなくなるといった課題があ
った。
【0008】即ち、銀がイオンマイグレーションを起こ
すメカニズムとしては、300℃以上の高温になると銀
が大気中の酸素と反応してAg2Oを生成するのである
が、ただちに解離してAg+となる。そして、Ag+がで
きた時に電位勾配があると、電位の低い方へ移動してい
くことにより発生すると言われている。
【0009】そして、図5に示すウエハ支持部材21の
各給電端子26,27やパイプ32あるいはリング体3
4は、放電防止や構造上の問題で大気に曝されており、
ウエハ支持部材21を高温に加熱した状態でプラズマや
静電吸着力を発生させると、板状セラミック体22中に
は内部電極23,24によって表面に様々な電界が発生
しており、各給電端子26,27の接合部周辺、パイプ
32の接合部周辺、リング体34の接合部周辺における
板状セラミック体22の表面に、内部電極23,24の
電位が現れ、この現象により板状セラミック体22の下
面における一対の内部電極23の給電端子26間、内部
電極23の給電端子26と内部電極24の給電端子27
間、各給電端子26とパイプ32間、各給電端子26と
リング体34間にそれぞれ電位差が生じ、これらの電位
勾配によってロウ材層28,29,33,35中の銀が
イオンマイグレーションを起こしていた。
【0010】しかも、ウエハWの離脱性を良くするた
め、離脱時に吸着のためにかけていた電圧と異なる極性
の電圧をかけたり、あるいはウエハW毎に通電する極性
を変えるようにすることが行われているが、この場合、
銀イオンのマイグレーションが加速されるといった課題
があった。
【0011】これに対し、イオンマイグレーションを起
こし難いロウ材として、金を含むロウ材が知られている
が、金を含むロウ材は一般的に硬度が大きいため、ロウ
付け時や加熱時に接合界面に加わる応力が大きく、板状
セラミック体22の接合部近傍にクラックが発生し易
く、耐久性に問題があった。
【0012】なお、図5ではウエハ支持部材21とし
て、静電吸着用の内部電極23と加熱用の内部電極24
をそれぞれ埋設した例を示したが、このような課題は、
静電吸着用の内部電極23、加熱用の内部電極24、プ
ラズマ発生用の内部電極のいずれか一つの内部電極を埋
設したウエハ支持部材21でも発生していた。
【0013】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、板状セラミック体の上面をウエハの設置面と
し、その内部に少なくとも一つの内部電極を備えるとと
もに、前記設置面以外の板状セラミック体表面に、前記
内部電極と電気的に接続される給電端子や、パイプ、リ
ング体等の他の金属部材を、銀を含むロウ材層を介して
各々接合して成るウエハ支持部材において、前記設置面
以外の板状セラミック体の表面における給電端子との接
合部及び他の金属部材との接合部の上方で、かつ前記内
部電極の下方にあるセラミック層中に、各接合部におけ
るロウ材層の外周より大きい外周を有する導体層をそれ
ぞれ埋設するとともに、上記給電端子とその上方の導体
層及び上記他の金属部材とその上方の各導体層とをそれ
ぞれ電気的に接続して同電位としたことを特徴とする。
【0014】また、本発明は、板状セラミック体の上面
をウエハの設置面とし、その内部に少なくとも一つの内
部電極を備えるとともに、前記設置面以外の板状セラミ
ック体表面に、前記内部電極と電気的に接続される給電
端子や、パイプ、リング体等の他の金属部材を、銀を含
むロウ材層を介して各々接合して成るウエハ支持部材に
おいて、前記設置面以外の板状セラミック体の表面と前
記内部電極との間のセラミック層中に導体層を埋設し、
該導体層の電位が前記給電端子の最も高い電位と同等又
は高くなるようにしたことを特徴とする。
【0015】なお、前記内部電極とは、プラズマ発生
用、静電吸着用、加熱用として用いるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
【0017】図1は、本発明に係るウエハ支持部材を真
空処理室内に設置した状態の概略を示す断面図であり、
図2は、図1におけるウエハ支持部材のX−X線断面図
である。
【0018】このウエハ支持部材1は、円盤状をした板
状セラミック体2からなり、板状セラミック体2の上面
をウエハWの設置面5とするとともに、その内部に、設
置面5側から順に、静電吸着用としての一対の内部電極
3及び加熱用として内部電極4をそれぞれ埋設して成
り、板状セラミック体2の下面には各内部電極3,4を
貫通する孔2a,2bを穿設してあり、これらの孔2
a,2bに給電端子6,7を挿入し、銀を含むロウ材層
8,9を介して接合することにより,各内部電極3,4
と給電端子6,7を電気的に接続してある。
【0019】また、設置面5の中央には板状セラミック
体2を貫通するガス導入孔10を有するとともに、前記
ガス導入孔10と連通する溝11を備え、ガス導入孔1
0の入り口側には、金属製のパイプ12が銀を含むロウ
材層13を介して接合してあり、さらに板状セラミック
体2の下面には、各給電端子6,7やパイプ12を取り
囲むように金属製のリング体14が、銀を含むロウ材層
15を介して接合してある。
【0020】さらに、板状セラミック体2の下面におけ
る各給電端子6,7、パイプ12、リング体14との接
合部の上方で、かつ最下層に埋設された内部電極4より
下方にあるセラミック層中には、導体層17をそれぞれ
埋設してあり、導体層17aは孔2aまで延長すること
により、導体層17aと給電端子6とが同電位となり、
導電層17bは孔2bまで延長することにより、導体層
17bと給電端子7とが同電位となり、導体層17c
は、ガス導入孔10に形成したメタライズ層18cを介
してパイプ12の接合部におけるロウ材層13と接続す
ることにより、導体層17cとパイプ12とが同電位と
なり、導体層17dはスルーホール導体18dを介して
リング体14との接合部におけるロウ材層15と接続す
ることにより、導体層17dとリング体14とが同電位
となるようにしてある。
【0021】そして、このウエハ支持部材1は、リング
体14を介して真空処理室19内に気密に設置してあ
る。なお、16はウエハ支持部材1の上方に設置された
プラズマ発生用電極であり、ウエハ支持部材1に備える
静電吸着用の内部電極3を他方のプラズマ発生用の電極
として共用するようにしてある。
【0022】そして、このウエハ支持部材1にてウエハ
Wに各種処理を施すには、設置面5にウエハWを載せる
とともに、静電吸着用としての一対の内部電極3間に直
流電圧を印加することにより、ウエハWと一対の内部電
極3との間に誘電分極によるクーロン力や微少な漏れ電
流によるジョンソン・ラーベック力等の静電吸着力を発
現させ、設置面5上のウエハWを強制的に吸着して固定
するとともに、加熱用としての内部電極4に通電するこ
とにより、設置面5に固定したウエハWを加熱し、ガス
導入孔10よりウエハWと設置面5との間の溝11にH
eガスを供給することで、ウエハWの均熱化を図り、さ
らに一対の内部電極3とプラズマ発生用電極16との間
に高周波電力を印加することで、プラズマを発生させる
ようになっており、この状態で真空処理室19内に成膜
用ガスを供給すれば、ウエハW上に薄膜を形成すること
ができ、また真空処理室19内にエッチング用ガスを供
給すれば、ウエハW上に微細な回路パターンを形成する
ことができ、さらに真空処理室19内にクリーニング用
ガスを供給すれば、ウエハ支持部材1や真空処理室19
の表面に付着する成分を除去することができるようにな
っている。
【0023】そして、本発明によれば、各給電端子6,
7、パイプ12、リング体14の接合部上方のセラミッ
ク層中には、それぞれ導体層17a〜17dを埋設し、
給電端子6とその接合部上方に埋設した各導体層17
a、給電端子7とその接合部上方に埋設した各導体層1
7b、パイプ12とその接合部上方に埋設した導体層1
7c、リング体14とその接合部上方に埋設した導体層
17dとをそれぞれ電気的に接続して同電位としたこと
から、プラズマや静電吸着力を発生させたり、ウエハ支
持部材1を加熱するために、内部電極3,4にそれぞれ
通電しても、各内部電極3,4による電界を各導体層1
7a〜17dによりシールドし、各給電端子6,7、パ
イプ12、リング体14の接合部周辺における板状セラ
ミック体2の表面に、内部電極3,4の電位が現れるこ
とを防ぐことができるため、各ロウ材層8,9,13,
15における銀のイオンマイグレーションを抑えること
ができ、その結果、板状セラミック体2の下面における
一対の内部電極3の給電端子6間、内部電極3の給電端
子6と内部電極4の給電端子7との間、各給電端子6と
パイプ12間、各給電端子6とリング体14間がイオン
マイグレーションにより導通することを防止することが
できる。
【0024】即ち、導体層17a〜17dがない場合、
内部電極3の電位が給電端子6,7、パイプ12、リン
グ体14の各接合部周辺に現れ、その電位が各接合部の
電位より低いと、その接合部おけるロウ材層中の銀がイ
オンマイグレーションを起こすのであるが、本発明によ
れば、内部電極3,4の電位を導体層17a〜17dで
シールドし、給電端子6,7、パイプ12、リング体1
4の各接合部周辺には、各導体層17a〜17dの電位
が現れるようにするとともに、その電位は各導体層17
a〜17dの電位と同電位としてあることから、各接合
部におけるロウ材層8,9,13,15中の銀がイオン
マイグレーションを起こすことを防ぐことができる。
【0025】その為、長期間にわたってウエハ支持部1
を加熱し、かつ安定した静電吸着力やプラズマを発生さ
せることができる。
【0026】その結果、本発明のウエハ支持部材1を用
いて成膜処理やエッチング処理を施せば、精度の高い成
膜やエッチングを長期間にわたって施すことができ、ま
た、クリーニング処理を施せば、ウエハ支持部材1や真
空処理室19内に付着する成分を繰り返し除去すること
ができる。
【0027】ところで、このような効果を奏するために
は、前述したように、各導体層17a〜17dの外周
が、各々電気的に接続された各給電端子6,7、パイプ
12、リング体14の板状セラミック体2の下面におけ
る接合部をなすロウ材層8,9,13,15の外周より
大きくすることが重要である。
【0028】即ち、各導体層17a〜17dの外周が、
板状セラミック体2の下面における各給電端子6,7、
パイプ12、リング体14との接合部をなすロウ材層
8,9,13,15の外周と同等又は小さいと、各接合
部周辺には内部電極3,4の電位が現れ、導体層17a
〜17dを設けたことによる効果がなく、繰り返し使用
するうちに、板状セラミック体2の下面における一対の
内部電極3の給電端子6間、内部電極3の給電端子6と
内部電極4の給電端子7との間、各給電端子6とパイプ
12間、各給電端子6とリング体14間がイオンマイグ
レーションにより導通するからである。
【0029】なお、各導体層17a〜17dの外周が、
各々電気的に接続された各給電端子6,7、パイプ1
2、リング体14の板状セラミック体2の下面における
接合部をなすロウ材層8,9,13,15の外周より大
きいとは、各導体層17a〜17dの外周と、導体層1
7a〜17dと接続された各接合部のロウ材層8,9,
13,15における外周との最短距離で、各導体層17
a〜17dの外周の方が0.5mm以上大きいことこと
を言う。
【0030】ただし、導体層17a〜17dの内周が、
導体層17a〜17dと接続された各接合部のロウ材層
8,9,13,15における外周より大きくなると、各
接合部の周辺に内部電極3,4の電位が現れるためにシ
ールド効果が得られない。その為、導体層17a〜17
dの内周は、導体層17a〜17dと接続された各接合
部のロウ材層8,9,13,15における外周より小さ
いことが必要である。
【0031】また、これらの導体層17a〜17dは、
板状セラミック体2中に埋設されている最下層の内部電
極4より下方のセラミック板2中に埋設することが必要
であり、内部電極4の上方に埋設した場合、各接合部周
辺に内部電極3の電位が現れることを防ぐことができた
としても、内部電極4の電位が現れることを防ぐことが
できないため、各ロウ材層8,9,13,15中におけ
る銀のイオンマイグレーションを完全に防止することが
できないからである。
【0032】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。
【0033】図3は、本発明に係る他のウエハ支持部材
を真空処理室内に設置した状態の概略を示す断面図であ
り、図4は、そのY−Y線断面図である。
【0034】このウエハ支持部材1は、板状セラミック
体2の下面における各給電端子6,7、パイプ12、リ
ング体14との接合部上方で、かつ最下層に埋設された
内部電極4より下方にあるセラミック層中に、図4に示
すような板状セラミック板2の下面における各給電端子
6,7、パイプ12、リング体14との接合部周辺を覆
う1枚の導体層17を埋設する以外は、図1及び図2に
示したウエハ支持部材1と同様の構造をしたもので、前
記導体層17は、板状セラミック体2の下面に穿孔した
導体層17を貫通する孔2cに銀を含むロウ材層を介し
て接合した給電端子20と電気的に接合してある。
【0035】そして、このウエハ支持部材1を用いる場
合、給電端子20に、静電吸着用としての一対の内部電
極3及び加熱用としての内部電極4にそれぞれ通電する
電圧値の中で最も高い電圧値と同等又はそれ以上の高い
電圧値を印加することにより、プラズマや静電吸着力を
発生させるために、内部電極3に直流電圧や高周波電力
を印加するとともに、ウエハ支持部材1を加熱するため
に、内部電極4に通電しても、各内部電極3,4による
電位は導体層17で遮断し、板状セラミック体2の下面
における各給電端子6,7,20、パイプ12、リング
体14との接合部周辺には導体層17の電位が現れ、こ
の電位は各接合部における最も高い電位と同等又は高い
ため、各ロウ材層8,9,13,15中の銀がイオンマ
イグレーションを起こすことを防止することができる。
【0036】なお、導体層17に通電する電圧は、各給
電端子6,7に通電する最も高い電圧と併用しても構わ
ない。
【0037】ところで、図1,2に示すウエハ支持部材
1や図3,4に示すウエハ支持部材において、板状セラ
ミック体2を形成する材質としては、アルミナ、窒化珪
素、窒化アルミニウム等を主成分とするセラミック焼結
体を用いることができ、この中でもウエハWの均熱化を
図るためには高熱伝導率を有する窒化アルミニウムを主
成分とするセラミック焼結体が良く、さらにエッチング
用ガスやクリーニング用ガスとして用いられるハロゲン
系ガスに曝される場合には、耐食性や耐プラズマ性に優
れたAlN純度が99.8%以上である窒化アルミニウ
ム質のセラミック焼結体を用いることが望ましい。
【0038】また、板状セラミック体2中に埋設する静
電吸着用の内部電極3や加熱用の内部電極4あるいは導
体層17a〜17d,17の材質としては、板状セラミ
ック体2との熱膨張が小さく、かつ融点の高いタングス
テンやモリブデン等の金属や炭化タングステン等を用い
ることが好ましい。
【0039】さらに、給電端子6,7,20やパイプ1
2あるいはリング体14を形成する材質もまた板状セラ
ミック体2との熱膨張が小さいものが良く、モリブデ
ン、タングステン等の金属や、Fe−Ni−Co合金や
Ni−Co合金等を用いることが好ましい。
【0040】なお、本実施形態では、ウエハ支持部材1
として、静電吸着用としての内部電極3、加熱用として
の内部電極4をそれぞれ埋設した例を示したが、プラズ
マ発生用としての内部電極、静電吸着用としての内部電
極3、加熱用としての内部電極4のいずれか一つの内部
電極を埋設したウエハ支持部材1でも本発明における導
体層17a〜17d,17を内蔵することで同様の効果
を奏することができることは言うまでもない。
【0041】
【実施例】ここで、図1に示す本発明のウエハ支持部材
1と、図5に示す従来のウエハ支持部材21とを製作
し、静電吸着用としての内部電極3,23の給電端子
6,26や加熱用としての内部電極4,24の給電端子
7,27を接合する銀を含むロウ材層8,9,28,2
9中における銀のイオンマイグレーションの有無につい
て調べる実験を行った。
【0042】本実験では、ウエハ支持部材1,21を形
成する板状セラミック体2,22を、AlN純度が9
9.8%である窒化アルミニウム質のセラミック焼結体
により形成し、その形状を外径200mm、板厚10m
mの円板状体とした。そして、板状セミック体2,22
の上面をウエハの設置面5,25とするとともに、設置
面5,25から0.5mmの深さに静電吸着用としての
一対のWCからなる内部電極3,23を、設置面5,2
5から8mmの深さに加熱用としてのWCからなる内部
電極4,24をそれぞれ埋設した。
【0043】また、各板状セラミック体2,22の下面
には、一対の内部電極3,23及び内部電極4,24と
それぞれ連通する孔を形成し、各孔にFe−Co−Ni
合金からなる給電端子6,7,26,27を、Ag−C
uからなるロウ材層8,9,28,29を介して接合
し、各内部電極3,4,23,24と給電端子6,7,
26,27とをそれぞれ電気的に接続した。
【0044】なお、静電吸着用の内部電極3,23にお
ける給電端子6,26間の距離は70mm、加熱用の内
部電極4,24における給電端子7,27間の距離は7
0mm、静電吸着用の内部電極3,23における給電端
子6,26と加熱用の内部電極4,24における給電端
子7,27との距離はそれぞれ70mmとした。
【0045】さらに、図1に示すウエハ支持部材1に
は、加熱用の内部電極4と板状セラミック体2の下面と
の間で、各給電端子6,7の上方に導体層17a,17
bをそれぞれ埋設し、導体層17a,17bの大きさを
異ならせたものを用意した。
【0046】そして、これらのウエハ支持部材1,21
を真空処理室内に設置したあと、設置面5,25にウエ
ハWを載せた状態で、内部電極4,24に通電して60
0℃に加熱するとともに、一対の給電端子6間に+25
0Vと−250Vの電圧を印加し、1分毎にこの極性を
反転させる動作を行い、ロウ材層8,9中における銀が
イオンマイグレーションを起こすまでの時間をそれぞれ
比較した。
【0047】それぞれの結果は表1に示す通りである。
【0048】
【表1】
【0049】この結果、表1から判るように、試料N
o.1の導体層を持たない図5に示すウエハ支持部材2
1、及び試料No.2,3に示す、導体層17a,17
bの外周が、板状セラミック板2の下面におけるロウ材
層8,9の外周と同等又は小さい図1のウエハ支持部材
1では、350時間以内で銀のイオンマイグレーション
が発生した。
【0050】また、試料No.7のように、導体層17
a,17bが静電吸着用の内部電極3と加熱用の内部電
極4との間にあると、導体層17a,27bを設けたこ
とによる効果がなく、250時間で銀のイオンマイグレ
ーションが発生した。
【0051】これに対し、試料No.4〜6に示すもの
は、導体層17a,17bの外周が、板状セラミック板
2の下面におけるロウ材層8,9の外周より大きく、
0.5mm以上の大きさを有することから、いずれも8
00時間後においてもロウ材層8,9中における銀がイ
オンマイグレーションすることがなく、長期間にわたっ
て安定した静電吸着力を実現することができた。
【0052】このことから、図1に示すウエハ支持部材
において、各導体層17a,17bの外周を、板状セラ
ミック体2の下面におけるロウ材層8,9の外周より大
きくすれば、ロウ材層8,9中の銀のイオンマイグレー
ションを効果的に防止できることが判る。
【0053】なお、実施例では図1に示すウエハ支持部
材1についてのみ示したが、図4に示すウエハ支持部材
においても同様の傾向が見られた。
【0054】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、板状セ
ラミック体の上面をウエハの設置面とし、その内部に少
なくとも一つの内部電極を備えるとともに、前記設置面
以外の板状セラミック体表面に、前記内部電極と電気的
に接続される給電端子及び他の金属部材を、銀を含むロ
ウ材層を介して各々接合して成るウエハ支持部材におい
て、前記設置面以外の板状セラミック体の表面における
給電端子との接合部及び他の金属部材との接合部の上方
で、かつ前記内部電極の下方にあるセラミック層中に、
各接合部におけるロウ材層の外周より大きい外周を有す
る導体層を各々埋設するとともに、上記給電端子とその
上方の導体層及び上記他の金属部材とその上方の導体層
とをそれぞれ電気的に接続して同電位とするか、あるい
は前記設置面以外の板状セラミック体表面と前記内部電
極との間のセラミック層中に導体層を埋設し、該導体層
の電位が前記給電端子の最も高い電位と同等又は高くな
るようにしたことによって、内部電極への通電による板
状セラミック体の下面における各給電端子や他の金属部
材の接合部のロウ材層中の銀がイオンマイグレーション
を起こすことを防止することができるため、長期間にわ
たってウエハ支持部を安定して加熱したり、静電吸着力
やプラズマを発生させることができる。
【0055】その結果、本発明のウエハ支持部材を用い
て成膜処理やエッチング処理を施せば、精度の高い成膜
やエッチングを長期間にわたって施すことができ、ま
た、クリーニング処理を施せば、ウエハ支持部材1や真
空処理室内に付着する成分を繰り返し除去することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るウエハ支持部材を真空処理室内に
設置した状態の概略を示す断面図である。
【図2】図1におけるウエハ支持部材のX−X線断面図
である。
【図3】本発明に係る他のウエハ支持部材を真空処理室
内に設置した状態の概略を示す断面図である。
【図4】図3におけるウエハ支持部材のY―Y断面図で
ある。
【図5】従来のウエハ支持部材を処理室内に設置した状
態の概略を示す断面図である。
【符号の説明】
1 :ウエハ支持部材 2 :板状セラミック体 2a〜2c :孔 3 :静電吸着用としての内部電極 4 :加熱用としての内部電極 5 :設置面 6 :静電吸着用の給電端子 7 :加熱用の給電端子 8,9,13,15:ロウ材層 12 :パイプ 14 :リング体 10 :ガス導入孔 11 :溝 16 :プラズマ発生電極 17,17a〜17d:導体層 18c :メタライズ層 18d :スルーホール導体 19 :真空処理室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状セラミック体の上面をウエハの設置面
    とし、その内部に少なくとも一つの内部電極を備えると
    ともに、前記設置面以外の板状セラミック体表面に、前
    記内部電極と電気的に接続される給電端子及び他の金属
    部材を、銀を含むロウ材層を介して接合して成るウエハ
    支持部材において、前記設置面以外の板状セラミック体
    の表面における給電端子との接合部及び他の金属部材と
    の接合部の上方で、かつ前記内部電極の下方にあるセラ
    ミック層中に、各接合部におけるロウ材層の外周より大
    きな外周を有する導体層を各々埋設するとともに、上記
    給電端子とその上方の導体層及び上記他の金属部材とそ
    の上方の導体層とをそれぞれ電気的に接続して同電位と
    したことを特徴とするウエハ支持部材。
  2. 【請求項2】板状セラミック体の上面をウエハの設置面
    とし、その内部に少なくとも一つの内部電極を備えると
    ともに、前記設置面以外の板状セラミック体表面に、前
    記内部電極と電気的に接続される給電端子及び他の金属
    部材を、銀を含むロウ材層を介して接合して成るウエハ
    支持部材において、前記設置面以外の板状セラミック体
    表面と前記内部電極との間のセラミック層中に導体層を
    埋設し、該導体層の電位が前記給電端子の最も高い電位
    と同等又は高くなるようにしたことを特徴とするウエハ
    支持部材。
  3. 【請求項3】前記内部電極が、静電吸着用、加熱用、プ
    ラズマ発生用のいずれかであることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載のウエハ支持部材。
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