JP2001154383A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2001154383A
JP2001154383A JP2000305596A JP2000305596A JP2001154383A JP 2001154383 A JP2001154383 A JP 2001154383A JP 2000305596 A JP2000305596 A JP 2000305596A JP 2000305596 A JP2000305596 A JP 2000305596A JP 2001154383 A JP2001154383 A JP 2001154383A
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copper phthalocyanine
photoreceptor
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pigment
photosensitive layer
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Mizue Tanabe
瑞▲恵▼ 田辺
Takeshi Nagasawa
健 永沢
Yorinobu Yamada
▲頼▼信 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光感度が高く、化学的にも安定なため繰り返
し特性にも優れており、オゾン発生量も少ない電子写真
用感光体を提供すること。 【解決手段】 顔料を含有する第一の感光層上に、α型
銅フタロシアニン組成物を含有する第二の感光層を積層
してなり、前記α型銅フタロシアニン組成物は化1で示
されるテトラニトロ銅フタロシアニン(B)と銅フタロ
シアニンとを同時に処理して結晶形をα型に変化させた
ものであり、前記テトラニトロ銅フタロシアニン(B)
の割合が1重量%以上10重量%以下とする。 【化1】 (ただし、式中ニトロ基は2位もしくは3位、9位もし
くは10位、16位もしくは17位、および23位もし
くは24位にそれぞれ一つずつ置換している。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定構造を有するテト
ラニトロ銅フタロシアニンと銅フタロシアニンとからな
るα型銅フタロシアニン組成物を光導電性物質とする感
光層を、顔料を含有する感光層上に積層した正帯電型の
電子写真用感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、電子写真用感光体として、光源の
波長に光感度を有する電荷発生物質と、電荷移動速度の
速い電荷輸送物質とを含有する機能分離型感光体が多く
用いられている。この場合、電荷輸送物質としては、低
分子導電性物質であるヒドラゾン化合物、スチリル化合
物、ピラゾリン化合物、トリフェニルアミン化合物等が
使用されている。
【0003】一方、光源波長に光感度を有する顔料をバ
インダ樹脂に分散させた単層型の感光体もあり、これに
はアゾ顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、アンス
ラキノン顔料あるいはフタロシアニン顔料等が用いられ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】機能分離型感光体の場
合、電荷輸送物質の多くが正孔輸送型であることからそ
のほとんどが負帯電型である。負帯電型の場合、オゾン
の発生による感光体の劣化、および環境、人体に対する
影響等に課題があった。
【0005】顔料をバインダ樹脂中に分散させた単層型
感光体は、正帯電型の感光体であるが光感度が低い、あ
るいは繰り返し使用による帯電能劣化、感度シフト、耐
久性が十分でない等の課題があった。
【0006】本発明の目的は、正帯電型感光体において
光感度を向上させ、かつ耐久性に優れた電子写真用感光
体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用感光
体は、顔料を含有する第一の感光層上に、α型銅フタロ
シアニン組成物を含有する第二の感光層を積層してな
り、α型銅フタロシアニン組成物はテトラニトロ銅フタ
ロシアニン(A)と銅フタロシアニンとを同時に処理し
て結晶形をα型に変化させたものであり、テトラニトロ
銅フタロシアニン(A)の割合が2重量%以上20重量
%以下であることを特徴とするものである。
【0008】
【化2】
【0009】(ただし、式中ニトロ基は1位もしくは4
位、8位もしくは11位、15位もしくは18位、およ
び22位もしくは25位にそれぞれ一つずつ置換してい
る。)
【0010】また本発明の電子写真用感光体は、顔料を
含有する第一の感光層上に、α型銅フタロシアニン組成
物を含有する第二の感光層を積層してなり、α型銅フタ
ロシアニン組成物はテトラニトロ銅フタロシアニン
(B)と銅フタロシアニンとを同時に処理して結晶形を
α型に変化させたものであり、テトラニトロ銅フタロシ
アニン(B)の割合が1重量%以上10重量%以下であ
ることを特徴とするものである。
【0011】
【化3】
【0012】(ただし、式中ニトロ基は2位もしくは3
位、9位もしくは10位、16位もしくは17位、およ
び23位もしくは24位にそれぞれ一つずつ置換してい
る。)
【0013】さらに本発明の電子写真用感光体は、顔料
を含有する第一の感光層上に、α型銅フタロシアニン組
成物を含有する第二の感光層を積層してなり、α型銅フ
タロシアニン組成物はテトラニトロ銅フタロシアニン
(A)、テトラニトロ銅フタロシアニン(B)、および
銅フタロシアニンを同時に処理して結晶形をα型に変化
させたものであり、テトラニトロ銅フタロシアニン
(A)の割合が15重量%以下であり、テトラニトロ銅
フタロシアニン(B)の割合が8重量%以下であり、か
つテトラニトロ銅フタロシアニン(A)とテトラニトロ
銅フタロシアニン(B)との和が20重量%以下である
ことを特徴とするものである。
【0014】本発明で使用するα型銅フタロシアニン組
成物としては、銅フタロシアニンとテトラニトロ銅フタ
ロシアニン(A)、銅フタロシアニンとテトラニトロ銅
フタロシアニン(B)、または銅フタロシアニンとテト
ラニトロ銅フタロシアニン(A)とテトラニトロ銅フタ
ロシアニン(B)を同時にアシッドペースト法により処
理して結晶形をα型に変化させたものが好ましい。
【0015】本発明に用いられる銅フタロシアニン、お
よびテトラニトロ銅フタロシアニン(A)、(B)は通
常の銅フタロシアニン合成法により得ることができる。
【0016】本発明の電子写真用感光体は、α型銅フタ
ロシアニン組成物に対するテトラニトロ銅フタロシアニ
ン(A)および/またはテトラニトロ銅フタロシアニン
(B)の割合を変化させることにより光感度を変化させ
ることが可能である。α型銅フタロシアニン組成物に対
するテトラニトロ銅フタロシアニン(A)および/また
はテトラニトロ銅フタロシアニン(B)の含有量が上述
の範囲より少ない場合には感光体としての光感度が低く
なり、多い場合には帯電能が極端に低下してしまい、ど
ちらの場合にも実用に適さない。
【0017】本発明に使用するα型銅フタロシアニン組
成物を作製する方法としてはアシッドペースト法、アシ
ッドスラリー法、低温昇華法などが挙げられる。本発明
では得られたα型銅フタロシアニン組成物中で、テトラ
ニトロ銅フタロシアニンがα型銅フタロシアニンの結晶
中に均一に分布して存在することが重要であり、このこ
の点でアシッドペースト法が最も好ましい方法である。
ただし、テトラニトロ銅フタロシアニンを単にα型銅フ
タロシアニンと混合しても目的とする感光体特性を得る
ことはできない。
【0018】本発明で使用するα型銅フタロシアニン組
成物のX線回折図を図1に示す。それぞれのピークの位
置は通常のα型銅フタロシアニンのそれと一致する。
【0019】本発明の電子写真用感光体において第一の
感光層に含有される顔料は、光照射により第二の感光層
に含有されるα型銅フタロシアニン組成物中で生成した
キャリアを効率よく注入し、輸送するものであればどの
ような顔料を用いても良い。使用可能な顔料としては、
たとえばフタロシアニン顔料、ペリレン顔料、アンスラ
キノン顔料、スクエアリウム顔料、アゾ顔料、キナクリ
ドン顔料等が挙げられる。また、顔料を含有する第一の
感光層中に低分子電荷輸送物質、あるいは第二の感光層
に使用するα型銅フタロシアニン組成物を添加しても良
い。添加する低分子電荷輸送物質としては、ヒドラゾン
化合物、スチリル化合物、トリフェニルアミン化合物等
が用いられる。
【0020】本発明の電子写真用感光体は、α型銅フタ
ロシアニン組成物、顔料をそれぞれバインダー樹脂に分
散させ、これを導電支持体上に塗布して作製する。バイ
ンダー樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の熱可塑性の樹
脂のほかに、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メラミ
ン樹脂、ホルマリン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性
樹脂等で体積固有抵抗の高い樹脂が用いられる。
【0021】本発明の電子写真用感光体の形態の一例を
図2に示す。図2は本発明の電子写真用感光体の断面図
である。この電子写真用感光体は導電支持体1上に、顔
料2を分散させたバインダー樹脂を塗布して第一の感光
層3を形成し、その上にα型銅フタロシアニン組成物4
を分散させたバインダー樹脂を塗布して第二の感光層5
を形成して作製したものである。
【0022】感光層3、5には、感光体特性を損なわな
い範囲で可とう性、接着性、機械的強度を向上させるた
めの可塑剤、あるいは化学的強度向上のための酸化防止
剤等を用いても良い。また必要に応じて基板との密着性
向上、基板からの電子注入の阻止等を目的とした中間
層、あるいは機械的特性向上のための表面保護層を設け
ても良い。
【0023】感光層3、5、中間層、表面保護層の塗布
は、通常ドクターブレード、ワイヤーバー、ロールコー
ター等が用いられる。
【0024】図2の電子写真用感光体の場合 感光層3
の膜厚は5〜50μm、好ましくは10〜20μmであ
る。感光層5の膜厚は0.2〜5μm、好ましくは0.
5〜2μmである。さらに中間層、あるいは表面保護層
を設ける場合、その膜厚は1μm以下が好ましい。
【0025】導電支持体1としては従来使用されている
ものを用いることができる。具体的には、アルミニウ
ム、ステンレス、銅、真鋳等の金属支持体、あるいは絶
縁性支持体にアルミニウム、酸化インジウム等を蒸着し
たものなどが挙げられる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って説明する。
【0027】(実施例1)顔料として銅フタロシアニン
10gを用い、アシッドペースト法でα型銅フタロシア
ニンとした。このα型銅フタロシアニン5gとポリエス
テル樹脂20gとをシクロヘキサノン180gに溶解さ
せたポリマー溶液を混合し、振とう式分散機で3時間分
散した。得られた溶液をAl蒸着ポリエステルフィルム
上にワイヤーバーで塗布し、乾燥後の膜厚が16μmの
第一の感光層を形成した。
【0028】次に銅フタロシアニン9.2gとテトラニ
トロ銅フタロシアニン(A)0.8g(8重量%)とを
硫酸100gに溶解し、この溶液を2lの氷水中にあけ
α型銅フタロシアニン組成物を得た。得られたα型銅フ
タロシアニン組成物1gとポリエステル樹脂4g、シク
ロヘキサノン36gからなる分散液を同様に調整し、第
一の感光層上に塗布し、第一および第二の感光層の膜厚
の和が乾燥後に17μmになるようにして電子写真用感
光体を作製した。
【0029】このようにして作製した電子写真用感光体
を、まず暗所にて+6KVでコロナ帯電し、次いで照度
2.5μW/cm2 のWランプで20秒間露光し感光体
特性を調べた。感光体特性としては、帯電後初期帯電電
位V0 、表面電位が620Vから600Vまで暗減衰す
るのに要する時間tD 、600Vから300Vに光減衰
するのに必要な露光量E1/2 、20秒光照射後の残留電
位Vrを測定した。更に、この電子写真用感光体に同様
な操作を繰り返し1000回後のV0 (1000)、t
D (1000)、E1/2 (1000)、Vr(100
0)を測定し、耐久性を調べた。結果は下記の通りであ
った。また、帯電後時刻t0 で光照射した際の光減衰曲
線を図3に示す。図3から本発明の電子写真用感光体は
高感度であり、また顔料をバインダ樹脂に分散させた感
光体特有のインダクション現象を非常に微弱な光量域に
おいて示すことがわかる。
【0030】V0 =806V tD =18秒 E1/2 =1.9μJ/cm2 Vr=43V V0 (1000)=800V tD (1000)=17秒 E1/2 (1000)=1.7μJ/cm2 Vr(1000)=48V
【0031】(実施例2)テトラニトロ銅フタロシアニ
ン(B)2重量%、および銅フタロシアニンからなるα
型銅フタロシアニン組成物を用いたほかは、実施例1と
同様の条件で電子写真用感光体を作製した。感光体特性
は以下の通りであった。
【0032】V0 =800V tD =18秒 E1/2 =1.4μJ/cm2 Vr=38V V0 (1000)=796V tD(1000)=17秒 E1/2(1000)=1.3μJ/cm2 Vr(1000)=42V
【0033】(比較例1)銅フタロシアニン10gを用
い、アシッドペースト法でα型銅フタロシアニンを得
た。このα型銅フタロシアニン5gとポリエステル樹脂
20gをシクロヘキサノン180gに溶解したポリマー
溶液を混合し、振とう式分散機で3時間分散した。得ら
れた溶液をAl蒸着ポリエステルフィルム上にワイヤー
バーで塗布し、乾燥後の膜厚が16μmの感光層を形成
し、電子写真用感光体を作製した。感光体特性は以下の
通りであった。下記のように初期の光感度が非常に低く
また繰り返し使用により帯電能が急激に低下してしまい
実用に適さないものであった。
【0034】V0 =793V tD =17秒 E1/2 =45.7μJ/cm2 Vr=274V V0 (1000)=357V Vr(1000)=204V
【0035】(比較例2)α型銅フタロシアニン組成物
の代わりにアシッドペースト法により得られたα型銅フ
タロシアニンにテトラニトロ銅フタロシアニン(B)を
実施例2と同じ添加量になるように単に混合したものを
用いたほかは、実施例2と同様の条件で電子写真用感光
体を作製した。感光体特性は以下の通りであった。下記
のように帯電能が低く、光感度もほとんどなく実用に適
さないものであった。
【0036】V0 =165V Vr=69V
【0037】(実施例3)α型銅フタロシアニン組成
物、および顔料を分散するバインダー樹脂を熱硬化性メ
ラミン樹脂としたほかは実施例2と同様の条件で電子写
真用感光体を作製した。感光体特性は以下の通りであっ
た。
【0038】V0 =878V tD =17秒 E1/2 =1.5μJ/cm2 Vr=46V V0 (1000)=860V tD(1000)=16秒 E1/2(1000)=1.4μJ/cm2 Vr(1000)=49V
【0039】(実施例4)顔料を化4で示されるペリレ
ン顔料に代えて第一の感光層を形成したほかは実施例2
と同様の条件で電子写真用感光体を作製した。感光体特
性は以下の通りであった。
【0040】
【化4】
【0041】V0 =738V tD =14秒 E1/2 =2.4μJ/cm2 Vr=68V V0 (1000)=728V tD(1000)=11秒 E1/2(1000)=2.1μJ/cm2 Vr(1000)=73V
【0042】(比較例3)α型銅フタロシアニン組成物
の代わりに、化4で示されるペリレン顔料を用いたほか
は実施例1と同様の条件で電子写真用感光体を作製し
た。感光体特性は以下の通りであった。下記のように光
感度が非常に低く実用に適さないものであった。
【0043】V0 =725V tD =23秒 Vr=412V
【0044】(実施例5)顔料を化5で示される顔料に
代えて第一の感光層を形成したほかは実施例1と同様の
条件で電子写真用感光体を作製した。感光体特性は以下
の通りであった。
【0045】
【化5】
【0046】V0 =721V tD =16秒 E1/2 =3.2μJ/cm2 Vr=75V V0 (1000)=714V tD(1000)=18秒 E1/2(1000)=3.4μJ/cm2 Vr(1000)=73V
【0047】(比較例4)α型銅フタロシアニン組成物
の代わりに、化5で示される顔料を用いたほかは実施例
5と同様の条件で電子写真用感光体を作製した。感光体
特性は以下の通りであった。下記のように光感度が非常
に低く実用に適さないものであった。
【0048】V0 =733V tD =31秒 Vr=481V
【0049】(実施例6)テトラニトロ銅フタロシアニ
ン(A)4重量%、テトラニトロ銅フタロシアニン
(B)1重量%、および銅フタロシアニンからなるα型
銅フタロシアニン組成物を用いたほかは実施例1と同様
の条件で電子写真用感光体を作製した。感光体特性は以
下の通りであった。
【0050】V0 =752V tD =16秒 E1/2 =2.6μJ/cm2 Vr=75V V0 (1000)=738V tD (1000)=14秒 E1/2 (1000)=2.2μJ/cm2 Vr(1000)=81V
【0051】(実施例7)顔料として化4で示されるペ
リレン顔料、低分子電荷輸送物質として化6に示される
ヒドラゾン化合物をペリレン顔料に対して5重量%添加
したものを用いて第一の感光層を作製したほかは実施例
2と同様の条件下で電子写真用感光体を作製した。感光
特性は以下の通りであった。
【0052】
【化6】
【0053】V0 =726V tD =14秒 E1/2 =2.0μJ/cm2 Vr=61V V0 (1000)=718V tD (1000)=13秒 E1/2 (1000)=1.8μJ/cm2 Vr(1000)=70V
【0054】(比較例5〜9)次にテトラニトロ銅フタ
ロシアニン(A)、(B)の含有量を変化させたα型銅
フタロシアニン組成物を用い、バインダ樹脂として熱硬
化性メラミン樹脂を用いたほかは実施例1と同様の方法
で電子写真用感光体を作製し、その感光体特性を評価し
た。その結果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1の結果より、α型銅フタロシアニン組
成物に対するテトラニトロ銅フタロシアニン(A)およ
び/または(B)の含有量が本発明の範囲より少ない場
合は感光体としての光感度が低く、多い場合は帯電能が
極端に低下する結果となりどちらも実用に適さないこと
が分かる。
【0057】
【発明の効果】顔料を含有する感光層上に、α型銅フタ
ロシアニン組成物を光導電性物質とする感光層を積層す
ることにより感光体の光感度を飛躍的に向上することが
できる。また本発明で使用するα型銅フタロシアニン組
成物は化学的に安定なため、耐久性も優れている。さら
に正帯電型であることから帯電によるオゾン発生量も少
なく、バインダ樹脂の選択等により高感度、かつ耐久性
に優れた高耐刷性の電子写真用感光体を提供することが
できる。本発明の電子写真用感光体は上層に用いるα型
銅フタロシアニン組成物が可視域から赤外域にかけて広
い吸収をもつことから、レーザープリンタ、液晶シャッ
タープリンタ、LEDプリンタ、複写機、電子写真製版
システムなどにも応用できる。
【0058】α型銅フタロシアニン組成物を用いた本発
明の電子写真用感光体は高感度であるとともに顔料分散
型感光体に特有のインダクション現象を非常に低い光量
域で示すことから、光源である液晶シャッターの光漏
れ、照射光スポットのエッジ部の光分布に影響されない
高解像度の電子写真用感光体として用いることもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるα型銅フタロシアニン組成物の
X線回折の図である。
【図2】本発明の電子写真用感光体の断面図である。
【図3】本発明の電子写真用感光体の光減衰曲線を表す
図である。
【符号の説明】
1 導電支持体 2 顔料 3 第一の感光層 4 α型銅フタロシアニン組成物 5 第二の感光層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料を含有する第一の感光層上に、α型
    銅フタロシアニン組成物を含有する第二の感光層を積層
    してなり、前記α型銅フタロシアニン組成物は化1で示
    されるテトラニトロ銅フタロシアニン(B)と銅フタロ
    シアニンとを同時に処理して結晶形をα型に変化させた
    ものであり、前記テトラニトロ銅フタロシアニン(B)
    の割合が1重量%以上10重量%以下であることを特徴
    とする電子写真用感光体。 【化1】 (ただし、式中ニトロ基は2位もしくは3位、9位もし
    くは10位、16位もしくは17位、および23位もし
    くは24位にそれぞれ一つずつ置換している。)
  2. 【請求項2】 α型銅フタロシアニン組成物がアシッド
    ペースト法で処理することにより結晶形をα型に変化さ
    せたことを特徴とする請求項1記載の電子写真用感光
    体。
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