JP2001152380A - イオン交換膜電解槽 - Google Patents

イオン交換膜電解槽

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JP2001152380A
JP2001152380A JP33829899A JP33829899A JP2001152380A JP 2001152380 A JP2001152380 A JP 2001152380A JP 33829899 A JP33829899 A JP 33829899A JP 33829899 A JP33829899 A JP 33829899A JP 2001152380 A JP2001152380 A JP 2001152380A
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ion exchange
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Masaaki Fukutani
正明 福谷
Kenji Aoki
健二 青木
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Tokuyama Corp
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  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ゼロ・ギャップ電解槽において、陽イオン交換
膜を機械的に摩耗損傷を生せず、且つ低い電解電圧で長
期間に亘って運転可能な電解槽を提供する。 【解決手段】ゼロ・ギャップ電解槽において、陰極の表
面形状が5〜50μmの半球状物を敷き詰めた形状であ
り、好適にはJIS B−0601で規定する算術表面
粗さRa値が1〜10μmの活性化陰極を用いることを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陽イオン交換膜を
隔膜として用いるアルカリ金属塩、例えば塩化ナトリウ
ム等の電解に用いられるイオン交換膜電解槽に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルカリ金属塩水溶液の電解によ
る水酸化アルカリ金属の製造、例えば塩化ナトリウム水
溶液の電解により、水酸化ナトリウム、塩素及び水素を
製造する方法として、陽イオン交換膜により陽極室と陰
極室とを区分し、陽極室には陽極を、陰極室には陰極を
それぞれ存在させ、陽極室にアルカリ金属塩水溶液を、
陰極室に水酸化アルカリ金属水溶液を満たして、両電極
間に直流電流を通して電解を行う方法及びそれに用いら
れるイオン交換膜電解槽は、周知である。
【0003】アルカリ金属塩、例えば塩化ナトリウム水
溶液の電解にあっては、理論上、理論分解電圧をかける
ことにより、いわゆるファラデーの法則に従って、消費
した電力に相当する水酸化ナトリウム、塩素及び水素が
得られる。しかしながら、一般に電極の過電圧、陽イオ
ン交換膜の電気抵抗、電極間に存在する塩化ナトリウム
水溶液や水酸化ナトリウム水溶液の電気抵抗等により、
電極間電圧の上昇を来たし、電力の損失を生じる。
【0004】そこで、電極間距離を小さくする試みも種
々なされている。例えば特公平5−34434号、特公
昭63−53272号、特公昭57−85981号公報
等に示されているように、陽・陰電極のうち少なくとも
一方の電極をスプリング材、弾性マット材、バネ材等で
陽イオン交換膜と共に対極に押し付けて密着させる形式
の電解槽、所謂ゼロ・ギャップ電解槽が提案されてい
る。本発明もこのゼロ・ギャップ電解槽等、陽・陰極が
陽イオン交換膜を狭持或いは、小間隙を持って対立する
陽・陰電極が陽イオン交換膜を介して対峙する電解槽に
関わる発明である。
【0005】一方、陽イオン交換膜については、陽極側
で塩素等の酸化性物質と接し、陰極側で水酸化ナトリウ
ム等の強アルカリと接するため、耐酸化性で且つ対薬品
性のある物質とする必要性から、パーフルオロカーボン
骨格に側鎖としてイオン交換基を結合したものが用いら
れている。これらは、電気抵抗や電流効率の面から、膜
厚を薄くしたり、イオン交換基としてカルボン酸基を用
いるなど、種々の改良が行なわれているが、機械的強度
としては、金属には到底及ばない。従って、金属である
陽・陰極間に介在するイオン交換膜は、電極と接触する
ため依然として破損しやすいものである。
【0006】他方、電極については、まず陽極としてチ
タン材等の陽極室液に耐性を有する導体材料の表面に、
白金族金属又はその酸化物、或いはそれらの物質と周期
律表第4族金属酸化物との混合物等を被覆した、所謂寸
法安定性陽極(DSA)が開発された。この陽極は、特
にアルカリ金属塩化物の電解においてはほとんど過電圧
を生じない優れたものであり、その表面も比較的滑らか
である。また陰極については、一般に軟鋼やニッケルが
用いられてしたが、水素過電圧の小さい活性陰極も種々
提案されている。例えば、特開昭55−164491
号、特開昭55−131188号、特開昭56−938
85号、特開昭58−167788号公報などに示され
た電極にあっては、電極基体上にニッケル、コバルト、
銀等の粒子またはこれらの金属とアルミニウム、その他
の金属との合金の粒子を溶着或いは銀、亜鉛、マグネシ
ウム、すずなどの保持用金属層中に一部露出するように
埋没させ、場合によっては保持用金属層の一部を化学的
に侵食させて多孔化した微粒子固定形の電極、また特開
昭54−60293号公報の如く、含硫黄ニッケル塩を
含むめっき浴を用いて、電極基体上に電気めっきを行う
活性金属の電析法により水素過電圧を低下させた活性陰
極等がある。更に、別の活性陰極として、特公昭63−
4920号公報には、陰極基体上にニッケル分25〜9
9%、錫分75〜1%の含錫ニッケル合金を電気めっき
によって被覆することが提案されている。これらの活性
陰極は、総じて軟鋼やニッケルと比較して水素過電圧が
0.2〜0.3Vも低く、電解電圧低減に大きな成果を
上げてきた。
【0007】かくして、イオン交換膜電解槽を用いる塩
化ナトリウム水溶液の電解にあっては、電流密度40A
/dm2以上の高電流密度下で、電極間電圧3.0V以
下、電流効率95%以上を達成することも可能となった
のである。
【0008】ところが、ゼロ・ギャップ電解槽などにあ
っては、数年を待たないうちに電流効率の漸減が生じる
ことがしばしばあった。その原因は陽イオン交換膜にピ
ンホールを生じることにある。特に活性物質を被覆した
陰極を用いた場合に陽イオン交換膜の破損が顕著にな
る。勿論、ゼロ・ギャップ電解槽にあっては、陽イオン
交換膜が金属である陽・陰両電極の間に挟持されている
ものであり、しかも電解によって気泡を発生するのであ
るから、電極が振動し、電極面の凹凸が陽イオン交換膜
を傷付けるであろうことは当然に予想され、従来の陰極
にあっても、ロール掛け等を行ない、多孔板面の平坦性
については、十分に注意されていた。それにもかかわら
ず、上記の通り陽イオン交換膜の破損が生じるのであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】そこで発明者らは、ゼ
ロ・ギャップ電解槽などにおける陽イオン交換膜の耐久
性について鋭意検討を行った。その結果、イオン交換膜
の電流効率低下の大きな要因は、膜のピンホールの発生
であること、及びそれが陰極側から発生することが多い
ことを突き止め、使用する陰極表面の極微細な形状の影
響によることを見出した。即ち、イオン交換膜の機械的
損傷の形態を観察した結果、特に工業電解槽において
は、運転中の電極からのガス発生等により、陰極とイオ
ン交換膜が微妙に振動しており、この振動がイオン交換
膜の磨耗等の原因であると考えられた。陰極は、一般的
には平滑とされるものであっても、表面形状がヤスリ状
であって陽イオン交換膜の摩耗現象が発生するのであ
る。現在、工業的に使用されている陰極の多くは活性陰
極であり、微多孔性の物質で表面を被覆して水素過電圧
を低下させるタイプと、活性物質自体に水素発生に対し
て触媒能を有したものをコーティングしたタイプがある
が、これらは、いづれも陰極表面を詳細に調べると非常
に粗く、所謂ヤスリ状であるものが多い。これらの陰極
をゼロ・ギャップ電解槽などに使用すると、イオン交換
膜を摩耗させ、延いてはピンホールの発生、電流効率の
低下につながるのである。
【0010】そこで、本発明はゼロ・ギャップ電解槽な
ど、多孔性陽極と多孔性陰極とが陽イオン交換膜を介し
て対峙するタイプの電解槽における陽イオン交換膜の耐
久性を向上させる目的で、陰極表面の微細構造を改善す
ることを検討し、本発明に至った。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、多孔性
陽極と多孔性陰極との間に陽イオン交換膜が挟持され
た、または陽・陰極が陽イオン交換膜を介してわずかな
間隙を持って対立する電解槽において、該陰極のイオン
交換膜と接する表面が直径5〜50μmの半球を敷き詰
めた形状であることを特徴とするイオン交換膜電解槽で
ある。特に、多孔性陰極の少なくとも陽イオン交換膜と
接する面が活性物質で構成されている陰極を用いる場合
に有効である。更に、本発明の好ましい態様は、上記の
通り陰極表面が特定直径の半球を敷き詰めた形状である
ことと共に、該表面のJIS B−0601に規定する
算術表面粗さRa値が1〜10μm、特に1〜5μmで
ある陰極を用いることである。
【0012】
【発明の実態の形態】以下に、本発明を更に具体的に説
明する。
【0013】本発明は、多孔性陽極と多孔性陰極との間
に様イオン交換膜が挟持された構造の電解槽、所謂ゼロ
・ギャップ電解槽など陽イオン交換膜を用いる電解槽で
あれば何ら限定されることなく採用できる。
【0014】一般に、陽イオン交換膜はパーフルオロカ
ーボンの骨格よりなり、側鎖にカルボキシル基等の陽イ
オン交換基を有するパーフルオロカーボン系陽イオン交
換膜が用いられる。また、陽極はチタン製のエキスパン
ドメタル、パンチングメタル、メッシュ(金網)等の剛
性多孔板に、白金族金属、同酸化物、またはこれらと酸
化チタン、酸化ジルコニウム等周期律表第4族金属酸化
物との混合物で被覆した所謂DSAであり、陰極は鉄又
はニッケル製のエクスパンドメタル、パンチングメタ
ル、メッシュ等の比較的柔らかい軟性を有する多孔板で
あって、その表面、少なくとも陽イオン交換膜に接する
面は直径5〜50μm、好ましくは10〜30μmの半
球を敷き詰めた形状であって、更に好適には、JIS
B−0601に規定する算術表面粗さRa値が1〜10
μm、好ましくは1〜5μmである。かかる陰極は、一
般に弾性を有するマット状織物(編物)やバネ材等によ
って支えられ、陽イオン交換膜を介して陽極に押し付け
られている。
【0015】本発明の最大の特徴は、陰極、特に、その
表面形状にあり、用いられる陰極部材は特に限定されな
い。従来、アルカリ金属塩水溶液の電極等において、水
素発生用陰極として用いられているもの、例えば軟鋼、
ニッケル又はそれらを含む合金などが一般的である。更
に好ましい陰極は、前記陰極部材の表面に活性物質を被
覆したもの(化学的又は物理的処理を施して部材自体の
表面を活性化した態様を含む)である。何故なら、活性
陰極は水素過電圧が軟鋼やニッケル部材自体に比べて約
0.2〜0.3V低いという利点がある。他方、多くの
活性陰極は陰極表面がより粗化されている。例えば陰極
表面にNi、Co、Pt、Mo、Mn、Fe、W、T
a、その他の金属又は金属酸化物粒子を付着させたもの
などは、その付着物粒子が部分的に突出しており、通
常、陽イオン交換膜へのダメージが一層大きい。特に活
性物質を化学めっきや電気めっきによって共析させるタ
イプにあっては、析出した活性物質の結晶等が角張って
おり、鋭角な角部を有するため、あたかもヤスリの表面
の如くなるのである。このため、活性物質を被覆した、
所謂活性陰極において、本発明を用いる効果が大きい。
中でも含錫ニッケルめっき層を有する陰極に対してより
高い効果を奏することができる。
【0016】本発明の最大の特徴は、陰極にあり、特に
陰極表面の少なくとも陽イオン交換膜と接する面が直径
5〜50μmの半球を敷き詰めた形状であることにあ
る。ここで、半球状とは正確な意味での半球である必要
はなく、顕微鏡で観察したとき、その表面が、あたかも
玉砂利を敷き詰めた地面の如く、角のないほぼ円形の凸
部が密集して下地部材が実質的に見えない(下地部材の
露出面が5%以下)状態を意味する。勿論、球状部分が
重なり合っていてもよい。但し、それらの表面を顕微鏡
で観察したとき、半球の直径即ち長径と短径との和の1
/2の値が平均的に5〜50μm、好ましくは5〜40
μm、更には10〜30μmの範囲内にあることが重要
である。
【0017】該半球の直径が5μmより小さい場合に
は、有効表面積の減少等に代表される活性点の減少によ
り過電圧が大きくなり、電解電圧の上昇を招く可能性が
大きくなる。また、50μmを超えると該半球状粒の表
面状態の影響を受け易くなり、陽イオン交換膜を摩耗す
る可能性が大きくなる。
【0018】そこで、本発明にあっては、該半球状突起
の大きさは5〜50μmの範囲である必要があり、更に
はJIS B−0601に規定する算術表面粗さRa値
が1〜10μm、好ましくは1〜5μmの範囲とするの
が好適である。
【0019】本発明において、直径5〜50μmの半球
状突起を形成させる方法は、軟鋼やニッケル部材の場
合、サンドペーパーをかけるとかサンドブラストを行な
う、或いは塩酸、硝酸、フッ硝酸、硫酸等の鉱酸で処理
し、好ましくは次いで焼鈍するとか、ホーニング仕上げ
により、上記凸状の形成を行なうことができる。又溶射
により活性物質粒子を陰極部材表面に付着させる場合
は、予め活性物質であるNi、Co、Pt、Pd、M
o、W等の金属又は金属酸化物粒子を回転容器等で攪拌
し、相互摩耗により球状化して用いる。更に、めっき処
理により活性物質を析出させる場合には、析出条件を制
御することにより、半球状に活性物質を析出させること
ができるが、めっき浴の種類、析出条件等によって微妙
に異なり、一概に一定の条件を示すことは極めて困難で
あるので、後述する実施例においてその具体例を示す。
尚、めっきの場合の別の手段として、加熱処理を施すこ
とによっても達成できる。加熱処理は、一般に凹凸化し
た表面の特に角部が焼鈍する温度及び時間行なえばよ
く、具体的には被覆している活性物質の種類によって異
なるが、数度の予備的実験により容易に好適な条件を見
出すことができる。
【0020】更に、別の方法として、活性物質を被覆し
た後、濃硫酸や硝酸等の酸化力のある鉱酸で処理する方
法も採用し得る場合もある。
【0021】以下に本発明の実施例を示すが、本発明は
これらに限定されるものではない。
【0022】
【実施例】実施例1 陽極として、チタン製のDSA多孔性陽極を用い、また
陽イオン交換膜としてパーフルオロカーボン系陽イオン
交換膜(旭硝子社製フレミオン892)をそれぞれ使用
し、陰極を保持する弾性材としてNi製弾性マットを使
用したゼロ・ギャップ電解槽を用いた。陰極は、線径
0.15mmのニッケル製の金網を用い、表1に示す条
件で電気めっきを施して活性物質を被覆した。
【0023】
【表1】 この陰極は、顕微鏡観察によると、表面は図1に示す如
き状態であり、断面は図2に示す如き状態であった。活
性物質が直径10〜20μmの半球状を敷き詰めたよう
な状態であり、算術表面粗さRa値が4μmであった。
以上の電極及び陽イオン交換膜により、有効通電面積
2.6m2のゼロ・ギャップ電解槽を組込み、40A/
dm2、85℃、200g/L−NaCl、32.5%
−NaOHでの長期間の電解を行った。
【0024】電解電圧は3.0Vであり、イオン交換膜
の電流効率は7年間使用して95%以上を維持した。電
解後のイオン交換膜を観察した結果、表面に摩耗損傷等
の痕跡は無かった。
【0025】実施例2 陰極として、表2に示す条件で平均粒度0.2μmの炭
化タグステンをめっき浴中に加えて、貴金属焼結複合め
っきを行った後に、表1の条件で活性化を行った陰極を
製作し、使用した以外は実施例1と同条件で試験を行っ
た。
【0026】
【表2】 この陰極は、表面形状は半球状であり、球状活物質の直
径が10〜20μmであったが、表面粗さRa値が17
μmであった。
【0027】電解電圧は3.0Vであり、イオン交換膜
の電流効率は3年間の使用中95%で低下は見られなか
った。電解後のイオン交換膜を観察したところ、表面に
僅かながら摩耗が確認されたが、ピンホールに至ってい
なかった。
【0028】比較例1 陰極として、表2に示す条件で貴金属焼結複合めっき陰
極を製作して使用した以外は実施例1と同条件で試験を
行った。この陰極は、顕微鏡観察の結果、断面は図3に
示す如き形状であり、表面の微細な形状は角を有するヤ
スリ状のもので、算術表面粗さRa値が17μmであっ
た。
【0029】電圧は実施例1と大差無かったが、イオン
交換膜の電流効率が3年間の使用で92%まで低下し
た。電解後のイオン交換膜を観察したところ、表面に多
数の摩耗が確認され、ピンホールに至っていた。
【0030】比較例2 陰極として、表3の条件でエッチング処理をしたNi材
を製作し、使用した以外は実施例1と同条件で試験を行
った。
【0031】
【表3】 この陰極は、算術表面粗さRa値が2μmであり、比較
的平滑な表面であったが、顕微鏡観察の結果、図4の如
く、表面の微細な形状はヤスリ状のものであった。
【0032】イオン交換膜の電流効率が3年間の使用で
92%まで低下した。電解後のイオン交換膜を観察した
ところ、表面に多数の摩耗が確認され、ピンホールに至
っていた。
【0033】比較例3 陰極として、実施例1に示した陰極表面を研磨し、表面
粗さRa値を0.5μmにしたものを使用した以外は、
実施例と同条件で試験を行った。
【0034】イオン交換膜への摩耗損傷等は観察されな
かったが、実施例と比較して電圧が約0.1V高かっ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明は、ゼロ・ギャップ電解槽におい
て、長期間に亘って陽イオン交換膜を機械的に摩耗損傷
させることなく、アルカリ金属塩水溶液の電解が可能と
なる電解槽を提供する。また、活性陰極を使用すること
により、低い電解電圧で省エネルギー操業が可能となる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明に用いる陰極表面を顕微鏡で見た模
式図である。
【図2】は、本発明に用いる陰極断面を顕微鏡で見た模
式図である。
【図3】は、比較のため従来使用されていた活性陰極の
断面を顕微鏡で見た模式図である。
【図4】は、従来のニッケル電極の断面を顕微鏡で見た
模式図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔性陽極と多孔性陰極とが陽イオン交換
    膜を介して対峙する電解槽において、該陰極のイオン交
    換膜と接する表面が直径5〜50μmの半球を敷き詰め
    た形状であることを特徴とするイオン交換膜電解槽。
  2. 【請求項2】多孔性陰極の陽イオン交換膜と接する面が
    活性物質で構成されている請求項1に記載のイオン交換
    膜電解槽。
  3. 【請求項3】活性物質が含錫ニッケル合金である請求項
    2に記載のイオン交換膜電解槽。
  4. 【請求項4】多孔性陰極の陽イオン交換膜と接する面の
    JIS B−0601に規定する算術表面粗さRa値が
    1〜10μmである請求項1、2又は3のいづれかに記
    載のイオン交換膜電解槽。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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