JP2836986B2 - 静電チャック及びその製造方法 - Google Patents

静電チャック及びその製造方法

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JP2836986B2
JP2836986B2 JP8457291A JP8457291A JP2836986B2 JP 2836986 B2 JP2836986 B2 JP 2836986B2 JP 8457291 A JP8457291 A JP 8457291A JP 8457291 A JP8457291 A JP 8457291A JP 2836986 B2 JP2836986 B2 JP 2836986B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体製造装置
において使用する静電チャック及びその製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体ウエハー固定技術として
は、メカニカル固定、真空チャック、静電チャックの各
方式が知られており、例えば、半導体ウエハーの搬送
用、露光、成膜、微細加工、洗浄、ダイシング等に使用
されている。このうち、いわゆる真空チャックは、スパ
ッタ、CVD装置等のような、中高真空下で処理を行う
装置内では使用できない。
【0003】また、従来のメカニカル固定方式では、半
導体ウエハーの冷却や平面度矯正といった機能を付与で
きないし、半導体ウエハーの表面の外周部にピンやリン
グが接触するため、押えシロを必要とするため、成膜で
きる面積が減少し、1枚の基体ウエハーからとれる半導
体チップ数が減少する。また、ピンやリングがウエハー
の保持、離脱のために動くときに、パーティクルが発生
するため、不純物混入、成膜不良の原因となる。更に、
例えば熱CVD装置等においては、半導体ウエハーの全
面を均等に抑えてはいないことから、半導体ウエハーに
反りや歪みが生じる。これらのことから、特に半導体製
造プロセスの高度化に伴なって、静電チャックが優位に
あることは明らかである。
【0004】こうした静電チャックとしては、円盤状の
セラミックス絶縁体中に膜状の電極を埋設し、この円盤
状体の側周面に、電圧印加用の端子を露出したものが知
られている。こうした静電チャックを製造するには、円
盤状のセラミックスグリーンシート上に電極をスクリー
ン印刷し、この電極板を覆うように他の円盤状セラミッ
クスグリーンシートを載せてプレス成形し、こうして得
た円盤状成形体を焼結している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者がこ
の静電チャックを検討したところ、以下の問題があるこ
とが判明した。静電チャックの成形体をプレス成形によ
って作製する段階では、セラミックスグリーンシートの
上にスクリーン印刷によって形成された電極が載り、そ
の上に薄いセラミックスグリーンシートを積層する。こ
の積層品に圧力をかけて一体化する。しかしながら、静
電チャックの形状が大きくなると、前記積層品に均等な
圧力をかけることは極めて困難である。従ってこの積層
品を焼結しても誘導体層の厚みには不可避的にバラツキ
が生じる。セラミックス製静電チャックの誘導体層の厚
みは一般的には400 μm 以下と極めて薄い為、数10μm
オーダーのバラツキでもウエハーの吸着面上でウエハー
吸着力にバラツキが生じる。特に誘電体層が相対的に厚
い部分は目標とする吸着力が発生せず、ウエハーの反り
の矯正が不十分になる場合がある。この一方、誘電体層
が相対的に薄い部分では、局所的に絶縁耐圧が低下す
る。この部分が、製品である静電チャックの絶縁耐圧を
決定してしまう為、製品全体の絶縁耐圧が著しく低下す
る。
【0006】また前記積層品を焼結する時、焼成収縮が
原因と考えられる積層シートの密着不良が局部的に生じ
た。このような密着不良は、走査型電子顕微鏡等によっ
て観察すると、0.1 〜数μm オーダーの微小なスキマが
ある場合が多い。このようなグリーンシートタイプの静
電チャックを一般の雰囲気で使用する場合は、特に問題
とならないが、半導体製造装置に使用した所、下記のト
ラブルが生じた。使用条件は、10-3torr以下の分子流領
域の真空下で該静電チャック裏面に加熱源を設置し、ウ
エハー温度を450 ℃にセットした。静電チャックされた
ウエハーの温度を、赤外線放射温度計にてモニターした
所、表面に周囲と温度の異なる局所領域が生じ、必要と
する均熱性(±3℃)を確保できず、時によっては、15
0℃以上の温度差が生じる場合があった。また最悪条件
下では、静電チャックの表層の誘電体が熱応力によって
破壊する場合もあった。本件に関して発明者は、前記シ
ート接合部のスキマについて検討を加えた所、シート接
合部のスキマ内の圧力も、半導体製造装置チャンバー内
の圧力の影響を受けて変化しており、特に真空中の場
合、ガス分子の挙動は大気圧〜1Torrの真空中では粘性
流領域にあるが、真空度がさらに高まると分子流領域に
移行し、これに伴ってスキマ部の周囲における熱移動が
ほぼ放射のみによるものとなり、断熱状態となる。この
ため、スキマ部上の誘電体の温度は低下し、スキマの無
い部分では、熱移動が良好であるため高温を示すことが
判った。これにより周囲と温度の異なる局所領域が生じ
た。例えば、特開平3−183151号公報の第1頁右
下欄8〜11行目によれば、セラミックスからなる焼結
基体上に導体層を印刷等で施し、更にこの導体層上にア
ルミナ製誘電層を接着剤等で貼着した構造の静電チャッ
ク板が記載されている。しかし、この構造では、導体層
とアルミナ製誘電層との間に接着剤層があり、接着剤層
も吸着力に寄与することになるため接着剤層の厚さの不
均一や気泡の影響を受けて吸着力が不均一になる。
【0007】本発明の課題は、静電チャックを従来より
も容易に製造し、なおかつ誘電体層の厚さを均一化し、
これによりウエハーの吸着力の均一化と絶縁耐圧の低下
を防止すると共に、加熱時に均熱性と耐熱衝撃性を確保
することである。また、本発明の課題は、接着剤層の厚
さの不均一や気泡の影響によって、吸着力が不均一にな
るのを防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁性セラミ
ックスの焼結体からなる誘電体板、絶縁性セラミックス
の焼結体からなる盤状基体、誘電体板と盤状基体とを接
合している導電性接合剤層、及びこの導電性接合剤層に
接続された端子を有しており、かつ導電性接合剤層がク
ーロン力を発生させるための電極であることを特徴とす
る、静電チャックに係るものである。
【0009】この静電チャックを製造するに際しては、
絶縁性セラミックスからなる誘電体板を焼結によって作
成し、また絶縁性セラミックスからなる盤状基体を焼結
によって作成し、次いで前記誘電体板と前記盤状基体と
を導電性接合剤によって接合し、またこの導電性接合剤
に端子を接続する。
【0010】また、本発明は、絶縁性セラミックスから
なる誘電体板、絶縁性セラミックスからなる盤状基体、
前記誘電体板の表面に形成された膜状電極、前記膜状電
と前記盤状基体とを接合している絶縁性接合剤層及び
前記膜状電極に接続された端子を有する静電チャックに
係るものである。
【0011】この静電チャックを製造するのに際して
は、絶縁性セラミックスからなる誘電体板を焼結によっ
て作成し、また絶縁性セラミックスからなる盤状基体を
焼結によって作成し、次いで前記誘電体板の表面に膜状
電極を形成し、次いで誘電体板上の膜状電極を、前記盤
状基体に絶縁性接合剤によって接合し、また前記膜状電
極に端子を接続する。
【0012】
【実施例】(実施例1)図1は、本発明の実施例に係る
静電チャックの組み立て前の状態を示す断面図、図2
は、この静電チャックを組み立てた後の状態を示す断面
図である。まず、図1に示すように、絶縁性セラミック
スからなる誘電体板1を作成する。本実施例では、この
誘電体板1の平面形状を円形とする。誘電体板1の側周
縁部には、リング状のフランジ1aを設け、これにより円
盤形状の凹部1bを形成する。
【0013】また、導電性接合剤からなる円形シート2
を準備する。また、これとは別に、絶縁性セラミックス
からなる円盤状基体3を焼結によって形成する。この円
盤状基体3には、端子を挿入するための貫通孔3aを設け
る。更に、円柱状の端子4も準備する。誘電体板1、円
盤状基体3の成形については、プレス成形、テープキャ
スト成形等、通常の成形法を使用できる。
【0014】そして、円形シート2を凹部1bに収容し、
誘電体板1の表面に当接させ、更に円盤状基体3を円形
シート2の表面に当接させる。そして、円柱状端子4を
貫通孔3aに挿通し、その端面4aを円形シート2に当接す
る。貫通孔3aの壁面と、円柱状端子4の側周面との間
に、粉末状の接合剤を介在させておく。この状態で、組
立体に加熱処理を施し、図2に示すように、導電性接合
剤層2Aによって、誘電体板1と円盤状基体3とを接合す
る。これと共に、円盤状基体3の貫通孔3aに円柱状端子
4を接合し、固定する。次いで、誘電体板1を研摩加工
し、ウエハー吸着面1cを平坦にする。
【0015】円柱状端子4の端面4bに給電ケーブルを接
続し、この給電ケーブルを静電チャック用電源の例えば
正極に接続する。この電源の負極をアース線に接続す
る。
【0016】半導体ウエハーを吸着する際には、ウエハ
ー吸着面1cにウエハーを設置し、ウエハーに対してアー
ス線を接触させる。そして、導電性接合剤層2Aに正電荷
を蓄積して誘電体板1を分極させ、誘電体板1のウエハ
ー吸着面1c側に正電荷を蓄積させる。それと共に、ウエ
ハーに負電荷を蓄積させ、誘電体板1とウエハーとの間
のクーロン引力により、ウエハーをウエハー吸着面1cへ
と吸着させる。
【0017】本実施例においては、焼結した誘電体板1
と円盤状基体3を導電性接合剤で接合し、形成された導
電性接合剤層をそのまま電極として用いているので、他
に電極板等を設ける必要がなく、非常に構造が簡略であ
り、製造工程も少ない。
【0018】そして、誘電体板1を予め焼結によって形
成しているので、焼結の段階で焼成収縮が終っており、
従って円盤状基体3と接合する段階ではもう変形しな
い。この点について補足すると、従来のようにグリーン
シート上に電極を形成した後、グリーンシートを積層し
てプレス成形、焼成を行う方法は、プレス成形段階や焼
成段階で、誘電体層の厚さのバラツキや密着不良が不可
避的に生じる。従って、一体焼結後に誘電体層の表面を
いくら平面加工しても、誘電体層の厚さを均一にでき
ず、静電チャックを加熱して使用する場合に周囲と温度
の異なる領域が生じて、均熱性が確保できなかった。
【0019】このように、本実施例では、誘電体板1が
変形しないことから、誘電体板1の表面を平面加工すれ
ば、誘電体板1の厚さを正確に均一化できる。従って、
局所的な吸着力の低下や、絶縁耐圧の低下は生じない。
また、誘電体板1と円盤状基体3の間にはスキマが生じ
ない為、均熱性、耐熱衝撃性に優れる。
【0020】更に、フランジ部1aを設けたことから、例
えば10-3Torr以下の中、高真空条件下においても、導電
性接合剤層2Aと半導体ウエハーとの間の放電が生じな
い。
【0021】誘電体板1をセラミックスにて形成する
が、セラミックスは温度が高くなるにつれて体積抵抗率
が低くなるという特性があるので、温度が高くなるにつ
れ吸着したウエハーに流れる電流が増加し、半導体ウエ
ハーが破損する可能性が出てくる。ウエハーの破損を防
止する為に、誘電体板1の体積抵抗率は、1011Ω・cm以
上が好ましい。この点で、例えば熱CVD装置等に用い
るには、例えば 500〜600 ℃の高温域においても1011Ω
・cm以上の体積抵抗率を有するものが好ましい。この点
では、アルミナ、ベリリア、マグネシアや、窒化珪素、
窒化ホウ素、窒化アルミニウム等が好ましい。
【0022】また、誘電体板1は、例えば熱CVD装置
においては、最大 600℃から1100℃程度まで加熱される
ので、耐熱性の点で、アルミナ、窒化珪素焼結体、サイ
アロン、炭化珪素、窒化アルミニウム、アルミナ−炭化
珪素複合材料等とするのが好ましい。さらに300 ℃以上
で使用される静電チャックでは、常温のウエハーが搬送
ロボットにより送られてきてチャックされる場合があ
る。この時、誘電体板1には熱衝撃が加わる。従って30
0 ℃以上で使用する静電チャックには、耐熱衝撃性が必
要であり、窒化珪素が特に好ましい。
【0023】また、円盤状基体3の材料を誘電体板1の
材料と異ならせることもできる。誘電体板1の材料に窒
化珪素など高コスト材料を使い、円盤状基体3をアルミ
ナ等の比較的低コストの材料で形成すれば、全体のコス
トを低減できる。
【0024】ただし、300 ℃以上の高温で使用する静電
チャックは、耐熱衝撃性や密着性が特に良好でなければ
ならない。従って、誘電体板1と円盤状基体とは同一材
料とするか、又はできるだけ熱膨張率の等しい材料から
形成することが好ましい。
【0025】円柱状端子4の材質としては、コバール、
タングステン、モリブデン、白金、チタン、ニッケル等
を例示できる。導電性接合剤層2Aの材質としては、例え
ば、いわゆるチタン成分を含む金ろう、チタン成分を含
む銀ろう等が好ましい。これは、これらのろう中に含ま
れるチタンが、加熱処理によってセラミックス中に拡散
していくことから、各部材の接合力が大きくなるからで
ある。これらは、特に窒化珪素に対する接合性が良い。
また300 ℃以上で使用される静電チャックでは、常温の
ウエハーが搬送ロボットによって送られてきてチャック
される場合がある。この時誘電体板1には、熱衝撃が加
わる。接着剤に軟質金属からなるろう材、たとえばチタ
ン成分を含む金ロウを用いると、ロウ材部分の塑性変形
により応力緩和が生じるので、静電チャックの耐熱衝撃
性は向上する。
【0026】図1、図2に示す手順に従い、静電チャッ
クを作製した。ただし、誘電体板1、円盤状基体3をそ
れぞれ窒化珪素で作成した。これらは、プレス成形体を
1800℃で焼結して作成した。また、厚さ 100μmの円形
シート2を準備した。この組成は、銀 71.3重量%、銅
27.9重量%、チタン 0.8重量%である。また、これと
同材質の粉末状ろうを円柱状端子4と貫通孔3aとの間に
介在させた。図1において上下方向に50g/cm2 以上の
圧力を加えながらこの組立体を熱処理し、ろう付けし
た。上記したチタン成分を含む銀ろうの酸化を防止する
ため、ろう付けは10-5Torr以下の圧力の雰囲気下で行っ
た。また、上記熱処理は、 900℃で60秒間実施した。こ
の最高温度 900℃への昇温及び降温は、セラミックス材
料が熱衝撃によって破損しない範囲内において、できる
だけ早く行うことが好ましい。本例では、耐熱衝撃性の
高い窒化珪素を使用しているので、昇温、降温を 600℃
/時間の速度で実施した。
【0027】そして、熱処理後の静電チャックを加熱炉
から取り出し、誘電体板1の表面を研摩加工し、その厚
さを例えば 300μmに調整した。
【0028】こうした静電チャックは、エピタキシャル
装置、プラズマエッチング装置、光エッチング装置等に
おける静電チャックに対しても適用可能である。更に、
ウエハーとしては、半導体ウエハーだけでなく、Al ウ
エハー、Fe ウエハー等の導体ウエハーの吸着も可能で
ある。
【0029】(実施例2)図3〜図7は、本発明の他の
実施例に係る単極形静電チャックの製造手順を説明する
ための断面図である。図1、図2に示した部材と同一機
能を有する部材には同一符号を付け、その説明は省略す
ることがある。まず、図3に示すように、誘電体板1の
凹部1b側の表面に、膜状電極5を形成する。
【0030】次いで、図4に示すように、凹部1bに絶縁
性接合剤層12を、塗布等によって設ける。この際、膜状
電極5を、絶縁性接合剤層12によって覆う。次いで、図
5に示すような円盤状基体3を凹部1b内へと挿入し、円
盤状基体3の表面を絶縁性接合剤層12(図4参照)に当
接させる。そして、この組立体を熱処理し、図5に示す
ように、誘電体板1と円盤状基体3とを、熱処理後の絶
縁性接合剤層12A によって接合する。
【0031】次いで、図6に示すように、貫通孔3aの部
分で、絶縁性接合剤層12A に円形の剥離部12a を設け、
膜状電極5の表面の一部を貫通孔3aに露出させる。次い
で、導電性接合剤からなる粉末を円柱状端子と円盤状基
体3との間に介在させた状態で熱処理し、図7に示すよ
うに、円柱状端子4を円盤状基体3に接合し、円柱状端
子4の端面4aを膜状電極5に当接させる。そして、ウエ
ハー吸着面1cを研摩加工する。他は、図1、図2に示し
た静電チャックと同様である。
【0032】図3〜図7の手順に従って、実際に静電チ
ャックを作製した。ただし、膜状電極5は、タングステ
ンのスクリーン印刷によって形成した。また膜状電極形
成後に、誘電体板1を 120℃以上に加熱し、印刷した膜
中に残留する有機溶媒を蒸発させた。誘電体板1および
円盤状基体3は、いずれも窒化珪素によって形成した。
【0033】絶縁性接着剤としては、封着用のガラスを
用いた。更に具体的には、下記の組成を有するオキシナ
イトライドガラスを用いた。 Y2O3 30重量% Al2O3 30重量% SiO2 30重量% Si3N4 10重量%
【0034】また、円盤状基体3と誘電体板1とをガラ
ス封着する際には、50g/cm2 以上の圧力で両者を加圧
し、窒素雰囲気中1500℃で加熱した。また、円柱状端子
4を円盤状基体3に接合させる際には、銀 71.3重量
%、銅27.9重量%及びチタン 0.8重量%の組成からなる
チタン蒸着銀ろうの粉末を用いた。
【0035】チタン蒸着銀ろうの酸化を防止するため、
ろう付けは10-5Torr以下の圧力の雰囲気下で行った。ま
た、上記熱処理は、 900℃で60秒間実施した。この最高
温度への昇温、降温を 600℃/時間の速度で実施した。
そして、熱処理後の静電チャックを加熱炉から取り出
し、誘電体板1の表面を研摩加工し、その厚さを例えば
300μmに調整した。
【0036】上記した実施例2では、単極タイプの静電
チャックについて説明した。しかし、いわゆる双極タイ
プの静電チャックに対して本発明を適用することができ
る。図8は、こうした双極型静電チャックを示す断面図
である。この作製方法は、前述した図3〜図7に示す静
電チャックの作製方法と同様である。ただし、本例で
は、電極端子4が二箇所に設けられている。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、絶縁性セラミックスか
らなる誘電体板を焼結によって作成し、また絶縁性セラ
ミックスからなる盤状基体を焼結によって作成し、誘電
体板と盤状基体とを接合するので、従来のように円盤状
グリーンシート内に電極を埋設するためのプレス成形工
程が不要である。
【0038】また、誘電体板を予め焼結によって形成し
ているので、焼結の段階で焼成収縮が終っており、従っ
て盤状基体と接合する段階ではもう変形しない。このよ
うに、誘電体板が変形しないことから、誘電体板の表面
を平面加工すれば、誘電体板の厚さを正確に均一化でき
る。従って、局所的な吸着力の低下や、絶縁耐圧の低下
は生じない。しかも、特に請求項3、4記載の発明にお
いては、誘電体板の表面側に膜状電極が形成されている
点が重要である。例えば、特開平3−183151号公
報の第1頁右下欄8〜11行目によれば、セラミックス
からなる焼結基体上に導体層を印刷等で施し、更にこの
導体層上にアルミナ製誘電層を接着剤等で貼着した構造
の静電チャック板が記載されている。しかし、この構造
では、導体層とアルミナ製誘電層との間に接着剤層があ
り、接着剤層も吸着力に寄与することになるため接着剤
層の厚さの不均一や気泡の影響を受けて吸着力が不均一
になるが、本発明では、盤状基体側には膜状電極が形成
されておらず、誘電体板の表面側に膜状電極が形成され
ているので、吸着力の不均一は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る静電チャックを組み立て
る前の状態を示す断面図である。
【図2】静電チャックを示す断面図である。
【図3】誘電体板の凹部側の表面に膜状電極を形成した
状態を示す断面図である。
【図4】誘電体板の凹部側の表面に絶縁性接合剤層を形
成した状態を示す断面図である。
【図5】円盤状基体を、絶縁性接合剤層を介して誘電体
板に接合した状態を示す断面図である。
【図6】図5において、絶縁性接合剤層の一部を剥離さ
せた状態を示す断面図である。
【図7】円柱状端子を円盤状基体に接合させた状態を示
す断面図である。
【図8】本発明の実施例にかかる双極型静電チャックを
示す断面図である。
【符号の説明】
1 誘電体板 1a フランジ 1b 凹部 1c ウエハー吸着面 2 円形シート 2A 導電性接合剤層 3 円盤状基体 4 円柱状端子 5 膜状電極 12, 12A 絶縁性接合剤層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲昇▼ 和宏 愛知県葉栗郡木曽川町大字黒田字北宿二 ノ切66番地の1 (72)発明者 梅本 鍠一 愛知県豊田市広美町上之切62番地 (56)参考文献 特開 平3−183151(JP,A) 特開 昭62−286247(JP,A) 特開 昭63−283037(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性セラミックスの焼結体からなる誘
    電体板、絶縁性セラミックスの焼結体からなる盤状基
    体、前記誘電体板と前記盤状基体とを接合している導電
    性接合剤層、及びこの導電性接合剤層に接続された端子
    を有しており、かつ前記導電性接合剤層がクーロン力を
    発生させるための電極であることを特徴とする、静電チ
    ャック。
  2. 【請求項2】 絶縁性セラミックスからなる誘電体板を
    焼結によって作成し、また絶縁性セラミックスからなる
    盤状基体を焼結によって作成し、次いで前記誘電体板と
    前記盤状基体とを導電性接合剤によって接合し、またこ
    の導電性接合剤に端子を接続して請求項1記載の静電チ
    ャックを製造する、静電チャックの製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁性セラミックスからなる誘電体板、
    絶縁性セラミックスからなる盤状基体、前記誘電体板の
    表面に形成された膜状電極、前記膜状電極と前記盤状基
    体とを接合している絶縁性接合剤層及び前記膜状電極に
    接続された端子を有する静電チャック。
  4. 【請求項4】 絶縁性セラミックスからなる誘電体板を
    焼結によって作成し、また絶縁性セラミックスからなる
    盤状基体を焼結によって作成し、次いで前記誘電体板の
    表面に膜状電極を形成し、次いで前記膜状電極を前記盤
    状基体に絶縁性接合剤によって接合し、また前記膜状電
    極に端子を接続して請求項3記載の静電チャックを製造
    する、静電チャックの製造方法。
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