JP2001155769A - 電気化学電池で使用するための錯塩 - Google Patents

電気化学電池で使用するための錯塩

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JP2001155769A JP2000329886A JP2000329886A JP2001155769A JP 2001155769 A JP2001155769 A JP 2001155769A JP 2000329886 A JP2000329886 A JP 2000329886A JP 2000329886 A JP2000329886 A JP 2000329886A JP 2001155769 A JP2001155769 A JP 2001155769A
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ウド・ハイダー
Michael Schmidt
ミヒャエル・シュミット
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ルディガー・オーステン
Kuunaa Andreas
アンドレアス・クーナー
Klaus-Dieter Franz
クラウス−ディーター・フランツ
Julian Vaughan
ジュリアン・ヴォーガン
Holger Wiederhold
ホルガー・ヴェーデルホルト
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カソード末端導線を不動態化し、酸化プロセス
に対して安定である材料を提供し、またこれらの材料の
簡単な製造方法を提供する。 【解決手段】本発明は、式(I)で表わされる錯塩化合
物を提供する: Mx+[EZ]y- x/y 式中、M、E、Z、xおよびyは、明細書に定義されて
いるとおりである。本発明はまた、これらの錯塩化合物
の製造方法、ならびにこれらの化合物の電気化学電池に
おける使用に関する.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、錯塩化合物の製造
方法およびそれらの電気化学電池における使用に関す
る。
【0002】
【従来の技術】リチウムイオン電池は、中でも、自動車
用途にもっとも有望なシステムである。その用途領域
は、高品質電子装置[例えば、携帯電話、ビデオカメラ
から、電気駆動車両用の電池にまで、広がっている。再
充電できるリチウム電池は、1990年代初頭から市販
されている。これらの電池は、カソード、アノード、セ
パレーターおよび非水性電解液からなる。カソードとし
ては代表的に、Li(MnMeZ 2 4 、Li(Co
Me Z )O2 、Li(CoNix Mez )O2 またはそ
の他のリチウム層間(intercalation) 化合物および挿入
(insertion) 化合物が使用される。アノードは、リチウ
ム金属、カーボン、グラファイト、グラファイト状カー
ボン材料またはその他のリチウム層間化合物および挿入
化合物、もしくは合金化合物からなることができる。使
用される電解液は、リチウム塩、例えばLiPF6 、L
iBF4 、LiClO4 、LiAsF6 、LiCF3
3 、LiN(CF3 SO2 2 またはLiC(CF3
SO2 3 、ならびにその混合物を、非プロトン溶媒中
に含有する溶液である。
【0003】現時点で、かなり多くのリチウムイオン電
池に電解質塩として使用されているLiPF6 は、非常
に加水分解−感受性であり、また熱不安定性の物質であ
る。大気中水分および/または溶媒中の残留水分と接触
すると、フッ化水素酸HFを直ちに形成する。その有毒
性を別にしても、HFは、金属が電極から漏出すること
から、サイクリング性能に対して、従ってリチウム電池
の性能に対して有害な作用を有する。US 4505997には、
リチウムイミド類が記載されており、またUS 5273840に
は、リチウムメタニド類が記載されている。これら両方
の塩は、アノードとして高度の安定性を有し、また有機
炭酸塩中で、高い導電性を有する溶液を形成する。リチ
ウムイオン電池におけるカソード末端導線として用いら
れるアルミニウムは、少なくともリチウムイミドによっ
て、充分な程度にまで不動態化されない。他方、リチウ
ムメタニドは、その製造および精製に非常に費用がかか
る。さらに、アルミニウムの電気化学的性質、例えば酸
化安定性および不動態化物性は、当該メタニドの純度に
非常に依存する。
【0004】従って、WO 98/07729 は、新規な種類の電
解質塩、すなわちホウ酸リチウム錯塩を開示している。
サイクリング実験において、これらの化合物は、特に良
好な結果をもたらし、特に安定であることが証明され
た。別種の塩に比較して、これらの錯塩は、酸化に対し
て共働作用的安定効果を示す。電解質塩として開示され
ているリチウム ビス[5−フルオロ−2−オラトベン
ゼンスルホナト(2−)O,O´]ホウ酸塩(1−)
は、その性質に基づいて、リチウムイオン電池で用いる
ための電解質塩として有望である。しかしながら、先駆
化合物の高価で複雑な合成は、問題である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、カソード末端導線を不動態化し、酸化プロセスに対
して安定である材料を提供すること、およびこれらの材
料の簡単な製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】これらの課題が、下記式
(I)で表わされる錯塩により達成される: Mx+[EZ]y- x/y (I) 式中、xおよびyはそれぞれ、1、2、3、4、5また
は6であり、MX+は、金属イオンであり、Eは、BR1
2 3 、AlR1 2 3 、PR1 2 3
4 5 、AsR 1 2 3 4 5 およびVR1 2
3 4 5 からなる群から選択されるルイス酸であり、
【0007】R1 〜R5 は、同一または相違しており、
単結合または二重結合により相互に直接に結合していて
もよく、またそれぞれ独立して、または一緒になって、
ハロゲン(F、Cl、Br)、アルキルまたはアルコキ
シ基(C1 〜C8 )(この基は、部分的に、または完全
に、F、Cl、Brにより置換されていてもよい)、フ
ェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナントレ
ニルからなる群から選択される芳香族環(この環は、酸
素を経て結合していてもよく、また未置換であるか、1
個または2個以上のアルキル(C1 〜C8 )もしくは
F、Cl、Brで置換されていてもよい)、または
【0008】ピリジル、ピラジルおよびピリミジルから
なる群から選択される芳香族ヘテロ環状環(この環は、
酸素を経て結合していてもよく、また未置換であるか、
または1〜4個のアルキル(C1 〜C8 )もしくはF、
Cl、Brで置換されていてもよい)であることがで
き、およびZは、OR6 、NR6 7 、CR6
7 8 、OSO2 6 、N(SO2 6)(SO
2 7 )、C(SO2 6 )(SO2 7 )(SO2
8 )、OCOR 6 であり、ここでR6 〜R8 は、同一ま
たは相違しており、単結合または二重結合により相互に
直接に結合していてもよく、またそれぞれ独立して、ま
たは一緒になって、水素原子であるか、またはR1 〜R
5 について定義されているとおりであることができる。
【0009】これらの錯塩化合物は、電気化学電池用の
電解液中の電解質塩として特に適している。驚くべきこ
とに、本発明による塩は、遷移金属カソードおよび末端
導線を不動態化することができる。特に、汎用されるア
ルミニウム末端導線を、慣用の装置で生じるピット腐蝕
(pit corrosion) に対して、不動態化により防護するこ
とができることが見出された。式(I)で表わされる錯
塩化合物は、良好な電気化学的性質を有することが見出
された。すなわち、例えば良好な酸化安定性が見出され
た。驚くべきことに、本発明による塩は、慣用の電解質
塩に比較して、格別に改良されたイオン導電性を有する
ことが見出された。
【0010】式(I)で表わされる錯塩およびそれらの
混合物は、電気化学電池用の電解液中の電解質塩として
使用することができる。同様に、これらの化合物は、別
種の電解質塩と組合わせて、1〜99%の割合で使用す
ることができる。特に適当な式(I)で表わされる錯塩
は、MX+=Li+ またはテトラアルキルアンモニウムで
あり、かつE=BR1 a 2 b c およびPR1 d 2
e 3 f4 g h であり、ここでa〜h=0、1、
2、3、4または5であり、ただしa+b+c=3およ
びd+e+f+g+h=5である化合物である。本発明
による錯塩は、慣用の電解液で使用することができる。
適当な電解液は、例えばLiPF6 、LiBF4 、Li
ClO4 、LiAsF6 、LiCF3 SO3 、LiN
(CF3 SO2 2 またはLiC(CF3 SO2 3
ならびにその混合物からなる群より選択される電解質の
塩を含有する溶液である。
【0011】電解液はまた、水含有量を減少させるため
に、有機イソシアネート類をさらに含有することができ
る(DE 199 44 603) 。同様に、有機アルカリ金属塩類(D
E 199 10 968) を、電解液添加剤として存在させること
ができる。適当なアルカリ金属塩化合物は、下記式で表
わされるアルカリ金属ホウ酸塩である: Li+ - (OR1 m (OR2 p 式中、mおよびpは、0、1、2、3または4であり、
ただしm+p=4であり、およびR1 およびR2 は、同
一または相違しており、単結合または二重結合を経て相
互に直接結合していてもよく、それぞれ独立して、また
は一緒になって、芳香族または脂肪族カルボン酸、ジカ
ルボン酸またはスルホン酸基であり、もしくは
【0012】それぞれ独立して、または一緒になって、
フェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナント
レニルからなる群から選択される芳香族環であり、これ
らの環は、未置換であるか、または1〜4個のAまたは
Halで置換されていてもよく、もしくはそれぞれ独立
して、または一緒になって、ピリジル、ピラジルおよび
ビピリジルからなる群から選択されるヘテロ環状芳香族
環であり、これらの環は、未置換であるか、または1〜
3個のAまたはHalで置換されていてもよく、もしく
はR1 およびR2 は、それぞれ独立して、または一緒に
なって、芳香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ヒド
ロキシスルホン酸からなる群から選択される芳香族ヒド
ロキシ酸であり、これらの基は、未置換であるか、また
は1〜4個のAまたはHalで置換されていてもよく、
および
【0013】Halは、F、ClまたはBrであること
ができ、およびAは、炭素原子1〜6個を有するアルキ
ルであることができ、この基は、1〜3個のハロゲンで
置換されていてもよい。同様に、下記式で表わされるア
ルカリ金属アルコキシド(DE 9910968)もまた、適してい
る: Li+ OR- 式中、Rは、芳香族または脂肪族カルボン酸、ジカルボ
ン酸またはスルホン酸基であり、もしくはRは、フェニ
ル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナントレニル
からなる群から選択される芳香族環であり、この環は、
未置換であるか、または1〜4個のAまたはHalで置
換されていてもよく、もしくは
【0014】Rは、ピリジル、ピラジルおよびビピリジ
ルからなる群から選択されるヘテロ環状芳香族環であ
り、この環は、未置換であるか、または1〜3個のAま
たはHalで置換されていてもよく、もしくはRは、芳
香族ヒドロキシカルボン酸および芳香族ヒドロキシスル
ホン酸からなる群から選択される芳香族ヒドロキシ酸で
あり、この基は、未置換であるか、または1〜4個のA
またはHalで置換されていてもよく、およびHal
は、F、ClまたはBrであり、およびAは、炭素原子
1〜6個を有するアルキルであり、この基は、1〜3個
のハロゲンで置換されていてもよい。下記式で表わされ
る化合物(DE 9941566)もまた、存在させることができ
る:
【0015】[([R1 (CR2 3 l
Kt]+ - NCCF3 2 式中、Ktは、N、P、As、Sb、SまたはSeであ
り、Aは、N、P、P(O)、O、S、S(O)、SO
2 、As、As(O)、SbまたはSb(O)であり、
1 、R2 およびR3 は、同一または相違しており、そ
れぞれ、H、ハロゲン、置換および/または未置換アル
キルCn 2n+1、炭素原子1〜18個および1個または
2個以上の二重結合を有する置換および/または未置換
のアルケニル、炭素原子1〜18個および1個または2
個以上の三重結合を有する置換および/または未置換ア
ルキニル、置換および/または未置換シクロアルキルC
m 2m-1、1個または2個以上置換されたおよび/また
は未置換のフェニル、置換されたおよび/または未置換
のヘテロアリールであり、
【0016】Aは、種々の位置でR1 、R2 および/ま
たはR3 に存在することができ、Ktは、炭素環または
ヘテロ環に存在することができ、Ktに結合した基は、
同一または相違していてもよく、nは、1〜18であ
り、mは、3〜7であり、kは、0であるか、または1
〜6であり、lは、x=1である場合、1または2であ
り、またx=0である場合、1であり、xは、0または
1であり、yは、1〜4である。
【0017】これらの化合物の製造方法は、式: D+ - N(CF3 2 (式中、D+ は、アルカリ金属からなる群から選択され
る)で表わされるアルカリ金属塩を、式: [([R1 (CR2 3 l Kt]
+ - E (式中、Kt、A、R1 、R2 、R3 、k、l、xおよ
びyは、上記定義のとおりであり、かつ- Eは、F-
Cl- 、Br- 、I- 、BF4 - 、ClO4 - 、AsF
6 - 、SbF6 - またはPF6 - である)で表わされる
塩と極性有機溶媒中で反応させることを特徴とする方法
である。
【0018】本発明の化合物は、下記式で表わされる化
合物を含有する電解液中に存在させることもできる: X−(CYZ)m −SO2 N(CR1 2 3 2 式中、Xは、H、F、Cl、Cn 2n+1、Cn 2n-1
たは(SO2 N(CR1 2 3 2 であり、Y
は、H、FまたはClであり、Zは、H、FまたはCl
であり、R1 、R2 およびR3 は、Hおよび/またはア
ルキル、フルオロアルキルまたはシクロアルキルであ
り、mは、0〜9であり、ただしX=Hの場合、m≠0
であり、nは、1〜9であり、およびkは、m=0の場
合、0であり、およびm=1〜9の場合、k=1であ
る。
【0019】この化合物は、部分的にフッ素化されてい
るか、または過フッ素化されているアルキルスルホニル
フルオライドを、有機溶媒中でジメチルアミンと反応さ
せることによって製造される(DE 199 466 73) 。存在さ
せることができるさらなる成分には、下記式で表わされ
るリチウム錯塩化合物がある:
【化1】
【0020】式中、R1 およびR2 は、同一または相違
しており、単結合または二重結合を経て相互に直接に結
合していてもよく、それぞれ独立して、または一緒にな
って、フェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェ
ナントレニルからなる群から選択される芳香族環であ
り、この環は、未置換であるか、または1〜6個のアル
キル基(C1 〜C6 )、アルコキシ基(C1 〜C6 )ま
たはハロゲン (F、Cl、Br)で置換されていても
よく、もしくはそれぞれ独立して、または一緒になっ
て、ピリジル、ピラジルおよびピリミジルからなる群か
らの芳香族ヘテロ環状環であり、この環は、未置換であ
るか、または1〜4個のアルキル(C1 〜C6 )、アル
コキシ基(C1 〜C6 )またはハロゲン(F、Cl、B
r)で置換されていてもよく、もしくは
【0021】それぞれ独立して、または一緒になって、
ヒドロキシベンゼンカルボキシル、ヒドロキシナフタレ
ンカルボキシル、ヒドロキシベンゼンスルホニルおよび
ヒドロキシナフタレンスルホニルからなる群から選択さ
れる芳香族環であり、この環は、未置換であるか、また
は1〜4個のアルキル基(C1 〜C6 )、アルコキシ基
(C1 〜C6 )またはハロゲン(F、Cl、Br)で置
換されていてもよく、R3 〜R6 は、それぞれ独立して
いるか、または一対になっており、また単結合または二
重結合を経て相互に直接に結合していてもよく、下記の
意味を有する:
【0022】1.アルキル基(C1 〜C6 )、アルキル
オキシ基(C1 〜C6 )またはハロゲン(F、Cl、B
r)、 2.フェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナ
ントレニルからなる群から選択される芳香族環(この環
は、未置換であるか、または1〜6個のアルキル基(C
1 〜C6 )、アルコキシ基(C1 〜C6 )またはハロゲ
ン(F、Cl、Br)で置換されていてもよく)、ピリ
ジル、ピラジルおよびピリミジル基(この基は、未置換
であるか、または1〜4個のアルキル基(C1
6 )、アルコキシ基(C1 〜C6 )またはハロゲン
(F、Cl、Br)で置換されていてもよい)。
【0023】この化合物は、下記方法(DE 199 32 317)
により製造される: a)クロロスルホン酸を、適当な溶媒中で3−、4−、
5−または6−置換フェノールと反応させ、 b)a)からの中間体を、クロロトリメチルシランと反
応させ、この生成物を濾別し、次いで分別蒸留に付し、 c)b)からの中間体を、適当な溶媒中でリチウムテト
ラメトキシホウ酸塩(1−)と反応させ、次いでここか
ら、最終生成物を分離する。
【0024】下記式で表わされるホウ酸塩を存在させる
こともできる(DE 199 59 722 ):
【化2】
【0025】式中、Mは、金属イオンまたはテトラアル
キルアンモニウムイオンであり、x、yは、1、2、
3、4、5または6であり、およびR1 およびR2 は、
同一または相違しており、単結合または二重結合を経て
相互に直接に結合していてもよく、それぞれアルコキシ
またはカルボキシ基(C1〜C8 )である。これらのホ
ウ酸塩化合物は、リチウムテトラアルコキシボレートま
たはリチウムアルコキシドとホウ酸塩との1:1混合物
を、非プロトン性溶媒中で、適当なヒドロキシルまたは
カルボキシル化合物と、2:1または4:1の比率で反
応させることによって製造される。
【0026】下記式で表わされるシラン化合物などの添
加剤(DE 100 276 26) を存在させることもできる: SiR1 2 3 4 式中、R1 〜R4 は、H、 Cy 2y+1-zz OCy 2y+1-zz OC(O)Cy 2y+1-zz OSO2 y 2y+1-zz であり、および 1≦x<6、 1≦y≦8、および 0≦z≦2y+1 であり、および
【0027】R1 〜R4 は、同一または相違しており、
それぞれ、フェニル、ナフチル、アントラセニルおよび
フェナントレニルからなる群から選択される芳香族環
(この環は、未置換であるか、または置換基として、1
個または2個以上のF、Cy 2y+1-zz またはOCy
2y+1-zz 、OC(O)C y 2y+1-zz 、OSO2
y 2y+1-zz 、N(Cn 2n+1-zで置換
されていてもよい)、もしくはピリジル、ピラジルおよ
びピリミジル基からなる群から選択されるヘテロ環状芳
香族環(この環はそれぞれ、未置換であるか、または1
個または2個以上のF、Cy 2y+1-zz またはOCy
2y+1-zz 、OC(O)Cy 2y+1-zz 、OSO2
y 2y+1-zz 、N(Cn 2n+1-zH)z で置換され
ていてもよい)。本発明の化合物はまた、下記式で表わ
されるリチウムフルオロアルキルリン酸塩類(DE 100 09
8 55) を含有する電解液中で使用することもできる:
【0028】 Li+ [PFX (Cy 2y+1-zz 6-x - 式中、1≦x≦5、3≦y≦8、0≦z≦2y+1、お
よびリガンド(Cy 2y+1-zz )は、同一または相違
していてもよい、ただし下記一般式で表わされる化合物
は、除外する: Li+ [PFa (CHb c (CF3 d e - 式中、aは、2〜5の整数であり、b=0または1であ
り、c=0または1であり、d=2であり、およびe
は、1〜4の整数である、ただしbおよびcは、同時に
それぞれ0ではなく、a+eの合計は、6であり、およ
びリガンド(CH b c (CF3 d )は、同一または
相違していてもよい。
【0029】リチウムフルオロアルキルリン酸塩類の製
造方法は、少なくとも1種の下記式で表わされる化合物
を、フッ化水素中で電解することによって、フッ素化
し、このようにして得られたフッ素化生成物の混合物
を、抽出、相分離および/または蒸留によって分離し、
次いでこのようにして得られたフッ素化アルキルホスホ
ランを、水分の不存在下に非プロトン性溶媒または溶媒
混合物中で、リチウムフルオライドと反応させ、次いで
生成する塩を、慣用の方法に従い精製し、次いで単離す
ることを特徴とする方法である:
【化3】 (各式中、0<m<2、3<n<8および0<o<4で
ある)。
【0030】本発明の化合物はまた、下記式で表わされ
る塩化合物を含有する電解液中で使用することもでき
る: Li[P(OR1 a (OR2 b (OR3 c (OR
4 d e ] 式中、0<a+b+c+d≦5およびa+b+c+d+
e=6であり、およびR1 〜R4 は、相互に独立して、
アルキル、アリールまたはヘテロアリール基であり、R
1 〜R4 の少なくとも2個は、単結合または二重結合を
経て相互に直接に結合していてもよい(DE 100 16801)。
これらの化合物は、一般式: P(OR1 a (OR2 b (OR3 c (OR4 d
e (式中、0<a+b+c+d≦5およびa+b+c+d
+e=5であり、およびR1 〜R4 は、上記定義のとお
りである)で表わされるリン(V)化合物を、有機溶媒
の存在下に、リチウムフルオライドと反応させることに
よって製造される。
【0031】下記式で表わされるイオン性液をもまた、
電解液中に存在させることができる(DE 100 265 65) : K+ - 式中、K+ は、下記群から選択されるカチオンであり:
【0032】
【化4】
【0033】各式中、R1 〜R5 は、同一または相違し
ており、単結合または二重結合により相互に直接に結合
していてもよく、またそれぞれ独立して、または一緒に
なって、 −H、 −ハロゲン、 アルキル基(C1 〜C8 )[この基は、部分的に、また
は完全に、さらなる基により、好ましくはF、Cl、N
(Cn (2n+1-x)x 2 、O(Cn
(2n+1- x)x )、SO2 (Cn (2n+1-x)x )、Cn
(2n+1-x)x により置換されていてもよく、ここで1
<n<6であり、また0<x≦13である]であり、A
- は、下記式で表わされる群から選択されるアニオンで
あり: [B(OR1 n (OR2 m (OR3 o (OR4
p -
【0034】式中、0≦n、m、o、p≦4であり、た
だしm+n+o+p=4であり、R1 〜R4 は、対とし
て同一または相違しており、単結合または二重結合によ
り相互に直接に結合していてもよく、またそれぞれ独立
して、または一緒になって、フェニル、ナフチル、アン
トラセニルまたはフェナントレニルからなる群から選択
される芳香族環[この環は、未置換であるか、または1
個または2個以上のCn (2n+1-x)x (式中、1<n
<6および0<x≦13である)またはハロゲン(F、
Cl、Br)で置換されていてもよい]、ピリジル、ピ
ラジルおよびピリミジルからなる群から選択される芳香
族ヘテロ環状環[この環は、未置換であるか、または1
個または2個以上のCn (2n+1- x)x (式中、1<n
<6および0<x≦13である)またはハロゲン(F、
Cl、Br)で置換されていてもよい]、もしくは
【0035】アルキル基(C1 〜C8 )[この基は、部
分的に、または完全に、さらなる基により、好ましくは
F、Cl、N(Cn (2n+1-x)x 2 、O(Cn
(2n+1- x)x )、SO2 (Cn (2n+1-x)x )、Cn
(2n+1-x)x により置換されていてもよく、ここで1
<n<6であり、また0<x≦13である]、もしくは
OR1 〜OR4 は、それぞれ独立して、または一緒にな
って、芳香族または脂肪族カルボキシル、ジカルボキシ
ル、オキシスルホニルまたはオキシカルボキシル基[こ
の基は、部分的に、または完全に、さらなる基により、
好ましくはF、Cl、N(Cn (2n+1-x)x 2 、O
(Cn (2n+1-x)x)、SO2 (Cn
(2n+1-x)x )、Cn (2n+1-x)x (式中、1<n<
6であり、および0<x≦13である]である。
【0036】イオン性液K+ - において、K+ が上記
定義のとおりであり、かつA- が、[PFx (Cy
2y+1-zz 6-x - (式中、1≦x<6、1≦y≦8、および1≦z≦2y
+1である)からなる群から選択されるアニオンであ
る、イオン性液を存在させることもできる(DE 100 279
95) 。
【0037】本発明の化合物は、Sb、Bi、Cd、I
n、Pb、Gaおよびスズもしくはそれらの合金からな
る群から選択される被覆された金属核からなるアノード
材料を包含する電気化学電池用の電解液中で使用するこ
とができる(DE 100 16 024)。このアノード材料の製造
方法は、 a)ウロトロピン中の金属または合金コアの懸濁液また
はゾルを調製し、 b)この懸濁液を、C5 〜C12炭化水素を用いて乳化
し、 c)このエマルジョンを、金属または合金核上に沈殿さ
せ、次いで d)この金属水酸化物またはオキシ水酸化物を、反応系
の加熱処理によって対応する酸化物に変換する、ことを
特徴とする方法である。
【0038】本発明による化合物はまた、慣用のリチウ
ム層間化合物およびリチウム挿入化合物のカソード、も
しくはリチウム混合酸化物粒子を有機溶媒中に懸濁し、
この懸濁液を加水分解性金属化合物の溶液および加水分
解性溶液と混合し、次いで濾別し、乾燥させ、次いで必
要に応じて、被覆された粒子を焼成することによって1
種または2種以上の金属酸化物により被覆されているリ
チウム混合酸化物粒子(DE 199 22 522) からなるカソー
ド材料を包含する電気化学電池用の電解液中で使用する
ことができる。これらはまた、1種または2種以上のポ
リマーにより被覆されているリチウム混合酸化物粒子(D
E 199 46 066) からなることもでき、このような粒子
は、粒子を溶媒中に懸濁し、被覆された粒子を次いで、
濾別し、乾燥させ、次いで必要に応じて、焼成すること
によって得られる。
【0039】同様に、本発明の化合物は、1枚または2
枚以上のアルカリ金属化合物および金属酸化物の層で被
覆されているリチウム混合酸化物粒子(DE 100 14 884)
からなるカソードを備えた装置で使用することもでき
る。これらの材料の製造方法は、粒子を有機溶媒中に懸
濁し、有機溶媒に懸濁されたアルカリ金属塩化合物を添
加し、有機溶媒に溶解した金属酸化物を添加し、この懸
濁液を加水分解溶液と混合し、次いで被覆された粒子
を、濾別し、乾燥させ、次いで焼成することを特徴とす
る方法である。同様に、本発明の化合物は、スズ酸化物
がドープされているアノード材料を包含するカソードを
備えた装置で使用することもできる(DE 100257 61) 。
このアノード材料は、 a)塩化スズ溶液を尿素と混合し、 b)この溶液を、ウロトロピンおよび適当なドープ剤と
混合し、 c)生成するゾルを石油エーテル中で乳化し、 d)得られたゲルを洗浄し、次いで溶媒を分離除去し、 e)このゲルを、乾燥させ、次いで熱処理する、ことに
より製造される。
【0040】本発明の化合物はまた、アノード材料と還
元されたスズ酸化物を含有するカソードを備えた装置で
使用することもできる(DE 100 257 62) 。このアノード
材料は、 a)塩化スズ溶液を尿素と混合し、 b)この溶液を、ウロトロピンと混合し、 c)生成するゾルを石油エーテル中で乳化し、 d)得られたゲルを洗浄し、次いで溶媒を分離除去し、 e)このゲルを、乾燥させ、次いで熱処理し、次いで f)得られたSnO2 を、還元性気体を導入することが
できる炉内で還元性気体流にさらす、ことにより製造さ
れる。従って、本発明による錯塩化合物は、リチウムイ
オン電池およびスーパーコンデンサー用の電解質塩とし
て、特に適している。
【0041】
【実施例】以下の記載において、本発明の一般例をさら
に詳細に説明する。好ましくは、下記群から選択される
ルイス酸−溶媒付加物を用いる:BR1 2 3 、Al
1 2 3 、PR1 2 3 4 5 、AsR1 2
3 4 5 、VR1 2 3 4 5(各式中、R1
〜R5 は、同一または相違しており、単結合または二重
結合により相互に直接結合していてもよく、およびそれ
ぞれ、独立して、または一緒になって、ハロゲン(F、
Cl、Br)、アルキルまたはアルコキシ基(C1 〜C
8 )[この基は、部分的にまたは完全に、ハロゲン
(F、Cl、Br)により置換されていてもよい]、フ
ェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナントレ
ニルからなる群から選択される芳香族環[この環は、酸
素を経て結合していてもよく、また未置換であるか、ま
たは1個または2個以上のアルキル(C1 〜C8 )また
はF、Cl、Brで置換されていてもよい]、
【0042】ピリジル、ビラジルまたはピリミジルから
なる群から選択される芳香族ヘテロ環状環[この環は、
酸素を経て結合していてもよく、また未置換であるか、
または1〜4個のアルキル(C1 〜C8 )またはF、C
l、Brで置換されていてもよい]である)。これらの
付加物は、好ましくは炭酸ジメチルエステル、炭酸ジエ
チルエステル、炭酸プロピレンエステル、炭酸エチレン
エステル、炭酸エチルメチルエステル、炭酸メチルプロ
ピルエステル、γ−ブチロラクトン、酢酸メチルエステ
ル、酢酸エチルエステル、プロピオン酸メチルエステ
ル、プロピオン酸エチルエステル、酪酸メチルエステ
ル、酪酸エチルエステル、ジメチルスルホキシド、ジオ
キソラン、スルホラン、アセトニトリル、アクリロニト
リル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフ
ランおよびそれらの混合物からなる群から選択される適
当な電池用溶媒中に溶解する。アニオンが下記群から選
択される金属塩の付加物は、式(I)で表わされる化合
物をもたらす:
【0043】OR6 、NR6 7 またはOR6
7 8 、 OSO2 6 、N(SO2 6 )(SO2 7 )、C
(SO2 6 )(SO27 )(SO2 8 )またはO
COR6 、 (ここでR6 〜R8 は、同一または相違しており、単結
合または二重結合により相互に直接結合していてもよ
く、およびそれぞれ、独立して、または一緒になって、
水素であるか、またはR1 〜R5 について定義されてい
るとおりである)。式(I)において、Mx+=Li+
たはテトラアルキルアンモニウムイオンであり、および
E=BR1 a 2 b 3 c およびPR1 d 2 e 3 f
4 g 5 h であり、ここでa〜h=0、1、2、3、
4または5であり、ただしa+b+c=3であり、およ
びd;e+f+g+h=5である化合物は、特に好適で
あり、これらの化合物は、対応するホウ素またはリンル
イス酸−溶媒付加物を、リチウムまたはテトラアルキル
アンモニウム−イミド、−メタニドまたは−トリフェレ
ートと反応させることによって製造される。
【0044】下記例は、本発明を単に例示するものであ
り、本発明を制限するものではない。(例) 例1 錯塩Li[BF3 ・N(SO2 CF3 2 ]の製造 炭酸ジエチルエステルを、室温で20分間、気体状三フ
ッ化ホウ素により処理する。ここで、反応温度は、外部
冷却により40℃に維持する。冷却すると、無色の結晶
BF3 ・炭酸ジエチルエステルが沈殿する。この固形物
を保護気体雰囲気下に濾別し、次いで室温で減圧下に乾
燥させる。炭酸エチレンエステル29.7gと炭酸ジエ
チルエステル26.22gとの混合物を、PTFE反応
容器に入れる。冷却しながら、BF3 ・炭酸ジエチルエ
ステル5.5g(0.03mol)およびリチウムイミ
ドLi[N(SO2 CF32 ]8.5g(0.03m
ol)を添加する。得られた溶液は、電解質塩としてL
i[BF3 ・N(SO2 CF3 2 ]を含有する電池電
解液として直接に使用される。 電解質塩の濃度:0.5mol/kg溶媒19 F−NMR(282MHz、CD3 CN): ppm:−151s(3F)、3B−F、 −80s(6F)、2SO2 C−F3
【0045】例2 錯塩Li[BF3 ・SO3 CF3 ]の製造 炭酸ジエチルエステルを、室温で20分間、気体状三フ
ッ化ホウ素により処理する。ここで、反応温度は、外部
冷却により40℃に維持する。冷却すると、無色の結晶
BF3 ・炭酸ジエチルエステルが沈殿する。この固形物
を保護気体雰囲気下に濾別し、次いで室温で減圧下に乾
燥させる。炭酸エチレンエステル31.50gと炭酸ジ
エチルエステル27.82gとの混合物を、PTFE反
応容器に入れる。冷却しながら、BF3 ・炭酸ジエチル
エステル8.80g(0.03mol)およびリチウム
トリフェレートLi[SO 3 CF3 ]4.80g(0.
03mol)を添加する。得られた溶液は、電解質塩と
してLi[BF3 ・SO3 CF3 ]を含有する電池電解
液として直接に使用される。 電解質塩の濃度:0.5mol/kg溶媒19 F−NMR(282MHz、CD3 CN): ppm:−149s(3F)、3B−F、 −79s(3F)、1SO2 C−F3
【0046】例3 電解液の電気化学的安定性 複数のサイクロボルタンモグラムをそれぞれ、プラチナ
電極、リチウム対向電極およびリチウム参照電極を備え
た測定用電池で、順次記録した。この目的には、電位を
先ず、20mV/秒の速度で、静止電位からLi/Li
+ に対して6Vまで高め、次いで静止電位に戻した。電
解液として、例1および2に記載の溶液を使用した。図
1および図2に示されている特性曲線が得られた。従っ
て、これらの電解液は、遷移金属カソードを備えたリチ
ウムイオン電池で使用するのに適している。
【0047】例4 電解液のイオン導電性 電解質塩のイオン導電性を、EC/DEC(1:1)の
溶剤混合物中で0.5mol/kgの濃度および25℃
の温度において測定した。
【表1】 比較化合物に比較した当該錯塩の時に格別に改良された
導電性は、これらが電気化学電池用の良好な電解質塩で
あることを示している。
【0048】例5 アルミニウムの不動態化 複数のサイクロボルタンモグラム(cyclovoltammogram)
をそれぞれ、アルミニウム電極、リチウム対向電極およ
びリチウム参照電極を備えた測定用電池で、順次記録し
た。この目的には、電位を先ず、20mV/秒の速度
で、静止電位からLi/Li+ に対して5Vまで高め、
次いで静止電位に戻した。電解液として、例1および2
に記載の溶液を使用した。図4(Li[BF3 ・N(S
2 CF3 2 ])および図5(Li[BF3 ・SO3
CF3 ])に示されている特性曲線が得られた。サイク
ル数の増加に伴う電流の減少は、アルミニウムの不動態
化を示している。この試験後、アルミニウムの腐蝕は、
見ることができない。従って、この電解液は、遷移金属
カソードを備えたリチウムイオン電池で使用するのに適
している。
【0049】比較例1 アルミニウムの腐蝕 複数のサイクロボルタンモグラムをそれぞれ、アルミニ
ウム電極、リチウム対向電極およびリチウム参照電極を
備えた測定用電池で、順次記録した。この目的には、電
位を先ず、20mV/秒の速度で、静止電位からLi/
Li+ に対して5Vまで高め、次いで静止電位に戻し
た。電解液として、EC/DEC(1:1)中のリチウ
ムイミドLi[N(SO2 CF3 2 ]またはリチウム
トリフェレートLi[SO3 CF3 ]の溶液を使用し
た。両電極は、同一の特性電流−電圧曲線を示す。サイ
クル数の増加に伴う電流の増加は、アルミニウムの腐蝕
を示している。この試験後、腐蝕の明確な兆候(ピット
腐蝕)を見ることができる。図3は、例として、リチウ
ムイミド電解質にかかわる曲線を示している。従って、
これらの電解液は、遷移金属カソードおよびアルミニウ
ム末端導線を備えたリチウムイオン電池で使用するには
不適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】電解液として例1に記載の溶液を使用した場合
の電気化学的安定性を示すサイクロボルタンモグラム。
【図2】電解液として例2に記載の溶液を使用した場合
の電気化学的安定性を示すサイクロボルタンモグラム。
【図3】電解液として比較例1に記載の溶液を使用した
場合のアルミニウムの腐蝕を示すサイクロボルタンモグ
ラム。
【図4】電解液として例1に記載の溶液を使用した場合
のアルミニウムの不動態化を示すサイクロボルタンモグ
ラム。
【図5】電解液として例2に記載の溶液を使用した場合
のアルミニウムの不動態化を示すサイクロボルタンモグ
ラム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 591032596 Frankfurter Str. 250, D−64293 Darmstadt,Fed eral Republic of Ge rmany (72)発明者 ウド・ハイダー ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 ミヒャエル・シュミット ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 ルディガー・オーステン ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 アンドレアス・クーナー ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 クラウス−ディーター・フランツ ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 ジュリアン・ヴォーガン ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250 (72)発明者 ホルガー・ヴェーデルホルト ドイツ連邦共和国 デー−64293 ダルム シュタット フランクフルター シュトラ ーセ 250

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(I)で表わされる錯塩: Mx+[EZ]y- x/y (I) 式中、 xおよびyはそれぞれ、1、2、3、4、5または6で
    あり、 MX+は、金属イオンであり、 Eは、BR1 2 3 、AlR1 2 3 、PR1 2
    3 4 5 、AsR 1 2 3 4 5 およびVR1
    2 3 4 5 からなる群から選択されるルイス酸で
    あり、 R1 〜R5 は、同一または相違しており、単結合または
    二重結合により相互に直接に結合していてもよく、また
    それぞれ独立して、または一緒になって、 ハロゲン(F、Cl、Br)、 アルキルまたはアルコキシ基(C1 〜C8 )(この基
    は、部分的に、または完全に、F、Cl、Brにより置
    換されていてもよい)、 フェニル、ナフチル、アントラセニルおよびフェナント
    レニルからなる群から選択される芳香族環(この環は、
    酸素を経て結合していてもよく、また未置換であるか、
    または置換基として1個または2個以上のアルキル(C
    1 〜C8 )もしくはF、Cl、Brで置換されていても
    よい)、またはピリジル、ピラジルおよびピリミジルか
    らなる群から選択される芳香族ヘテロ環状環(この環
    は、酸素を経て結合していてもよく、また未置換である
    か、または1〜4個のアルキル(C1 〜C8 )もしくは
    F、Cl、Brで置換されていてもよい)であることが
    でき、およびZは、OR6 、NR6 7 、CR6 7
    8 、OSO2 6 、N(SO2 6)(SO2 7 )、
    C(SO2 6 )(SO2 7 )(SO2 8 )、OC
    OR 6 であり、ここでR6 〜R8 は、同一または相違し
    ており、単結合または二重結合により相互に直接に結合
    していてもよく、またそれぞれ独立して、または一緒に
    なって、水素原子であるか、またはR1 〜R5 について
    定義されているとおりであることができる。
  2. 【請求項2】MX+は、Li+ またはテトラアルキルアン
    モニウムであり、およびEは、BR1 a 2 b c およ
    びPR1 d 2 e 3 f 4 g h であり、ここでa〜
    h=0、1、2、3、4または5であり、ただしa+b
    +c=3およびd+e+f+g+h=5であることを特
    徴とする、請求項1に記載の錯塩。
  3. 【請求項3】式(I)において、MX+=Li+ またはテ
    トラアルキルアンモニウムであり、およびE=BR1 a
    2 b c およびPR1 d 2 e 3 f 4 g h であ
    り、ここでa〜h=0、1、2、3、4または5であ
    り、ただしa+b+c=3およびd+e+f+g+h=
    5である化合物の製造方法であって、対応するホウ素ま
    たはリンルイス酸−溶媒付加物を、リチウムまたはテト
    ラアルキルアンモニウム−イミド、−メタニドまたは−
    トリフェレートと反応させることを包含する、前記製造
    方法。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の化合物およびそれらの混
    合物の電気化学電池用の電解液中の電解質塩としての使
    用。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の化合物の電気化学電池用
    の電解液中の別種の電解質塩との混合物における使用。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の化合物およびそれらの混
    合物、もしくは別種の電解質塩との混合物の蓄電池およ
    びスーパーコンデンサー用の電解液における使用。
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